(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6293263
(24)【登録日】2018年2月23日
(45)【発行日】2018年3月14日
(54)【発明の名称】プレスローラー
(51)【国際特許分類】
B30B 3/00 20060101AFI20180305BHJP
B02C 4/30 20060101ALI20180305BHJP
B02C 4/06 20060101ALI20180305BHJP
【FI】
B30B3/00 B
B02C4/30
B02C4/06 A
【請求項の数】13
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-508060(P2016-508060)
(86)(22)【出願日】2014年3月19日
(65)【公表番号】特表2016-522749(P2016-522749A)
(43)【公表日】2016年8月4日
(86)【国際出願番号】EP2014055478
(87)【国際公開番号】WO2014170080
(87)【国際公開日】20141023
【審査請求日】2016年11月22日
(31)【優先権主張番号】102013103884.0
(32)【優先日】2013年4月17日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】500327784
【氏名又は名称】マシネンファブリーク・ケッペルン・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイト・ゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】ヘフター・アクセル
(72)【発明者】
【氏名】ハーバーマン・カーイ・ウーヴェ
(72)【発明者】
【氏名】ティーアフェルト・アンドレアス
【審査官】
塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】
独国特許出願公開第04344206(DE,A1)
【文献】
米国特許第03969062(US,A)
【文献】
米国特許第02294098(US,A)
【文献】
米国特許第05253816(US,A)
【文献】
米国特許第03907486(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B30B 3/00− 3/06
B30B 9/20
B30B 11/00−11/34
B02C 4/06
B02C 4/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ローラープレスの為のプレスローラーであって、ローラーコア(1)と、周囲側で当該ローラーコア(1)上に固定されたロール側面を有し、このロール側面が、互いに向き合った複数の端面(3)を有し、周囲にわたって分配されている複数のセグメント(2)から構成され、その際、複数のセグメント(2)は、正面側で周回する締め付けショルダー(5)を有し、その際、セグメント(2)が、正面側で、其々少なくとも一つの固定リング(6)によってローラーコア(1)に取り外し可能に固定されており、これが、セグメント(2)の締め付けショルダー(5)とオーバーラップしており、及び、その際、固定リング(6)が、軸平行な締め付けボルト(7)によってセグメント(2)に対して締め付けられている、又は締め付けられるプレスローラーにおいて、セグメント(2)が、其々、締め付けボルト(7)の為の少なくとも一つの軸平行な貫通部(10)を有し、この貫通部が、周囲方向における延在に関して、セグメント(2)の両方の端面(3)の間に設けられており、固定リング(6)が、周囲にわたって分配された複数の締め付け突出部(11)であって、各セグメント(2)に割り当てられた締め付け突出部(11)を有しており、これら締め付け突出部が、セグメント(2)の弧長の周囲の一部のみにわたって延在していることを特徴とするプレスローラー。
【請求項2】
締め付けショルダー(5)が第一の締め付け面(8)を有し、そして固定リング(6)が、一又は複数の第二の締め付け面(9)を有し、その際、第一の締め付け面(8)及び/又は第二の締め付け面(9)が、半径方向の締め付け力の発生の為に、軸平行な締め付けボルト(7)の締め付けの過程に、ローラー軸に対して傾斜して向けられていることを特徴とする請求項1に記載のプレスローラー。
【請求項3】
第二の締め付け面(9)を有する締め付けカラー部(6b)であって、かつセグメント(2)の締め付けショルダー(5)とオーバーラップする締め付けカラー部(6b)を、固定リング(6)が有し、前記第二の締め付け面が、締め付けボルト(7)によって、セグメントの締め付けショルダー(5)の対応する第一の締め付け面(8)と締め付けられることを特徴とする請求項1または2に記載のプレスローラー。
【請求項4】
セグメント(2)が、端面(3)の方に向けられた正面・縁部領域内においてその正面(12)に、及び/又は締め付けショルダー(5)に、外側の材料強化部(13)を有し、これが、第一の締め付け面(8)に対して半径方向に外側に向かって突き出しており、及び/又は正面(12)に対して軸方向で外側に向かって突き出しており、そして周囲方向においてその間に、第一の締め付け面(8)を有するポケット状の凹設部(14)を形成し、これに対して固定リング(6)の第二の締め付け面(9)が当接することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のプレスローラー。
【請求項5】
締め付け突出部(11)が、セグメント(2)の、ポケット状で、第一の締め付け面(8)を有する凹設部(14)内にはまり込むことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のプレスローラー。
【請求項6】
締め付けカラー部(6b)の領域に、締め付け突出部(11)が設けられており、及び/又は、締め付け突出部(11)が第二の締め付け面(9)を有することを特徴とする請求項5に記載のプレスローラー。
【請求項7】
セグメント(2)の貫通部(10)が、周囲方向における延在に関して、両方の端面(3)の間の中央に設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のプレスローラー。
【請求項8】
ローラーの向かい合った端面(12)上に設けられた両方の固定リング(6)が、セグメント(2)に完全に挿入される軸方向の締め付けボルト(7)によって互いに締め付けられている、又は締め付けられることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のプレスローラー。
【請求項9】
一つのセグメント(2)の一つの端面(3)が突出部(15)を有し、そして該セグメント(2)の他の端面(3)が、対応する凹設部(16)を有し、その際、セグメント(2)の突出部(15)が、後続するセグメント(2)の対応する凹設部(16)内に進入することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のプレスローラー。
【請求項10】
正面(12)内に付設された端面・縁部領域内の端面(3)が、セグメントの半径方向の全厚さにわたって平らにかつ段差無く形成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のプレスローラー。
【請求項11】
セグメントが、全周にわたって完全に周回する第一の締め付け面を有すること、及び/又は、締め付けリングが、全周にわたって周回する第二の締め付け面を有することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のプレスローラー。
【請求項12】
固定リング(6)内に、少なくとも一つの冷却チャネルが統合されていることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載のプレスローラー。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載のプレスローラー二つによって行われることを特徴とするローラープレス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はローラープレスの為のプレスローラーであって、特に粒子状の材料のブリケット化、コンパクト化、又は粉砕化の為のものであり、ローラーコアを有し、及びローラーコアの周囲側に固定されたロール面を有し、該ロール面が、互いに向き合う端面を有する周囲にわたって分配された複数のセグメントから構成され、その際、セグメントは、正面側を周回する締め付けショルダーを有する。その際、セグメントは、正面側で各少なくとも一つの固定リング(挟持リング/締め付けリング)と解除可能にローラーコアによって固定されており、このローラーコアが、セグメントの締め付けショルダーとオーバーラップしている。そしてその際、固定リングは、軸平行な締め付けボルトによってセグメントに締め付けられている、又は締め付けられる。好ましくはローラープレスの為のプレスローラーは、高温ブリケット化又は高温コンパクト化、例えば直接還元鉄(DRI)の高温ブリケット化又は高温コンパクト化である。粒状の材料は、本発明の枠内でちり状の材料又は粉状の材料を意味する。セグメントの(両方の)端面は、各隣接する、または後続するセグメントの方の端面である。これらは、軸平行に向けられており、ローラー軸及びローラー半径によって形成され、そしてセグメントの外直径及び内直径によって境界づけられる。よってセグメントの一つの端面は、周囲方向で後続するセグメントの端面の方に向けられている。
【背景技術】
【0002】
ローラープレスは通常二つの反対方向に回転するプレスローラーを有している。ブリケット化又はコンパクト化の際に、粒子状の散荷がローラーの間で圧縮される。この為、複数のセグメントから構成されているロール側面は、ブリケット化又はコンパクト化の為の形成くぼ部を有することが可能であるプレスツールを設けられている。しかしまた、本発明は、例えば材料の細粉化に対する特別な摩耗防止層を設けられている複数のセグメントを有するプレスローラーも含む。特に、高温ブリケット化又は高温コンパクト化の際に、プレスローラーは処理すべき材料により高温にさらされるので、セグメント自体もまた高温を受ける。これは、例えば、温度が900度の値を取ることが可能である、還元された(独語:reduziert)鉄鉱石又は海綿鉄(独語:Eisenschwamm)の処理の際にそうである。高温の下では、セグメントは通常摩耗にさらされる。磨耗を制限するために、そのようなプレスローラー又はその側面は、通常、例えば水冷によって冷却される。その際、例えばそのようなローラーの締め付けリング内に周回する冷却チャネルを統合することが古くから公知である。
【0003】
(ツール)セグメントは通常摩耗にさらされるので、ローラーコアに取り外し可能、つまり交換可能に固定されている。固定は、両側の固定リングで行われる。これらは、クランプリング又は締め付けリングとも称され、セグメントの両側の締め付けショルダーとオーバーラップする。これらセグメントの強度は、実勢では高い要求を受ける。というのは高い負荷にさらされるからである。
【0004】
複数のセグメントを有するプレスローラーによる散荷の高温コンパクト化と高温ブリケット化のためのローラープレスは特許文献1から公知である。セグメントは、アプローチ(突出部、独語:Ansaetzen)又はショルダーを設けられている。これらに固定手段が係合する。固定手段によってセグメントはローラーコアに固定されている。固定手段として、この既に知られている実施形においては、折畳み可能にローラーコアに支承された締め付けステー(独語:Klemmbuegel)が設けられている。これは、タイボルトによってセグメントに対して押圧されている。固定手段として、代替的に、冷却された縮小リング、半径方向に配置されたボルト等も提案される。
【0005】
セグメントの締め付けショルダーとオーバーラップする固定リング又はクランプリングを使ってのセグメントの固定もまた実践から公知である。締め付けショルダーは、通常、セグメントの全ての周囲領域にわたって同じ断面を有する。締め付けボルトは、互いに接し合う二つのセグメントの間の端面の領域に設けられている。この為、端面に適当な溝が作り込まれている。この溝が締め付けボルトを収容する。公知の実施形は、基本的に評価された。しかしその安定性と耐久性に関して更に発展可能性がある。ここで本発明が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】ドイツ連邦共和国特許出願公開第25 36 670 A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、簡単な構造および簡単な組立のもと複数のセグメントの高い安定性と耐久性によって際立っているので、セグメントの長寿命が保証されている冒頭に記載した形式のローラープレスの為のプレスローラーを完成することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題の解決の為に、冒頭に記載して形式のローラープレスの為の当該プレスローラーにおいて本発明は、複数のセグメントが、其々、締め付けボルトの為の軸平行な少なくとも一つの貫通部を有し、これが、周囲方向の延在に関して、セグメントの両方の端面の間に設けられていることを教示する。
【0009】
その際、本発明は、締め付けボルト(これによって両方の固定リングがセグメントの中間接続のもと互いに締め付けられる)が、端面の領域に無く、つまり、互いに隣接する、または互いに連続する二つのセグメントの間に設けられておらず、締め付けボルトの為の貫通部が、セグメント中に統合されている、例えば、周囲方向の延在に関して、両方の端面の間の中央に設けられているとき、セグメントの安定性と、これに伴い寿命が高められることが可能であるという見識から出発する。この措置は、セグメントの端面内に、軸平行な溝、又は突出部等(これらは、組み立てられた状態で締め付けボルトを二つのセグメントの間で収容するものである)が設けられる必要が無いという結果を有する。発明に係る措置によって、セグメントの脆弱部、特に端面の領域におけるそれが、回避されるので、セグメントの安定性が高まる。軸平行な貫通部を、例えば孔部として設けることは、技術的に簡単な手段によって行われ、その際、セグメントの安定性はそこなわれない。同様に簡単な締め付けがこのようにして可能である。
【0010】
本発明の別の観点は以下に説明される。
【0011】
締め付けショルダーは、基本的に公知の方式で第一の締め付け面を有し、そして締め付けリングは同様に公知の方式で第二の締め付け面を有する。つまり締め付けリングの締め付け面は、締め付けショルダーの締め付け面への組立の過程で押圧を行うので、セグメントは、ローラーコアに締め付けられる。この為、第一の締め付け面及び/又は第二の締め付け面が、半径方向の締め付け力の発生の為に、軸平行な締め付けボルトの締め付けの過程で、ローラー軸に対して傾斜して向けられていると目的に適っている。軸平行な方向にもたらされる締め付け力は、つまり半径方向において強化されるので、ローラーコアに対する申し分のないセグメントの固定が保証される。しかし、この力結合的な接合に対して追加的に、好ましくは、複数のセグメントが形状結合的にローラーコア上に保持されること意図されている。この為、複数のセグメントは内周側に、およびローラーコアは外周側に、適当な形状結合要素(突出部及び切欠き部)を有するので、例えば溝/ばね接続(独語:Nut/Federverbindung)が、セグメントとローラーコアの間に実現される。
【0012】
固定リングは、好ましくはセグメントの締め付けショルダーとオーバーラップした締め付けカラー部を有する。その際、この締め付けカラー部は、第二の締め付け面を有する。これは、締め付けショルダーの第一の締め付け面に向かってセグメントに当接している。締め付けリングは、好ましい実施形においては、完全に周回する基礎リングと、その周りに形成され、そして好ましくは同様に完全に周回する締め付けカラー部とから成る。その結果、締め付けリング、又は固定リングは、断面において(基本的に)L字形状に形成されている。
【0013】
その際、本発明の枠内で、締め付けリング又はその締め付けカラー部は、完全に周回する(第二の)締め付け面によって、同様に完全に周回する(第一の)締め付け面(セグメントの締め付け面)に締め付けられる。
【0014】
しかし、特に有利には、固定リングが使用される。これは、局所的に制限された締め付け突出部を有する。これら締め付け突出部は、周囲にわたって分配されているので、各個々のセグメントに少なくとも一つの局所的に制限された締め付け突出部が付設されている。締め付けリングは、(例えば締め付けカラー部の領域において)、周囲にわたって分配され、各一つのセグメントに付設された、複数の締め付け突出部を有する。これらは、例えば第二の締め付け面を有しており、そしてセグメントの周囲の一部にわたってのみ延在している。複数の締め付け突出部を有する締め付けリングのそのような実施形と関連して、セグメントが、その正面に、端面に付設された正面・縁部領域内において、(外輪側の)材料強化部を有し、これらが、第一の締め付け面に関して半径方向外側に向かって突き出しており、そして周囲方向においてその間に、第一の締め付け面を有するポケット状の凹設部を形成し、これに対して固定リングの第二の締め付け面が当接するとき特に目的に適っている。その際、本発明は、固定リングが、全周にわたってセグメントによって締め付けられる必要がなく、例えば記載した締め付け突出部による局所的に制限された締め付けが十分であるという見識から出発している。この場合、セグメントに、追加的な材料強化部、つまり膨張部を設けることが可能である。というのは、この領域には締め付けの為の締め付け面が提供される必要が無いからである。このようにしてセグメントの安定性が、特にクリティカルな領域において著しく改善されることが可能であるので、寿命がさらに延長される。締め付けリングは、締め付け突出部でもって、中央の領域のみにおいてセグメントに作用する。その際この中央の領域に締め付けボルトも位置取っている。締め付けリングは、冠状の締め付け突出部を有する冠状リングの意味の態様を有している。これは好ましくは半径方向において内側に向かって(つまりローラー軸の方向に向かって)締め付けカラー部から突き出しており、そしてその上、軸平行に内側に向かって(つまりセグメントに向かって)締め付けリングから、又はその基礎リングから突き出している。好ましくは、各セグメントには、又は各ポケットには、締め付けリングの一つの突出部が付設されている。しかしまた、複数の突出部がポケット内に進入することも可能である。
【0015】
冒頭に記載した発明に本質的である締め付けボルトの為の貫通部は、好ましくはポケット状の凹設部の領域の記載した材料強化部の間に設けられている。
【0016】
本発明のさらなる提案は、セグメントの端面の態様に関する。端面の領域において締め付けボルトの案内の為の溝等が省略されることが可能であることはすでに説明した。しかし、端面の所定の輪郭が目的に適っている可能性がある。よって、セグメントの一つの端面は、例えば突出部(ノーズ)を有し、セグメントの他の端面が、対応する切欠き部/凹設部(ポケット)を有する。その際、セグメントの突出部は、溝・ばね接続に類似して、対応する凹設部内に、つまり隣接する又は後続するセグメントのポケット内に進入する。このようにして、セグメントの起立面は拡大されるので、力(その合力がローラーの中心を通らない)が良好に受け止められることが可能である。
【0017】
この、溝・ばね接続に類似して態様は、基本的に端面の中央の領域に関する。端面は、その結果、正面側に付設された端面・縁部領域内で、つまり突出部/凹設部の両側で、セグメントの半径方向の全厚さにわたって形成され、そして半径方向でノーズ・ポケットの上にセグメントの全厚さにわたって平らで、かつその結果、段を有さないよう形成されている。端面の縁部領域のその様な基本的に平らで段を有さない形態によって、脆弱箇所が回避され、そしてこれによって特に安定的な構造が実現される。
【0018】
本発明の対象は、記載した形式の二つのプレスローラーによるローラープレスに関する。発明に本質的であるプレスローラーは、その結果、特に好ましくは、ローラープレスの内部で組合せとして保護を受ける。そのようなローラープレスは、好ましくは粒子状の材料のブリケット化及び/又はコンパクト化の為、特に熱間ブリケット化/熱間コンパクト化の為に検討されていることが可能である。以下に本発明を単なる実施例を表す図面に基づき詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図4】
図1のプレスローラーの発明に係るセグメントの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、特にブリケット化(独語:Brikettieren)又はコンパクト化(独語:Kompaktieren)の為、そして特に好ましくは粒子状の材料の熱間ブリケット化又は熱間コンパクト化の為のローラープレスの為のプレスローラーを示す。そのようなプレスローラーは、その基本的構造において、ローラーコア1と、ローラーコア1に固定されたロール側面から成る。ロール側面は、周囲にわたって分配された複数のセグメント2から構成され、その際、これらセグメント2は、軸平行な端面3を有している。セグメント2は、外周側で特徴化されていることが可能である。実施例においては、ブリケット化又はコンパクト化の為の形成くぼ部4を有している。これら形成ツールは/形成くぼ部4は、各セグメント内に一体/一部材式に組み込まれている。各セグメント2は、正面側に周回する締め付けショルダー5を有する。
【0021】
ローラーコア1へのセグメント2の固定は、二つの固定リング6を介して行われる。これら固定リングは、クランプリング又は締め付けリングとも称される。これらは例えば
図2に表されている。両方の固定リング6は、両側で正面側に載置されるので、セグメント2の締め付けショルダー5とオーバーラップする。その際、両方の固定リング6は、軸平行な締め付けボルト7によって、互いに締め付けられ、そしてこれによって、固定リングの間に配置されたセグメントに対しても締め付けられる。締め付けショルダー5は、その際、第一の締め付け面8を有し(
図3)、そして締め付けリング6は第二の締め付け面9を有する。軸平行な締め付けボルト7の締め付けの過程で、半径方向の締め付け力を発生させることができるように、第一の締め付け面8と第二の締め付け面9は、ローラー軸に対して傾斜した方向に向けられていることが可能である。締め付けボルト7を使ってもたらされる軸方向又は軸平行な締め付け力は、その後、半径方向の締め付け力へ強化されるので、ローラーコア1にセグメント2を異論なく固定することが保証される。その際、セグメント2とローラーコア1の間に形状結合的な接続が追加的に実現されることが可能である。これは例えば、セグメント2の内周側の(又は下側の)複数の形状結合要素が、ローラーコア1の外周側の複数の形状結合要素内にはまり込む(及び/又はその逆)によって可能である。いずれにせよ、固定リング6(挟持リングまたは締め付けリングとも称される)と締め付けボルト7を使ってのセグメント2の締め付けは、表された実施例の枠内で特に重要である。固定リング6は、断面において特徴化されたリングとして形成されている。これは一方で、周回する基礎リング部6aを有し、そして他方で周回する締め付けカラー部6bを有するので、基本的にL字形状の断面を有する。この周回する締め付けカラー部6bは、第二の締め付け面9でもって、セグメント2の締め付けショルダー5とオーバーラップしているので、締め付けリング6の第二の締め付け面9は、締め付けショルダー5の第一の締め付け面に対して押圧される。
【0022】
セグメント2は、各一つの軸平行な貫通部10を有する。これを通して締め付けボルト7が貫通している。これら軸平行な貫通部10は、周囲方向における延在に関して、其々、セグメント2の両方の端面の間に配置されている。実施例においては、セグメント2の貫通部10は、周囲方向における延在に関して、中央で、このセグメント2の両方の端面の間に配置されている。貫通部10は、孔部として形成されており、そしてセグメント2の全ての幅にわたって延在しているので、締め付けボルトはセグメントに完全に挿入される。
このようにして両方の固定リング6は、セグメントの両側で、セグメントの中間接続の下互いに締め付けられることが可能である。
【0023】
締め付けリング6は、実施例においては、全周囲にわたって一定の断面を有して形成されておらず、締め付けリング6は、局所的に制限された締め付け突出部11を有する。締め付けリング6は、その結果、周囲にわたって分配され、其々一つのセグメント2に付設された複数の締め付け突出部11を有する。その際、これら締め付け突出部11は、其々、第二の締め付け面9を有する。締め付け突出部11は、セグメント2の弧状長さの一部にわたってのみ延在するので、締め付けリング6による力導入は、全周囲にわたってではなくまたは全面でなく、締め付け突出部11の領域内で局所的に制限されて行われる。
【0024】
セグメント2は、その正面12とその締め付けショルダー5(又は正面12と締め付けショルダー5の間の移行領域中に)外側の材料強化部13を有する。材料強化部13は、第一の締め付け面8に対して、半径方向に起立しており、そして正面2に対して軸方向に外側に向かって起立しているので、周囲方向において一つのセグメント2の二つ材料強化部13の間に各一つのポケット状の凹設部14が設けられている。これらポケット状の凹設部14内には、セグメント2の第一の締め付け面が配置されている。つまり締め付けリング6の局所的に制限された締め付け突出部11は、セグメントのこれらポケット状の凹設部14内に進入する。端面に割り当てられた、セグメント2の正面・縁部領域内に配置されている材料強化部13は、その結果、申し分のない締め付けを阻害しない。これらは、セグメントの領域内、特に要求のある領域内における強度を高める。締め付けリング6は、その結果、いわば冠状に形成されている。この局所的に制限された締め付け突出部11の領域内では、下側に、第二の締め付け面9が実現されており、その際、この第二の締め付け面9は、セグメント2の第一の締め付け面8のように、ポケット14の内部にローラー軸に対して傾斜して設けられていることが可能である。
【0025】
その他に、図中では、周囲方向で相連続して配置された二つのセグメントが、互いに入り込み合うことが見て取れる。この為、セグメント2の端面は、周囲方向に突き出したノーズ15を有している一方で、このセグメント2と向かい合った端面3は、対応する、周囲方向に後退したポケット16を有するので、セグメントのノーズ16は、溝・ばね・接続と同様、周囲方向で隣接するセグメントの対応するポケット16内へと進入する。これら要素(ノーズ15/ポケット16)を除くと、端面3は平ら又は平坦に、そしてその結果段差なく形成されている。特に、締め付けボルト又は締め付けロッド7の為の特徴化部は省略されることが可能である。というのは、これら締め付けボルトは、発明に従い中央の貫通部を通してセグメント2の内部に案内されているからである。このようにして端面3は、特に、正面側に割り当てられた端面・縁部領域内で、つまりノーズとポケットの両側で、セグメントの全半径方向厚さにわたって、および半径方向においてノーズ/ポケットの上でセグメントの厚さにわたって平らで、かつその結果段を有さずに形成されることが可能である。これによって、カーブや突出しが防止され、このことは個々のセグメントの強度向上と保持性向上に寄与する。