特許第6293305号(P6293305)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6293305情報処理装置上の電子定期刊行物を管理するシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6293305
(24)【登録日】2018年2月23日
(45)【発行日】2018年3月14日
(54)【発明の名称】情報処理装置上の電子定期刊行物を管理するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20180305BHJP
【FI】
   G06F13/00 540A
【請求項の数】31
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2016-563217(P2016-563217)
(86)(22)【出願日】2015年4月22日
(65)【公表番号】特表2017-514231(P2017-514231A)
(43)【公表日】2017年6月1日
(86)【国際出願番号】JP2015002200
(87)【国際公開番号】WO2015162927
(87)【国際公開日】20151029
【審査請求日】2017年1月25日
(31)【優先権主張番号】14/258,918
(32)【優先日】2014年4月22日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オドナヒュー アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】パテール スネハ
【審査官】 木村 雅也
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−529526(JP,A)
【文献】 特開2007−026329(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/145649(WO,A1)
【文献】 特開2012−108589(JP,A)
【文献】 特開2013−218419(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0177420(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
命令の組を格納するメモリ、
電子定期刊行物の最新号を受信する命令、
前記最新号の受信に応じて、当該情報処理装置上にダウンロードされた前記電子定期刊行物の少なくとも1つの過去の号の少なくともコンテンツ部分を除去する1つ以上の動作を実行する命令、及び、
当該情報処理装置に係るアカウントについてのダウンロードのために取得された、前記電子定期刊行物の前記最新号と少なくとも1つの過去の号を含む前記電子定期刊行物のコレクションを表すメタデータコンテンツを表示する命令、
を行う前記命令の組へアクセスする1つ以上のプロセッサ、
を有
前記1つ以上のプロセッサは、前記コレクションの他の号に対して目立つように前記最新号のメタデータ部分を表示することによって前記メタデータコンテンツを表示かつ、当該情報処理装置のユーザーに前記少なくとも1つの過去の号のコンテンツ部分の除去を促し、その後前記ユーザーによるユーザー入力に応じて前記少なくとも1つの過去の号のコンテンツ部分を除去することによって前記1つ以上の動作を実行する、
情報処理装置。
【請求項2】
情報処理装置であって、
命令の組を格納するメモリ、
電子定期刊行物の最新号を受信する命令、
前記最新号の受信に応じて、当該情報処理装置上にダウンロードされた前記電子定期刊行物の少なくとも1つの過去の号の少なくともコンテンツ部分を除去する1つ以上の動作を実行する命令、及び、
当該情報処理装置に係るアカウントについてのダウンロードのために取得された、前記電子定期刊行物の前記最新号と少なくとも1つの過去の号を含む前記電子定期刊行物のコレクションを表すメタデータコンテンツを表示する命令、
を行う前記命令の組へアクセスする1つ以上のプロセッサ、
を有し、
前記1つ以上のプロセッサは、前記コレクションの他の号に対して目立つように前記最新号のメタデータ部分を表示することによって前記メタデータコンテンツを表示し、かつ、
前記1つ以上のプロセッサは、複製が第2情報処理装置内に冗長に格納される前記少なくとも1つの過去の号のコンテンツ部分を除去することによって前記1つ以上の動作を実行する、情報処理装置。
【請求項3】
情報処理装置であって
命令の組を格納するメモリ、
電子定期刊行物の最新号を受信する命令、
前記最新号の受信に応じて、当該情報処理装置上にダウンロードされた前記電子定期刊行物の少なくとも1つの過去の号の少なくともコンテンツ部分を除去する1つ以上の動作を実行する命令、及び、
当該情報処理装置に係るアカウントについてのダウンロードのために取得された、前記電子定期刊行物の前記最新号と少なくとも1つの過去の号を含む前記電子定期刊行物のコレクションを表すメタデータコンテンツを表示する命令、
を行う前記命令の組へアクセスする1つ以上のプロセッサ、
を有し、
前記1つ以上のプロセッサは、前記コレクションの他の号に対して目立つように前記最新号のメタデータ部分を表示することによって前記メタデータコンテンツを表示し、かつ、
前記1つ以上のプロセッサは、前記少なくとも1つの過去の号のコンテンツ部分を除去するとき、前記少なくとも1つの過去の号のメタデータ部分を当該情報処理装置上に残し、前記の除去されたコンテンツ部分を、所定の場合に前記の残されたメタデータ部分に基づいて再度ダウンロードする、情報処理装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の情報処理装置であって、前記1つ以上のプロセッサは、前記最新号の受信に応じて前記少なくとも1つの過去の号のコンテンツ部分を自動的に除去することによって前記1つ以上の動作を実行する、情報処理装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、前記1つ以上のプロセッサは、前記コレクションのうちの複数の号のメタデータ部分に相当するメタデータコンテンツを、前記コレクションを表す一の表示オブジェクトとして表示することによって、前記コレクションを表すメタデータコンテンツを表示する、情報処理装置。
【請求項6】
請求項1乃至のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、前記1つ以上のプロセッサは、前記コレクションを保存する前記命令の組へアクセスし、
前記命令の組は、前記電子定期刊行物の複数の過去の号のメタデータ部分を、当該情報処理装置から除去された複数の過去の号のコンテンツ部分を有していた前記コレクションに関連付ける命令を含む、
情報処理装置。
【請求項7】
請求項に記載の情報処理装置であって、前記1つ以上のプロセッサは、当該情報処理装置のユーザーが、前記複数の過去の号の各々のコンテンツ部分のダウンロードを、その過去の号のコンテンツ部分を含む対象と相互作用することによって可能となる命令にアクセスする、情報処理装置。
【請求項8】
請求項1乃至のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
前記1つ以上のプロセッサは、(i)前記少なくとも1つの過去の号のうちの1つ以上のグラフィック表示を後面に表示する一方で前記最新号のメタデータ部分のグラフィック画像を前面に表示する処理、又は、(ii)前記少なくとも1つの過去の号のうちの1つ以上のグラフィック表示に対して前記最新号のメタデータ部分のグラフィック画像を区別する処理、のうちの1つ以上を実行することによって前記最新号のメタデータ部分を目立つように表示する、
情報処理装置。
【請求項9】
請求項1乃至のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、前記1つ以上のプロセッサは、前記1つ以上の動作を実行し、かつ、ネットワークサービスの事象に応じて号の前記コレクションを表すメタデータコンテンツを表示する、情報処理装置。
【請求項10】
請求項1乃至のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、前記1つ以上のプロセッサは、前記最新号と前記少なくとも1つの過去の号のサイズに基づいて選択される前記少なくとも1つの過去の号のコンテンツ部分を除去することによって前記1つ以上の動作を実行する、情報処理装置。
【請求項11】
請求項10に記載の情報処理装置であって、前記少なくとも1つの過去の号のサイズが前記最新号のサイズよりも大きい、情報処理装置。
【請求項12】
請求項11に記載の情報処理装置であって、前記1つ以上のプロセッサは、前記少なくとも1つの過去の号のうちデータサイズが最小である一の過去の号のコンテンツ部分を除去することによって前記1つ以上の動作を実行する、情報処理装置。
【請求項13】
請求項10に記載の情報処理装置であって、前記少なくとも1つの過去の号の合計サイズが前記最新号のサイズよりも大きい、情報処理装置。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、前記1つ以上のプロセッサは、将来の読まれる可能性に基づいて選択される前記少なくとも1つの過去の号のコンテンツ部分を除去することによって前記1つ以上の動作を実行する、情報処理装置。
【請求項15】
請求項14に記載の情報処理装置であって、前記少なくとも1つの過去の号は、前記最新号が受け取られるときに既に完読されている、情報処理装置。
【請求項16】
請求項14に記載の情報処理装置であって、前記少なくとも1つの過去の号は、受領後ある期間を超えても読まれなかった、情報処理装置。
【請求項17】
請求項14に記載の情報処理装置であって、前記少なくとも1つの過去の号は、最後に読まれた後ある期間を超えても読まれなかった、情報処理装置。
【請求項18】
請求項14に記載の情報処理装置であって、前記少なくとも1つの過去の号は、すでに完読された前記過去の号のいずれよりも早くにダウンロードされた、情報処理装置。
【請求項19】
請求項に記載の情報処理装置であって、前記第2情報処理装置は、使用頻度、使用時間、格納された号の数の少なくとも1つに基づいて決定される、情報処理装置。
【請求項20】
請求項1乃至19のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、一の号が完読され、かつ、前記一の号のコンテンツ部分が除去されるとき、すでに除去された前記少なくとも1つの過去の号は、当該情報処理装置へ再度ダウンロードされる、情報処理装置。
【請求項21】
請求項1乃至20のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、前記少なくとも1つの過去の号のコンテンツが除去されるとき、前記少なくとも1つの過去の号のコンテンツは第3情報処理装置へ移される、情報処理装置。
【請求項22】
請求項21に記載の情報処理装置であって、前記第3情報処理装置は、使用頻度、使用時間、格納された号の数の少なくとも1つに基づいて決定される、情報処理装置。
【請求項23】
1つ以上のプロセッサによって実装される情報処理装置の動作方法であって、
(a)電子定期刊行コンテンツ出版物の最新コンテンツ部分を受信する工程、
(b)前記最新コンテンツ部分の受信に応じて、当該情報処理装置上にダウンロードされた前記電子定期刊行コンテンツ出版物のうちの少なくとも1つの過去のコンテンツ部分の少なくともコンテンツの一部を除去する1つ以上の動作を実行する工程
(c)当該情報処理装置に係るアカウントについてのダウンロードのために取得された前記電子定期刊行コンテンツ出版物の部分のコレクションを表すメタデータコンテンツを表示する工程であって、前記コレクションは前記電子定期刊行コンテンツ出版物の前記最新コンテンツ部分と少なくとも1つの過去のコンテンツ部分を含む工程、及び、
(d)当該情報処理装置のユーザーに前記少なくとも1つの過去の号のコンテンツ部分の除去を促し、その後前記ユーザーによるユーザー入力に応じて前記少なくとも1つの過去の号のコンテンツ部分を除去することによって前記1つ以上の動作を実行する工程、
を有し、
前記メタデータコンテンツを表示する工程は、前記コレクションの他の部分に対して前記最新コンテンツ部分のメタデータ部分を目立つように表示する工程を含む、
方法。
【請求項24】
情報処理装置を動作させる命令を有するコンピュータプログラムであって、
前記命令は、当該情報処理装置の1つ以上のプロセッサによって実行可能で、
(a)電子定期刊行物の最新号を受信する動作、
(b)前記最新号の受信に応じて、当該情報処理装置上にダウンロードされた前記電子定期刊行物のうちの少なくとも1つの過去の号の少なくともコンテンツ部分を除去する1つ以上の動作を実行する動作
(c)当該情報処理装置に係るアカウントについてのダウンロードのために取得された前記電子定期刊行物の号のコレクションを表すメタデータコンテンツを表示する動作であって、コレクションは前記電子定期刊行物の前記最新号と前記少なくとも1つの過去の号を含む動作、及び、
(d)当該情報処理装置のユーザーに前記少なくとも1つの過去の号のコンテンツ部分の除去を促し、その後前記ユーザーによるユーザー入力に応じて前記少なくとも1つの過去の号のコンテンツ部分を除去することによって前記1つ以上の動作を実行する動作、
を有する動作を当該情報処理装置に実行させ、
前記メタデータコンテンツを表示する動作は、前記コレクションの他の号に対して前記最新号のメタデータ部分を目立つように表示する動作を含む、
コンピュータプログラム。
【請求項25】
請求項24に記載のコンピュータプログラムを格納するコンピュータ可読媒体。
【請求項26】
1つ以上のプロセッサによって実装される情報処理装置の動作方法であって、
(a)電子定期刊行コンテンツ出版物の最新コンテンツ部分を受信する工程、
(b)前記最新コンテンツ部分の受信に応じて、当該情報処理装置上にダウンロードされた前記電子定期刊行コンテンツ出版物のうちの少なくとも1つの過去のコンテンツ部分の少なくともコンテンツの一部を除去する1つ以上の動作を実行する工程、
(c)当該情報処理装置に係るアカウントについてのダウンロードのために取得された前記電子定期刊行コンテンツ出版物の部分のコレクションを表すメタデータコンテンツを表示する工程であって、前記コレクションは前記電子定期刊行コンテンツ出版物の前記最新コンテンツ部分と少なくとも1つの過去のコンテンツ部分を含む工程、及び、
(d)複製が第2情報処理装置内に冗長に格納される前記少なくとも1つの過去の号のコンテンツ部分を除去することによって前記1つ以上の動作を実行する工程、
を有し、
前記メタデータコンテンツを表示する工程は、前記コレクションの他の部分に対して前記最新コンテンツ部分のメタデータ部分を目立つように表示する工程を含む、
方法。
【請求項27】
情報処理装置を動作させる命令を有するコンピュータプログラムであって、
前記命令は、当該情報処理装置の1つ以上のプロセッサによって実行可能で、
(a)電子定期刊行物の最新号を受信する動作、
(b)前記最新号の受信に応じて、当該情報処理装置上にダウンロードされた前記電子定期刊行物のうちの少なくとも1つの過去の号の少なくともコンテンツ部分を除去する1つ以上の動作を実行する動作、
(c)当該情報処理装置に係るアカウントについてのダウンロードのために取得された前記電子定期刊行物の号のコレクションを表すメタデータコンテンツを表示する動作であって、コレクションは前記電子定期刊行物の前記最新号と前記少なくとも1つの過去の号を含む動作、及び、
(d)複製が第2情報処理装置内に冗長に格納される前記少なくとも1つの過去の号のコンテンツ部分を除去することによって前記1つ以上の動作を実行する動作、
を有する動作を当該情報処理装置に実行させ、
前記メタデータコンテンツを表示する動作は、前記コレクションの他の号に対して前記最新号のメタデータ部分を目立つように表示する動作を含む、
コンピュータプログラム。
【請求項28】
請求項27に記載のコンピュータプログラムを格納するコンピュータ可読媒体。
【請求項29】
1つ以上のプロセッサによって実装される情報処理装置の動作方法であって、
(a)電子定期刊行コンテンツ出版物の最新コンテンツ部分を受信する工程、
(b)前記最新コンテンツ部分の受信に応じて、当該情報処理装置上にダウンロードされた前記電子定期刊行コンテンツ出版物のうちの少なくとも1つの過去のコンテンツ部分の少なくともコンテンツの一部を除去する1つ以上の動作を実行する工程、
(c)当該情報処理装置に係るアカウントについてのダウンロードのために取得された前記電子定期刊行コンテンツ出版物の部分のコレクションを表すメタデータコンテンツを表示する工程であって、前記コレクションは前記電子定期刊行コンテンツ出版物の前記最新コンテンツ部分と少なくとも1つの過去のコンテンツ部分を含む工程、及び、
(d)前記少なくとも1つの過去の号のコンテンツ部分を除去するとき、前記少なくとも1つの過去の号のメタデータ部分を当該情報処理装置上に残し、前記の除去されたコンテンツ部分を、所定の場合に前記の残されたメタデータ部分に基づいて再度ダウンロードする工程、
を有し、
前記メタデータコンテンツを表示する工程は、前記コレクションの他の部分に対して前記最新コンテンツ部分のメタデータ部分を目立つように表示する工程を含む、
方法。
【請求項30】
情報処理装置を動作させる命令を有するコンピュータプログラムであって、
前記命令は、当該情報処理装置の1つ以上のプロセッサによって実行可能で、
(a)電子定期刊行物の最新号を受信する動作、
(b)前記最新号の受信に応じて、当該情報処理装置上にダウンロードされた前記電子定期刊行物のうちの少なくとも1つの過去の号の少なくともコンテンツ部分を除去する1つ以上の動作を実行する動作、
(c)当該情報処理装置に係るアカウントについてのダウンロードのために取得された前記電子定期刊行物の号のコレクションを表すメタデータコンテンツを表示する動作であって、コレクションは前記電子定期刊行物の前記最新号と前記少なくとも1つの過去の号を含む動作、及び、
(d)前記少なくとも1つの過去の号のコンテンツ部分を除去するとき、前記少なくとも1つの過去の号のメタデータ部分を当該情報処理装置上に残し、前記の除去されたコンテンツ部分を、所定の場合に前記の残されたメタデータ部分に基づいて再度ダウンロードする動作、
を有する動作を当該情報処理装置に実行させ、
前記メタデータコンテンツを表示する動作は、前記コレクションの他の号に対して前記最新号のメタデータ部分を目立つように表示する動作を含む、
コンピュータプログラム。
【請求項31】
請求項30に記載のコンピュータプログラムを格納するコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願で説明されている例は、情報処理装置上の電子定期刊行物を管理するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子パーソナルディスプレイは、情報をユーザーへ表示する携帯式電子デバイスである。電子パーソナルディスプレイがパーソナルコンピュータの多くの機能を実行可能であるが、ユーザーは一般的に、電子パーソナルディスプレイとは分離した、又は、結合しているが別個のキーボードを使用することなく電子パーソナルディスプレイと直接相互作用することができる。電子パーソナルディスプレイの例には、携帯式デジタルデバイス/タブレットコンピュータ(たとえばApple iPad(登録商標)、Microsoft(登録商標)Surface(商標)、Samsung Galaxy Tab(登録商標)等)、ハンドヘルドマルチメディアスマートフォン(たとえばApple iPhone(登録商標)、Samsung Galaxy S(登録商標)等)、及び、ハンドヘルド電子書籍(AmazonKindle(登録商標)、Barnes and Noble Nook(登録商標)、Kobo Aura HD等)が含まれる。
【0003】
電子リーダー−電子リーダーデバイスとしても知られている−は、電子書籍(eBook)、電子雑誌、及び他のデジタルコンテンツを読むのに用いられる電子パーソナルディスプレイである。たとえば電子書籍のデジタルコンテンツは、ユーザーが、紙ベースの本における印刷された頁のアナログコンテンツを読むのと同じようにデジタルコンテンツを読むことができるように電子リーダーデバイスのディスプレイ上においてアルファベットと数字からなる文字及び/又はグラフィック画像として表示される。電子リーダーデバイスは、伝統的な紙フォーマットであれば大容量の空間をとってしまう可能性のある大規模なデジタルコンテンツのコレクションを蓄積、移送、及び閲覧するのに便利なフォーマットを提供する。
【0004】
場合によっては、電子リーダーデバイスは、特に可読コンテンツの表示を良好に実行するように設計された専用デバイスである。たとえば、専用電子リーダーデバイスは、まぶしさを抑制し、高光量条件下で良好に機能し、かつ/あるいは、実際の紙上での文字の見栄えに似たディスプレイを含んでよい。そのような専用電子リーダーデバイスはユーザーが読むコンテンツの表示に優れている一方で、他の機能−中でもたとえば画像の表示、音の発出、音の記録、及びウェブサーフィン−を実行することもできる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ネットワークサービスからサービスや資源を受信できるコンシューマデバイスも多種存在する。そのようなデバイスは、アプリケーションの動作、又は、そのデバイスを特定のサービスの具体的なアカウントに結び付ける他の機能の提供が可能である。たとえば電子リーダーデバイスは一般的にオンライン書店に接続し、かつ、メディア再生デバイスは通常、ユーザーがオンラインメディアライブラリへアクセスすることを可能にするアプリケーションを有する。この文脈では、ユーザーカウントは、ユーザーがそのデバイスの全ての利点と機能を受けることを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願で説明されている例は、情報処理装置上で電子定期刊行物を管理するシステム及び方法を供する。特に情報処理装置は、情報処理装置上での電子定期刊行物の表示を管理するようにプログラムされる。さらに一部の例では、当該情報処理装置は、前記電子定期刊行物の過去の号のアーカイブを管理するようにプログラムされる。
【0007】
本願の実施形態では、情報処理装置は、電子定期刊行物の最新号を受信するように動作する。前記最新号の受信に応じて、当該情報処理装置は、該情報処理装置上に過去にダウンロードされた前記電子定期刊行物の少なくとも1つの過去の号のコンテンツ部分を除去する1つ以上の動作を実行する。メタデータコンテンツは、当該情報処理装置に係るアカウントを用いることによってダウンロードのために取得された前記電子定期刊行物のコレクションを表すように表示される。号の前記コレクションは、前記電子定期刊行物の最新号と少なくとも1つの過去の号を含む。前記メタデータコンテンツは、少なくとも部分的には前記最新号のメタデータ部分に基づいてよい。
【0008】
一部の実装態様では、前記最新号のメタデータ部分は目立つように表示される。たとえば、(i)前記最新号のメタデータ部分が前記コレクションの他の号の前記メタデータ部分よりも視覚的に明確にされている、及び/又は、(ii)前記コレクションの他の号を表示することなく前記コレクションのうち前記最新号のみの前記メタデータ部分が表示されている。
【0009】
本願で用いられているように、「電子定期刊行物」は、「電子書籍」の一種で、かつ、号が定期的又は反復的に刊行される出版物を含む。電子定期刊行物の例は電子雑誌である。通常、雑誌のような電子定期刊行物は、印刷版を忠実に表し、かつ、頁をめくる感覚を再現する。このときテキストと絵はデジタル的に再現される。電子雑誌の例では、定期刊行の出版物は雑誌の名前に相当し、かつ、雑誌の号は定期的に(たとえば毎月)発行され得る。電子定期刊行物の他の例には、電子漫画本、新聞、並びに、科学及び法律雑誌が含まれる。同様に「定期刊行コンテンツ出版物」は、コンテンツ部分が定期的又は反復的に電子的に供される出版物を含む。定期刊行コンテンツ出版物の例は、上述した、たとえば電子雑誌、漫画本、新聞、並びに、科学及び法律雑誌のような電子定期刊行物である。定期刊行コンテンツ出版物の他の例には、たとえば電子ビデオ、音楽、並びに、ポッドキャストのような音響及び視覚的電子コンテンツが含まれる。
【0010】
とりわけ、本願明細書で説明する例は、ユーザーライブラリに属する定期刊行物の号を表現する際の表示スペースを節約する。さらに、本願明細書で説明する例は、情報処理装置のメモリ資源を節約するために、号のアーカイブを容易にする。またさらに、本願明細書で説明する例は、定期刊行物の最新号を目立つように表示するようにその定期刊行物の表示を縮約し、同時にその定期刊行物のグラフィック表示によってその定期刊行物の過去の号のアーカイブ状態の標識を供する。
【0011】
本願明細書で説明する1つ以上の実施形態では、情報処理装置によって実行される方法、手法、及び動作が、プログラムによって又はコンピュータに実装された方法によって実行される。プログラムによってとは、コード又はコンピュータ実行可能命令の利用によることを意味する。プログラムによって実行される工程は、自動であってよいし、又は、自動でなくてもよい。
【0012】
本願明細書で説明する1つ以上の実施形態は、プログラムモジュール又はコンポーネントを用いて実装されてよい。プログラムモジュール又はコンポーネントは、プログラム、サブルーチン、プログラムの一部、又は、1つ以上の指定されたタスク若しくは機能を実行することが可能なソフトウエア又はハードウエアコンポーネントを含んでよい。本願で用いられているように、モジュール又はコンポーネントは、他のモジュール又はコンポーネントとは独立してハードウエア上に存在してよい。あるいはその代わりに、モジュール又はコンポーネントは、他のモジュール、プログラム、若しくは機械の共有された構成要素又は処理であってよい。
【0013】
さらに本願明細書で説明する1つ以上の実施形態は、1つ以上のプロセッサによって実行可能な命令によって実装されてよい。これらの命令は、コンピュータ可読媒体上に担持されてよい。以降で図と共に示され又は説明される機械は、本願発明の実施形態を実装する命令が担持及び/又は実行可能な資源並びにコンピュータ可読媒体を処理する例を供する。具体的には、本願発明の実施形態と共に示された多数の機械には、(複数の)プロセッサ並びにデータ及び命令を保持する様々な形態のメモリを有してよい。コンピュータ可読媒体の例には、たとえばパーソナルコンピュータ又はサーバー上のハードドライブのような永久メモリ記憶デバイスが含まれる。他のコンピュータ記憶媒体の例には、たとえばCD又はDVDユニットのような携帯式記憶ユニット、(たとえば多くの携帯電話及びコンシューマ向け電子デバイスに担持される)フラッシュ又は固体メモリ、及び磁気メモリが含まれる。コンピュータ、ターミナル、ネットワーク稼働デバイス(たとえば携帯電話のような携帯デバイス)は、プロセッサ、メモリ、及びコンピュータ可読媒体上に記憶される命令を利用する機械並びにデバイスの全ての例である。それに加えて、本願実施形態は、コンピュータプログラム又はそのようなプログラムを担持であるコンピュータによる利用が可能な媒体の形態で実装されてよい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本願実施形態による電子定期刊行物を管理する電子リーダーデバイスとして情報処理装置を動作させるシステムを表す。
図2】本願で説明された1つ以上の実施形態と併用される電子リーダーデバイス又は他の電子パーソナルディスプレイデバイスの例を表している。
図3】本願で説明されている1つ以上の実施形態による定期刊行物管理システムを供する電子リーダーシステムを表す。
図4】本願の1つ以上の実施形態による電子リーダーデバイス上での定期刊行物の管理方法を表している。
図5A】本願の一部の実施形態による、メタデータコンテンツがデバイスに係るアカウントに属する定期刊行物の複数の号を表すインターフェースの例を表している。
図5B】本願の一部の実施形態による、メタデータコンテンツがデバイスに係るアカウントに属する定期刊行物の複数の号を表すインターフェースの例を表している。
【発明を実施するための形態】
【0015】
ネットワークシステムの説明
【0016】
図1は、本願実施形態による電子定期刊行物を管理する情報処理装置を動作させるシステムを表している。図1の例では、システム100は、電子リーダーデバイス110として例示されている電子ディスプレイデバイス、及び、ネットワークサービス120を有する。ネットワークサービス120は、複数のサーバー、及び、電子リーダーデバイス110上にインストールされた1つ以上のアプリケーションと関連して様々なサービスを供する他の計算資源を有してよい。例として一の実装態様では、ネットワークサービス120は、電子リーダーデバイス110と通信する電子リーディングサービスを供してよい。ネットワークサービス120を介して供される電子リーディングサービスはたとえば、電子書籍(電子定期刊行物を含む)が販売、共有、ダウンロード、及び/又は格納されるサービスを含んでよい。より一般的には、ネットワークサービス120は、コンテンツレンダリングサービス(たとえばストリーミング媒体)又は他のネットワークアプリケーション環境若しくはサービスを含む様々な他のコンテンツサービスを供してよい。
【0017】
電子リーダーデバイス110は、アプリケーション及びアプリケーション資源(たとえば、電子定期刊行物、メディアファイル、文書などの電子書籍)をレンダリング及び購入できる任意の電子パーソナルディスプレイデバイスに対応し得る。たとえば電子リーダーデバイス110は、タブレット又は電話/メッセージ送受信デバイス(たとえばスマートフォン)に対応し得る。一の実装態様ではたとえば、電子リーダーデバイス110は、前記デバイスをネットワークサービス120へ接続し、かつ、前記サービスを介して供される電子書籍の閲覧と購入を可能にする電子リーダーアプリケーションを実行し得る。他の実装態様では、電子リーダーデバイス110は、ネットワークサービス120からファイル若しくはストリーミングデータを受信するメディア再生又はストリーミングアプリケーションを実行し得る。例として、電子リーダーデバイス110には、あるアプリケーションの活動−たとえば電子コンテンツ(たとえば電子定期刊行物のような電子書籍)のレンダリング−を最適化するハードウエア及びソフトウエアが備えられてよい。たとえば電子リーダーデバイス110はタブレットのような形状因子を有してよいが、変化型も可能である。場合によっては、電子リーダーデバイス110は電子インクディスプレイを有してもよい。
【0018】
さらなる詳細では、ネットワークサービス120は、デバイスインターフェース128、資源格納部122、及び、ユーザーカウント格納部124を有してよい。ユーザーカウント格納部124は、ユーザー及びアカウント125を電子リーダーデバイス110に関連付けてよい。アカウント125はまた、資源格納部122内に格納され得る1つ以上のアプリケーション資源(たとえば電子定期刊行物を含む電子書籍)に関連付けられてもよい。さらに説明するように、ユーザーカウント格納部124は、購入された、又は、所与のアカウントで購入できるようになった資源を特定するため、個々のアカウント125のメタデータを保持してよい。電子リーダーデバイス110はユーザーカウント125に関連付けられて良く、かつ、複数のデバイスが同一のアカウントに関連付けられて良い。以降で詳述するように、電子リーダーデバイス110は、購入された、又は、電子リーダーデバイス110のユーザーにとって利用可能になった資源(たとえば電子定期刊行物を含む電子書籍)を格納するのみならず、ユーザーカウント125用に購入されたが特定の情報処理装置上に格納されていない電子書籍及び他のデジタルコンテンツアイテムのアーカイブを作成してよい。
【0019】
図1を参照すると、電子リーダーデバイス110は、メモリ資源を保存し、かつ、ユーザーへ定期刊行物コレクションを与える定期刊行物コレクションロジック108を実装する。一の実装態様では、電子リーダーデバイス110は、ネットワークサービス120から電子書籍135を受信する。電子書籍135は例として、電子作品−たとえば小説及びノンフィクション出版物−のみならず、定期刊行物136−たとえば電子雑誌及び漫画本−を含んでよい。定期刊行物コレクションロジック108は、電子定期刊行物及びユーザーが購入又はダウンロードした号を表示するように、単一の表示オブジェクト又は対照可能なように並んだ複数の表示オブジェクトの組を選択的に表示してよい。同時に、定期刊行物コレクションロジック108は、定期刊行物のうち最新ではないものの除去を行う又は除去を容易にするため、メモリ管理資源を実装してよい。
【0020】
定期刊行物の号のうち最新ではない号を除去する際、定期刊行物コレクションロジック108は、除去された定期刊行物のアーカイブサービスを供するように、ネットワークサービス120と共に動作してよい。特にユーザーカウント格納部124は、ユーザーがダウンロードしたか、又は、ネットワークサービス120からダウンロード若しくは閲覧する権利を受けた定期刊行物及び/又は定期刊行物の号の記録を保持してよい。定期刊行物コレクションロジック108は、所与の定期刊行物の過去の号を除去し、又は、その除去を引き起こし、さらに、ユーザーが前記定期刊行物のアーカイブされた号を選択してダウンロードできるようにしてよい。
【0021】
本願明細書で説明する実施形態は、定期刊行物に関して、ユーザーが、(i)読了するまでは1つの定期刊行物しか閲覧せず、その後はその定期刊行物を閲覧せず、かつ、(ii)定期刊行物の新たな号が入手可能となるときにその定期刊行物の過去の号を捨てる傾向にあることを認識している。とりわけ、定期刊行物コレクションロジック108は、特定の定期刊行物の最新号の受信に応じて、電子リーダーデバイス110からその定期刊行物の1つ以上の過去の号を除去し始めてよい。特に、定期刊行物コレクションロジック108は、定期刊行物の過去の号の一部又は全部のコンテンツ部分を除去する一方で、それらの号のグラフィック表示を供するためにアーカイブされた過去の号のメタデータを保存してよい。定期刊行物のアーカイブされた号を備えるグラフィック表示は、ユーザーが、ネットワークサービス120からそれぞれのアーカイブされた号をダウンロードすることを可能にする機能的特徴をも備えてよい。
【0022】
[ハードウエアの説明]
図2は、本願で説明された1つ以上の実施形態と併用される電子リーダーデバイス又は他の電子パーソナルディスプレイデバイスの例を表している。図2の例では、電子リーダーデバイス200はたとえば、図1の例でも示したようなデバイスに対応してよい。図2を参照すると、電子リーダーデバイス200は、プロセッサ210、ネットワークインターフェース220、ディスプレイ230、1つ以上の入力機構240、及び、メモリ250を有する。
【0023】
プロセッサ210は、メモリ250内に格納された命令を用いることによって機能を実装してよい。それに加えて一部の実装態様では、プロセッサ210は、ネットワークサービス120(図1参照)と通信するネットワークインターフェース220を利用する。より具体的には、電子リーダーデバイス200は、様々な種類の資源(たとえば電子書籍のようなデジタルコンテンツ、設定ファイル、アカウント情報等)の受信のみならず、情報(たとえばユーザーカウント情報、サービスリクエスト等)の提供を行うためにネットワークサービス120にアクセスして良い。たとえば電子リーダーデバイス200は、アプリケーション資源−ユーザーが、ネットワークサービス120から購入若しくはダウンロードするために選んだ電子書籍又は媒体−を受信してよい。本願明細書で説明する例では、電子リーダーデバイス200は、定期刊行物(たとえば雑誌、漫画本)の号221に相当するアプリケーション資源を受信する。電子リーダーデバイス200にダウンロードされるアプリケーション資源は、メモリ250内に格納されてよい。
【0024】
一部の実装態様では、ディスプレイ230はたとえば、プロセッサ210から生成されたコンテンツを供するために発光する液晶ディスプレイ(LCD)又は発光ダイオード(LED)に対応してよい。一部の実装態様では、ディスプレイ230はタッチセンサー方式であってよい。一部の変化型では、ディスプレイ230は、コンテンツの表示のしかたが従来の紙と似ている電子ペーパー型ディスプレイに対応してよい。そのようなディスプレイ技術の例には、電気泳動ディスプレイ、エレクトロウエッティングディスプレイ、及び、電子流体ディスプレイ(electrofluidic displays)が含まれる。
【0025】
一部の実装態様では、ディスプレイ230はタッチセンサー方式であって良い。たとえばディスプレイ230は、ヒトの皮膚と接触して始動する容量型タッチセンサーを有する層と一体化されてよい。あるいはその代わりに、ディスプレイ230は、他のセンサ層−たとえばヒトの指又はスタイラスから印加される圧力を検出することのできる抵抗センサ−を有して良い。
【0026】
プロセッサ210は、入力機構(たとえばボタン又はスイッチ、マイクロホン、キーボード)、ディスプレイ230(たとえばソフトボタン又はキーボード)、又は他の入力機構(補助装置)を含む様々な入力発生源から入力を受信してよい。一の実装態様では、プロセッサ210は、ディスプレイ230が供されたセンサ層によって検出された(多重)タッチ入力を処理してよい。
【0027】
図1の例では、プロセッサ210は、定期刊行物コレクションロジック108(図1参照)を実装する命令(「定期刊行物コレクション命令225」)へアクセスしてよい。一の実装態様では、プロセッサ210は、ユーザーライブラリ中の電子書籍のライブラリを閲覧させる命令(「ライブラリ閲覧命令227」)の一部として定期刊行物コレクション命令225を実行する。定期刊行物コレクション命令225は、定期刊行物のグラフィック表示として単一の表示オブジェクト229を供するようにプロセッサ210によって実行されてよい。定期刊行物の最新号のメタデータコンテンツの表示に加えて、表示オブジェクト229は、定期刊行物の1つ以上の過去の号の標識−1つ以上の過去の号のアーカイブ状態のグラフィック表示を含む−を供して良い。あるいはその代わりに、定期刊行物コレクション命令225は、ディスプレイ230上でのレンダリングが可能な号を表示する表示オブジェクト229の縮約又は重ねられた組を供するため、プロセッサ210によって実行されてよい。定期刊行物の(複数の)表示オブジェクト229は基本的に、最新号221のメタデータコンテンツに基づいてよい。追加型又は変化型として、定期刊行物の(複数の)表示オブジェクト229は、その定期刊行物の複数の号からのメタデータコンテンツを表示してよい。このとき最新号は、目立つように表示される(たとえば明るく強調される及び/又は前面に配置される)。
【0028】
[電子リーダーシステム]
図3は、本願で説明されている1つ以上の実施形態による情報処理装置上で電子定期刊行物を管理する電子リーダーシステムを表す。図3を参照すると、電子リーダーシステム300は、電子書籍サービス(たとえば図1に示されているネットワークサービス120)と通信するのみならず、電子リーダーデバイス110(図1又は図2参照)に係るアカウントによって利用される電子書籍(定期刊行物を含む)の閲覧及びアクセスを行う機能を可能にするプログラムコンポーネントを実装する。一部の実施形態では、システム300は、電子リーダーデバイス−たとえば図1又は図2で示されたもの−上で動作するアプリケーションとして実装されてよい。
【0029】
図3の例では、システム300は、ユーザーインターフェース310、メモリ管理モジュール320、ローカルメモリ330、及び、サービスインターフェース340を有する。電子リーダーシステム300と共に示されたプログラムコンポーネントの一部又は全部は、部分的にはOSレベルのコンポーネントとして供されてよい。あるいはその代わりに、電子リーダーシステム300と共に示されたプログラムコンポーネントは、たとえば電子リーダーデバイス110上で動作するアプリケーションの一部として供されてよい。たとえばユーザーは、たとえば図3の例で説明されている機能を得るため、電子リーダーデバイス110として動作するデバイス上にアプリケーションをダウンロードしてよい。たとえばユーザーは、たとえば本願明細書で説明された機能を得るためのみならず、ネットワークサービス120と通信するため、電子リーダーデバイス上にアプリケーションをダウンロードしてよい。あるいはその代わりに、アプリケーションは、埋め込まれるか、又は、たとえばシステム300で説明されたような機能を供する他のプログラム要素によってプリインストールされてよい。
【0030】
サービスインターフェース340は、たとえばワイヤレスインターネット接続を利用してネットワークサービス120(図1参照)へ接続することを可能にするアプリケーションロジックを有する。サービスとの接続の際、サービスインターフェース340は、ネットワークサービス120にシステム300が実装される電子リーダーデバイス110を特定させることを可能にするデータを送信してよい。その結果ネットワークサービス120は、特定の電子リーダーデバイスに係るアカウントを判断することが可能となる。サービスインターフェース340は、ネットワークサービス120から電子書籍を取得するのに用いられてよい。たとえばネットワークサービス120に対するシステム300の電子リーダーデバイス110を特定する際、そのネットワークサービスは、ユーザーが新たな電子書籍をそのサービスから購入するときにそのユーザーに課金するのに利用可能な支払情報(たとえば記憶されたクレジットカード情報)を取得することが可能となる。
【0031】
電子リーダーシステム300によって取得される電子書籍は、定期刊行物の刊行物名(たとえば「Fields and Streams」又は「Men‘s Journal」)及び出版社によって特定される電子定期刊行物の号に対応してよい。個々の定期刊行物は、定期的に(たとえば毎月、毎週等)発行される号を有してよい。1つの号は、月と年又は巻数に関連付けられてよい。たとえば定期刊行物は、雑誌、漫画本、新聞、専門誌(科学又は貿易雑誌、法律雑誌)、ニュースレター等であってよい。電子書籍−個々の定期刊行物の号を含む−にはメタデータが供されてよい。前記メタデータにはたとえば、その電子書籍の表紙を表すグラフィック画像のみならず、出版社、提供者(たとえば著者)、要約、及び他の情報を表すテキストコンテンツを有してよい。定期刊行物を閲覧する権利を得るため、ユーザーはたとえば、ネットワークサービス120からの定期刊行物への定期購読を行うことができる。あるいはその代わりに、ユーザーは、定期購読することなく個々の号を購入してもよい。ユーザーが定期購読するとき、一の実装態様は、新たに発行された号(最新号325)を電子リーダーシステム300の1つ以上のデバイスへプッシュするネットワークサービス120を供する。変化型では、通知又は他の通信が、最新号325がダウンロード可能であることをユーザーへ知らせるため、電子リーダーシステム300のデバイスへ知らせてよい。
【0032】
システム300の電子リーダーデバイスを識別する際に、ネットワークサービス120は、どの電子書籍が特定のデバイスに係るアカウントに属するかを識別することができる。システム300の電子リーダーデバイスに送信される電子書籍は、デバイスから購入された電子書籍又はユーザーがダウンロードを要求した電子書籍を含む。変化型では、特定の条件の発生に応じて、電子書籍は自動的にデバイスにダウンロードされてよい。たとえば、ユーザーは、別のデバイス上で電子書籍を購入し、その後、電子リーダーデバイス110を介してネットワークサービス120に接続して、以前に購入した電子書籍を自動的に受け取ることができる。別の例として、ネットワークサービス120は、たとえば、ユーザーカウント設定、定期購読プラン及びルール、並びにその他の様々なビジネスロジックの考慮事項に基づいて、電子書籍をシステム300の電子リーダーデバイス110へプッシュするように構成されてよい。
【0033】
さらに、サービスインターフェース340は、ネットワークサービス120から更新を自動的に受信するための処理を含むことができる。更新はプログラムの更新を含んでよい。前記プログラムの更新は、電子リーダーデバイス110上のソフトウェアコンポーネントの更新のみならず、リストの更新、ユーザーが同一のアカウントの別のデバイス上で購入した可能性のある電子書籍のダウンロードの更新、所与のユーザーが購入若しくは閲覧を望んでいると思われることに関するお奨め、及び/又は、ネットワークのユーザーに一般的に提供されるか又は特定のアカウント若しくはユーザーに対して特別に提供される様々な他のデータの更新を含んでよい。
【0034】
図3を参照すると、電子リーダーシステム300は、所与の定期刊行物の最新号325を受信する。電子リーダーシステム300は、継続的に1つ以上の定期刊行物の最新号325を受信することができ、各新たな最新号325は、定期刊行物のコレクションに追加することができる。最新号325は、メタデータ部分327及びコンテンツ部分329を含むことができる。定期刊行物の号のコンテンツ部分329は、たとえばユーザーインターフェース310の電子リーダーコンポーネントを介してそのユーザーへ与えられるテキスト、画像及び/又はメディアを含むことができる。定期刊行物の各号のメタデータ部分327は、たとえば、(i)表紙写真及び/又は付随するテキストを含む号の表紙のアイコン画像、(ii)(たとえば、巻数又は日付による)号の識別、及び/又は(iii)定期刊行物に関するテキスト又は画像情報(号に固有ではない)を含んでよい。メモリ管理モジュール320は、最新号325を受け取り、最新号325(メタデータ及びコンテンツ部分327,329を含む)を記録326としてメモリ資源330に格納する。
【0035】
図3の例では、電子リーダーシステム300のユーザーインターフェース310は、電子リーダーコンポーネント308及びライブラリビューア312を含む。電子リーダーコンポーネント308は、電子リーダーシステム300のデバイスのディスプレイを介して選択された電子書籍(たとえば雑誌のような定期の一部をレンダリングするように動作する。さらに、電子リーダー構成要素308は、ユーザーがレンダリングされた電子リーダーシステム300のページと相互作用及び応答することを可能にする1つ以上の入力機能を提供することができる。入力機能は、たとえば、ページイベント313を発生させるためにユーザーが接触できるタッチセンサー領域を含んでよい。ページイベント313は、電子書籍のページを、個々に、クラスタごとに、又はセクションごとにめくる命令に対応し得る。一の実施形態では、メモリ管理モジュール320は、ページイベント313を受信し、かつ、メモリ330から更新されたコンテンツ315を検索することによってページイベント313に応答する。電子リーダーコンポーネント308を介してアクセス及び閲覧されている特定の電子書籍についての更新されたコンテンツ315は、ページイベント313によって識別され得る。このようにして、ユーザーは電子書籍のページをめくるために電子リーダーコンポーネント308と相互作用することができる。
【0036】
ライブラリビューア312は、ライブラリ中の電子書籍及び他のコンテンツアイテムを表すメタデータコンテンツを表示することができる。ユーザーライブラリは、たとえば、電子書籍及び/又は1つ以上の定期刊行物の号のコレクションを含む。メタデータコンテンツは、たとえば、リスト又は他のクラスタ化された表示オブジェクトであってよい。またさらに、ライブラリビューアは、様々なパラダイム又は仮想オブジェクト中で−たとえば仮想本棚などを介して−メタデータコンテンツを表示することができる。一の実施態様では、ライブラリビューア312は、定期的刊行物の号のコレクションを個別に表す表示オブジェクト339の形態でメタデータコンテンツ321を表示する。よって(複数の)表示オブジェクト339は、ユーザーのライブラリに関連付けられた個々の電子書籍のメタデータ部分327に基づいてよい。所与の定期刊行物の各号について、メタデータ部分327は、たとえば、表紙に係る画像を含んでよい。電子リーダーシステム300のデバイスを介して表示されるとき、画像はアイコンで、かつ、特定の号の記録326の一部として記憶されてよい。特定の定期刊行物のメタデータコンテンツ321は、その特定の定期刊行物の1つ以上の号(たとえば最新号)のメタデータ部分327が提供されるグラフィック画像に基づく表示オブジェクト339を含んでよい。
【0037】
ユーザーのライブラリに関連付けられた電子書籍は、電子リーダーシステム300のデバイス上に存在してよく、あるいは、デバイスには存在していないがダウンロード可能であってもよい。一例として、ユーザーのライブラリ内のいくつかのアイテムはアーカイブされてよい。アーカイブされたそれらのアイテムは、デバイス上に格納されていない部分を有してよい。たとえば、アーカイブされた電子書籍は、そのアイテムのメタデータ部分327に基づくメタデータコンテンツによって局所的に表示され得るが、そのアイテムのコンテンツ部分329は、削除されてよく、そうでなければデバイスから除去されてよい。ユーザーがアーカイブされたアイテムのコンテンツの閲覧を望む場合、そのユーザーは、ネットワークサービス120からコンテンツ部分をダウンロードすることができる。別の変化型として、所与のアイテムは、電子リーダーシステム300に関連付けられたアカウントの異なるデバイス上に格納されてよい。
【0038】
ライブラリビューア312は、局所的に格納された電子書籍及びデバイスに存在しない電子書籍(たとえば、アーカイブされた)の両方のメタデータ部分327に基づく表示オブジェクト339を含んでよい。定期刊行物の場合、ライブラリビューア312は、ユーザーが取得した定期刊行物のアーカイブされた号と存在する問題の両方を表すメタデータコンテンツ321を表示できる。一の実装態様では、メタデータコンテンツ321は、アイコン又は複数のアイコンのクラスタを含む表示オブジェクト339であってもよい。アイコン又はアイコンのクラスタは、定期刊行物又は個々の定期刊行物のグラフィック画像に対応する。一の変化型では、メタデータコンテンツ321の表示オブジェクト339は、単一の表示オブジェクトを表示(あるいは形成)するようにクラスタ化及び重ね合わせられるアイコンの組として定期刊行物の号を表してよい。
【0039】
一の実施態様では、所与の定期刊行物のメタデータコンテンツ321は、基本的には最新号325のメタデータ部分327に基づいてよい(たとえば、定期刊行物のメタデータコンテンツ321の50%超)。代わりに又は加えて、所与の定期刊行物のメタデータコンテンツ321は、目立つように最新号のグラフィック表示を表示してよい。最新号325のグラフィック表示は、たとえば、(i)メタデータコンテンツ321の他の態様に対してグラフィック表示を明るく表示する若しくは太く表示すること、及び/又は(ii)最新号のグラフィック表示を前面に配置することによって目立つように配置されてよい。さらに、最新号325のグラフィック表示のレンダリングを目立たせるのは、対応する定期刊行物の過去の号を表すメタデータコンテンツ321の他の態様を目立たないようにすることによって実現されてよい。このようにして、ライブラリビューア312は、メタデータコンテンツ321を使用して、所与の定期刊行物についてのユーザーのライブラリ内の号を、単一の表示オブジェクト又は複数の表示オブジェクトのクラスタ化されたすなわち重ね合わせられた組としてグラフィカルに表すことができる。
【0040】
一部の実施形態によれば、メモリ管理モジュール320は、所与の定期刊行物の最新号325の受信に応じるアーカイブ機能を実装する。具体的には、メモリ管理モジュール320は、最新号325の受信に応じて、所与の定期刊行物の1つ以上の過去の号のコンテンツ部分329を少なくとも除去する1つ以上の動作を実行することができる。一の態様によると、メモリ管理モジュール320は、最新号325の受信時に、メモリ330に記憶された直近の過去の号のコンテンツ部分329を除去してよい。このようにして、電子書籍(定期刊行物の号を含む)のアーカイブは、アーカイブされた電子書籍に係るメタデータ部分327の少なくとも一部を除去しない。アーカイブされた電子書籍のメタデータ部分327は、たとえば、ライブラリビューア312を用いて、そのユーザーのコレクションの一部としてその電子書籍を表示するのに用いられてよい。
【0041】
一の実施形態では、メモリ管理モジュール320は、最新号325の受信に応じて同じ定期刊行物の過去の号のコンテンツ部分329を自動的に除去してよい。変化型では、メモリ管理モジュール320は、ユーザーに同じ定期刊行物の過去の号のコンテンツ部分329の除去の確認を促す。したがって、たとえば、ユーザーが定期刊行物の直近の過去の号を読み終えていなかった場合、メモリ管理モジュール320は、同じ定期刊行物の最新号が受け取られるときには、定期刊行物の過去の号を自動的にアーカイブしない。
【0042】
一の実施形態では、アーカイブ機能は、メモリ管理モジュール320と統合されたロジックを使用して実装されてよい。メモリ管理モジュール320は、メモリ資源330に、所与の定期刊行物の特定された号のコンテンツ部分329を除去又は削除させるアーカイブ動作335の信号を発出してよい。同時に、メモリ管理モジュール320は、(i)アーカイブされた号の識別子とユーザーカウントとを結び付け、かつ、(ii)ネットワークサービスと通信するための選択入力で始動する機能と、電子書籍のメタデータ部分327とを結び付け、かつ、定期刊行物の特定された号のダウンロード処理を開始させてよい。このようにして、定期刊行物の号がアーカイブされるとき、機能が、ユーザー選択時にコンテンツ部分329のダウンロードを容易にする目的で、アーカイブされた号を表す表示オブジェクトに関連付けられ得る。
【0043】
アーカイブのために選択された過去の号は、直近の過去の号及び/又は最新号325を受け取った定期刊行物の最古の過去の号に対応し得る。さらに、一の変化型では、定期刊行物のすべての過去の号は、受け取っている最新号325に応じてアーカイブされてよい。
【0044】
別の変化型では、受け取っている最新号325に応じてアーカイブされる1つ以上の過去の号は、最新号325及びその過去の号のサイズに基づいて選択されてよい。
たとえば、最新号325より大きいサイズの1つ以上の過去の号がアーカイブのために選択されてよい。あるいはその代わりに、最新号325よりも全体のサイズが大きい2つ以上の過去の号の組合せが選択されてもよい。このようなアーカイブのための過去の号の選択によって、ローカルメモリ330内の利用可能なメモリ空間は増加し得る。
【0045】
さらに別の変化型では、最新号325よりサイズが大きい1つ以上の過去の号の中で、最小のデータサイズを有する過去の号がアーカイブのために選択されてよい。この変化型によれば、除去すべき過去の号のサイズは最小にされてよい。
【0046】
さらに別の変化型では、最新号325に応じてアーカイブされる1つ以上の過去の号は、将来読む可能性に基づいて選択されてよい。たとえば、(a)既に完読された、(b)受領後一定期間を超えてユーザーに読まれていない、(c)ユーザーが最後に読んだ後一定期間を超えてそのユーザーに読まれていない、(d)既に読まれた過去の号のいずれかよりも早くにダウンロードされた、1つ以上の過去の号がアーカイブのために選択されてよい。アーカイブ後に再度ダウンロードされた1つ以上の過去の号は、今後のアーカイブから除外されてよい。この変化型によれば、読み出しの可能性が高い過去の号がメモリ250内に保持され得るので、ユーザーは自分が望むものを迅速に閲覧できる。
【0047】
さらに別の変化型では、同じユーザーが所有する別の電子ディスプレイデバイスに格納されている1つ以上の過去の号がアーカイブのために選択されてよい。そのような電子ディスプレイデバイスは、電子リーダーデバイス110よりも優先度が高い装置であってよい。たとえばそのような優先度は、使用頻度、使用時間、格納されている号の数などに基づいて決定されてよい。この変化型によれば、ユーザーは、別の電子ディスプレイデバイスを用いて除去された過去の号を閲覧できる。
【0048】
一の実施形態では、一旦ユーザーがその号を完読したら、その号は、アーカイブのためにメモリ250から除去され、かつ、既に削除された過去の号は再度ダウンロードされ得る。そのような実施形態によれば、過去の号へのアクセスが改善され得る。
【0049】
さらに、アーカイブのために1つ以上の過去の号が選択されるとき、そのような過去の号は、同じユーザーが所有する別の電子ディスプレイデバイスへ転送され得る。そのような電子ディスプレイデバイスは、電子リーダーデバイス110よりも優先順位が低い装置であってよい。たとえばそのような優先度は、使用頻度、使用時間、格納された号の数などに基づいて決定されてよい。そのような実施形態によれば、ユーザーは、別の電子デバイスを使用して除去された過去の号を閲覧できる。
【0050】
ライブラリビューア312は、ユーザーの電子書籍のコレクションを表すリストを様々な形式で表示することができる。上述したように、ライブラリビューア312は、特定の電子書籍及び定期刊行物を表示するために、表示オブジェクト339などのメタデータコンテンツ321を利用することができる。所与の定期刊行物を表す表示オブジェクトを提供するとき、本明細書に記載される例では、定期刊行物の複数の号のうちの1つ以上(すべてではない)がアーカイブされ得ることがわかっている。一の実装態様では、メタデータコンテンツ321は、電子リーダーシステム300に係るアカウントに属する定期刊行物及び複数の号を表す表示オブジェクト339を生成するのに用いられてよい。定期刊行物の表示オブジェクト339は、基本的には最新号に基づいてよい。あるいはその代わりに、表示オブジェクト339は、他の号のグラフィック表示に対して、他の号よりも最新号を強調する形式で表示されてよい。さらに、一部の変化型では、定期刊行物を表す表示オブジェクト339は、一部の号がアーカイブされていることをグラフィカルに示してよい。たとえば、最新号のメタデータ部分327に対応するアイコンは、ジグザグに配置された同じ定期刊行物の過去の号を表す複数のアイコンの上部に位置してよい。過去の号のアイコンは、アーカイブの状態を表すために想像線で示されてよい。さらに、最新号のアイコンは、特定の号が最新であること、及び/又は、デバイス上に存在することを強調するため、太字で又は明るくして示されてよい。
【0051】
一の実装態様では、所与の定期刊行物の最新号325が受信されると、ライブラリビューア312は、1つ以上の過去の号がアーカイブされるべきか否かを選択するためのプロンプトをユーザーに表示するのに用いられてよい。ユーザーは、定期刊行物の特定の号のアーカイブ機能を指定又は選択するアーカイブ入力317で応答できる。メモリ管理モジュール320は、指定された号の少なくともコンテンツ部分329を除去するためにアーカイブ動作335を発行することによって、アーカイブ入力317に応答する。
【0052】
またさらに、一の実装態様では、定期刊行物の表示オブジェクト339が表示されるとき、表示オブジェクトの選択は、電子リーダーシステム300の実装に応じて、異なる結果を有してよい。一の実装態様では、表示オブジェクト339のユーザー選択の結果、その表示オブジェクトのコンポーネントが展開される。具体的には、図5Bの例によって示されているように、特定の定期刊行物のアカウントによって取得された個々の号のグラフィック表示は、たとえばパネル又はリストで個別に表示されてよい。
【0053】
一部の実施形態では、アーカイブされた定期刊行物のそれらの号は、その特定の号のアーカイブ状態を反映するように変更されたグラフィック表示を有してよい。一の実装態様では、アーカイブ定期刊行物には、ユーザーがそれらの号のコンテンツ部分をダウンロードするように選択できることを示す機能標識が備えられる。たとえば、ライブラリビューア312は、アーカイブされたものを含む定期刊行物の個々の号のグラフィック表示を表示し、かつ、アーカイブされた号のグラフィック表示には、アーカイブ状態を示す「タップしてダウンロード」リンクが供されてよい。ユーザーは、リンクをアクティブにすることによって選択入力319を提供できる。選択入力319は、メモリ管理モジュール320を、サービスインターフェース340を介してダウンロードコマンド331をネットワークサービス120(図1参照)へ送るように始動させる。ダウンロードコマンド331は、選択された定期刊行物の特定の号のみならず、ネットワークサービス120がダウンロードコマンド331の発行に応じてダウンロードコマンドを自動的に実行するのに必要なユーザーカウント及び他の識別子を識別し得る。
【0054】
[方法]
図4は、1つ以上の実施形態による電子リーダーデバイス上で定期刊行物を管理する方法を表している。図4の例で説明されたような方法は、図1図2、又は図3で説明されたようなコンポーネントを用いて実装されてよい。したがって、記載されているステップ又はサブステップを実行するのに適した要素又は構成を説明するために、他の図の要素が参照されてよい。
【0055】
図4を参照すると、定期刊行物の最新号が電子書籍デバイス110(410)上で受信される。ユーザーは、たとえば、定期刊行物を定期購読することができ、かつ、ネットワークサービス120は、最新号が入手可能になるときにユーザーへプッシュするか、あるいは通知することができる。このようにして、所与のアカウントの電子リーダーデバイス110は、ある期間(たとえば1年)中に定期刊行物の号を繰り返し受信できる。たとえば、年間購読では、電子リーダーデバイス110は、サービス120がユーザーのアカウント125に対して維持する購読プランに基づいて、雑誌又は漫画本の月刊号を受信できる。
【0056】
ある実施形態によれば、最新号が受信されると、電子リーダーデバイス110は、定期刊行物(420)の過去の号(又は複数の過去の号)をアーカイブする1つ以上の動作を実行する。たとえば、最新号の受信デバイス上に局所的に格納されているその定期刊行物の直近の過去の号、最古い過去の号、又はすべての過去の号は、アーカイブ動作335用に特定され得る。一の実装態様では、メモリ管理モジュール320は、最新号325(422)の受信時に、1つ以上の過去の号のコンテンツ部分329の少なくとも一部を自動的に除去する動作を実行する。ある変化型では、ユーザーは、最新号の受信に応じて、1つ以上の過去の号のコンテンツ部分の少なくとも一部を除去するように促される。たとえば、メモリ管理モジュール320は、ユーザーがアーカイブ入力317を提供することを可能にするメッセージ又は通知をユーザーに発出できる。次に、メモリ管理モジュール320は、アーカイブのために1つ以上の過去の号を特定又は選択するアーカイブ動作335の信号を発出する。
【0057】
さらに定期刊行物は、電子書籍デバイス110(430)上のユーザーライブラリの一部として表されてよい。定期刊行物のアイコン又は他のグラフィック表示は全体として、ライブラリビューア312によって提供されてよい。例として、ライブラリビューア312は、各異なる電子書籍を表す複数のアイテム若しくはデバイスのアカウントに関連付けられたコンテンツアイテムのリスト又はパネルの形式でグラフィック表示を供してよい。一の実装態様では、定期刊行物のグラフィック表示は、定期刊行物(432)の1つ以上の号のメタデータ部分327を利用するメタデータコンテンツであってよい。またさらに、メタデータコンテンツは主として、その定期刊行物(434)の最新号のメタデータ部分327に基づいてよい。このようにして、現発行物325のメタデータ部分327は、定期刊行物のグラフィック表示が表示されているときに強調することができる。例として、最新号325のメタデータ部分327は、1つ以上の過去の号のグラフィック表示と比較して、明るく表示されてもよく、前面に配置されてもよく、又は太字で表示されてもよい。図5Aは、最新号が明るく表示されるか、さもなければ、全体として定期刊行物のグラフィック表現の基礎となる定期刊行物のグラフィック表示の例を与える。
【0058】
[実施例]
図5A及び図5Bは、一部の実施形態による、メタデータコンテンツが、デバイスに係るアカウントに属する定期刊行物の複数の号を表すインターフェースの一例を示す。図5A及び図5Bに提供されるような例はたとえば、図1で説明したようなシステム、図2で説明したようなデバイス、及び/又は、図3で説明したような電子リーダーシステムを使用して実装されてよい。したがって、提供された例を実施するための適切な構成要素を示すため、図1は、図2及び/又は図3の要素が参照されてよい。
【0059】
図5Aを参照すると、インターフェース500は、所与の電子リーダーデバイス又はシステムのアカウントに関連付けられた電子ライブラリの少なくとも一部の表現を表示するようにライブラリビューア312によって生成されてよい。インターフェース500は、たとえば、パネル(図示されている)又はリストの形式で個々の定期刊行物に対応するエントリを表示してよい。表示オブジェクト502は、ユーザーライブラリの表示中で定期刊行物を表してよい。提供される例では、表示オブジェクト502は、最新号に対応する前面オブジェクト及び過去の号を表す1つ以上の後面オブジェクトを含んでよい。ユーザーカウントに関連する所与の定期刊行物の複数の号を表すために、他のパラダイム又は構造が用いられてよい。表示オブジェクト502は、過去の号が線要素を使用して表示される単一のアイコンとして構成されてよいし、それだけではなくそれらの過去の号の記録からのメタデータコンテンツとして構成されてもよい。一の実装態様では、前面オブジェクト512は、少なくとも部分的には最新号のメタデータコンテンツに基づいてよい。前面オブジェクト512はまた、タイトル、並びに、他の情報−たとえば定期刊行物の要約、及び/又は、定期刊行物に関連する最後のダウンロード活動など−に対応するデータも保持してよい。最新号に基づくことができる前面オブジェクト512の態様はたとえば、最新号のグラフィック表示(たとえばアイコン形式で描画された雑誌を網羅する)を含む。
【0060】
一の実装態様では、表示オブジェクト502は、定期刊行物の現在の号のメタデータコンテンツに基づく。最新号は、定期刊行物の直近の号、又は、デバイスに存在しているか、デバイスに関連付けられたアカウントによって取得された定期刊行物の直近の号に対応してよい。一例では、前面オブジェクト512は、主に最新号325のメタデータ部分327に基づいてよい。
【0061】
一の実装態様では、表示オブジェクト502は、最新号及び複数の過去の号のグラフィック表示を表す表現を展開するために、ユーザーによって選択可能である。よってたとえば、表示オブジェクト502は、特定のユーザーカウントの定期刊行物を含む号のグラフィック表示を展開するために選択可能な単一のアイコンとして扱われてよい。
【0062】
あるいはその代わりに、表示オブジェクト502は、同じ定期刊行物の以前の号の複数の後面オブジェクト514,515,516を含むことができる。ユーザーは、前面オブジェクト512並びに後面オブジェクト514,515及び/又は516と個別に相互作用できる。このようにして、特定のオブジェクトのユーザー選択により、特定のオブジェクト上での動作−たとえば選択されたオブジェクトによって表される号が検索され及び/又は開かれる−実行される。選択されたオブジェクトがアーカイブされた過去の号である場合、メモリ管理モジュール320は、その号のコンテンツ部分329をネットワークサービス120から検索できる。選択されたオブジェクトがデバイス上で局所的に存在する場合(たとえば、最新号325)、メモリ管理モジュール320は、局所的に格納されたデータを使用して、選択された号のコンテンツ部分329を開く。
【0063】
図5Bは、電子リーダーデバイス110上の定期刊行物を含む過去の号を表す後面オブジェクト512,514,515のグラフィック表示を展開するために表示オブジェクト502が選択され得る例を示す。一旦展開されると、 インターフェース500は、最新号(前面オブジェクト512)のグラフィック表示をレンダリングするために用いられ、かつ、後面オブジェクト514,515は、1つ以上の過去の号を表してよい。たとえば図5Bに示すように、後面オブジェクト514,515は、並べて表示されてもよく、又はパネル配置で表示されてもよい。いくつかの例で述べたように、過去の号の一部又はすべてはアーカイブされてよい。
【0064】
一部の実施形態では、後面オブジェクト514,515、及び516には、個人がその特定のアーカイブされた号(たとえば、アーカイブされた号のコンテンツ部分329)をダウンロードすることを可能にする機能標識540が設けられてよい。一の実装態様では、インターフェース500は、ライブラリビューア312又は他のユーザーインターフェースコンポーネントを介してレンダリングされてよい。メモリ管理モジュール320は、機能標識540の選択によって始動してよい。それによりメモリ管理モジュール320は、サービスインターフェース340を介して、ネットワークサービス120からの識別された号のコンテンツ部分329のアクセス及びダウンロードを行う信号を発出し得る。さらに図5Bの例は、最新号の前面オブジェクト512が、表示オブジェクト502の前面に最新号を配置することなく、明るく表示されるか、そうでなければ目立つように配置され得ることを示す。
【0065】
添付の図面を参照して実施形態を本明細書で詳細に説明してきたが、特定の実施形態及び詳細に対する変更がこの開示に含まれる。本明細書に記載された実施形態の範囲は、特許請求の範囲及びそれらの均等物によって定義されることが意図される。さらに、個々に又は実施形態の一部として記載された特定の特徴は、他の個別に記載された特徴又は他の実施形態の一部と組み合わされ得ることが企図される。 したがって、組み合わせの記載がないからといって、(複数の)発明者がそのような組み合わせに対する権利を主張することは妨げられてはならない。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B