(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された空調服用腰ベルトでは、円筒状の管等それぞれをベルトに取り付ける必要があり、製造が煩雑である。また、装着者が腰を曲げたりすると、管等が折れ曲がり、その結果、管等の内部空間である空気の流路が狭まり、通気性が悪化する。他方、空調服用腰ベルトを装着した作業者は、管等の剛性によって腰の動きが制限され、動きにくいという問題がある。また、管等の軸線方向に沿ってのみしか、すなわち装着状態における上下方向にのみしか空気が流れない、という問題がある。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、製造が容易であり、通気性及び作業性に優れた腰ベルトを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1) 本発明に係る腰ベルトは、ベルトと、上記ベルトに設けられた通気性を有する袋と、上記袋に収納された可撓性の板状のスペーサーと、を具備し、上記スペーサーは、その上面及び下面に開口して当該開口を連通する複数の第1気体流路と、上記複数の第1気体流路のうち少なくとも一対を連通する第2気体流路と、を有する。
【0007】
上記構成によれば、スペーサーがベルトに直接取り付けられることなく、袋に収納されればよいので、製造が容易である。また、スペーサーは可撓性を有するため、ユーザが、腰ベルトを装着した状態でも、腰を曲げたり捻ったりし易い。また、スペーサー内を流れる気体は、第2気体流路を介して、1つの第1気体流路から他の第1気体流路に流れるので、通気性に優れる。
【0008】
(2) 好ましくは、上記第1気体流路は上下方向に沿って延びており、上記第2気体流路は左右方向に沿って延びており、複数の第1気体流路及び複数の第2気体流路が相互に交差している。
【0009】
上記構成によれば、スペーサーを流通する気体は上下方向及び左右方向に流れるので、通気性が一層優れる。
【0010】
(3) 好ましくは、上記スペーサーは、上下方向及び左右方向にそれぞれ間隔を空けて並び、前後方向に伸びる複数の柱体と、上記柱体を相互に連結する可橈性の連結部材と、を有する。
【0011】
(4) 好ましくは、上記柱体は、前後方向の圧縮力により弾性変形する。
【0012】
上記構成によれば、腰ベルトに前後方向の荷重がかかった状態でも、スペーサー内の気体の流路が確保される。また、荷重が無くなれば、柱体が弾性復帰する。
【0013】
(5) 好ましくは、上記柱体は、内部空間を有する四角柱であって、上下方向及び左右方向を向く側壁に当該内部空間と連通する開口を有する。
【0014】
上記構成によれば、腰ベルトが曲げられた状態であっても、スペーサー内の気体の流路が確保される。
【0015】
(6) 好ましくは、上記袋の内部空間は、左右方向の各端部における上下方向に沿った第1寸法が、左右方向の中央における上下方向に沿った第2寸法より短く、上記スペーサーの左右方向の各端部における上下方向に沿った第3寸法は、上記第1寸法より長く、かつ上記第2寸法より短い。
【0016】
上記構成によれば、スペーサーの左右方向の各端部が、袋内部の左右方向の中央と各端部との間に留まるため、袋内におけるスペーサーの左右方向の位置決めができる。
【0017】
(7) 好ましくは、上記袋は、前後方向を向く面にメッシュ状のシートを有する。
【0018】
上記構成によれば、上記スペーサーを収納可能な袋の通気量を確保できる。
【0019】
(8) 好ましくは、上記袋は、開閉可能な開口を有する。
【0020】
上記構成によれば、開口を通じて袋の内部空間からスペーサーが取り出し可能なので、スペーサーの交換作業が容易である。また、袋やベルトをスペーサーと分けてユーザが洗濯など行うことができる。
【0021】
(9) 好ましくは、上記袋に収容されており、上記スペーサーより円環形状に巻かれた上記ベルトの内面側に位置する合成樹脂シートを有する。
【0022】
上記構成によれば、スペーサー内を流通する気体が腰に当たることが防止できる。また腰ベルトの型崩れが防止できる。
【0023】
(10) 好ましくは、上記ベルトは、円環形状に巻かれた状態の両端部を連結する留め具を有する。
【0024】
上記構成によれば、腰ベルトを容易に着脱することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明に係る腰ベルトは、製造が容易であり、且つ通気性及び着脱性に優れる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、適宜図面が参照されて、本発明の好ましい実施形態が説明される。なお、以下に説明される実施形態は、本発明の一例に過ぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態が適宜変更できることは言うまでもない。
【0028】
[腰ベルト100の概略構成]
図1から
図3に示されるように、実施形態に係る腰ベルト100は、ベルト10と、袋20と、スペーサー30と、合成樹脂シート50と、を備えている。
【0029】
腰ベルト100において、左右方向9、上下方向7、及び前後方向8は、以下のように規定されている。腰ベルトの長尺方向(
図3における左右方向)が左右方向9であり、水平面内で左右方向9に直交する方向(
図3における上下方向)が上下方向7である。前後方向8は、左右方向9と上下方向7のいずれにも直交する方向(
図3における紙面と垂直な方向)である。
【0030】
[ベルト10]
図1及び
図3に示されるように、ベルト10は、左右方向9に長い枠11を有する。枠11は、袋20の上下の縁であり、布などが袋20の上下の縁にそれぞれ縫い付けられて構成されている。上下方向7に隔てられた一対の枠11の間の上下方向7に沿った寸法は、左右方向9の各端部において短く、左右方向9の中央において長い。すなわち、袋20は、左右方向9の中央において上下方向7に沿った寸法が長く、左右方向9の両端へ向かって当該寸法が徐々に短くなる形状である。一対の枠11の左右方向9の両側部は、上下方向7に沿って延びており、上下の枠11が連結している。
【0031】
ベルト10は、円環形状に巻かれた状態の両端部を連結するための留め具12A及び12B(以下において、両者をまとめて留め具12と表記する場合がある。)を有する。留め具12には面ファスナーが用いられている。留め具12Aは枠11の後側に縫い付けられている。留め具12Bは枠11の前側に縫い付けられている。腰ベルト100が円環形状に巻かれた状態において、留め具12Aと留め具12Bの接着面が互いに重なり結びつくことにより、腰ベルト100の両端部は連結される。
【0032】
[袋20]
袋20は、前後方向8の後側に位置するメッシュ状のシート21Aと、前側に位置するメッシュ状のシート21B(以下において、両者をまとめてシート21と表記する場合がある。)と、を有する。
【0033】
図2に示されるように、シート21A及びシート21Bは、上下端において枠11によってそれぞれ連結されて袋形状をなしている。
【0034】
シート21は、メッシュの隙間を空気が通過することによって通気性を有する。シート21が袋20の前後方向8を向く面全体に用いられることによって、袋20は前後方向8に通気性を有する。
【0035】
図3に示されるように、袋20の内部空間は、左右方向9の各端部における上下方向7に沿った第1寸法22が、左右方向9の中央における上下方向7に沿った第2寸法23より短い。
【0036】
[スペーサー30]
スペーサー30は、板形状であり、袋20に収納されている。スペーサー30は、例えば、合成樹脂の成形品として一体に形成されている。
図4に示されるように、スペーサー30は、上下方向7及び左右方向9にそれぞれ間隔を空けて並び、前後方向8に伸びる複数の柱体31を有する。柱体31は、内部空間を有する四角柱であって、上下方向7及び左右方向9を向く側壁に、内部空間と連通する開口32を有する。
【0037】
図4及び
図5に示されるように、柱体は上底部材33、下底部材34、4本の柱部材35を有する。4本の柱部材35は弾性を有し、前後方向8の圧縮力により変形し、弾性復帰する。これにより、柱体31は、前後方向8の圧縮力により弾性変形する。
【0038】
スペーサー30は、柱体31を相互に連結する可撓性の連結部材36を有する。連結部材36は、上下方向7及び左右方向9に隣り合って位置する各柱体31の下底部材34を相互に連結して、上下方向7又は左右方向9へ延びる平面視平板形状であって、側面視においては後側へ膨らむアーチ形状である。連結部材36が前後方向8に撓むことにより、スペーサー30は可撓性を有する。
【0039】
スペーサー30は、その上面41及び下面42に開口43して開口43を連通する複数の第1気体流路37を有する。第1気体流路37は上下方向7に沿って延びる。第1気体流路37は、上下方向7にそれぞれ空間を空けて並ぶ柱体31と、各柱体31を連結する連結部材36とによって区画される空間である。
【0040】
スペーサー30は、複数の第1気体流路37を連通する複数の第2気体流路38を有する。第2気体流路38は左右方向9に沿って延びる。第2気体流路38は、左右方向9にそれぞれ空間を空けて並ぶ柱体31と、柱体31を連結する連結部材36とによって区画される空間である。
【0041】
複数の第1気体流路37及び複数の第2気体流路38は、格子状に相互に交差している。スペーサー30において、気体は、第1気体流路37と第2気体流路38とをランダムに通過しつつ流れる。
【0042】
図3に示されるように、スペーサー30の左右方向9の各端部における上下方向7に沿った第3寸法39は、第1寸法22より長く、かつ第2寸法23より短い。
【0043】
図1から
図3に示されるように、合成樹脂シート50は、袋20に収容されており、スペーサー30より円環形状に巻かれたベルト10の内面側、すなわち前後方向8の前側に位置する。合成樹脂シート50は、左右方向9の中央の上下端部が、U字状に折り曲げられた各枠11により挟み込まれ、シート21に共に縫い付けられることによって、袋20に固定されている。
【0044】
合成樹脂シート50の左右方向9の寸法は、スペーサー30の左右方向9の寸法より若干長い。合成樹脂シート50は、左右方向9において、ベルト10の左右方向9の中央と各端部との間まで、広がっている。合成樹脂シートは50は、腰ベルト100を装着した使用者が体感する程度には、気体を透過させない。
【0045】
[腰ベルト100の使用方法]
図6に示されるように、腰ベルト100は、前側、つまり合成樹脂シート50が使用者側となり、スペーサー30が外側に位置するように、使用者の腰に巻かれる。使用者は、腰ベルト100の外側にズボンなどを着る。つまり、使用者の腰とズボンなどの間に腰ベルト100が介在する。また、使用者は、腰ベルト100の外側に、例えば空調服などの上着を着る。つまり、使用者の腰と上着の間に腰ベルト100が介在する。
【0046】
仮に上着が空調服であれば、空調服が備えるファンが作動されることによって、空調服と使用者の上半身との間に大気の気流が生じる。この気流は、腰ベルト100の袋20を通過して、スペーサー30の開口43へ流入する。スペーサー30においては、第1気体流路37及び第2気体流路38に沿って、
図6に矢印及び点線で示されるように大気が流れる。これにより、空調服と使用者の上半身との間に生じた気流が、腰ベルト100を介して、ズボンなどと使用者の下半身との間へ流れる。また、スペーサー30の内側には合成樹脂シート50が存在するので、スペーサー30の第1気体流路37及び第2気体流路38を流れる大気が、使用者の腰に吹き付けることがない。
【0047】
[実施形態の作用効果]
実施形態に係る腰ベルト100によれば、スペーサー30がベルト10に直接取り付けられることなく、袋20に収納されればよいので、腰ベルト100の製造が容易である。また、スペーサー30は可撓性を有するため、使用者が、腰ベルト100を装着した状態でも、腰を曲げたり捻ったりし易い。また、スペーサー30内を流れる気体は、第2気体流路38を介して、1つの第1気体流路37から他の第1気体流路37に流れるので、気体が上下方向7及び左右方向9に流れることとなり、通気性が優れる。
【0048】
また、柱体31は弾性を有するので、腰ベルト100に前後方向8の荷重がかかった状態でも、スペーサー30内の気体の流路、すなわち第1気体流路37及び第2気体流路38が気体が流れる状態に保持される。また、荷重が無くなれば、柱体31が弾性復帰する。連結部材36は可撓性を有し、柱体31は四角柱であって内部空間を有するので、腰ベルト100が曲げられた状態であっても、スペーサー30内の気体の流路が確保される。
【0049】
袋20の第1寸法22及び第2寸法23とスペーサー30の第3寸法39との関係から、スペーサー30の左右方向9の各端部が、袋20内部の左右方向9の中央と各端部との間に留まるため、袋20内におけるスペーサー30の左右方向9の位置決めができる。
【0050】
袋20は前後方向8を向く面にシート21を有するので、スペーサー30を収納可能な袋20の通気量を確保できる。気体の流路より体側に合成樹脂シート50を有するので、スペーサー30内を流通する気体が腰に当たることが防止できる。また腰ベルト100の型崩れが防止できる。また、合成樹脂シート50は、保温効果があり、防寒機能を有するため、装着者の腰は、冬でも暖かい。
【0051】
[変形例]
以上、本発明の実施の形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。実施形態に係る腰ベルト100の各構成要素に関して、実施の形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換、及び追加が行われてもよい。また、腰ベルト100の各構成要素の形状及び大きさも、実施の形態に応じて、適宜、設定されてよい。例えば、以下の変更が可能である。
【0052】
実施形態に係る腰ベルト100は、枠11を備えているが、枠11に代えて、
図7に示されるように、腰ベルト200におけるベルト210の枠211は、左右方向9の中央から各端部にかけて、実施形態のように曲がりながら徐々に上部と下部が近付く、すなわち上下方向7に沿った寸法が徐々に小さくなるのではなく、スペーサー30の左右方向9の各端部の縁に沿うような段差であってもよい。
【0053】
また、実施形態に係る腰ベルト100は、枠11を有するベルト10を備えているが、枠11に代えて、平板を備えるベルトであってもよい。
【0054】
また、実施形態に係るベルト10の留め具12は面ファスナーであるが、その他の通常ベルトに用いられているバックルであってもよい。
【0055】
また、袋20はベルト10に直接取り付けられていなくてもよい。例えば袋20とベルト10との間に他の部品が介在し、袋20がベルト10と連結した部品に取り付けられることにより、間接的に袋20とベルト10とが連結されていてもよい。
【0056】
袋20の内部空間の寸法は、左右方向9の中央と各端部との間の上下方向7に沿った寸法が第1寸法22より短くてもよい。このような構成であっても、スペーサー30の左右方向9の位置決めができる。
【0057】
また、袋20は、前後方向8を向く面全体にシート21を有するが、シート21は袋20の一部のみに設けられていてもよい。
【0058】
また、シート21のメッシュは、六角形の開口領域がハニカム状に配置されたものであってもよい。
【0059】
また、
図7に示されるように、袋20に代えて、開閉可能な開口224を有する袋220を有していてもよい。開口224は、例えば、線ファスナー225により開閉される。この構成によれば、開口224を通じて袋220の内部空間からスペーサー30が取り出し可能なので、スペーサー30の交換作業が容易である。また、袋220やベルト210をスペーサー30と分けてユーザが洗濯など行うことができる。
【0060】
また、実施形態に係るスペーサー30は、前後方向8から見た平面視が長方形であるが、四隅が丸められた長方形や楕円などの他の形状であってもよい。スペーサー30の四隅が丸められたり、楕円形状であれば、シート21の穴にスペーサー30の角が引っ掛かることが防がれる。
【0061】
実施形態に係るスペーサー30は、一枚の平板形状であるが、例えば、複数の細長な形状のスペーサーとして、袋20に、上下方向7又は左右方向9に並列に並べられてもよい。例えば、袋20の内部空間に、上下方向7又は左右方向9に複数に分割された収容室が形成されることにより、各部屋にスペーサーを収容することができる。
【0062】
また、スペーサー30の厚みは特に限定されないが、5mm〜10mmが好ましい。この厚みのスペーサー30が用いられた腰ベルト100は、使用者が巻いた際に、違和感が少ない薄さであり、かつ気体の流路を確保できる。
【0063】
また、実施形態に係るスペーサー30の柱体31は、上下方向7及び左右方向9にそれぞれ間隔を空けて並ぶが、上下方向7のみに間隔を空けて柱体31が並んでいても、あるいは左右方向9のみ間隔を空けて柱体31が並んでいてもよい。この場合、柱体31の左右方向9あるいは上下方向7において連結部材を有さず、柱体31と柱体31が直接連結し、当該連結部材が曲がることにより、スペーサー30は撓む。
【0064】
また、実施形態に係るスペーサー30の柱体31は、四角柱であるが、各頂点はさらに丸みを帯びていてもよい。このような構造であれば、シート21の穴に柱体31の角が引っ掛かることが防がれる。また、柱体31は四角柱でなくともよく、円柱、三角柱、その他の多角柱、円錐台、多角錐台でもよい。
【0065】
また、柱体31の開口32は、U字又は逆U字状であってもよい。開口32がロ字状である場合と比べ、柱体31は、前側又は後側の一方の部材が肉厚となることにより、柱体31の耐圧性が増す。一方、開口32が真円や楕円状である場合と比べ、柱体31は、後側又は前側の一方の部材の表面積が狭くなることにより、通気性に優れる。
【0066】
また、柱体31は、4本の柱部材35を有するが、柱体31の柱部材35の本数は4本でなくともよい。また、柱部材35は、直径約1.5mmの円柱状であることが好ましい。
【0067】
また、柱体31の上底部材33、下底部材34は開口を有していてもよい。また、上底部材33、下底部材34は弾性を有していてもよい。
【0068】
また、実施形態に係るスペーサー30の連結部材36は、平板が側面視においてアーチ形状となるものであるが、例えば、平板ではなく棒であってもよく、側面視において直線形状であってもよい。また、連結部材36は開口を有するものであってもよい。連結部材36は可撓性を有さず、柱体31との結合部が屈曲可能であってもよい。
【0069】
また、実施形態に係るスペーサー30の第1気体流路37は、上下方向7に延びるが、斜め方向に延びてもよい。第1気体流路37は、柱体31及び連結部材36によってのみ区画されるものに限定されず、例えば、上下方向7に沿って延びる一対の壁によって区画されてもよい。
【0070】
また、実施形態に係るスペーサー30の第2気体流路38は、左右方向9に延びるが、斜め方向に延びてもよい。第2気体流路38は、柱体31及び連結部材36によってのみ区画されるものに限定されず、例えば、左右方向9に沿って延びる一対の壁によって区画されてもよい。また、第2気体流路38は第1気体流路と直交しなくともよい。
【0071】
また、実施形態に係るスペーサー30の複数の第2気体流路38は、複数の第1気体流路37を連通するが、第2気体流路38は、第1気体流路37のうち少なくとも一対を連通するものであってもよい。
【0072】
図8に示されるように、合成樹脂シート50には、少なくとも1つ以上の開口51が形成されてもよい。合成樹脂シート50に開口が適宜形成されることによって、使用者の腰の周囲が蒸れることを防ぐことができる。
【0073】
図8は、腰ベルト300の分解図である。腰ベルト300は、腰ベルト100の合成樹脂シート50に複数の開口51を設けたものである。
【解決手段】腰ベルト100は、ベルト10と、上記ベルト10に設けられた通気性を有する袋20と、上記袋20に収納された可撓性の板状のスペーサー30と、を具備し、上記スペーサー30は、その上面及び下面に開口して当該開口を連通する複数の第1気体流路37と、上記複数の第1気体流路37のうち少なくとも一対を連通する第2気体流路38と、を有する。