(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6293640
(24)【登録日】2018年2月23日
(45)【発行日】2018年3月14日
(54)【発明の名称】空気入りタイヤ
(51)【国際特許分類】
B60C 11/03 20060101AFI20180305BHJP
B60C 11/00 20060101ALI20180305BHJP
【FI】
B60C11/03 300E
B60C11/00 F
B60C11/03 A
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-220429(P2014-220429)
(22)【出願日】2014年10月29日
(65)【公開番号】特開2016-88109(P2016-88109A)
(43)【公開日】2016年5月23日
【審査請求日】2017年6月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003148
【氏名又は名称】東洋ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076314
【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 正人
(74)【代理人】
【識別番号】100112612
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲士
(74)【代理人】
【識別番号】100112623
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 克幸
(74)【代理人】
【識別番号】100124707
【弁理士】
【氏名又は名称】夫 世進
(74)【代理人】
【識別番号】100163393
【弁理士】
【氏名又は名称】有近 康臣
(74)【代理人】
【識別番号】100059225
【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 璋子
(72)【発明者】
【氏名】細見 和正
【審査官】
増田 亮子
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭60−105208(JP,U)
【文献】
特開2003−146022(JP,A)
【文献】
特開2008−284994(JP,A)
【文献】
特開平2−171306(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 11/03
B60C 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤ周方向に延びる複数の主溝と、前記主溝により区画された複数の陸部と、をトレッド部に備える空気入りタイヤにおいて、
少なくとも一つの前記陸部は、タイヤ周方向に間隔をおいて配された横溝により区画され、接地面が周方向基準輪郭線に対してタイヤ径方向外方に膨出する複数のブロックをタイヤ周方向に配設したブロック列であり、
前記ブロック列における前記複数のブロックは、タイヤ周方向の長さが異なる2種類以上のブロックを備え、周方向基準輪郭線からタイヤ径方向外方への膨出量が、タイヤ周方向の長さが短いブロックほど大きく設定されている空気入りタイヤ。
【請求項2】
周方向基準輪郭線からタイヤ径方向への膨出量が最も大きいブロックの膨出量は、周方向基準輪郭線からタイヤ径方向への膨出量が最も小さいブロックの膨出量の5倍以下である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項3】
周方向基準輪郭線からタイヤ径方向への膨出量が最も大きいブロックの膨出量は、前記横溝の深さの10%以下である請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
【請求項4】
前記ブロック列は、タイヤ幅方向に隣接する前記主溝の間に区画された陸部である請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気入りタイヤに関する。
【背景技術】
【0002】
空気入りタイヤでは、トレッド部にタイヤ周方向に延びる複数の主溝を設けるとともに、主溝により区画された陸部にタイヤ周方向に複数種類の間隔をあけて横溝を設けて、タイヤ周方向の長さが異なる複数種類のブロックをタイヤ周方向に配列したブロック列を形成したブロックパターンのタイヤが知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
【0003】
このようなトレッドパターンを持つタイヤでは、タイヤ周方向の長さが長いブロックと短いブロックとの間で剛性差が生じるため、剛性の小さいタイヤ周方向の長さが短いブロックが長いブロックに比べて摩耗しやすく、タイヤ周方向において偏摩耗が発生しやすい。
【0004】
これに対して、特許文献1には、タイヤ周方向の長さが長いブロックの高さをタイヤ周方向端部において中央部より低くすることによって、長いブロックと短いブロックとの間で剛性の均一化を図り、タイヤ周方向における偏摩耗を抑制することが開示されているが、このような場合、タイヤ周方向の長さが長いブロックを短いブロックの剛性に合わせることとなり、ブロック列全体の剛性が低下して耐摩耗性能が悪化する問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−197910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、トレッド部にタイヤ周方向の長さが異なる複数種類のブロックをタイヤ周方向に配列したブロック列がトレッド部に設けられた空気入りタイヤにおいて、タイヤ周方向の長さが短いブロックの剛性を高めることで、長いブロックと短いブロックとの間で剛性の均一化を図り、タイヤ周方向における偏摩耗を抑制することができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延びる複数の主溝と、前記主溝により区画された複数の陸部と、をトレッド部に備える空気入りタイヤにおいて、少なくとも一つの前記陸部は、タイヤ周方向に間隔をおいて配された横溝により区画され、接地面が周方向基準輪郭線に対してタイヤ径方向外方に膨出する複数のブロックをタイヤ周方向に配設したブロック列であり、前記ブロック列における前記複数のブロックは、タイヤ周方向の長さが異なる2種類以上のブロックを備え、周方向基準輪郭線からタイヤ径方向外方への膨出量が、タイヤ周方向の長さが短いブロックほど大きく設定されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、周方向基準輪郭線からタイヤ径方向外方への膨出量が、タイヤ周方向の長さが短いブロックほど大きく設定されているため、タイヤ周方向の長さが長いブロックに比べてタイヤ周方向の長さが短く剛性の低いブロックの剛性を高めて、長いブロックと短いブロックとの間で剛性の均一化を図り、タイヤ周方向における偏摩耗を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドパターンを示す展開図である。
【
図2】一実施形態に係る空気入りタイヤの一部を示す幅方向断面図である。
【
図3】
図1のA−A断面を示すトレッド部の周方向断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、一実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部10の平面図であり、
図2は、同タイヤのトレッド部10及びサイドウォール部1を示すタイヤ幅方向W(子午線方向)に沿った断面図である。空気入りタイヤは、トレッド部10とともに左右一対のビード部(不図示)及びサイドウォール部1,1を備えてなり、トレッド部10は左右のサイドウォール部1,1のタイヤ径方向Kにおける外端部同士を連結するように設けられている。図中、CLはタイヤ赤道面を示し、タイヤの幅方向Wの中心に相当する。
【0012】
空気入りタイヤには、一対のビード部間にまたがって延びる少なくとも1枚のカーカスプライからなるカーカス2が埋設されている。カーカス2は、トレッド部10からサイドウォール部1を通って延在し、ビード部において両端部が係止されている。トレッド部10におけるカーカス2の外周側にはベルト3が設けられている。ベルト3はベルトコードをタイヤ周方向に対し浅い角度で傾斜配列してなる複数枚(この例では2枚)のベルトプライからなる。ベルト3の外周側には繊維コードをタイヤ周方向に沿って配設したベルト補強層4が設けられている。ベルト補強層4の外周側にはトレッドゴム5が設けられ、トレッドゴム5によりタイヤ接地面を構成するトレッド部10の表面が形成されている。
【0013】
トレッド部10の表面には、
図1及び
図2に示すように、タイヤ周方向CDに延びる複数(この例では4本)のストレート状の主溝12が設けられている。この例では、主溝12は、タイヤ赤道面CLを挟んで両側に配された一対のセンター主溝12A,12Aと、一対のセンター主溝12A,12Aのタイヤ幅方向外側Woにそれぞれ配された一対のショルダー主溝12B,12Bとから構成されている。タイヤ幅方向外側Woとは、タイヤ幅方向Wにおいてタイヤ赤道面CLから離れる側をいう。
【0014】
トレッド部10には主溝12によって複数の陸部が区画形成されている。詳細には、トレッド部10には、左右一対のセンター主溝12A,12Aの間に形成された中央陸部14と、センター主溝12Aとショルダー主溝12Bの間に形成された左右一対の中間陸部16,16と、左右一対のショルダー主溝12B,12Bのタイヤ幅方向外側Woに形成された左右一対のショルダー陸部18,18と、が設けられている。
【0015】
図1に示すように、各陸部14,16,18には、タイヤ周方向CDに対して交差する方向に延びる複数の横溝20がタイヤ周方向CDに間隔をおいて設けられている。
【0016】
中央陸部14に設けられた横溝20aは、タイヤ幅方向Wに対して傾斜させて設けられ中央陸部14を完全に分断する溝であり、タイヤ周方向CDに複数種類(例えば3種類)の間隔をあけて設けられている。これにより、中央陸部14は、タイヤ周方向CDの長さが異なる複数種類(例えば3種類)のブロック22X、22Y、22Zをタイヤ周方向に配列したブロック列で構成されている。この例では、
図1及び3に示すように、中央陸部14を構成するブロック列は、タイヤ周方向CDの長さが最も長い第1ブロック22Xと、2番目に長い第2ブロック22Yと、最も短い第3ブロック22Zとからなり、第1ブロック22X、第2ブロック22Y、第3ブロック22Z、第2ブロック22Yの順序の配列を一周期として、これをタイヤ周方向CDに繰り返すパターンをなしている。
【0017】
中間陸部16に設けられた横溝20bは、タイヤ幅方向Wに対して傾斜させて設けられた中間陸部16を完全に分断する溝であり、タイヤ周方向CDに一定の間隔をあけて設けられている。これにより、中間陸部16は、タイヤ周方向CDに同一形状のブロック22Bが配列するブロック列で構成されている。
【0018】
なお、この例では、横溝20a、20bをタイヤ幅方向Wに対して傾斜させて設けたが、タイヤ幅方向Wに平行に設けてもよい。また、この例では、陸部14,16を完全に分断するように横溝20a、20bを設けたが、完全に分断する溝でなくてもよく、実質的にブロック状の陸部を区画形成する溝であればよい。
【0019】
そして、タイヤ幅方向Wに隣接する主溝12の間に区画された陸部、この例では、一対のセンター主溝12Aに挟まれた中央陸部14と、センター主溝12A及びショルダー主溝12Bに挟まれた中間陸部16では、
図3に示すように、ブロック列を構成するブロック22X、22Y、22Z、22Bの接地面22X1、22Y1、22Z1が、当該ブロック22X、22Y、22Z、22Bの周方向基準輪郭線L1に対してタイヤ径方向外方Koに膨出している。すなわち、各ブロック22X、22Y、22Z、22Bの接地面22X1、22Y1、22Z1は、周方向基準輪郭線L1に対して径方向外方Koへ膨出することで、
図3に示すタイヤ周方向CDに沿う断面形状において、外向きに凸の断面湾曲線状をなしている。
【0020】
ここで、周方向基準輪郭線L1は、タイヤ周方向CDに沿った断面においてトレッド面を規定する基準となる曲線であり、具体的には、各ブロック22X、22Y、22Z、22Bについて、タイヤ周方向CDに沿った断面において、ブロック22X、22Y、22Z、22Bのタイヤ周方向両側のエッジ(両側の横溝の開口端)の2点を通りかつタイヤ軸を中心とする円弧を、当該断面位置での周方向基準輪郭線L1とする。
【0021】
本実施形態では、一対のセンター主溝12Aで挟まれた中央陸部14が、タイヤ周方向CDの長さが異なる3種類のブロック22X、22Y、22Zをタイヤ周方向に配列したブロック列で構成されているため、各ブロック22X、22Y、22Zの間で接地圧の均一化を図るべく、周方向基準輪郭線L1からタイヤ径方向外方Koへの膨出量(周方向基準輪郭線L1から接地面22X1、22Y1、22Z1の頂点までの距離)が、タイヤ周方向CDの長さが短いブロック22Zほど大きく設定されている。すなわち、タイヤ周方向CDの長さが最も短い第3ブロック22Zの膨出量HZが最も大きく、タイヤ周方向CDの長さが最も長い第1ブロック22Xの膨出量HXが最も小さく設定されている。
【0022】
その際、過度の接地圧上昇を抑えるため、最も膨出量の大きい第3ブロック22Zの膨出量HZは、最も膨出量の小さい第1ブロック22Xの膨出量HXの5倍以下に設定することが好ましい。また、各ブロック22X、22Y、22Zの周方向基準輪郭線L1からの膨出量HX、HY、HZは、横溝20aの深さの10%以下であることが、過度な接地圧の上昇を抑える上で好ましく、より好ましくは5%以下である。
【0023】
本実施形態によれば、ブロック22X、22Y、22Z、22Bの接地面22X1、22Y1、22Z1を周方向基準輪郭線L1に対してタイヤ径方向外方Koに膨出させた上で、タイヤ周方向CDの長さが異なるブロック22X、22Y、22Zを配列したブロック列について、周方向基準輪郭線L1からタイヤ径方向外方Koへの膨出量を、タイヤ周方向CDの長さが短いブロック22Zほど大きく設定したので、他のブロック22X、22Yに比べて剛性の低いブロック22Zの剛性を高めて接地圧が均一化され、タイヤ周方向における偏摩耗を抑制することができる。特に、中央陸部14は、中間陸部16やショルダー陸部18に比べて接地圧が高いため各ブロックの剛性差により偏摩耗が起こりやすいが、本実施形態では、タイヤ周方向CDの長さの異なるブロックを配列する場合であってもブロック間の剛性を均一化することができ、タイヤ周方向における偏摩耗を抑制することができる。
【0024】
本明細書において、周方向基準輪郭線L1及びブロックの膨出量等は、空気入りタイヤを正規リムに装着して正規内圧を充填した無負荷の正規状態でのものであり、この状態でのタイヤ形状をレーザー形状測定装置で計測することにより得られる。正規リムとは、JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、又はETRTO規格における「Measuring Rim」である。正規内圧とは、JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の「最大値」、又はETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」である。
【0025】
なお、本実施形態では、タイヤ周方向CDの長さが異なる複数種類のブロックを中央陸部14に配列する場合について説明したが、中間陸部16やショルダー陸部18にタイヤ周方向CDの長さが異なる複数種類のブロックを配列したり、中央陸部14と中間陸部16など複数の陸部にタイヤ周方向CDの長さが異なる複数種類のブロックを配列し、タイヤ周方向の長さが短いブロックほど周方向基準輪郭線からタイヤ径方向外方へ大きく膨出させてもよい。
【0026】
また、上記実施形態では、4本の主溝12により中央陸部14と一対の中間陸部16,16を主溝12の間に設けた場合について説明したが、主溝間に形成された陸部を複数有するものであれば、主溝の本数は4本に限定されるものではなく、例えば3本や5本でもよい。
【0027】
以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【実施例】
【0028】
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0029】
実施例1、2及び比較例の空気入りラジアルタイヤ(215/55R17)を試作した。これらの各試作タイヤは、基本的なトレッドパターンとタイヤ内部構造は同一とし、表1に示す諸元を変更して作製したものである。
【0030】
具体的には、実施例1、2及び比較例は、いずれも
図1に示す4本主溝であり、中央陸部14が、タイヤ周方向CDの長さが異なる3種類のブロック22X、22Y、22Zをタイヤ周方向に配列したブロック列で構成され、ブロック22X、22Y、22Zを区画する横溝20aの深さは全て10mmとした。
【0031】
比較例はコントロールタイヤであり、各ブロック22X、22Y、22Zの接地面22X1、22Y1、22Z1を膨出させずに全て周方向基準輪郭線L1通りに形成した例である。実施例1及び2は、各ブロック22X、22Y、22Zの膨出量が、タイヤ周方向CDの長さが短いブロックほど大きく設定されており、実施例1が、膨出量が最も大きい第3ブロック22Zの膨出量HZを横溝20aの深さの10%に設定した例、実施例2が、膨出量が最も大きい第3ブロック22Zの膨出量HZを横溝20aの深さの5%に設定した例である。なお、実施例1、2では、最も膨出量の大きい第3ブロック22Zの膨出量HZは、最も膨出量の小さい第1ブロック22Xの膨出量HXの5倍に設定した。
【0032】
実施例1、2及び比較例の各空気入りタイヤについて、耐偏摩耗性を評価した。評価方法は以下のとおりである。
【0033】
(1)耐偏摩耗性
乾燥路で15000Km走行後のタイヤの摩耗量を測定し、中央陸部14を構成する全てのブロック22X、22Y、22Zについて偏摩耗比(=最小摩耗量/最大摩耗量)を算出し、比較例1の値を100とする指数に換算した。指数が大きいほど耐偏摩耗性が良いことを示している。
【0034】
【表1】
【0035】
結果は、表1に示すとおりであり、実施例1、2では比較例に比べて耐偏摩耗性が向上し、第3ブロック22Zの膨出量HZを横溝20aの深さの5%に設定することで10%に設定した場合より更に耐偏摩耗性が向上していた。
【符号の説明】
【0036】
10…トレッド部、12…主溝、12A…センター主溝、12B…ショルダー主溝、14…中央陸部、16…中間陸部、18…ショルダー陸部、20…横溝、22B…ブロック、22X…第1ブロック、22Y…第2ブロック、22Z…第3ブロック、22X1…接地面、22Y1…接地面、22Z1…接地面、CL…タイヤ赤道面、CD…タイヤ周方向、Ko…タイヤ径方向外方、L1…周方向基準輪郭線、W…タイヤ幅方向