特許第6293361号(P6293361)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6293361
(24)【登録日】2018年2月23日
(45)【発行日】2018年3月14日
(54)【発明の名称】ランプ及び照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21K 9/237 20160101AFI20180305BHJP
   F21K 9/66 20160101ALI20180305BHJP
   F21K 9/238 20160101ALI20180305BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20180305BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20180305BHJP
   F21Y 107/90 20160101ALN20180305BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20180305BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20180305BHJP
【FI】
   F21K9/237
   F21K9/66
   F21K9/238 100
   F21V19/00 450
   H01L33/00 L
   F21Y107:90
   F21Y115:10
   F21Y115:15
【請求項の数】14
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-503535(P2017-503535)
(86)(22)【出願日】2015年7月14日
(65)【公表番号】特表2017-522699(P2017-522699A)
(43)【公表日】2017年8月10日
(86)【国際出願番号】EP2015066062
(87)【国際公開番号】WO2016012308
(87)【国際公開日】20160128
【審査請求日】2017年3月9日
(31)【優先権主張番号】14178249.0
(32)【優先日】2014年7月24日
(33)【優先権主張国】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】フィリップス ライティング ホールディング ビー ヴィ
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ブッケムス ペーテル ヨハンネス マルティヌス
(72)【発明者】
【氏名】ヴァイイェルス アルデゴンダ ルシア
【審査官】 鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−038466(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/087366(WO,A1)
【文献】 特開2011−009021(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/087357(WO,A1)
【文献】 登録実用新案第3158176(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/00− 9/90
F21S 2/00−19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
担体と、
前記担体に取り付けられる一続きの固体光源と、
前記一続きの固体光源を覆うカバー部材とを有するランプであって、
前記担体において、前記一続きの固体光源のうちの固体光源の間に、開口部であって、前記一続きの固体光源から発せられ、前記カバー部材によって前記担体の方へ後方反射された光が、前記開口部を通って前記担体を通過することが可能になるような開口部が設けられ、前記ランプが、ランプソケットとの接続のための口金を更に有し、前記担体が、平らであり、前記ランプの長手方向軸に対して平行に配設されるランプ。
【請求項2】
前記担体が、ベース部と、湾曲部とを含む周辺部を持ち、前記一続きの固体光源及び前記開口部が、前記担体の前記周辺部の前記湾曲部に沿って配設され、前記湾曲部に従う請求項1に記載のランプ。
【請求項3】
前記カバー部材が、前記担体の前記周辺部の前記湾曲部に沿って延在する中空隆起部によって囲まれる平らな中央領域を持ち、前記中空隆起部が、前記一続きの固体光源の光チャンバを規定する請求項2に記載のランプ。
【請求項4】
前記一続きの固体光源が、前記担体の一方の面に配置され、別の一続きの固体光源が、前記担体の反対側の面に取り付けられる請求項1乃至3のいずれか一項に記載のランプ。
【請求項5】
前記別の一続きの固体光源を覆う別のカバー部材を更に有し、前記担体が、2つの前記カバー部材の間に位置する請求項4に記載のランプ。
【請求項6】
各々の連続する2つの固体光源の間に単一の開口部が設けられる請求項1乃至5のいずれか一項に記載のランプ。
【請求項7】
前記開口部の幅が、実質的に、前記固体光源の幅に対応する請求項1乃至6のいずれか一項に記載のランプ。
【請求項8】
前記開口部の長さが、実質的に、前記一続きの固体光源のうちの連続する固体光源の間の距離に対応する請求項1乃至7のいずれか一項に記載のランプ。
【請求項9】
前記開口部の幅及び/又は長さが、前記担体の厚さの少なくとも2倍である請求項1乃至8のいずれか一項に記載のランプ。
【請求項10】
前記担体が、単一の独立した自立担体である請求項1乃至9のいずれか一項に記載のランプ。
【請求項11】
前記担体が、前記固体光源のための電気接続部を有する請求項1乃至10のいずれか一項に記載のランプ。
【請求項12】
前記一続きの前記固体光源が、前記カバー部材に向かう方向に光を発するよう構成される請求項1乃至11のいずれか一項に記載のランプ。
【請求項13】
前記固体光源が、発光ダイオードである請求項1乃至12のいずれか一項に記載のランプ。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれか一項に記載のランプを少なくとも1つ有する照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ランプ、例えば、発光ダイオードを有する平らな交換電球に関する。本発明は、このようなランプを少なくとも1つ有する照明器具にも関する。
【背景技術】
【0002】
CN202546362は、とりわけ、電球の底部に配設されるランプホルダと、ランプホルダ内に配設されるLED回路基板と、垂直に固定されるLEDランプパネルであって、ランプホルダ内のLED回路基板に回転部材を通して電気的に接続されるLEDランプパネルと、LEDランプパネルの発光面にオーバーラップされる光ガイドシートとを有するLED(発光ダイオード)ランプを開示している。
【0003】
しかしながら、CN202546362における光ガイドシートは、LEDランプパネルによって発せられる光を部分的にLEDランプパネルへ後方反射し、従って、ランプの効率を低下させる。特に、光ガイドシートの光学的機能が強力である場合には、関連する後方反射が増大される。これは、ランプの効率を低下させ、ランプのコストを増大させる。また、LEDランプパネルによって吸収された光は、LEDランプパネルの温度を上昇させ、これは、ランプの寿命を減らし得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、上述の不利な点の少なくとも幾つかを克服し、改善されたランプを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様によれば、この及び他の目的は、担体と、前記担体に取り付けられる一続きの固体光源と、前記一続きの固体光源を覆うカバー部材とを有するランプであって、前記担体において、前記一続きの固体光源のうちの固体光源の間に、開口部であって、前記一続きの固体光源から発せられ、前記カバー部材によって前記担体の方へ後方反射された光が、前記開口部を通って前記担体を通過することが可能になるような開口部が設けられるランプによって達成される。
【0006】
前記担体における前記開口部は、さもなければ、前記カバー部材から後方反射された光は、前記担体において吸収され得ることから、前記ランプの光学的効率を高める。特に、前記カバー部材の光学的な機能が、(ビーム成形又は散乱などの強力な光の操作を意味する)強力である場合には、関連する後方反射は増大される。更に、前記担体において、より少ない光しか吸収されない、又は光が吸収されないことから、前記担体及び前記光源の温度は低下させられることができ、このことは、前記ランプの寿命を延ばし得る。
【0007】
前記ランプは、ランプソケットとの接続のための口金を更に有してもよく、前記担体は、平らであり、前記ランプの長手方向軸に対して平行に配設される。この実施例においては、前記担体によって直に吸収されない前記反射された光は、有益なことに、前記ランプの、適正な方向の光出力を増す。前記担体は、ベース部と、湾曲部とを含む周辺部を持っていてもよく、前記一続きの固体光源及び前記開口部は、前記担体の前記周辺部の前記湾曲部に沿って配設され、前記湾曲部に従う。前記カバー部材は、前記担体の前記周辺部の前記湾曲部に沿って延在する中空隆起部によって囲まれる平らな中央領域を持っていてもよく、前記中空隆起部は、前記一続きの固体光源の光チャンバを規定する。前記カバー部材は、半透明であってもよい。
【0008】
前記一続きの固体光源は、前記担体の一方の面に配置されてもよく、別の一続きの固体光源が、前記担体の反対側の面に取り付けられる(と共に同様に配置される)。この実施例においては、一方の面において生成された光は、反対側の面において生成された光と混ざり合うことができ、従って、前記ランプの混合作用を改善する。前記開口部は、色又は光束の混合を促進することができ、前記カバー部材の光学的な機能における要求を減らし、このことは、前記ランプのコストを減らし得る。前記ランプは、前記別の一続きの固体光源を覆う別のカバー部材を更に有してもよく、前記担体は、2つの前記カバー部材の間に位置する。
【0009】
各々の連続する2つの固体光源の間に単一の開口部が設けられてもよい。他の例においては、各々の連続する2つの光源の間に幾つかのより小さい開口部が設けられてもよい。
【0010】
前記開口部の幅は、実質的に、前記固体光源の幅に対応し得る。前記開口部の幅は、例えば、前記固体光源の幅の80%と120%との間であり得る。前記開口部の長さは、実質的に、前記一続きの固体光源のうちの連続する固体光源の間の距離に対応し得る。前記開口部の長さは、例えば、前記一続きの固体光源のうちの連続する固体光源の間の距離の80%と100%との間であり得る。更に、前記開口部の幅及び/又は長さは、前記担体の厚さの少なくとも2倍であり得る。前記開口部の目的は、前記担体の表面積を減らすことである。しかしながら、前記開口部の側壁は、前記表面積を増やす。それによって、前記開口部の幅及び/又は長さは、全体的な表面積が減らされるように、十分に大きい必要がある。
【0011】
前記担体は、単一の別個の自立担体であってもよい。この方法においては、前記固体光源は、好ましくは、表面実装技術(SMT)のような従来の技術を用いて、前記担体に容易に取り付けられ得る。前記担体は、前記固体光源のための電気接続部を含み得る。前記担体は、例えば、プリント回路基板(PCB)であり得る。
【0012】
前記(第1の)一続きの前記固体光源は、前記(第1)カバー部材に向かう方向に光を発するよう構成され得る。同様に、前記別の(第2の)一続きの前記固体光源は、前記別の(第2)カバー部材に向かう方向に光を発するよう構成され得る。前記固体光源は、発光ダイオードであってもよい。
【0013】
本発明の第2の態様によれば、前記第1の態様によるランプを少なくとも1つ有する照明器具が提供される。この態様は、本発明の前記第1の態様と同じ又は同様の特徴及び技術的効果を呈し得る。
【0014】
本発明は、請求項において列挙されている特徴の全てのあり得る組み合わせに関することに注意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
ここで、本発明の実施例を示す添付図面を参照して、本発明のこれらの及び他の態様をより詳細に説明する。
図1】本発明の実施例によるランプの斜視図である。
図2図1のランプの分解図である。
図3図1及び2のランプの部分側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の現在好ましい実施例が示されている添付図面を参照して、本発明をより詳細に説明する。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で実施されてもよく、本願明細書に記載されている実施例に限定されるものとして解釈されるべきではない。もっと正確に言えば、これらの実施例は、完全及び完璧を期すために示されており、当業者に本発明の範囲を十分に伝える。同様の参照符号は、全体を通して、同様の要素を指す。
【0017】
図1乃至2は、本発明の実施例によるランプ10を示している。ランプ10は、担体12を有する。担体12は、好ましくは、単一の別個の自立担体であるが、他の構成もあり得る。担体12は、好ましくは、平らであり、第1面14a及び反対側の第2面14b、並びに第1面14aと第2面14bとの間の厚さを備える。担体12は、導電性トラックを備えるプリント回路基板(PCB)であり得る。導電性トラックは、担体12の一方の若しくは両方の面14a、14b上にあってもよく、又は導電性トラックは、担体12に埋め込まれてもよい。担体は、平らである代わりに、ねじられていてもよい(図示せず)。
【0018】
ランプ10は、ランプソケット(図示せず)との電気的な接続及び機械的な接続のための口金16を更に含み得る。口金16は、取り付け具又はエンドキャップとも呼ばれ得る。ここでは、口金16は、単一の口金である。口金16は、例えば、雄ねじを備えるねじ込み口金であり得る。しかしながら、本ランプは、差し込み口金、バイピン(bi-pin)などのような異なるランプ口金を持ち得る。
【0019】
担体12は、ランプ14の長手方向軸18に対して実質的に平行に配設される。更に、担体12は、好ましくは、口金16に対して一定の関係にあるよう配設される。担体12は、縁又は周辺部を有し得る。周辺部は、口金16に面するベース部19を含む、周辺部は、湾曲部20を更に含む。湾曲部20は、図1に示されているように20’から20’’まで延在する。湾曲部20は、好ましくは、従来の白熱電球のガラスの輪郭を模倣している。湾曲部20は、例えば、円形の一部のように湾曲していてもよいが、他のプロファイルもあり得る。
【0020】
ランプ10は、ドライバ回路22を更に含み得る。ドライバ回路22は、ワイヤ26を介して担体12に接続される別個の回路基板24上に配設され得る。
【0021】
ランプ10は、担体12の第1面14aに取り付けられる第1の一続き28aの光源30を更に有する。図1においては、第1の一続き28aは、11個の光源30を有するが、この一続きの光源の個数は、より多くてもよく、又はより少なくてもよい。第1の一続き28aの光源30は、主として、担体12の第1面14aから離れる方向に光を発するよう構成される。光源30は、発光ダイオード(LED)、OLED、PLEDなどのような固体光源(SSL)であり得る。図1乃至2においては、第1の一続き28aの光源30は、担体12の湾曲周辺部20に沿って取り付けられている。従って、第1の一続き28aの光源30も、湾曲する又はアーチ形になるように配設される。第1の一続き28aの光源30は、担体12の導電性トラックに、好ましくは直列に、接続される。
【0022】
ランプ10は、第1の一続き28aの光源30を覆う第1カバー部材32aを更に有する。図1においては、単に、下にある構造をよりはっきりと示すために、第1カバー部材32aの一部が切り取られているが、実際のランプ10においては、もちろん、その部分は切り取られていない(図2参照)。詳細には、第1カバー部材32aは、中空隆起部36aによって囲まれる平らな中央領域34aを持つ。中空隆起部36aは、U字状断面を持つ。中空隆起部36aは、担体12の湾曲周辺部20に従い、第1の一続き28aの光源30のための光チャンバ38aを規定する。第1カバー部材32aは、光源30からの光が通過することを可能にするために、透明又は半透明であり得る。第1カバー部材32aは、例えばビーム成形又は散乱などの光学的な機能も持ち得る。
【0023】
更に、担体12には、第1の一続き28aの連続する光源30の間に、開口部40が設けられる。開口部40は、担体12の周辺の湾曲部20に沿って配設され、湾曲部20に従う。開口部40は、更に、担体12の第1面14aから担体12の第2面14bまで延在する。それ故、開口部40は、貫通孔とも呼ばれ得る。開口部40の側壁は、好ましくは、白色/高反射性である。好ましくは、光源30’及び30’’の間の開口部40のように、各々の2つの光源30の間に1つの開口部40’が設けられる。換言すれば、光源30と開口部40とが、交互になるように配設される。他の例においては、連続する2つの光源の間に幾つかのより小さな開口部が設けられ得る。開口部40は、好ましくは、開いている/空の空間であるが、他の例においては、開口部40に透明な材料が充填され得る。
【0024】
開口部40の幅W1は、実質的に、光源30の幅W2に対応し得る。各開口部40の幅W1は、例えば、光源30の幅W2の80%と120%との間であり得る。従って、開口部40の幅W1は、光源30の幅W2より幾らか小さくてもよく、又は光源30の幅W2より幾らか大きくてもよく、又は光源30の幅W2と等しくてもよい(100%)。同様に、開口部40の長さLは、実質的に、第1の一続き28aの連続する光源30の間の距離Dに対応し得る。各開口部40の長さLは、例えば、距離Dの80%と100%との間であり得る。従って、開口部40の長さLは、連続する光源30の間の距離Dより幾らか小さくてもよく、又は連続する光源30の間の距離Dと等しくてもよい。図1乃至2においては、開口部40は、全体的に矩形の形状をしている。それらは、個々に、担体12の湾曲周辺部20に合わせるよう、丸みを帯びた角を有すると共に、それらの長手方向においてわずかに湾曲していてもよい。しかしながら、他の形状の開口部40もあり得る。
【0025】
ランプ10は、担体12の第2面14bに取り付けられる第2の一続き28bの光源30を更に有してもよい。第2の一続き28bの光源30は、主として、担体12の第2面14bから離れる方向に光を発するよう構成される。第2の一続き28bの光源30は、担体12の導電性トラックに接続される。更に、第2の一続き28bの光源30は、担体12の第2面14bにおいて、第1の一続き28aの光源30が第1面14aに配置されるのと同じ位置に配置され得る。換言すれば、2つの一続き28a及び28bの光源30は、間に担体12を備えるが、「背中合わせに」配設される(更に図3参照)。この方法においては、第2の一続き28bの連続する光源30の間にも開口部40が存在する。ランプ10は、第2の一続き28bの光源30を覆う第2カバー部材32bを更に有してもよく、それによって、担体12は、2つのカバー部材32a及び32bの間に挟まれる又は位置する。第2カバー部材32bは、第1カバー部材32aのように、中空隆起部36bによって囲まれる平らな中央領域34bを持つ。中空隆起部36bは、担体12の湾曲周辺部20に従い、第2の一続き28bの光源30のための光チャンバ38bを規定する。第2カバー部材32bは、透明又は半透明であってもよく、第2カバー部材32bは、光学的な機能も持っていてもよい。2つのカバー部材32a及び32bは、ランプ10に、全体的に平らな形状を与える。
【0026】
ランプ10の動作中、ランプソケットから、口金16、ドライバ回路22、ワイヤ26、及び担体12の導電性トラックを介して、光源30に、電力が供給され、それによって、光源30が光を発する。第1の一続き28aの光源30から発せられる光は、光チャンバ28a内へ発せられる。発せられる光の大部分は、照明を供給するよう、図3において矢印42によって示されているように第1カバー部材32aを通過するだろうが、第1の一続き28aの光源30から発せられる光の幾らかは、矢印44によって示されているように、第1カバー部材32aによって担体12の方へ後方反射されるだろう。後方反射される光の量は、とりわけ、カバー部材32aの光学的な機能に依存する。例えば、ビーム成形又は散乱のような強力な光の操作は、後方反射を増大させる。しかしながら、開口部40により、第1カバー部材32aから反射されるほぼ全ての光が、矢印46によって示されているように、第2カバー部材32bを通ってランプ10から逃れる「別の機会」を得るランプ10の他方の面へ伝達される。同様に、第2の一続き28bの光源30から発せられる光の幾らかは、第2カバー部材32bによって担体12の方へ後方反射されるだろうが、反射される光の大部分は、第1カバー部材32aを通ってランプ10から逃れることができるように開口部40を通って担体12を通過することを可能にされる。
【0027】
ランプ10の光学的効率は、開口部40によって改善される。更に、担体12において、より少ない光しか吸収されない、又は光が吸収されないことから、担体12及び光源30の温度は低下させられることができ、このことは、ランプ10の寿命を延ばし得る。更に、光46は、有益なことに、ランプ10の、適正な方向の光出力を増す。更に、ランプ10の一方の面において生成された光が、ランプ10の他方の面において生成された光と混ざり合うことができ、従って、ランプの混合作用を改善する。開口部40は、色又は光束の混合を促進することができ、カバー部材の光学的な機能における要求を減らし、このことは、ランプ10のコストを減らし得る。
【0028】
ランプ10は、例えば、照明目的のための照明設備又は照明器具において用いられ得る。ランプ10は、従来の照明設備又は照明器具において交換又はレトロフィット電球として用いられ得る。
【0029】
当業者には、本発明が、決して、上記の好ましい実施例に限定されないことは分かるであろう。逆に、添付の請求項の範囲内で多くの修正及び変更が可能である。更に、当業者は、請求項記載の発明の実施において、図面、明細及び添付の請求項の研究から、開示されている実施例に対する変形を、理解し、達成することができる。請求項において、「有する」という用語は、他の要素又はステップを除外せず、単数形表記は、複数の存在を除外しない。特定の手段が、相互に異なる従属請求項において引用されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利になるように使用されることができないと示すものではない。
図1
図2
図3