(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ユーザが表示面を視認可能なように表示装置を収容する収容部と、当該収容部に収容された前記表示装置の前記表示面を前記ユーザが見る場合に当該ユーザの視線を前記表示面に誘導するために当該ユーザの目の周囲を覆うように形成される誘導部と、前記収容部に収容された前記表示装置と通信を実行する通信部と、が設けられている筐体であって、
前記ユーザが前記誘導部を介して前記表示面を見る場合に前記ユーザの手によって保持される保持部と、前記収容部を支持する支持部と、が更に設けられ、
前記支持部は、高さが変化するように垂直方向に延びるスティック状に構成され、かつ前記垂直方向に延びる上端側に前記収容部が取り付けられる一方で、前記垂直方向に対応するZ軸回りに前記スティック状の下端側の支点が回転するように更に構成されている、筐体。
ユーザが表示面を見る場合に当該ユーザの視線を前記表示面に誘導するために当該ユーザの目の周囲を覆うように形成される誘導部が設けられている筐体を備え、前記ユーザが前記誘導部を介して前記表示面を見ているときの視線方向を検出する方向検出装置が設けられている表示装置であって、
前記筐体には、前記ユーザが前記誘導部を介して前記表示面を見る場合に前記ユーザの手によって保持される保持部と、前記筐体を支持する支持部と、が更に設けられ、
前記支持部は、高さが変化するように垂直方向に延びるスティック状に構成され、かつ前記垂直方向に延びる上端側に前記筐体が取り付けられる一方で、前記垂直方向に対応するZ軸回りに前記スティック状の下端側の支点が回転するように更に構成されている、表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一形態に係る表示装置について説明する。
図1は、本発明の一形態に係る表示装置の外観を模式的に示す斜視図である。
図1に示すように、本発明の一形態に係る表示装置1は、例えば、筐体2及び支持部3を含んでいてよい。筐体2は、各種の装置等を収容するために設けられている。例えば、このような装置等には、表示面が含まれていてよい。一方、支持部3は、筐体2を支持するために設けられている。
【0010】
支持部3は、筐体2を各種の態様で支持してよい。例えば、支持部3は、天井等に取り付けられることにより筐体2を上方からつるすように支持してもよいし、左右の壁面等に取り付けられることにより筐体2を左右側面から支持してもよい。そして、支持部3は、これらの支持を実現するために各種の形状に構成されてよい。同様に、支持部3は、例えば、一体成型的に一つのパーツによって構成されてもよいし、複数のパーツの連結により構成されてもよい。
【0011】
図1の例では、支持部3は、筐体2を下方から支持するように構成されている。また、支持部3は、上側支持部3U及び下側支持部3Dの二つのパーツを含んでいる。下側支持部3Dは、支持部3の下側を構成するパーツである。下側支持部3Dは、例えば、垂直方向VDに延びるようにスティック状に形成されていてよい。また、下側支持部3Dは、例えば、垂直方向VDの高さが変化するように構成されていてもよい。例えば、このような構成として、下側支持部3Dは円筒状の外側パーツ及びそれと同心円的に延びてその内側に収容される内側パーツ3Daを含むように構成されてもよい。
【0012】
また、下側支持部3Dは、例えば、下端側がステージ部4に取り付けられてよい。ステージ部4は、例えば、ユーザが表示装置1を使用するための台として構成されてよい。具体的には、例えば、ステージ部4として、表示装置1の使用範囲に対応するように矩形の台が利用されてよい。そして、下側支持部3Dは、そのようなステージ部4に固定的に取り付けられてもよいし、可動的に取り付けられてもよい。
【0013】
図1の例では、下側支持部3Dは、スティック状を構成するように支持部3の下側に位置している。また、下側支持部3Dは、取付部CPを含み、これを介してステージ部4に可動的に取り付けられている。そして、取付部CPは、動作部CP1を支点として垂直方向VDに対応するZ軸回りに回転するようにステージ部4に取り付けられている。つまり、下側支持部3Dは、Z軸回りに回転可動するようにステージ部4に取り付けられている。
【0014】
具体的には、
図1の例では、下側支持部3Dの下端側が、動作部CP1を支点にZ軸回りに360度回転可能にステージ部4に取り付けられている。つまり、下側支持部3Dは、下端側の動作部CP1を支点に下端から上端までを半径とする球面に沿って上端側が動くようにステージ部4に取り付けられていている。また、このような上端側の可動範囲は、所定範囲(球面の一部)に制限されてもよいし、制限されなくてもよい。例えば、所定範囲に制限される場合、このような制限を行うための制限部材が更に設けられていてもよい。さらに、下側支持部3Dは、ユーザの操作等に基づいて上述のように下端側の支点(動作部CP1)を中心に上端側が動く一方で、そのような操作の無い場合には垂直方向VDに延びる状態を維持するようにステージ部4に取り付けられていてもよい。例えば、このような取付は、垂直方向VDに延びる状態を維持するように配置される弾性部材によって実現されてもよい。
【0015】
一方、上側支持部3Uは、支持部3の上側を構成するパーツである。具体的には、例えば、上側支持部3Uは、下側支持部3Dの上に配置されてよい。また、上側支持部3Uには、例えば、筐体2が取り付けられてよい。つまり、上側支持部3Uは、筐体2を取り付けるためのパーツとして機能してよい。そして、上側支持部3Uは、筐体2を取り付けるための各種の形状を有していてよい。また、上側支持部3Uには、筐体2が固定的に取り付けられてもよいし、可動的に取り付けられてもよい。同様に、上側支持部3U自体も固定的であってもよいし、可動的であってもよい。
【0016】
図1の例では、上側支持部3Uは、下側支持部3Dの上側に位置するように下側支持部3Dの上端側に可動的に連結されている。具体的には、上側支持部3Uの下端側は、下側支持部3Dの内側パーツ3Daに連結されている。また、内側パーツ3Daは、下側支持部3Dの軸線AX回りに回転するように構成されている。つまり、上側支持部3Uの下端側は、内側パーツ3Daを介して軸線AX回りに回転するように下側支持部3Dに連結されている。
【0017】
また、
図1の例では、上側支持部3Uには、上端側に筐体2が可動的に取り付けられている。具体的には、上側支持部3Uの上端側には、水平方向(下側支持部3Dの軸線AXと直交する方向)に延びるX軸XL回りに回転可能に筐体2が取り付けられている。つまり、筐体2は、X軸XL回りに回転することにより上下方向(下側支持部3Dが垂直方向VDに延びている場合の垂直方向VDに対応)の回転が許容されるように上側支持部3Uの上端側に取り付けられている。さらに、上側支持部3Uは、X軸XL及び軸線AXと直交する奥行き方向DDに後退する凹部3UDを有する形状に形成されている。
【0018】
図2〜
図4を参照して、上側支持部3U及び筐体2について更に説明する。
図2〜
図4は、上側支持部3U及び筐体2を模式的に示した拡大図である。具体的には、
図2は上側支持部3U及び筐体2の斜視図を、
図3は平面図を、
図4は正面図を、
図5は側面図(右側)を、それぞれ示している。例えば、
図2に示すように、筐体2は、ユーザの視界を制限するように目の周囲を覆うことにより表示面に視線を誘導する形状に形成されていてよい。また、筐体2は、手で保持されるように構成されていてよい。結果として、筐体2は、ユーザによって保持された状態で表示面を覗き込むような姿勢でユーザによって使用されてよい。そして、上側支持部3Uの凹部3UDは、このような姿勢で筐体2が使用された場合に、筐体2とともに上下方向に回転するユーザの顔の移動を許容するように形成されていてよい。
【0019】
具体的には、例えば、筐体2は、収容部2A、誘導部2B、及び保持部2Cを含んでいてよい。保持部2Cは、ユーザが筐体2の保持に使用するための部分である。つまり、保持部2Cは、ユーザが筐体2を手に持つ場合(例えば、表示面を覗き込む姿勢を取るために手に持つ場合等)にユーザの手によって保持される部分である。また、収容部2Aは、表示面等の各種の装置を収容するための部分である。一方、誘導部2Bは、ユーザの視線を表示面に誘導するための部分である。
【0020】
例えば、保持部2Cは、ユーザによって保持可能な各種の形状に形成されてよい。例えば、保持部2Cは、片手持ち用の形状に形成されてもよいし、両手持ち用の形状に形成されてもよい。
図2の例では、
図3及び
図4でも示されるように、保持部2Cは、収容部2Aを挟むようにその左右両側にそれぞれ配置される左側保持部2CL及び右側保持部2CRを含んでいる。具体的には、右側保持部2CRは、ユーザが筐体2を正面から見た場合に右側に配置され、ユーザの右手によって保持される部分である。同様に、左側保持部2CLは、ユーザが筐体2を正面から見た場合に左側に配置され、ユーザの左手によって保持される部分である。つまり、保持部2Cは、左側保持部2CL及び右側保持部2CRのそれぞれがユーザの左右の手によって保持される両手持ち用の形状に形成されている。
【0021】
さらに、
図2の例では、保持部2Cには操作を入力するための操作部OPが設けられている。操作部OPは、例えば、ユーザによって保持部2Cが手で保持された状態において操作されるように配置されてよい。具体的には、
図3及び
図4でも示されるように、例えば、左側保持部2CL及び右側保持部2CRには、二つの操作部OPがそれぞれに設けられている。また、左側保持部2CLの操作部OPは左手で保持された状態において左手の親指が位置する場所に、右側保持部2CRの操作部OPは右手で保持された状態において右手の親指が位置する場所に、それぞれ配置されている。つまり、左側保持部2CL及び右側保持部2CRにはユーザによって保持された状態において操作可能な位置に二つの操作部OPがそれぞれに設けられている。
【0022】
同様に、例えば、誘導部2Bは、ユーザの視線を表示面に誘導可能な各種の形状に形成されてよい。また、誘導部2Bは、収容部2Aと一体的に形成されてもよいし、分離可能に形成されてもよい。分離可能な場合、そのような分離可能な部分は視覚的に区別可能に形成されていてもよいし、視覚的に区別できないように(例えば、外観的には一体成型に見えるように)形成されていてもよい。さらに、収容部2A及び誘導部2Bは同一素材によって形成されてもよいし、異なる素材によって形成されてもよい。
【0023】
図2の例では、誘導部2Bは、ユーザが表示面を見る場合にそのユーザの視線を表示面に誘導するためにそのユーザの目の周囲を覆うように形成されている。より具体的には、誘導部2Bは、ユーザが覗き込んだときにユーザの視界を制限するようにユーザの目の周囲を覆う中空の箱型に形成されている。また、誘導部2Bは、
図3でも示されるように、大径部2B1及び小径部2B2を奥行き方向DDに順に含んでいる。また、小径部2B2は、例えば、収容部2Aの外形よりも少し小さい口径を有し、収容部2Aに取り付けられている。つまり、誘導部2Bは小径部2B2を介して収容部2Aに分離可能に取り付けられている。
【0024】
一方、例えば、大径部2B1は、
図3でも示されるように、収容部2Aの外形とほぼ同様の大きさの口径を有し、ユーザの顔の曲面に対応するように奥行き方向DDに徐々に後退する湾曲型に形成されていてよい。つまり、大径部2B1は、ユーザが誘導部2Bを覗き込んだときにユーザの顔の曲面とフィットすることによりユーザの視界を制限するようにユーザの目の周囲を覆う形状に形成されていてよい。具体的には、例えば、大径部2B1は、
図4でも示されるように、ユーザが筐体2の表示面を覗き込んだ姿勢においてユーザの目の上方及び左右の側方を覆うことにより上側の視界及び左右の視界を制限するように形成されていてよい。一方で、大径部2B1は、例えば、ユーザの鼻や頬骨にあたる部分との接触を避けるように下方に切り欠き部を有していてよい。結果として、大径部2B1は、ユーザの目の上方及び左右の側方を覆う一方で、下方の視界を開放するように開口するコの字型に形成されていてよい。
【0025】
また、収容部2Aは、例えば、ユーザが視認可能なように表示面を収容してよい。具体的には、例えば、収容部2Aは、外部に露出するように表示面を収容していてもよい。この場合、例えば、表示面は、収容部2Aの壁面の全面を形成するように収容されていてもよいし、一部を形成するように収容されていてもよい。また、表示面が収容部2Aの壁面の一部を形成する場合、その一部は一つの表示面によって形成されてもよいし、複数の表示面(例えば、ユーザの両目にそれぞれ対応する円形状の二つの表示面)によって形成されてもよい。或いは、収容部2Aは、表示面を覆うように内部に収容してもよい。この場合、収容部2Aには、内部の表示面を覗くための開口部が形成されていてもよい。このような開口部も、一つの開口部であってもよいし、複数の開口部であってもよい。
【0026】
図2の例では、
図4でも示されるように、収容部2Aには、表示面が内部に収容されるとともに、その内部の表示面を視認させるために、左右の両目にそれぞれ対応する円形の二つの開口部2Aoが設けられている。つまり、収容部2Aは、二つの開口部2Aoを介して、内部の表示面をユーザに視認させるように構成されている。なお、上述の通り、収容部2Aには二つの開口部2Aoの代わりに二つの表示面が設けられていてもよい(
図4の例の二つの開口部2Aoが二つの表示面として機能してもよい)。つまり、収容部2Aには、二つの表示面が外部に露出するように配置されていてもよい。
【0027】
一方、上側支持部3Uの凹部3UDは、筐体2とともに上下方向に回転するユーザの顔の移動を許容する限り、各種の形状に形成されてよい。例えば、
図5でも示されるように、上側支持部3Uの凹部3UDは、奥行き方向DDに後退する湾曲状に形成されてよい。より具体的には、例えば、上側支持部3Uは、筐体2の収容部2Aを支持するように取り付けられていてよい。そして、上側支持部3Uの凹部3UDは、筐体2とともに回転するユーザの顔の下方への回転を許容するように、筐体2が取り付けられる上端側と下端側との間が所定の曲率を有するように奥行き方向DDに向かって後退する湾曲状に形成されていてよい。一例として、上側支持部3U及び筐体2は、このように構成されていてよい。
【0028】
次に、表示装置1の制御系の要部について説明する。表示装置1は、例えば、サービス(例えば、ゲーム等の各種のサービスが採用されてよい)を提供するためのサービス画面を表示することにより単独でサービス端末として機能してもよい。或いは、サービス端末への接続を通じてサービス端末の表示装置として利用されてもよい。
図6は、表示装置1の制御系の要部の構成を示す図である。より具体的には、
図6の例は、サービス端末への接続を通じてサービス端末の表示装置として機能する場合の表示装置1の構成の一例を示している。この場合、
図6に示すように、例えば、表示装置1は、制御ユニット10、記憶ユニット11と、方向検出装置12と、上述の表示面13と、操作部OPと、を備えていてよい。より具体的には、表示装置1の収容部2Aには、各種の装置等として、例えば、これらの制御ユニット10、記憶ユニット11、方向検出装置12、操作部OP、及び表示面13が収容されていてよい。また、例えば、これらの記憶ユニット11、方向検出装置12、操作部OP、及び表示面13は、いずれも制御ユニット10に接続されていてよい。
【0029】
制御ユニット10は、例えば、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されてよい。なお、制御ユニット10には、その他にも各種の入力装置及び出力装置等が接続されてよい。例えば、表示装置1は、有線及び無線の各種の態様でサービス端末に接続されてよい。そして、例えば、表示装置1がサービス端末と無線接続される場合には、このような入力装置及び出力装置の少なくともいずれか一方として、表示装置1にはBluetooth(登録商標)や赤外線等の無線通信を実現するための通信部が更に設けられ、収容部2Aに収容されていてよい。しかし、それらの図示は省略した。
【0030】
方向検出装置12は、ユーザの視線方向を検出するための周知の装置である。例えば、方向検出装置12は、ユーザの眼球の動きを検出することにより視線方向を検出するように構成されていてもよい。或いは、例えば、方向検出装置12は、表示装置1の向きや傾き等の状態の変化を検出することにより、表示面13を覗き込んでいるときのユーザの視線方向を検出してもよい。つまり、表示面13の向きや傾き等の状態の変化を検出することにより、その表示面13の向き等とともに一体的に変化するユーザの視線方向を検出してもよい。具体的には、例えば、Z軸、X軸XL、及び軸線AX回りの回転角度を検出するために、方向検出装置12として、ジャイロセンサ、加速度センサ、及び角加速度センサ等が利用されてもよいし、或いはこれらの少なくとも一部の組み合わせにより方向検出装置12が実現されてもよい。そして、方向検出装置12は、検出結果に応じた出力信号を制御ユニット10に出力してよい。なお、方向検出装置12は、収容部2Aに収容される形態に限定されない。例えば、方向検出装置12は、内側パーツ3Daの回転角度や伸縮(高さ方向の変位)を検出するように支持部3に設けられていてもよい。つまり、内側パーツ3Daの回転角度等を通じてユーザの視線方向(表示面13の向き)を検出するように構成されていてもよい。同様に、方向検出装置12は、筐体2の上下方向の回転についても筐体2の取付部の回転角度等に基づいて検出してよい。例えば、このような方向検出装置12は、回転角度や変位幅を検出するように設置されたスイッチ、フォトセンサ、或いは伸縮するベルト等によって構成されてよい。
【0031】
操作部OPは、ユーザの操作を入力するための周知の入力装置の一種である。操作部OPとして、ユーザの操作が入力可能な限り、各種の操作部が採用されてよい。例えば、操作部OPとして、例えば、方向の指示を入力するために支点回りに360度回転するスティック型の操作部が利用されてもよい。また、このような操作部OPは、操作の確定等のために押込み操作も可能に構成されていてもよい。そして、操作部OPは、ユーザの操作結果に応じた出力信号を制御ユニット10に出力してよい。
【0032】
表示面13は、各種の画像を表示するための表示装置の一種である。つまり、表示装置1は表示面13を通じて表示装置として機能する。表示面13として、例えば、モニタ等の各種の周知の表示装置の表示面が利用されてよい。表示面13には、例えば、サービス端末が提供するサービスに応じた、つまり各種の用途に応じた各種の画面が表示されてよい。具体的には、例えば、サービスとしてゲームが利用される場合には、表示面13には、ゲーム画面が表示されてよい。
【0033】
記憶ユニット11は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように、例えば、磁気記録媒体や光記録媒体、フラッシュSSD(Solid State Drive)などにより構成されていてよい。記憶ユニット11には、例えば、制御用プログラム15及び制御用データ14が記憶されていてよい。制御用プログラム15は、表示装置1を表示装置として機能させるために必要なコンピュータプログラムである。制御用プログラム15の実行に伴って、例えば、制御ユニット10の内部には、制御処理部17が設けられてよい。制御処理部17は、表示装置1の制御に必要な各種処理を実行する。例えば、このような処理には、操作部OP或いは方向検出装置12の出力信号に基づいてユーザの操作や動き(例えば視線方向の変化を含む姿勢等)を特定するための処理、及びそれらの特定結果に応じて表示面13にゲーム画面等を表示するための処理が含まれてよい。制御処理部17は、コンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせにより実現される論理的装置である。なお、制御ユニット10の内部には、その他にも各種の論理的装置が設けられてよい。しかし、それらの図示は省略した。
【0034】
制御用データ14は、制御用プログラム15の実行に伴って参照されるデータである。制御用データ14は、例えば、画像データ及び効果音データを含んでいてよい。画像データは、ゲームに必要な各種画像を表示するためのデータである。効果音データは、楽曲等、各種の音声を再生するためのデータである。例えば、これらのデータは、必要に応じて適宜サービス端末から提供されてよい。さらに、制御用データ14は、その他にも例えばゲーム等のサービスを提供するために必要な各種のデータを含んでいてよい。しかし、それらの図示は省略した。
【0035】
以上に説明したように、この形態によれば、筐体2が保持部2Cを通じてユーザの手で保持される。このため、例えば同様のものが頭部に装着される場合に比べてより容易に使用することができる。一方で、誘導部2Bを通じて視線が表示面13に誘導されるとともに視界が制限される。また、方向検出装置12を通じてユーザの動作等に伴う視線方向が表示面13の表示に反映される。このため、同様のものが頭部に装着される場合と同様にリアリティの向上を図ることができる。これにより、リアリティの向上を図りつつも、使用に伴う準備の難易度を低下させることができる。結果として、使用準備に必要な時間を軽減することができるので、少なくとも準備時間の短縮により回転率の上昇を図ることができる。また、筐体2を目から離すことにより簡単に使用状態を解除することができるため、動作時のユーザの心理的な不安を軽減することもできる。
【0036】
さらに、例えば、筐体2の保持部2Cに操作部OPが設けられている場合には、表示装置1を入力装置としても機能させることができる。より具体的には、例えば、保持部2Cのユーザの手(より具体的には親指)が位置する場所に操作部OPが設けられている場合には、表示装置1の使用時においてユーザによる無理のない操作入力を実現することができる。これにより、準備の難易度を低下させつつ、操作を伴う各種の用途を実現することができる。つまり、準備の難易度の低下と用途の拡大とを両立することができる。
【0037】
同様に、例えば、筐体2が支持部3によって支持される場合には、支持部3によって筐体2の荷重が分担されるので、ユーザが筐体2を保持する場合の負担を軽減することができる。例えば、このような支持部3の高さが変化する場合には、ユーザの身長に合わせて支持部3の高さをより適切な高さに調整することもできる。例えば、支持部3がZ軸回りに回転可能な場合(例えば下側支持部3Dの動作部CP1を支点に回転する場合)には、Z軸(垂直方向VD)回りのユーザの動作を許容することもできる。筐体2がX軸XL回りに回転可能な場合には、支持部3(より具体的には、例えば上側支持部3U)に取り付けられた状態において筐体2の上下方向の回転を許容することもできる。換言すれば、筐体2を上下方向に回転させるユーザの動作を許容することができる。また、支持部3(より具体的には、例えば上側支持部3U)が自己の軸線AX(より具体的には、例えば下側支持部3Dの軸線AX)回りに回転可能な場合には、軸線AX回りのユーザの動作を許容することもできる。特に、Z軸回りの回転と組み合わされる場合には、軸線AX回りの回転軸が更に追加されることによりZ軸回りのユーザの回転動作を補助することができる。つまり、Z軸回りのユーザの回転動作をより容易にする(回転動作の自由度を向上させる)ことができる。さらに、支持部3は例えばステージ部4等に比較的強固に取り付けられる場合が多いため、盗難の抑制につなげることもできる。
【0038】
本発明は上述の形態に限定されず、適宜の形態にて実施することができる。例えば、上述の形態では、表示面13は予め収容部2Aに収容されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、表示面13は、ユーザによる収容行為によって形成されてもよい。具体的には、例えば、収容部2Aには、表示面13を形成する独立した表示装置が別途ユーザによって収容されてもよい。
【0039】
図7は、独立型の表示装置の収容に伴い表示装置1が構成される場合の独立型の表示装置及び筐体2の制御系の要部の構成の一例を示す図である。
図7の例では、
図6の例と共通の符号は共通の構成に対応している。
図7に示すように、独立型の表示装置20は、例えば、通信部29及び上述の方向検出装置12を備えていてよい。つまり、上述の方向検出装置12は、筐体2の代わりに独立型の表示装置20に設けられていてもよい。また、通信部29は、上述の通信部と同様に、有線及び無線の各種の態様で筐体2と通信を実行するための部分である。例えば、通信部29は、Bluetooth(登録商標)や赤外線等の無線通信を筐体2との間で実行するユニットとして構成されていてよい。
【0040】
一方、筐体2には、例えば、通信部19が収容部2Aに収容されていてよい。通信部19は、独立型の表示装置20の通信部29と通信を実行するためのユニットである。例えば、通信部19は、独立型の表示装置20の通信部29と同様に構成されていてよい。一例として、このように独立型の表示装置20及び筐体2の組合せにより表示装置1が形成されてもよい。この場合、本発明は筐体2として構成されてもよい。また、例えば、このような独立型の表示装置20として、例えば、携帯電話等のユーザ端末が利用されてもよい。或いは、独立型の表示装置20として、例えば、その他にも携帯型ゲーム機、携帯型タブレット端末装置といった、通信が可能でかつ方向検出装置12が設けられている各種の表示装置が利用されてよい。
【0041】
また、上述の形態では、表示装置1には、保持部2Cに操作部OPが設けられている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、保持部2Cの操作部OPは省略されてもよい。この場合、例えば、支持部3の足元(例えば、ステージ部4)等に別途操作部が設けられていてもよい。或いは、表示装置1は、操作の不要な画面を表示してもよい。
【0042】
以下に、上述の内容から得られる本発明の一例を記載する。なお、以下の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0043】
本発明の筐体は、ユーザが表示面(13)を視認可能なように表示装置を収容する収容部(2A)と、当該収容部に収容された前記表示装置の前記表示面を前記ユーザが見る場合に当該ユーザの視線を前記表示面に誘導するために当該ユーザの目の周囲を覆うように形成される誘導部(2B)と、前記収容部に収容された前記表示装置と通信を実行する通信部(19)と、が設けられている筐体(2)であって、前記ユーザが前記誘導部を介して前記表示面を見る場合に前記ユーザの手によって保持される保持部(2C)と、前記収容部を支持する支持部(3)と、が更に設けられているものである。
【0044】
また、本発明の表示装置は、ユーザが表示面(13)を見る場合に当該ユーザの視線を前記表示面に誘導するために当該ユーザの目の周囲を覆うように形成される誘導部(2B)が設けられている筐体(2)を備え、前記ユーザが前記誘導部を介して前記表示面を見ているときの視線方向を検出する方向検出装置(12)が設けられている表示装置であって、前記筐体には、前記ユーザが前記誘導部を介して前記表示面を見る場合に前記ユーザの手によって保持される保持部(2C)と、前記収容部を支持する支持部(3)と、が更に設けられているものである。
【0045】
本発明の筐体或いは表示装置によれば、保持部を通じて筐体が保持される。このため、例えば頭部への装着に比べてより容易に使用することができる。一方で、リアリティは同様に向上させることができる。これにより、リアリティの向上を図りつつも、使用に伴う準備の難易度を低下させることができる。結果として、使用準備に必要な時間を軽減することができるので、少なくとも準備時間の短縮により回転率の上昇を図ることができる。また、筐体を目から離すことにより簡単に使用状態を解除することができるため、動作時のユーザの心理的な不安を軽減することもできる。さらに、筐体(収容部を含む)は、支持部によって支持されている。このため、筐体の荷重が支持部によって分担されるので、ユーザが筐体を保持する場合の負担を軽減することができる。さらに、支持部は比較的強固に取り付けられる場合が多いため、盗難の抑制につなげることもできる。
【0046】
保持部は、各種の態様に構成されていてよい。例えば、保持部はユーザによって片手で保持されるように構成されていてもよいし、両手で保持されるように構成されていてもよい。また、一つの保持部が両手で保持されてもよい。例えば、本発明の表示装置の一態様において、前記保持部は、前記ユーザの右手で保持される右側保持部(2CR)及び左手で保持される左側保持部(2CL)を含み、前記左側保持部及び前記右側保持部は、前記筐体を挟むように前記筐体の左右両側にそれぞれ配置されていてもよい。
【0047】
また、支持部は各種の態様に構成されていてよい。例えば、本発明の支持部を備える態様において、前記支持部は、高さが変化するように垂直方向(VD)に延びるスティック状に構成されていてもよい。この場合、ユーザの身長に合わせて支持部の高さを調整することができる。
【0048】
同様に、支持部は、固定的(動作不可)に構成されていてもよいし、可動的(動作可)に構成されていてもよい。例えば、本発明の支持部を備える態様において、前記支持部は、前記垂直方向に延びる上端側に前記筐体が取り付けられる一方で、前記垂直方向に対応するZ軸回りに前記スティック状の下端側の支点(CP1)が回転するように更に構成されていてもよい。この場合、Z軸回りのユーザの動作を許容することができる。
【0049】
また、筐体は、支持部に固定的に取り付けられていてもよいし、可動的に取り付けられていてもよい。例えば、本発明の支持部がZ軸回りの回転を許容する態様において、前記支持部は、前記Z軸回りに回転する前記下端側の支点を含む前記スティック状を構成する下側支持部(3D)と、当該下側支持部の上に配置される上側支持部(3U)と、を含み、前記筐体は、前記Z軸と直交する方向に延びるX軸(XL)回りに回転することにより当該筐体の上下方向の回転を許容するように前記上側支持部の上端側に取り付けられ、前記上側支持部は、前記X軸と直交する奥行き方向(DD)に後退する凹部(3UD)を有するように形成されていてもよい。この場合、支持部に取り付けられた状態において筐体の上下方向の回転を許容することができる。換言すれば、筐体を上下方向に回転させるユーザの動作を許容することができる。
【0050】
さらに、支持部が上側支持部及び下側支持部を含む態様において、これらの上側支持部及び下側支持部は各種の態様で構成されていてよい。例えば、上側支持部は、下側支持部に間接的に連結されていてもよい(例えば、これらの間に中間支持部等が介在してもよい)し、直接的に連結されていてもよい。また、直接的に連結される場合でも、例えば、上側支持部は下側支持部に固定的に連結されていてもよいし、可動的に連結されてもよい。具体的には、例えば、支持部が上側支持部及び下側支持部を含む態様において、前記上側支持部は、前記スティック状の軸線(AX)回りに更に回転するように前記下側支持部に連結されていてもよい。この場合、軸線回りのユーザの動作を許容することができる。
【解決手段】表示装置1は、ユーザが表示面13を見る場合にこのユーザの視線を表示面13に誘導するためにこのユーザの目の周囲を覆うように形成される誘導部2Bが設けられている筐体2を備えている。また、この筐体2には、ユーザが誘導部2Bを介して表示面13を見ているときの視線方向を検出する方向検出装置12が更に設けられている。さらに、その筐体2には、ユーザが誘導部2Bを介して表示面13を見る場合にそのユーザの手によって保持される保持部2Cと、その筐体2を支持する支持部3と、が更に設けられている。