【文献】
Annual Conference on Vaccine Research,2010.04.,p.118のP9
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1に記載の核酸分子もしくは請求項4の組成物にコードされないマラリアタンパク質および/または請求項1に記載の核酸分子もしくは請求項4に記載の組成物にコードされないマラリアタンパク質に対する抗体の存在を、請求項1に記載の核酸分子もしくは請求項4に記載の組成物を用いてワクチン投与した哺乳類動物の中でのマラリア感染の指標とするエクスビボの方法であって、
前記核酸分子もしくは前記組成物にコードされないマラリアタンパク質および/または前記核酸分子もしくは前記組成物にコードされないマラリアタンパク質に対する抗体の存在を、前記哺乳類動物から単離された液体試料において検出すること
を含み、前記核酸分子もしくは前記組成物にコードされないマラリアタンパク質および/または前記核酸分子もしくは前記組成物にコードされないマラリアタンパク質に対する抗体の存在が、前記哺乳類動物がマラリアに感染していることを示す、前記方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
好ましい実施形態の詳細な説明
本発明の1つの態様において、前記コンセンサス抗原が、下記の、転写上昇のための低GC含量リーダー配列、mRNA安定性とコドン最適化、可能な範囲でのcis作用性配列モチーフ(すなわち、内部TATAボックス)の除去のうちの1つ以上を有することを含む、転写と翻訳の改善に対処することが望ましい。
【0011】
本発明のいくつかの態様において、下記の、利用可能な全長配列全てを組み込むこと、各位置で最も一般的に現れるアミノ酸を利用する配列をコンピューターで作成すること、および株間の交差反応性を増加させることの1つ以上を有することを含む、複数の株を横断する広範な免疫反応を引き起こすコンセンサス 抗原を生成することが望ましい。
【0012】
1.定義
本明細書に使用される用語法は、特定の実施形態を説明することだけを目的としており、限定することを意図するものではない。本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、別途、文脈が明確に指示しない限り、複数の指示物を含む。
【0013】
本明細書での数の範囲の列挙については、その間に介在する数それぞれが同じ程度の厳密性をもって明らかに考慮されている。例えば、6〜9の範囲については、数7および8が6と9に加えて考慮されており、6.0〜7.0の範囲については、数6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6、9および7.0が明らかに考慮されている。
【0014】
a.アジュバント
「アジュバント」は、本明細書において使用される場合、本明細書において記載されるDNAプラスミドワクチンに、前記DNAプラスミドと下文に記載されるコード核酸配列にコードされるマラリア(P.f.)抗原の抗原性を高めるために添加される任意の分子を意味し得る。
【0015】
b.抗体
「抗体」は、IgGクラス、IgMクラス、IgAクラス、IgDクラスまたはIgEクラスの抗体または断片、Fab、F(ab’)2、Fd、および単鎖抗体、二特異性抗体、二重特異性抗体、二官能性抗体およびそれらの誘導体を含む、それらの断片または誘導体を意味し得る。抗体は、所望のエピトープ、またはそれに由来する配列に対して充分な結合特異性を示す、哺乳類の血清試料から単離された抗体、ポリクローナル抗体、親和性精製抗体、またはそれらの混合物であり得る。
【0016】
c.コード配列
「コード配列」または「コード核酸」は、本明細書において使用される場合、タンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む核酸(RNAまたはDNA分子)を意味し得る。コード配列は、前記核酸が投与される個体または哺乳類動物の細胞での発現を制御することが可能である、プロモーターおよびポリアデニル化シグナルを含む調節性エレメントに機能するように結合したイニシエーションシグナルおよびターミネーションシグナルをさらに含み得る。
【0017】
d.相補
「相補」または「相補的な」は、本明細書において使用される場合、核酸分子のヌクレオチド間での、またはヌクレオチド類似体間でのワトソン・クリック塩基対合(例えば、A−T/U塩基対合およびC−G塩基対合)またはフーグスティーン塩基対合を意味し得る。
【0018】
e.コンセンサスまたはコンセンサス配列
「コンセンサス」または「コンセンサス配列」は、本明細書において使用される場合、特定のマラリア抗原の複数の亜型または血清型に対する広範な免疫を誘導するために使用することができる、特定のマラリア抗原の複数の亜型をアラインメント解析して構成した合成核酸配列、または対応するポリペプチド配列を意味し得る。コンセンサスマラリア抗原はCSタンパク質、LSA1タンパク質、TRAPタンパク質、CelTOSタンパク質およびAMA1タンパク質を含み得る。高レベルの発現用に設計されたものを含む、コンセンサスアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列もまた提供される。また、融合タンパク質などの合成抗原がコンセンサス配列(または、コンセンサス抗原)を含み得る。
【0019】
f.定電流
組織、または前記組織を規定する細胞が、同組織に伝達される電気パルスの持続期間中に受容する、または受ける電流を規定するために本明細書において使用されるような「定電流」。電気パルスは、本明細書において記載される電気穿孔装置から伝達される。本明細書において提供される電気穿孔装置はフィードバックエレメントを持っているので、好ましくは、瞬間的なフィードバックがあり、電気パルスの持続時間にわたってこの電流は一定のアンペア数のままでいる。前記フィードバックエレメントは、パルスの持続期間を通して、組織(または、細胞)の抵抗を測定し、電気穿孔装置に電気エネルギー出力を変化させる(例えば、電圧を上げさせる)ことができ、それにより、同組織での電流が電気パルスの期間を通して(マイクロ秒のオーダーで)、そして、パルス毎に一定である。いくつかの実施形態において、フィードバックエレメントは制御装置を含む。
【0020】
g.電流フィードバックまたはフィードバック
「電流フィードバック」または「フィードバック」は、本明細書において使用される場合、互換的に使用可能であり、そして、電極間の組織で電流を測定し、そして、電流を一定のレベルに維持するために、適宜にEP装置が伝達するエネルギー出力を変化させることを含む所与の電気穿孔装置の能動的応答を意味し得る。パルスシークエンスまたは電気治療を開始する前に、使用者はこの一定レベルを事前設定する。電気穿孔装置中の電子回路が、電極間の組織の電流を連続的にモニターし、そして、そのモニターした電流(すなわち、組織内の電流)を事前設定した電流と比較し、そして、モニターした電流を事前設定したレベルに維持するためにエネルギー−出力を連続的に調節することができるので、電気穿孔装置の電気穿孔コンポーネント、例えば、制御装置がフィードバックを達成することができる。フィードバックループはアナログ閉ループフィードバックであるので、フィードバックループは瞬間的であり得る。
【0021】
h.分散化電流
「分散化電流」は、本明細書において使用される場合、本明細書において記載される電気穿孔装置の様々なニードル電極アレイから伝達される電流のパターンであって、電気穿孔を受けた任意の面積の組織での電気穿孔法に関連する熱ストレスの発生を最小化する、または、好ましくは除去する電流のパターンを意味し得る。
【0022】
i.電気穿孔法
「電気穿孔法」、「電気透過処理」または「電気動力学的促進(electro−kinetic enhancement)」(「EP」)は、本明細書において互換的に使用される場合、膜貫通電界パルスを使用して生体膜に顕微的経路(細孔)を導入することを指す。それらの存在により、プラスミド、オリゴヌクレオチド、siRNA、薬品、イオン、および水などの生体分子が細胞膜の一方の側から他方の側へ通過することが可能になる。
【0023】
j.フィードバック機構
「フィードバック機構」は、本明細書において使用される場合、ソフトウェアまたはハードウェア(またはファームウェア)のいずれかが実行する、(エネルギーパルスの伝達の前、その間、および/またはその後に)所望の組織のインピーダンスを受信し、そして、現在の値、好ましくは、電流と比較し、そして、事前設定した値に達するように伝達されるエネルギーパルスを調節する過程を意味し得る。フィードバック機構はアナログ閉ループ回路によって実行され得る。
【0024】
k.断片
「断片」は、特定のマラリア抗原を認識することにより哺乳類動物でマラリアに対する免疫反応を誘発することができるマラリアコンセンサス免疫原のポリペプチド断片を意味し得る。断片は、免疫グロブリンシグナルペプチド、例えば、IgEシグナルペプチド(配列番号42)またはIgGシグナルペプチドなどのシグナルペプチドに連結したマラリアコンセンサス免疫原の断片を含み得る。
【0025】
PfConCSコンセンサスマラリア免疫原などのPfConコンセンサスマラリア免疫原の断片、またはPfConLAS1コンセンサスマラリア免疫原の断片、またはPfConTRAPコンセンサスマラリア免疫原の断片、またはPfConCelTOSコンセンサスマラリア免疫原の断片、またはPfConAMA1コンセンサスマラリア免疫原の断片、またはPfConCS−altオルタナティブコンセンサスマラリア免疫原の断片は、本明細書に示されるように、それぞれ、全長型PfConCS免疫原配列(配列番号2)、全長型PfConLAS1コンセンサスマラリア免疫原(配列番号4)、または全長型PfConTRAPコンセンサスマラリア免疫原(配列番号6)の断片、または全長型PfConCelTOSコンセンサスマラリア免疫原(配列番号8)の断片、または全長型PfConAMA1コンセンサスマラリア免疫原(配列番号10)の断片、または全長型PfConCS−alt(配列番号12)の断片の90%以上、91%以上、92%以上、93%以上、94%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上のパーセントの長さであり得る。シグナルペプチドまたは他の付加された配列を含むP.f.コンセンサス配列(例えば、配列番号14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34および36などのP.f.コンセンサス配列を含むタンパク質)の断片サイズを計算するとき、その計算は全長配列型Pf配列部分のみである(配列番号2、4、6、8、10または12)。いくつかの実施形態において、全長型PfConCS免疫原配列(配列番号2)、全長型PfConLAS1コンセンサスマラリア免疫原(配列番号4)、または全長型PfConTRAPコンセンサスマラリア免疫原(配列番号6)の断片、または全長型PfConCelTOSコンセンサスマラリア免疫原(配列番号8)の断片、または全長型PfConAMA1コンセンサスマラリア免疫原(配列番号10)の断片、または全長型PfConCS−alt(配列番号12)のうちの1つの断片が、それぞれ、N末端配列の1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10アミノ酸残基を除いて全て、またはC末端配列の1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10アミノ酸残基を除いて全て、またはN末端配列の1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10アミノ酸残基とC末端配列の1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10アミノ酸残基を除いて全ての組合せを除いて全てを含む。
【0026】
断片はまた、全長型PfConCS免疫原配列(配列番号2)、全長型PfConLAS1コンセンサスマラリア免疫原(配列番号4)、または全長型PfConTRAPコンセンサスマラリア免疫原(配列番号6)の断片、または全長型PfConCelTOSコンセンサスマラリア免疫原(配列番号8)の断片、または全長型PfConAMA1コンセンサスマラリア免疫原(配列番号10)の断片、または全長型PfConCS−alt(配列番号12)の断片のうちの1つの配列に対して、それぞれ、98%以上または99%以上相同であるポリペプチドである相同的異型体アミノ酸配列の断片を意味する。相同的異型体アミノ酸配列の前記断片は、特定の全長型相同的異型体アミノ酸配列(全長型PfConCS免疫原配列(配列番号2)、全長型PfConLAS1コンセンサスマラリア免疫原(配列番号4)、または全長型PfConTRAPコンセンサスマラリア免疫原(配列番号6)の断片、または全長型PfConCelTOSコンセンサスマラリア免疫原(配列番号8)の断片、または全長型PfConAMA1コンセンサスマラリア免疫原(配列番号10)の断片、または全長型PfConCS−alt(配列番号12)の断片に対して、それぞれ、98%以上または99%以上相同であるポリペプチド)の90%以上、91%以上、92%以上、93%以上、94%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上のパーセントの長さである。P.f.コンセンサス免疫原配列(配列番号2、4、6、8または10)に対する相同的異型体アミノ酸配列の相同性を計算するとき、P.f.コンセンサス免疫原配列に対応する相同的異型体アミノ酸配列のアミノ酸配列に連結した任意のシグナルペプチドまたは他の付加された配列は計算に含まれない。相同的異型体アミノ酸配列の断片の長さを計算するとき、その計算は、P.f.コンセンサス免疫原配列に対応する全長型相同的異型体アミノ酸配列のパーセンテージに基づく。いくつかの実施形態において、全長型相同的異型体アミノ酸配列の断片は、全長型相同的異型体アミノ酸配列のN末端配列の1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10アミノ酸残基を除いて全て、またはC末端配列の1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10アミノ酸残基を除いて全て、またはN末端配列の1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10アミノ酸残基とC末端配列の1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10アミノ酸残基を除いて全ての組合せを除いて全てを含む。
【0027】
「断片」はまた、先に説明したような全長型PFコンセンサス免疫原の断片をコードする核酸配列、または先に説明したような相同的異型体アミノ酸配列の断片をコードする核酸配列であり得る。断片は、配列番号1、3、5、7、9または11の断片であり、そして、先に説明したような全長型PFコンセンサス免疫原の断片をコードする核酸配列であり得る。断片は、相同的異型体核酸配列の断片である核酸配列であり得る。相同的異型体核酸配列は、配列番号1、3、5、7、9または11に対して98%以上または99%以上相同であり、そして、配列番号2、4、6、8、10または12に対して98%以上または99%以上相同であるタンパク質をコードするヌクレオチド配列である。相同的異型体核酸配列の断片は相同的異型体アミノ酸配列の断片をコードする。配列番号1、3、5、7、9、11または相同的異型体核酸配列の断片は、シグナルペプチド、好ましくは免疫グロブリンシグナルペプチド、好ましくはIgEまたはIgGシグナルペプチドをコードするコード配列を含み得る。相同的異型体核酸配列とコンセンサスPF免疫原コード配列(配列番号1、3、5、7、9または11)の間のパーセント相同性の計算には、シグナルペプチドのコード配列、または相同的異型体核酸配列に連結することができる他の任意の非コンセンサス全長型PF免疫原コード配列は含まれない。全長型相同的異型体核酸配列のパーセンテージで表される断片サイズには、シグナルペプチドのコード配列、または相同的異型体核酸配列もしくはその断片に連結することができる他の任意の非コンセンサス全長型PF免疫原コード配列は含まれない。
【0028】
l.相同的異型体
「相同的異型体アミノ酸配列」は、全長型PfConCS免疫原配列(配列番号2)、全長型PfConLAS1コンセンサスマラリア免疫原(配列番号4)、または全長型PfConTRAPコンセンサスマラリア免疫原(配列番号6)の断片、または全長型PfConCelTOSコンセンサスマラリア免疫原(配列番号8)の断片、または全長型PfConAMA1コンセンサスマラリア免疫原(配列番号10)の断片、または全長型PfConCS−alt(配列番号12)の断片のうちの1つの配列に対して、それぞれ、98%以上または99%以上相同であるポリペプチドを意味することが可能であり、そして、それは、特定のマラリア抗原を認識することにより哺乳類動物でマラリアに対する免疫反応を誘発することができる。相同的異型体アミノ酸配列は免疫グロブリンシグナルペプチド、例えば、IgEシグナルペプチドまたはIgGシグナルペプチドなどのシグナルペプチドを含み、それらに連結することが可能である。P.f.コンセンサス免疫原配列(配列番号2、4、6、8または10)に対する相同的異型体アミノ酸配列の相同性を計算するとき、P.f.コンセンサス免疫原配列に対応する相同的異型体アミノ酸配列のアミノ酸配列に連結した任意のシグナルペプチドまたは他の付加された配列は計算に含まれない。
【0029】
「相同的異型体核酸配列」は、配列番号1、3、5、7、9または11に対して98%以上または99%以上相同であり、そして、特定のマラリア抗原を認識することにより哺乳類動物でマラリアに対する免疫反応を誘発することができる配列番号2、4、6、8、10または12に対して98%以上または99%以上相同であるタンパク質をコードするヌクレオチド配列を意味する。相同的異型体核酸配列は、シグナルペプチド、好ましくは免疫グロブリンシグナルペプチド、好ましくはIgEまたはIgGシグナルペプチドをコードするコード配列を含み得る。相同的異型体核酸配列とコンセンサスPF免疫原コード配列(配列番号1、3、5、7、9または11)の間のパーセント相同性の計算には、シグナルペプチドのコード配列または相同的異型体核酸配列に連結することができる他の任意の非コンセンサス全長型PF免疫原コード配列は含まれない。いくつかの実施形態において、相同的異型体核酸配列は、配列番号2、4、6、8、10または12を含むタンパク質をコードする。
【0030】
l.同一な
「同一な」または「同一性」は、2つ以上の核酸配列またはポリペプチド配列に関して本明細書において使用される場合、配列が、特定の領域にわたって同一である残基の特定のパーセンテージを有することを意味し得る。2つの配列を最適に整列し、2つの配列を特定の領域にわたって比較し、マッチした位置の数を得るために、両方の配列で同一の残基が現れた位置の数を決定して、前記の特定の領域の位置の総数でマッチした位置の数を除算し、そして配列同一性のパーセンテージを得るためにその結果に100を乗算することにより、パーセンテージを計算することができる。2つの配列の長さが異なる場合、または、配列の整列により1つ以上の食い違いになった末端が生じ、そして、比較する特定の領域がただ1つの配列を含む場合、その1つの配列の残基が計算の分母に含まれるが、分子には含まれない。DNAとRNAを比較するとき、チミン(T)とウラシル(U)は同等であるとみなすことができる。同一性は手作業で、またはBLASTもしくはBLAST2.0などのコンピューター配列アルゴリズムを使用することにより計算され得る。
【0031】
m.インピーダンス
「インピーダンス」は、本明細書において使用される場合、フィードバック機構を考察するときに使用されることが可能であり、それはオームの法則に従って電流の値に変換されることが可能であり、したがって、事前設定した電流との比較を可能とする。
【0032】
n.免疫反応
「免疫反応」は、本明細書において使用される場合、所与のDNAプラスミドワクチンを介したマラリアコンセンサス抗原の導入に反応した宿主の免疫系、例えば、哺乳類動物の免疫系の活性化を意味し得る。その免疫反応は細胞性反応または液性反応または両方の形態であり得る。
【0033】
o.核酸
「核酸」または「オリゴヌクレオチド」または「ポリヌクレオチド」は、本明細書において使用される場合、共有結合で1つに結合された少なくとも2つのヌクレオチドを意味し得る。一本鎖の叙述はまた、相補鎖の配列を規定する。したがって、核酸はまた、叙述された一本鎖の相補鎖を包含する。所与の核酸と同じ目的のため、多くの核酸の異型体を使用することができる。したがって、核酸はまた実質的に同一の核酸およびそれの相補体を包含する。一本鎖により、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で標的配列にハイブリダイズすることができるプローブがもたらされる。したがって、核酸はまた、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズするプローブを包含する。
【0034】
核酸は一本鎖もしくは二本鎖であることが可能であり、または二本鎖配列と一本鎖配列の両方の部分を含有することが可能である。核酸は、DNA、ゲノムDNAとcDNAの両方、RNA、または前記核酸がデオキシリボヌクレオチドとリボヌクレオチドの組合せ、およびウラシル、アデニン、チミン、シトシン、グアニン、イノシン、キサンチン ヒポキサンチン、イソシトシンおよびイソグアニンを含む塩基の組合せを含有する可能性がある場合、ハイブリッドであり得る。化学合成法または組換え方法により核酸を取得することができる。
【0035】
p.機能するように結合した
「機能するように結合した」 は、本明細書において使用される場合、遺伝子の発現 が、それに空間的に連結されたプロモーターの制御下にあることを意味し得る。 プロモーターは、その制御下にある遺伝子の5’(上流)または3’(下流)に位置し得る。 プロモーター と遺伝子の間の距離は、そのプロモーターとそのプロモーター が由来する遺伝子でそれが制御する遺伝子の間の距離とおおおよそ同じであり得る。当技術分野において知られるように、プロモーター機能を喪失することなく、この距離を変化させることができる。
【0036】
q.プロモーター
「プロモーター」は、本明細書において使用される場合、細胞内で核酸の発現を引き起こす、発現を活性化する、または発現を増大させる合成または天然の分子を意味し得る。プロモーターは、核酸の発現をさらに増大させるため、ならびに/または空間的発現および/もしくは時間的発現を変化させるために、1つ以上の特定の転写調節性配列を含み得る。プロモーターはまた、転写開始部位から数千塩基対も離れて位置し得る遠位エンハンサーエレメントまたはリプレッサーエレメントを含み得る。プロモーターはウイルス、細菌、真菌、植物、昆虫および動物を含む供給源に由来し得る。プロモーターは遺伝子成分の発現を恒常的に、または発現が起こる細胞、組織、もしくは器官に関して、または発現が起こる発生段階に関して、または生理的ストレス、病原体、金属イオンもしくは誘導薬剤などの外部刺激に応答して差示的に調節し得る。プロモーターの代表例にはバクテリオファージT7プロモーター、バクテリオファージT3プロモーター、SP6プロモーター、lacオペレーター‐プロモーター、tacプロモーター、SV40後期プロモーター、SV40初期プロモーター、RSV−LTRプロモーター、CMV IEプロモーター、SV40初期プロモーターまたはSV40後期プロモーターおよびCMV IEプロモーターが含まれる。
【0037】
r.ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件
「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」は、本明細書において使用される場合、例えば、核酸の複雑な混合物の中で第1核酸配列(例えば、プローブ)が第2核酸配列(例えば、標的)にハイブリダイズする条件を意味する。ストリンジェントな条件は配列依存的であり、そして、異なる状況では異なる。ストリンジェントな条件は、規定されたイオン強度 pHで特定の配列について熱融解点(T
m)よりも約5〜10℃低いように選択され得る。T
mは、(規定されたイオン強度、pHおよび核濃度で)標的に相補的なプローブの50%が標的配列に平衡状態でハイブリダイズする(標的配列が過剰に存在するので、Tmでプローブの50%が平衡状態で占有される)温度であり得る。ストリンジェントな条件は、塩濃度が、約1.0M未満のナトリウムイオン、例えば、pH7.0〜8.3で約0.01〜1.0Mナトリウムイオン濃度(または他の塩)であり、および、温度が短プローブ(例えば、約10〜50ヌクレオチド)については少なくとも約30℃、および、(例えば、約50ヌクレオチドより大きい)長プローブについては少なくとも約60℃である条件であり得る。ストリンジェントな条件はまた、ホルムアミドなどの不安定化剤を添加することにより達成され得る。選択的または特異的ハイブリダイゼーションについて、陽性のシグナルはバックグラウンドハイブリダイゼーションの少なくとも2〜10倍であり得る。例示的なストリンジェントなハイブリダイゼーション条件には、次の、65℃で0.2×SSCおよび0.1%SDS中での洗浄を伴う、50%ホルムアミド、5×SSC、および1%SDS、42℃でのインキュベート、または5×SSC、1%SDS、65℃でのインキュベートが含まれる。
【0038】
s.実質的に相補的な
「実質的に相補的な」は、本明細書において使用される場合、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100もしくはそれ以上のヌクレオチドもしくはアミノ酸からなる領域について第1配列が第2配列の相補体に対して少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%もしくは99%同一であること、または、その2つの配列がストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズすることを意味し得る。
【0039】
t.実質的に同一な
「実質的に同一な」は、本明細書において使用される場合、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100もしくはそれ以上のヌクレオチドもしくはアミノ酸からなる領域について第1配列と第2配列が少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%もしくは99%同一であること、または、核酸に関しては、第1配列が第2配列の相補体に対して実質的に相補的である場合を意味し得る。
【0040】
u.異型体
核酸に関して本明細書で使用される「異型体」は、(i)参照ヌクレオチド配列の部分または断片、(ii)参照ヌクレオチド配列またはその部分の相補体、(iii)参照核酸またはその相補体と実質的に同一である核酸、または(iv)参照核酸、その相補体もしくはそれに実質的に同一である配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸を意味し得る。
【0041】
挿入、欠失または保存的アミノ酸置換によりアミノ酸配列が異なるペプチドまたはポリペプチドに関して、「異型体」は少なくとも1つの生物活性を保持する。異型体はまた、少なくとも1つの生物活性を保持するアミノ酸配列を有する、参照タンパク質と実質的に同一なアミノ酸配列を有するタンパク質を意味し得る。アミノ酸の保存的置換、すなわち、類似の特質(例えば、親水性、荷電領域の程度と分布)を有するアミノ酸でアミノ酸を置換することは、小さな変更を典型的には伴うこととして当技術分野において認識される。これらの小さな変更は、当技術分野において理解されるような、アミノ酸の疎水性親水性指標を考慮することにより、部分的には、特定され得る(Kyte et al., J. Mol. Biol. 157:105−132 (1982))。アミノ酸の疎水性親水性指標はその疎水性と電荷を考慮することに基づく。類似の疎水性親水性指標を有するアミノ酸が置換可能であり、なおタンパク質機能を保持し得ることは当技術分野において公知である。1つの態様において、±2の疎水性親水性指標を有するアミノ酸が置換される。アミノ酸の親水性はまた、生物学的機能を保持しているタンパク質を生じるであろう置換を明らかにするために使用され得る。ペプチドに関して、アミノ酸の親水性を考慮することにより、抗原性と免疫原性によく相関すると報告されている有用な尺度である、そのペプチドの最大局所的平均親水性の計算が可能になる。(米国特許第4,554,101号、参照により全体が本明細書に組み込まれる。)類似の親水性値を有するアミノ酸の置換により、当技術分野において理解されるように、生物活性、例えば、免疫原性を保持するペプチドが生じることになり得る。互いに±2以内の親水性値を有するアミノ酸で置換を実行することができる。アミノ酸の疎水性指数と親水性値の両方がそのアミノ酸の特定の側鎖によって影響され得る。その観察と一致するが、生物学的機能と両立するアミノ酸置換は、疎水性、親水性、電荷、大きさ、および他の特質によって明らかにされるようなアミノ酸および、特に、それらのアミノ酸の側鎖の相対的類似性に依存すると理解されている。
【0042】
v.ベクター
本明細書に使用される「ベクター」は、複製起点を含有する核酸配列を意味し得る。ベクターはプラスミド、バクテリオファージ、細菌人工染色体または酵母人工染色体であり得る。ベクターはDNAベクターまたはRNAベクターであり得る。ベクターは自己複製性染色体外ベクターまたは宿主ゲノムに組み込まれるベクターのどちらかであり得る。
【0043】
2.P.f.コンセンサス免疫原
PFに対する免疫反応を誘発することが可能であるコンセンサス抗原である、本明細書において「コンセンサスPF免疫原」とも称されるコンセンサスPFタンパク質が本明細書において提供される。総計で6つのコンセンサス配列が調製された。コンセンサスPFタンパク質は、配列番号2、4、6、8、10もしくは12、本明細書において記載されるようなその断片、本明細書において記載されるようなその相同的異型体アミノ酸配列、または本明細書において記載されるような相同的異型体アミノ酸配列の断片を含み得る。コンセンサスPFタンパク質は、シグナルペプチド、例えば、IgEまたはIgGシグナルペプチドなどの免疫グロブリンシグナルペプチドを含み得る。配列番号2、4、6、8、10または12のコンセンサスPFタンパク質がIgEシグナルペプチドをさらに含む実施形態には、配列番号14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34および36が含まれる。好ましい実施形態には、IgEシグナルペプチドなどのシグナルペプチドが含まれる。各タンパク質で、PFコンセンサス配列のN末端メチオニンはシグナルペプチドと置換される。いくつかの実施形態において、コンセンサスPFタンパク質はHAタグなどの他のアミノ酸配列を含む。配列番号2、4、6、8、10または12のコンセンサスPFタンパク質がIgEシグナルペプチドaとHAタグをさらに含む実施形態には、配列番号26、28、30、32、34および36が含まれる。
【0044】
GenBankデータベース中の全長型スポロゾイト周囲タンパク質配列(総計で66配列)の編集物からコンセンサスCSコンセンサス配列を設計した。全長型PfConCSリーダー配列のタンパク質配列は配列番号2である。それを導いた配列の各々に対する配列番号2のパーセント相同性は
図1Aに報告されている。配列番号2の66種のGenbank配列全てとの相同性の中央値は98.2%(97.0〜99.8)である。PfConCSの前記GenBank配列との配列アラインメントは
図1Bに示されている。示されているPfConCS配列は配列番号26の
図1Bを含む。「コンセンサスCS免疫原」は、配列番号2を含むタンパク質、本明細書において記載されるようなその断片、本明細書において記載されるような配列番号2に対する相同アミノ酸配列、および本明細書において記載されるようなその断片を指す。コンセンサスCS免疫原はシグナルペプチド、例えば、IgEまたはIgGシグナルペプチドなどの免疫グロブリンシグナルペプチドを含むことが可能であり、そして、いくつかの実施形態において、HAタグを含むことが可能である。IgEシグナルペプチドを含むコンセンサスCS免疫原には配列番号14および26が含まれる。配列番号26は、IgEシグナルペプチドとHAタグを含むコンセンサスCS免疫原である。
【0045】
LSA1は非常に保存的な抗原である。コンセンサス配列PfConLSA1はGenBankデータベース中の全長型PfLSA1配列に基づいて設計された。全長型PfConLSAのタンパク質配列は配列番号4である。
図2Aは、GenBankデータベース中の全長型PfLSA1配列と組換えタンパク質ワクチン候補であるLSA1−NRCに対する配列番号4の相同性を示す。配列番号4は全長型LSA1配列に対して95%相同であり、そして、LSA−NRCに対して96%相同である。PfConLSA1、全長型LSA1およびLSA1−NRCの多重配列アラインメントが
図2Bに示されている。示されているPfConLAS1配列は配列番号28の
図2Bを含む。全長型LSA1配列は、タンパク質の中央部に複数の反復領域を含有する。PfConLSA1はこれらの反復領域のうちの8つのみを含有する。PfConLSA1またはLSA1−NRCに含有されない反復領域の部分のみを含むように配列アラインメントを最小化した。「コンセンサスLAS1免疫原」は、配列番号4を含むタンパク質、本明細書において記載されるようなその断片、本明細書において記載されるような配列番号4に対する相同アミノ酸配列、および本明細書において記載されるようなその断片を指す。コンセンサスLAS1免疫原はシグナルペプチド、例えば、IgEまたはIgGシグナルペプチドなどの免疫グロブリンシグナルペプチドを含むことが可能であり、そして、いくつかの実施形態において、HAタグを含むことが可能である。IgEシグナルペプチドを含むコンセンサスLAS1免疫原には配列番号16および28が含まれる。配列番号28は、IgEシグナルペプチドとHAタグを含むコンセンサスCS免疫原である。
【0046】
SSP2とも称されるTRAPコンセンサス配列は、GenBankデータベース中の全長型熱帯熱マラリア原虫TRAP/SSP2配列(総計28配列)の編集物から設計された。全長型PfConTRAP/SSP2のタンパク質配列は配列番号6である。それを導いた配列の各々に対する配列番号6のパーセント相同性は
図3Aに報告されている。配列番号6の28種のGenbank配列全てとの相同性の中央値は98.3%(93.0〜99.1)である。PfConSSP2/TRAPと前記の28配列の多重配列アラインメントは
図3Bに示されている。示されているPfConTRAP配列は配列番号30の
図3Bを含む。「コンセンサスTRAP免疫原」は、配列番号6を含むタンパク質、本明細書において記載されるようなその断片、列本明細書において記載されるような配列番号6に対する相同アミノ酸配列、および本明細書において記載されるようなその断片を指す。コンセンサスTRAP免疫原はシグナルペプチド、例えば、IgEまたはIgGシグナルペプチドなどの免疫グロブリンシグナルペプチドを含むことが可能であり、そして、いくつかの実施形態において、HAタグを含むことが可能である。IgEシグナルペプチドを含むコンセンサスTRAP免疫原には配列番号18および30が含まれる。配列番号30は、IgEシグナルペプチドとHAタグを含むコンセンサスTRAP免疫原である。
【0047】
Ag2とも称されるCelTOSは非常に保存的なプラスモディウム抗原である。配列番号8であるコンセンサス配列PfConAg2(PfConCelTOS)は、新規のリーダー配列を付加して、
図4Aにおいて特定される、GenBankデータベース中の全長型CelTOS配列に基づいて設計された。PfConAg2のタンパク質配列とGenBank中の全長型CelTOS配列が、
図4Bに示されるように、比較された。示されているPfConCelTOS配列は、配列番号32の
図4Bを含む。コンセンサスCelTOS免疫原は、配列番号8を含むタンパク質、本明細書において記載されるようなその断片、本明細書において記載されるような配列番号8に対する相同アミノ酸配列、および本明細書において記載されるようなその断片を指し、そして、シグナルペプチド、例えば、IgEまたはIgGシグナルペプチドなどの免疫グロブリンシグナルペプチドを含み、そして、いくつかの実施形態において、HAタグを含むことが可能である。IgEシグナルペプチドを含むコンセンサスCelTOS免疫原には配列番号20および32が含まれる。配列番号32は、IgEシグナルペプチドとHAタグを含むコンセンサスCelTOS免疫原である。
【0048】
Ama1は非常に保存的なプラスモディウム抗原である。配列番号10であるコンセンサス配列PfConAma1は全長型Ama1配列に基づいて設計された。コンセンサスAma1免疫原は、配列番号10を含むタンパク質、本明細書において記載されるようなその断片、本明細書において記載されるような配列番号10に対する相同アミノ酸配列、および本明細書において記載されるようなその断片を指し、そして、シグナルペプチド、例えば、IgEまたはIgGシグナルペプチドなどの免疫グロブリンシグナルペプチドを含み、そして、いくつかの実施形態において、HAタグを含むことが可能である。IgEシグナルペプチドを含むコンセンサスAma1免疫原には配列番号22および34が含まれる。配列番号34は、IgEシグナルペプチドとHAタグを含むコンセンサスAma1免疫原である。
【0049】
オルタナティブコンセンサスCSコンセンサス配列であるコンセンサスCS−altが設計された。PfConCS−altのタンパク質配列は配列番号12である。「コンセンサスCS−alt免疫原」は、配列番号12を含むタンパク質、本明細書において記載されるようなその断片、本明細書において記載されるような配列番号12に対する相同アミノ酸配列、および本明細書において記載されるようなその断片を指し、そして、シグナルペプチド、例えば、IgEまたはIgGシグナルペプチドなどの免疫グロブリンシグナルペプチドを含むことが可能であり、そして、いくつかの実施形態において、HAタグを含むことが可能である。IgEシグナルペプチドを含むコンセンサスCS−alt免疫原には配列番号24および36が含まれる。配列番号36は、IgEシグナルペプチドとHAタグを含むコンセンサスCS−alt免疫原である。
【0050】
いくつかの実施形態において、本明細書において示されるPFタンパク質のうちの2つ以上の組合せを含む融合タンパク質が提供される。例えば、融合タンパク質は、コンセンサスCS免疫原またはConCS−alt免疫原、ConLSA1免疫原、ConTRAP免疫原、ConCelTOS免疫原およびConAma1免疫原のうちの2つ以上を互いに隣接して直接連結して含む、またはスペーサーもしくはもう1個のアミノ酸をその間に含んで連結して含むことが可能である。いくつかの実施形態において、融合タンパク質は2つのPF免疫原を含み、いくつかの実施形態において、融合タンパク質は3つのPF免疫原を含み、いくつかの実施形態において、融合タンパク質は4つのPF免疫原を含み、そして、いくつかの実施形態において、融合タンパク質は5つのPF免疫原を含む。2つのコンセンサスPF免疫原を含む融合タンパク質はCSもしくはCS−altおよびLSA1;CSもしくはCS−altおよびTRAP;CSもしくはCS−altおよびCelTOS;CSもしくはCS−altおよびAma1;LSA1およびTRAP;LSA1およびCelTOS;LSA1およびAma1;TRAPおよびCelTOS;TRAPおよびAma1;またはCelTOSおよびAma1を含み得る。3つのコンセンサスPF免疫原を含む融合タンパク質はCSもしくはCS−alt、LSA1およびTRAP;CSもしくはCS−alt、LSA1およびCelTOS;CSもしくはCS−alt、LSA1およびAma1;LSA1、TRAPおよびCelTOS;LSA1、TRAPおよびAma1;またはTRAP、CelTOSおよびAma1を含み得る。4つのコンセンサスPF免疫原を含む融合タンパク質はCSもしくはCS−alt、LSA1、TRAPおよびCelTOS;CSもしくはCS−alt、LSA1、TRAPおよびAma1;CSもしくはCS−alt、LSA1、CelTOSおよびAma1;CSもしくはCS−alt、TRAP、CelTOSおよびAma1;またはLSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1を含み得る。5つのコンセンサスPF免疫原を含む融合タンパク質はCSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1を含み得る。いくつかの実施形態において、融合タンパク質は、N末端に連結したシグナルペプチドを含む。いくつかの実施形態において、融合タンパク質は、各コンセンサスPF免疫原のN末端に連結した複数のシグナルペプチドを含む。いくつかの実施形態において、融合タンパク質のPF免疫原間にスペーサーが含まれ得る。いくつかの実施形態において、融合タンパク質のPF免疫原間のスペーサーはタンパク質分解性切断部位であり得る。いくつかの実施形態において、スペーサーは、ワクチンが投与される、および/または、取り込まれることが意図されている細胞に見出されるプロテアーゼが認識するタンパク質分解性切断部位であり得る。いくつかの実施形態において、融合タンパク質のPF免疫原間にスペーサーが含まれ得るが、そのスペーサーは、ワクチンが投与される、および/または、取り込まれることが意図されている細胞に見出されるプロテアーゼが認識するタンパク質分解性切断部位であり、ならびに前記融合タンパク質は、各コンセンサスPF免疫原のN末端に連結した複数のシグナルペプチドを含み、切断されると、各コンセンサスPF免疫原の前記シグナルペプチドによりコンセンサスPF免疫原が細胞の外に移動する。
【0051】
3.コンセンサスPF免疫原をコードするコード配列
コンセンサスPF免疫原をコードする核酸配列が本明細書において提供される。前記核酸配列を含む核酸分子の投与により、それが取り込まれ、細胞によって発現されると、PFに対する広範な免疫反応がもたらされる。先に開示した6つのコンセンサスPF免疫原毎のコード配列が調製された。コンセンサスPFタンパク質のコード配列は、配列番号2、4、6、8、10もしくは12、本明細書において記載されるようなその断片、本明細書において記載されるような相同的異型体アミノ酸配列、または相同的異型体アミノ酸配列の断片をコードし得る。いくつかの実施形態において、その配列番号2、4、6、8、10または12のコード配列は相同的異型体核酸配列であり得る。いくつかの実施形態において、配列番号2、4、6、8、10または12の断片をコードするコード配列は相同的異型体核酸配列の断片であり得る。コンセンサスPFタンパク質のコード配列は配列番号1、3、5、7、9もしくは11、本明細書において記載されるようなその断片、本明細書において記載されるような相同的異型体アミノ酸配列をコードする本明細書において記載されるようなその相同的異型体核酸配列、または相同的異型体アミノ酸配列の断片をコードする相同的異型体核酸配列の断片を含み得る。コンセンサスPFタンパク質のコード配列はシグナルペプチド、例えば、IgEまたはIgGシグナルペプチドなどの免疫グロブリンシグナルペプチドのコード配列を含み得る。コード配列は、配列番号2、4、6、8、10または12のコンセンサスPFタンパク質がIgEシグナルペプチドを含む実施形態をコードし得る:配列番号14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34および36。コード配列は、IgEシグナルペプチドとHAタグを含むコンセンサスPFタンパク質配列番号2、4、6、8、10または12をコードし得る:配列番号26、28、30、32、34および36。IgEシグナルペプチドのコード配列を含む配列番号1、3、5、7、9または11のコード配列には配列番号13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33および35が含まれる。IgEシグナルペプチドとHAタグのコード配列を含む配列番号1、3、5、7、9または11のコード配列には配列番号25、27、29、31、33および35が含まれる。コード配列は本明細書において提供される融合タンパク質をコードし得る。コード配列は、配列番号1、3、5、7、9もしくは11、本明細書において記載されるようなその断片、本明細書において記載されるような相同的異型体アミノ酸配列をコードする本明細書において記載されるようなその相同的異型体核酸配列、または相同的異型体アミノ酸配列の断片をコードする相同的異型体核酸配列の断片を含み得る。
【0052】
4.プラスミド
哺乳類動物の細胞中で、その哺乳類動物で免疫反応を誘発するのに有効な量のマラリア抗原を発現することが可能であるベクターが本明細書において提供される。そのベクターは、マラリア抗原をコードする異種性の核酸を含み得る。前記ベクターはプラスミドであり得る。前記プラスミドは、マラリア抗原をコードする核酸で細胞を形質移入するのに有用であることが可能であり、マラリア抗原の発現が起こる条件下でその形質転換宿主細胞が培養され、維持される。
【0053】
プラスミドは、本明細書に開示されるようなコンセンサスPF免疫原をコードする1つ以上のコード配列を含むDNAコンストラクトを含み得る。本明細書に開示されるようなコンセンサスPF免疫原をコードするコード配列が調節性エレメントに機能するように結合して好ましい。
【0054】
いくつかの実施形態において、プラスミドは、1つのコンセンサスPF免疫原、すなわち、コンセンサスPF CS免疫原、コンセンサスPF LSA1免疫原、コンセンサスPF TRAP免疫原、コンセンサスPF CelTOS免疫原、コンセンサスPF Ama1免疫原またはコンセンサスPF CS−alt免疫原のコード配列を含むDNAコンストラクトを有する。
【0055】
いくつかの実施形態において、プラスミドは、複数のコンセンサスPF免疫原のコード配列を含むDNAコンストラクトを有する。複数のコンセンサスPF免疫原のコード配列を含むDNAコンストラクトを有するプラスミドでは、前記コンストラクトは、各コンセンサスPF免疫原が別々の調節性エレメントのセットを含む別々の発現カセットでありうる、または、コード配列がIRS配列によって分けられる単一の発現カセットに2つ以上のコード配列が組み込まれ得る。
【0056】
いくつかの実施形態において、プラスミドは、2つのコンセンサスPF免疫原のコード配列を含むDNAコンストラクトを有する。そのようなプラスミドは、CSもしくはCS−altおよびLSA1;CSもしくはCS−altおよびTRAP;CSもしくはCS−altおよびCelTOS;CSもしくはCS−altおよびAma1;LSA1およびTRAP;LSA1およびCelTOS;LSA1およびAma1;TRAPおよびCelTOS;TRAPおよびAma1;またはCelTOSおよびAma1のコード配列を含むDNAコンストラクトを含み得る。
【0057】
いくつかの実施形態において、プラスミドは、3つのコンセンサスPF免疫原のコード配列を含むDNAコンストラクトを有する。そのようなプラスミドは、CSもしくはCS−alt、LSA1およびTRAP;CSもしくはCS−alt、LSA1およびCelTOS;CSもしくはCS−alt、LSA1およびAma1;LSA1、TRAPおよびCelTOS;LSA1、TRAPおよびAma1;またはTRAP、CelTOSおよびAma1のコード配列を含むDNAコンストラクトを含み得る。
【0058】
いくつかの実施形態において、プラスミドは、4つのコンセンサスPF免疫原のコード配列を含むDNAコンストラクトを有する。そのようなプラスミドは、CSもしくはCS−alt、LSA1、TRAPおよびCelTOS;CSもしくはCS−alt、LSA1、TRAPおよびAma1;CSもしくはCS−alt、LSA1、CelTOSおよびAma1;CSもしくはCS−alt、TRAP、CelTOSおよびAma1;またはLSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1のコード配列を含むDNAコンストラクトを含み得る。
【0059】
いくつかの実施形態において、プラスミドは、5つのコンセンサスPF免疫原のコード配列を含むDNAコンストラクトを有する。そのようなプラスミドは、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1のコード配列を含むDNAコンストラクトを含み得る。
【0060】
プラスミドは、コード配列の上流にあり得る開始コドン、およびコード配列の下流にあり得る停止コドンを含み得る。開始コドンおよび終止コドンはコード配列とインフレームであり得る。
【0061】
プラスミドはまた、コード配列に機能するように結合したプロモーターを含み得る。コード配列に機能するように結合したプロモーターは、シミアンウイルス40(SV40)由来のプロモーター、マウス乳腺腫瘍ウイルス(MMTV)プロモーター、ウシ免疫不全ウイルス(BIV)長末端反復配列(LTR)プロモーターなどのヒト免疫不全ウイルス(HIV)プロモーター、モロニ―ウイルスプロモーター、鳥白血症ウイルス(ALV)プロモーター、CMV最初期プロモーターなどのサイトメガロウイルス(CMV)プロモーター、エプスタイン・バール・ウイルス(EBV)プロモーター、またはラウス肉腫ウイルス(RSV)プロモーターであり得る。プロモーターはまた、ヒトアクチン、ヒトミオシン、ヒトヘモグロビン、ヒト筋クレアチン、またはヒトメタロチオネインなどのヒト遺伝子由来のプロモーターであり得る。プロモーターはまた、天然プロモーターでも合成プロモーターでも、筋肉もしくは皮膚特異的プロモーターなどの組織特異的プロモーターであり得る。そのようなプロモーターの例は米国特許出願公開第US20040175727号に記載され、その内容の全体が本明細書に組み込まれる。
【0062】
プラスミドはまた、コード配列の下流にあり得るポリアデニル化シグナルを含み得る。ポリアデニル化シグナルはSV40ポリアデニル化シグナル、LTRポリアデニル化シグナル、ウシ成長ホルモン(bGH)ポリアデニル化シグナル、ヒト成長ホルモン(hGH)ポリアデニル化シグナル、またはヒトβ‐グロビンポリアデニル化シグナルであり得る。SV40ポリアデニル化シグナルは、pCEP4プラスミド(Invitrogen社、サンディエゴ、カリフォルニア州)に由来するポリアデニル化シグナルであり得る。
【0063】
プラスミドはまたコード配列の上流にエンハンサーを含み得る。エンハンサーはヒトアクチンエンハンサー、ヒトミオシンエンハンサー、ヒトヘモグロビンエンハンサー、ヒト筋クレアチンエンハンサー、またはCMV、FMDV、RSVもしくはEBVに由来するエンハンサーなどのウイルス性のエンハンサーであり得る。ポリヌクレオチド機能エンハンサーは米国特許第5,593,972号、第5,962,428号、および国際公開第WO94/016737号に記載され、各々の内容が参照により完全に組み込まれる。
【0064】
プラスミドはまた、染色体外でプラスミドを維持し、そして、細胞中で複数コピーのプラスミドを産生するために、哺乳類動物性複製起点を含み得る。プラスミドはInvitrogen社(サンディエゴ、カリフォルニア州)のpVAX1、pCEP4またはpREP4であることが可能であり、それらは、染色体に組み込まれることなく多コピーのエピソーム性の複製をもたらし得るエプスタイン・バール・ウイルス性複製起点および核抗原EBNA−1コード領域を含み得る。プラスミドの骨格はpAV0242であり得る。プラスミドは複製不全5型アデノウイルス(Ad5)プラスミドであり得る。
【0065】
プラスミドはまた、プラスミドが投与される細胞での遺伝子発現によく適している可能性がある調節性配列を含み得る。コード配列は、宿主細胞でのそのコード配列のより効率的な転写を可能にし得るコドンを含み得る。
【0066】
コード配列はまたIgリーダー配列を含み得る。そのリーダー配列はコード配列の5’に存在し得る。この配列がコードするコンセンサス抗原はコンセンサス抗原タンパク質の前にN末端Igリーダーを含み得る。N末端IgリーダーはIgEリーダーまたはIgGリーダーであり得る。
【0067】
プラスミドは、大腸菌(E.coli)でのタンパク質生産に使用することができるpSE420(Invitrogen社、サンディエゴ、カリフォルニア州)であり得る。プラスミドはまた、酵母の出芽酵母株でのタンパク質生産に使用することができるpYES2(Invitrogen社、サンディエゴ、カリフォルニア州)であり得る。プラスミドはまた、昆虫細胞でのタンパク質生産に使用することができるMAXBAC(商標)完全バキュロウイルス発現システム(Invitrogen社、サンディエゴ、カリフォルニア州)のプラスミドであり得る。プラスミドはまた、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞などの哺乳類細胞でのタンパク質生産に使用することができるpcDNA IまたはpcDNA3(Invitrogen社、サンディエゴ、カリフォルニア州)であり得る。
【0068】
5.組成物
プラスミドを含む組成物が提供される。前記組成物は複数コピーの、単一プラスミドなどの単一核酸分子、複数コピーの、2つ以上の異なるプラスミドなどの2つ以上の異なる核酸分子を含むことができる。例えば、組成物は複数の、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10以上の異なる核酸分子を含むことができる。そのような組成物は複数の、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10以上の異なるプラスミドを含むことができる。組成物はコンセンサスPF CS免疫原、コンセンサスPF LSA1免疫原、コンセンサスPF TRAP免疫原、コンセンサスPF CelTOS免疫原、コンセンサスPF Ama1免疫原またはコンセンサスPF CS−alt免疫原のうちの1つ以上のコード配列を含むことができる。組成物は、単一コンセンサスPF免疫原のコード配列、2つのコンセンサスPF免疫原のコード配列、3つのコンセンサスPF免疫原のコード配列、4つのコンセンサスPF免疫原のコード配列または5つのコンセンサスPF免疫原のコード配列を全体として含有するプラスミドなどの核酸分子を含むことができる。2つのコンセンサスPF免疫原のコード配列を含む組成物は単一プラスミドなどの単一核酸分子上に存在することが可能であり、または、前記組成物は2つの異なるプラスミドなどの2つの異なる核酸分子を含むことが可能であり、一方の核酸分子は1つのコンセンサスPF免疫原のコード配列を含み、そして、他方の核酸分子は異なるコンセンサスPF免疫原のコード配列を含む。同様に、3つのコンセンサスPF免疫原のコード配列を含む組成物は単一プラスミドなどの単一核酸分子、2つの異なる核酸分子または3つの異なる核酸分子を含むことができる。同様に、4つのコンセンサスPF免疫原のコード配列を含む組成物は単一プラスミドなどの単一核酸分子、2つの異なる核酸分子、3つの異なる核酸分子または4つの異なる核酸分子を含むことができる。5つのコンセンサスPF免疫原のコード配列を含む組成物は単一プラスミドなどの単一核酸分子、2つの異なる核酸分子、3つの異なる核酸分子、4つの異なる核酸分子または5つの異なる核酸分子を含むことができる。
【0069】
いくつかの実施形態において、組成物は、コンセンサスPF CSもしくはCS−alt免疫原、コンセンサスPF LAS1免疫原、コンセンサスPF TRAP免疫原、コンセンサスPF CelTOS免疫原またはコンセンサスPF Ama1免疫原などの1つのコンセンサスPF免疫原をコードする複数の単一核酸分子を含む。いくつかの実施形態において、組成物は複数の単一核酸分子、すなわち、CSもしくはCS−altおよびLSA1;CSもしくはCS−altおよびTRAP;CSもしくはCS−altおよびCelTOS;CSもしくはCS−altおよびAma1;LSA1およびTRAP;LSA1およびCelTOS;LSA1およびAma1;TRAPおよびCelTOS;TRAPおよびAma1;またはCelTOSおよびAma1などの2つのコンセンサスPF免疫原をコードするそのような単一プラスミドを含む。いくつかの実施形態において、組成物は複数の単一核酸分子、すなわち、CSもしくはCS−alt、LSA1およびTRAP;CSもしくはCS−alt、LSA1およびCelTOS;CSもしくはCS−alt、LSA1およびAma1;LSA1、TRAPおよびCelTOS;LSA1、TRAPおよびAma1;またはTRAP、CelTOSおよびAma1などの3つのコンセンサスPF免疫原をコードするそのような単一プラスミドを含む。いくつかの実施形態において、組成物は複数の核酸分子、すなわち、4つのコンセンサスPF免疫原、すなわち、CSもしくはCS−alt、LSA1、TRAPおよびCelTOS;CSもしくはCS−alt、LSA1、TRAPおよびAma1;CSもしくはCS−alt、LSA1、CelTOSおよびAma1;CSもしくはCS−alt、TRAP、CelTOSおよびAma1;またはLSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1をコードするそのような単一プラスミドを含む。いくつかの実施形態において、組成物は複数の単一核酸分子、すなわち、5つのコンセンサスPF免疫原、すなわち、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1をコードするそのような単一プラスミドを含む。
【0070】
いくつかの実施形態において、組成物は複数の、2つの異なる核酸分子、例えば、2つのプラスミドを含み、異なる核酸分子のそれぞれが異なるコンセンサスPF免疫原の単一の異なるコード配列を含み、異なる核酸分子のペアがCSもしくはCS−altおよびLSA1;CSもしくはCS−altおよびTRAP;CSもしくはCS−altおよびCelTOS;CSもしくはCS−altおよびAma1;LSA1およびTRAP;LSA1およびCelTOS;LSA1およびAma1;TRAPおよびCelTOS;TRAPおよびAma1;またはCelTOSおよびAma1を含む。まとめると、2つの異なるプラスミドが2つの異なるコンセンサスPF免疫原をコードする。
【0071】
いくつかの実施形態において、組成物は複数の2つの異なる核酸分子、例えば、2つのプラスミドを含み、それらは3つの異なるコンセンサスPF免疫原のコード配列を全体として含む。いくつかの実施形態において、1つの核酸分子は、CS、CS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードし、そして、2つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される2つのコンセンサスPF免疫原をコードする。まとめると、2つの異なるプラスミドが3つの異なるコンセンサスPF免疫原をコードする。
【0072】
いくつかの実施形態において、組成物は複数の2つの異なる核酸分子、例えば、2つのプラスミドを含み、それらは4つの異なるコンセンサスPF免疫原のコード配列を全体として含む。いくつかの実施形態において、1つの核酸分子は、CS、CS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードし、そして、2つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される3つのコンセンサスPF免疫原をコードする。いくつかの実施形態において、1つの核酸分子は、CS、CS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される2つのコンセンサスPF免疫原をコードし、そして、2つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される2つのコンセンサスPF免疫原をコードする。まとめると、2つの異なるプラスミドが4つの異なるコンセンサスPF免疫原をコードする。
【0073】
いくつかの実施形態において、組成物は複数の2つの異なる核酸分子、例えば、2つのプラスミドを含み、それらは5つの異なるコンセンサスPF免疫原のコード配列を全体として含む。いくつかの実施形態において、1つの核酸分子は、CS、CS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される2つのコンセンサスPF免疫原をコードし、そして、2つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される3つのコンセンサスPF免疫原をコードする。いくつかの実施形態において、1つの核酸分子は、CS、CS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される2つのコンセンサスPF免疫原をコードし、そして、2つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される2つのコンセンサスPF免疫原をコードする。まとめると、2つの異なるプラスミドが5つの異なるコンセンサスPF免疫原をコードする。
【0074】
いくつかの実施形態において、組成物は複数の3つの異なる核酸分子、例えば、3つのプラスミドを含み、それらは3つの異なるコンセンサスPF免疫原のコード配列を全体として含む。いくつかの実施形態において、1つの核酸分子は、CS、CS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードし、2つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードし、そして、3つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードする。まとめると、3つの異なるプラスミドが3つの異なるコンセンサスPF免疫原をコードする。
【0075】
いくつかの実施形態において、組成物は複数の3つの異なる核酸分子、例えば、3つのプラスミドを含み、それらは4つの異なるコンセンサスPF免疫原のコード配列を全体として含む。いくつかの実施形態において、1つの核酸分子は、CS、CS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードし、2つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードし、そして、3つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される2つのコンセンサスPF免疫原をコードする。まとめると、3つの異なるプラスミドが4つの異なるコンセンサスPF免疫原をコードする。
【0076】
いくつかの実施形態において、組成物は複数の3つの異なる核酸分子、例えば、3つのプラスミドを含み、それらは5つの異なるコンセンサスPF免疫原のコード配列を全体として含む。いくつかの実施形態において、1つの核酸分子は、CS、CS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードし、2つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードし、そして、3つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される3つのコンセンサスPF免疫原をコードする。いくつかの実施形態において、1つの核酸分子は、CS、CS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードし、2つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される2つのコンセンサスPF免疫原をコードし、そして、3つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される2つのコンセンサスPF免疫原をコードする。まとめると、3つの異なるプラスミドが5つの異なるコンセンサスPF免疫原をコードする。
【0077】
いくつかの実施形態において、組成物は複数の4つの異なる核酸分子、例えば、4つのプラスミドを含み、それらは4つの異なるコンセンサスPF免疫原のコード配列を全体として含む。いくつかの実施形態において、1つの核酸分子は、CS、CS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードし、2つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードし、そして、3つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードし、そして、4つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードする。まとめると、4つの異なるプラスミドが4つの異なるコンセンサスPF免疫原をコードする。
【0078】
いくつかの実施形態において、組成物は複数の4つの異なる核酸分子、例えば、4つのプラスミドを含み、それらは5つの異なるコンセンサスPF免疫原のコード配列を全体として含む。いくつかの実施形態において、1つの核酸分子は、CS、CS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードし、2つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードし、そして、3つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードし、そして、4つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される2つのコンセンサスPF免疫原をコードする。まとめると、4つの異なるプラスミドが5つの異なるコンセンサスPF免疫原をコードする。
【0079】
いくつかの実施形態において、組成物は複数の5つの異なる核酸分子、例えば、4つのプラスミドを含み、それらは5つの異なるコンセンサスPF免疫原のコード配列を全体として含む。いくつかの実施形態において、1つの核酸分子は、CS、CS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードし、2つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードし、そして、3つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードし、4つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードし、そして、5つ目は、CSまたはCS−alt、LSA1、TRAP、CelTOSおよびAma1から選択される1つのコンセンサスPF免疫原をコードする。まとめると、5つの異なるプラスミドが5つの異なるコンセンサスPF免疫原をコードする。
【0080】
いくつかの実施形態において、組成物はIL−12、IL−15、IL−28Bおよび/またはRANTESのコード配列をさらに含む。IL−12、IL−15、IL−28Bおよび/またはRANTESのコード配列は、1つ以上のコンセンサスPF免疫原のコード配列を含む1つ以上の核酸分子に含まれることが可能である。IL−12、IL−15、IL−28Bおよび/またはRANTESのコード配列は、別々のプラスミドなどの別々の核酸分子に含まれることが可能である。
【0081】
6.ワクチン
哺乳類動物においてマラリアに対する免疫反応を引き起こすことが可能であるワクチンが本明細書において提供される。ワクチンは、先に考察したような各プラスミドを含むことができる。ワクチンは複数の前記プラスミドまたはそれらの組合せを含むことができる。治療的免疫反応または防御的免疫反応を誘導するために、ワクチンが提供され得る。
【0082】
コンセンサスPF CS免疫原、コンセンサスPF LSA1免疫原、コンセンサスPF TRAP免疫原、コンセンサスPF CelTOS免疫原、コンセンサスPF Ama1免疫原またはコンセンサスPF CS−alt免疫原からなる群より選択される1つ以上のコンセンサスPF免疫原を送達するために、ワクチンを使用することができる。複数の標的の送達の場合、ワクチンは複数の組成物または単一組成物を含むことができる。単一プラスミドに複数のタンパク質をコードするプラスミドを使用することができ、または、異なるタンパク質をコードする異なるプラスミドを含む組成物を使用することができる。
【0083】
ワクチンは薬剤的に許容可能な添加剤をさらに含むことができる。薬剤的に許容可能な添加剤は賦形剤、アジュバント、担体または希釈剤のような機能性分子であり得る。薬剤的に許容可能な添加剤は、界面活性剤、例えば、免疫刺激複合体(ISCOMS)、フロインド不完全アジュバント、モノホスホリルリピッドAを含むLPS類似体、ムラミルペプチド、キノン類似体、スクアレンなどの小胞およびスクアレン、ヒアルロン酸、脂質、リポソーム、カルシウムイオン、ウイルスタンパク質、ポリアニオン、ポリカチオン、もしくはナノ粒子を含み得る形質移入促進剤、または他の公知の形質移入促進剤であり得る。
【0084】
形質移入促進剤はポリアニオン、ポリ−L−グルタメート(LGS)を含むポリカチオン、または脂質である。形質移入促進剤はポリ−L−グルタメートであり、そしてより好ましくは、ポリ−L−グルタメートはワクチン中に6mg/ml未満の濃度で存在する。形質移入促進剤はまた界面活性剤、例えば、免疫刺激複合体(ISCOMS)、フロインド不完全アジュバント、モノホスホリルリピッドAを含むLPS類似体、ムラミルペプチド、キノン類似体およびスクアレンなどの小胞およびスクアレンを含み、そして、ヒアルロン酸もまた遺伝的コンストラクトと併せて投与され得る。いくつかの実施形態において、DNAプラスミドワクチンはまた脂質、DNA‐リポソーム混合物として(例えば、国際公開第W09324640号を参照のこと)レクチンリポソームもしくは他の当技術分野において公知のリポソームを含むリポソーム、カルシウムイオン、ウイルスタンパク質、ポリアニオン、ポリカチオン、もしくはナノ粒子などの形質移入促進剤、または他の公知の形質移入促進剤を含むことができる。好ましくは、形質移入促進剤はポリアニオン、ポリ−L−グルタメート(LGS)を含むポリカチオン、または脂質である。ワクチン中の形質移入剤の濃度は4mg/ml未満、2mg/ml未満、1mg/ml未満、0.750mg/ml未満、0.500mg/ml未満、0.250mg/ml未満、0.100mg/ml未満、0.050mg/ml未満、または0.010mg/ml未満である。
【0085】
薬剤的に許容可能な添加剤は1つ以上のアジュバントであり得る。アジュバントは同じプラスミドから、もしくは別のプラスミドから発現される他の遺伝子であることが可能であり、または、ワクチン中に上記プラスミドと組み合わせてタンパク質として送達される。1つ以上のアジュバントが、α−インターフェロン(IFN−α)、β−インターフェロン(IFN−β)、γ−インターフェロン、血小板由来増殖因子(PDGF)、TNFα、TNFβ、GM−CSF、上皮成長因子(EGF)、皮膚T細胞誘因性ケモカイン(CTACK)、上皮胸腺発現ケモカイン(TECK)、粘膜関連上皮ケモカイン(MEC)、IL−12、欠失を受け、そして、IgEのシグナルペプチドなどの異なるシグナルペプチドを所望により含むシグナル配列をコードするシグナル配列もしくはコード配列、またはIgEのシグナルペプチドなどの異なるシグナルペプチドをコードするコード配列を有するIL−15を含むIL−15、IL−28、MHC、CD80、CD86、IL−1、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−10、IL−18、MCP−1、MIP−1α、MIP−1β、IL−8、L−セレクチン、P−セレクチン、E−セレクチン、CD34、GlyCAM−1、MadCAM−1、LFA−1、VLA−1、Mac−1、p150.95、PECAM、ICAM−1、ICAM−2、ICAM−3、CD2、LFA−3、M−CSF、G−CSF、変異体型IL−18、CD40、CD40L、血管増殖因子、線維芽細胞増殖因子、IL−7、神経成長因子、血管内皮細胞増殖因子、Fas、TNF受容体、Flt、Apo−1、p55、WSL−1、DR3、TRAMP、Apo−3、AIR、LARD、NGRF、DR4、DR5、KILLER、TRAIL−R2、TRICK2、DR6、カスパーゼICE、Fos、c−jun、Sp−1、Ap−1、Ap−2、p38、p65Rel、MyD88、IRAK、TRAF6、IkB、不活性NIK、SAP K、SAP−1、JNK、インターフェロン応答遺伝子、NFkB、Bax、TRAIL、TRAILrec、TRAILrecDRC5、TRAIL−R3、TRAIL−R4、RANK、RANKリガンド、Ox40、Ox40LIGAND、NKG2D、MICA、MICB、NKG2A、NKG2B、NKG2C、NKG2E、NKG2F、TAP1、TAP2、およびそれらの機能性断片からなる群より選択されるタンパク質もしくはそれらの組合せ、および/または、それらからなる群より選択されるタンパク質をコードする核酸分子もしくはそれらの組合せであり得る。いくつかの実施形態において、アジュバントは、IL−12、IL−15、IL−28、CTACK、TECK、MECまたはRANTESからなる群より選択される1つ以上のタンパク質、および/またはそれらからなる群より選択される1つ以上のタンパク質をコードする核酸分子であり得る。IL−12コンストラクトと配列の例はPCT出願第PCT/US1997/019502号と対応する米国特許出願第08/956,865号に開示され、それらはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。IL−15コンストラクトと配列の例はPCT出願第PCT/US04/18962号と対応する米国特許出願第10/560,650号、およびPCT出願第PCT/US07/00886号と対応する米国特許出願第12/160,766号,およびPCT出願第PCT/US10/048827号に開示され、それらはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。IL−28コンストラクトと配列の例はPCT出願第PCT/US09/039648号と対応する米国特許出願第12/936,192に開示され、それらはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。RANTESと他のコンストラクトおよび配列の例はPCT出願第PCT/US1999/004332号と対応する米国特許出願第09/622452号に開示され、それらはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。RANTESコンストラクトと配列の他の例はPCT出願第PCT/US11/024098号に開示され、それは参照により本明細書に組み込まれる。RANTESと他のコンストラクトおよび配列の例はPCT出願第PCT/US1999/004332号と対応する米国特許出願第09/622452号に開示され、それらはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。RANTESコンストラクトと配列の他の例はPCT出願第PCT/US11/024098に開示され、それは参照により本明細書に組み込まれる。ケモカインCTACK、TECKおよびMECコンストラクトと配列の例はPCT出願第PCT/US2005/042231号と対応する米国特許出願第11/719,646号に開示され、それらはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。OX40と他の免疫調節因子の例は米国特許出願第10/560,653号に開示され、それは参照により本明細書に組み込まれる。DR5と他の免疫調節因子の例は米国特許出願第09/622452号に開示され、それは参照により本明細書に組み込まれる。
【0086】
ワクチンは、参照により完全に組み込まれる、1994年4月1日に提出された米国特許021,579号に記載されるような遺伝的ワクチン促進剤をさらに含むことができる。
【0087】
ワクチンは約1ナノグラムから100ミリグラムまで、約1マイクログラム〜約10ミリグラム、または好ましくは約0.1マイクログラム〜約10ミリグラム、またはより好ましくは約1ミリグラム〜約2ミリグラムの量でコンセンサス抗原とプラスミドを含み得る。いくつかの好ましい実施形態において、本発明による医薬組成物は約5ナノグラム〜約1000マイクログラムのDNAを含む。いくつかの好ましい実施形態において、前記医薬組成物は約10ナノグラム〜約800マイクログラムのDNAを含有する。いくつかの好ましい実施形態において、前記医薬組成物は約0.1〜約500マイクログラムのDNAを含有する。いくつかの好ましい実施形態において、前記医薬組成物は約1〜約350マイクログラムのDNAを含有する。いくつかの好ましい実施形態において、前記医薬組成物は約25〜約250マイクログラム、約100から約200マイクログラムまで、約1ナノグラムから100ミリグラムまで、約1マイクログラムから約10ミリグラムまで、約0.1マイクログラムから約10ミリグラムまで、約1ミリグラムから約2ミリグラムまで、約5ナノグラムから約1000マイクログラムまで、約10ナノグラムから約800マイクログラムまで、約0.1から約500マイクログラムまで、約1から約350マイクログラムまで、約25から約250マイクログラムまで、約100から約200マイクログラムのコンセンサス抗原またはそのプラスミドを含有する。
【0088】
使用される投与モードに従ってワクチンを製剤することができる。注射可能なワクチン医薬組成物は無菌で発熱性物質フリー、そして、微粒子フリーであり得る。等張性製剤または溶液を使用することができる。等張性用添加物には塩化ナトリウム、ブドウ糖、マンニトール、ソルビトールおよびラクトースが含まれ得る。前記ワクチンは血管収縮剤を含み得る。前記等張性溶液はリン酸緩衝生理食塩水を含み得る。ワクチンは、ゼラチンおよびアルブミンを含む安定化剤をさらに含み得る。ワクチン製剤向けのLGSまたはポリカチオンまたはポリアニオンなどの安定化物質により、製剤が室温または外界温度で長期間安定であることが可能になり得る。
【0089】
7.ワクチンの送達方法
それに対して免疫反応を誘導することができるマラリアの免疫原に対してそれらを特に有効とするエピトープを含む、コンセンサス抗原の遺伝的コンストラクトとタンパク質を供給するためのワクチンを送達する方法が本明細書において提供される。治療的免疫反応および防御的免疫反応を誘導するためのワクチンを送達する方法またはワクチン投与の方法が提供され得る。前記ワクチン投与工程が哺乳類動物においてマラリアに対する免疫反応を引き起こすことができる。哺乳類動物の免疫系の活性を調節し、そして、免疫反応を向上させるために、個体にワクチンを送達することができる。ワクチンの送達は、細胞内で発現し、そして、その上で免疫系が認識し、細胞性反応、液性反応、または細胞性反応と液性反応を誘導する細胞表面に送達される核酸分子としてのコンセンサス抗原の形質移入であり得る。哺乳類動物に先に考察したようなワクチンを投与することにより、マラリアに対する免疫反応を前記哺乳類動物で誘導または誘発するために、ワクチンの送達を用いることができる。
【0090】
哺乳類動物の細胞にワクチンとプラスミドが送達されると、形質移入された細胞は、ワクチンから注入されたプラスミドの各々のコンセンサス抗原を発現し、そして分泌する。これらのタンパク質は免疫系によって異物として認識され、そして、それらに対して抗体が作製される。免疫系によってこれらの抗体が維持され、そして、それらが以後のマラリア感染に対する有効な反応を可能とする。
【0091】
哺乳類動物において免疫反応を誘発するために、哺乳類動物にワクチンを投与することができる。前記哺乳類動物はヒト、霊長類、非ヒト霊長類、雌ウシ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、レイヨウ、バイソン、スイギュウ、バイソン、ウシ属、シカ、ハリネズミ、ゾウ、リャマ、アルパカ、マウス、ラットおよびニワトリであり得る。
【0092】
a.併用治療
他のタンパク質および/またはα−インターフェロン、γ−インターフェロン、血小板由来増殖因子(PDGF)、TNFα、TNFβ、GM−CSF、上皮成長因子(EGF)、皮膚T細胞誘因性ケモカイン(CTACK)、上皮胸腺発現ケモカイン(TECK)、粘膜関連上皮ケモカイン(MEC)、IL−12、欠失を受け、そして、IgEのシグナルペプチドなどの異なるシグナルペプチドを所望により含むシグナル配列をコードするシグナル配列もしくはコード配列、またはIgEのシグナルペプチドなどの異なるシグナルペプチドをコードするコード配列を有するIL−15を含むIL−15、MHC、CD80、CD86、IL−28、IL−1、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−10、IL−18、MCP−1、MIP−1α、MIP−1β、IL−8、RANTES、L−セレクチン、P−セレクチン、E−セレクチン、CD34、GlyCAM−1、MadCAM−1、LFA−1、VLA−1、Mac−1、p150.95、PECAM、ICAM−1、ICAM−2、ICAM−3、CD2、LFA−3、M−CSF、G−CSF、変異体型IL−18、CD40、CD40L、血管増殖因子、線維芽細胞増殖因子、IL−7、神経成長因子、血管内皮細胞増殖因子、Fas、TNF受容体、Flt、Apo−1、p55、WSL−1、DR3、TRAMP、Apo−3、AIR、LARD、NGRF、DR4、DR5、KILLER、TRAIL−R2、TRICK2、DR6、カスパーゼICE、Fos、c−jun、Sp−1、Ap−1、Ap−2、p38、p65Rel、MyD88、IRAK、TRAF6、IkB、不活性NIK、SAP K、SAP−1、JNK、インターフェロン応答遺伝子、NFkB、Bax、TRAIL、TRAILrec、TRAILrecDRC5、TRAIL−R3、TRAIL−R4、RANK、RANKリガンド、Ox40、Ox40LIGAND、NKG2D、MICA、MICB、NKG2A、NKG2B、NKG2C、NKG2E、NKG2F、TAP1、TAP2およびそれらの機能性断片またはそれらの組合せをコードする遺伝子と組み合わせてワクチンを投与することができる。いくつかの実施形態において、次の核酸分子および/またはタンパク質の1つ以上と組み合わせてワクチンを投与する:IL−12、IL−15、IL−28、CTACK、TECK、MECおよびRANTESまたはそれら機能性断片のうちの1つ以上をコードする、コード配列を含む核酸分子からなる群より選択される核酸分子、ならびに、IL−12タンパク質、IL−15タンパク質、IL−28タンパク質、CTACKタンパク質、TECKタンパク質、MECタンパク質またはRANTESタンパク質またはそれらの機能性断片からなる群より選択されるタンパク質。
【0093】
経口投与、非経口投与、舌下投与、経皮投与、直腸内投与、経粘膜投与、局所投与、吸入による投与、バッカル投与による投与、胸膜内投与、静脈内投与、動脈内投与、腹腔内投与、皮下投与、筋肉内投与、鼻腔内投与髄腔内投与、および関節内投与またはそれらの組合せを含む様々な経路によりワクチンを投与することができる。獣医学での使用については、通常の獣医学の実践に従って適切に、許容可能な製剤として前記組成物を投与することができる。獣医師は、特定の動物に最も適切な投与計画と投与経路を容易に決定することができる。伝統的な注射筒、無ニードル注射装置、「微粒子銃遺伝子銃(microprojectile bombardment gone gun)」、または電気穿孔法(「EP」)、「流体力学的方法」、もしくは超音波などの他の物理的方法によりワクチンを投与することができる。
【0094】
インビボ電気穿孔法、リポソーム介在性方法、ナノ粒子促進方法、組換えアデノウイルス、組換えアデノウイルス関連ウイルスおよび組換えワクシニアウイルスなどの組換えベクターを用いる、および用いないDNA注入(DNAワクチン投与とも称される)を含むいくつかの周知の技術により哺乳類動物にワクチンのプラスミドを送達することができる。DNA注入により、そして、インビボ電気穿孔法と共にコンセンサス抗原を送達することができる。
【0095】
b.電気穿孔法
細胞膜に可逆性の孔を生じさせるために有効なエネルギーパルスを哺乳類動物の所望の組織に伝達するように構成されることが可能である電気穿孔装置を用いて、ワクチンのプラスミドの電気穿孔法によるワクチン投与を達成することができ、そして、好ましくは、エネルギーパルスは、使用者によって事前設定された電流入力と同様の定電流である。電気穿孔装置は電気穿孔コンポーネントおよび電極アッセンブリーまたはハンドルアッセンブリーを含み得る。電気穿孔コンポーネントは、制御装置、電流波形ジェネレーター、インピーダンステスター、波形ロガー、入力要素、状況報告要素、通信ポート、メモリーコンポーネント、電源および電源スイッチを含む、電気穿孔装置の様々な要素の1つ以上を含み、および、組み込むことができる。プラスミドによる細胞の形質移入を促進するために、インビボ電気穿孔装置、例えば、CELLECTRA EPシステム(VGX Pharmaceuticals社、ブルーベル、ペンシルバニア州)またはElgen電気穿孔装置(Genetronics社、サンディエゴ、カリフォルニア州)を使用して電気穿孔法を達成することができる。
【0096】
電気穿孔コンポーネントは電気穿孔装置の1つの要素として機能することができ、そして他の要素は、電気穿孔コンポーネントと通信する別々の要素(またはコンポーネント)である。電気穿孔コンポーネントは電気穿孔装置の1つよりも多い要素として機能することができ、それは、電気穿孔コンポーネントとは別の電気穿孔装置のさらに他の要素と通信し得る。1台の電気機械式装置または機械式装置の部分として存在する電気穿孔装置の要素は、前記の要素が1台の装置として、または互いに通信する別々の要素として機能し得るので、限定されないことが可能である。電気穿孔コンポーネントは、所望の組織に定電流を生じさせるエネルギーパルスを伝達することが可能であり、そして、フィードバック機構を含む。電極アッセンブリーはある空間配置で複数の電極を有する電極アレイを含むことが可能であり、電極アッセンブリーは電気穿孔コンポーネントからのエネルギーパルスを受信し、そして、電極を介してそれを所望の組織に伝達する。複数の電極のうちの少なくとも1つはエネルギーパルスの伝達中に中性であり、そして、所望の組織でのインピーダンスを測定し、そして、電気穿孔コンポーネントにそのインピーダンスを通信する。フィードバック機構は、その測定されたインピーダンスを受信することができ、そして、定電流を維持するために電気穿孔コンポーネントにより伝達されるエネルギーパルスを調節することができる。
【0097】
複数の電極が分散化パターンのエネルギーパルスを伝達することができる。その複数の電極が、プログラムされたシーケンスの下での電極の制御により分散化パターンのエネルギーパルスを伝達することができ、そして、そのプログラムされたシーケンスは使用者により電気穿孔コンポーネントに入力される。そのプログラムされたシーケンスは、順序通り伝達される複数のパルスを含むことができ、複数のパルスの各パルスはインピーダンスを測定する1つの中性電極と共に少なくとも2つの活性電極によって伝達され、そして、複数のパルスの以後のパルスはインピーダンスを測定する1つの中性電極と共に少なくとも2つの活性電極のうちの異なる電極により送達される。
【0098】
フィードバック機構はハードウェアまたはソフトウェアのいずれかによって実行され得る。フィードバック機構はアナログ閉ループ回路によって実行され得る。フィードバックは50μs、20μs、10μsまたは1μs毎に生じるが、好ましくは、リアルタイムフィードバックまたは瞬間的(すなわち、反応時間の決定に利用可能である技術により決定されるような実質的に瞬間的)である。中性電極が所望の組織でのインピーダンスを測定することができ、そして、そのインピーダンスをフィードバック機構に通信し、そして、フィードバック機構がそのインピーダンスに応答し、事前設定された電流に類似の値の定電流を維持するためにエネルギーパルスを調節する。フィードバック機構は、エネルギーパルスの伝達中に、連続的および瞬間的に定電流を維持することができる。
【0099】
本発明のDNAワクチンの送達を促進することができる電気穿孔装置と電気穿孔法の例には、Draghia−Akliらによる米国特許第7,245,963号、Smithらにより提出された米国特許公開第2005/0052630号に記載されるものが含まれる。それらの内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。DNAワクチンの送達を促進するために使用され得る他の電気穿孔装置と電気穿孔法には、2006年10月17日に提出された米国特許仮出願第60/852,149号および2007年10月10日に提出された米国特許仮出願第60/978,982号に対する米国特許法第119条(e)の下での利益を主張する、2007年10月17日に提出された同時係属中および共有の米国特許出願第11/874072号に提供されるものが含まれる。それらすべての全体が本明細書に組み込まれる。
【0100】
Draghia−Akliらによる米国特許第7,245,963号は、身体または植物での選択された組織の細胞への生体分子の導入を促進するためのモジュール式電極システムとそれらの使用法について記載する。前記モジュール式電極システムは複数のニードル電極、皮下注射ニードル、プログラム可能な定電流パルス制御装置から複数のニードル電極への導電性リンクを提供する電気コネクター、および電源を含み得る。操作者は、支持構造に設置された複数のニードル電極をつかみ、そして、身体または植物での選択された組織にそれらをしっかりと挿入することができる。次に、皮下注射ニードルを介して選択された組織に生体分子が送達される。プログラム可能な定電流パルス制御装置が活性化され、そして、複数のニードル電極に定電流電気パルスが印加される。印加された定電流電気パルスが複数の電極間の細胞への生体分子の導入を促進する。米国特許第7,245,963号の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0101】
Smithらにより提出された米国特許公開第2005/0052630号は、身体または植物での選択された組織の細胞への生体分子の導入を効率的に促進するために使用され得る電気穿孔装置について記載する。前記電気穿孔装置は、ソフトウェアまたはファームウェアによってその操作が指定される電気動力学的(electro−kinetic)装置(「EKD装置」)を含む。前記EKD装置は、使用者による制御とパルスパラメータの入力に基づいてアレイ状の電極間に一連のプログラム可能な定電流パルスパターンを生じさせ、そして、電流波形データの保存および取得を可能にする。前記電気穿孔装置はまた、ニードル電極のアレイ、注射ニードルの中心注入チャンネル、および取り外し可能なガイドディスクを有する交換可能な電極ディスクを含む。米国特許公開第2005/0052630号の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0102】
筋肉などの組織だけではなく他の組織または器官にも深く浸透させるために、米国特許第7,245,963号および米国特許公開第2005/0052630号に記載される電極アレイと方法を応用させることができる。電極アレイの構成のため、(一般的に好まれる生体分子の送達のための)注射ニードルがまた標的器官に完全に挿入され、そして、電極によって予め区画された領域内で標的流出物に対して直角に注射を投与する。米国特許第7,245,963号および米国特許公開第2005/005263号に記載される電極は、好ましくは、20mmの長さで21ゲージである。
【0103】
さらに、電気穿孔装置とその使用法を組み込むいくつかの実施形態において考慮されるが、次の特許:1993年12月28日に発行された米国特許第5,273,525号,2000年8月29日に発行された米国特許第6,110,161号、2001年7月17日に発行された第6,261,281号、および2005年10月25日に発行された第6,958,060号、および2005年9月6日に発行された米国特許第6,939,862号に記載されているものである電気穿孔装置が存在する。また、様々な装置のいずれかを用いるDNAの送達に関する、2004年2月24日に発行された米国特許第6,697,669号、および、DNAの注入方法に関する、2008年2月5日に発行された米国特許第7,328,064号において提供される内容をカバーする特許が本明細書において考慮される。上記の特許の全体が参照により組み込まれる。
【0104】
c.タンパク質の追加免疫
いくつかの実施形態において、ワクチンプロトコルの一部としてのタンパク質としてコンセンサスPF免疫原が送達され得る。いくつかの実施形態において、本明細書に開示されるとおりのプラスミドDNA組成物が投与される最初の免疫ワクチン投与の後に、追加免疫としてタンパク質免疫原が送達される。いくつかの実施形態において、追加免疫はプラスミドDNAワクチンとタンパク質の組合せである。いくつかの実施形態において、複数の追加免疫が投与される。いくつかの実施形態において、1つ以上の追加免疫がタンパク質投与であり、そして、1つ以上の追加免疫がDNAワクチン投与である、複数の追加免疫が投与される。ウイルスベクターおよび/または殺処理した、もしくは弱毒化した病原体を使用する追加免疫もまた使用することができる。初回または直近の投与以外の全ての回に関して独立して、1日、1週間、2週間、3週間、4週間、6週間、8週間、12週間、6か月、1年の間隔で1回以上のワクチン投与を行うことができる。
【0105】
タンパク質追加免疫において使用されるタンパク質は、本明細書において開示される情報および周知の方法論を用いるルーチン的方法により作製され得る。例えば、大量のタンパク質を生成するために、前記タンパク質のコード配列を含む組換えベクターが作製され、使用され得る。本発明のタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む組換え発現ベクターがルーチンに作製され得る。本明細書において使用されるように、用語「組換え発現ベクター」はプラスミド、ファージ、ウイルス粒子、または、適切な宿主に導入されるとき、コード配列の発現を制御するのに必要な遺伝的エレメントを含有する他のベクターを意味するとされる。当業者は、標準的技術と直ぐに利用可能である出発物質を用いて、本発明のタンパク質をコードする核酸分子を単離または合成し、それを発現ベクターに挿入することができる。コード配列は必要な調節性配列に機能するように結合される。発現ベクターは周知であり、そして、直ぐに利用可能である。発現ベクターの例には、プラスミド、ファージ、ウイルスベクターおよび他の核酸分子または宿主細胞の形質転換とコード配列の発現の促進に有用な核酸分子含有賦形剤が含まれる。本発明の組換え発現ベクターは宿主の形質転換に有用である。
【0106】
前記タンパク質を生産するために、組換え発現ベクターを含む宿主細胞を使用することができる。タンパク質の生産用の周知の組換え発現システムで使用される宿主細胞は周知であり、そして、直ぐに利用可能である。宿主細胞の例には大腸菌などの細菌細胞、出芽酵母などの酵母細胞、ヨトウガ(S. frugiperda)などの昆虫細胞、非ヒト哺乳類動物組織培養細胞チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞およびHeLa細胞などのヒト組織培養細胞が含まれる。
【0107】
いくつかの実施形態において、例えば、当業者は、周知の技術を用いて、DNA分子を周知の発現システムに使用される市販の発現ベクターに挿入することができる。例えば、大腸菌でのタンパク質生産のために、市販のプラスミドpSE420(Invitrogen社、サンディエゴ、カリフォルニア州)を使用することができる。例えば、酵母の出芽酵母株での生産のために、市販のプラスミドpYES2(Invitrogen社、サンディエゴ、カリフォルニア州)を使用することができる。例えば、昆虫細胞での生産のために、市販のMAXBAC(商標)完全バキュロウイルス発現システム(Invitrogen社、サンディエゴ、カリフォルニア州)を使用することができる。例えば、チャイニーズハムスター卵巣細胞などの哺乳類動物細胞での生産のために、市販のプラスミドpcDNA IまたはpcDNA3(Invitrogen社、サンディエゴ、カリフォルニア州)を使用することができる。ルーチンの技術および直ぐに利用可能である出発物質を用いて本発明のタンパク質を生産するために、当業者はこれらの商用発現ベクターおよびシステムまたは他のものを使用することができる(例えば、参照により本明細書に組み込まれるSambrook et al., Molecular Cloning a Laboratory Manual, Second Ed. Cold Spring Harbor Press (1989)を参照のこと)。したがって、原核生物システムと真核生物性システムの両方で所望のタンパク質が調製されることが可能であり、ある範囲の処理形態のタンパク質となる。
【0108】
当業者は他の市販の発現ベクターとシステムを使用することができ、または、周知の方法および直ぐに利用可能である出発物質を用いてベクターを作製することができる。プロモーターおよびポリアデニル化シグナル、および好ましくはエンハンサーなどの必須の制御配列を含有する発現システムは、様々な宿主に対して、直ぐに利用可能であり、そして、当技術分野において公知である。例えば、Sambrook et al., Molecular Cloning a Laboratory Manual, Second Ed. Cold Spring Harbor Press (1989)を参照のこと。
【0109】
タンパク質をコードするDNAを含む発現ベクターを使用して、次に外来DNAの発現が起こる条件下で培養され、維持される適合性の宿主を形質転換する。こうして生産された本発明のタンパク質は、当業者にとって適切であり、公知であるように、細胞を溶解するか培養液からのどちらかにより、培養物から回収される。当業者は、そのような発現システムを使用して生産される本発明のタンパク質を、周知の技術を用いて、単離することができる。天然の供給物から本発明のタンパク質を、そのようなタンパク質に特異的に結合する抗体を使用して精製する方法は、そのような抗体を生成する方法がそうであるようにルーチン的である(参照により本明細書に組み込まれるHarlow, E. and Lane, E., Antibodies: A Laboratory Manual, 1988, Cold Spring Harbor Laboratory Press を参照のこと)。組換えDNA方法論または天然の供給物により生産されたタンパク質を精製することにそのような抗体を使用することができる。
【0110】
遺伝的コンストラクトの例には、本発明のタンパク質をコードし、そして、そのコンストラクトが形質移入される細胞で機能するプロモーターに機能するように結合したコード配列が含まれる。恒常的プロモーターの例にはサイトメガロウイルスまたはSV40に由来するプロモーターが含まれる。誘導性プロモーターの例にはマウス乳腺白血病ウイルスプロモーターまたはメタロチオネインプロモーターが含まれる。当業者は、本発明のタンパク質をコードするDNAと細胞を用いる形質移入に有用な遺伝的コンストラクトを、直ぐに利用可能である出発物質から容易に作成することができる。そのような遺伝子コンストラクトは本発明のタンパク質の生産に有用である。
【0111】
組換え技術による本発明のタンパク質の生産に加えて、本発明のタンパク質を作製するために自動化ペプチド合成機もまた使用され得る。そのような技術は当業者に周知であり、そして、DNAにコードされるタンパク質の生産において予想されていない置換を有する誘導体の場合、有用である。例えば、本発明のタンパク質は以下の公知の技術のいずれかにより調製され得る。好都合にも、参照により本明細書に組み込まれるJ. Am. Chem. Soc., 15:2149−2154 (1963)においてMerrifieldにより最初に記述された固相合成技術を用いて本発明のタンパク質を調製することができる。他のタンパク質合成技術は、例えば、参照により本明細書に組み込まれる M. Bodanszky et al., (1976) Peptide Synthesis, John Wiley & Sons, 2d Ed.、参照により本明細書に組み込まれる Kent and Clark−Lewis in Synthetic Peptides in Biology and Medicine, p. 295−358, eds. Alitalo, K., et al. Science Publishers, (Amsterdam, 1985)、ならびに当業者に公知の他の参考図書に見出され得る。合成技術の概要は、参照により本明細書に組み込まれる J. Stuart and J. D. Young, Solid Phase Peptide Synthelia, Pierce Chemical Company, Rockford, Ill. (1984) に見出され得る。参照により本明細書に組み込まれるThe Proteins, Vol. II, 3d Ed., p. 105−237, Neurath, H. et al., Eds., Academic Press, New York, N.Y. (1976)に記載されるように、溶液法による合成もまた使用され得る。そのような合成において使用される適切な保護基は上記の原本、ならびに、参照により本明細書に組み込まれるJ. F. W. McOmie, Protective Groups in Organic Chemistry, Plenum Press, New York, N.Y. (1973)に見出され得る。概して、これらの合成方法は、伸張しつつあるペプチド鎖に1つ以上のアミノ酸残基または適切な保護化アミノ酸残基を連続的に付加することを含む。通常、第1アミノ酸残基のアミノ基またはカルボキシル基のどちらかが適切な、選択により除去可能である保護基によって保護される。リシンなどの反応性側鎖を含有するアミノ酸については、異なる選択により除去可能である保護基が活用される。
【0112】
直ぐに利用可能である材料を用いて、周知の方法により哺乳類動物への投与用にタンパク質を製剤することができる。当業者は、本発明に使用され得る多数の薬剤的に許容可能な媒体を容易に理解するであろう。適切な医薬担体は、参照により本明細書に組み込まれる、この分野での標準的な参照テキストであるRemington’s Pharmaceutical Sciences, A. Osolに記載される。局所投与用の製剤には経皮パッチ、軟膏、外用水薬、クリーム剤、ゲル剤、滴剤、坐剤、スプレー剤、液剤および粉剤が含まれ得る。儒来の医薬担体、水性ベース、粉体ベースまたは油性ベース、増粘剤などが必要である、または好ましい可能性がある。経口投与用の組成物には粉剤または顆粒剤、水または非水性媒体中の懸濁液または溶液、カプセル剤、サシェまたは錠剤が含まれる。増粘剤、芳香剤、希釈剤、乳化剤、分散補助剤または結合剤が好ましい可能性がある。非経口投与、静脈内投与、髄腔内投与または脳室内投与用の組成物には、緩衝液、希釈剤および他の適切な添加物を含有することもまた可能であり、そして、好ましくは、無菌で発熱性物質フリーである無菌水性溶液が含まれ得る。本発明に従う静脈内投与に適切な医薬組成物は無菌で発熱性物質フリーである。非経口投与用には、本発明のペプチドは、例えば、薬剤的に許容可能な非経口賦形剤と共に、溶液、懸濁液、乳液または凍結乾燥粉体として製剤され得る。そのような賦形剤の例は水、生理食塩水、リンゲル液、ブドウ糖溶液、および5%ヒト血清アルブミンである。リポソームおよび不揮発性油などの非水性賦形剤もまた使用され得る。賦形剤または凍結乾燥粉体は、等張性を維持する添加物(例えば、塩化ナトリウム、マンニトール)および化学的安定性を維持する添加物(例えば、緩衝液および保存剤)を含有し得る。一般的に使用される技術により製剤を無菌化する。例えば、注射による投与に適切な非経口組成物は、0.9%塩化ナトリウム溶液に1.5重量%の有効成分を溶解することにより調製される。
【0113】
本発明に従うタンパク質を含む医薬組成物が単回用量または複数回用量として投与され得る。特定の薬剤の薬物動態特性およびその投与モードと投与経路、受容者の年齢、健康状態および体重、症状の性質と程度、同時に行われている治療の種類、治療の頻度、ならびに所望の効果などの公知の因子に応じて投与量が変わる。治療的組成物の製剤とそれらの以後の投与は当業者の技術の範囲内であると考えられている。通常、ペプチドの投与量は約1マイクログラム〜1000ミリグラム以上、10マイクログラム〜1000ミリグラム、好ましくは50マイクログラム〜500ミリグラム、より好ましくは100マイクログラム〜400ミリグラムでありうる。いくつかの実施形態において、投与量は10〜250マイクログラムの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、投与量はより多い、例えば、250マイクログラム〜1ミリグラムであり、または1〜50ミリグラムのようにより多い。いくつかの実施形態において、投与量はさらに多く、例えば、50〜500ミリグラムである。
【0114】
d.DNAプラスミドの調製方法
本明細書において考察されるDNAワクチンを含むDNAプラスミドを調製する方法が本明細書において提供される。哺乳類発現プラスミドへの最後のサブクローニング工程の後に、当技術分野において公知の方法を用いて大規模発酵タンク中の細胞培養物に接種するために前記DNAプラスミドを用いることができる。
【0115】
EP装置と共に使用するための本発明のDNAプラスミドは公知の装置と技術の組合せを用いて製剤または製造され得るが、好ましくは、2007年5月23日に提出された、公認の、同時係属中の米国特許仮出願第60/939,792号に記載される最適化されたプラスミド製造技術を用いてそれらが製造される。いくつかの例では、これらの試験で使用されるDNAプラスミドは10mg/mL以上の濃度で製剤され得る。製造技術はまた、2007年7月3日に発行された認可された米国特許第7,238,522号に記載されるものを含み、米国特許仮出願第60/939792号に記載されるものに加えて、当業者に一般的に知られる様々な装置およびプロトコルを含み、または、組み込む。それぞれ、先に参照した特許出願および特許である米国特許出願第60/939,792号および米国特許第7,238,522号の全体が本明細書に組み込まれる。
【実施例】
【0116】
本発明をさらに以下の実施例にて例示する。これらの実施例は、本発明の好ましい実施形態を示すが、これらが単なる例として示されるものであることを理解すべきである。上記説明およびこれらの実施例から、当業者は本発明の基本的な特徴を確実にすることができ、また本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく様々な利用と条件に適応させるための本発明の様々な変更と修飾を行うことができる。したがって、本明細書に記載および説明されたものに加えた本発明の様々な修正が、前述の説明から、当業者に当然明らかであろう。当該修飾もまた、添付の特許請求の範囲の中に含まれるように意図される。
【0117】
実施例1:発現構築物の調製
ワクチン候補を、4種類の重要なP.f.抗原:すなわちスポロゾイト周囲タンパク質(CS)、肝臓ステージ抗原1(LSA1)、トロンボスポンジン関連無名タンパク質(TRAP)、ならびにオーキネートおよびスポロゾイトの細胞通過タンパク質(CelTOS、またはAg2)の同定に基づき開発した。各抗原を、コンセンサス配列に基づき設計し、コドンおよびRNAの最適化を含む、発現の改良を行うためにいくつかの修飾を行った。
【0118】
コンセンサスCS
コンセンサスCS配列を
図1Aに開示されるGenBankデータベース(全部で66配列)中の全長CS配列から設計した。
図1BはコンセンサスCS配列とGenBank配列との比較を示す。コンセンサスCS配列は、場合により、免疫グロブリンシグナルペプチド、例えばIgEシグナルペプチドなどのリーダー配列を含んでもよい。コンセンサスCSは、配列番号2に記載される。配列番号2のコンセンサスCSのコード配列は、配列番号1に記載される。IgEリーダー配列を含むコンセンサスCSは、配列番号14および26に記載される。配列番号14および26に記載のIgEリーダー配列を含むコンセンサスCSのコード配列は配列番号13および25に記載される。pGX7002を産生するためにpVAXでクローン化される配列番号25に記載のコード配列は、配列番号37に記載の配列をもつ。
【0119】
コンセンサスAg2(またはコンセンサスCelTOS)
コンセンサスCelTOS配列(またコンセンサスAg2配列とも称す)を
図4Aに開示されるGenBankデータベース中の全長CelTOS配列から設計した。
図4Bは、コンセンサスCelTOS配列とGenBank配列との比較を示す。コンセンサスCelTOSは、配列番号8に記載される。配列番号8の高いレベルの発現のために設計されたコンセンサスCelTOSのコード配列は、配列番号7に記載される。コンセンサスCelTOS配列は、場合により、免疫グロブリンシグナルペプチド、例えばIgEシグナルペプチドなどのリーダー配列を含んでもよい。IgEリーダー配列をもつコンセンサスCelTOSは、配列番号20および32に記載される。配列番号20および32の高いレベルの発現のために設計されたIgEリーダー配列を含むコンセンサスCelTOSをコードする配列は、配列番号19および31に記載される。pGX7001を産生するためにpVAXでクローン化される配列番号31に記載のコード配列は、配列番号39に記載の配列をもつ。
【0120】
コンセンサスLSA1
コンセンサスLAS配列を全長LAS1配列から設計した。
図2Aは、配列番号4とこれらの配列との相同性の程度を示す。
図2Bは、コンセンサスCS配列とGenBank配列との比較を示す。全長LSA1配列は複数の反復領域をタンパク質の中心に含むが、コンセンサスLSA1(PfConLSA1)はこれらの反復領域のうち8つしか含まない。コンセンサスLAS1は、配列番号4に記載される。配列番号4でのコンセンサスLAS1のコード配列は、配列番号3に記載される。コンセンサスLAS1配列は、場合により、免疫グロブリンシグナルペプチド、例えばIgEシグナルペプチドなどのリーダー配列を含んでもよい。IgEリーダー配列を含むコンセンサスLAS1は、配列番号16および28に記載される。配列番号16および28でのIgEリーダー配列を含むコンセンサスLAS1のコード配列は、配列番号15および27に記載される。pGX7004を産生するためにpVAXでクローン化される配列番号27に記載のコード配列は、配列番号39に記載の配列をもつ。
【0121】
コンセンサスTRAP(コンセンサスSSP2)
コンセンサスTRAP配列(またコンセンサスSSP2配列とも称する)を
図3Aに開示されるGenBankデータベース(全部で28配列)中の全長TRAP配列から設計した。
図3Bは、コンセンサスTRAP配列とGenBank配列との比較を示す。コンセンサスTRAPは、配列番号6に記載される。配列番号6に記載の高いレベルの発現のために設計されたコンセンサスTRAPのコード配列は、配列番号5に記載される。コンセンサスTRAP配列は、場合により、免疫グロブリンシグナルペプチド、例えばIgEシグナルペプチドなどのリーダー配列を含んでもよい。IgEリーダー配列を含むコンセンサスTRAPは、配列番号18および30に記載される。配列番号18および30の高いレベルの発現のために設計されたIgEリーダー配列を含むコンセンサスTRAPをコードする配列は、配列番号17および29に記載される。pGX7005を産生するためにpVAXでクローン化される配列番号29に記載のコード配列は、配列番号40に記載の配列をもつ。
【0122】
オルタナティブコンセンサスCS(CS−alt)
配列番号12の配列をもつオルタナティブコンセンサスCSを生成した。配列番号12のコード配列は、配列番号11である。コンセンサスCS−alt配列は、場合により、免疫グロブリンシグナルペプチド、例えばIgEシグナルペプチドなどのリーダー配列を含んでもよい。IgEリーダー配列を含むコンセンサスCS−altは、配列番号22および34に記載される。配列番号22および34の高いレベルの発現のために設計されたIgEリーダー配列を含むコンセンサスCS−altをコードする配列は、配列番号21および33に記載される。配列番号33でのコンセンサス配列をpVAXに基づいた発現ベクターに挿入し、
図11に発現構築物pGX7003として示した(配列番号41)。
【0123】
実施例2:コンセンサス抗原の発現
次いで、クローン化発現構築物を、インビトロでの翻訳アッセイにて発現させ、タンパク質の発現をウエスタンブロット法により確認した。プラスミドを、リポフェクタミンを用いてRD細胞に遺伝子導入した。20時間後、細胞を採取し、全ての細胞溶解物を得た。タンパク質を定量し、12% SDS−PAGEゲル上で電気泳動した。抗HA抗体(HAタグを抗原配列のC末端に含む)を用いて合成タンパク質を検出した。pVAX1を陰性対照として使用した。結果を
図5に示す。
【0124】
実施例3−ワクチン投与したマウスでの免疫応答
細胞性免疫原性の検査のために、各抗原コードプラスミドの10μgまたは20μgをBalb/cマウスの前脛骨筋に筋肉注射により送達し、その後CELLECTRA適応型定電流エレクトロポレーション装置(Inovio Pharmaceuticals社、ブルーベル、ペンシルバニア州)を用いてエレクトロポレーションを実施した。マウス(各群:n=5)は、0、3、および6週目で3回の免疫化を受けた。細胞性および応答を、最終の免疫化から1週間後(5週目)に評価した。ELISpotを、96穴プレート(Millipore社)を用いて、製造業者の取扱指示(R&D Systems社)により実施した。各免疫化マウスからの2x10
5の脾細胞をプレートの各穴に添加し、37℃、5%CO
2にて一晩、R10(陰性対照)、コンカナバリンA(陽性対照)、または各抗原に特異的なペプチドプールの存在下で刺激した。ペプチドプールは、全タンパク質に及ぶ15−merのペプチドであり、11アミノ酸ずつオーバーラップするペプチドから構成されている。
【0125】
コンセンサス抗原の細胞性免疫原性をINF−γのELISpot細胞性免疫原性分析により確認した。個々のコンセンサス抗原の細胞性免疫原性を
図6Aに示し、また多重抗原ワクチンカクテルを
図6Bに示す。全てのワクチンが、ELISpotで確認されたように、強いIFN−γ応答を誘導した。CS−およびLSA1−特異的応答の大部分は、CD4+およびCD8+の優性エピトープに起因し得る。免疫原性を、Ad35またはAd35/タンパク質ブーストを含む報告されているプラットフォームと比較した。結果を
図6Bに示す。PfConLSA1(右グラフ)は、CD4+およびCD8+の優性T細胞エピトープに対し、Ad35またはAd35/タンパク質の異種プライムブースト方式より強い細胞性応答を誘導した(左の3グラフ)。免疫原性を、Ad5、Ad35、およびRTS,Sを含む報告されているプラットフォームと比較した。結果を
図6Cに示す。PfconCS(右グラフ)は、抗原特異的IFNガンマをAd5より少し低く誘導した(左のグラフ対)が、Ad35およびRTS,Sより強く誘導した。フローサイトメトリゲーティング法を用いた。その結果を
図6Dに示した。多重抗原ワクチンを比較してCD4+T細胞応答の詳細を解明した。多重抗原ワクチンに対するCD4+T細胞応答により、CS特異的応答が主要なCD4+T細胞応答であることが示された(
図6E)。多重抗原ワクチンを比較してCD8+T細胞応答の詳細を解明した。多重抗原ワクチンに対するCD8+T細胞応答により、CS−およびLSA−特異的応答がCD8+T細胞応答の大部分を含むことが示された(
図6F)。CD8+T細胞応答を、単抗原ワクチンと多重抗原ワクチンとで比較した。CD8+T細胞応答により、多重抗原を送達した場合に大きな変化がないことが示された(
図6G参照)。液性応答を調べた。単抗原ワクチンおよび多重抗原ワクチンの両方が、
図6Hに示すように強い抗体応答を誘導した(平均終末価>100,000)。
図6Iは、LSA1抗体が反復領域外のエピトープに関連していることを示すグラフを表示する。ある実験では、抗体を表示して、インビボで同種抗原を認識した。各抗原を、流体力学的尾静脈注射(hydrodynamic tail vein injection)により注射し、肝臓内にて過剰発現させた。次いで、肝臓切片を免疫化マウス由来の血清で塗抹し(1:500)、また全ての切片に、発現細胞の抗体認識を示す各免疫化マウス(CS、LSA1、TRAPまたはCelTOS)由来の血清を塗抹した(図示なし)。
【0126】
実施例4:インビボエレクトロポレーションにより送達した多重抗原pDNAワクチン候補を用いたマウスの検査
初期検査
多重抗原ワクチンアプローチによるマラリア用の改良DNAワクチンが、検査の対象である。筋肉注射およびエレクトロポレーション(EP)により送達され、熱帯熱マラリア原虫(P.f.)感染の肝臓ステージを標的とする多重抗原DNAワクチン候補を、マウスの初期検査で評価した。このワクチン候補は、4種類の重要な肝臓ステージP.f.抗原:すなわちスポロゾイト周囲タンパク質(CS)、肝臓ステージの抗原1(LSA1)、トロンボスポンジン関連無名タンパク質(TRAP)、ならびにオーキネートおよびスポロゾイトの細胞通過タンパク質(CelTOS)を組み込んでいた。ワクチン抗原を、コンセンサス配列に基づき、コドンおよびRNAの最適化ならびに非常に効率的なIgEリーダー配列の付与などの発現を改良するためのいくつかの修飾により設計した。
【0127】
Balb/cマウスでの免疫原性検査の前に、抗原発現をインビトロでの翻訳、ウエスタンブロット法、および免疫組織化学により確かめた。マウスでは、ワクチンは、他のベクター系により導かれるものと類似した、またはこれらを超えた、強い抗原−特異的細胞性および液性応答を誘発した。具体的には、10
6脾細胞あたりのインターフェロンガンマ(IFNγ)スポット形成細胞数(spot forming cells)(SFU)を、ELISpot:CS(1607±391)、LSA1(1908±821)、TRAP(929±255)、およびCelTOS(477±160)により定量化した。さらに、CSワクチンおよびLSA1ワクチンを単独で送達またはTRAPおよびCelTOSを組み合わせて送達し、CSワクチンおよびLSA1ワクチンはELISAによる確認で、強力なCS特異的およびLSA−特異的血清陽転化(IgG終末価>150,000)を誘導した。
【0128】
さらなるマウス検査
最近の証拠から、肝臓ステージ多重抗原への液性応答および細胞性応答の両方を強く誘発するマラリアワクチン候補がP.fから保護し得ることが裏付けられている。したがって、本ワクチンアプローチの最終目的は、CS、LSA1、TRAP、およびCelTOSへの細胞性および液性応答を同時に誘導することである。いくつかの検査をマウスモデルにて実施し、さらにワクチンの設計および送達を最適化し、さらにワクチン誘導免疫応答を特徴化した。
【0129】
他の検査では、付加的なDNAに基づくマラリア抗原と組み合わせたPf CSのDNAワクチンの送達がCS特異的T細胞応答を減少させ得ることが示唆されている(Sedegah M, et al., Gene Therapy, 2004, 11(5):448−56)6)。この理由について、本多重抗原ワクチン候補(CS、LSA1、TRAP、およびCelTOSのDNAワクチンが単回投与で送達さている)により誘導された抗原特異的応答をまず個々のワクチンにより誘導された応答と比較した。これらの検査について、Balb/cマウスは3週間の間隔で3回の免疫化(0日目、3週目、6週目)を受け、免疫応答を最終ワクチン投与から1週間後(7週目)に評定した。ワクチンを筋肉内に投与し、次いでCELLETRA(商標)適応型定電流装置(Inovio Pharmaceuticals社、ブルーベル、ペンシルバニア州)を用いてEPにより投与した。投与した各ワクチンの投与量は単抗原ワクチンおよび多重抗原ワクチンアプローチで同量であった。1週目、3週目、および最終検査時に採血し、ELISAを用いて液性分析を行った。細胞性応答を、最終免疫化から1週間後にIFN−γのELISpotおよびフローサイトメトリにより確認した。
【0130】
マウスモデルでのワクチン抗原の組合せ送達の最適化
将来のヒトでの臨床試験を裏付けるために、候補抗原の免疫原性を更に特徴化し多重抗原製剤を開発するために検査に取り組んだ。具体的には、2つの疑問を評価した:1)CS、LSA1、TRAP、およびCelTOS抗原は一緒に製剤化し得るか、および2)多重−プラスミドDNA抗原の共発現が製剤の免疫効力の結果に影響を与えるか。
【0131】
多成分マラリアワクチンの開発のための以下の2つのアプローチを考察した:(1)4抗原を個々に発現するDNAプラスミドの物理的な組合せとその後の多重抗原製剤の共送達;および(2)抗原を定義どおりに翻訳共役(translationally coupled)し共送達するような、2以上の抗原の1プラスミドでのクローン化。2アプローチのうち、選択肢(1)は抗原組合せに関し最大の柔軟性を提供すると思われた。本アプローチにより、免疫干渉を最も容易に起こす個々の組合せについての取り調べが可能となり、したがって細胞性および液性免疫応答の発現と誘導について相互に両立し得る、さらなる開発のための抗原組合せの選択に役立つ。本アプローチによりまた、検証した臨床的仮説(DNAのEP単独対プライムブースト例えばDNA−タンパク質)ならびに評価した所望の免疫応答(細胞性対液性)に応じて抗原を「混合またはマッチング」させ得る実験が可能となった。この方法を追究することにより得られたデータを本明細書に包含する。
【0132】
選択肢(2)もまた、実行可能であると思われ、また必要なプラスミド数を減少させる(多重抗原を単独のベクターに組み合わせるので)利点を有すると思われた。しかし、複数の非依存的要因がそのようなポリシストロン性の構築物の発現と免疫原性に影響を与えることから、先天的な最適化は時間を浪費しかねない。これらは多重プロモーター、関連タンパク質分解性切断部位、RNAレベルでの翻訳終止−再開配列、ならびにおそらく最も重要なものにはプロモーターに対応する抗原の順序および構築物全体のサイズの最適化を含む。大型の抗原(>1kbのDNAの挿入)については、ワクチンの有効性を最大にするために、抗原の各々の最適な発現を達成する上記パラメータの全てを最適化する必要がある可能性があった。結果として、後者のアプローチは選択的に実行可能であるが、ヒトでの免疫原性および有効性データの確立への最も効率的な道を提供するために、これらの実験では追究しなかった。臨床開発の後期に、大規模なヒト臨床試験に取り組む前に、抗原の成分および特異的アレンジメントの最終的な選択をより適切に行う。
【0133】
臨床試験設計の情報を提供してその更なる臨床への転換を支援するために可能性のある干渉について、抗原組合せを評定した。
【0134】
可能性のある抗原競合の評定−液性免疫原性
単抗原ワクチンおよび多重抗原ワクチンは、高いレベルのCS−およびLSA1−特異的血清陽転化を誘導した。組換えタンパク質の産生を完成させることにより、TRAPワクチンおよびCelTOSワクチンにより誘導される液性応答を評定することが可能となった。CSおよびLSA1と同様に、単抗原ワクチンおよび多重抗原ワクチンの両方が、高いレベルのTRAP−およびCelTOS−特異的血清陽転化を誘導した。全ての抗原について、2回目のワクチン投与により抗体価の大きなブーストが、また3回目のワクチン投与により少ない程度であるが抗体価のブーストが存在した(
図12)。著しいものは、ワクチン投与した動物の100%がたった2回の免疫化後に血清陽転化し、全ての抗原の両ワクチンアプローチについての終末価は、3回目のワクチン投与後で≧100,000であった。
【0135】
可能性のある抗原競合の評定−細胞性免疫原性
単抗原ワクチンおよび多重抗原ワクチンによるIFNγ、IL−2、およびTNFαの抗原−特異的CD4+およびCD8+T細胞の分泌誘導をICSによりまず評価した。本データを以下に簡潔に概略する。
【0136】
概して、多重抗原ワクチンは、強いCD4+T細胞応答を誘導した。具体的には、CD4+T細胞の0.01%が抗原−特異的IFNγを産生し、CD4+T細胞の2.45%が抗原−特異的IL−2を産生し、またCD4+T細胞の1.39%が抗原−特異的TNFαを産生した(
図13)。多重抗原ワクチンにより誘導されたIFNγの抗原−特異的CD4+T細胞分泌レベルを単抗原ワクチンと比較した。CSワクチンおよびLSA1ワクチンについて、多重抗原ワクチンはIL−2の抗原−特異的CD4+T細胞産生をより強く誘導し、またCS特異的IL−2分泌の増加は統計的有意性(p=0.06)に達していた。多重抗原ワクチンについて認められた抗原特異的応答での唯一の統計学的有意の減少は、CelTOS(p=0.01)およびTRAP(p=0.01)への応答での、CD4+T細胞のTNFα産生のレベルの減少であった。CelTOS−およびTRAP−特異的TNFαの産生のこれらの現象にかかわらず、CS−特異的CD4+T細胞のTNFα分泌が増加する傾向にあり、またLSA−特異的CD4+TNFαの応答では変化がなかった。
【0137】
多重抗原ワクチンはまた、強い抗原−特異的CD8+T細胞応答を誘導した。具体的には、CD8+T細胞の、0.9%が抗原−特異的IFNγを産生し、CD8+T細胞の3.1%が抗原−特異的IL−2を産生し、またCD8+T細胞の1.51%が抗原−特異的TNFαを産生した(
図14)。CD4+T細胞IFNγ応答と同様に、多重抗原ワクチンおよび単抗原ワクチンアプローチ間でのIFNγの抗原−特異的CD8+T細胞分泌の程度の違いは最小であった。興味深いことに、CS−およびLSA1−特異的IL−2ならびにCS−およびLSA1−特異的TNFα産生CD8+T細胞の割合が多重抗原ワクチンにより著しく増加した。
【0138】
しかし、多重抗原の免疫原性をIFNγのELISpotにより評定した場合に、抗原競合が存在する事がよりいっそう明らかであった。具体的には、CSワクチンをLSA1、TRAP、およびCelTOSワクチンと共送達した場合に、CS−特異的IFNγ応答の3倍の減少が認められた。認められたIFNγ産生強度の減少は送達したDNAの総量が増加したためではなかった(
図15)。ICSと比較してELISpot法を使用して認められたCS−特異的IFNγ応答の外見上の著しい減少は、アッセイの感度がより高いことによる可能性が最も高く、必ずしも抗原−特異的T細胞数の著しい減少によるものではないと考えられる。重要なことには、ELISpotによるCS−特異的IFNγ産生の減少は、総T細胞集団のたった0.005%の減少を表し、これはCS−特異的CD8+T細胞の総集団の、ICSにより認められたIFNγ産生の減少と同様である(0.004%)。
【0139】
可能性のある抗原競合の評定−概略
総合すると、ICSおよびELISAデータにより、概して抗原は、誘発された免疫応答ではほとんど干渉されずに多重抗原製剤中に組み合わされ得ることが示唆される。
【0140】
CS特異的応答を増大させる方法(strategy)
それでもなお、CS特異的応答はマラリアワクチンに含まれることが重要であると考えられることから、全多重抗原ワクチンIFNγ応答のうちCS−特異的要素の強度を上昇させる目的で、2つのワクチン送達アプローチを評定した。第一のアプローチでは、多重抗原ワクチンカクテル全量のうち半量を1匹のマウス後肢に送達し、他の半量をその反対側のマウス後肢に送達した(「スプリットレグ(split leg)」送達)。第二のアプローチでは、CSワクチンを1匹のマウス後肢に送達し、またLSA1、TRAP、およびCelTOSワクチンを含有するカクテルを反対側の後肢に送達した。これらのアプローチは、CS特異的IFNγ産生の強度に著しい影響は与えなかった(
図16)。これらのデータから、多重抗原ワクチンにより認められたIFNγ応答でのCS特異性の減少は、未知の全身性メカニズムによる可能性が最も高く、4種類全ての抗原の同部位への共送達に直接関連しているわけではない。
【0141】
対合比較
次に、ペアワイズ(pair−wise)効果を評定して、1つの抗原が他のワクチン抗原への抗原−特異的IFNγ応答の誘導を調節し得るかを確認した。マトリックスアプローチを用いて、全ての可能性のある2−抗原組合せを評定し、また抗原−特異的IFNγ産生をIFNγのELISpotにより確認した。各々の抗原対に関する単抗原ワクチン応答に対するIFNγ産生の倍率変化(fold change)を表1に報告する。注目すべきは、CSワクチン応答およびLSA1ワクチン応答の両方が、CelTOSワクチンと共送達した場合に減少していた。
【表1】
【0142】
これらの知見は予備的であり、抗原組合せの免疫原性の変化が統計学的有意性に達し得なかったが、前述のように全ての抗原と全ての抗原対が強いT細胞応答を生じさせたことを留意することが重要である。したがって、顕著な差にもかかわらず、基準となる免疫応答の高いレベルの状況下で干渉が認められ、概して他のワクチンアプローチと比べた強いT細胞応答の誘導は劣っていなかった。
【0143】
統合した全てのデータにより、組み合わせた4抗原製剤を臨床現場で検査し得ること、および認められた抗原競合(存在するならば)は偶発的であり、その範囲は制限され、また本検査の結果を超えて一般化し得るものではないことが示唆される。
【0144】
CD8+肝リンパ球によるLSA1−特異的IFNγ産生
齧歯類モデルにて、CD8+T細胞は、主要なエフェクター細胞、およびスポロゾイト感染肝細胞を除去する際の重大なエフェクター分子としてのIFNγに関係があるとされてきた。このことから、本ワクチン候補を評定し、CD8+肝リンパ球による抗原−特異的IFNγ産生を誘導し得るかどうかを確認した。肝リンパ球を、多重抗原ワクチン投与マウスから単離した。肝リンパ球を単離する前に、肝臓を完全にかん流させて単離した肝リンパ球集団中の循環しているT細胞の存在を低減または除外させた。LSA1−特異的CD8+T細胞のIFNγ分泌の誘導をICSにより測定した。肝臓のCD8+T細胞の平均1.5%がLSA1−特異的IFNγを産生し(n=8)、未処置のマウスではバックグラウンドが認められなかった(n=3)(
図17)。
【0145】
これらのデータにより、試験した多重抗原候補などのDNAに基づくワクチンは、抗原−特異的CD8+T細胞を、肝臓すなわち筋肉内免疫化後にスポロゾイト感染肝細胞を除去するために抗原−特異的CD8+T細胞が必要とされる部位にて、誘導することが示される。
【0146】
概略
抗原を組み合わせる効果についての研究(単抗原対多重抗原組合せ)により、CS、TRAP、LSA−1、およびCelTOSを組み合わせて4プラスミド組合せマラリアワクチンとし得ることが実証された。
【0147】
実施例5:抗原AMA1のコード配列を含むDNAワクチンの開発
最近では、他のグループがAMA1抗原を組み込んだワクチンアプローチの有望なデータを報告している。Pf 3D7株由来のAMA1タンパク質をコードするワクチン構築物が設計されているが、これを本明細書に開示する。細胞性および液性免疫原性を、標準的なワクチン投与スケジュール(上記参照)に従って、ワクチンを3回投与した(10μg、20μg、および30μg)マウス(各群:n=4)にて評定した。ワクチンは強いAMA1−特異的T細胞応答(
図18A)と血清陽転化(
図18B)を誘導した。細胞性および液性免疫応答の両方が投与により有意な増加を示さなかった。CS、LSA1、TRAP、およびCelTOSワクチンを含みさらにAMA1ワクチンを含むワクチンを設計し使用した。
【0148】
実施例6:インビボエレクトロポレーションにより送達される多重抗原pDNAワクチン候補を用いた非ヒト霊長類研究
EPにより送達した本多重抗原マラリアワクチンによりアカゲザル(Macaca mulatta)NHPモデルにて誘発された細胞性および液性免疫応答両方の質と量を評定する検査を継続している。DNAワクチン単独の検査に加えて、IL−28Bの共送達およびCSタンパク質ブーストの組合せのワクチン誘導免疫応答への効果を検査中であり、機能アッセイを、ワクチン候補の免疫原性、ならびに細胞性および液性応答に対するアジュバントの組合せと異種プライムブーストアプローチの影響を評定する際に使用した。
【0149】
NHP検査を開始した。別の検査の対照としての役割をもつ別の群(5群)を早期にワクチン投与した。これらの検査は現在進行中である。検査群およびワクチン投与および採血タイムラインをそれぞれ表2および表3に示す。
【表2】
【表3】
【0150】
2回目の免疫化(8週目)後のNHPデータの概略
2回目のワクチン投与後での継続中のNHP検査の細胞性および液性免疫原性データを以下に概略する。
【0151】
細胞性免疫原性
概して、全4抗原および送達アプローチについて、2回目の免疫化により抗原−特異的IFNγ応答をブーストした(
図19、左パネル)。2回目の免疫化後、平均抗原−特異的IFN(IFNによる応答(ELISpot))は、IL−28Bを含むIM送達(n=5)(1310(309SFU、範囲986〜1540SFU)およびID送達(n=5)(402(288SFU、範囲132〜760SFU)に比べ、IM群(n=10)(1350(1116SFU、範囲318〜3842SFU)にてやや増大した。興味深いことに、特にIL−28Bの共送達ではCSP特異的応答の強度が増大し(
図19、右パネル)、かつその応答の変動性が減少していた。
【0152】
細胞性免疫原性もまた、フローサイトメトリにより評定し、2回目の免疫化後(8週目)の抗原特異的応答を
図20および
図21に示す。IFNγのCD4+T細胞産生は、IM(0.22%)送達アプローチおよびIM+IL−28(0.20%)送達アプローチについては類似していた。IFNγの抗原−特異的CD4+T細胞分泌の最低レベルがID送達について認められた(
図20、左パネル)。IL−28Bとの共送達は、ワクチン単独のIM送達(0.20%)に比べて、IL−2(0.49%)の抗原−特異的CD4+T細胞産生を増大していた。(
図20、中央パネル)。全ての群でのCD4+T細胞区画にて、強いCSP−およびLSA1−特異的応答、TNFα応答が存在した。抗原−特異的TNFαは、IM+IL−28B(2.0%)およびID(1.9%)に比べて、IM群(3.2%)にて最大であった(
図20、右パネル)。
【0153】
CD8+T細胞区画でのIFNγT細胞応答は、CD4+T細胞区画でのIFNγのELISpotおよび応答と同様な傾向であった。概して、抗原−特異的CD8+T細胞応答は、ID送達と比べてIM送達(IL−28Bを含むまたは含まない)についてより強いものであった。抗原−特異的IFNγ産生は、ID群(0.15%)と比べて、IM群(0.44%)およびIM+IL−28B群(0.42%)で最大であった(
図21、左パネル)。CSP−特異的IFNγ産生は、IL−28Bの共送達(0.28%)により、アジュバントを含まないワクチンのIM送達(0.11%)と比べて高い値であった。CD8+IFNγ+T細胞の大部分はまた、グランザイムB+であった(
図21、下方の左パネル):IM、0.35%;IM+IL−28B、0.35%;ID、0.11%)。IL−2の抗原−特異的CD8+T細胞産生は、ID(0.24%)に比べて、IM群(0.48%)およびIM+IL−28B群(0.41%)でより高い値であった(
図21、中央パネル)。CD4+T細胞区画と同様に、比較的低い程度であるが、CD8+T細胞区画にて強いTNFα応答が存在し、そのTNFα応答はCSP抗原およびLSA1抗原への応答で圧倒的であった。具体的には、CD8+T細胞の0.58%、0.40%、および0.43%がそれぞれIM、IM+IL−28、およびID群にてTNFαを産生した。
【0154】
液性免疫原性
全抗原について、抗原−特異的血清陽転化の高いレベルが、全体で2回目の免疫化でブーストされた単独の免疫化後に認められた(
図22)。全抗原についてのIgG抗体価をELISAにより測定し、終末価をFrey, A.らにより記載されたように算定した(J Immunol. Methods 1998; 221:35−41)。簡潔には、終末価は未処置の抗体価の平均値から算定した95%信頼区間の予測上限を超えてとどまる最終希釈の逆数として報告される。CSPおよびLSA1−特異的血清陽転化が、2回目の免疫化後に全ての群で増加した。平均TRAP終末価および平均CelTOS終末価は、2回目の免疫化によりIM送達およびID送達について増加したが、IM+IL−28B群についてはその平均力価は増加しなかった。IgGのTRAP−およびCelTOS−特異的レベルは概してIL−28Bにより増加しなかったが、応答の一貫性が増した。
【0155】
概略
非ヒト霊長類でのワクチン抗原の免疫原性に関する研究により、4種類の抗原組合せが、2回のみのワクチン投与後、NHPでの強いT細胞応答および液性免疫応答を産生することが実証されてきた。本明細書に記載のNHPデータは、霊長類モデルでのCS、LSA1、TRAP、およびCelTOSを標的化するpDNA構築物の免疫原性を確証し、マウスモデルでの先行データを裏付ける。上述のように、インビボでのEPにより送達されたpDNA抗原は強い細胞性および液性応答を生じさせる。送達経路(ID対IM)とIL−28Bサイトカインの使用の違いの結果生じる相対的免疫応答を試験したところ、ワクチン製剤のID送達が強い液性免疫応答を導くことが示された。さらなるタンパク質ブーストの免疫応答の強度と量への影響を評価する。
【0156】
実施例7:IL−28Bがワクチン−特異的細胞性および液性応答を増強し制御性T細胞集団を低減させる
DNAワクチンの送達を組み合わせた、サイトカイン遺伝子アジュバント、IL−28をコードするDNAベクターの送達効果を評定し、ワクチン抗原について、抗原−特異的エフェクターおよび記憶T細胞の応答特異性の増加について確認した。最近の証拠により、記憶T細胞の高いレベルを誘導するマラリアワクチンが長期的な防御を提供し得ることが示唆されている。IL−28Bサイトカイン遺伝子アジュバントをコードするDNAベクター(Morrow et al., Blood, 2009 113(23):5868−77.)を他のDNAワクチンと共に送達することで、免疫原性全体と記憶T細胞レベルが増加したが、制御性T細胞レベルが減少した。IL−28Bが、CTLに特徴的な表現型を示す抗原特異的CD8+T細胞を誘導させることを実証した。
【0157】
IL−28Bのマウスモデルにて本ワクチンへの抗原特異的応答を増大させる能力を調査した。多重抗原ワクチンと10μgのIL−28Bを共送達することにより、総ワクチン−特異的IFNγ応答が1.5倍に増大した。IL−28Bは、CS特異的およびCelTOS−特異的IFNγ産生をそれぞれ2.5倍および2.0倍に増大させた(
図23)。CD4+CD25+FoxP3+制御性T細胞集団の減少は、ワクチン−特異的IFNγ応答の増加と同様な傾向であった(
図24)。IL−28Bは、特異的に細胞性免疫原性を増強させることが以前に報告されているが、2種の異なるワクチンへの液性応答に影響を与えなかった。本ワクチンと共送達する場合、IL−28BはまたCS特異的血清陽転化を増加させた(
図25)。
【0158】
サイトカインアジュバントIL−28Bの、候補ワクチンの免疫効力を調節および/または向上させる場合の効果について研究により、IL−28Bの共送達がワクチン特異的IFN−γ産生を増加させ、Treg数を減少させ、またCS−特異的血清陽転化を増大させることが示された。
【0159】
実施例8:DNA/タンパク質プライムブーストアプローチ
CSタンパク質は重要な抗原であり、その液性応答の誘導能力が防御に関連し得る。NHP検査でのCSタンパク質ブーストの試験に加えて、CSタンパク質のそれ自体による免疫原性と潜在的毒性をマウスにて試験した。