特許第6291904号(P6291904)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6291904
(24)【登録日】2018年2月23日
(45)【発行日】2018年3月14日
(54)【発明の名称】コネクタ構造
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/42 20060101AFI20180305BHJP
【FI】
   H01R13/42 Z
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-36254(P2014-36254)
(22)【出願日】2014年2月27日
(65)【公開番号】特開2015-162324(P2015-162324A)
(43)【公開日】2015年9月7日
【審査請求日】2017年1月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】アイシン精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100106840
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 耕司
(74)【代理人】
【識別番号】100115808
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 真司
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(72)【発明者】
【氏名】風間 隼人
(72)【発明者】
【氏名】丸山 雄秋
(72)【発明者】
【氏名】遠山 智之
(72)【発明者】
【氏名】太田 宗則
【審査官】 高橋 学
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−213326(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第00871255(EP,A1)
【文献】 特開昭63−136938(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/40−13/42
H02K 5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器と電気的接続を成す端子を内部に有するコネクタ部品のコネクタ構造であって、
前記端子は、前記機器から第1の方向へ向けて延びる根元側の第1部分と、前記第1の方向から前記第1の方向とは異なる第2の方向へ向けて折り曲げられる先端側の第2部分とを備え、
前記コネクタ部品は、前記機器に取り付けられ前記端子の根元側を覆うように構成される第1部品と、前記第1部品に取り付けられ前記端子の先端側を覆うように構成される第2部品とを備え、
前記第1部品は、前記第1の方向に沿って設けられ前記端子の前記第1部分に当接する第1根元当接面と、前記第2の方向に沿って設けられ前記端子の前記第2部分に当接する第1先端当接面とを備え、
前記第2部品は、前記第1の方向に沿って設けられ前記端子の前記第1部分に当接する第2根元当接面と、前記第2の方向に沿って設けられ前記端子の前記第2部分に当接する第2先端当接面とを備え、
前記端子の前記第1部分は、前記第1根元当接面と前記第2根元当接面とによって挟み込まれ、前記第2の方向への変形が抑制されるように保持され、
前記端子の前記第2部分は、前記第1先端当接面と前記第2先端当接面とによって挟み込まれ、前記第1の方向への変形が抑制されるように保持され
前記端子の前記第2部分は、根元側の本体部と、前記本体部の先端側に設けられ前記端子の幅方向に広げられた幅広先端部とを備え、
前記第1部品は、前記本体部を前記端子の幅方向の両側から挟んで保持する保持突部を備え、
前記保持突部は、前記幅広先端部に当接する当接壁面を備える、
ことを特徴とするコネクタ構造。
【請求項2】
前記端子の前記第2部分は、前記本体部の中央に設けられ前記端子の幅方向に広げられた幅広中央部を備え、
前記保持突部は、前記幅広中央部を係止する係止壁面を備える、請求項に記載のコネクタ構造。
【請求項3】
前記端子の前記第1部分は、前記機器から前記第1の方向および前記第2の方向と異なる第3の方向へ向けて延びる部分と、前記第3の方向から折り曲げられて前記第1の方向へ向けて延びる部分とを備える、請求項1に記載のコネクタ構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器と外部コネクタ(相手コネクタ)との間で電気的接続を成すコネクタ構造に関し、特に、端子が折り曲げられ、かつ、コネクタ部品が用いられるコネクタ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、自動車部品やOA機器、ロボット等の産業機器や家庭用電気製品の部品間、機器間のコネクタ構造として、様々なものが提案されている。例えば、端子(FFC1)が折り曲げられ、コネクタ用の部品(保持材2)が用いられるコネクタ構造(導体接続構造)が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
この従来のコネクタ構造では、良好なコネクタ接続機能を得るために、FFC1に折り返し爪13が設けられ、保持材2に抜け止め用突起21が設けられており、FFC1の折り返し爪13と保持材2の抜け止め用突起21によって、FFC1の位置が規制され保持材2に固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−237013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のコネクタ構造においては、端子(FFC1)に折り返し爪13を設けているので、その折り返し爪13の分だけ、FFC1の電流路の幅を狭めてしまうことになる。そのため、FFC1に流すことのできる電流量を十分に確保しようとすると、FFC1の幅を必要以上に太くせざるを得ないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、端子の幅を必要以上に太くすることなく、良好なコネクタ接続機能を実現することのできるコネクタ構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のコネクタ構造は、機器と電気的接続を成す端子を内部に有するコネクタ部品のコネクタ構造であって、前記端子は、前記機器から第1の方向へ向けて延びる根元側の第1部分と、前記第1の方向から前記第1の方向とは異なる第2の方向へ向けて折り曲げられる先端側の第2部分とを備え、前記コネクタ部品は、前記機器に取り付けられ前記端子の根元側を覆うように構成される第1部品と、前記第1部品に取り付けられ前記端子の先端側を覆うように構成される第2部品とを備え、前記第1部品は、前記第1の方向に沿って設けられ前記端子の前記第1部分に当接する第1根元当接面と、前記第2の方向に沿って設けられ前記端子の前記第2部分に当接する第1先端当接面とを備え、前記第2部品は、前記第1の方向に沿って設けられ前記端子の前記第1部分に当接する第2根元当接面と、前記第2の方向に沿って設けられ前記端子の前記第2部分に当接する第2先端当接面とを備え、前記端子の前記第1部分は、前記第1根元当接面と前記第2根元当接面とによって挟み込まれ、前記第2の方向への変形が抑制されるように保持され、前記端子の前記第2部分は、前記第1先端当接面と前記第2先端当接面とによって挟み込まれ、前記第1の方向への変形が抑制されるように保持されている。
【0008】
これにより、端子の第1部分(根元側の部分)が第1根元当接面と第2根元当接面とによって挟み込んで保持されるので、端子の根元側の部分が第2の方向へ変形するのを抑制することができる。例えば、第2の方向が相手コネクタの抜き差し方向である場合、相手コネクタの抜き差しをするときに、その押し込み力や引き抜き力によって端子の根元側の部分が第2の方向へ変形する(例えば、上下方向に撓む)のを防ぐことができる。また、端子の根元側の部分が、第1根元当接面と第2根元当接面とによって挟み込んで保持されるので、端子の根元側の部分の第2の方向の位置決め(例えば、上下方向の位置決め)を行うことができる。
【0009】
さらに、端子の第2部分(先端側の部分)が第1先端当接面と第2先端当接面とによって挟み込んで保持されるので、端子の先端側の部分が第1の方向へ変形するのを抑制することができる。例えば、第2の方向が相手コネクタの抜き差し方向である場合、相手コネクタの抜き差しをするときに、端子の先端側の部分が第1の方向へ変形する(例えば、前後方向に倒れる)のを防ぐことができる。また、端子の先端側の部分が、第1先端当接面と第2先端当接面とによって挟み込んで保持されるので、端子の先端側の部分の第1の方向の位置決め(例えば、前後方向の位置決め)を行うことができる。
【0010】
このように、端子の変形防止や位置決めが行われることにより、良好なコネクタ接続機能を実現することができる。また、この場合、従来のように電流路の幅を狭めてしまう構成(折り返し爪のような構成)を端子に設けていないので、端子の幅を必要以上に太くすることなく電流量を十分に確保することができる。
【0011】
また、本発明のコネクタ構造では、前記端子の前記第2部分は、根元側の基部と、前記基部の先端側に設けられ前記端子の幅方向に広げられた幅広先端部とを備え、前記第1部品は、前記基部を前記端子の幅方向の両側から挟んで保持する保持突部を備え、前記保持突部は、前記幅広先端部に当接する当接壁面を備えてもよい。
【0012】
これにより、端子の第2部分(先端側の部分)の基部が保持突部によって端子の幅方向の両側から挟んで保持されるので、端子の先端側の部分の幅方向の位置決めを行うことができる。また、端子の幅広先端部が保持突部の当接壁面に当接するので、幅広先端部が根元側に移動するのを抑制することができる。例えば、相手コネクタを差し込むときに、その押し込み力によって端子が根元側に移動する(押し込まれる)のを防ぐことができる。
【0013】
また、本発明のコネクタ構造では、前記端子の前記第2部分は、前記基部の中央に設けられ前記端子の幅方向に広げられた幅広中央部を備え、前記保持突部は、前記幅広中央部を係止する係止壁面を備えてもよい。
【0014】
これにより、端子の幅広中央部が保持突部の係止壁面に係止するので、幅広中央部が先端側に移動するのを抑制することができる。例えば、相手コネクタを引き抜くときに、その引き抜き力によって端子が先端側に移動する(引き出される)のを防ぐことができる。
【0015】
また、本発明のコネクタ構造では、前記端子の前記第1部分は、前記機器から前記第1の方向および前記第2の方向と異なる第3の方向へ向けて延びる部分と、前記第3の方向から折り曲げられて前記第1の方向へ向けて延びる部分とを備えてもよい。
【0016】
これにより、端子が2回折り曲げられる。すなわち、端子が、第3の方向から第1の方向へ折り曲げられ、さらに、第1の方向から第2の方向へ折り曲げられる。端子を2回折り曲げることにより、端子を1回折り曲げる場合に比べて、コネクタ接続の設計自由度が高くなる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、端子の幅を必要以上に太くすることなく、良好なコネクタ接続機能を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1の実施の形態におけるコネクタ構造の分解斜視図
図2】本発明の第1の実施の形態におけるコネクタ部品の要部拡大図
図3図2におけるIII−III断面図
図4】第1の実施の形態の変形例(端子)の斜視図
図5】第1の実施の形態の変形例(コネクタ構造)の要部拡大図
図6】本発明の第2の実施の形態におけるコネクタ構造の分解斜視図
図7】本発明の第2の実施の形態におけるコネクタ構造を裏側からみた分解斜視図
図8】本発明の第2の実施の形態におけるコネクタ部品の要部拡大図
図9図8におけるIX−IX断面図
図10図8におけるX−X断面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態のコネクタ構造について、図面を用いて説明する。本実施の形態では、自動車部品(例えば、変速機用のアクチュエータ)等の接続に用いられるコネクタ構造の場合を例示する。
【0020】
(第1の実施の形態)
まず、本発明の第1の実施の形態のコネクタ構造の全体の構成を、図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態のコネクタ構造の分解斜視図である。図1に示すように、本実施の形態のコネクタ構造1では、アクチュエータ2にコネクタ部品3が取り付けられて、アクチュエータ2の端子4が相手コネクタ(図示せず)に接続される。アクチュエータ2は円筒形状であり、端子4はアクチュエータ2から延設されている。コネクタ部品3は、二つの部品(第1部品10と第2部品11)とを備え、アクチュエータ2に取り付けられている。
【0021】
次に、本実施の形態のコネクタ構造1の要部の構成について説明する。図2は、本実施の形態のコネクタ部品3の要部拡大図であり、図3は、図2におけるIII−III断面図である。ここでは、まず、端子4の構成について説明し、続いて、コネクタ部品3の構成について説明する。
【0022】
図1および図3に示すように、端子4は、1回折り曲げられており、アクチュエータ2の後ろ側(図1における右側)の端部から第1の方向(後ろ方向、図3における右方向)へ向けて延びる根元側の部分(第1部分12)と、第1の方向から第2の方向(上方向、図3における上方向)へ向けて折り曲げられる先端側の部分(第2部分13)を備えている。
【0023】
図1および図2に示すように、端子4の第2部分13は、根元側の基部14と、基部14の先端側に設けられる幅広先端部15とを備える。第2部分13の幅広先端部15は、端子4の幅方向に広げられた部分である。第2部分13の基部14の幅は、端子4の第1部分12の幅と同じである。
【0024】
図1図3に示すように、コネクタ部品3は、端子4の根元側を覆うように構成される第1部品10と、端子4の先端側を覆うように構成される第2部品11とを備える。第1部品10は、アクチュエータ2に後ろ側(図1における右側)から取り付けられ、第2部品11は、第1部品10に上側(図3における上側)から取り付けられる。
【0025】
図1および図2に示すように、コネクタ部品3の第1部品10は、本体部16と、アクチュエータ2に取り付けられる環状部17を備えている。第1部品10の本体部16には、端子4の根元側(主として端子4の第1部分12)を収納する凹部18が設けられている。また、凹部18の上側には、端子4(第2部分13の基部14)を幅方向の両側(図2における左右両側)から挟んで保持する保持突部19が設けられている。保持突部19の上面(図2における上面)は、端子4の幅広先端部15の下面(図2における下面)に当接する当接壁面20とされている。さらに、第1部品10の本体部16の両側面には、凸部21が設けられている(図1参照)。
【0026】
図1図3に示すように、コネクタ部品3の第2部品11は、本体部22と、本体部22から下側(第1部品10の側)に向けて延設される突片23を備えている。第2部品11の本体部22は、端子4の先端側(主として端子4の第2部分13)を収納するように構成されている。ただし、第2部品11の本体部22は上側に開口している。相手コネクタ(図示せず)は、第2部品11の本体部22の上側から差し込まれて、端子4と接続される。さらに、第2部品11の本端部の両側面からは、第1部品10の凸部21に係合する係合部24が下側にむけて延設されている。
【0027】
そして、図3に示すように、コネクタ部品3の第1部品10の凹部18の底面は、第1の方向(前後方向、図3における左右方向)に沿って設けられ、端子4の第1部分12に下側(図3における下側)から当接する第1根元当接面25とされている。また、コネクタ部品3の第1部品10の凹部18の壁面は、第2の方向(上下方向、図3における上下方向)に沿って設けられ、端子4の第2部分13に後ろ側(図3における右側)から当接する第1先端当接面26とされている。
【0028】
さらに、図3に示すように、コネクタ部品3の第2部品11の突片23の底面は、第1の方向(前後方向、図3における左右方向)に沿って設けられ、端子4の第1部分12に上側(図3における上側)から当接する第2根元当接面27とされている。また、コネクタ部品3の第2部品11の突片23の壁面は、第2の方向(上下方向、図3における上下方向)に沿って設けられ、端子4の第2部分13に前側(図3における左側)から当接する第2先端当接面28とされている。
【0029】
このようにして、端子4の第1部分12は、第1根元当接面25と第2根元当接面27とによって上下から挟み込まれ、第2の方向(上下方向、図3における上下方向)への変形が抑制されるように保持されるとともに、端子4の第2部分13は、第1先端当接面26と第2先端当接面28とによって前記から挟み込まれ、第1の方向(前後方向、図3における左右方向)への変形が抑制されるように保持される。
【0030】
このような第1の実施の形態のコネクタ構造1によれば、端子4の第1部分12(根元側の部分)が第1根元当接面25と第2根元当接面27とによって上下から挟み込んで保持されるので、端子4の根元側の部分が第2の方向(上下方向、図3における上下方向)へ変形するのを抑制することができる。この場合、第2の方向が相手コネクタの抜き差し方向である。したがって、相手コネクタの抜き差しをするときに、その押し込み力や引き抜き力によって端子4の根元側の部分が第2の方向へ変形する(例えば、上下方向に撓む)のを防ぐことができる。また、端子4の根元側の部分が、第1根元当接面25と第2根元当接面27とによって挟み込んで保持されるので、端子4の根元側の部分の第2の方向の位置決め(例えば、上下方向の位置決め)を行うことができる。
【0031】
さらに、端子4の第2部分13(先端側の部分)が第1先端当接面26と第2先端当接面28とによって前後から挟み込んで保持されるので、端子4の先端側の部分が第1の方向(前後方向、図3における左右方向)へ変形するのを抑制することができる。この場合、第2の方向が相手コネクタの抜き差し方向である。したがって、相手コネクタの抜き差しをするときに、端子4の先端側の部分が第1の方向へ変形する(例えば、前後方向に倒れる)のを防ぐことができる。また、端子4の先端側の部分が、第1先端当接面26と第2先端当接面28とによって挟み込んで保持されるので、端子4の先端側の部分の第1の方向の位置決め(例えば、前後方向の位置決め)を行うことができる。
【0032】
このように、本実施の形態では、端子4の変形防止や位置決めが行われることにより、良好なコネクタ接続機能を実現することができる。また、この場合、従来のように電流路の幅を狭めてしまう構成(折り返し爪のような構成)を端子4に設けていないので、端子4の幅を必要以上に太くすることなく電流量を十分に確保することができる。
【0033】
また、本実施の形態では、端子4の第2部分13(先端側の部分)の基部14が保持突部19によって端子4の幅方向(図2における左右方向)の両側から挟んで保持されるので、端子4の先端側の部分の幅方向の位置決めを行うことができる。また、端子4の幅広先端部15が保持突部19の当接壁面20に当接するので、幅広先端部15が根元側に移動するのを抑制することができる。例えば、相手コネクタを差し込むときに、その押し込み力によって端子4が根元側に移動する(押し込まれる)のを防ぐことができる。
【0034】
(変形例)
図4および図5には、第1の実施の形態のコネクタ構造1の変形例が示される。図4に示すように、端子4の第2部分13の基部14の中央には、、端子4の幅方向に広げられた幅広中央部29が備えられている。そして、図5に示すように、コネクタ部品3の第1部品10の保持突部19の下面(図5における下面)は、端子4の幅広中央部29の上面(図5における上面)に係止する係止壁面30とされている。
【0035】
本変形例によれば、端子4の幅広中央部29が保持突部19の係止壁面30に係止するので、幅広中央部29が先端側に移動するのを抑制することができる。例えば、相手コネクタを引き抜くときに、その引き抜き力によって端子4が先端側に移動する(引き出される)のを防ぐことができる。
【0036】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態のコネクタ構造1について説明する。ここでは、第2の実施の形態のコネクタ構造1が、第1の実施の形態と相違する点を中心に説明する。ここで特に言及しない限り、本実施の形態の構成および動作は、第1の実施の形態と同様である。
【0037】
図6および図7は、本実施の形態のコネクタ構造1の分解斜視図である。また、図8は、本実施の形態におけるコネクタ部品3の要部拡大図であり、図9は、図8におけるIX−IX断面図であり、図10は、図8におけるX−X断面図である。図6図10に示すように、本実施の形態では、端子4が、2回折り曲げられている。この場合、端子4の第1部分12は、アクチュエータ2から第3の方向(後ろ方向、図9における右方向)へ向けて延びる部分31と、第3の方向から折り曲げられて第1の方向(上方向、図9における上方向)へ向けて延びる部分32とを備えている。また、端子4の第2部分13は、第1の方向から第2の方向(前方向、図9における左方向)へ折り曲げられている。
【0038】
このような本発明の第2の実施の形態のコネクタ構造1によっても、第1の実施の形態と同様の作用効果が奏される。
【0039】
その上、本実施の形態では、端子4が2回折り曲げられる。すなわち、端子4が、第3の方向から第1の方向へ折り曲げられ、さらに、第1の方向から第2の方向へ折り曲げられる。端子4を2回折り曲げることにより、端子4を1回折り曲げる場合に比べて、コネクタ接続の設計自由度が高くなる。
【0040】
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0041】
以上のように、本発明にかかるコネクタ構造は、端子の幅を必要以上に太くすることなく、良好なコネクタ接続機能を実現することができるという効果を有し、自動車部品(例えば、変速機用のアクチュエータ)等の接続に用いられ、有用である。
【符号の説明】
【0042】
1 コネクタ構造
2 アクチュエータ
3 コネクタ部品
4 端子
10 第1部品
11 第2部品
12 第1部分
13 第2部分
14 基部
15 幅広先端部
16 本体部
17 環状部
18 凹部
19 保持突部
20 当接壁面
21 凸部
22 本体部
23 突片
24 係合部
25 第1根元当接面
26 第1先端当接面
27 第2根元当接面
28 第2先端当接面
29 幅広中央部
30 係止壁面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10