(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6294461
(24)【登録日】2018年2月23日
(45)【発行日】2018年3月14日
(54)【発明の名称】模擬タバコの組立て方法
(51)【国際特許分類】
A24F 47/00 20060101AFI20180305BHJP
A61M 15/06 20060101ALI20180305BHJP
【FI】
A24F47/00
A61M15/06
【請求項の数】12
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-504745(P2016-504745)
(86)(22)【出願日】2014年3月25日
(65)【公表番号】特表2016-519574(P2016-519574A)
(43)【公表日】2016年7月7日
(86)【国際出願番号】GB2014050941
(87)【国際公開番号】WO2014155095
(87)【国際公開日】20141002
【審査請求日】2017年3月13日
(31)【優先権主張番号】1305494.5
(32)【優先日】2013年3月26日
(33)【優先権主張国】GB
(31)【優先権主張番号】1405079.3
(32)【優先日】2014年3月21日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】510000482
【氏名又は名称】カインド・コンシューマー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】KIND CONSUMER LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100084146
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】アレックス・ハーン
(72)【発明者】
【氏名】リティカ・グプタ
(72)【発明者】
【氏名】レネ・マウリシオ・ゴンサレス・カンポス
(72)【発明者】
【氏名】カイン・ゾー・ニエイン
【審査官】
西田 侑以
(56)【参考文献】
【文献】
特表2013−520982(JP,A)
【文献】
特表2012−529898(JP,A)
【文献】
特表2013−521818(JP,A)
【文献】
実開昭51−089595(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 47/00
A61M 15/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状の模擬タバコを組立てる方法であって、
a)吸入端および補給端を有する細長い中空のハウジングを準備し、
b)出口が前記吸入端に隣接するように、その基端で開口しており、末端に前記出口を有する出口弁チューブを前記補給端から挿入し、
c)その末端が前記出口弁チューブの基端と流体的に連通するように、前記補給端からディップ・チューブを挿入し、
d)前記補給端から支持部を挿入して、前記ディップ・チューブの基端を前記ハウジング内で支持し、
e)前記出口弁チューブが開口すると、前記ディップ・チューブが組成物リザーバを前記出口と流体的に連通させて配置する状態で、模擬タバコのこの領域にある前記ハウジングが前記組成物リザーバを形成し、前記組成物リザーバと選択式に連通できるように補給弁を前記補給端に挿入して所定の位置に固定し、
f)弁要素を前記ハウジング側にある凹部に挿入して、前記弁要素が前記出口弁チューブを選択的に閉止するように配置し、
g)呼吸作動型弁駆動機構を横方向に前記凹部に挿入し、
h)カバーを前記凹部にかける
ことを含む、方法。
【請求項2】
前記ステップb)から前記ステップe)が独立しており、かつ時系列である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記弁要素および前記呼吸作動型弁駆動機構が一体であり、単一のステップで挿入される、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ステップb)の後に前記ステップf)を行う、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記ステップh)の後に、ラップをアセンブリに貼付けることをさらに含み、前記ラップは、紙または紙状の層と、前記紙または前記紙状の層を保護するための高分子フィルムとを含む、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記支持部および前記補給弁がユニット式部品として挿入される、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記補給弁を所定の位置に固定することによって、前記ディップ・チューブおよび前記出口弁チューブを所定の位置に維持する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記補給弁を前記ハウジングに音波溶接する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記出口弁チューブが変形可能なチューブであり、前記弁要素が選択的に前記出口弁チューブを挟むように配置されている、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記呼吸作動型弁駆動機構が、ダイヤフラムであって、付勢部材に反して前記弁要素を開弁するために、前記ダイヤフラムにわたり空気が前記ハウジングを通って流れるように配置された前記ダイヤフラムを備える、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
主軸が前記基端を通過するため、前記ディップ・チューブの入口を前記主軸の方向に前記組成物リザーバの容量の中央の50%のところに配置するように、前記ディップ・チューブの基端を保持する、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記ディップ・チューブが可撓性であり、前記支持部の内表面がその末端でテーパ状となっており、前記ディップ・チューブの基端を所望の位置に案内する、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、模擬タバコの組み立て方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願人は、吸入可能な組成物のリザーバを収容するハウジングを有するタイプの模擬タバコを提案しており、このリザーバは呼吸作動型出口弁により選択的に閉じられる出口を有する。この模擬タバコは、ユーザが出口端を吸うと開口して、組成物をリザーバから投与する。
【0003】
このタイプの模擬タバコは、国際公開第2011/107737号に開示されている。この文献では、出口弁がいかなる方向に開いても十分な組成物がリザーバの出口に供給されるように、リザーバの相当部分を満たす芯が必要である。
【0004】
しかし、芯は理想的とはいえない。というのは、芯が組成物に対して高い位置にある表面領域によって、芯の材料が組成物に浸出する傾向が増えるからである。
【0005】
独国特許公開第4030257号には、リザーバの出口端から短い距離だけ延びるチューブが開示されている。このチューブは、可撓性であり、その向きがいかなるものであってもリザーバの底面の方に重み付けられるように、その入口端には重さがある。この文献は、模擬タバコが実際にどのように組立てられるかを開示していない。
【0006】
市販の商品が成功を収めるために重要なことは、模擬タバコは、大量製造に適した方法で簡単に組み立て可能であることである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、従来技術の問題に対処し、大量製造に適したタバコの組立て方法を目的とする。
【0008】
本発明によると、管状の模擬タバコを組立てる方法が提供され、この方法は
a)吸入端および補給端を有する細長い中空のハウジングを準備し、
b)出口が吸入端に隣接するように、その基端で開口しており、末端に出口を有する出口弁チューブを補給端から挿入し、
c)その末端が出口弁チューブの基端と流体的に連通するように、補給端からディップ・チューブを挿入し、
d)補給端から支持部を挿入して、ディップ・チューブの基端をハウジング内に支持し、
e)出口弁チューブが開口すると、ディップ・チューブが組成物リザーバを出口と流体的に連通させて配置する状態で、模擬タバコのこの領域にあるハウジングが組成物リザーバを形成し、補給弁は組成物リザーバと選択式に連通することができるように、補給弁を補給端に挿入して所定の位置に固定し、
f)弁要素をハウジング側にある凹部に挿入して、弁要素が出口弁チューブを選択的に閉止するように配置し、
g)呼吸作動型弁駆動機構を凹部に横方向に挿入し、
h)カバーを凹部にかける
ことを含む。
【0009】
本発明は、いくつかの部品をタバコの補給端に挿入し、他のいくつかの部品をハウジング側の凹部に通す。このことによって、部品が互いに干渉することなく所定の位置に容易に案内されることのできる単純なアセンブリが提供される。さらに、支持部を挿入してディップ・チューブの基端を支持することによって、ディップ・チューブが所望の位置に簡単な方法で保持される。したがって、すべての部品が確実に配置されている状態で、タバコを容易に組立てることができる。
【0010】
出口弁チューブ、ディップ・チューブ、支持部、および補給弁のうちの1つ以上を、一体式とすることが可能であり、あるいは、ハウジングに挿入される前にサブ・アセンブリとして組立てることが可能である。たとえば、出口弁チューブおよびディップ・チューブが一体式に形成されていてもよく、あるいは、支持部および補給弁がユニット式部品として挿入されてもよい。しかし、ステップb)からステップe)が独立しており、かつ時系列(sequential)であることが好ましい。
【0011】
ステップf)からステップh)が独立しており、かつ時系列であってもよい。しかし、好ましくは、弁要素および呼吸作動型弁駆動機構が一体であり、単一のステップで挿入される。
【0012】
部品を補給端に挿入する必要のあるステップb)からステップe)を、側方に開口することに関連するステップであるステップf)からステップh)の前または後に行ってもよい。しかし、弁要素を所定の位置に配置する前に出口弁チューブを所定の位置に配置するように、ステップb)の後にステップf)を行うのが好ましい。これによって、弁要素により遮断することがなく、あるいは、弁要素が挿入されている間に出口弁チューブに潜在的な損傷を与えることがない。
【0013】
ハウジングおよびカバーの外表面が、それ自体で模擬タバコの外表面を規定してもよい。しかし、好ましくは、ステップh)の後に、上記方法がラップをアセンブリに貼付けることをさらに含み、ラップは、紙または紙状の層と、紙または紙状の層を保護する高分子フィルムとを含む。このようなラップでは、カバーをラップにかける前に少なくとも一時的に所定の位置に固定するのが好ましいが、カバーはラップによって所定の位置に保持可能であるため、必ずしもカバーをハウジングに別々に固定する必要はない。最も好ましくは、接着剤、溶接、または他の物理的または化学的接着でカバーを恒久的に固定することである。このラップは、国際公開第2011/117580号に開示されているように、模擬タバコにタバコのような外観と雰囲気を与えるものである。
【0014】
補給端で挿入されるいくつかの部品を、所定の位置に別々に固定してもよい。しかし、補給弁を所定の位置に固定することによって、支持部、ディップ・チューブ、および出口弁チューブを所定の位置に維持することが好ましい。したがって、これらの部品を別々に固定する必要はない。
【0015】
補給弁を、溶接、接着剤、あるいはスナップ嵌めで所定の位置に保持してもよい。好ましくは、補給弁をハウジングに音波溶接して、気密シールを形成する。
【0016】
出口弁チューブは、弁要素が選択的に入りゲート弁として効果的に作動する開口を備えていてもよい。しかし、出口弁チューブが変形可能なチューブであり、弁要素が選択的に出口弁チューブを挟むように配置されていることが好ましい。このようなピンチ弁によって、リザーバから流れを制御する方法が簡単かつ高信頼性のものとなる。
【0017】
呼吸作動型弁機構は、任意の適した設計でもよいが、ユーザが出口端を吸込むことによって凹部が上に形成されるダイヤフラムを含むのが好ましい。
【0018】
支持部によってディップ・チューブの基端をリザーバ内に支持することができるので、その位置を固定して最適性能を得ることができる。ディップ・チューブの基端をハウジングの補給端に向かって支持して、最も通常の吸入位置である「先端が低い(tip-down)」方向で投与される組成物の量を最も多くしてもよい。しかし、模擬タバコの主軸が基端を通過するようにディップ・チューブの基端を保持し、ディップ・チューブの入口を軸の方向にリザーバの容量の中央の50%のところに配置するのが好ましい。このことによって、模擬タバコがどのように向いていようが液体の約50%を投与することができるように、チューブの孔の入口をリザーバの中心に向かって配置する。これによって、リザーバを補給するたびに、タバコの向きに関係なくほぼ同量の組成物を投与することができる。このことによって、ユーザに一定量を投与する。
【0019】
好ましくは、ディップ・チューブが可撓性を有し、支持部の内表面がその末端でテーパ状となっており、ディップ・チューブの基端を所望の位置に案内する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図2】「先端が低い(tip-down)」配置にある
図1に類似の図。
【
図3】「先端が高い(tip-up)」配置にある
図1および
図2に類似の図。
【
図4】
図1の右側部分をより詳細に示す軸方向断面図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明による模擬タバコを組立てる方法の一例を、添付の図面を参照しつつ説明する。
【0022】
模擬タバコの基本配置は、国際公開第2011/107737号に記載されている通りである。したがって、組立てられた模擬タバコの形状は、通常は円筒状であり、サイズはほぼタバコのサイズである。模擬タバコは、リザーバ4を備えた、出口端2と補給端3とがあるハウジング1を有する。出口端2にはベーン5がある。ベーン5は歯の形をした弁要素6を備え、弁要素6はチューブを閉止するために弾性チューブ7を挟む。出口弁5は、ダイヤフラム8と共成形されるベーンをさらに備え、国際公開第2011/107737号に記載され、かつ英国特許公開第1215278.1号により詳細に記載されているように、ユーザが出口端2を吸込むと、ばね9の動きに反して弁要素6を開口する。
【0023】
リザーバ4の対向端には、補給弁要素10がある。補給弁要素10は、本質的には、第2のばね11の動きに反して動作可能な逆止弁である。これは、英国特許公開第1305486.1号の主題である。第2のばね11および補給弁要素10は、いくつかの開口部13を有するケージ12に保持され、ケージ12内の空間がリザーバ4の一部分を形成する。
【0024】
内孔21を備えた可撓性を有するディップ・チューブ20もまた、リザーバ4の中にある。この孔21は、弾性チューブ7の端部に隣接して配置されている出口22を有する。ディップ・チューブ20は、弾性チューブ7と当接して(
図1から
図3)、あるいは弾性チューブ7内に(
図7)配置可能なため、組成物のみが孔21を介して弾性チューブ7に到達できる。図面から明らかなように、弾性チューブ7をシールするのは、ディップ・チューブ20の側壁または端壁(
図1から
図3)のどちらかであってもよいが、好ましくは両方(
図7)である。ディップ・チューブ20が弾性チューブ7内にある場合、この2つのチューブが互いにシールし、かつ弾性チューブ7がハウジングでシールする。また、図面から明らかであるのは、弁要素6とディップ・チューブ20との間の弾性チューブ7の右側もまた、リザーバの一部分になっていることである。
【0025】
孔21はチューブ20の入口端25に入口26を有する。入口端25は支持部30で支持されているので、入口端25および好ましくは孔21の入口26が、
図4に示すようにハウジング1の主軸X上にある。
【0026】
図4に最もわかりやすく示されているように、支持部30は、補給端3に最も近い支持部30の端部で、弁ケージ12に当接する。支持部30および弁ケージ12は、単一の部品として製造されてもよい。支持部30は、反対端に、出口端2に向かう円錐面31を有する。この端部の外径32は、この点においてリザーバ4の内径と対応する類似した直径を有するので、支持部30がリザーバ4内に締り嵌めされる。
図5に示す4つの開口部34によって、リザーバ内の液体は支持部30を自由に通過して、入口26にアクセスできる。
【0027】
次に、部品の分解図を示す
図6を参照しつつ、模擬タバコの組立てを説明する。
【0028】
模擬タバコは、好ましくはクリーンルーム環境がBS EN ISO 14644―1:1999クラス8またはそれ以上のクリーンルームにおいて製造される。組立ラインは、1つ以上の手動、あるいは/および、半自動または完全自動の組立ステーションから構成されてもよい。組立ステーションは、独立型であってもよく、あるいは同じ組立ラインにおいてモジュール式に一体化されてもよい。最も好ましい設計では、タバコが以下のように組立てられる。
【0029】
第1のステーションにおいて、ケージ12、ばね11、補給弁要素10、弁シール・ワッシャ27、および端部キャップ28を共に嵌め合わせることによって、補給弁のサブ・アセンブリを組み立て、それによって、ケージ弁と呼ばれるユニット部品を形成する。これは、サブ・アセンブリを予成形する代わりに、製造ラインの別のステーションで形成されてもよい。このケージ弁は、漏洩の検査を行ってもよく、次の組立ステーションにおいて一体化される前に支持部30にさらに組立てられてもよい。
【0030】
第2の組立ステーションにおいて、ハウジング1をネスト(nest)に設置し、ディップ・チューブ20が続く弾性チューブ7をハウジング1に挿入する。ついで、上記のサブ・アセンブリのケージ弁および支持部30をハウジング1に設置し、超音波サイクルを起動して端部キャップ28をハウジング1に溶接し、それによって、先に挿入した部品のすべてを所定の位置に締着してシールする。
【0031】
第3のステーションにおいて、ベーン5、共成形されたダイヤフラム8、および弁要素6を含むバルブ・アセンブリに側面からハウジング1上に荷重をかけて、超音波で所定の位置に溶接する。次いで、ばね9に荷重をかけてベーン5の凹部に入れ、キャップ29を上記バルブ・アセンブリの上方の所定の位置に配置し、ばね9を所定の位置に保持し、円筒状のハウジングをシールする。次いで、キャップ29を超音波でハウジング1に溶接する。
【0032】
それぞれ個々のステップおよび最終的なアセンブリで、品質を適切に管理してもよい。
【0033】
この装置を包み、ラベルLを装置に貼付ける別のサブ・アセンブリ組立ステーションまで移動させてもよい。
【0034】
図面および上述の説明から明らかなのは、リザーバ4の形状が複雑なことである。
【0035】
右側部分は、装置の直径の大部分を占める概略円筒状の構造を有する一方、リザーバの左側部分は単なるチューブの内孔21となっていてもよく、あるいは、リザーバの一部分がこのチューブのいずれかの側にあってもよい。さらに、右側部分では、チューブ20の入口端、シール・ワッシャ27、支持部30、弁ケージ12、第2のばね11、およびリザーバ内にある補給弁要素10の一部分によって、リザーバの容量が減少する。したがって、これらの部品を測定することによってリザーバ4の容量を決定することができるが、これを実験的に決定することはより簡単となり得る。
【0036】
次に、
図1から
図3を参照しつつ装置の作用を説明する。
【0037】
ユーザが出口端2を吸入すると、ベーン5が持ち上がる。孔21の入口26がリザーバ内液体のレベルLよりも下にあるとすると、液体は孔21に沿って進み、出口弁要素6の下流で霧状になり、吸入用煙を生成する。
図1から
図3は、リザーバ4を充填している液体の質量中心Cを示す。孔21の入口26は、質量中心の近傍にある。
図1に示されているこの具体例では、質量中心Cから補給端3に向かって1.3mmのところに入口26が配置されている。リザーバ内の全液体の約50%を示すレベルLよりも上にある液体をすべて、
図1に示されている水平方向にタバコから吸入できる。タバコが
図2に示す先端が低い(tip-up)配置にある場合、入口26が上述の通り質量中心Cから移動するので、
図1よりもわずかに多くの液体を吸入可能である。反対に、先端が高い(tip-up)配置では、わずかに少ない液体を吸入可能である。異なる配置において、入口26は質量中心Cにあるので、本質的には3つの位置間で投与に変化はない。現在は、図示するように、入口26が質量中心Cから補給端に向かってわずかに移動するのが好ましい。というのは、これによって、より一般的な先端が低い方向においてわずかに多い液体が投与されるからである。
【0038】
一旦液面が
図1から
図3に示す位置Lに達すると、液体をユーザの裁量で補給弁10を介して補給することが可能である。
【符号の説明】
【0039】
1 ハウジング
2 出口端(吸入端)
3 補給端
4 組成物リザーバ
5 出口弁(ベーン)(呼吸作動型弁駆動機構)
6 出口弁要素
7 弾性チューブ(出口弁チューブ)
8 ダイヤフラム(呼吸作動型弁駆動機構)
9 ばね(呼吸作動型弁駆動機構)(付勢部材)
10 補給弁(補給弁要素)
11 第2のばね
12 弁ケージ
13 開口部
20 ディップ・チューブ
21 内孔
22 出口
25 入口端
26 入口
27 弁シール・ワッシャ
28 端部キャップ
29 キャップ(カバー)
30 支持部
31 円錐面
32 外径
34 開口部