【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述した従来技術によれば、ページを遷移する場合、以下のようなステップを実行することによって、制御端末と被制御端末との間で同一ページを同期させる。
(1)制御端末が、ページ取得要求を送信し、ページ応答を受信することによって、遷移先ページを取得する。
(2)制御端末が、ページ遷移イベントを、同期制御サーバを介して被制御端末へ送信する。
(3)被制御端末は、そのページ遷移イベントに基づいてページ取得要求を送信し、ページ応答を受信することによって、遷移先ページを取得する。
【0007】
ここで、例えば、カスタマーサービスにおけるコールセンタ側のオペレータ端末と、顧客側のユーザ端末との間で、ブラウザに同一ページを同期して表示する場合を想定する。通常、コールセンタのオペレータが主導して顧客の端末を制御するために、オペレータ端末が制御端末に相当し、ユーザ端末が被制御端末に相当する。オペレータ端末が先にページ遷移を実行し、その後、ユーザ端末のページ遷移が実行される。
【0008】
しかしながら、制御端末から送信したページ遷移イベントが、ネットワーク障害やセッション切断によって、被制御端末で受信できなかったとする。このとき、制御端末と被制御端末との間でページ画面の不一致が生じる。カスタマーサービスによれば、その後のサポートが円滑に進まない場合が生じる。
【0009】
特に、オペレータが、制御端末の画面が被制御端末の画面と同期していると思い込んだまま、顧客との会話を進めてしまうと、サポートが円滑に進まなくなる可能性が高くなる。この場合、カスタマーサービスの性質上、顧客操作によって画面の一致を回復させるより、オペレータ操作で画面の一致を回復させるほうが望ましい。しかし、例えばブラウザの「戻る」ボタンをクリックした場合、通常、ブラウザにキャッシュされたページを読み込むために、同期がとれなくなる不具合が生じる場合がある。また、画面の同期を回復させるためには、ブラウザキャッシュのクリアが必要となるなど、多くの操作ステップが必要となる場合がある。
【0010】
そこで、本発明によれば、制御端末から見て、被制御端末の表示画面と常に一致するようにページが同期して表示されるページ同期方
法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、制御端末及び被制御端末と、ページを配信するWebサーバと、制御端末及び被制御端末の間でページの表示を同期させる同期サーバとを有するシステムにおけるページ同期方法において、
制御端末が、ページアドレスを含むページ遷移通知を、同期サーバを介して被制御端末へ送信する第1のステップと、
被制御端末が、受信したページ遷移通知のページアドレスを含むページ取得要求を、同期サーバを介してWebサーバへ送信し、ページ応答を同期サーバを介して受信すると共に、同期サーバがページ応答をキャッシュする第2のステップと、
被制御端末が、ページアドレスを含むページ遷移通知を、同期サーバを介して制御端末へ送信する第3のステップと
を有し、
制御端末が、受信したページ遷移通知のページアドレスを含むページ取得要求を同期サーバへ送信し、同期サーバからページ応答を受信することによって、被制御端末との間でページを同期させる
ことを特徴とする。
【0012】
本発明のページ同期方法における他の実施形態によれば、
第2のステップについて、
被制御端末が、受信したページ遷移通知のページアドレスを含むページ取得要求を、同期サーバへ送信する第21のステップと、
同期サーバが、ページ取得要求を、ページアドレスに基づくWebサーバへ転送し、Webサーバから受信したページ応答をキャッシュする第22のステップと、
同期サーバが、ページ応答に、ページ遷移通知を同期サーバへ送信するためのスクリプトを埋め込み、該ページ応答を被制御端末へ送信する第23のステップと、
被制御端末が、受信したページ応答の当該ページを表示する第24のステップと
を有し、
第3のステップについて、被制御端末は、スクリプトを実行することによって、ページアドレスを含むページ遷移通知を、同期サーバへ送信し、
更に第4のステップとして、
制御端末が、受信したページ遷移通知のページアドレスを含むページ取得要求を、同期サーバへ送信する第41のステップと、
同期サーバが、第2のステップについてキャッシュされた、ページ取得要求のページアドレスに基づくページ応答を、制御端末へ送信する第42のステップと、
制御端末が、ページ応答の当該ページを表示する第43のステップと
を有することも好ましい。
【0013】
本発明のページ同期方法における他の実施形態によれば、
第1のステップについて、制御端末が、ページアドレスを含むページ取得要求を同期サーバへ送信すると共に、ページアドレスを含むページ遷移通知を同期サーバへ送信し、同期サーバが、ページ取得要求を保留し、
第4のステップとして、同期サーバが、保留しているページ取得要求に対するページ応答を制御端末へ送信し、制御端末が当該ページを表示することも好ましい。
【0014】
本発明のページ同期方法における他の実施形態によれば、
第1のステップについて、同期サーバは、ページ遷移通知を被制御端末へ送信した後、所定時間を計時する第1のタイマを起動し、
同期サーバは、第1のタイマがタイムアウトした際に、ページ遷移損失通知を、制御端末へ送信し、
制御端末は、ページ遷移損失通知を受信したことによる再試行アラームを明示する
ことも好ましい。
【0015】
本発明のページ同期方法における他の実施形態によれば、
第1のステップについて、制御端末は、ページ遷移通知を同期サーバへ送信した後、所定時間を計時する第2のタイマを起動し、
制御端末は、第2のタイマがタイムアウトした際に、先のページ遷移通知のページアドレスを含むページ取得要求を、同期サーバへ送信することも好ましい。
【0016】
本発明のページ同期方法における他の実施形態によれば、
第1のステップについて、制御端末は、表示画面に対するリンクボタンの選択又はテキストの入力完了の操作によって、次のページアドレスを含むページ遷移通知を送信することも好ましい。
【0017】
本発明によれば、制御端末及び被制御端末と、ページを配信するWebサーバと通信可能であって、制御端末及び被制御端末の間でページの表示を同期させるサーバのページ同期方法において、
サーバは、
制御端末又は被制御端末から、ページアドレスを含むページ遷移通知を受信し、該ページ遷移通知を被制御端末又は制御端末へ転送する第1のステップと、
被制御端末から受信したページアドレスを含むページ取得要求を、Webサーバへ転送し、該Webサーバから受信したページ応答を、被制御端末へ返信する第2のステップと、
被制御端末へ返信したページ応答をキャッシュする第3のステップと、
制御端末から、ページアドレスを含むページ取得要求を受信した際に、
第3のステップで先に蓄積されたページ応答を、制御端末へ返信する第4のステップと
を実行し、制御端末と被制御端末との間でページを同期させることを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、制御端末及び被制御端末と、ページを配信するWebサーバと通信可能であって、制御端末及び被制御端末の間でページの表示を同期させるサーバに搭載されたコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
制御端末又は被制御端末から、ページアドレスを含むページ遷移通知を受信し、該ページ遷移通知を被制御端末又は制御端末へ転送する第1のステップと、
被制御端末から受信したページアドレスを含むページ取得要求を、Webサーバへ転送し、該Webサーバから受信したページ応答を、被制御端末へ返信する第2のステップと、
被制御端末へ返信したページ応答をキャッシュする第3のステップと、
制御端末から、ページアドレスを含むページ取得要求を受信した際に、
第3のステップで先に蓄積されたページ応答を、制御端末へ返信する第4のステップと
をコンピュータに実行させ、制御端末と被制御端末との間でページを同期させることを特徴とする。