特許第6293925号(P6293925)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6293925自動清掃装置の静音運転方法及び装置、並びに電子装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6293925
(24)【登録日】2018年2月23日
(45)【発行日】2018年3月14日
(54)【発明の名称】自動清掃装置の静音運転方法及び装置、並びに電子装置
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/28 20060101AFI20180305BHJP
【FI】
   A47L9/28 E
【請求項の数】16
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-562059(P2016-562059)
(86)(22)【出願日】2015年4月30日
(65)【公表番号】特表2017-505692(P2017-505692A)
(43)【公表日】2017年2月23日
(86)【国際出願番号】CN2015078117
(87)【国際公開番号】WO2016086586
(87)【国際公開日】20160609
【審査請求日】2015年10月19日
(31)【優先権主張番号】201410729768.2
(32)【優先日】2014年12月3日
(33)【優先権主張国】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】513224180
【氏名又は名称】小米科技有限責任公司
【氏名又は名称原語表記】Xiaomi Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(72)【発明者】
【氏名】張 鵬飛
(72)【発明者】
【氏名】夏 勇峰
(72)【発明者】
【氏名】屈 恒
(72)【発明者】
【氏名】劉 鉄俊
【審査官】 村山 睦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−230294(JP,A)
【文献】 特開平03−039129(JP,A)
【文献】 特開2000−175275(JP,A)
【文献】 特開2013−169221(JP,A)
【文献】 特開2005−211498(JP,A)
【文献】 特開2001−211680(JP,A)
【文献】 特開2000−197599(JP,A)
【文献】 特開2013−169225(JP,A)
【文献】 特開2007−159609(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動清掃装置の静音運転方法であって、
静音指示を受信し、
前記静音指示に応じて静音経路を計画し、
静音モードに切り換えるとともに前記静音経路に応じて清掃動作を行う、
ことを含み、
静音指示を受信することは、
ユーザがいる場所の騒音強度及び位置情報に基づいて、ユーザの状態情報を取得し、前記ユーザが予め設定された状態であるとき、前記静音指示を生成する、
ことを含む、静音運転方法。
【請求項2】
前記静音指示は、ユーザによって入力される、請求項1に記載の静音運転方法。
【請求項3】
前記ユーザからの前記静音指示の取消動作が検知された場合、前記静音モードから通常モードに戻り、その他の場合は前記静音モードを維持する、
ことを更に含む、請求項2に記載の静音運転方法。
【請求項4】
静音指示を受信することは、
ユーザとの相対距離を取得し、
前記相対距離が予め設定された距離よりも小さい又は等しい場合、前記静音指示を生成する、
ことを含む、請求項1に記載の静音運転方法。
【請求項5】
静音モードに切り換えることは、
前記自動清掃装置の動作電力を予め設定された値に低減する、
ことを含む、請求項1〜4のいずれか1つに記載の静音運転方法。
【請求項6】
前記静音指示に応じて静音経路を計画することは、
オリジナル経路を取得し、
前記オリジナル経路に応じて前記静音経路を生成する、
ことを含み、
前記静音経路の長さは、前記オリジナル経路の長さよりも長い、
請求項1〜5のいずれか1つに記載の静音運転方法。
【請求項7】
前記オリジナル経路に応じて前記静音経路を生成することは、
前記静音経路を取得するために予め設定された数の前記オリジナル経路の重複組合せを行うか、或いは、
前記オリジナル経路の密集度に応じて前記静音経路を生成し、前記静音経路の密集度は、前記オリジナル経路の密集度よりも高い、
ことを含む、請求項6に記載の静音運転方法。
【請求項8】
自動清掃装置の静音運転装置であって、
静音指示を受信するように構成された指示受信ユニットと、
前記静音指示に応じて静音経路を計画するように構成された経路計画ユニットと、
静音モードに切り換えるとともに前記静音経路に応じて清掃動作を行うように構成されたモード切換ユニットと、
を備え、
前記指示受信ユニットは、
ユーザがいる場所の騒音強度及び位置情報に基づいて、ユーザの状態情報を取得するように構成された状態取得サブユニットと、
前記ユーザが予め設定された状態であるとき、前記静音指示を生成するように構成された第2指示生成サブユニットと、
を備える、静音運転装置。
【請求項9】
前記静音指示は、ユーザによって入力される、請求項8に記載の静音運転装置。
【請求項10】
前記ユーザからの前記静音指示の取消動作が検知された場合、前記静音モードから通常モードに戻り、その他の場合は前記静音モードを維持するように構成されたモード制御ユニット、
を更に備える、請求項9に記載の静音運転装置。
【請求項11】
前記指示受信ユニットは、
ユーザとの相対距離を取得するように構成された距離取得サブユニットと、
前記相対距離が予め設定された距離よりも小さい又は等しい場合、前記静音指示を生成するように構成された第1指示生成サブユニットと、
を備える、請求項8に記載の静音運転装置。
【請求項12】
前記モード切換ユニットは、
前記自動清掃装置の動作電力を予め設定された値に低減するように構成された電力調整サブユニットを備える、請求項8〜11のいずれか1つに記載の静音運転装置。
【請求項13】
前記経路計画ユニットは、
オリジナル経路を取得するように構成された経路取得サブユニットと、
前記オリジナル経路に応じて前記静音経路を生成するように構成された経路生成サブユニットと、
を備え、
前記静音経路の長さは、前記オリジナル経路の長さよりも長い、
請求項8〜12のいずれか1つに記載の静音運転装置。
【請求項14】
前記経路生成サブユニットは、組合せモジュール又は生成モジュールを備え、
前記組合せモジュールは、前記静音経路を取得するために予め設定された数の前記オリジナル経路の重複組合せを行うように構成され、
前記生成モジュールは、前記オリジナル経路の密集度に応じて前記静音経路を生成するように構成され、前記静音経路の密集度は、前記オリジナル経路の密集度よりも高い、
請求項13に記載の静音運転装置。
【請求項15】
コンピュータを動作させるとき、請求項1〜7のいずれか1つに記載の自動清掃装置の静音運転方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
【請求項16】
請求項15に記載のコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2014年12月3日に出願された中国特許出願番号201410729768.2に基づいて優先権を主張するものであり、その全体の内容が参照により本明細書に援用される。
【0002】
本開示は、自動清掃の技術分野に関し、より具体的には、自動清掃装置の静音運転方法、自動清掃装置の静音運転装置、及び電子装置に関する。
【背景技術】
【0003】
技術の発展に伴い、自動スイープロボット、自動モップロボットなどの様々な自動清掃装置が出現している。自動清掃装置は、自動的に清掃動作を行うことができるので、ユーザにとって便利である。自動スイープロボットを例に取ると、ある場所は、直接ブラッシング、真空掃除等の技術によって自動的に清掃される。
【0004】
しかしながら、自動清掃装置は、運転中に大きな騒音を発生し、ユーザの通常の生活に影響を与える。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、従来技術において自動清掃装置が運転中に大きな騒音を発生するという技術的課題を解決する自動清掃装置の静音運転方法、自動清掃装置の静音運転装置、並びに電子装置を提供する。
【0006】
本開示の実施形態の第1態様によれば、自動清掃装置の静音運転方法であって、
静音指示を受信し、
前記静音指示に応じて静音経路を計画し、
静音モードに切り換えるとともに前記静音経路に応じて清掃動作を行う、
ことを含む、静音運転方法を提供する。
【0007】
或いは、前記静音指示は、ユーザによって入力される。
【0008】
或いは、前記ユーザからの前記静音指示の取消動作が検知された場合、前記静音モードから通常モードに戻り、その他の場合は前記静音モードを維持する、
ことを更に含む。
【0009】
或いは、静音指示を受信することは、
ユーザとの相対距離を取得し、
前記相対距離が予め設定された距離よりも小さい又は等しい場合、前記静音指示を生成する、
ことを含む。
【0010】
或いは、静音指示を受信することは、
ユーザの状態情報を取得し、
前記ユーザが予め設定された状態であるとき、前記静音指示を生成する、
ことを含む。
【0011】
或いは、静音モードに切り換えることは、
前記自動清掃装置の動作電力を予め設定された値に低減する、
ことを含む。
【0012】
或いは、前記静音指示に応じて静音経路を計画することは、
オリジナル経路を取得し、
前記オリジナル経路に応じて前記静音経路を生成する、
ことを含み、
前記静音経路の長さは、前記オリジナル経路の長さよりも長い。
【0013】
或いは、前記オリジナル経路に応じて前記静音経路を生成することは、
前記静音経路を取得するために予め設定された数の前記オリジナル経路の重複組合せを行うか、或いは、
前記オリジナル経路の密集度に応じて前記静音経路を生成し、前記静音経路の密集度は、前記オリジナル経路の密集度よりも高い、
ことを含む。
【0014】
本開示の実施形態の第2態様によれば、自動清掃装置の静音運転装置であって、
静音指示を受信するように構成された指示受信ユニットと、
前記静音指示に応じて静音経路を計画するように構成された経路計画ユニットと、
静音モードに切り換えるとともに前記静音経路に応じて清掃動作を行うように構成されたモード切換ユニットと、
を備える、静音運転装置を提供する。
【0015】
或いは、前記静音指示は、ユーザによって入力される。
【0016】
或いは、前記静音運転装置は、前記ユーザからの前記静音指示の取消動作が検知された場合、前記静音モードから通常モードに戻り、その他の場合は前記静音モードを維持するように構成されたモード制御ユニット、を更に備える。
【0017】
或いは、前記指示受信ユニットは、
ユーザとの相対距離を取得するように構成された距離取得サブユニットと、
前記相対距離が予め設定された距離よりも小さい又は等しい場合、前記静音指示を生成するように構成された第1指示生成サブユニットと、
を備える。
【0018】
或いは、前記指示受信ユニットは、
ユーザの状態情報を取得するように構成された状態取得サブユニットと、
前記ユーザが予め設定された状態であるとき、前記静音指示を生成するように構成された第2指示生成サブユニットと、
を備える。
【0019】
或いは、前記モード切換ユニットは、
前記自動清掃装置の動作電力を予め設定された値に低減するように構成された電力調整サブユニットを備える。
【0020】
或いは、前記経路計画ユニットは、
オリジナル経路を取得するように構成された経路取得サブユニットと、
前記オリジナル経路に応じて前記静音経路を生成するように構成された経路生成サブユニットと、
を備え、
前記静音経路の長さは、前記オリジナル経路の長さよりも長い。
【0021】
或いは、前記経路生成サブユニットは、組合せモジュール又は生成モジュールを備え、
前記組合せモジュールは、前記静音経路を取得するために予め設定された数の前記オリジナル経路の重複組合せを行うように構成され、
前記生成モジュールは、前記オリジナル経路の密集度に応じて前記静音経路を生成するように構成され、前記静音経路の密集度は、前記オリジナル経路の密集度よりも高い。
【0022】
本開示の実施形態の第3態様によれば、プロセッサと、
前記プロセッサによって実行可能な指示を記憶するメモリと、
を備える電子装置であって、
前記プロセッサは、
静音指示を受信し、
前記静音指示に応じて静音経路を計画し、
静音モードに切り換えるとともに前記静音経路に応じて清掃動作を行う、
ように構成された、電子装置を提供する。
【発明の効果】
【0023】
本開示の実施形態によって提供される技術的解決策は、次のような有利な効果を有する。
【0024】
本開示の技術的解決策によれば、静音指示を受信するとともに静音モードに切り換えることによって、運転中に発生する騒音を低減することができ、ユーザへの影響を抑えることができる。それと同時に、静音モードで適用される静音経路を計画するとともに清掃経路を調整することによって、清掃効果に対する静音モードの影響を抑えることができる。
【0025】
前述の一般的説明及び以下の詳細な説明の両方は、例示的で説明的なものであり、クレーム化された本発明を限定するものではないことは理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付図面は、本発明と一致する実施形態を例示するものであり、その記述と共に、本発明の原理を説明するのに役立つ。
図1図1は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の静音運転方法を示すフローチャートである。
図2図2は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の他の静音運転方法を示すフローチャートである。
図3図3は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の他の静音運転方法を示すフローチャートである。
図4図4は、例示的な実施形態に係る距離に応じて調整された運転モードを示す概略図である。
図5図5は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の他の静音運転方法を示すフローチャートである。
図6図6は、例示的な実施形態に係るユーザの状態に応じて調整された運転モードを示す概略図である。
図7図7は、例示的な実施形態に係る通常モードにおける経路を示す概略図である。
図8図8は、例示的な実施形態に係る静音モードにおける経路を示す概略図である。
図9図9は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の静音運転装置を示すブロック図である。
図10図10は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の静音運転装置を示すブロック図である。
図11図11は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の静音運転装置を示すブロック図である。
図12図12は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の静音運転装置を示すブロック図である。
図13図13は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の静音運転装置を示すブロック図である。
図14図14は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の静音運転装置を示すブロック図である。
図15図15は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の静音運転装置を示すブロック図である。
図16図16は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の静音運転装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
添付図面に示されている例示的な実施形態、実施例を詳細に参照する。以下の説明は、添付の図面を参照し、異なる図面における同一の数字は、特に示さない限り、同一又は類似の要素を表す。例示的な実施形態の以下の説明に記載されている実施例は、本発明と一致する全ての実施例を表すものではない。むしろ、それらは、添付の特許請求の範囲に記載の本発明に関連する態様と一致する装置及び方法の単なる例示である。
【0028】
図1は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の静音運転方法を示すフローチャートである。図1に示すように、本方法は、自動清掃装置に適用されるものであり、以下のステップを含む。
【0029】
ステップ102においては、静音指示が受信される。
【0030】
本実施形態において、静音指示は、ユーザによって直接入力されてもよい。例えば、ユーザは、自動清掃装置の「静音モード」ボタンをクリックするか、或いは、遠隔制御、インテリジェント装置、又は他の自動清掃装置に関連する装置を介して「静音モード」に切り換える信号を自動清掃装置に送信する。例えば、インテリジェント装置は、スマートフォンであってもよい。
【0031】
また、本実施形態において、静音指示は、自動清掃装置の制御ユニットによって自動的に生成されてもよい。例えば、一実施例として、自動清掃装置とユーザとの相対距離が小さい場合、静音指示は、前記相対距離に応じて生成されてもよい。また、他の実施例として、静音指示は、検知されたユーザの状態、例えば、ユーザが寝ている状態、テレビを見ている状態などに応じて生成されてもよい。
【0032】
本実施形態において、自動清掃装置は、自動スイープロボット、自動モップロボット、自動窓清掃ロボット、及び自動清掃機能を実現可能な他の種々の装置を備えてもよい。
【0033】
ステップ104においては、前記静音指示に応じて静音経路が計画される。
【0034】
本実施形態において、自動清掃装置は、受信された静音指示に応じて、例えば、その電力を低減することによって「静音」効果を実現するために騒音が低減される静音モードに切り換えることを要求し、静音経路を計画することによって、清掃経路の最適化に応じて電力の低減によって生じる影響を低減することができる。
【0035】
ステップ106においては、自動清掃装置が静音モードに切り換えられ、静音経路に応じて清掃動作が行われる。
【0036】
前述した実施例から、本開示の技術的解決策によれば、静音指示を受信するとともに静音モードに切り換えることによって、運転中に発生する騒音が低減され、ユーザへの影響が抑えられる。それと同時に、静音モードで適用される静音経路を計画するとともに清掃経路を調整することによって、清掃効果に対する静音モードの影響を抑えることができる。
【0037】
図2は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の他の静音運転方法を示すフローチャートである。図2に示すように、本方法は、以下のステップを含む。
【0038】
ステップ202においては、ユーザによって入力された静音指示を受信する。
【0039】
本実施形態において、ユーザは、自動清掃装置を動作させるか、或いは、遠隔制御又は自動清掃装置に接続されたインテリジェント装置を介して制御信号を送信して静音指示を生成するようにしてもよい。
【0040】
ステップ204においては、自動清掃装置が、受信した静音指示に応じて静音モードに切り換えられる。
【0041】
ステップ206においては、静音モードにおいて、動作電力が、自動清掃装置によって電力aから電力b(a>b)に低減される。
【0042】
本実施形態においては、電力を低減することによって、自動清掃装置における装置運転周波数及び/又は振幅が低減され、発生する騒音が低減され、「静音」効果が実現される。
【0043】
ステップ208においては、ユーザからの静音指示の取消動作が検知されたか否かを判断し、ユーザからの静音指示の取消動作が検知された場合、ステップ210が行われ、その他の場合は静音モードが維持される。
【0044】
本実施形態においては、ユーザが自動清掃装置に静音指示を自発的に入力した場合、ユーザが自動清掃装置を静音モードで運転させたいという主観的な期待が反映され、ユーザが静音指示を取り消さない限り、静音モードが維持される。
【0045】
ステップ210においては、自動清掃装置が、ユーザからの静音指示の取消動作に基づいて通常モードに切り換えられる。
【0046】
ステップ212においては、通常モードにおいて、動作電力が、自動清掃装置によって電力bから電力aに回復される。
【0047】
図3は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の他の静音運転方法を示すフローチャートである。図3に示すように、本方法は、以下のステップを含む。
【0048】
1)自動清掃装置が、当初、静音モードである場合、図3(a)に示すようになる。
【0049】
ステップ302Aにおいては、ユーザとの相対距離xが取得される。
【0050】
本実施形態において、自動清掃装置とユーザとの相対距離xは、種々の方法で取得可能である。例えば、一実施例として、ユーザの相対方向が、音、光、顔認識などによって決定され、その後、当該方向の測拒動作が前記相対距離を得るために(例えば、赤外線、紫外線等を通じて)行われてもよい。
【0051】
ステップ304Aにおいては、相対距離xが予め設定された距離x0よりも小さい又は等しいか否か判断され、相対距離xが予め設定された距離x0よりも小さい又は等しい場合、静音モードが維持され、ステップ302Aが実行され、その他の場合はステップ306Aが実行される。
【0052】
ステップ306Aにおいては、自動清掃装置が通常モードに切り換えられる。
【0053】
ステップ308Aにおいては、通常モードにおいて、動作電力が、自動清掃装置によって電力bから電力aに回復される。
【0054】
2)自動清掃装置が、当初、通常モードである場合、図3(b)に示すようになる。
【0055】
ステップ302Bにおいては、ユーザとの相対距離xが取得される。
【0056】
ステップ304Bにおいては、相対距離xが予め設定された距離x0よりも小さい又は等しいか否か判断され、相対距離xが予め設定された距離x0よりも小さい又は等しい場合、ステップ306Bが実行され、その他の場合は通常モードが維持されるとともにステップ302Bが実行される。
【0057】
ステップ306Bにおいては、自動清掃装置が静音モードに切り換えられる。
【0058】
ステップ308Bにおいては、静音モードにおいて、動作電力が、自動清掃装置によって電力aから電力bに低減される。
【0059】
前述した実施形態において、図4に示す自動スイープロボットを一例に挙げると、相対距離x=L1がL1<x0と検知された場合、自動スイープロボットが静音モードに切り換え(又は維持し)、対応する静音経路を計画し、静音スイープを実現する。相対距離x=L2がL2>x0と検知された場合、自動スイープロボットが通常モードに切り換え(又は維持し)、予め設定されたオリジナル経路を適用し、通常のスイープを実現する。
【0060】
自動スイープロボットは、運転中、リアルタイムで相対距離を検知し、検知結果に応じてリアルタイムで静音モードと通常モードとの切り換えを実現してもよい。
【0061】
図5は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の他の静音運転方法を示すフローチャートである。図5に示すように、本方法は、以下のステップを含む。
【0062】
1)自動清掃装置が、当初、静音モードである場合、図5(a)に示すようになる。
【0063】
ステップ502Aにおいては、ユーザの状態情報が取得される。
【0064】
本実施形態において、ユーザの状態情報は、種々の方法によって取得可能である。図6に示すように、ユーザが図6(a)の“会話”状態である、ユーザが図6(b)の「テレビ視聴」状態である、ユーザが図6(c)の「休憩」状態である、ユーザが図6(d)の「調理」状態であるなど、各状態毎にユーザの特性に基づいて、ユーザのリアルタイムの状態が正確に判断される。
【0065】
例えば、ある環境下における騒音強度が検知されてもよい。騒音強度が小さい場合、ユーザが「休憩」状態である可能性があり、静音モードが要求される。騒音強度が大きい場合、ユーザが「会話」、「テレビ視聴」、又は「調理」状態である可能性がある。このとき、ユーザの位置情報が更に考慮されてもよい。ユーザがリビングルームにいる場合、ユーザは「会話」又は「テレビ視聴」状態であり、静音モードが要求される。ユーザがキッチンにいる場合、ユーザは「調理」状態であり、通常モードが適用される。
【0066】
ステップ504Aにおいては、ユーザの状態情報が予め設定された状態であるか否かを判断し、ユーザの状態情報が予め設定された状態である場合、静音モードが維持され、ステップ502Aが実行され、その他の場合はステップ506Aが実行される。
【0067】
ステップ506Aにおいては、自動清掃装置が通常モードに切り換えられる。
【0068】
ステップ508Aにおいては、通常モードにおいて、動作電力が、自動清掃装置によって電力bから電力aに回復される。
【0069】
2)自動清掃装置が、当初、通常モードである場合、図5(b)に示すようになる。
【0070】
ステップ502Bにおいては、ユーザの状態情報が取得される。
【0071】
ステップ504Bにおいては、ユーザの状態情報が予め設定された状態であるか否かを判断し、ユーザの状態情報が予め設定された状態である場合、ステップ506Bが実行され、その他の場合は通常モードが維持され、ステップ502Bが実行される。
【0072】
ステップ506Bにおいては、自動清掃装置が静音モードに切り換えられる。
【0073】
ステップ508Bにおいては、静音モードにおいて、動作電力が、自動清掃装置によって電力aから電力bに低減される。
【0074】
前述した実施形態においては、静音モードにおいて、自動清掃装置の動作電力の減少が、対応する清掃効果の減少をもたらすので、清掃動作が依然としてオリジナル経路に応じて行われ、清掃効果に影響を与える可能性がある。例えば、図7は例示的な実施形態に係る通常モードにおける経路を示す概略図である。自動スイープロボットを例に挙げると、部屋の縦幅は、自動スイープロボットのスイープ幅の4倍であるとする(スイープ幅が自動スイープロボットの底面の直径に等しいとする)と、通常モードにおいて、自動スイープロボットは、実質的に領域1、領域2、領域3、領域4の4つの横断領域に部屋を分割する。清掃動作は、図7の実線で示されるオリジナル経路に応じて行われ、自動スイープロボットによって形成された清掃領域が部屋の床全体を覆うように層を形成することができる。
【0075】
このため、静音モードにおいて通常モードと同様に低電力で同じ又はより良い清掃効果を達成するために、清掃経路が改善されてもよい。すなわち、図7に示すオリジナル経路に応じて静音経路が生成され、静音経路の長さがオリジナル経路の長さよりも長くてもよい。このとき、部屋の領域と自動スイープロボットのスイープ幅が変化しないので、静音経路の長さが増加すると、自動スイープロボットによって形成される清掃領域が部屋の床全体を覆う層を形成するという事実に基づき、自動スイープロボットが更なる清掃を実現することができる。言い換えれば、自動スイープロボットは、部屋の床に対して重複スイープを行うことになり、それにより、低電力による清掃効果の低下を補うか、或いは、より良い清掃効果をも達成することができる。
【0076】
例示的な実施例として、静音経路を取得するために予め設定された数のオリジナル経路で重複組合せが行われる。図8(a)に示すように、静音モードにおいて、自動スイープロボットは、部屋の重複清掃動作をN回行う。すなわち、“重複組合せ”は、静音経路が複数のオリジナル経路を繰り返すことによって取得されると理解できる。或いは、オリジナル経路の開始位置及び終了位置が重複しないので、重複組合せは、(「オリジナル経路」+「逆方向(すなわち、経路がオリジナル経路と同じであるが、方向がオリジナル経路と反対であり、開始位置が部屋の左下隅であり、終了位置が部屋の左上隅である)」)×M回(すなわち、(「オリジナル経路」+「逆方向」)がM回繰り返される)と理解できる。或いは、オリジナル経路が部屋の各エリア内のサブ経路のセクションに対応する場合、重複組合せは、サブ経路の各セクションがN回スイープされる、すなわち、サブ経路のセクションがN回スイープされ、その後、全てのサブ経路がスイープされるまでサブ経路の次のセクションがN回スイープされると理解できる。
【0077】
例示的な実施例として、静音経路は、オリジナル経路の密集度に応じて生成され、静音経路の密集度は、オリジナル経路の密集度よりも高い。図8(b)に示すように、静音経路は、横方向において複数のサブ経路に分割され、縦方向において調整サブ経路がオリジナル経路よりも密集している。図7に示すように、調整サブ経路間の幅は、自動スイープロボットのスイープ幅であるが、図8において、調整サブ経路間の幅は、自動スイープロボットのスイープ幅よりも小さく、サブ経路に対応する清掃領域は重複し、複数回の清掃が同じ場所で行われ、それにより、清掃効果が向上する。
【0078】
本開示は、自動清掃装置の静音運転方法の前述した実施形態に対応する、自動清掃装置の静音運転装置の実施形態も提供する。
【0079】
図9は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の静音運転装置を示すブロック図である。図9を参照すると、静音運転装置は、指示受信ユニット91と、経路計画ユニット92と、モード切換ユニット93とを備えている。
【0080】
指示受信ユニット91は、静音指示を受信するように構成されている。
経路計画ユニット92は、静音指示に応じて静音経路を計画するように構成されている。
モード切換ユニット93は、静音モードに切り換えるとともに静音経路に応じて清掃動作を行うように構成されている。
【0081】
図10に示すように、図10は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の他の静音運転装置を示すブロック図である。図9で前述した実施形態に基づく本実施形態において、静音指示は、ユーザによって入力され、静音運転装置は、更に、モード制御ユニット94を備えている。
【0082】
モード制御ユニット94は、ユーザからの静音指示の取消動作が検知された場合、静音モードから通常モードに戻り、その他の場合は静音モードを維持するように構成されている。
【0083】
図11に示すように、図11は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の他の静音運転装置を示すブロック図である。図9で前述した実施形態に基づく本実施形態において、指示受信ユニット91は、距離取得サブユニット911と、第1指示生成サブユニット912とを備えている。
【0084】
距離取得サブユニット911は、ユーザとの相対距離を取得するように構成されている。
第1指示生成サブユニット912は、前記相対距離が予め設定された距離よりも小さい又は等しい場合、前記静音指示を生成するように構成されている。
【0085】
図12に示すように、図12は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の他の静音運転装置を示すブロック図である。図9で前述した実施形態に基づく本実施形態において、指示受信ユニット91は、状態取得サブユニット913と、第2指示生成サブユニット914とを備えている。
【0086】
状態取得サブユニット913は、ユーザの状態情報を取得するように構成されている。
第2指示生成サブユニット914は、ユーザが予め設定された状態であるとき、前記静音指示を生成するように構成されている。
【0087】
図13に示すように、図13は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の他の静音運転装置を示すブロック図である。図9で前述した実施形態に基づく本実施形態において、モード切換ユニット93は、電力調整サブユニット931を備えている。
【0088】
電力調整サブユニット931は、自動清掃装置の動作電力を予め設定された値に低減するように構成されている。
【0089】
なお、図13に示す前述した実施形態における電力調整サブユニット931の構造は、前述した図10−12の装置の実施形態に含まれてもよく、本開示に限定されるものではない。
【0090】
図14に示すように、図14は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の他の静音運転装置を示すブロック図である。図9で前述した実施形態に基づく本実施形態において、経路計画ユニット92は、経路取得サブユニット921と、経路生成サブユニット922とを備えている。
【0091】
経路取得サブユニット921は、オリジナル経路を取得するように構成されている。
経路生成サブユニット922は、オリジナル経路に応じて静音経路を生成するように構成され、静音経路の長さは、オリジナル経路の長さよりも長い。
【0092】
なお、図14に示される前述した実施形態の経路取得サブユニット921と経路生成サブユニット922とは、前述した図10−13の装置の実施形態に含まれてもよく、本開示に限定されるものではない。
【0093】
図15に示すように、図15は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の他の静音運転装置を示すブロック図である。図14で前述した実施形態に基づく本実施形態において、経路生成サブユニット922は、組合せモジュール922A又は生成モジュール922Bを備えている。
【0094】
組合せモジュール922Aは、静音経路を取得するために予め設定された数のオリジナル経路の重複組合せを行うように構成されている。
生成モジュール922Bは、オリジナル経路の密集度に応じて静音経路を生成するように構成され、静音経路の密集度は、オリジナル経路の密集度よりも高い。
【0095】
前述した実施形態の装置に関し、個々のモジュールの動作を行う具体的な方式が前記方法の実施形態に関する実施形態に詳細に述べられているので、ここでは詳細に述べない。
【0096】
本装置の実施形態について、それらは、方法の実施形態に概ね対応しているので、装置の実施形態の関連部分については、方法の実施形態の対応部分を参照する。前述した装置の実施形態は、単なる例示であって、別コンポーネントとしてユニットが物理的に分離されても、分離されなくてもよく、ユニットとして表示されるコンポーネントは、物理的ユニットであっても、物理的ユニットでなくてもよく、すなわち、ある場所に配置されてもよいし、複数のネットワークユニットに分配されてもよい。モジュールの一部又は全部は、本開示の解決策の目的を達成することができるように実際の需要に応じて選択されてもよい。当業者は、創造的な労働なしで理解し且つ実現できる。
【0097】
また、本開示は、プロセッサと、前記プロセッサによって実行可能な指示を記憶するメモリとを備え、前記プロセッサは、静音指示を受信し、前記静音指示に応じて静音経路を計画し、静音モードに切り換えるとともに前記静音経路に応じて清掃動作を行うように構成された、自動清掃装置の静音運転装置も提供する。
【0098】
また、本開示は、端末も提供する。当該端末は、メモリと、1以上のプログラムとを備えている。1以上のプログラムは、メモリに含まれ、1以上のプロセッサによって実行可能に構成され、静音指示を受信し、静音指示に応じて静音経路を計画し、静音モードに切り換えるとともに前記静音経路に応じて清掃動作を行う指示を含む。
【0099】
図16は、例示的な実施形態に係る自動清掃装置の静音運転装置1600のブロック図である。例えば、装置1600は、携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージ装置、ゲーム機、タブレット、医療機器、運動器具、携帯情報端末などであってもよい。
【0100】
図16を参照すると、装置1600は、処理コンポーネント1602、メモリ1604、電力コンポーネント1606、マルチメディアコンポーネント1608、オーディオコンポーネント1610、入力/出力(I/O)インターフェース1612、センサコンポーネント1614、及び通信コンポーネント1616の1以上のコンポーネントを備えてもよい。
【0101】
処理コンポーネント1602は、一般的には、表示、電話、データ通信、カメラ動作、及びレコーディング動作に関連する動作などの、装置1600の全体動作を制御する。処理コンポーネント1602は、前述した方法のステップの全部又は一部を行うように、指示を実行する1以上のプロセッサ1620を備えてもよい。さらに、処理コンポーネント1602は、処理コンポーネント1602と他のコンポーネントとの間のインタラクションを容易にする1以上のモジュールを含んでもよい。例えば、処理コンポーネント1602は、マルチメディアコンポーネント1608と処理コンポーネント1602との間のインタラクションを容易にするために、マルチメディアモジュールを含んでもよい。
【0102】
メモリ1604は、装置1600の動作をサポートするために様々なタイプのデータを記憶するように構成されている。そのようなデータの例には、装置1600上で動作するアプリケーション又は方法のための指示、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、写真、映像などが含まれる。メモリ1604は、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、読取り専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気又は光ディスクなどの任意のタイプの揮発性又は不揮発性メモリ装置、又はその組合せを用いて実現されてもよい。
【0103】
電力コンポーネント1606は、装置1600の様々なコンポーネントに対して電力を提供する。電力コンポーネント1606は、電力管理システム、1以上の電源、及び、装置1600の電力の生成、制御、分配に関連する他のコンポーネントを備えてもよい。
【0104】
マルチメディアコンポーネント1608は、装置1600とユーザとの間の出力インターフェースを提供する画面を備えている。いくつかの実施形態において、前記画面は、液晶ディスプレイ(LCD)やタッチパネル(TP)を備えてもよい。前記画面がタッチパネルを備える場合、前記画面は、ユーザからの入力信号を受信するタッチスクリーンとして実現されてもよい。前記タッチパネルは、前記タッチパネル上でのタッチ、スワイプ、及びジェスチャーを検知するための1以上のタッチセンサを備えてもよい。タッチセンサは、タッチ又はスワイプの動作の境界を検知するだけでなく、タッチ又はスワイプの動作に関連する持続時間及び圧力も検知してもよい。いくつかの実施形態において、マルチメディアコンポーネント1608は、前向きカメラ及び/又は後向きカメラを備えている。前向きカメラ及び後向きカメラは、装置1600が撮影モードや映像モードなどの運転モードにあるときに、外部のマルチメディアデータを受信してもよい。前向きカメラ及び後向きカメラの各々は、固定された光学レンズ系であってもよいし、焦点整合及び光学ズーム性能を有してもよい。
【0105】
オーディオコンポーネント1610は、オーディオ信号を出力及び/又は入力するように構成されている。例えば、オーディオコンポーネント1610は、装置1600が通話モード、レコーディングモード、音声認識モードなどの運転モードにあるときに外部オーディオ信号を受信するように構成されたマイクロフォン(「MIC」)を備えている。受信されたオーディオ信号は、更に、メモリ1604に記憶されても、通信コンポーネント1616を介して送信されてもよい。いくつかの実施形態において、オーディオコンポーネント1610は、更に、オーディオ信号を出力するスピーカを備えている。
【0106】
I/Oインターフェース1612は、処理コンポーネント1602と、キーボード、クリックホイール、ボタンなどの周辺インターフェースモジュールとの間のインターフェースを提供するように構成されている。ボタンは、限定されるものではないが、ホームボタン、ボリュームボタン、起動ボタン、及びロックボタンを備えてもよい。
【0107】
センサコンポーネント1614は、例えば、装置1600の様々な態様のステータス評価を提供する1以上のセンサを備えている。例えば、センサコンポーネント1614は、装置1600の開/閉状態、及びコンポーネント(例えば、装置1600の表示部及びキーパッド)の相対位置を検知してもよい。また、センサコンポーネント1614は、装置1600又は装置1600のコンポーネントの位置の変化、装置1600に接触するユーザの有無、装置1600の方位又は加速/減速、装置1600の温度の変化を検知してもよい。センサコンポーネント1614は、いかなる物理的接触もなく、近くの物体の存在を検知するように構成された近接センサを備えてもよい。また、センサコンポーネント1614は、更に、イメージングアプリケーションで使用するために、CMOSやCCDイメージングセンサなどの光センサを備えてもよい。いくつかの実施形態において、センサコンポーネント1614は、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサ、マイクロ波センサ、又は温度センサも含んでもよい。
【0108】
通信コンポーネント1616は、装置1600と他の装置との間の有線又は無線通信を容易にするように構成されている。装置1600は、WiFi、2G、3Gなどの通信規格、又はそれらの組合せに基づく無線ネットワークにアクセスすることができる。例示的な一実施形態において、通信コンポーネント1616は、放送チャンネルを介して外部の放送制御システムからの放送信号又は放送関連情報を受信する。例示的な一実施形態において、通信コンポーネント1616は、更に、短距離通信を容易にするために近距離無線通信(NFC)モジュールを備えている。例えば、NFCモジュールは、無線自動識別(RFID)技術、赤外線通信協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(BT)技術、又は他の技術に基づいて実現されてもよい。
【0109】
例示的な実施形態において、装置1600は、前述した方法を行うために、特定用途向け集積回路(ASICs)、デジタル信号プロセッサ(DSPs)、デジタル信号処理装置(DSPDs)、プログラマブル論理装置(PLDs)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGAs)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、又は他の電子部品などの1以上の電子的要素で実現されてもよい。
【0110】
本開示の例示的な実施形態においては、例えば、メモリ1604に含まれ、指示を含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体も提供される。前記指示は、前述した方法を行うための、装置1600のプロセッサ1620によって実行可能である。例えば、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、ROM、RAM、CD−ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ記憶装置等であってもよい。
【0111】
本発明の他の実施形態は、ここに開示された本発明の明細書及びプラクティスの考慮から当業者には明らかであろう。本願は、本発明の一般的な原理に従う任意の変形、使用、又は適応をカバーし、当該技術分野において公知又は慣行の範囲内にある本開示から逸脱するものを含むことが意図される。明細書及び実施例は、以下の特許請求の範囲によって示される本発明の真の範囲及び精神と共に、例示的のみとして考慮されることが意図される。
【0112】
本発明が前述され且つ添付の図面に図示された正確な構成に限定されるものではなく、様々な修正及び変更がその範囲から逸脱することなくなされてもよいことは認識されるであろう。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることが意図される。
図1
図2
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図5
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図10
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