特許第6293162号(P6293162)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6293162
(24)【登録日】2018年2月23日
(45)【発行日】2018年3月14日
(54)【発明の名称】清掃具
(51)【国際特許分類】
   A47L 25/00 20060101AFI20180305BHJP
【FI】
   A47L25/00 A
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-541403(P2015-541403)
(86)(22)【出願日】2013年10月11日
(86)【国際出願番号】JP2013077774
(87)【国際公開番号】WO2015052835
(87)【国際公開日】20150416
【審査請求日】2016年4月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】390003562
【氏名又は名称】株式会社ニトムズ
(74)【代理人】
【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭
(74)【代理人】
【識別番号】100138416
【弁理士】
【氏名又は名称】北田 明
(72)【発明者】
【氏名】橋詰 好弘
【審査官】 山内 康明
(56)【参考文献】
【文献】 特許第5051733(JP,B2)
【文献】 特開2004−057602(JP,A)
【文献】 特許第5051734(JP,B2)
【文献】 特開平07−227375(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3171809(JP,U)
【文献】 特開昭62−137030(JP,A)
【文献】 特公平02−033375(JP,B2)
【文献】 特開2004−237023(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一方の面が粘着面となっているテープ状基材を、中心線上に筒状に巻回してなる粘着テープロールの筒孔に挿通される芯体と、該芯体が設けられる本体部とを備え、本体部は、芯体の挿通方向における一端部と他端部とを各々支持するための一端支持部と他端支持部とを有する清掃具であって、
芯体の一端部は、該一端部を起点として芯体を本体部に対して可動可能となるように、本体部の一端支持部に連結されており、
芯体の他端部は、本体部の他端支持部に係脱可能に係止されるように構成されており、他端部が他端支持部に係止された状態では、一端部を起点とした芯体の前記可動は規制されており、前記係止が解除された状態では、一端部が起点となり、他端部が他端支持部から開放された自由端となって、芯体が本体部に対して可動するように構成されており、
芯体の他端部と本体部の他端支持部とのいずれか一方に、凹部が設けられ、他方に、前記凹部に嵌合される凸部が設けられており、
他端部と他端支持部との前記係止は、凹部と凸部とによる凹凸嵌合であって、
芯体の他端部と本体部の他端支持部とのいずれか少なくとも一方は、前記係止の際に凸部を凹部に向けて又は凹部を凸部に向けて誘導し、前記係止の解除の際に凹部から凸部を離す方向に又は凸部から凹部を離す方向に誘導するガイド部を備えており、
ガイド部は、芯体を構成する芯体本体部を長手方向に沿って投影した投影幅内に収まっていることを特徴とする清掃具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも一方の面が粘着面となっているテープ状基材を、中心線上に筒状に巻回してなる粘着テープロールを取付けて使用するための清掃具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の清掃具として、粘着ローラの筒孔に挿通される芯軸と、芯軸の両端部を回転自在に支持するローラ支持体と、使用者が保持するための支持筒部とを備えるものが知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
かかる清掃具では、粘着ローラを取り付けるときには、芯軸の両端部をローラ支持体から取り外して、芯軸に粘着ローラを取り付けた後、芯軸の両端部をローラ支持体に取り付けている。一方、清掃具から粘着ローラを取り外すときには、芯軸の両端部をローラ支持体から取り外して、芯軸から粘着ローラを取り外し、芯軸の両端部をローラ支持体に取り付けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】日本国特開2003−190066号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の清掃具では、上記のように粘着ローラの着脱に際し、ローラ支持体から芯軸の両端部を一旦取り外して、芯軸に対して粘着ローラを着脱した後、芯軸の両端部をローラ支持体に取り付け直すという一連の行為を要するため、粘着ローラの着脱が煩雑であるという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、粘着テープロールを容易に着脱できる清掃具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る清掃具は、上記課題を解決するためになされたもので、少なくとも一方の面が粘着面となっているテープ状基材を、中心線上に筒状に巻回してなる粘着テープロールの筒孔に挿通される芯体と、該芯体が設けられる本体部とを備え、本体部は、芯体の挿通方向における一端部と他端部とを各々支持するための一端支持部と他端支持部とを有する清掃具であって、芯体の一端部は、該一端部を起点として芯体を本体部に対して可動可能となるように、本体部の一端支持部に連結されており、芯体の他端部は、本体部の他端支持部に係脱可能に係止されるように構成されており、他端部が他端支持部に係止された状態では、一端部を起点とした芯体の前記可動は規制されており、前記係止が解除された状態では、一端部が起点となり、他端部が他端支持部から開放された自由端となって、芯体が本体部に対して可動するように構成されており、芯体の他端部と本体部の他端支持部とのいずれか一方に、凹部が設けられ、他方に、前記凹部に嵌合される凸部が設けられており、他端部と他端支持部との前記係止は、凹部と凸部とによる凹凸嵌合であって、芯体の他端部と本体部の他端支持部とのいずれか少なくとも一方は、前記係止の際に凸部を凹部に向けて又は凹部を凸部に向けて誘導し、前記係止の解除の際に凹部から凸部を離す方向に又は凸部から凹部を離す方向に誘導するガイド部を備えており、ガイド部は、芯体を構成する芯体本体部を長手方向に沿って投影した投影幅内に収まっていることを特徴とする。
【0008】
かかる清掃具によれば、芯体の他端部と本体部の他端支持部との係止が解除された状態では、芯体の他端部が自由端となり、一端部を起点として芯体が本体部に対して可動可能であるため、清掃具に粘着テープロールを着脱するとき、芯体の他端部と本体部の他端支持部との係止を解除し、一端部を起点にして芯体を本体部に対して所望位置まで移動させて、芯体の他端部と本体部の他端支持部とを十分に離間させることによって、芯体に対して他端部側から一端部側に向けて又はその逆向きに粘着テープロールをその筒孔を介して容易に着脱できる。
【0009】
なお、かかる清掃具では、芯体の他端部が本体部の他端支持部に係止された状態では、一端部を起点とした芯体の前記可動は規制されるため、粘着テープロールを使用するときには、粘着テープロールが取り付けられた芯体の他端部を本体部の他端支持部に係止し、一端部を起点とした芯体の可動を規制することで、芯体に取り付けられた粘着テープロールを適切に回転使用できる。
【0011】
更に、かかる清掃具では、芯体の他端部は、凹凸嵌合によって本体部の他端支持部に確実かつ容易に係止できるので、一端部を起点とした芯体の前記可動を確実に規制できる。
【0013】
更に、かかる清掃具では、ガイド部による誘導によって、芯体の他端部を本体部の他端支持部に容易に係止できると共に、該係止を容易に解除することができる。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明に係る清掃具によれば、芯体の他端部と本体部の他端支持部との係止が解除された状態では、芯体の他端部が自由端となり、一端部を起点として芯体が本体部に対して可動可能であるため、清掃具に粘着テープロールを着脱するとき、芯体の他端部と本体部の他端支持部との係止を解除し、一端部を起点にして芯体を本体部に対して所望位置まで移動させて、芯体の他端部と本体部の他端支持部とを十分に離間させることによって、芯体に対して他端部側から一端部側に向けて又はその逆向きに粘着テープロールをその筒孔を介して容易に着脱できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る清掃具の正面図を示す。
図2】同清掃具の背面図を示す。
図3】同清掃具の右側面図を示す。
図4】同清掃具の左側面図を示す。
図5図3のA−A線断面図を示す。
図6】同清掃具の芯体を一端部を起点として可動させた状態の図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る清掃具の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0017】
本実施形態に係る清掃具は、少なくとも一方の面が粘着面となっているテープ状基材を、中心線上に筒状に巻回してなる清掃用の粘着テープロールを取付けて用いられるものである。尚、詳細には、粘着テープロールは、中心線上に沿って軸孔が形成されるように、テープ状基材を粘着面である一方の面を外側にして中心線の周りに巻回してなる。
【0018】
清掃具は、図1から図4に示すように、粘着テープロール(図示せず)の軸孔(筒孔)に挿通される芯体1と、該芯体1が設けられる本体部2とを備える。
【0019】
芯体1は、本実施形態では、一方向に長尺な形状をなす。芯体1は、本実施形態では、円柱状の芯体本体部1aで構成される。この芯体1では、芯体本体部1aの長手方向、又は、粘着テープロールの軸孔に挿通される挿通方向の一端側を一端部10とし、他端側を他端部11とする(図1参照)。
【0020】
一端部10は、芯体本体部1aから長手方向に設けられる基部12aと、該基部12aの長手方向端部に一体的に設けられ、長手方向に交差する奥行方向に沿う軸部12b(本実施形態では、円柱体)とからなる連結部12を有する(図1,3参照)。かかる連結部12は、芯体本体部1aを長手方向に沿って投影した投影幅内に収まるようになっている。
【0021】
他端部11は、芯体本体部1aから長手方向に設けられる水平部13aと、該水平部13aの長手方向端部から立設される立設部13bとからなる係止部13を有する(図1,4,5,6参照)。係止部13は、立設部13bの内面側において、長手方向の内向き(他端部11から一端部10に向かう方向)に凸状をなす凸部13cを有する(図5,6参照)。また、係止部13の立設部13bにおける先端部は、立設方向かつ長手方向の外向き(一端部10から他端部11に向かう方向)に沿って形成されており、ガイド部13dとして構成される(図4,5,6参照)。かかる係止部13は、芯体本体部1aを長手方向に沿って投影した投影幅内に収まるようになっている。
【0022】
本体部2は、芯体1の一端部10と他端部11とを支持するように構成される。この本体部2は、一方向に長尺な壁部である本体支持部2aを有する(図1参照)。本体支持部2aの長手方向の両端部には、芯体1の長手方向(挿通方向)における一端部10と他端部11とを各々支持するための一端支持部20と他端支持部21とが対向して設けられている。また、本体支持部2aの長手方向中央部には、把持可能な取手3が設けられている。
【0023】
一端支持部20は、本体支持部2aの長手方向の一端部から垂設される側壁部であり、芯体1の一端部10に対応するように構成される。一端支持部20は、一端部10の連結部12に連結するために、軸部12bを奥行方向に沿う中心軸周りに回転可能に支持する軸受け部20aを有する(図1,3,5,6参照)。軸受け部20aは、軸部12bの両端部を挿通させる貫通孔、又は、軸部12bの両端部を嵌合させる嵌合凹部を有して構成され得る。本実施形態の軸受け部20aは、奥行方向に対向する一対の壁部で構成され、一対の壁部には各々、軸部12bの端部を挿通させる貫通孔が設けられている。
【0024】
他端支持部21は、本体支持部2aの長手方向の他端部から垂設される側壁部であり、芯体1の他端部11に対応するように構成される。他端支持部21は、一端支持部20に対向する内面の反対面である外面に、芯体1の他端部11の凸部13cが嵌合されるための凹状の凹部21aを有する(図5,6参照)。本実施形態では、凹部21aは、芯体1の凸部13c形状に対応する窪み部で構成されるが、芯体1の凸部13c形状に対応する貫通孔であっても良い。また、他端支持部21の外面には、他端部11の立設部13bの奥行方向の寸法よりも僅かに大きい寸法だけ奥行方向に互いに離間した一対の縁壁部21b,21bが長手方向に凸設されている(図1,4参照)。
【0025】
取手3は、本実施形態では、棒状をなす。具体的には、取手3は、本体支持部2aの長手方向に交差(本実施形態では、直交又は略直交)する方向に長尺な前壁部30を有する。前壁部30の奥行方向前面30aは、短手方向の中央部に奥行方向前方に凸をなすように湾曲形状をなしており、この前面30aには、長手方向の先端(本体支持部2aに設置される基端と反対側の端部)側に奥行方向に沿う貫通孔Pが穿設されている(図1,3参照)。また、前壁部30の奥行方向裏面30bにおける短手方向の両端部には、奥行方向裏方に凸設される一対の側壁部31,31が長手方向に沿って設けられており、前壁部30の長手方向の先端側には、奥行方向裏方に凸設される上壁部32が設けられている(図2参照)。更に、前壁部30の奥行方向裏面30bにおける短手方向の中央部には、一対の側壁部31,31よりも高く奥行方向裏方に凸設される中央壁部33が長手方向に沿って設けられている(図2,3参照)。
【0026】
以上の構成からなる清掃具では、芯体1の一端部10は、該一端部10を起点として芯体1を本体部2に対して可動可能にすべく、本体部2の一端支持部20に連結して支持されている。具体的には、一端部10の軸部12bの両端部は、軸部12bの中心軸周りに回転可能に一端支持部20の軸受け部20aに連結されることで、本体部2の一端支持部20は、芯体1の一端部10を支持している。即ち、芯体1は、一端部10を起点として本体部2に対して回動するようになっている(図6参照)。
【0027】
また、芯体1の他端部11は、本体部2の他端支持部21に係脱可能に係止される。具体的には、芯体1を一端部10を起点として回動させて、他端部11における係止部13の内面側と他端支持部21の外面側とが対向するように、他端部11と他端支持部21とを互いに近づける。このとき、他端部11の係止部13(立設部13b)における内面側の凸部13cを、他端支持部21の外面側の凹部21aに向けて又は凹部21aを凸部13cに向けて、他端部11のガイド部13dを他端支持部21の一対の縁壁部21b,21b間に沿って移動(又は摺動)させる。そして、他端部11の凸部13cが、他端支持部21の凹部21aに嵌合されることで、芯体1の他端部11は、本体部2の他端支持部21に係止される。このように、他端部11が他端支持部21に係止された状態では、他端部11は支持端として他端支持部21に支持され、一端部10を起点とした芯体1の回動は規制される(図1,5参照)。
【0028】
一方、他端部11の係止部13における凸部13cを他端支持部21の凹部21aから離す方向に又は凹部21aを凸部13cから離す方向に、他端部11のガイド部13dを他端支持部21の一対の縁壁部21b,21b間に沿って移動(又は摺動)させる。そして、他端部11の凸部13cと他端支持部21の凹部21aとの嵌合が外されると、芯体1の他端部11と本体部2の他端支持部21との係止が解除される。このように両者の係止が解除された状態では、他端支持部21による支持が解除された他端部11は自由端として他端支持部21から開放され、一端部10を起点として芯体1が本体部2に対して回動する。このような本体部2に対する芯体1の回動では、図6に示すように、一端部10を起点にして芯体1を本体部2に対して所望位置まで移動させて、芯体1の他端部11と本体部2の他端支持部21とを離間させることができる。
【0029】
以上のように、本実施形態に係る清掃具によれば、芯体1の他端部11と本体部2の他端支持部21との係止が解除された状態では、芯体1の他端部11が自由端となり、一端部10を起点として芯体1が本体部2に対して回動可能であるため、清掃具に粘着テープロールを着脱するとき、芯体1の他端部11と本体部2の他端支持部21との係止を解除し、一端部10を起点にして芯体1を本体部2に対して所望位置まで移動させて、芯体1の他端部11と本体部2の他端支持部21とを十分に離間させることによって、芯体1に対して他端部11側から一端部10側に向けて又はその逆向きに粘着テープロールをその軸孔を介して容易に着脱できる。
【0030】
また、かかる清掃具では、芯体1の他端部11が本体部2の他端支持部21に係止された状態では、一端部10を起点とした芯体1の回動は規制されるため、粘着テープロールを使用するときには、粘着テープロールが取り付けられた芯体1の他端部11を本体部2の他端支持部21に係止し、一端部10を起点とした芯体1の回動を規制することで、芯体1に取り付けられた粘着テープロールを適切に回転使用できる。
【0031】
また、かかる清掃具では、芯体1の他端部11は、凹凸嵌合によって本体部2の他端支持部21に確実かつ容易に係止できるので、一端部10を起点とした芯体1の回動を確実に規制できる。
【0032】
また、かかる清掃具では、他端部11のガイド部13dが他端支持部21の一対の縁壁部21b,21bの間に沿って摺動することで、他端部11と他端支持部21との係止の際には、他端部11の凸部13cが他端支持部21の凹部21aに向けて又は凹部21aが凸部13cに向けて誘導され、芯体1の他端部11を本体部2の他端支持部21に容易に係止できる。
【0033】
一方、かかる清掃具では、他端部11と他端支持部21との係止を解除する際には、ガイド部13dが一対の縁壁部21b,21bの間に沿って摺動することで、凸部13cが凹部21aから離される方向に又は凹部21aが凸部13cから離される方向に誘導され、他端部11と他端支持部21との係止を容易に解除できる。更に、かかる清掃具では、ガイド部13dに指を掛けることにより、他端部11を他端支持部21に対して容易に移動させて、他端部11と他端支持部21との係止又は該係止の解除をすることできる。
【0034】
また、かかる清掃具では、芯体1の連結部12及び係止部13は、芯体本体部1aを長手方向に沿って投影した投影幅内に収まるようになっているため、芯体本体部1aに粘着テープロールの軸孔を挿通させる際、或いは、芯体本体部1aから粘着テープロールを取り外す際、連結部12及び係止部13が粘着テープロールの移動を阻害することなく、粘着テープロールを芯体1に対して円滑に移動させることができる。
【0035】
また、かかる清掃具では、把持可能な取手3を備えているため、清掃具に取り付けた粘着テープロールを回転使用する際や、粘着テープロールを着脱する際に、取手3を把持して作業することができ、作業性を向上させることができる。
【0036】
また、かかる清掃具では、取手3に貫通孔Pが設けられており、例えば、清掃具を使用しないときなどに、壁から吊り下げられたフックなどの鉤爪部に貫通孔Pを介して引っ掛けることで、床面等に載置させることを要さす、整理整頓することができる。
【0037】
また、かかる清掃具では、取手3の前面30aにおける短手方向の中央部は、奥行方向前方に凸をなすように湾曲形状をなし、かつ、取手3の裏面30bにおける短手方向の中央部には、両端側の一対の側壁部31,31よりも高く奥行方向裏面30b側に凸設される中央壁部33が長手方向に沿って設けられている。そのため、かかる清掃具では、取手3を把持した際に、握った手のひらの湾曲面を取手3の前面30a又は裏面30b側の形状になじませ易く、或いは、指の曲げ起点である関節部を取手3の短手方向に沿う周方向の角部になじませ易いため、取手3を把持し易い。
【0038】
尚、本発明に係る清掃具は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0039】
例えば、本実施形態では、芯体1は、円柱状で構成される場合について説明したが、これに限らず、芯体1は、多角柱状や、長手方向の一端部側から他端部側に向かって先細りする形状など種々の形状も可能であり、また、長手方向に沿って内部に中空部又は貫通孔が設けられた形状も可能である。
【0040】
また、本実施形態では、芯体1の連結部12は、基部12aと軸部12bとで構成される場合について説明したが、これに限らず、連結部12は、本体部2の他端支持部21と一体的又は別体にヒンジで連結され、ヒンジを起点にして芯体1を本体部2に回動可能にすることも可能である。また、連結部12は、連結部12を起点として多軸周り(例えば、2軸や3軸周り)可能に他端支持部21に連結されることや、或いは、連結部12は、ボールジョイントを介して他端支持部21に連結されることも可能である。
【0041】
その他、連結部12は、他端支持部21に回動可能に連結される場合に限らず、連結部12は、他端支持部21に直動可能に連結されることも可能である。例えば、連結部12と他端支持部21とのいずれか一方は、レール部を有し、他方は、レール部に係合して摺動する摺動部を有し、連結部12が他端支持部21に対して直線運動(又は直線的に可動)するように構成されることが可能である。
【0042】
また、本実施形態では、芯体1の他端部11と本体部2の他端支持部21との係止において、他端部11の係止部13を他端支持部21の外面側にして、係止部13の内面の凸部13cを、他端支持部21の外面の凹部21aに嵌合する場合について説明したが、これに限らず、芯体1の他端部11と本体部2の他端支持部21との係止において、他端部11の係止部13を他端支持部21の内面側にして、係止部13の外面の凸部13cを、他端支持部21の内面の凹部21aに嵌合するような構成を採用することも可能である。この場合、係止部13(立設部13b)の外面に凸部13cが形成され、他端支持部21の内面に凹部21aが形成される。
【0043】
また、本実施形態では、芯体1の係止部13に凸部13cが設けられ、本体部2の他端支持部21に凹部21aが設けられる場合について説明したが、これに限らず、芯体1の係止部13に凹部(孔部も含む)が設けられ、本体部2の他端支持部21に係止部13の凹部に嵌合される凸部が設けられることも可能である。
【0044】
また、本実施形態では、係止部13は、水平部13aと立設部13bとを有し、立設部13bが凸部13cを有して構成される場合について説明したが、これに限らず、係止部13は、芯体本体部1aから長手方向に凸設される凸部として構成されることも可能である。この場合、他端支持部21は、係止部13(凸部)に嵌合する凹部(孔部も含む)を有して構成される。芯体1の他端部11と本体部2の他端支持部21との係止では、他端部11の係止部13を他端支持部21の内面側にして、他端支持部21の内面の凹部に係止部13を嵌合する。或いは、係止部13は、芯体本体部1aから長手方向に沿って設けられる凹部(孔部を含む)であり、他端支持部21は、係止部13(凹部)に嵌合する凸部を有して構成されることも可能である。芯体1の他端部11と本体部2の他端支持部21との係止では、他端部11の係止部13を他端支持部21の内面側にして、他端支持部21の内面の凸部に係止部13を嵌合する。
【0045】
その他に、係止部13の立設部13bは、立設方向に沿う両側端部において、奥行方向に沿う凹部を有し、他端支持部21の内面又は外面には、凹部に嵌合する凸部が長手方向に立設されるように構成されることも可能である。
【0046】
更にその他に、係止部13の立設部13bは、奥行方向の前方及び/又は裏方に凸設される凸部を有し、他端支持部21の一対の縁壁部21b,21b又は他壁部に係止部13の凸部に嵌合する凹部が凹設されるように構成されることも可能である。
【0047】
また、係止部13の凸部13cを他端支持部21の凹部21aに導くように、他端支持部21には、垂設方向端部から凹部21aに連通する誘導部(長手方向に沿う凹状の窪み又は貫通孔)が垂設方向に沿って設けられることも可能である。この誘導部の奥行方向の寸法は、凸部13c及び凹部21aの奥行方向の寸法よりも小さく構成することで、凹部21aから凸部13cが不用意に外れないようにすることができる。
【0048】
また、本実施形態では、他端部11と他端支持部21との係止は、凸部13cと凹部21aとの凹凸嵌合による場合について説明したが、これに限らず、他端部11は、他端支持部21を引掛けて係止する鉤爪状のフック部を有し、又は、他端支持部21は、他端部11を引掛けて係止する鉤爪状のフック部を有して、フック部の引掛けによって、他端部11と他端支持部21とを係止させることも可能である。
【0049】
その他に、他端部11は、他端支持部21に向けて付勢される付勢手段を有し、又は、他端支持部21は、他端部11に向けて付勢される付勢手段を有して、付勢手段による付勢力によって、他端部11と他端支持部21とを係止させることも可能である。
【0050】
また、本実施形態では、粘着テープロールは、中心線上に沿って軸孔が形成されるように、テープ状基材を粘着面である一方の面を外側にして中心線の周りに巻回してなる構成について説明したが、これに限らず、粘着テープロールは、中心線上に沿って軸孔が形成されるように、テープ状基材を粘着面である一方の面を内側にして中心線の周りに巻回してなる構成でも良いし、粘着テープロールは、テープ状基材の一方及び他方の面がともに粘着面で構成されることも可能である。
【符号の説明】
【0051】
1…芯体、1a…芯体本体部、10…一端部、11…他端部、12…連結部、12a…基部、12b…軸部、13…係止部、13a…水平部、13b…立設部、13c…凸部、13d…ガイド部、2…本体部、2a…本体支持部、20…一端支持部、20a…軸受け部、21…他端支持部、21a…凹部、21b,21b…一対の縁壁部、3…取手、30…前壁部、30a…前壁部の前面、30b…前壁部の裏面、31,31…一対の側壁部、32…上壁部、33…中央壁部
図1
図2
図3
図4
図5
図6