(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
ここに与えられる見出しは、たとえあったとしても、便宜のみのためであって、必ずしも請求項に係る発明の範囲又は意味に影響するわけではない。
【0014】
図1は、インタフェイス108(例えば受信器(RX)インタフェイス)を有する無線周波数(RF)モジュール100を描く。インタフェイス108は、RFモジュール100を電話基板のような回路基板116に実装し得る態様の柔軟性の改善を許容する。110として示される領域は、回路基板設計により実装される異なる構成のRX経路を含み得る。インタフェイス108は、異なるRX経路構成に順応することができる。したがって、RFモジュール100の所与の実装を、異なる回路基板設計において利用することができる。RFモジュール100はさらに、送信器(TX)インタフェイス122を含み得る。RX及び/又はTXインタフェイスの代表的文脈において様々な例がここに記載されるが、本開示の一以上の特徴は、他のタイプの入力/出力(I/O)アプリケーションにおいて利用可能なことも理解される。
【0015】
図1の例において、RFモジュール100は、デュプレクサ104(FEMiDモジュールとも称する)を含むフロントエンドモジュール(FEM)として描かれる。かかるモジュールは、送受信器114からのRF信号を増幅するべく構成された複数の電力増幅器(PA)102を含み得る。増幅されたRF信号は、デュプレクサ104の対応する一つを介して通過させ、アンテナスイッチ106を介してアンテナへと引き回すことができる。いくつかの実施形態において、RF信号を受信するべく同じアンテナを利用することができる。かかる受信された信号は、デュプレクサ104及びRXインタフェイス108の対応する一つを介して低雑音増幅器(LNA)112へと引き回すことができる。LNA112からの増幅された信号出力は、さらなる処理を目的として送受信器114へと引き回されるように示される。
【0016】
図2は、
図1のFEM100の詳細な例を示す。PAは一般に、破線枠102として示される。デュプレクサは一般に、破線枠104として示される。アンテナスイッチは106として示される。いくつかの実施形態において、FEM100は、例えば、積層基板120のようなパッケージング基板120に実装することができる。かかるFEMはまた、例えば、TX動作のための帯域選択を許容するべく構成された帯域選択スイッチ122も含む。FEM100はまた、FEM100の様々なコンポーネントに関連付けられた一定数の制御機能を与え及び/又は容易にするべく構成された制御器124も含み得る。
【0017】
図2の例において、デュプレクサは、B12デュプレクサ(B12DPX)、B13DPX、B26DPX、B28ADPX、B20DPX、B28BDPX及びB8DPXのアセンブリとして描かれる。かかるデュプレクサは、そのRX出力をRXインタフェイス108へと与えることができる。RXインタフェイス108はまた、非デュプレクサソースからのRX信号を受信することもできる。例えば、B29RX信号は、共通アンテナから受信され、アンテナスイッチ106とFEMモジュール100の外部にあるB29RXフィルタとを介してRXインタフェイス108へと引き回されるように示される。他例において、B27RX及びAux信号は、対応アンテナを介して受信され、RXインタフェイス108へと引き回されるように示される。したがって、RXインタフェイス108のための代表的入力は、B29RX、B28ARX、B28BRX、B12RX、B13RX、B20RX、B8RX、B26RX、B27RX及びAuxRXを含むように示される。理解されることだが、RXインタフェイス108は、他帯域の信号を引き回すべく構成することができ、特定帯域の信号へのここでの任意の参照は、任意の適切な又は実用的な帯域/チャネルに適用可能なことを理解するべきである。
【0018】
いくつかのRFアプリケーションにおいて、一定数の帯域に関連付けられた信号は、共通経路を介して処理することができる。例えば、LNAは、類似の周波数範囲を有する異なる帯域の信号を処理するべく構成することができる。広帯域LNAは、分離された周波数範囲の帯域の信号を処理するべく構成することができる。いくつかの実施形態において、かかる広帯域LNAはまた、十分に分離された周波数範囲を有する2以上の帯域が一緒に処理可能となるキャリアアグリゲーションアプリケーションを目的として利用することもできる。多数のTX及び/又はRX経路の利用は、モジュール120において様々な整合ネットワーク及び/又は複雑なRF経路レイアウトを必然的に伴い得る。専用整合ネットワークによって個々の帯域の最適化を可能とし得るが、かかる構成は、サイズ及び/又はレイアウトの制約/複雑性において一定の不利をもたらし得る。RX及び/又はTX経路の引き回しは、少なくとも部分的には、一以上の内部モジュールコンポーネント及び/又は回路基板トレース/デバイスと相互作用をするべく実装されたRX及び/又はTXインタフェイス回路群のタイプ及び/又は構成によって決定され得る。一定の実施形態において、複数のRX及び/又はTX信号は、単一の送信経路に統合することができる。しかしながら、単一の専用統合体は、すべてのプラットフォーム/顧客にとってうまくいくわけではないので、RX及び/又はTXポートマッピングの柔軟な再構成を許容する構成が望ましい。
【0019】
ここに開示される一定の実施形態は、関連回路基板上のRFモジュール内部又はRFモジュール外部において、必要又は所望に応じ様々な組み合わせで一緒に配線され得る多数の単極単投(ここでは「SP1T」又は「SPST」と称する)スイッチの利用を与える。様々なSP1Tスイッチが開の場合、寄生損失(複数可)が比較的低く、開のスイッチ(複数可)は一般に、関与し/選択されたアクティブな経路にとって開回路として見える。一定の実施形態は、TX及び/又はRX経路の一以上の結合が所望どおりに可能な柔軟な無線基板レイアウトを与えるので、すべてのプラットフォーム、顧客及び/又は製品にわたる多数の異なる構成において単一モジュールを使用することができる。
【0021】
ここに開示される一定の実施形態は、柔軟なRX統合体スイッチングを可能とするべく構成されたRXインタフェイスを含むRFモジュールを与える。例えば、複数群の周波数帯域の経路を、RXスイッチの専用極に一緒に統合することができる。
図3は、代表的RX入力(B29RX、B28ARX、B28BRX、B12RX、B13RX、B20RX、B8RX、B26RX、B27RX及びAuxRX)が、さらなる処理を目的として2つの統合RX出力へと引き回される代表的構成10を示す。信号(複数可)は、RFモジュールのアンテナにおいて受信することができる。ここで、受信された信号(複数可)は、信号(複数可)をRXインタフェイスへと与えるデュプレクサを通過する。
図3において、RX入力B29RX、B28ARX、B28BRX、B12RX、B13RX、B20RXは、例えばSP6Tスイッチによって単一出力ピン12に統合されるように示される。かかる統合された帯域の中から所与の帯域を、対応する投すなわちスロー(throw)を閉にしかつ対応する他のスローを開にすることによって、動作のために選択することができる。同様に、RX入力B8RX、B26RX、B27RX、AuxRXは、例えばSP4Tスイッチによって、単一出力ピン14に統合されるように示される。かかる統合された帯域の中から所与の帯域を、対応する投すなわちスローを閉にしかつ対応する他のスローを開にすることによって、動作のために選択することができる。
【0022】
図3の例において、インタフェイス10のRX出力構成は、代表的回路基板設計上の2つの帯域群の統合体に整合する。しかしながら、回路基板設計においては、例えば、統合体の群、所与の群の帯域内容等にバリエーションが存在し得る。かかるバリエーションにより、
図3の代表的RXインタフェイス10は典型的に、少なくともある程度の機能損失なしには利用することができない。したがって、
図3の代表的な統合体構成は一般に、多様なRX出力構成において使用する柔軟性を与えることがない。さらに、SP4T及びSP6Tスイッチに関連付けられた寄生損失は、望ましくないことに、例えばSP1Tスイッチの損失に関連して高くなり得る。
【0023】
図4は、いくつかの実施形態において、RXインタフェイス108を、多様な回路基板設計のための柔軟性を高めるべく構成できることを示す。多くの異なる帯域が同じ線で取り扱われる
図3の構成は一定の利益を与え得るが、かかる構成は、RXインタフェイスの外部で外部スイッチ(複数可)を実装することなしには、一定の帯域を一緒に束ねるための所望の柔軟性を与えることができない。これは、高価となり及び/又は望ましくない複雑性を与える可能性がある。一定の実施形態は、複数の帯域の信号のそれぞれに対し、別個のRXインタフェイス入力ピンを与える。ここで、各入力ピンは、別個のSP1Tスイッチに関連付けられる。個々のRXインタフェイス入力ピンは、ポートマッピングが所望の構成を満たす必要に応じて、RFモジュールの外部で柔軟に接続し/束ねることができる。
図4の代表的RXインタフェイス108は、代表的RX入力(B29RX、B28ARX、B28BRX、B12RX、B13RX、B20RX、B8RX、B26RX、B27RX及びAuxRX)のそれぞれに対し、別個の出力ピン(集合的に130として示す)を含むように示される。かかる別個の出力ピンを介しての引き回し制御は、例えば、各RX入力に対する単極単投(SP1T)スイッチによって達成することができる。したがって、10の代表的RX入力(B29RX、B28ARX、B28BRX、B12RX、B13RX、B20RX、B8RX、B26RX、B27RX及びAuxRX)に対し、RXインタフェイス108を介した一以上のRX信号の引き回し制御を与えるべく、10のSP1Tスイッチを実装することができる。一定の帯域/ピンが例示されるが、本開示の範囲内で任意構成の帯域及び/又はピンも実装できることを理解すべきである。例えば、一定の実施形態において、帯域の部分集合のみを別個のピン/スイッチに関連付けることができる。
【0024】
図4の例において、回路基板側は、RXインタフェイス108の別個の出力ピン130と対にされるべく構成された信号経路を有するものとして示される。かかる対の構成を超えて、様々な回路基板設計は、同じRFモジュール(例えばFEM)を使用しながらも、異なる引き回し構成を実装することができる。
図5及び6は、同じRXインタフェイス108(したがって同じRFモジュール)を使用しながらも実装することができる、かかる引き回し構成の例を示す。
図5及び/又は6の引き回し構成は、RFモジュールが搭載され又は搭載可能とされるプリント回路基板(PCB)上においてのように、RXインタフェイス108に関連付けられたRFモジュールの外部で実装することができる。
【0025】
図5は、
図4の代表的RXインタフェイス108を使用して実装することができる回路基板設計110の一例を示す。
図5の代表的回路基板設計110は、
図3を参照してここに記載される同じ代表的RX信号引き回し構成を与えるべく構成される。しかしながら、
図3において統合は、対応RFモジュールのRXインタフェイス(10)において達成される。
図5において統合は、対応RFモジュールの外部の回路基板において達成することができる。
【0026】
例えば、
図5を参照すると、10の代表的SP1Tスイッチにより、10の代表的RX入力(B29RX、B28ARX、B28BRX、B12RX、B13RX、B20RX、B8RX、B26RX、B27RX及びAuxRX)の、その別個の出力ピンへの引き回し制御が可能となる。
図4の例を参照して記載されるように、回路基板側は、RXインタフェイス108の別個の出力ピン130と対にされるべく構成された信号経路を含み得る。かかる対の信号経路は、回路基板側において第1及び第2共通経路に統合することができる。例えば、B29RX、B28ARX、B28BRX、B12RX、B13RX、B20のための回路基板上の信号経路は、第1共通経路に統合することができる。同様に、B8RX、B26RX、B27RX、AuxRXのための回路基板上の信号経路は、第2共通経路に統合することができる。
【0027】
図6は、
図5の例とは異なるが、
図4と同じ代表的RXインタフェイス108を使用して実装することができる回路基板設計110の一例を示す。
図5の例と同様に、
図6の10の代表的SP1Tスイッチにより、10の代表的RX入力(B29RX、B28ARX、B28BRX、B12RX、B13RX、B20RX、B8RX、B26RX、B27RX及びAuxRX)の、その別個の出力ピンへの引き回し制御が可能となる。
図4の例を参照して記載されるように、回路基板側は、RXインタフェイス108の別個の出力ピン130と対にされるべく構成された信号経路を含み得る。
【0028】
図6の例において、代表的帯域B29RX、B28ARX、B12RXのための信号経路は、共通経路に統合されるように示される。同様に、代表的帯域B13RX、B20RX、B8RX、B26RXのための信号経路も、共通経路に統合されるように示される。代表的帯域B28BRX、B27RX及びAuxRXのための信号経路は、統合されることなく、その対応する別個の経路へと引き回される。
【0029】
図5及び6の非制限的な例に基づくと、RXインタフェイス108を有する所与のRFモジュールを、回路基板において異なる信号経路設計を目的として利用できることがわかる。異なる回路基板設計に順応するかかる柔軟性に加え、RX入力のための別個のスイッチ(例えばSP1Tスイッチ)は、有利な性能的特徴を与えることができる。例えば、注目されるのは、RFモジュールにおいて10の代表的RX入力の引き回しを制御するべく10の別個のSP1Tスイッチが利用される
図4〜6の例において、いずれかのSP1Tスイッチが開の場合、当該スイッチに起因する寄生効果が、望ましいことに低くなり、(対応SP1Tスイッチが閉となる)アクティブな経路にとって開回路として見えることである。
【0030】
ここに記載されるように、ここに記載される一以上の特徴を有するRXインタフェイス(例えば
図1、2、4〜6の108)により、単一部品(例えばFEMのようなRFモジュール)を、電話基板のような回路基板において異なる方法で異なるRX経路マッピングをサポートする柔軟な態様で利用することができる。またもここに記載されるように、かかる望ましい柔軟性は、RX経路設計に対して性能上の影響をほとんど又は全く与えることなく達成することができる。
【0031】
またも注目されるのは、ここに記載される一以上の特徴を有するRXインタフェイス柔軟性により、(例えば別個の出力ピンのためのスイッチを有する)RFモジュールからの様々なRF出力の引き回し制御に柔軟性が得られることである。かかる引き回し制御の柔軟性により、例えば、回路基板における外部スイッチ容積を低減又は排除することができるので、面積及び/又はコストの有利な節約がもたらされる。いくつかの実施形態において、SMD及び整合ネットワークのような簡単な回路基板コンポーネントの使用を、同じRFモジュールを利用しながらも回路基板において異なる構成でのRX信号の有効な引き回しを達成するべく、RXインタフェイスのスイッチング制御と協働して利用することができる。
【0032】
図4〜6の例において、10の代表的RX入力すべて(B29RX、B28ARX、B28BRX、B12RX、B13RX、B20RX、B8RX、B26RX、B27RX及びAuxRX)が、対応する別個の出力ピン及びSP1Tスイッチを有するものとして描かれる。
図7は、いくつかの実施形態において、すべてのRX入力が必ずしも、かかる一対一I/O構成を有する必要がないようにRXインタフェイス108を構成できることを示す。
【0033】
図7の代表的RXインタフェイス108において、RX入力のいくつかには一対一I/O構成が与えられる一方、他のRX入力はRXインタフェイス108内に統合される。例えば、RX入力RX_IN_1、RX_IN_2及びRX_IN_3が、共通ピンを介して出力されるべく(例えばSP3Tスイッチによって)RXインタフェイス108に統合されるように示される。RX入力RX_IN_4、RX_IN_5、RX_IN_6、RX_IN_7及びRX_IN_8は、その対応別個の出力ピンへと、例えば5つのSP1Tスイッチを介して引き回されるように示される。
【0034】
図8の代表的RXインタフェイス808において、一以上のRX入力群が、一以上の2極3投(DP3T)又は他の2極(DPXT)スイッチを使用して統合される。かかる構成は、内部信号引き回しに対してピンの数が限られる場合に実装することができる。例えば、限られたRX(又はTX)ピンの数は、比較的複雑なスイッチを必然的に伴うので、比較的高い損失がもたらされる。DPXTスイッチの使用により、個々の帯域の柔軟性が可能となるが、RFモジュール内部のサイズ及び/又はレイアウトの制約/複雑性に関する一定の不利ももたらされる。しかしながら、ここに記載される専用SPXTスイッチは、一定のプラットフォームとは整合しない可能性がある。したがって、ポートマッピングの柔軟な再構成を与えるRF/TXインタフェイスが望ましい。
【0035】
ここに開示される一定の実施形態は、RFモジュールの内部及び/又は外部(例えばPCB上)において望ましい組み合わせで一緒に配線又は結合することができるスイッチを含むRX(又はTX)インタフェイスを与える。RX(又はTX)インタフェイスにおいてハードウェアプログラム可能ワイヤボンディングを使用することにより、ピン配列構成は、少なくとも部分的には再定義可能となり得る。さらに、柔軟なPCBレイアウトによりRX(又はTX)経路を所望どおりに結合することができるので、すべてのプラットフォーム、顧客及び/又は製品にわたる多くの異なる構成において単一部品を使用することができる。
図9は、いくつかの実施形態において、RXインタフェイス908が、多様な回路基板設計に対して柔軟性を増加させるべく構成できることを示す。RXインタフェイス908は、例えば限られたピン配列制約下でのポートマッピングの必要に応じて、RXインタフェイス908において柔軟に接続することができるハードウェアプログラム可能ワイヤボンディングを有する複数のSP1Tスイッチを含む。一定の実施形態において、一定のスイッチ組み合わせ901は、RXインタフェイス内に実装することができる。付加的又は代替的に、一定のスイッチ組み合わせ902は、PCB上のようなRXインタフェイスの外部に実装することができる。
【0037】
ここに開示される一定の実施形態は、柔軟なTX統合スイッチングを可能にするべく構成されたTXインタフェイスを与える。
図10に示されるように、一定のTXインタフェイスが、複数の通信帯域群を一緒に統合するべく設計された一以上の多投スイッチ(例えばSP5T、SP10T)を含む。
図10は、代表的TX入力(低帯域(LB)RF
in、超低帯域(VLB)RF
in、B12/17RF
in、B13RF
in、2GLBRF
in)が第1スイッチ(例えばSP5T)において統合され、第2スイッチ(例えばSP10T)を介して複数のTX線へと選択的に与えられる代表的構成1022を示す。様々なRF入力信号は、関連付けられたTXインタフェイス1022及び/又はRFモジュール外部のソースから受信することができる。例えば、RF入力信号は、少なくともTXインタフェイス1022を介してRFモジュールに通信可能に結合された送受信器モジュールから受信することができる。一ポートに多数のチャネルが設けられた一定の実施形態において、所望の引き回しを達成するには、TXインタフェイスの外部にあるスイッチが必要となり得る。
図10の構成は、スイッチング機能がTXインタフェイス1022内に実装される代替例を与える。しかしながら、
図10の多投スイッチの使用は、比較的高い損失をもたらし得る。例えば、2つのスイッチがカスケード構成に実装される場合、一方のスイッチは0.5dBの損失を有しかつ他方のスイッチは0.8dBの損失となり、当該スイッチの組み合わせによる損失は1.3dBの損失となる。
【0038】
図10の例において、インタフェイス1022のTX入力構成は、代表的回路基板設計上の2つの帯域群の統合体に整合する。しかしながら、回路基板設計においては、例えば、統合体の群、所与の群の帯域内容等にバリエーションが存在し得る。かかるバリエーションにより、
図10の代表的TXインタフェイス1022は典型的に、少なくともある程度の機能損失なしには利用することができない。したがって、
図10の代表的な統合構成は一般に、多様なRX出力構成において使用する柔軟性を与えることがない。
【0039】
図11は、代表的TXインタフェイス1122を例示する。ここで、複数のSP1Tスイッチ(S1、S2、S3)及び複数のTXピン(1130a−d)は、様々なタイプの送受信器との接続を目的としてポートマッピングと整合するように、TXインタフェイス1122の外部で柔軟に接続することができる。
図10の2段スイッチ構成とは異なり、
図11のTXインタフェイスは、単一スイッチ段を含み得る。例えば、TXインタフェイス1122は、複数の帯域それぞれのための専用SP1Tスイッチを含み得る。インタフェイス1122はさらに、一以上の組の帯域を結合及び/又は散開するべく多投スイッチを含み得る。単一スイッチ段により、TXインタフェイス1122は、
図10のTXインタフェイス1022の構成よりも低減された損失を与えることができる。
【0040】
図12は、代表的TXインタフェイスを例示する。ここで、一以上の帯域が、上述のように単一のSP1Tスイッチにマッピングされる一方、一以上の他の帯域が多投スイッチにマッピングされる。しかしながら、一定の実施形態において、所与のピンを単投スイッチ又は多投スイッチに接続し又は接続しない柔軟性を有することが望ましい。限られたTX(又はRX)ピンの数は、比較的複雑なスイッチ及び多投スイッチの高損失を必然的に伴い得る。すなわち、DPXT又は他のスイッチが個々の帯域の有利な柔軟性を与える一方、RFモジュール内部のサイズ及び/又はレイアウトの制約/複雑性における一定の不利が、かかる構成を望ましくないものとし得る。しかしながら、一定の帯域のための専用SPXTスイッチは、いくつかのプラットフォーム/製品に対して整合しない可能性がある。したがって、TX(又はRX)ポートマッピング等の柔軟な再構成を許容する能力が望ましい。かかる目的のため、ここに開示される一定の実施形態のRFインタフェイスは、ハードウェアプログラム可能TXスイッチングを可能とするべく構成される。
【0041】
図13は、ここに開示される実施形態によって実装することができるTXインタフェイス1222の一例を示す。
図13の引き回しにより、一の内部入力線を他の内部入力線に接続することが可能となる。これにより、一以上の帯域に対し、第1スイッチ(例えばSP2T)と第2スイッチ(例えばSP1T)との間の選択性が得られる。選択可能な接続がRFインタフェイス/モジュール内部のハードワイヤード接続として示されるが、スイッチの選択性は、RFインタフェイス及び/又はモジュール外部において与えることもできる。必要に応じて様々な組み合わせで一緒に配線可能なスイッチを利用することにより、RFモジュール内部又はRFモジュールが搭載可能なPCB上のいずれによっても、すべてのプラットフォーム/製品にわたる広い整合性が許容される。RFモジュール内部の構成可能スイッチ配線により、TX(又はRX)インタフェイスにおけるRFモジュールのピン配列が、有効に再定義可能となる。例えばPCB上の外部構成可能スイッチ配線により、必要に応じてTX(又はRX)信号経路の組み合わせを許容することができので、すべての異なるプラットフォーム/製品にわたる単一モジュールの使用が可能となる。
【0042】
ここに記載されるように、ここに記載される一以上の特徴を有するRXインタフェイス(例えば
図1、2、4〜6の108)により、単一部品(例えばFEMのようなRFモジュール)を、電話基板のような回路基板において異なる方法で異なるRX及び/又はTX経路マッピングをサポートする柔軟な態様で利用することができる。またもここに記載されるように、かかる望ましい柔軟性は、RX/TX経路設計に対して性能上の影響をほとんど又は全く与えることなく達成することができる。
【0043】
またも注目されるのは、ここに記載される一以上の特徴を有するRXインタフェイス又はTXインタフェイスにより、(例えば別個の出力ピンのための独立スイッチを有する)RFモジュールからの様々なRF出力の引き回し制御に柔軟性が得られることである。かかる引き回し制御の柔軟性により、例えば、回路基板における外部スイッチ容積を低減又は排除することができるので、面積及び/又はコストの有利な節約がもたらされる。いくつかの実施形態において、SMD及び整合ネットワークのような簡単な回路基板コンポーネントの使用を、同じRFモジュールを利用しながらも回路基板において異なる構成でのRX/TX信号の有効な引き回しを達成するべく、RX又はTXインタフェイスのスイッチング制御と協働して利用することができる。いくつかの実施形態において、RX及びTXインタフェイスのいずれか又は双方は、ここに記載される一以上の特徴を含み得る。さらに、上記RFアプリケーションはまた、RX及びTXインタフェイスのいずれか又は双方に実装されたプログラム可能スイッチング機能も含み得る。
【0044】
いくつかの実装において、ここに記載される一以上の特徴を有するアーキテクチャ、デバイス及び/又は回路を、無線デバイスのようなRFデバイスに含めることができる。かかるアーキテクチャ、デバイス及び/又は回路は、ここに記載される一以上のモジュラー形態で又はその何らかの組み合わせで、無線デバイスに直接実装することができる。いくつかの実施形態において、かかる無線デバイスは、例えば、セルラー電話、スマートフォン、電話機能あり又はなしのハンドヘルド無線デバイス、無線タブレット、無線ルータ、無線アクセスポイント、無線基地局等を含み得る。理解されることだが、無線デバイスの文脈で記載されてはいるが、本開示の一以上の特徴はまた、基地局のような他のRFシステムに実装することもできる。
【0046】
図14は、ここに記載される一以上の有利な特徴を有する代表的無線デバイス500を描く。いくつかの実施形態において、かかる有利な特徴は、ここに記載される一以上の特徴を有するフロントエンド(FE)モジュール100に実装することができる。ここに記載されるように、かかるFEMは、電話基板のような回路基板において多様な信号引き回し設計を目的として所与のFEMを利用し得る態様に柔軟性を与えることができるRXインタフェイス108を含み得る。いくつかの実施形態において、かかるFEMは、破線枠で示されるものよりも多い又は少ないコンポーネントを含み得る。
【0047】
FEM100におけるPA102は、その対応RF信号を、増幅及び送信対象のRF信号を発生させ並びに受信した信号を処理するべく構成され及び動作し得る送受信器510から受信することができる。送受信器510は、ユーザに適したデータ及び/又は音声信号と送受信器510に適したRF信号との間の変換を与えるべく構成されたベース帯域サブシステム508と相互作用をするように示される。送受信器510はまた、無線デバイス500の動作のための電力を管理するべく構成された電力管理コンポーネント506に接続されるように示される。電力管理はまた、無線デバイス500のベース帯域サブシステム508及び他のコンポーネントの動作を制御することもできる。
【0048】
ベース帯域サブシステム508は、ユーザに与えられ及びユーザから受けた音声及び/又はデータの様々な入出力を容易にするべく、ユーザインタフェイス502に接続されるように示される。ベース帯域サブシステム508はまた、無線デバイスの動作を容易にし及び/又はユーザのための情報記憶を与えるデータ及び/又は命令を記憶するべく構成されたメモリ504に接続することもできる。
【0049】
代表的無線デバイス500において、フロントエンドモジュール300は、アンテナスイッチモジュール(ASM)106を含み得る。かかるASMは、アンテナ520とデュプレクサ104群との間の信号引き回し制御を与えることができる。送信対象の増幅されたRF信号は、PA102からアンテナ520へと、デュプレクサ104及びASM106を介して引き回すことができる。アンテナを介して受信されたRF信号は、対応LNA(複数可)112へとASM106、デュプレクサ104及びRXインタフェイス108を介して引き回すことができる。LNA(複数可)112からの増幅された信号は、送受信器510へと引き回されるように示される。
【0050】
一定数の他の無線デバイス構成も、ここに記載される一以上の特徴を利用することができる。例えば、無線デバイスは、多重帯域デバイスである必要はない。他例において、無線デバイスは、ダイバーシティアンテナのような付加アンテナ、並びに、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)及びGPSのような付加的な接続機能を含み得る。
【0051】
本開示の一以上の特徴は、ここに記載される様々なセルラー周波数帯域に実装することができる。かかる帯域の例が表1に列挙される。理解されることだが、当該帯域の少なくともいくつかは、サブ帯域に分割することができる。またも理解されることだが、本開示の一以上の特徴は、表1の例のような指定を有しない周波数範囲とともに実装することができる。
【表1】
【0052】
本明細書及び特許請求の範囲全体にわたり、文脈上そうでないことが明らかでない限り、「含む」等の用語は、排他的又は網羅的な意味とは反対の包括的意味に、すなわち「〜を含むがこれらに限られない」との意味に解釈すべきである。ここで一般に使用される用語「結合」は、直接接続されるか又は一以上の中間要素を介して接続されるかいずれかとなり得る2以上の要素を言及する。加えて、用語「ここ」、「上」、「下」及び類似の趣旨の用語は、本願において使用される場合、本願全体を言及し、本願の任意の特定部分を言及するわけではない。文脈が許容する場合、単数又は複数の上述の詳細な説明における用語はそれぞれ、複数又は単数をも含み得る。2以上の項目のリストを参照する用語「又は」及び「若しくは」について、当該用語は以下の解釈のすべてをカバーする。すなわち、当該リストの任意の項目、当該リストのすべての項目、及び当該リストの項目の任意の組み合わせである。
【0053】
本発明の実施形態の上記詳細な説明は、排他的であることすなわち本発明を上記開示の正確な形態に制限することを意図しない。本発明の及びその例の特定の実施形態が例示を目的として上述されたが、当業者が認識するように、本発明の範囲において様々な均等の修正も可能である。例えば、プロセス又はブロックが所与の順序で提示されるが、代替実施形態は、異なる順序でステップを有するルーチンを行うこと又はブロックを有するシステムを用いることができ、いくつかのプロセス又はブロックは削除、移動、追加、細分化、結合、及び/又は修正することができる。これらのプロセス又はブロックはそれぞれが、様々な異なる態様で実装することができる。また、プロセス又はブロックが直列的に行われるように示されることがあるが、これらのプロセス又はブロックは、その代わりに、並列して行い又は異なる時に行うこともできる。
【0054】
ここに与えられた本発明の教示は、必ずしも上述のシステムに限られることがなく、他のシステムにも適用することができる。上述の様々な実施形態の要素及び行為は、さらなる実施形態を与えるべく組み合わせることができる。
【0055】
本発明のいくつかの実施形態が記載されたが、これらの実施形態は、例のみとして提示されており、本開示の範囲を制限することを意図しない。実際、ここに記載される新規な方法及びシステムは、様々な他の形態で具体化することができる。さらに、ここに記載される方法及びシステムの形態における様々な省略、置換及び変更が、本開示の要旨から逸脱することなくなし得る。添付の特許請求の範囲及びその均等物が、本開示の範囲及び要旨に収まるかかる形態又は修正をカバーすることが意図される。