(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
コンピュータデバイスによって、コンピュータシステムからの、メディア再生システムの再生待ち列への少なくとも1つのメディアアイテムの追加を勧誘する電子招待状を受信するステップ、
ここで、電子招待状は、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットを識別する情報にアクセスするためのリンクを含む、
ここで、コンピュータデバイスとコンピュータシステムは、少なくともワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、メディア再生システムに通信可能に接続されている、
コンピュータデバイスによって、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットを識別する情報をグラフィカルディスプレイに表示するステップ、
ユーザが表示された情報から1つ又は複数の特定のメディアアイテムを選択することによって、コンピュータデバイスによってユーザの選択入力を受け取るステップ、
コンピュータデバイスによって、メディアアイテムセットからのメディア再生システムの再生待ち列に追加しようとする1つ又は複数の特定のメディアアイテムのユーザ選択を示す選択データを送信するステップ、
を含む方法。
電子招待状は、さらに、メディアアイテムを再生待ち列に追加できなくなる時間を示す時間的要素を含み、時間的要素は任意的にカウントダウンタイマーである、請求項1から請求項3のいずれかに記載の方法。
コンピュータデバイスによって、メディアアイテムセットを識別する情報をグラフィカルディスプレイに表示するステップは、ウェブインタフェースを介して、グラフィカルディスプレイに表示することを含む、請求項1から請求項7のいずれかに記載の方法。
メディアアイテムの選択は、メディアアイテムのタイトル、アーティスト名、アルバムタイトル、及びジャンルのうちの少なくとも1つを選択することを含む、請求項1から請求項8のいずれかに記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0007】
さらに、図面は、いくつかの例示的な実施形態を説明することを目的としているが、本発明が、図面に示した配置及び手段に限定されるものではないことは理解される。
【0008】
I.概要
本明細書に開示された実施形態は、イベントに先立って、メディア再生システムの再生待ち列をリモート生成することを可能にする。再生待ち列は、イベント中にメディア再生システム上で再生することを目的とした1つ又は複数のメディアアイテム(例えば、歌、ビデオ、ストリーミングデータソース)を識別できるものを含む。
【0009】
再生待ち列は、イベントの前に生成されても良いし又は変更されても良い。イベントでは、再生待ち列がメディア再生システムによって再生される。例えば、人が、将来のある時点で祝賀会(例えば、ウェディングパーティ、誕生日パーティ)を計画していて、その祝賀会の前に、ゲストが音楽やビデオなどを、祝賀会で再生される再生待ち列に追加できるようにすることを望んでいるかもしれない。
【0010】
例示的な実施形態において、再生待ち列は、1つ又は複数のリモートコンピュータデバイスによって生成又は変更されても良い。このような1つ又は複数のリモートコンピュータデバイスは、少なくともワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、メディア再生システムと通信する。リモートコンピュータデバイスは、イベントの前に、電子招待状を受信しても良い。この電子招待状は、リモートコンピュータデバイスのユーザが、1つ又は複数のメディアアイテムを再生待ち列に追加することを許可するものである。
【0011】
WANに通信可能に接続されたコンピュータシステムは、再生待ち列を格納し、再生待ち列の生成を容易にできるようにし、その他に再生待ち列を管理しても良い。コンピュータシステムは、イベントの前、イベント中、及び/又はイベントの後に、再生待ち列から、メディアアイテムに関連付けられている注釈データを受信しても良い。注釈データは、メッセージ、ビデオ、写真、又はソーシャルメディアステータスなどの注釈をメディアアイテムにタグ付けするのに使用されうる。コンピュータシステムは、ゲストに見せるために、タグと共に再生待ち列を提供しても良い。これにより、より記憶に残るイベントの経験を容易にできる。
【0012】
上述したように、本出願は、WANを介して、メディア再生システムと通信するリモートコンピュータデバイスによって、メディア再生システムの再生待ち列をリモートで生成するステップを含む。ある態様では、方法が提供される。方法は、コンピュータデバイスによって、メディア再生システムの再生待ち列への少なくとも1つのメディアアイテムの追加を勧誘する電子招待状を受信するステップを含む。ここで、電子招待状は、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットを識別する情報にアクセスするためのリンクを含む。コンピュータデバイスとメディア再生システムは、少なくともWANを介して通信可能に接続されている。方法は、さらに、コンピュータデバイスによって、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットを識別する情報をグラフィカルディスプレイに表示するステップを含む。方法は、さらに、コンピュータデバイスによって、メディアアイテムセットからのメディア再生システムの再生待ち列に追加しようとする特定のメディアアイテムの選択を示す選択データを送信するステップを含む。
【0013】
別の態様では、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体が提供される。非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体は、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記録している。命令は、コンピュータデバイスによって、メディア再生システムの再生待ち列への少なくとも1つのメディアアイテムの追加を勧誘する電子招待状を受信するための命令を含む。ここで、電子招待状は、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットを識別する情報にアクセスするためのリンクを含む。コンピュータデバイスとメディア再生システムは、少なくともWANを介して通信可能に接続されている。命令は、さらに、コンピュータデバイスによって、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットを識別する情報をグラフィカルディスプレイに表示するための命令を含む。命令は、さらに、コンピュータデバイスによって、メディアアイテムセットからのメディア再生システムの再生待ち列に追加しようとする特定のメディアアイテムの選択を示す選択データを送信するための命令を含む。
【0014】
ある別の態様では、コンピュータデバイスが提供される。コンピュータデバイスは、グラフィカルディスプレイ、ネットワークインタフェース、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体、及び非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体に格納されているプログラム命令を含む。プログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能であり、コンピュータデバイスに、メディア再生システムの再生待ち列への少なくとも1つのメディアアイテムの追加を勧誘する電子招待状を受信させる。ここで、電子招待状は、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットを識別する情報にアクセスするためのリンクを含む。コンピュータデバイスとメディア再生システムは、少なくともWANを介して通信可能に接続されている。プログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能であり、コンピュータデバイスによって、さらに、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットを識別する情報をグラフィカルディスプレイに表示させる。プログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能であり、コンピュータデバイスに、さらに、メディアアイテムセットからのメディア再生システムの再生待ち列に追加しようとする特定のメディアアイテムの選択を示す選択データを送信させる。
【0015】
別の態様では、方法が提供される。方法は、WANを介して、メディア再生システムに通信可能に接続されているコンピュータシステムによって、メディア再生システムの再生待ち列への少なくとも1つのメディアアイテムの追加を勧誘する複数の電子招待状を複数のリモートコンピュータデバイスのそれぞれに提供するステップを含む。ここで、複数の電子招待状の各々は、メディア再生システムによる再生が可能な1つ又は複数のメディアアイテムを識別する情報にアクセスするためのリンクを含む。方法は、さらに、コンピュータシステムによって、複数の電子招待状のうちの1つ以上に関連付けられた1つ以上のメディアアイテムの選択を示す選択データを受信するステップを含む。方法は、さらに、コンピュータシステムによって、受信した選択データが示す1つ以上のメディアアイテムの選択に基づいて、再生待ち列をポピュレートするステップを含む。
【0016】
さらなる態様では、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体が提供される。非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体は、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記録している。命令は、WANを介して、メディア再生システムに通信可能に接続されているコンピュータシステムによって、メディア再生システムの再生待ち列への少なくとも1つのメディアアイテムの追加を勧誘する複数の電子招待状を複数のリモートコンピュータデバイスのそれぞれに提供するための命令を含む。ここで、複数の電子招待状の各々は、メディア再生システムによる再生が可能な1つ又は複数のメディアアイテムを識別する情報にアクセスするためのリンクを含む。命令は、さらに、コンピュータシステムによって、複数の電子招待状のうちの1つ以上に関連付けられた1つ以上のメディアアイテムの選択を示す選択データを受信するための命令を含む。命令は、さらに、コンピュータシステムによって、受信した選択データが示す1つ以上のメディアアイテムの選択に基づいて、再生待ち列をポピュレートするための命令を含む。
【0017】
さらなる態様では、コンピュータシステムが提供される。コンピュータデバイスは、ネットワークインタフェース、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体、及び非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体に格納されているプログラム命令を含む。ネットワークインタフェースは、WANを介して、コンピュータシステムをメディア再生システムに通信可能に接続する。プログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能であり、コンピュータシステムに、メディア再生システムの再生待ち列への少なくとも1つのメディアアイテムの追加を勧誘する複数の電子招待状を複数のリモートコンピュータデバイスのそれぞれに提供させる。ここで、複数の電子招待状の各々は、メディア再生システムによる再生が可能な1つ又は複数のメディアアイテムを識別する情報にアクセスするためのリンクを含む。プログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能であり、コンピュータデバイスに、さらに、複数の電子招待状のうちの1つ以上に関連付けられた1つ以上のメディアアイテムの選択を示す選択データを受信させる。プログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能であり、コンピュータデバイスに、さらに、受信した選択データが示す1つ以上のメディアアイテムの選択に基づいて、再生待ち列をポピュレートさせる。
【0018】
以下で述べられているような他の実施形態も可能であり、又、当業者によって理解できるような他の実施形態も可能である。
【0019】
II.ネットワーク構成の例
図面を参照すると、同様のパーツに対しては、複数の図面において、同様の符号を付している。
図1Aは、本明細書で開示された1つ又は複数の実施形態が実行可能な、又は実施可能なネットワーク構成100の例を示している。
【0020】
ネットワーク構成100は、メディア再生システム110、1つ又は複数のコンピュータデバイス120,122,124、メディアシステムサーバ130、及びワイドエリアネットワーク(WAN)140を含む。ネットワーク構成100は、さらに、メディア再生システム110に関連付けられているコンピュータデバイス126を含んでも良く、コンピュータデバイス126はメディア再生システム110に関連する情報へのアクセスを制御することができる。ネットワーク構成100は、描かれた複数の構成要素を含んでも良く、及び/又は本発明から逸脱することなく、コンテンツプロバイダサーバ(例えば、インターネットラジオサーバ)などの他の種々の構成要素を含んでも良いことが理解される。
【0021】
WAN140は、ネットワーク構成100の種々の構成要素を通信可能に接続する。例えば、そのような配置において、コンピュータデバイス120−124のいずれかは、WAN140を介して、メディアシステムサーバ130及び/又はメディア再生システム110と通信しても良い。同様に、メディア再生システム110とメディアシステムサーバ130は、WAN140を介して通信しても良い。WAN140は、数あるネットワークの中でも特に、インターネット及び/又はセルラーネットワークを含んでも良い。コンピュータデバイス126を含む例示的な実施において、コンピュータデバイス126は、数ある可能性の中でも特に、ローカルエリアネットワーク(例えば、WiFi)を介して又はパーソナルエリアネットワーク(例えば、Bluetooth)を介して、メディア再生システム110に通信可能に接続されても良い。
【0022】
メディア再生システム110に関連付けられているコンピュータデバイス(例えば、コンピュータデバイス126)と、メディア再生システム110に関連付けられていないコンピュータデバイス(例えば、コンピュータデバイス120−124)とを区別するために、且つ、コンピュータデバイス120−124は、少なくともWAN140を介して、メディア再生システム110に通信可能に接続されるため、以後、コンピュータデバイス120−124を「リモートコンピュータデバイス」と呼ぶ。
【0023】
一般的に言えば、メディア再生システム110は、WANを介してデータを受信して、メディアアイテムを再生するように構成された任意のメディア再生システムであっても良い。メディア再生システム110について、さらなる詳細は以下で、例示的なメディア再生システム200を参照して、説明する。
【0024】
一般的に、各コンピュータデバイス120−126は、WANを介して通信するように構成された任意のコンピュータデバイスであっても良い。コンピュータデバイス120−126は、数ある構成要素の中でも特に、少なくとも1つのプロセッサ、メモリ、グラフィカルディスプレイ、入力インタフェース、及びネットワークインタフェースを含んでも良い。ある例では、グラフィカルディスプレイと入力インタフェースは、同一の構成要素(例えば、タッチスクリーン)の一部であっても良い。ネットワークインタフェースは、WAN140を介して、コンピュータデバイスと別のデバイスとの間のデータの流れを容易にできるようにしても良い。また、コンピュータデバイス120−126は、画像データを入手するように構成されたカメラを含んでも良い。例示的なコンピュータデバイスは、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレット、ラップトップ、デスクトップコンピュータ、ビデオゲーム機、及びスマートテレビを含む(しかし、これらに限定されない)。
【0025】
メディアシステムサーバ130は、数ある構成要素の中でも特に、少なくとも1つのプロセッサ、メモリ、及びネットワークインタフェースを含んでも良い。ネットワークインタフェースは、WAN140上の、メディアシステムサーバ130と別のデバイスとの間のデータの流れを容易にできるようにしても良い。
【0026】
メディアシステムサーバ130は、種々のデータを含むデータベースをメモリに格納しても良い。種々のデータは、例えば、数あるデータの中でも特に、1つ又は複数のメディアアイテムセット、1つ又は複数の再生待ち列、及び/又は特定のメディア再生システムに関連付けられているアカウント情報を含んでも良い。
図1Bは、例示的な実施形態における、メディアシステムサーバ130のメモリに格納されているデータベース131の例を示している。図示されているように、データベース131は、数あるデータの中でも特に、メディアアイテムセット132、再生待ち列134、及びアカウント情報136を含んでも良い。
【0027】
メディアアイテムセットは、特定のメディア再生システムによる再生が可能な1つ又は複数のメディアアイテムを含んでもいい。例示的なメディアアイテムは、数ある種類のメディアアイテムの中でも特に、オーディオファイル、ビデオファイル、オーディオビジュアルファイル、及びストリーミングデータソース(例えば、インターネットラジオ局)を含んでも良い。ある実施において、メディアアイテムは、WAN140上のリモートソースなどの他の場所に格納されているメディアアイテムについての基礎的データへのリンク又はポインタ(すなわち、URI)の集まりであっても良い。これに加えて又は代えて、メディアアイテムは、メディア再生システムにローカル接続されているデバイスに格納されているメディアコンテンツへのポインタを含んでも良い。さらに、メディアアイテムは、特定のメディア再生システム上での再生が可能なメディアアイテムに関連付けられている1つ又は複数の識別子(例えば、メディアアイテムのタイトル、アーティスト名、アルバムタイトル、ジャンルなど)を含んでも良い。
図1Bに示すように、メディアアイテムセット132は、メディアアイテムのファイル及びストリーミングデータソースを含む。メディアアイテムセットは、さらに、各メディアアイテムについての1つ又は複数の識別子(例えば、メディアアイテムのタイトル、アーティスト名、及び/又はアルバムタイトル)を含む。メディアアイテムセットの他の例も確実に可能である。
【0028】
再生待ち列(又は、単に「待ち列」)は、特定のメディア再生システム上で再生されることを目的としている1つ又は複数のメディアアイテム(例えば、歌、ビデオ、インターネット放送)を識別できるものを含んでも良い。例えば、
図1Bに示すように、再生待ち列134は、数ある可能性の中でも特に、メディアアイテムのタイトルの識別子を含んでも良い。ある実施において、メディアアイテムのタイトルは、リンク、ポインタ、又はメディアアイテムの基礎的データを位置付けるための他の類似の機構にマッピングされても良い。
【0029】
メディア再生システムは、特定の順番(例えば、メディアアイテムが追加された順番)、ランダムな順番、又はその他の順番に従って、待ち列からメディアアイテムを再生するように構成されても良い。1つ又は複数のコンピュータデバイス(例えば、コンピュータデバイス120−126のいずれか)から選択データを受信することによって、再生待ち列が生成されても良いし又は変更されても良い。再生待ち列について、さらなる詳細は以下で説明する。
【0030】
アカウント情報は、数ある関連付けの中でも特に、1つ又は複数のコンピュータデバイス、1つ又は複数のメディア再生システム、1つ又は複数の再生待ち列、及び/又は1つ又は複数のメディアアイテムセットの関連付けを含んでも良い。
図1Bに示すように、メディアシステムサーバ130のデータベース131は、アカウント情報136を格納しても良い。アカウント情報136は、メディア再生システム110に関連付けられているアカウント情報を含む。アカウント情報は、メディア再生システム110に関連付けられているメディアアイテムセット(例えば、メディアアイテムセットA)を示しても良い。ここで、関連付けられているメディアアイテムセットは、メディア再生システム110上での再生が可能なメディアアイテムを示しても良い。また、アカウント情報は、1つ又は複数のメディア待ち列(例えば、再生待ち列1及び再生待ち列5)とメディア再生システム110との関連付けを示しても良い。ここで、メディア待ち列は、例えば、特定のイベント中に、メディア再生システム110上で再生されることを目的としているメディアアイテムを識別しても良い。さらに、アカウント情報は、コンピュータデバイス126がメディア再生システム110に関連付けられていることを示して、コンピュータデバイス126が、メディア再生システム110に関連付けられているメディアアイテムセット及び/又は再生待ち列へのアクセスを制御することができるようにしても良い。例えば、コンピュータデバイス126は、命令データをメディアシステムサーバ130に送信するのに使用されても良い。命令データと種々の態様のネットワーク構成100について、さらなる詳細は、以下で説明する。
【0031】
III.メディア再生システムの例
図2は、例示的な実施形態におけるメディア再生システム200の例を示している。メディア再生システム200は、ネットワーク構成100のメディア再生システム110の単なる一例であって、限定するものとして解釈されるべきではないことが理解される。
【0032】
例示のために、メディア再生システム200は、複数のゾーンを有するホームに関連付けられているが、ホームは1つのゾーンのみで構成することができる。また、1つ又は複数のゾーンを後からメディア再生システム200に追加することもできる。各ゾーンは、例えば、オフィス、浴室、寝室、キッチン、ダイニングルーム、ファミリールーム、ホームシアタールーム、ユーティリティ又はランドリールーム、及びパティオなどの異なる部屋又はスペースに、ユーザによって割り当てられてもよい。そのように構成されている場合では、1つのゾーンが複数の部屋又はスペースを含んでもよい。
図2を参照すると、各ゾーンに1つ又は複数のゾーンプレーヤー202−224が示されている。本明細書では、ゾーンプレーヤー202−224は、再生デバイス、マルチメディアユニット、スピーカー、プレーヤーなどと呼ばれ、オーディオ、ビデオ、及び/又はオーディオビジュアルの出力を行う。コントローラ230(例えば、図示の目的のためキッチン内に示されているコントローラ)は、メディア再生システム200の制御を行う。コントローラ230は、ゾーンに固定されていてもよいし、あるいは、コントローラ230は、ゾーンの周りを移動可能な移動体であってもよい。メディア再生システム200は、複数のコントローラ230を含んでもよく、後から追加のコントローラがシステムに追加されてもよい。
【0033】
メディア再生システム200は、例示的なハウスメディアシステム全体を表すが、本明細書に記載の技術は、これらの特定の場所への用途に限定されず、又、
図2のハウスメディア再生システム200全体のような広範囲のシステムにも限定されない。
【0034】
1.ゾーンプレーヤーの例
図3A、
図3B、
図3Cは、様々な種類のゾーンプレーヤーの例を示している。例えば、
図3A、
図3B、
図3Cのゾーンプレーヤー300、302、及び304は、それぞれ、
図2のゾーンプレーヤー202−224のいずれにも対応できる。ある実施形態では、オーディオが、フルレンジプレーヤー等の単一のゾーンプレーヤーのみから再生されてもよい。ある実施形態では、オーディオは、2つ以上のゾーンプレーヤー、例えば、複数のフルレンジプレーヤーの組み合わせ、又はフルレンジプレーヤーとあるプレーヤーとの組み合わせ等によって再生されてもよい。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー300−304の各々はまた、「スマートスピーカー」と呼ばれてもよい。この理由は、オーディオ再生を超えた処理能力を備えることができるからであり、以下に詳細に述べられている。
【0035】
図3Aは、フルレンジサウンドを再生可能なサウンド生成機器308を含むゾーンプレーヤー300を示す。サウンドは、オーディオ信号から得られ、オーディオ信号は、有線データネットワーク上で、又は無線データネットワーク上でゾーンプレーヤー300によって受信及び処理することができる。サウンド生成機器308は、1つ又は複数の内蔵アンプと、1つ又は複数の音響変換器(例えば、スピーカー)を含むことができる。内蔵アンプは、
図5に関連付けて、さらに以下で述べられている。スピーカー又は音響変換器は、例えば、ツイーター、ミッドレンジドライバ、低域ドライバ、及びサブウーファーのいずれかを含んでいてもよい。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー300は、ステレオオーディオ、モノラルオーディオ、又はその両方を再生するように静的に又は動的に構成することができる。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー300が他のゾーンプレーヤーとグループ化されてもよい。ステレオオーディオ、モノラルオーディオ、及び/又はサラウンドオーディオを再生するとき、又はゾーンプレーヤー300によって受信したメディアコンテンツがフルレンジより低いとき、ゾーンプレーヤー300は、フルレンジサウンドのサブセットを再生するように動的に構成することもできる。
【0036】
図3Bは、分離したスピーカー310に電力を供給する内蔵アンプを含むゾーンプレーヤー302を示す。分離したスピーカーは、例えば、任意のタイプのラウドスピーカーを含むことができる。ゾーンプレーヤー302は、1つ、2つ、又はそれより多い数の別々のラウドスピーカーに電力を供給するように構成されてもよい。ゾーンプレーヤー302は、有線パスを通じてオーディオ信号(例えば、右又は左のチャンネルオーディオ又はその構成に応じた数のチャンネル)を分離したスピーカーセット310に対して通信するように構成されている。
【0037】
図3Cは、内蔵アンプを含まないが、データネットワーク上で受信したオーディオ信号を、内蔵アンプを備えるオーディオ(又は「オーディオ/ビデオ」)受信器314に通信するゾーンプレーヤー304を示している。
【0038】
図2に戻って、ある実施形態では、1つ、いくつか、又はすべてのゾーンプレーヤー202−224は、ソースから直接オーディオを取り出すことができる。例えば、ゾーン又はゾーングループにおいて、あるゾーンプレーヤーは、「再生待ち列」に割り当てられてもよい。再生待ち列は、関連付けられたゾーン又はゾーングループによって再生される0以上のメディアアイテム(例えば、オーディオアイテム)に対応する情報を含んでも良い。再生待ち列は、ゾーンプレーヤー又はある他の指定されたデバイスのメモリに記憶することができる。再生待ち列に含まれるそれぞれのアイテムは、ユー・アール・アイ(URI)又はいくつかの他の識別子を含んでいてもよい。URI又は識別子は、ゾーンプレーヤーによって使用可能であり、識別されたオーディオソースからオーディオアイテムを探し出したり、及び/又は読み出したりすることができる。アイテムに応じて、オーディオソースは、インターネット(例えば、クラウド)上で見つけられるかもしれないし、データネットワーク228上の別のデバイス(以下に更に述べられている)、ゾーンプレーヤー自体に格納されたコントローラ230からローカルに見つかる場合もあるし、又はゾーンプレーヤーと直接通信するオーディオソースから見つかる場合もある。ある実施形態では、ゾーンプレーヤーは、オーディオそのものを再生すること(例えば、オーディオを再生すること)、オーディオを再生するために別のデバイスに送信すること、又はゾーンプレーヤーと1つ又は複数の追加のゾーンプレーヤーとを(可能であれば同期して)オーディオを再生することもできる。ある実施形態では、再生するために別のゾーンプレーヤーに異なる第2オーディオコンテンツを送信している間、ゾーンプレーヤーは、第1オーディオコンテンツを再生することができる(あるいは全くコンテンツを再生しない)。
【0039】
例として、現在、カリフォルニア州サンタバーバラのソノズ・インコーポレイテッドは、「PLAY:5」、「PLAY:3」、「CONNECT:AMP」、「PLAYBAR」、「CONNECT」、及び「SUB」と呼ばれるゾーンプレーヤーを販売提供している。他の過去、現在、及び/又は将来の任意のゾーンプレーヤーは、追加的に又は代替的に本明細書で開示された実施例のゾーンプレーヤーに実装して使用することができる。更に、ゾーンプレーヤーは、
図3A、
図3B、及び
図3Cに示された特定の例又は提供されるソノズ製品に限定されないことを理解する。例えば、ゾーンプレーヤーは、有線のヘッドホン又は無線のヘッドホンを含んでもよい。更に別の例では、ゾーンプレーヤーは、テレビ用のサウンドバーを含んでいてもよい。更に別の例では、ゾーンプレーヤーは、アップル社のiPod(商標)又は同様のデバイス用のドッキングステーションを含むことができるし、又、それらと対話することができる。
【0040】
2.コントローラの例
図4は、ドッキングステーション402内の無線コントローラ400の例を示す。例として、コントローラ400は、
図2のコントローラ230に対応可能である。ドッキングステーション402を備えているか、又は使用されている場合、ドッキングステーション402は、コントローラ400に電力を供給してもよいし、又、コントローラ400のバッテリーを充電してもよい。ある実施形態では、コントローラ400は、タッチスクリーン404を備えており、ユーザは、タッチスクリーン404をタッチすることでコントローラ400と対話してもよい。例えば、ユーザは、オーディオコンテンツのプレイリストを取り出し、ナビゲートし、1つ又は複数のゾーンプレーヤーの再生待ち列を変更及び/又はクリアし、1つ又は複数のゾーンプレーヤーの他の動作を制御し、メディア再生システム200の全体を制御することができる。他の実施形態では、ボイスコントロール等の他の入力メカニズムを使用し、コントローラ400と通信してもよい。ある実施形態では、任意の数のコントローラを使用して、メディア再生システム200を制御することができる。ある実施形態では、メディア再生システム200を制御可能なコントローラの数を制限してもよい。コントローラは、無線コントローラ400のように無線であってもよいし、又はデータネットワーク228に有線で接続されてもよい。
【0041】
ある実施形態では、複数のコントローラが
図2のメディア再生システム200に使用される場合、各コントローラは、共通のコンテンツを表示するために調整されてもよいし、すべてのコントローラを動的に更新し、1つのコントローラで行われたメディア再生システム200に対する変更を示してもよい。調整は、例えば、コントローラによって、ゾーンプレーヤーのうち1つ又は複数から直接又は間接的に状態変数を定期的に要求することによって行われてもよい。状態変数は、メディア再生システム200についての情報を提供してもよく、例えば、現在のゾーングループ構成、1つ又は複数のゾーンで再生しているもの、ボリュームレベル、及び興味のある他の項目などを提供してもよい。状態変数は、必要に応じて、又は多くの場合プログラムされて、ゾーンプレーヤー(及び、もし望むのであれば、コントローラ)間のデータネットワーク228上に渡されてもよい。
【0042】
更に、任意のネットワーク対応携帯デバイス、例えば、iPhone(登録商標)、iPad(登録商標)、Android(登録商標)対応電話又はタブレット、あるいは任意の他のスマートフォン若しくはネットワーク対応デバイスなどで実行されるアプリケーションが、コントローラ230として使用できる。ラップトップ又はデスクトップパーソナルコンピュータ(PC)若しくはMac(登録商標)上で実行されるアプリケーションも、コントローラ230として使用される。そのようなコントローラは、データネットワーク228、ゾーンプレーヤー、無線ルータを備えるインタフェースを通じてメディア再生システム200に接続されるか、又はいくつかの他の構成された接続パスを使用してメディア再生システム200に接続されてもよい。カリフォルニア州サンタバーバラのソノズ・インコーポレイテッドが提供するコントローラの例としては、「コントローラ300」、「SONOS(登録商標) CONTROL」、「SONOS(登録商標) Controller for iPhone(登録商標)」、「SONOS(登録商標) Controller for iPad(登録商標)」、「SONOS(登録商標) Controller for Android(登録商標)」、「SONOS(登録商標) Controller for Mac又はPC」を含む。
【0043】
3.データ接続の例
図2のゾーンプレーヤー202−224は、直接又は間接的にデータネットワーク、例えばデータネットワーク228に接続されても良い。コントローラ230は、直接又は間接的にデータネットワーク228に接続されるか、又は個別にゾーンプレーヤーに接続されてもよい。データネットワーク228は、示された他の構成要素から目立つように図中に八角形で示されている。データネットワーク228が1つの場所に示されているが、そのようなネットワークは、メディア再生システム200の中及び周りに配置されることが理解される。特に、データネットワーク228は、有線ネットワーク、無線ネットワーク、又は有線ネットワークと無線ネットワークの両方の組み合わせとすることができる。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー202−224の1つ又は複数は、専有のメッシュネットワークに基づいて、データネットワーク228に無線で接続されても良い。ある実施形態では、ゾーンプレーヤーの1つ又は複数は、有線ルータ又は無線ルータ等の集中アクセスポイントを使用して、データネットワーク228に接続されても良い。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー202−224の1つ又は複数は、イーサネット(登録商標)又は同様の技術を使用し、データネットワーク228への有線を介して接続されても良い。1つ又は複数のゾーンプレーヤー202−224をデータネットワーク228に接続することに加えて、データネットワーク228は、更に、例えば、
図1AのWAN140などのWANにアクセス可能である。
【0044】
ある実施形態では、ゾーンプレーヤー202−224のいくつかをブロードバンドルータに接続することによって、又はいくつかの他の接続デバイスをブロードバンドルータに接続することによって、データネットワーク228が形成されてもよい。次に、他のゾーンプレーヤー202−224は、データネットワーク228に対して有線で追加しても良い、又は無線で追加しても良い。例えば、ゾーンプレーヤー(例えば、ゾーンプレーヤー202−224のいずれか)は、ゾーンプレーヤーに設けられたボタンを単に押すことによって、メディア再生システム200に追加され(又はいくつかの他のアクションを実行し)、データネットワーク228への接続を可能にしている。ブロードバンドルータは、例えば、インターネットサービスプロバイダ(ISP)に接続することができる。ブロードバンドルータは、他のアプリケーション(例えば、ウェブサーフィン)に使用可能なメディア再生システム200内の別のデータネットワークを形成するために使用することができる。データネットワーク228はまた、そのようにプログラムされている場合にも使用することができる。ある例では、第2ネットワークは、サンタバーバラのソノズ・インコーポレイテッドによって開発されたSONOSNET(商標)プロトコルを実装してもよい。SONOSNET(商標)は、安全で、AES暗号化された、ピア・ツー・ピアの無線メッシュネットワークを表す。あるいは、ある実施形態では、データネットワーク228は、家庭内の他の用途に使用されるネットワーク、例えば従来の有線ネットワーク又は無線ネットワークと同じネットワークであっても良い。
【0045】
4.ゾーン構成の例
あるゾーンは、1つ又は複数のゾーンプレーヤーを含むことができる。例えば、
図2のファミリールームでは、2つのゾーンプレーヤー206及び208を含んでおり、一方キッチンでは、1つのゾーンプレーヤー202を備えていることが示されている。別の例では、ホームシアタールームは、5.1チャンネル以上のオーディオソースからのオーディオ(例えば、5.1以上のオーディオチャネルでエンコードされたムービー)を再生する追加のゾーンプレーヤーを有する。ある実施形態では、1つは、ルーム内又はスペース内にゾーンプレーヤーを配置し、コントローラ230を介してゾーンプレーヤーを新しいゾーンに割り当てるか、又は既存のゾーンに割り当てることができる。そのように、ゾーンが形成されてもよく、ゾーンが別のゾーンと組み合わされてもよく、ゾーンが取り除かれてもよく、ゾーンにある名前(例えば、「キッチン」)が与えられてもよい。また、望むのならば、コントローラ230でそのようにするようにプログラムされてもよい。さらに、ある実施形態では、コントローラ230又はいくつかの他の機構を使用して構成された後においても、ゾーン構成は、動的に変更してもよい。
【0046】
ある実施形態では、「結合されたゾーン」は、2つ以上のゾーンプレーヤー、例えば、ファミリールームにおいて2つのゾーンプレーヤー206及び208を含む。これにより、2つのゾーンプレーヤー206及び208は、同じオーディオソースを同期して再生するように構成することができる。ある例では、2つのゾーンプレーヤー206及び208は、例えば、左と右のチャンネルのように、2つの別のサウンドを再生するようにペアにすることもできる。言い換えれば、一方を左サウンド用、他方を右サウンド用として使用する2つのゾーンプレーヤー206及び208を通して、サウンドのステレオ効果が再現されてもよいし、又は強化されてもよい。別の実施形態では、2つ以上のゾーンプレーヤーを音響的に統合し、単一の統合されたゾーンプレーヤーを形成することができる。統合されたゾーンプレーヤーは、追加のスピーカードライバを通ってサウンドが流れるため、(複数の異なるデバイスから構成されている)統合されたゾーンプレーヤーは、統合されていないゾーンプレーヤー又はペアにされたゾーンプレーヤーと比べて、サウンドの処理や再現を異なるように構成することができる。統合されたゾーンプレーヤーは、更に、単一のゾーンプレーヤー又は他の統合されたゾーンプレーヤーとペアにすることができる。統合された再生デバイスのそれぞれの再生デバイスは、例えば、統合モードに設定されることができる。ある実施形態では、ペアのゾーンプレーヤー(「結合したゾーンプレーヤー」とも呼ばれる)は、同じゾーン又は異なるゾーンにおける他のゾーンプレーヤーと同期してオーディオを再生することもできる。
【0047】
ある実施形態によれば、ユーザは、ゾーンプレーヤーのグループ化、統合、ペアリング等のいずれかを行い続け、所望の構成を完成させることができる。グループ化、統合、及びペアリングの操作は、好ましくは、例えば、コントローラ230を使用するなどの制御インタフェースを通じて行われ、異なる構成を作成するようにスピーカーワイヤーを、例えば、個々の、離れたスピーカーに物理的に接続及び再接続することなく行われる。このように、本明細書内で述べられた特定の実施形態は、より柔軟で動的なプラットフォームを提供し、サウンド再生をエンドユーザに提供することができる。
【0048】
5.オーディオソースの例
ある実施形態では、各ゾーンは、別のゾーンのオーディオソースと同じオーディオソースから再生することができる。また、各ゾーンは、それぞれ異なるオーディオソースで再生することもできる。例えば、誰かがパティオ上でグリルしながら(grilling)、ゾーンプレーヤー224を介してジャズ音楽を聞くことができる。また、誰かがキッチンで食事の準備をしながらゾーンプレーヤー202を介してクラシック音楽を聞くこともできる。さらに、誰かがオフィスにいながら、パティオ上でゾーンプレーヤー224を介して再生されているジャズ音楽と同じ音楽を、ゾーンプレーヤー210を介して聞くこともできる。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー210と224を介して再生されるジャズ音楽が、同期して再生されても良い。複数のゾーン間で再生を同期することで、オーディオを途切れさせることなく(又はほぼ途切れさせることなく)聞きながら、ユーザは、複数のゾーンを移動することができる。さらに、ゾーンを「パーティーモード」とし、連結された全てのゾーンが同期してオーディオを再生することもできる。
【0049】
ゾーンプレーヤー202−224によって再生されうるオーディオコンテンツのソースは、多数ある。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー自体が有するオーディオにアクセスされ、そのオーディオが再生されてもよい。ある実施形態では、コントローラ上のオーディオは、データネットワーク228を介してアクセスされ、再生されてもよい。ある実施形態では、コンピュータ又はネットワーク接続ストレージ(NAS)上に格納された個人のライブラリから、データネットワーク228を介してアクセスされ、音楽が再生されてもよい。ある実施形態では、インターネットラジオ局、番組、及びポッドキャストが、データネットワーク228を介してアクセスされ、再生されてもよい。ユーザに音楽とオーディオコンテンツを流し、及び/又はダウンロードさせる音楽サービス又はクラウドサービスは、データネットワーク228を介してアクセスされ、再生されてもよい。さらに、音楽は、例えば、ターンテーブル又はCDプレーヤーなどの従来のソースから、ラインイン接続を介してゾーンプレーヤーに接続して得られてもよい。オーディオコンテンツはまた、異なるプロトコル、例えば、アップル社のAirplay(商標)ワイヤレス技術を使用して、アクセスされてもよい。1つ又は複数のソースから受信されたオーディオコンテンツは、データネットワーク228及び/又はコントローラ230を介して、ゾーンプレーヤー202から224の間で共有することができる。上述したオーディオコンテンツのソースは、本明細書において、ネットワークベースのオーディオ情報ソースと呼ばれる。しかしながら、ネットワークベースのオーディオ情報は、それらに限定されない。
【0050】
ある実施形態では、例示のホームシアターゾーンプレーヤー216、218、220は、テレビ232などのオーディオ情報ソースに接続されている。ある例では、テレビ232が、ホームシアターゾーンプレーヤー216、218、220のためのオーディオソースとして使用されており、一方、他の例においては、テレビ232からのオーディオ情報がメディア再生システム200内のゾーンプレーヤー202−224のいずれかと共有することができる。
【0051】
IV.ゾーンプレーヤーの例
図5を参照すると、実施の形態に関連するゾーンプレーヤー500の例示的なブロック図が示されている。
図5のゾーンプレーヤー500は、ネットワークインタフェース502、少なくとも1つのプロセッサ508、メモリ510、オーディオ処理コンポーネント512、1つ又は複数のソフトウェアモジュール514、オーディオアンプ516、オーディオアンプ516に接続されているスピーカーユニット518、少なくとも1つのバッテリー530、及びパワーインタフェース535を含んでも良い。
図3Aは、そのようなゾーンプレーヤーの例を図示している。他のタイプのゾーンプレーヤーは、(例えば、
図3Bに示される)スピーカーユニット518又は(例えば、
図3Cに示される)オーディオアンプ516を含まなくてもよい。さらに、ゾーンプレーヤー500は、別のコンポーネントに統合できることが意図されている。例えば、ゾーンプレーヤー500は、屋内又は屋外で使用するテレビ、照明、又はいくつかの他のデバイスの一部として構成することができる。
【0052】
ある実施形態では、ネットワークインタフェース502は、データネットワーク228上のゾーンプレーヤー500と他のデバイスとの間のデータフローを可能にする。ある実施形態では、データネットワーク228上の別のゾーンプレーヤー又はデバイスからオーディオを取得することに加えて、ゾーンプレーヤー500は、オーディオソースから、例えば、WAN(例えば、WAN140)上のオーディオソースから、又はローカルネットワーク上のオーディオソースから直接オーディオにアクセスできる。更に、ある実施形態では、ネットワークインタフェース502は、各パケットのアドレス部を扱い、各パケットが正しい宛先に到達するように、ゾーンプレーヤー500に向かうべきパケットを受信する。したがって、特定の実施形態では、パケットのそれぞれは、インターネットプロトコル(IP)ベースのソースアドレスだけでなくIPベースの宛先アドレスも含む。
【0053】
ある実施形態では、ネットワークインタフェース502は、無線インタフェース504と有線インタフェース506とのどちらか一方又は両方を含むことができる。無線インタフェース504は、無線周波数(RF)インタフェースとも呼ばれ、ゾーンプレーヤー500にネットワークインタフェース機能を提供し、通信プロトコル(例えば、無線規格IEEE802.11a、802.11b、802.11g、802.11n、802.11ac、802.15、4Gモバイル通信基準などを含む無線基準(規格)のいずれか)に従って他のデバイス(例えば、他のゾーンプレーヤー、スピーカー、受信機、データネットワーク228に関連付けられたコンポーネントなど)と無線で通信する。無線インタフェース504は、1つ又は複数の無線機を含んでもよい。無線信号を受信すると共に、無線信号を無線インタフェース504に提供し、かつ無線信号を送信するため、ゾーンプレーヤー500は、1つ又は複数のアンテナ520を含む。有線インタフェース506は、ネットワークインタフェース機能をゾーンプレーヤー500に提供し、通信プロトコル(例えば、IEEE802.3)に従って他のデバイスと有線で通信する。ある実施形態では、ゾーンプレーヤーは、複数の無線インタフェース504を含んでも良い。ある実施形態では、ゾーンプレーヤーは、複数の有線インタフェース506を含んでも良い。ある実施形態では、ゾーンプレーヤーは、インタフェース504と506の両方を含んでも良い。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー500は、無線インタフェース504のみを含むか、又は有線インタフェース506のみを含んでも良い。
【0054】
ある実施形態では、少なくとも1つのプロセッサ508は、クロック駆動の電子デバイスであり、コンピュータのメモリ510に記憶された命令に従って、入力データを処理するように構成されている。メモリ510は、1つ又は複数のソフトウェアモジュール514を搭載することができるデータストレージであり、コンピュータの少なくとも1つのプロセッサ508によって実行されることであるタスクを実行することができる。図示された実施形態では、メモリ510は、有形のコンピュータ読取可能記憶媒体であって、少なくとも1つのプロセッサ508によって実行可能な命令を記憶している。ある実施形態では、タスクとは、ゾーンプレーヤー500が別のゾーンプレーヤー又はネットワーク上のデバイスから(例えば、ユー・アール・エル(URL)又はいくつかの他の識別子を使用して)オーディオデータを取得することであってもよい。ある実施形態では、タスクは、ゾーンプレーヤー500が別のゾーンプレーヤーにオーディオデータを送信することか、又はネットワーク上のデバイスにオーディオデータを送信することであってもよい。ある実施形態では、タスクは、ゾーンプレーヤー500のオーディオの再生を1つ又は複数の追加のゾーンプレーヤーと同期させることであってもよい。ある実施形態では、タスクは、ゾーンプレーヤー500を1つ又は複数のゾーンプレーヤーとペアにし、マルチチャネルオーディオ環境を作成することであってもよい。(例えば、以下で説明するような)追加のタスク又は代替的なタスクは、1つ又は複数のソフトウェアモジュール514及び少なくとも1つのプロセッサ508を介して実行することができる。
【0055】
オーディオ処理コンポーネント512は、1つ又は複数のデジタル−アナログ変換器(DAC)、オーディオ前処理コンポーネント、オーディオ強化コンポーネント又はデジタル信号プロセッサなどを含むことができる。ある実施形態では、オーディオ処理コンポーネント512は、少なくとも1つのプロセッサ508の一部であってもよい。ある実施形態では、ネットワークインタフェース502を介して取り出されたオーディオは、オーディオ処理コンポーネント512によって処理されても良いし、及び/又は意図的に変更されても良い。さらに、オーディオ処理コンポーネント512は、アナログオーディオ信号を生成することができる。処理されたアナログオーディオ信号は、オーディオアンプ516に提供され、スピーカーユニット518を通して再生されても良い。また、オーディオ処理コンポーネント512は、ゾーンプレーヤー500から再生するための入力としてアナログ又はデジタル信号を処理し、ネットワーク上の別のゾーンプレーヤーに送信することができる。また、オーディオ処理コンポーネント512は、ネットワーク上の別のデバイスに再生と送信の両方を行うために回路を含むこともできる。入力の例としては、ラインイン接続(例えば、オートディテクティング3.5mmオーディオラインイン接続)を含む。
【0056】
オーディオアンプ516は、スピーカーユニット518の1つ又は複数のスピーカーを駆動できるレベルまでオーディオ信号を増幅するデバイスである。1つ又は複数のスピーカー518は、個々の変換器(例えば、「ドライバ」)又は、1つ又は複数のドライバを内包する筐体を含んだ完全なスピーカーシステムを含むことができる。特定のドライバは、例えば、サブウーファー(例えば、低周波用)、ミッドレンジドライバ(例えば、中間周波用)、及びツイーター(例えば、高周波用)であってもよい。筐体は、例えば、密封することもでき、又は移植することもできる。各変換器は、それ自体の個々の増幅器によって駆動されてもよい。
【0057】
現在、市販されている例として知られているゾーンプレーヤーとして、内蔵アンプとスピーカーとを備えるPLAY:5(商標)がある。PLAY:5(商標)は、例えば、インターネット又はローカルネットワークなどのソースから直接オーディオを取り出すことができる。特に、PLAY:5(商標)は、5アンプ、5ドライバ・スピーカーシステムであり、それは2つのツイーター、2つのミッドレンジドライバ及び1つのウーファーを含んでいる。PLAY:5(商標)を通じてオーディオコンテンツを再生する場合、トラックの左側のオーディオデータは、左側のツイーターと左側のミッドレンジドライバから送られる。トラックの右側のオーディオデータは、右側のツイーターと右側のミッドレンジドライバから送られる。また、モノラル低音は、サブウーファーから送られる。さらに、両方のミッドレンジドライバと両方のツイーターが同じイコライゼーション(又は実質的に同じイコライゼーション)を有してもよい。つまり、これらの両方が同じ周波数にて異なるオーディオチャネルから送信される。PLAY:5(商標)は、インターネットラジオ局又はオンライン音楽・ビデオサービスからのオーディオ、ダウンロードされた音楽、アナログオーディオ入力、テレビ、DVDなどを再生することができる。
【0058】
V.コントローラの例
図6を参照すると、
図2のコントローラ230に対応可能なコントローラ600の例示的なブロック図が示されている。コントローラ600は、システム内のマルチメディアアプリケーションの制御、自動化及びその他のことを可能にするために使用することができる。特に、コントローラ600は、データネットワーク228上にて利用可能な複数のオーディオソースを選択することを可能にすると共に、無線又は有線のネットワークインタフェース608を介して1つ又は複数のゾーンプレーヤー(例えば、
図2のゾーンプレーヤー202−224)の制御を可能にするように構成することができる。一実施形態によれば、無線通信は、標準規格に基づいていても良い(例えば、赤外線、ラジオ、あるいは、IEEE802.11a、802.11b、802.11g、802.11n、802.11ac、802.15、4Gモバイル通信基準等を含む無線規格)。さらに、特定のオーディオがコントローラ600を介してアクセスされている場合か、又は特定のオーディオがゾーンプレーヤーを経由して再生されている場合、画像(例えば、アルバムアート)又は他のデータが、オーディオ及び/又はオーディオソースに関連付けられてコントローラ600へ送信され、あるゾーンプレーヤー又は他の電子機器から表示することもできる。
【0059】
コントローラ600には、スクリーン602と入力インタフェース614が設けられている。これにより、ユーザはコントローラ600と対話し、例えば、メディアアイテムのプレイリストをナビゲートしたり、1つ又は複数のゾーンプレーヤーの動作を制御することができる。コントローラ600上のスクリーン602は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)スクリーンとすることができる。スクリーン602は、マイクロコントローラ(例えば、プロセッサ)606によって制御されるスクリーンドライバ604と通信すると共に、コマンドを受信する。コントローラのメモリ610は、1つ又は複数のアプリケーションモジュール612をロードすることができる。1つ又は複数のアプリケーションモジュール612は、ユーザインタフェース614を介したユーザ入力がされて又はされずに、マクロコントローラ606によって実行されて、あるタスクを達成することができる。ある実施形態では、アプリケーションモジュール612は、選択された複数のゾーンプレーヤーをゾーングループにグループ化し、ゾーングループ内のゾーンプレーヤー間で、ゾーンプレーヤーを同期して、オーディオを再生することができるように構成されていても良い。ある実施形態では、アプリケーションモジュール612は、ゾーングループ内のゾーンプレーヤーのオーディオサウンド(例えば、ボリューム)を制御するように構成されていても良い。動作中において、マイクロコントローラ606がアプリケーションモジュール612の1つ又は複数を実行するとき、スクリーンドライバ604は、スクリーン602を駆動するための制御信号を生成し、特定のユーザインタフェースにアプリケーションを表示しても良い。
【0060】
コントローラ600は、有線又は無線でゾーンプレーヤーと通信できるネットワークインタフェース608を含む。ある実施形態では、ボリュームコントロール及びオーディオ再生同期などのコマンドは、ネットワークインタフェース608を介して送信されても良い。ある実施形態では、保存されたゾーングループ構成がネットワークインタフェース608を介してゾーンプレーヤーとコントローラとの間に転送されても良い。コントローラ600は、1つ又は複数のゾーンプレーヤー、例えば、
図2のゾーンプレーヤー202−224などを制御することができる。特定のシステム用に複数のコントローラを利用することができる。各コントローラは別のコントローラと共通の情報を共有することができる。又は、ゾーンプレーヤーが構成データ(例えば、状態変数など)を格納している場合、ゾーンプレーヤーから共通の情報を取り出すことができる。さらに、コントローラは、ゾーンプレーヤーに統合することができる。
【0061】
他のネットワーク対応デバイス、例えば、iPhone(登録商標)、iPad(登録商標)若しくは他の任意のスマートフォン又はネットワーク対応デバイス(例えば、PC又はMac(登録商標)などのネットワーク・コンピュータなど)は、特定の環境内のゾーンプレーヤーと対話するためのコントローラ、又は制御するためのコントローラとしても使用できることに留意すべきである。ある実施形態では、ソフトウェアアプリケーション又は更新は、ネットワーク対応デバイス上にダウンロードされ、本明細書で述べられている機能を実行できる。
【0062】
ある実施形態では、ユーザは、コントローラ600から少なくとも2つのゾーンプレーヤーを含むゾーングループ(結合されたゾーンとも呼ばれる)を作成することができる。ゾーングループ内のゾーンプレーヤーは、同期化された方法でオーディオを再生し、ゾーングループ内のすべてのゾーンプレーヤーが同一のオーディオソースを再生する方法か、試聴遅延がないか又は音が途切れない(試聴遅延がほぼないか又は音の途切れがほぼない)ように同期する方法で、同一のオーディオソースのリストを再生することができる。同様に、ある実施形態では、ユーザがコントローラ600からグループのオーディオボリュームを大きくするとき、グループのオーディオボリュームを大きくする信号又はデータが、ゾーンプレーヤーの1つに送信され、グループ内の他のゾーンプレーヤーのボリュームを一緒に大きくする。
【0063】
ユーザは、コントローラ600を介して、「Link Zones(ゾーンをリンク)」又は「Add Zones(ゾーンを追加)」のソフトボタンをアクティブにすることによってゾーンプレーヤーをゾーングループにグループ化することができ、又ユーザは、「Unlink Zones(ゾーンをリンク解除)」又は「Drop Zones(ゾーンをドロップ)」ボタンをアクティブにすることによってゾーングループをグループ解除することができる。例えば、オーディオを再生するためにゾーンプレーヤーを一緒に「参加させる」ための1つの機構は、複数のゾーンプレーヤーをリンクしてグループを形成することである。複数のゾーンプレーヤーをリンクするために、ユーザは、手動でそれぞれのゾーンプレーヤー又は部屋を次々にリンクすることができる。例えば、バスルーム、寝室、書斎、ダイニングルーム、ファミリールーム、及び玄関の各ゾーンを含むマルチゾーンシステムがあると想定する。ある実施形態では、ユーザは、例えば、単一のゾーンで始めて、次に、それぞれのゾーンをそのゾーンに手動でリンクすることによって、6つのゾーンプレーヤーのうち任意の数のゾーンプレーヤーだけをリンクすることができる。
【0064】
ある実施形態では、ゾーンは、コマンドを使用して共に動的にリンクし、(最初にゾーンシーンを作成した後に)ゾーンシーン又はテーマを作成することができる。例えば、「Morning(朝)」ゾーンシーンコマンドは、寝室、オフィス、及びキッチンゾーンを1つの動作で一緒にリンクすることができる。この単一のコマンドがないと、ユーザは、各ゾーンを個別に手動でリンクする。単一のコマンドは、マウスクリック、ダブルマウスクリック、ボタンを押すこと、ジェスチャー、あるいはいくつかの他のプログラムされた動作、又は学習した動作を含んでもよい。他の種類のゾーンシーンをプログラムすることもできるし、徐々に学習することもできる。
【0065】
ある実施形態では、ゾーンシーンは、時間(例えば、アラームクロック機能)に基づいてトリガーすることができる。例えば、ゾーンシーンは、午前8:00に適用されるように設定することができる。システムは、適切なゾーンに自動的にリンクすることができ、特定の音楽を再生するように設定することができ、所定の期間経過した後に音楽の再生を停止し、ゾーンを前の構成に戻すこともできる。任意の特定のゾーンが時間に基づいて状態を「オン」又は「オフ」にトリガーすることができるが、例えば、ゾーンシーンは、シーンとリンクされた任意のゾーンが、予め定義されたオーディオ(例えば、お気に入りの歌、所定の再生待ち列)を、ある時間に、及び/又はある期間で再生可能なようにしている。何らかの理由により、スケジュールされた音楽の再生を失敗した(例えば、再生待ち列が空である、共有への接続がない、ユニバーサルプラグアンドプレイ(UPnP)の失敗、インターネットラジオ局へのインターネット接続がないなどの)場合、バックアップブザーが鳴るようにプログラムすることができる。ブザーは、例えば、ゾーンプレーヤー内に格納されているサウンドファイルを含むことができる。
【0066】
VI.再生待ち列
上述したように、ある実施形態では、メディア再生システムは1つ又は複数の再生待ち列に関連付けられても良い。1つ又は複数の再生待ち列は、メディア再生システムによって再生される1つ又は複数のメディアアイテムを識別する。再生待ち列内で識別されているメディアアイテムは、コントローラ(例えば、コントローラ130)又は別のコンピュータデバイス(例えば、コンピュータデバイス120−124)のインタフェースを介して、ユーザに対して表示されてもよい。本明細書において、ユーザに対して表示される再生待ち列をプレイリストと呼んでも良い。
【0067】
再生待ち列の各アイテムは、例えば、メディアアイテムのタイトル、アーティスト名、アルバムタイトル、アルバムアート、ストリーミングデータソース名(例えば、インターネットラジオ局名)、又は別のそのような表現などの要素によって、インタフェース上に表示されても良い。さらに、プレイリストは、メディア再生システムがどのように再生待ち列をトラバース(traverse)しているかを、例えば、「再生中(now playing)」アイテムを強調すること、前回再生していたアイテムをグレーアウトすること、再生されるべきアイテムを強調するなどによって、示しても良い。
【0068】
メディア再生システムの再生待ち列は、メディア再生システム内のローカルデバイス(例えば、コントローラ230)を介して又はリモートデバイス/システム(例えば、メディアシステムサーバ130)を介して、生成(ポピュレート)されても良いし及び/又は変更されても良い。再生待ち列のローカル生成において、ローカルデバイスのユーザは、例えば、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットからメディアアイテムを選択することによって、興味のあるメディアアイテムを再生待ち列に追加しても良い。再生待ち列のリモート生成において、1つ又は複数のコンピュータデバイス(例えば、コンピュータデバイス120−124)は、選択データをメディアシステムサーバ(例えば、メディアシステムサーバ130)に送信しても良い。選択データは、メディアアイテムセットの中から選択された、特定のメディア再生システムの再生待ち列に追加しようとする特定のメディアアイテムを示しても良い。それから、メディアシステムサーバは、選択された特定のメディアアイテムを再生待ち列に追加しても良い。
【0069】
リモート生成を含む実施において、メディアシステムサーバ(例えば、メディアシステム130)は、1つ又は複数の再生待ち列を、1つ又は複数のデータネットワーク(例えば、WAN140)を介して、メディア再生システム(例えば、メディア再生システム110)に送信しても良い。再生待ち列のリモート生成について、さらなる詳細は以下で説明する。
【0070】
ある実施形態では、単一のゾーンプレーヤーが再生待ち列に割り当てられている。例えば、
図2の浴室のゾーンプレーヤー214は、「浴室」再生待ち列にリンクされてもよいし、又は割り当てられてもよい。ある実施形態では、「浴室」再生待ち列は、システムによって構成され、ユーザがゾーンプレーヤー214を浴室に関連付けることによって行われる。このように、「浴室」再生待ち列に追加され、且つ、識別されたコンテンツは、ゾーンプレーヤー214(浴室ゾーン)を介して再生することができる。
【0071】
ある実施形態では、ゾーン又はゾーングループは、再生待ち列に割り当てられる。例えば、
図2のファミリールームのゾーンプレーヤー206及び208は、「ファミリールーム」再生待ち列にリンクされてもよいし、割り当てられてもよい。別の例では、ファミリールームとダイニングルームとがグループ化されている場合、新しいグループがファミリールーム+ダイニングルーム再生待ち列にリンクされるか、又は割り当てられる。ある実施形態では、ファミリールーム+ダイニングルーム再生待ち列が、グループの作成に基づいて構成される。ある実施形態では、新しいグループを構成する際に、ファミリールーム+ダイニングルーム再生待ち列は、ファミリールームか、又はダイニングルームのいずれか一方又は両方に関連付けられた再生待ち列の一方(又は両方)のコンテンツを自動的に含めることができる。ある例では、ユーザがファミリールームで開始し、後でダイニングルームを追加した場合、ファミリールーム再生待ち列のコンテンツがファミリールーム+ダイニングルーム再生待ち列のコンテンツになる。別の例では、ユーザがファミリールームで開始し、後でダイニングルームを追加した場合、ファミリールーム再生待ち列が、ファミリールーム+ダイニングルーム再生待ち列にリネームされる。新しいグループが「グループを解除」する場合、ファミリールーム+ダイニングルーム再生待ち列は、システムから取り除かれ、及び/又はゾーンの1つにリネームされる(例えば、「ファミリールーム」又は「ダイニングルーム」にリネームされる)。グループを解除した後、ファミリールーム及びダイニングルームのそれぞれは、別々の再生待ち列に割り当てられる。ゾーン又はゾーングループにおけるゾーンプレーヤーの1つ又は複数は、関連付けられた再生待ち列をメモリに記憶してもよい。
【0072】
このように、ユーザがコントローラを用いて、ゾーン又はゾーングループを動的に「グループ化する」又は「グループを解除する」とき、ある実施形態において、それぞれのゾーン又はゾーングループが再生待ち列に割り当てられるため、システムは、再生待ち列をそれぞれ構成するか、又は取り除き/リネームする。言い換えれば、再生待ち列は、割り当てられたゾーンで再生されるメディアアイテムを追加することができる入れ物として動作する。ある実施形態では、再生待ち列で識別されたメディアアイテムを操作することができる(例えば、メディアアイテムを再配置する、追加する、削除する等ができる)。
【0073】
VII.アドホックネットワークの例
以下、例示の目的のために、ある例を
図7と関連付けて提供することによって、メディア再生ネットワークへの接続を容易に提供する実施形態を述べる。
図7は、アドホックネットワーク710と称されるネットワークブランチを構成する、三つのゾーンプレーヤー702、704、706およびコントローラ708を示す。アドホックネットワーク710は、無線ネットワークであってもよく、有線ネットワークであってもよく、又は、有線と無線とが混在したネットワークであってもよい。一般的にアドホック(又は「自発的な(spontaneous)」)ネットワークは、ローカルエリアネットワークであるか、又は、一般的に全てのトラフィックに対して一つのアクセスポイントも有しないその他の小さい領域のネットワークである。アドホックネットワーク710において、デバイス702、704、706、708は、例えば、「ピア・ツー・ピア」スタイルの通信で、互いに通信することができる。更に、1つ又は複数のデバイスをアドホックネットワーク710に追加でき、及び/又は、1つ又は複数のデバイスをアドホックネットワーク710から取り除くことができる一方、アドホックネットワーク710は、ユーザがアドホックネットワーク710を再構築することなしに自動的にそれ自体を再構築することができる。アドホックネットワークが、
図7に示されているが、再生ネットワークは、アドホックネットワークと完全に又は部分的に異なるタイプのネットワーク(例えば、メッシュネットワーク)に基づくものであってもよい。
【0074】
アドホックネットワーク710を使用することによって、デバイス702、704、706、708は、1つ又は複数のオーディオソースを共有したり、交換したりすることができ、又、同じ若しくは異なるオーディオソースを出力する際に動的にグループ化すること(あるいはグループを解除すること)ができる。例えば、ゾーンプレーヤー702、704は、音楽のワンピース(一節)を出力する際にグループ化されてもよく、その際に、ゾーンプレーヤー706が、音楽の他のピース(一節)を出力してもよい。例えば、
図7に示すデバイス702、704、706、708は、オーディオの配信とサウンドの再生とのうちの少なくとも一方を実行するハウスホールド(HOUSHOLD)を構成する。ここで使用される用語「ハウスホールド」は、ユーザの住居を意味するものではなく、アプリケーションやサービスを提供する際に協働するネットワークデバイスの全体を表す。
【0075】
ある実施形態では、ハウスホールド識別子(HHID)は、個(ユニーク)を区別するためにコンピュータで生成される、短い文字列又は識別子である。アドホックネットワーク710は、特有のHHIDと、構成変数であるパラメータの特有のセットとによって特徴づけられる。構成変数すなわちパラメータの特有のセットとしては、例えば、チャンネル(例えば、個別の周波数帯域)、サービスセットID(SSID)(無線ネットワーク名としての、アルファベットと数字とを組み合わせてなる一連の文字列)およびWEPキー(有線と同等のプライバシー)またはその他のセキュリティキーがある。ある実施形態では、SSIDは、HHIDと同じになるように設定される。
【0076】
ある実施形態では、各ハウスホールドは、二つのタイプのネットワークノード、すなわち、制御点(CP)と、ゾーンプレーヤー(ZP)とを含んでも良い。CPは、要求されるネットワークパラメータ(例えば、セキュリティキー)の自動生成を含む、全ネットワーク設定過程および優先順位付け(sequencing)を制御する。一実施形態では、CPは、ユーザにハウスホールド構成ユーザインタフェースを提供する。CP機能は、コンピュータ稼働CPアプリケーションモジュールによって提供されるか、又は、CPアプリケーションモジュールが実行される携帯式のコントローラ(例えば、コントローラ708)によって提供される。ZPは、自動的構成過程に加わる他のデバイスである。ある実施形態では、この明細書で使用される表記ZPは、例えば、コントローラ708やコンピュータ処理を行うデバイスを含む。ある実施形態では、機能か又は機能の一部は、CPおよびZPの両方において、シングルノード(例えば、ZPは、CPを含むか、あるいは、その逆もまた成立する)で結合されても良い。
【0077】
ある実施形態では、ハウスホールドの構成は、複数のCP及び複数のZPを含んでも良く、複数のCP及び複数のZPは、集合して公知の構成を確立することによって、それらは通信における基準ネットワークプロトコル(例えば、有線又は無線イーサネット(登録商標)上でのIP)を使用することができる。一実施形態では、2つのタイプのネットワーク/プロトコルである、イーサネット(登録商標)802.3と無線802.11gとが利用されても良い。CPとZPとの間の相互接続は、ネットワーク/プロトコルのいずれかを使用することにより実現することができる。システム内のデバイスは、ハウスホールドのメンバーとして、両方のネットワークに同時に接続できる。
【0078】
2つのネットワークを使用することができる環境では、システム内の少なくとも1つのデバイスは、ブリッジデバイスとして両方に接続され、これによって、有線/無線ネットワークの間のブリッジサービスが提供される。
図7では、例えば、ゾーンプレーヤー702が、2つのネットワークに接続可能であることが示されている。ネットワーク712への接続は、イーサネット(登録商標)および無線のうちの少なくとも一方に基づいて行われても良く、望むのであれば、他のデバイス702、704、708への接続は、無線およびイーサネット(登録商標)に基づいて行われても良い。
【0079】
ある実施形態では、各ゾーンプレーヤー702−706は、ブリッジデバイスを介してクラウド(例えば、インターネット)からメディアを読み出すときに、インターネットにアクセスすることができる。例えば、ゾーンプレーヤー702は、クラウド内の特定のオーディオトラックのアドレスを規定するユー・アール・エル(URL)を含んでもよい。URLを使用することによって、ゾーンプレーヤー702は、クラウドからオーディオトラックを読み出し(検索し)てもよく、最終的に1つ又は複数の別のゾーンプレーヤーからのオーディオを出力してもよい。
【0080】
VIII.再生待ち列のリモート生成の方法
上述したように、メディア再生システムは再生待ち列に関連付けられていても良く、ある状況では、再生待ち列をリモートで生成及び/又は変更することが望ましい場合がある。
【0081】
図8及び
図9は、再生待ち列をリモートで生成するための例示的な方法を描くフローチャートである。例示的な方法は、ネットワーク構成100上で実行されても良いけれども、他の適当なネットワーク構成上でも実行できることが理解される。方法800及び方法900のブロックのうちのいくつか又は全部は、同時に及び/又は連続的に実行されても良いことが理解される。
【0082】
明確にするために、この明細書において、
図10A−
図10Dを参照して、方法について説明する。
図10A−
図10Dは、例示的な方法に従った、コンピュータデバイスのグラフィカルディスプレイによって提供される表示例を描いている。しかし、これは例示と説明のみを目的としていて、様々な他の例示的な表示が確実に可能であることが理解される。
【0083】
さらに、ここで説明するフローチャートは、例示的な実施形態における、ある実施可能な機能及び動作を示していることが、当業者に理解される。ここで、各フローチャートの各ブロックは、モジュール、セグメント、又はプログラムコードの一部を示す。モジュール、セグメント、又はプログラムコードの一部は、プロセッサによって実行可能な1つ又は複数の命令を含み、処理において、ある論理機能又は論理ステップを実行する。プログラムコードは、例えば、ディスク又はハードドライブを含むストレージデバイス等の任意のタイプのコンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されてもよい。さらに、各ブロックは、回路を示していてもよく、その回路は処理において特定の論理機能を実行するために有線接続されていても良い。代替の実施が、本願の例示的な実施形態の範囲内に含まれる。本願において、機能は図示されている又は説明する順番で実行されても良いけれども、当業者に理解されるように、含まれる機能に従って、実質的に同時又は逆の順序で実行されても良い。
【0084】
1.第1の例示的な方法
図8は、例示的な実施形態に従って、メディア再生システムの再生待ち列をリモートで生成する方法800を示している。方法800は、コンピュータデバイス(
図1Aのコンピュータデバイス120−124のいずれか)によって実行されても良い。例示と説明だけを目的として、コンピュータデバイス120によって、方法800が実行される場合について説明する。
【0085】
方法800は、ブロック802で始まり、コンピュータデバイスによって、メディア再生システムの再生待ち列への少なくとも1つのメディアアイテムの追加を勧誘する電子招待状を受信する。ここで、電子招待状は、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットを識別する情報にアクセスするためのリンクを含む。コンピュータデバイスとメディア再生システムは、少なくともWANを介して通信可能に接続されている。方法800は、コンピュータデバイスによって、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットを識別する情報をグラフィカルディスプレイに表示するステップを含む(ブロック804)。方法800は、コンピュータデバイスによって、選択データを送信するステップを含む(ブロック806)。選択データは、メディアアイテムセットからの、メディア再生システムの再生待ち列に追加しようとする特定のメディアアイテムの選択を示すものである。方法800は、選択的に又は追加的に、コンピュータデバイスによって、注釈データを送信するステップを含んでも良い(ブロック808)。注釈データは、再生待ち列に追加しようとする特定のメディアアイテムの選択に関連付けられている注釈情報を示すものである。
図8に関して示されている各ブロックについて、さらに以下に説明する。
【0086】
a.電子招待状の受信
方法800は、ブロック802で始まり、コンピュータデバイスによって、メディア再生システムの再生待ち列への少なくとも1つのメディアアイテムの追加を勧誘する電子招待状を受信する。ここで、電子招待状は、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットを識別する情報にアクセスするためのリンクを含む。コンピュータデバイスとメディア再生システムは、少なくともWANを介して通信可能に接続されている。例示的な実施において、電子招待状の受信ステップは、コンピュータデバイス120がWAN140を介してメディアシステムサーバ130から電子招待状を受信することを含む。
【0087】
電子招待状は様々な形態を取っても良い。例えば、電子招待状は、数ある可能性の中でも特に、電子メール、テキストメッセージ(例えば、SMSメッセージ又はMMSメッセージ)、又はソーシャルメディア通信であっても良い。
【0088】
大まかに言うと、電子招待状は、招待状の受信者に対して、将来、イベントに出席すること、及びそのイベントの前に、メディア再生システム(例えば、メディア再生システム110)によってイベントで再生される再生待ち列に、メディアアイテムを追加することを要求するリクエストを含んでも良い。電子招待状は、招待状の受信者に対して、再生待ち列に少なくとも1つのメディアアイテムを追加することを要求するリクエストを示すリクエストデータを含んでも良い。リクエストデータは、コンピュータデバイス120によって出力されるときに、招待状の受信者が少なくとも1つのメディアアイテムを再生待ち列に追加することを要求するリクエストを示す、テキストデータ、ビデオデータ、及び/又はオーディオデータであっても良い。
【0089】
電子招待状は、さらに、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットを識別する情報へのアクセスを提供するリンクを含んでも良い。例えば、リンクは、メディア再生システム110に関連付けられている
図1Bのデータベース131からあるデータへのアクセスを提供しても良い。
【0090】
例示的な実施において、リンクは、電子招待状に関連付けられていて且つメディアアイテムセットを識別する情報を格納する特定のリソース(例えば、メディアシステムサーバ130)を識別するユニフォーム・リソース・ロケータ(URL)を含んでも良い。URLは、追加的に又は代替的に、特定のリソースのインターネット上の位置を識別しても良い。ある実施において、リンクはハイパーリンクであっても良く、このハイパーリンクは、ユーザ入力がハイパーリンクの選択を示すときに、コンピュータデバイス120を特定のリソースに導くように構成される。
【0091】
さらに、リンクは、リンクがアクセスされたときに追跡データが特定のリソースに送信されるように構成されても良い。特定のリソースは、追跡データを使用して、URLにアクセスするユーザの数を特定しても良い。追加的に又は代替的に、特定のリソースは、URLにアクセスできるユーザの数を制限し、追跡データを使用して所定の閾値に達したかどうかを判断しても良い。閾値に達した場合、特定のリソースは、メディアアイテムセットに対するさらなるアクセスを防いでも良い。さらに、特定のリソースは、追加的に又は代替的に、ユーザを、追加されたメディアアイテムの閾値の数に制限しても良い。特定のユーザがその閾値に達すると、特定のリソースは、ユーザがさらなるメディアアイテムを追加できないようにしても良い。他の例も確実に可能である。
【0092】
ある実施において、電子招待状は、さらに、時間的要素を含んでも良く、時間的要素は、メディアアイテムを再生待ち列に追加できなくなる時間を示しても良い。すなわち、時間的要素は、電子招待状の有効期間を定義しても良く、有効期間内だけ、招待状の受信者が、再生待ち列に追加しようとするメディアアイテムを選択できるようにしても良い。一例において、時間的要素は、カウントダウンタイマーを含んでも良く、カウントダウンタイマーが終了すると、メディアアイテムを再生待ち列に追加できないようにしても良い。いずれにしても、時間的要素が電子招待状の有効期間が過ぎたことを示した後は、リンクは失効しても良いし、さもなければ非アクティブになっても良い。又は、プレイリストを見ることは可能であるが、さらなるメディアアイテムを再生待ち列に追加することはできないように、ユーザの許可が変更されても良い。他の例も可能である。
【0093】
追加的に、電子招待状は、さらに、待ち列プロファイルを含んでも良い。この待ち列プロファイルは、待ち列の特性と、メディア再生システムによる再生待ち列の再生方法とを定義しても良い。待ち列プロファイルは、メディア再生システムがいつ待ち列の再生を開始するかを示す開始時間、メディア再生システムが待ち列からメディアアイテムを再生する総時間を示す再生時間、ゾーンのグループ化、ムード設定、及び/又は待ち列のジャンルを含んでも良い。待ち列プロファイルは、データベース131に格納されても良い。
【0094】
ムード設定は、再生待ち列のテーマを示しても良く、再生待ち列のテーマは、招待状の受信者が再生待ち列に追加すべきメディアアイテムの種類を導いても良いし又は提案しても良い。例えば、数ある例の中でも特に、ムード設定は、「スロー・ロマンチック」、「ダンスパーティ」、又は「帰宅時間・・・点灯」であっても良い。ムード設定は、待ち列中に移行しても良いし、又は固定されても良い。例えば、ムード設定は、再生待ち列が再生されるイベント(例えば、パーティ)の様々な段階に対応して、「ダンスパーティ」から「スロー・ロマンチック」へ、そして「帰宅時間・・・点灯」へと移行しても良い。
【0095】
ある実施において、ムード設定は、再生待ち列に追加できるメディアアイテムを「ムードフィルタ」によって制限しても良い。「ムードフィルタ」は、メディアアイテムの1つ又は複数の属性、例えば、メディアアイテムのジャンル又はメディアアイテムのタイトルに含まれる1つ又は複数の単語に基づいて、メディアアイテムをフィルタにかけても良い。例えば、ムード設定が「スロー・ロマンチック」の場合、ムードフィルタは、「Party Rock(パーティ・ロック)」という名称のメディアアイテムの追加を拒否しても良い。例示的な実施において、ムードフィルタは、追加的に又は代替的に、メディアアイテムの基本的な内容に基づいて、メディアアイテムをフィルタにかけても良い。例えば、ムード設定が「ダンスパーティ」に設定されている場合、ムードフィルタは、例えば、スローテンポのメディアアイテムの追加を拒否しても良い。他の例も可能である。
【0096】
待ち列ジャンルは、招待状の受信者が再生待ち列への追加を許可されたメディアアイテムのジャンルを示しても良い。例えば、待ち列のジャンルは「Country(カントリー音楽)」であっても良く、招待状の受信者は、カントリー音楽のメディアアイテムしか再生待ち列に追加できないように制限されても良い。他の例も確実に可能である。
【0097】
電子招待状が受信されると、コンピュータデバイス120は、コンピュータデバイス120のグラフィカルディスプレイに、電子招待状を表示させても良い。
図10Aは、例示的な電子招待状1002を表示している例示的なグラフィカルディスプレイ1000を描いている。描かれているように、電子招待状1002は、テキストメッセージの形式であって、テキストのリクエストデータ1004とリンク1006とを含む。グラフィカルディスプレイ1000が表示している電子招待状は単なる一例であって、限定するものとして解釈されるべきではないことが理解される。
【0098】
b.再生が可能なメディアアイテムを識別する情報をグラフィカルディスプレイに表示
方法800は、コンピュータデバイスによって、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットを識別する情報をグラフィカルディスプレイに表示するステップを含む(ブロック804)。表示される情報は対話型であっても良く、ユーザは、表示された情報の一観点を選択することによって、1つ又は複数のメディアアイテムを再生待ち列に追加しても良い。
【0099】
ある実施において、メディアアイテムセットを識別する情報は、メディアアイテムセットに含まれる1つ又は複数のメディアアイテムのそれぞれに関連付けられている1つ又は複数の識別子を含んでも良い。ある例において、識別子は、数ある識別子の種類の中でも特に、メディアアイテムのタイトル、アーティスト名、アルバムタイトル、ジャンル、及びストリーミングソース名を含んでも良い。
【0100】
例示的な実施において、コンピュータデバイスによって、メディアアイテムセットを識別する情報をグラフィカルディスプレイに表示するステップは、ウェブインタフェースを介して、情報をグラフィカルディスプレイに表示することを含んでも良い。例えば、ウェブブラウザは、コンピュータデバイス120のグラフィカルディスプレイ上に、メディア再生システム110のメディアアイテムセットの表示を含むウェブページを表示しても良い。ウェブページは、再生待ち列にメディアアイテムを追加するのに使用されても良い。これにより、コンピュータデバイス120をメディアシステムサーバ130に関連付けられたアプリケーションを備えた構成にする必要がなくなる。このように、ウェブページが1つ又は複数の選択可能な観点を含み、その観点が選択されることによって、ユーザがメディアアイテムを再生待ち列に追加できるように構成されても良い。
【0101】
ウェブインタフェースは検索可能であっても良く、ユーザが検索基準を入力することによって、メディアアイテムセットをナビゲートできるようにしても良い。例えば、ウェブインタフェースは、1つ又は複数のメディアアイテム識別子によって、ユーザがメディアアイテムセットを検索できるようにしても良い。さらに、ウェブインタフェースは、再生待ち列が生成されている及び/又は変更されているときに、リアルタイムでプレイリストを表示するように構成されても良い。また、ウェブインタフェースは、イベント後にプレイリストを表示するように構成されても良い。さらに、ウェブインタフェースは、ユーザが、現在の再生待ち列から1つ又は複数のメディアアイテムを選択して、選択したメディアアイテムを別の再生待ち列(例えば、別のメディア再生システムに関連付けられている再生待ち列)に追加するのを許可するように構成されても良い。
【0102】
図10Bは、例示的な実施形態に従った、例示的なウェブインタフェースを表示する例示的なグラフィカルディスプレイ1010を描いている。図示されているように、ウェブインタフェースは、数ある可能性の中でも特に、イベントに関係する待ち列名1012、現在の待ち列内のメディアアイテムを見るためのオプション1014、利用可能なメディアアイテムについてメディアアイテムセットを検索するためのオプション1016(図示されているように、このオプションが選択されている)、及びトラック(図示されているように、このオプションが選択されている)、アルバム、又はアーティストに基づく閲覧をするためのさらなるオプション1018を含んでも良い。また、ウェブインタフェースは、(例えば、トラックに基づく閲覧の検索による)サーチ結果1020を含んでも良く、サーチ結果1020は、1つ又は複数のメディアアイテムのタイトルと、それぞれのメディアアイテムの各アーティストを含んでも良い。表示されるメディアアイテムの各々は、それぞれ、アイテムを待ち列に追加する観点1022を含んでも良い。アイテムを待ち列に追加する観点1022が選択されると、(後述するように、ブロック806に従って送信するための)選択データが生成される。選択データは、それぞれのメディアアイテムが再生待ち列に追加しようとするものであることを示す。
【0103】
図10Cは、例示的なウェブインタフェースを表示する別のグラフィカルディスプレイ1030を描いている。例示的な実施において、ウェブインタフェースは、
図10Bの待ち列のオプション1014を選択した結果として表示されても良い。図示されているように、ウェブインタフェースは、イベントに関連する待ち列名1012、現在の待ち列内のメディアアイテムを見るためのオプション1014(図示されているように、このオプションが選択されている)、利用可能なメディアアイテムについてメディアアイテムセットを検索するためのオプション1016、及び再生待ち列内のメディアアイテムを現在表示している現在のプレイリスト1032を含んでも良い。現在のプレイリスト1032内の各メディアアイテムは、それぞれの投票観点1034を含んでも良い。投票観点1034が選択されると、(後述するように、ブロック806に従って送信するための)投票データが生成される。投票データは、あるメディアアイテムをプレイリスト内で上に移動させる又は下に移動させるための投票を示す。グラフィカルディスプレイ1010及び1030は、メディアアイテムセットを識別する情報の表示の単なる2つの例であって、限定するものとして解釈すべきでないことが理解される。
【0104】
別の情報も同様にウェブインタフェースからアクセスできても良い。例えば、別の情報は、数ある追加の情報の中でも特に、イベント情報(例えば、日付、時間、場所、イベントのゲスト一覧)、イベントへの道順を含む地図又はウェブページへのリンク、及び/又は特定のユーザが再生待ち列に追加したメディアアイテムに注釈情報を追加するためのリンクを含んでも良い。また、ウェブインタフェースは、イベントが発生した後に、ユーザがイベントに関するコメントを提供できるように、及び/又はイベントからの画像をタグ付けできるように、構成されても良い。
【0105】
ある実施では、コンピュータデバイス120は、メディアシステムサーバ130に関連付けられたアプリケーションを備えるように構成されていて、コンピュータデバイスによって、メディアアイテムセットを識別する情報をグラフィカルディスプレイに表示するステップは、アプリケーションを起動して、アプリケーションインタフェースを介して、情報をグラフィカルディスプレイに表示することを含んでも良い。アプリケーションインタフェースは、本明細書で説明したウェブインタフェースと同一又は類似のものであっても良い。
【0106】
例示的な実施において、コンピュータデバイスにより、メディアアイテムセットを識別する情報をグラフィカルディスプレイに表示するステップは、リンクの選択を示すリンク選択データをコンピュータデバイスによって受信することを含んでも良い。例えば、コンピュータデバイス120は、コンピュータデバイス120の入力インタフェースにおける入力によって、電子招待状内のリンクの選択を示す入力データを受信しても良い。
【0107】
ある実施において、ウェブインタフェースは、追加的に又は代替的に、ユーザが、メディア再生システムによる再生が現在できないメディアアイテム及び/又はサービスを検索して、そのようなメディアアイテム及び/又はサービスを再生待ち列に追加できるようにする機構を提供しても良い。すなわち、そのような実施において、ユーザは、ウェブインタフェースを使用して、メディア再生システムのためにそのようなメディアアイテムを特定し又は示して、再生できるようにしても良い。
【0108】
c.選択データの送信
方法800は、コンピュータデバイスによって、選択データを送信するステップを含む(ブロック806)。選択データは、メディアアイテムセットからの、メディア再生システムの再生待ち列に追加しようとする特定のメディアアイテムの選択を示すものである。例示的な実施において、選択データを送信するステップは、コンピュータデバイス120がWAN140を介してメディアシステムサーバ130に選択データを送信することを含んでも良い。
【0109】
特定のメディアアイテムの選択は、メディアアイテムのタイトル、アーティスト名、アルバムタイトル、ジャンル、ストリーミングソース名、これらのいずれかに関連付けられた選択可能な観点、又はこれらの任意の組み合わせの選択を含んでも良い。追加的に又は代替的に、特定のメディアアイテムの選択は、特定のメディアアイテムに関連付けられている投票観点の選択を含んでも良い。
【0110】
例示的な実施において、コンピュータデバイスによって、選択データを送信するステップは、コンピュータデバイスの入力インタフェースによる選択入力を受信することを含んでも良い。ここでの選択入力は、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットを識別する表示された情報の中からの、1つ又は複数のメディアアイテムの選択を示す。例えば、
図10Bに戻って参照すると、選択入力は、ユーザが、コンピュータデバイス120を使用して、アイテムを待ち列に追加する観点1022のうちの一つを選択することを含んでも良い。又は、
図10Cに戻って参照すると、選択入力は、ユーザがメディアアイテムに関連付けられた投票観点1034のうちの一つを選択することを含んでも良い。それから、コンピュータデバイス120は、WAN140を介して、メディアシステムサーバ130に選択データを送信しても良い。
【0111】
ユーザが、メディア再生システムによる再生が現在できないメディアアイテムを追加するような実施において、選択データは、WAN140に接続されているリソースに位置している、現在再生できない特定のメディアアイテムへのアドレスを特定するURL又はある別の位置特定機構を含んでも良い。
【0112】
d.注釈データの送信
方法800は、選択的に又は追加的に、コンピュータデバイスによって、注釈データを送信するステップを含んでも良い(ブロック808)。ここでの注釈データは、再生待ち列に追加しようとする特定のメディアアイテムの選択に関連付けられている注釈情報を示すものである。選択データの送信と同様に、注釈データを送信するステップは、コンピュータデバイス120がWAN140を介してメディアシステムサーバ130に注釈データを送信することを含んでも良い。
【0113】
上述したように、ある実施において、別の情報がウェブインタフェースからアクセス可能であっても良い。例えば、特定のユーザが再生待ち列に追加したメディアアイテムに注釈情報を追加するためのリンクなどがアクセス可能であっても良い。すなわち、ユーザは、メディアアイテムを再生待ち列に追加することに加えて、注釈を追加して、例えば、誰がメディアアイテムを追加したか及び/又はどうしてメディアアイテムが追加されたかを他の人に知らせても良い。例示的な注釈情報は、数ある可能性の中でも特に、メッセージ、画像、ビデオ、及び/又はソーシャルメディアステータスを含んでも良い。ユーザが注釈情報をメディアアイテムに追加すると、コンピュータデバイス120は対応する(注釈情報を示す)注釈データを送信しても良い。そのような注釈データは、例えば、メッセージデータ、画像データ、及び/又はビデオデータを含んでも良い。別の注釈データも可能である。
【0114】
ある実施形態において、注釈データは、イベント中(例えば、メディアアイテムの再生中)に、コンピュータデバイスによって送信されても良い。例えば、メディア再生システムがメディアアイテムを再生している間に、コンピュータデバイスは画像データを取り込んで、その画像データをメディアアイテムに関連付けられた注釈データとして送信しても良い。他の例も確実に可能である。
【0115】
グラフィカルディスプレイが、注釈情報が関連付けられているメディアアイテムを表すものを表示しているときに、注釈情報がそのグラフィカルディスプレイに表示されても良い。そのようなグラフィカルディスプレイとしては、例えば、コンピュータデバイス120−126の中の1つ以上のグラフィカルディスプレイ、及び/又はメディア再生システム110のコントローラデバイスのグラフィカルディスプレイがある。表示された注釈情報の例は、
図10Dを参照して以下で説明する。
【0116】
2. 第2の例示的な方法
図9は、例示的な実施形態に従って、メディア再生システムの再生待ち列をリモートで生成する方法900を示している。方法900は、コンピュータシステム(例えば、メディアシステムサーバ130)によって実行されても良い。
【0117】
方法900は、任意にブロック902で始まっても良く、コンピュータシステムによって、所定のコンピュータデバイスからの命令データを受信する。ここでの命令データは、複数の電子招待状を複数のリモートコンピュータデバイスのそれぞれに提供する命令を含む。方法900は、WANを介してメディア再生システムに通信可能に接続されているコンピュータシステムによって、メディア再生システムの再生待ち列への少なくとも1つのメディアアイテムの追加を勧誘する複数の電子招待状を複数のリモートコンピュータデバイスのそれぞれに提供するステップを含む(ブロック904)。ここで、複数の電子招待状の各々は、メディア再生システムによる再生が可能な1つ又は複数のメディアアイテムを識別する情報にアクセスするためのリンクを含む。ある実施において、方法900は、ブロック904から開始しても良い。方法900は、コンピュータシステムによって、選択データを受信するステップを含む(ブロック906)。ここでの選択データは、複数の電子招待状のうちの1つ以上に関連付けられた1つ以上のメディアアイテムの選択を示す。方法900は、コンピュータシステムによって、受信した選択データが示している1つ以上のメディアアイテムの選択に基づいて、再生待ち列をポピュレートするステップを含む(ブロック908)。方法900は、コンピュータシステムによって、所定時間の満了に応じて、今後のメディアアイテムの選択を防ぐステップを任意に含んでも良い(ブロック910)。方法900は、再生のためにメディアアイテムをメディア再生システムに提供するステップを任意に含んでも良い(ブロック912)。
【0118】
上述したように、ブロック902,910,912は、任意である。すなわち、方法900は、追加のブロックを含まずに、ブロック904−908だけを含んでも良い。又は、方法900は、ブロック904−908と、任意のブロック902,910,912のうちの1つ又は複数とを含んでも良い。
図9に関して示された各ブロックについて、さらに以下で説明する。
【0119】
a.命令データの受信
方法900は、任意にブロック902で始まっても良く、コンピュータシステムによって、所定のコンピュータデバイスからの命令データを受信する。ここでの命令データは、複数の電子招待状を複数のリモートコンピュータデバイスのそれぞれに提供する命令を含む。例示的な実施形態において、メディアシステムサーバ130は、複数の電子招待状をリモートコンピュータデバイス120−124に提供する命令を含む命令データを、コンピュータデバイス126から受信しても良い。命令データは、コンピュータデバイス126のユーザインタフェースにおける1つ又は複数の入力に基づいていても良い。コンピュータデバイス126のグラフィカルディスプレイは、ユーザのためにプロンプトを表示して、複数のリモートコンピュータデバイス120−124に送信される招待状データを入力させても良い。
【0120】
ある実施形態において、所定のコンピュータデバイスは、メディア再生システムに関連付けられていても良い。
図1Aを参照して上述したように、コンピュータデバイス126は、メディア再生システム110に関連付けられていて、メディア再生システム110が再生可能なメディアアイテムセット及び/又は関連付けられている再生待ち列へのアクセスを制御しても良い。他の関連付けも可能である。
【0121】
一般的に言えば、命令データは、電子招待状の内容を示すデータ(例えば、少なくとも1つのメディアアイテムを再生待ち列に追加するためのリクエストと、メディアアイテムセットにアクセスするためのリンク)及びイベントに関連する他の情報を含んでも良い。特に、命令データは、イベントデータを含んでも良い。イベントデータは、時間、日付、及び/又はイベントの場所を示しても良い。さらに、命令データは、招待状データを含んでも良い。招待状データは、招待状の時間的要素(例えば、受信者がメディアアイテムを再生待ち列に追加する時間がどれくらいか)、任意の待ち列の追加の限定(例えば、各受信者が再生待ち列に追加するのを許可されているメディアアイテムの限られた数又は無制限の数)、イベントに関係する待ち列名、及び/又は電子招待状をリモートコンピュータデバイスと共有するための手段(例えば、電子メール、テキストメッセージ、又はリモートコンピュータデバイスに関連付けられているソーシャルメディアネットワーク識別子)を示しても良い。上記のものは、命令データが含むことができるデータの単なる例であって、限定するものとして解釈されるべきではないことが理解される。
【0122】
b.電子招待状の提供
方法900は、WANを介してメディア再生システムに通信可能に接続されているコンピュータシステムによって、メディア再生システムの再生待ち列への少なくとも1つのメディアアイテムの追加を勧誘する複数の電子招待状を複数のリモートコンピュータデバイスのそれぞれに提供するステップを含む(ブロック904)。ここで、複数の電子招待状の各々は、メディア再生システムによる再生が可能な1つ又は複数のメディアアイテムを識別する情報にアクセスするためのリンクを含む。上述したように、ある実施において、方法900は、ブロック904から開始しても良い。
【0123】
例示的な実施形態において、メディアシステムサーバ130は、WAN140を介して、複数の電子招待状をリモートコンピュータデバイス120−124に提供しても良い。複数の電子招待状の各々は、メディア再生システム110が再生可能なメディアアイテムセットを識別する情報にアクセスするためのリンクを含んでも良い。電子招待状及びリンクは、
図8のブロック802を参照して上述した電子招待状及びリンクと同一であっても良いし又は類似のものであっても良い。
【0124】
c.選択データの受信
方法900は、コンピュータシステムによって、選択データを受信するステップを含む(ブロック906)。ここでの選択データは、複数の電子招待状のうちの1つ以上に関連付けられた1つ以上のメディアアイテムの選択を示すものである。例示的な実施形態において、メディアシステムサーバ130は、WANを介して、コンピュータデバイス120−124のうちの1つ又は複数から選択データを受信しても良い。選択データは、
図8のブロック806を参照して上述した選択データと同一であっても良いし、類似のものであっても良い。例えば、コンピュータデバイス120が
図8のブロック806を実行した後に、メディアシステムサーバ130が選択データを受信しても良い。
【0125】
上述したように、ある実施において、選択データは、現在、再生待ち列内にあるメディアアイテムについての上へ又は下への投票を示す投票データを含んでも良い。また、コンピュータシステムは、リモートコンピュータデバイスから、選択データに関連付けられている注釈情報を受信しても良い。例えば、注釈情報は、数ある可能性の中でも特に、メッセージ及び/又は画像を含んでも良い。
【0126】
選択データが、現在、再生できないメディアアイテムへのアドレスを特定する位置特定機構を含む場合の実施において、コンピュータシステムは、このような選択データを受信した後、そのアドレスに配置されているメディアアイテムがメディア再生システムで再生可能であることを検証しても良い。コンピュータシステムが、メディアアイテムを再生できないと判断した場合、そのメディアアイテムを破棄して、メディアアイテムを再生できないことを示すデータ(選択データの起源となったデータ)をコンピュータデバイスに送り返しても良い。他の可能性も存在する。
【0127】
d.再生待ち列のポピュレート
方法900は、コンピュータシステムによって、受信した選択データが示している1つ以上のメディアアイテムの選択に基づいて、再生待ち列をポピュレートするステップを含む(ブロック908)。すなわち、コンピュータシステム(例えば、メディアシステムサーバ130)は、選択に基づいて、1つ又は複数のメディアアイテムを追加し、除去し、及び/又は並べ換えることによって、再生待ち列を生成しても良いし又は変更しても良い。
【0128】
再生待ち列をポピュレートするステップは、コンピュータシステムが、1つ以上のメディアアイテムの選択を受信したときに、その選択に対応するメディアアイテムを再生待ち列の下部又は上部に置くことを含んでも良い。これに代えて、再生待ち列をポピュレートするステップは、コンピュータシステムが、選択に対応するメディアアイテムを再生待ち列内のランダムな位置に置くことを含んでも良い。さらに、再生待ち列をポピュレートするステップは、コンピュータシステムが、投票データに基づいて、再生待ち列の序列内でメディアアイテムを上又は下に移動させることを含んでも良い。
【0129】
再生待ち列がムード設定を含む場合の実施において、再生待ち列をポピュレートするステップは、コンピュータシステムが、ムード設定、及びメディアアイテムの1つ又は複数の属性、及び/又はメディアアイテムの基本的な内容に基づいて、選択に対応するメディアアイテムを再生待ち列内のある場所に自動的に置くことを含んでも良い。例えば、再生待ち列のムード設定が、「ダンスパーティ」から「スロー・ロマンチック」へ、そして「帰宅時間・・・点灯」へと移行する場合の上述した例で続けて説明すると、コンピュータシステムは、「スロー・ロマンチック」のムード設定に対応する再生待ち列の部分に、スローテンポのメディアアイテムを置いても良い。一方、メディアアイテムのタイトルが「Closing Time(閉店時間)」などの場合、コンピュータシステムは「帰宅時間・・・点灯」のムード設定に対応する再生待ち列の部分に、そのメディアアイテムを置いても良い。他の例も確実に可能である。別のこのような実施において、コンピュータシステムは、選択を順序付けても良い。
【0130】
e.今後の選択の防止
方法900は、コンピュータシステムによって、所定時間の満了に応じて、今後のメディアアイテムの選択を防ぐステップを任意的に又は追加的に含んでも良い(ブロック910)。すなわち、電子招待状が時間的要素を含むある実施形態において、コンピュータシステムは、時間的要素が満了した後は、招待状の受信者がメディアアイテムを再生待ち列に追加できないようにしても良い。時間的要素は、
図8のブロック802を参照して上述したような時間的要素と同一のもの又は類似のものであっても良い。
【0131】
例示的な実施形態において、今後のメディアアイテムの選択を防止した後でも、受信者は再生待ち列を見ることができても良いし、ある実施形態では、受信者は、プレイリストの順序内において特定のメディアアイテムの上又は下への移動に投票できても良い。別の例も可能である。
【0132】
f.メディアアイテムの提供
方法900は、再生のためにメディアアイテムをメディア再生システムに提供するステップを任意的に又は追加的に含んでも良い(ブロック912)。例示的な実施形態において、再生のためにメディアアイテムをメディア再生システムに提供するステップは、メディアシステムサーバ130がメディアアイテム又はメディアアイテムの基本的な内容についてのポインタ(又は別の位置特定機構)をメディア再生システム110に送信することを含んでも良い。
【0133】
ある実施において、方法900は、コンピュータシステムによって、再生待ち列内の現在のメディアアイテムを識別する情報を含むプレイリストを提供するステップを任意的に又は追加的に含んでも良い。コンピュータデバイスは、プレイリストをコンピュータデバイス120−126のうちの1つ又は複数に及び/又はメディア再生システム110のコントローラデバイスに提供しても良い。
図10Cは、コンピュータシステムによって提供され、リモートコンピュータデバイスのウェブインタフェースによって出力されるときの、プレイリストの例が描かれている場合を含む。別の例も可能である。コンピュータシステムは、イベント前、メディア再生システムがメディアアイテムを再生中であるイベント中、及び/又はそのイベント後に、プレイスリストを提供しても良い。
【0134】
ある実施では、方法900は、コンピュータシステムによって、プレイリスト内で識別された特定のメディアアイテムに関連付けられている注釈情報を示す注釈データを提供するステップを任意的に又は追加的に含んでも良い。注釈データは、特定のメディアアイテムに関連付けられているメッセージ又は画像をそれぞれ示すメッセージデータ及び/又は画像データを含んでも良い。コンピュータシステムは、イベント前、対応するメディアアイテムの再生中であるイベント中、及び/又はそのイベント後に、注釈情報を提供しても良い(例えば、リモートコンピュータデバイスは、グラフィカルディスプレイを介して、注釈情報を表示しても良い)。
【0135】
図10Dは、注釈データを含む例示的なウェブインタフェースを表示する例示的なグラフィカルディスプレイ1050を描いている。図示されているように、ウェブインタフェースは、現在再生中のメディアアイテム1052、メディアアイテムに関連付けられているアルバムアート1054、及びメッセージ形式の注釈データ1056を表示しても良い。グラフィカルディスプレイ1050は、注釈データの表示の単なる一例であって、限定するものとして解釈されるべきではないことが理解される。
【0136】
IX.結論
本明細書は、様々な例示のシステム、方法、装置、及び製品を開示しており、それらは、他のコンポーネントの中で、ハードウェア上で実行されるファームウェア及び/又はソフトウェアを含む。しかしながら、そのような例は、単なる例示であり、限定されるものとみなすべきではない。例えば、これらのファームウェアコンポーネント、ハードウェアコンポーネント、及び/又はソフトウェアコンポーネントのいくつか又はすべてが、専らハードウェアに、専らソフトウェアに、専らファームウェアに、又はハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアの任意の組み合わせを実施することができることが意図されている。したがって、例示のシステム、方法、装置、及び/又は生産物を説明しているが、提供されているそれらの例は、それらのシステム、方法、装置、及び/又は生産物を実施する唯一の方法ではない。
【0137】
上述した実施形態において提供したように、本出願は、WANを介して、メディア再生システムと通信するリモートコンピュータデバイスによって、メディア再生システムの再生待ち列をリモートで生成することを可能にする。ある態様では、方法が提供されている。方法は、コンピュータデバイスによって、メディア再生システムの再生待ち列への少なくとも1つのメディアアイテムの追加を勧誘する電子招待状を受信するステップを含む。ここで、電子招待状は、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットを識別する情報にアクセスするためのリンクを含む。コンピュータデバイスとメディア再生システムは、少なくともWANを介して通信可能に接続されている。方法は、さらに、コンピュータデバイスによって、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットを識別する情報をグラフィカルディスプレイに表示するステップを含む。方法は、さらに、コンピュータデバイスによって、メディアアイテムセットからのメディア再生システムの再生待ち列に追加しようとする特定のメディアアイテムの選択を示す選択データを送信するステップを含む。
【0138】
別の態様では、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体が提供されている。非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体は、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記録している。命令は、コンピュータデバイスによって、メディア再生システムの再生待ち列への少なくとも1つのメディアアイテムの追加を勧誘する電子招待状を受信するための命令を含む。ここで、電子招待状は、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットを識別する情報にアクセスするためのリンクを含む。コンピュータデバイスとメディア再生システムは、少なくともWANを介して通信可能に接続されている。命令は、さらに、コンピュータデバイスによって、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットを識別する情報をグラフィカルディスプレイに表示するための命令を含む。命令は、さらに、コンピュータデバイスによって、メディアアイテムセットからのメディア再生システムの再生待ち列に追加しようとする特定のメディアアイテムの選択を示す選択データを送信するための命令を含む。
【0139】
ある別の態様では、コンピュータデバイスが提供されている。コンピュータデバイスは、グラフィカルディスプレイ、ネットワークインタフェース、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体、及び非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体に格納されているプログラム命令を含む。プログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能であり、コンピュータデバイスに、メディア再生システムの再生待ち列への少なくとも1つのメディアアイテムの追加を勧誘する電子招待状を受信させる。ここで、電子招待状は、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットを識別する情報にアクセスするためのリンクを含む。コンピュータデバイスとメディア再生システムは、少なくともWANを介して通信可能に接続されている。プログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能であり、コンピュータデバイスによって、さらに、メディア再生システムによる再生が可能なメディアアイテムセットを識別する情報をグラフィカルディスプレイに表示する。プログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能であり、コンピュータデバイスに、さらに、メディアアイテムセットからのメディア再生システムの再生待ち列に追加しようとする特定のメディアアイテムの選択を示す選択データを送信させる。
【0140】
別の態様では、方法が提供されている。方法は、WANを介して、メディア再生システムに通信可能に接続されているコンピュータシステムによって、メディア再生システムの再生待ち列への少なくとも1つのメディアアイテムの追加を勧誘する複数の電子招待状を複数のリモートコンピュータデバイスのそれぞれに提供するステップを含む。ここで、複数の電子招待状の各々は、メディア再生システムによる再生が可能な1つ又は複数のメディアアイテムを識別する情報にアクセスするためのリンクを含む。方法は、さらに、コンピュータシステムによって、複数の電子招待状のうちの1つ以上に関連付けられた1つ以上のメディアアイテムの選択を示す選択データを受信するステップを含む。方法は、さらに、コンピュータシステムによって、受信した選択データが示す1つ以上のメディアアイテムの選択に基づいて、再生待ち列をポピュレートするステップを含む。
【0141】
さらなる態様では、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体が提供されている。非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体は、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記録している。命令は、WANを介して、メディア再生システムに通信可能に接続されているコンピュータシステムによって、メディア再生システムの再生待ち列への少なくとも1つのメディアアイテムの追加を勧誘する複数の電子招待状を複数のリモートコンピュータデバイスのそれぞれに提供するための命令を含む。ここで、複数の電子招待状の各々は、メディア再生システムによる再生が可能な1つ又は複数のメディアアイテムを識別する情報にアクセスするためのリンクを含む。命令は、さらに、コンピュータシステムによって、複数の電子招待状のうちの1つ以上に関連付けられた1つ以上のメディアアイテムの選択を示す選択データを受信するための命令を含む。命令は、さらに、コンピュータシステムによって、受信した選択データが示す1つ以上のメディアアイテムの選択に基づいて、再生待ち列をポピュレートするための命令を含む。
【0142】
さらなる態様では、コンピュータシステムが提供されている。コンピュータデバイスは、ネットワークインタフェース、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体、及び非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体に格納されているプログラム命令を含む。ネットワークインタフェースは、WANを介して、コンピュータシステムをメディア再生システムに通信可能に接続する。プログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能であり、コンピュータシステムに、メディア再生システムの再生待ち列への少なくとも1つのメディアアイテムの追加を勧誘する複数の電子招待状を複数のリモートコンピュータデバイスのそれぞれに提供させる。ここで、複数の電子招待状の各々は、メディア再生システムによる再生が可能な1つ又は複数のメディアアイテムを識別する情報にアクセスするためのリンクを含む。プログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能であり、コンピュータデバイスに、さらに、複数の電子招待状のうちの1つ以上に関連付けられた1つ以上のメディアアイテムの選択を示す選択データを受信させる。プログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能であり、コンピュータデバイスに、さらに、受信した選択データが示す1つ以上のメディアアイテムの選択に基づいて、再生待ち列をポピュレートさせる。
【0143】
更に、本明細書において「実施形態」は、実施形態に関連して述べられた特定の特徴、構造、又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施例に含まれ得ることを示している。本明細書の様々な場所でこの語句が用いられているが、すべてが同じ実施形態を言及するものではなく、又、他の実施形態を除いた別個の実施形態又は代替の実施形態でもない。このように、本明細書で述べられた実施形態は、明示的に及び暗黙的に、当業者によって、他の実施形態と組み合わせることができることが理解される。
【0144】
本明細書は、例示的な環境、システム、手順、ステップ、論理ブロック、処理、及び他のシンボル表現に関して広く示されており、それらは直接又は間接的にネットワークに接続されるデータ処理デバイスの動作に類似するものである。これらの処理説明及び表現は、一般的に当業者によって使用され、それらの仕事の内容を他の当業者に最も効率良く伝えることができる。多くの具体的な内容が、本開示を理解するために提供されている。しかしながら、当業者にとって、本開示の特定の実施形態が特定の、具体的な詳細なしに実施され得ることは理解される。他の例では、周知の方法、手順、コンポーネント、及び回路が、実施形態を不必要に曖昧にすることを避けるため、詳細に説明していない。したがって、本開示の範囲は、上記した実施形態よりむしろ添付された特許請求の範囲によって定義される。
【0145】
添付の特許請求の範囲のいずれかが単にソフトウェア及び/又はファームウェアへの実装をカバーするように読み取ると、少なくとも1つの例における要素の1つ又は複数は、本明細書では、ソフトウェア及び/又はファームウェアを記憶する有形媒体、例えば、メモリ、DVD、CD、Blu−ray(登録商標)等を含むことが明確に定められている。