(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
互いに異なる材料で構成されると共にウエハを収納するための収容溝の本数も異なる第1のキャリア及び第2のキャリアの間で前記ウエハを移し換えるために用いられるウエハ移し換え装置であって、ベースと、高さ調節手段と、プッシュ手段とを備え、
前記第1のキャリアと前記第2のキャリアの中の一方の前記キャリアは、前記第1のキャリアと前記第2のキャリアの中の他方の前記キャリアよりも前記収容溝が多く、 前記ベースには、前記キャリア間での前記ウエハの移し換えの向きに沿う方向である移し換え方向に沿って、前記一方のキャリアの前記収容溝の一部が前記他方のキャリアの前記収容溝全てと前記移し換え方向で揃って対応するように前記一方のキャリアと前記他方のキャリアとが前記移し換え方向に並んで配置され、
前記高さ調節手段は、前記一方のキャリアの前記収容溝の前記一部を除く他部が前記他方のキャリアの前記収容溝全てと対応するように、前記移し換え方向と垂直の上下方向における前記第1のキャリアの位置を調節可能に前記第1のキャリアを搭載するように前記ベースに配置され、
前記プッシュ手段は、前記ウエハを押して前記ウエハの移し換えを行うように前記移し換え方向沿いに往復動可能に前記ベースに設けられ、
更に、前記第1のキャリア及び前記第2のキャリアの間で前記ウエハを案内支持して移し換えるために用いられるトランスファーユニットが、前記第1のキャリア及び前記第2のキャリアの間に取り挟まれるように前記移し換え方向沿いに配置され、
前記トランスファーユニットは、前記一方のキャリアの前記収容溝のそれぞれと前記移し換え方向沿いに揃うように対応するガイド溝を複数本設け、
前記プッシュ手段は、前記ベースに前記移し換え方向に沿って長手状に延伸されるように形成された案内溝と、前記案内溝に前記移し換え方向に往復移動可能に設けられたスライダーと、前記スライダーを保持するように前記スライダーと連結されて設けられた保持部材と、前記移し換え方向の一端側に前記スライダー及び前記保持部材の間に連結されて設けられた操作部材と、前記移し換え方向の他端側に前記操作部材と連結されて設けられた押し部材とを有し、
前記押し部材は、互いに前記他方のキャリアの前記収容溝の本数と対応する間隔をあけて前記操作部材から前記移し換え方向の他端側に突き出て延伸されるように複数本設けられ、
前記プッシュ手段は更に、前記複数本の前記押し部材を保持する定位板が前記ベースに設けられ、
前記定位板は、前記押し部材の前記移し換え方向の他端側に延伸される延伸端部がそれぞれ貫通して保持される複数の定位孔が設けられ、
前記延伸端部は、その端面から窪んで前記ウエハを取り挟んで保持する保持凹部が設けられていることを特徴とするウエハ移し換え装置。
前記第1のキャリアはその前記移し換え方向の一端側に、前記ウエハを前記第1のキャリアに取り入れる第1のインレットと、その前記移し換え方向の他端側に、前記第1のインレットの反対側に前記第1のキャリアから前記ウエハを取り出す第1のアウトレットとを設け、
前記第2のキャリアはその前記移し換え方向の一端側に前記ウエハを取り入れる第2のインレットを設け、
前記トランスファーユニットは、前記第2のキャリアと連結されるように前記ベースに設けられ、前記第1のアウトレットから取り出された前記ウエハを受け入れる第3のインレットと、前記第2のインレットとつながる第3のアウトレットとを有することを特徴とする請求項1に記載のウエハ移し換え装置。
前記第1のキャリアはその前記移し換え方向の一端側に、前記ウエハを前記第1のキャリアに取り入れる第1のインレットと、その前記移し換え方向の他端側に、前記第1のインレットの反対側に前記第1のキャリアから前記ウエハを取り出す第1のアウトレットとを設け、
前記第2のキャリアはその前記移し換え方向の一端側に前記ウエハを取り入れる第2のインレットを設け、
前記トランスファーユニットは、前記第1のキャリアと連結されるように前記高さ調節装置に設けられ、前記第1のアウトレットから取り出された前記ウエハを受け入れるように前記第1のアウトレットとつながる第3のインレットと、前記第3のインレットの前記移し換え方向の反対側の第3のアウトレットとを有することを特徴とする請求項1に記載のウエハ移し換え装置。
前記高さ調節手段は、前記第1のキャリアを、前記上下方向における第1の高さ位置或いは前記第1の高さ位置よりも高めの第2の高さ位置に位置させるよう高さ調節するように、前記ベースに着脱可能に配置されるそれぞれ肉厚が異なる第1のスペーサーと第2のスペーサーとを有し、
前記第1のキャリアは、前記第1の高さ位置或いは前記第2の高さ位置に位置するよう高さ調節されるように、前記第1のスペーサーと前記第2のスペーサーにおける一方のスペーサーに搭載されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のウエハ移し換え装置。
前記高さ調節手段は、前記ベースに対して前記上下方向に昇降可能に前記ベースに設けられた昇降部と、前記昇降部の昇降を駆動可能に前記昇降部と連結されて設けられた駆動部とを有し、
前記第1のキャリアは、前記上下方向の高さが調節されるように、前記昇降部の昇降と連動して昇降可能に前記昇降部に連結されて搭載されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のウエハ移し換え装置。
前記昇降部は、前記ベースに前記上下方向沿いに上下摺動可能に連結配置された摺動部材を有し、該摺動部材には、前記摺動部材から窪んで形成された凹面により前記移し換え方向及び前記上下方向に直角の第1の軸方向沿いの第1の軸を中心として取り囲んで画成された装着孔が設けられ、前記凹面は、上下対向する内側上端面と、内側下端面とを有し、前記装着孔に中央軸孔付きのベアリング部材が前記内側上端面と、前記内側下端面とにそれぞれ当接するように取り挟まれて装着され、
前記駆動部は、前記摺動部材の表側に突き出ると共に前記第1の軸方向と平行且つ上下にずれる第2の軸方向沿いの第2の軸を中心として形成された回し部材と、前記第2の軸方向沿いに延伸されるように前記回し部材に同軸に差し込んで設けられた第1の回転棒と、前記第1の軸方向沿いに延伸されるように前記第1の回転棒と平行にずれて連結されるように設けられた第2の回転棒と、を有し、前記第2の回転棒が前記ベアリング部材に挿入されて前記摺動部材に連結されることを特徴とする請求項5に記載のウエハ移し換え装置。
前記保持凹部は、前記ウエハを前記移し換え方向沿いに取り入れて保持するよう前記移し換え方向の一端側から前記他端側に径大になるようにVの字形断面に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のウエハ移し換え装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明に係るウエハ移し換え装置の一つ以上の好ましい実施の形態例について説明する。なお、同一構成及び機能を有する構成要素については、同一番号を付してその説明を省略する。本発明に係るウエハ移し換え装置は、所定の材料で構成されたキャリア、例えば第1のキャリア6に載置収納されたウエハを、該第1のキャリア6と異なる材料で構成された別のキャリア例えば第2のキャリア7に移し換えて収納するのに用いられるものである。
【0012】
(第1の実施例)
図1は、本発明に係るウエハ移し換え装置の第1の実施例の構成を示す斜視図である。
図1に示されたように、第1の実施例に係るウエハ移し換え装置100は、ベース1と、高さ調節手段4と、プッシュ手段5とを備えている。
ベース1は、ほぼ平らな載置面10を有し、第1のキャリア6と第2のキャリア7を例えば同一平面に夫々所定の位置に定位させて搭載し、例えば第1のキャリア6と第2のキャリア7とは、第1のキャリア6から第2のキャリア7へのウエハの移し換えの向きに沿う方向である移し換え方向Xに沿って一直線状に並ぶように載置面10に配置されている。ベース1は、載置面10に第1のキャリア6を位置決めして配置する第1の定位部12と、第2のキャリア7を位置決めして配置する第2の定位部13とを設けている。
【0013】
この例では第1のキャリア6は、ウエハの盤面を水平にした状態でウエハを積載収納するように、ウエハを複数枚保持収納する第1の格納空間60を形成した第1の枠体を有する。第1の枠体の第1の格納空間60側の移し換え方向Xの両側に対向する内側面には、互いに同一の第1の溝ピッチ間隔をおいて移し換え方向Xと垂直に並列すると共にそれぞれが移し換え方向Xに延伸される複数本の第1の収容溝61が設けられている。第1のキャリア6はその移し換え方向Xの一端側(
図1、左側)に、ウエハ8を第1の格納空間60に取り入れる第1のインレット62と、その第1のキャリア6の移し換え方向Xの他端側(
図1、右側)に、第1の格納空間60からウエハ8を取り出す第1のアウトレット63とを設けている。
【0014】
第2のキャリア7は、ウエハの盤面を水平にした状態でウエハを積載収納するように、ウエハを複数枚保持収納する第2の格納空間70(
図2参照)を形成した第2の枠体を有し、第2の枠体の第2の格納空間70側の移し換え方向Xの両側に対向する内側面には、互いに同一の第2の溝ピッチ間隔をおいて移し換え方向Xと垂直に並列すると共にそれぞれが移し換え方向Xに延伸される複数本の第2の収容溝71が設けられている。第2のキャリア7の移し換え方向Xの一端側に第1のアウトレット63に対応して第1の格納空間60から取り出されたウエハ8を第2の格納空間70側に取り入れる第2のインレット72を形成している。
【0015】
なお、第2の収容溝71は、第1の収容溝61と同じ本数であってもよいが、好ましくは第1の収容溝61の本数よりも多く有する。一例としては、第2の溝ピッチ間隔を第1の溝ピッチ間隔の半分として、第1の収容溝61が25本あり、第2の収容溝71が50本あるように構成できるが、これに制限されない。
【0016】
ここに、第1のキャリア6は、例えばポリテトラフルオロエチレン(登録商標名称:テフロン)を用いて作られた収納カセットである。第2のキャリア7は、例えば石英製のウエハボート等である。
また、第1のキャリア6と第2のキャリア7はそれぞれ、ウエハの盤面を水平にした状態で所定のピッチ間隔で複数枚のウエハを載置収容するものである。
【0017】
ベース1の第1の定位部12は、この例ではベース1の載置面10に取り付けられ、第1のキャリア6を搭載する受け台121と、受け台121とにより第1のキャリア6を位置決めして収容する定位溝123が画成されるように互いに移し換え方向Xに対して並列すると共に受け台121から移し換え方向Xと垂直に立ち上がって移し換え方向X沿いに延伸されて形成された2枚の支え板122,122とを備えている。受け台121は、移し換え方向Xの一端側の前端12aと、移し換え方向Xの他端側の後端12bとを有する。
【0018】
第2の定位部13は、第2のキャリア7を位置決めして載置するものであり、ベース1の移し換え方向Xの他端側に配置され、この例では第2のキャリア7を支える支持台131を有する。支持台131は、第2のキャリア7を載置するように、載置面10側の上面に搭載する載せ部1311と、第2のキャリア7の位置がずれないように載せ部1311の移し換え方向Xの後端と連結され載せ部1311の後端から垂直に突き出る留め部1312とからなり、ほぼLの字形状になった板体である。載せ部1311は、第2のキャリア7を収容して位置決めするように載せ部1311の上面から窪む収容口1313が形成されている。
【0019】
本発明に係るウエハ移し換え装置100は更に、第1の定位部12と第2の定位部13との間に第1のキャリア6からウエハ8を第2のキャリア7に受け渡すために用いられるトランスファーユニット3を備えている。
トランスファーユニット3は、この例では第1のキャリア6と第2のキャリア7との間を連結するように収容口1313に設けられ、第1のキャリア6側から第2のキャリア7側に向かってウエハが移し換え方向X沿いに通過するためのホール30を画成する筐体を有する。該筐体は収容口1313内の両側に立ち上がって設けられた2つの側壁31,31と、2つの側壁31,31を掛け渡して覆うように設けられた上壁32と、上壁32と対向して収容口1313内に設けられて2つの側壁31と連結された底壁33(
図2参照)とを有する。2つの側壁31,31はそれぞれのホール30側の移し換え方向Xに対して対向する内側面に、複数本の第2の収容溝71に対応して移し換え方向Xに延伸される、互いに第2の収容溝71と同一の第2の溝ピッチ間隔をおいて上下方向Yに並ぶガイド溝310が複数本設けられている。
【0020】
トランスファーユニット3は
図2に示されるように、そのホール30内の前側の第3のインレット301と後ろ側の第3のアウトレット302とを有する。第1のキャリア6は第3のインレット301に近隣してトランスファーユニット3の移し換え方向Xの前に配置され、第2のキャリア7はその一部が側壁31,31に取り挟まれるように固定され、その他の部位が第3のアウトレット302から露出するように第3のアウトレット302に配置されている。なお、ガイド溝310は、第2の収容溝71の本数と同じであればよく、例えば50本である。
【0021】
高さ調節手段4は、第1のキャリア6の載置面10に対する高さ位置が第1の高さ位置と第2の高さ位置とにシフトされるよう調節するために、第1のキャリア6を搭載して載置面10に近い第1の高さ位置(例えば
図2参照)と、第1の高さ位置より高い第2の高さ位置(例えば
図3参照)とに定位するように、第1のキャリア6を移し換え方向Xと垂直に上下移動可能に第1の定位部12に設けている。高さ調節手段4は、移し換え方向Xと垂直の上下方向Yの高さを調節するように第1の定位部12の定位溝123内に着脱可能に配置される第1のスペーサー401と第2のスペーサー402とを有する。第1のスペーサー401又は第2のスペーサー402は、第1のキャリア6を搭載するように定位溝123内に配置されている。この例では、定位溝123内に配置された第1のスペーサー401又は第2のスペーサー402と第1のキャリア6との間には、第1のスペーサー401又は第2のスペーサー402を定位溝123からずれないように押えると共に、第1のキャリア6を安定して支える例えば長尺状の支持部材124が定位溝123内の第1のキャリア6の両側に設けられている。
【0022】
第1のスペーサー401と第2のスペーサー402とは、それぞれ肉厚がほぼ均一である平板状部材であるが、この例では、第1のスペーサー401の肉厚H1(
図2)は、第2のスペーサー402の肉厚H2(
図3)よりも薄く、つまりH1<H2である。第1のスペーサー401と第2のスペーサー402とのいずれかのスペーサーを選んで第1の定位部12の定位溝123内に取り付けて用いることによって、第1のキャリア6を第1の高さ位置或いは第2の高さ位置に位置させるように調節することができる。つまり、第1のスペーサー401を用いることによって、第1のキャリア6が低めの第1の高さ位置に位置されるように調節することができる一方、第1のスペーサー401よりも厚肉の第2のスペーサー402を用いることによって、第1のキャリア6が高めの第2の高さ位置に載置されるように調節することができる。なお、第1のスペーサー401或いは第2のスペーサー402は、定位溝123に配置する順番に制限はなく、第1のキャリア6又は第2のキャリア7に収納されたウエハの高さによりどちらかのスペーサーが定位溝123に取り付けられればよい。
【0023】
第1のキャリア6が第1の高さ位置に載置された場合、第1のキャリア6の複数本の第1の収容溝61がガイド溝310を介して複数の第2の収容溝71の一部と合わせて移し換え方向X沿いの一直線になるように対応する。また、第1のキャリア6が第2の高さ位置に載置された場合、第1のキャリア6の複数本の第1の収容溝61がガイド溝310を介して複数の第2の収容溝71の他部と合わせて移し換え方向X沿いの一直線になるように対応する。具体的には、第1のキャリア6が第1の高さ位置に載置された場合、
図2に示されているように第1のキャリア6の複数本の第1の収容溝61全てが第2の収容溝71の一部、例えば上から数えて偶数本目それぞれの第2の収容溝71に揃って対応する。一方、第1のキャリア6が第2の高さ位置に載置された場合、
図3に示されているように第1のキャリア6の複数本の第1の収容溝61全てが第2の収容溝71の他部、例えば上から数えて奇数本目それぞれの第2の収容溝71と揃って対応する。この例では、ガイド溝310は第2の収容溝71の本数と同じである。
【0024】
プッシュ手段5は
図1、
図4及び
図5に示されているように、ウエハを第1の収容溝61から対応する第2の収容溝71へ移動させるようにベース1における第1の定位部12(つまり高さ調節手段4)から離れた待機位置から、ウエハと接触する接触位置を介してウエハが第2の収容溝71に収納される移し換え位置に移動可能に、移し換え方向Xと平行であってベース1の移し換え方向Xの一端(前端12a)側から他端(後端12b)側に向かって進む方向であるプッシュ方向P(
図5参照)に向かってベース1に対して移し換え方向X沿いに滑り移動可能に第1の定位部12の前端12aの前に設けられている。プッシュ手段5は、この例ではベース1の載置面10に移し換え方向Xに沿って長手状に延伸されるように形成された案内溝501と、案内溝501に移し換え方向Xに往復移動可能に設けられたスライダー502と、スライダー502を挟んで保持するように載置面10に設けられた一対の保持部材51,51と、移し換え方向Xの一端側にスライダー502の上側において一対の保持部材51,51の間に取り挟まれるように設けられた操作部材53と、移し換え方向Xの他端側にスライダー502の上側において操作部材53と連結して一対の保持部材51,51の間に取り挟まれるように設けられた押し部材52とを有する。
【0025】
一対の保持部材51,51はそれぞれ、案内溝501の両側にスライダー502に対応する間隔をおいてベース1の載置面10に対して直角に立ち上がって長手状に延伸される板体である。
操作部材53は、一対の保持部材51,51の間に取り挟まれており、外部より操作可能にその一部が移し換え方向Xの前側に突き出され、その他の部位が仕切りとして一対の保持部材51,51の間に保持されるように設けられたLの字形状の板体である。
押し部材52は、一対の保持部材51,51の間に取り挟まれており、その一部が一対の保持部材51,51によって挟持され、その他の部位が移し換え方向Xに第1の定位部12へ向かって突き出されると共に、一面状に広がるように延伸されて形成された板体である。
【0026】
プッシュ手段5において、案内溝501及びスライダー502は押し部材52の摺動案内部として構成され、一対の保持部材51,51及び操作部材53は押し部材52のリンク駆動部として構成される。押し部材52はウエハの押動部として構成されていることで、押し部材52が、リンク駆動部に連動駆動され、摺動案内部を介して案内されながら動かされると、第1の収容溝61に収容されたウエハを押し付けてガイド溝310を介して第2の収容溝71へ向けて押し動かせる。従って、第1のキャリア6に収容されたウエハ8を第2のキャリア7に移し換えることが可能である。
【0027】
以上のように構成されたウエハ移し換え装置100の動作及び作用について説明する。先ず、第1のスペーサー401を第1の定位部12の定位溝123内に取り付ける。第1のキャリア6が第1の高さ位置に搭載される。プッシュ手段5のプッシュ方向Pの移動によりウエハ8を第1の高さ位置に搭載された第1のキャリア6の第1の収容溝61から押し出しながら、第2のキャリア7の対応する一部の収容溝71に移す。この際、第1のキャリア6及び第2のキャリア7の間にはトランスファーユニット3が設けられているので、ウエハ8が第1のキャリア6から押し出されながら、トランスファーユニット3のガイド溝310に受け入れられることにより、移動中のウエハ8が第1のキャリア6及び第2のキャリア7の間で落ちる心配がなく、ガイド溝310を介してウエハが安定して第2のキャリア7の対応する収容溝71に移される。そして、ウエハ8がまとめて第2のキャリア7に移し換えされた後、プッシュ手段5がプッシュ方向Pと逆向きのリターン方向Dに待機位置に戻るように操作される。
【0028】
次に、
図3に示されているように、第2のスペーサー402を第1のスペーサー401と入れ替えて第1の定位部12の定位溝123内に取り付ける。第2のキャリア6は第2のスペーサー402によってより高く位置されるように調節される。プッシュ手段5のプッシュ方向Pの移動によりウエハ8を第2の高さ位置に搭載された第1のキャリア6の第1の収容溝61から押し出しながら、ガイド溝310を介して第2のキャリア7の対応する他部の収容溝71に移す。ウエハ8がまとめて第2のキャリア7に移し換えされた後、プッシュ手段5が再びリターン方向Dに待機位置に戻るように操作される。
【0029】
このようにプッシュ手段5によるプッシュ動作によってウエハ8がまとめて第2のキャリア7に移し換えされる。第2の収容溝71のすべてにウエハ8が収納されると、ウエハ8が満載になった第2のキャリア7を空の第2のキャリア7に取り替える。このように異なる半導体処理プロセスを行うために異なる材質で構成されたウエハキャリアの間にウエハ8をうまく移し換えることができる。従って、半導体製造工程の製造時間を大幅に短縮することができ、製造コストの低下を図ることができる。また、簡単な高さ調節操作により溝ピッチが異なるウエハキャリアの間に複数枚のウエハを一括して安定して移し換えることができるので、半導体製造工程の製造時間を短縮化できる。また、ウエハが第1のキャリア6から第2のキャリア7に移動されている時は、第1のキャリア6及び第2のキャリア7の間に設けられたトランスファーユニット3によってウエハを安定して保持されながら案内されて第1のキャリア6から第2のキャリア7に移動される。これによりウエハの移し換え移動の間にウエハが歪んだり不意に落下したりしてウエハが破損する心配がない。
【0030】
(第1の実施例のウエハ移し換え装置によるウエハ移し換え方法)
第1の実施例のウエハ移し換え装置100を用いてウエハを移し換える方法について説明する。この例に係るウエハ移し換え方法は、第1のキャリア6に載置収容されたウエハ8を第2のキャリア7に移し換えるように用いられ、
図6に示されているように取付ステップS11と、第1の押し付けステップS12と、キャリア入れ替えステップS13と、高さ調節ステップS14と、第2の押し付けステップS15とを含む。また、ウエハ移し換え装置100では、予めベース1の載置面10には既に移し換え方向Xの一端側(前側)から他端側(後ろ側)にプッシュ手段5、受け台121及び支持台131が一直線になるように配置され、第1のキャリア6が受け台121に配置され、第2のキャリア7が支持台131に配置される。第1のキャリア6と第2のキャリア7とが所定の間隔をおいて配置されると共に、プッシュ手段5と受け台121とが移し換え方向X沿いの所定の間隔をあけるように設けられ、受け台121と支持台131とが連結されている。
【0031】
取付ステップS11では、例えば
図4、
図6、
図7に示されているように、高さ調節手段4によって第1のキャリア6が予め第1の高さ位置に移動されるように調節されるよう高さ調節手段4の第1のスペーサー401が定位溝123に配置される。空の第2のキャリア7が支持台131においてトランスファーユニット3のホール30内の後ろ側に連結され、複数枚のウエハ8が載置収容されている第1のキャリア6が高さ調節手段4の第1のスペーサー401に載置され、トランスファーユニット3が第1のキャリア6及び第2のキャリア7の間に支持台131の収容口1313に取り付けられる。この時、第1のキャリア6が第1のスペーサー401によって第1の高さ位置に搭載されたことによって、複数の第1の収容溝61全てが複数の第2の収容溝71の一部と移し換え方向X沿いに一直線に対応するように第1のキャリア6の高さが調節される。なお、第1のキャリア6が第1の高さ位置に載置された場合、第1のキャリア6の複数本の第1の収容溝61全てが第2の収容溝71の上から数えて偶数本の第2の収容溝71に対応する。
【0032】
第1の押し付けステップS12では例えば
図5、
図6及び
図8に示されているように、例えば手動で操作部材53を押すと、押し部材52が連動して待機位置からプッシュ方向Pに第1のキャリア6に向かって摺動される。押し部材52が第1のキャリア6の第1のインレット62を通過しながら接触位置にて第1のキャリア6に載置収容されたウエハ8と接触する。そして引き続きプッシュ方向Pに移動された押し部材52がウエハ8を押して第2のキャリア7に向かって進むことにより、ウエハ8が第1の収容溝61内を移動されながら、対応するガイド溝310を介して、対応する第2の収容溝71の一部に移動されて収容される。ウエハ8が対応する一部の第2の収容溝71に収容されると、操作部材53を例えば手動により引いてプッシュ手段5をプッシュ方向Pと移し換え方向Xの反対側のリターン方向Dに待機位置(
図4)側に引き戻す。
【0033】
キャリア入れ替えステップS13では、すでに空になった第1のキャリア6を第1のスペーサー401から取り除く。そして、ウエハ8が搭載収納された別の第1のキャリア6を用意する。
【0034】
高さ調節ステップS14では、第1のスペーサー401が外され、換わりに第2のスペーサー402が定位溝123に配置される。更に、ウエハ8が載置収容されている別の第1のキャリア6が第2のスペーサー402に載置される。この時、この別の第1のキャリア6は、第2のスペーサー402によって第2の高さ位置に位置決めされるよう高さ調節されているので、複数の第1の収容溝61全てが複数の第2の収容溝71の他の部位と移し換え方向X沿いに一直線に対応する。なお、別の第1のキャリア6が第2の高さ位置に載置された場合、別の第1のキャリア6の複数本の第1の収容溝61全てが第2の収容溝71の上から数えて奇数本目それぞれの第2の収容溝71に対応して揃う。
【0035】
第2の押し付けステップS15では例えば
図5、
図6及び
図10に示されているように、再び操作部材53を押すと、押し部材52が連動して待機位置からプッシュ方向P沿いに別の第1のキャリア6に向かって摺動される。押し部材52が第2の高さ位置に位置決めされた別の第1のキャリア6の第1のインレット62を通過しながら別の第1のキャリア6に載置収容されたウエハ8を押し付ける。押し部材52の押圧により、ウエハ8が第1の収容溝61内を移動されながら、対応するガイド溝310を介して、対応する第2の収容溝71の他部に移動されて収容される。
【0036】
以上のウエハ移し換え方法により、例えば各々25枚入りのテフロン製カセットである2つの第1のキャリア6に載置収容されたウエハ8を、1つの50枚入りの石英ボードである第2のキャリア7に移し換えることができる。
【0037】
(第2の実施例)
次に
図11と
図12には、本発明に係るウエハ移し換え装置の第2の実施例の構成を示している。なお、第2の実施例においては、第1の実施例とほぼ同一構成及び機能を有する構成要素については、同一番号を付してその説明を省略する。
第2の実施例に係るウエハ移し換え装置200において第1の実施例と異なる点は、高さ調節手段4Aと、プッシュ手段5Aにある。なお、第1の実施例では高さ調節手段4や、トランスファーユニット3、プッシュ手段5、第1のキャリア6、第2のキャリア7等は、ベース1に対して載置面10に直接配置されているが、第2の実施例では、高さ調節手段4Aや、トランスファーユニット3A、プッシュ手段5A、第1のキャリア6A、第2のキャリア7A等は、ベース1の載置面10から所定の高さ間隔をおいて配置されている。
【0038】
また、第1のキャリア6Aは例えば石英製のウエハボートであり、第2のキャリア7Aは例えばポリテトラフルオロエチレン(登録商標名称:テフロン)製の収納カセットであり、両者ともウエハの盤面を水平にした状態で所定のピッチ間隔で複数枚のウエハを載置収容するものである。この例では第1のキャリア6Aの第1の収容溝61の本数は偶数本であり、第2のキャリア7Aの第2の収容溝71の2倍である。一例としては、第1の収容溝61の第1の溝ピッチ間隔を第2の収容溝71の第2の溝ピッチ間隔の倍だけ狭めて、第1の収容溝61が50本あり、第2の収容溝71が25本あるように構成されるが、これに制限されない。
【0039】
ベース1は、載置面10に対して立ち上がると共に移し換え方向X沿いに延伸されるように形成された立壁11を有する。立壁11は、載置面10に対して第1のキャリア6Aや第2のキャリア7A、プッシュユニット5A、高さ調節手段4A等を搭載配置する表側から裏側に向かって上向きに傾斜するように配置され(
図19、
図21参照)、表側の表面部111と、表面部111の反対側の裏面部112とを有する。
【0040】
プッシュ手段5Aは、立壁11の移し換え方向Xの一端側に配置され、第2の定位部13は第2のキャリア7Aを位置決めして配置するように立壁11の移し換え方向Xの他端側に配置され、第1の定位部12は第1のキャリア6Aを位置決めして配置するようにプッシュ手段5Aと第2のキャリア7Aとの間に配置されている。具体的には、第1の定位部12は、相反する、移し換え方向Xの一端側の前端12aと、移し換え方向Xの他端側の後端12bとを有し、プッシュ手段5Aは、第1の定位部12の前端12a側の移し換え方向Xの一端側に、第2のキャリア7Aは、第1の定位部12の後端12b側の第2の定位部13にそれぞれ配置されている。
【0041】
第1の定位部12は、立て壁11の表面部111に垂直に突き出て設けられた受け台121を有し、立壁11の表面部111に対して移し換え方向Xと垂直の上下方向Yに上下に長手状に延伸される2つのレール部材124,125が移し換え方向Xの間隔をあけて並列するように設けられている。2つのレール部材124,125を立壁11に位置決めして例えばねじで締結固定するための固定板126が載置面10に近隣して設けられている。また、受け台121には、第1のキャリア6A及び昇降部41が搭載配置される。
第2の定位部13は、第2のキャリア7Aを搭載するように立て壁11の表面部111に垂直に突き出て設けられた支持台131を有する。
【0042】
高さ調節手段4Aは、第1のキャリア6Aが載置面10に対して第1の高さ位置と第2の高さ位置とにシフトされるよう調節するように、第1のキャリア6Aを搭載して上下動可能に立壁11の表面部111に取り付けられている。第2の高さ位置は、載置面10に対して第1の高さ位置よりも高いである。高さ調節手段4Aは、
図11と
図13に示されているように、載置面10に対して上下移動可能に立壁11の表面部111に設けられた昇降部41と、昇降部41を駆動可能に昇降部41の表側に固定板126を介して昇降部41と連結されて設けられた駆動部42とを有する。この例では、第1のキャリア6Aの第1の収容溝61が第2のキャリア7Aの第2の収容溝71に対応可能に第1のキャリア6Aが昇降部41に連動して昇降可能に搭載される。
固定板126は、そのほぼ中央部に駆動部42が昇降部41に連結される取付孔1260が形成されている。
【0043】
昇降部41は、2つのレール部材124,125に沿って上下摺動可能に2つのレール部材124,125の間に連結配置される例えば板状の摺動部材44を有する。摺動部材44は、
図13〜
図15に示されているように、駆動部42に対応して、摺動部材44の板面から窪んで形成された凹面442により移し換え方向X及び上下方向Yに直角の第1の軸方向L1沿いの第1の軸を中心として取り囲むように画成された装着孔441が設けられている。凹面442は、上下対向する内側上端面442aと、内側下端面442bとを有する。装着孔441に中央軸孔付きのベアリング部材49が内側上端面442aと、内側下端面442bとにそれぞれ当接可能に装着されている。
【0044】
駆動部42は、第1のキャリア6Aが昇降部41の移動と連動して上下方向Y沿いの第1の高さ位置と第2の高さ位置に調節されるように、昇降部41を昇降駆動可能に昇降部41に連結している。
図13〜
図15に示されたように、駆動部42は、摺動部材44のベース1から離れた側である表側、本実施例においては固定板126よりその表側に突き出ると共に第1の軸方向L1と平行且つ上下にずれる第2の軸方向L2沿いの第2の軸を中心として円形に形成された回し部材47と、第2の軸方向L2沿いに延伸されるように回し部材47に同軸に差し込んで設けられた第1の回転棒46と、第1の軸方向L1沿いに延伸されるように第1の回転棒46と平行にずれて連結されるように設けられた第2の回転棒48と、を有し、ベアリング部材431,432,49を介して固定板126及び固定板126の裏側に配置されてベアリング部材431,432が設置される保持板43を通して摺動部材44に連結されている。
【0045】
回し部材47は、第1の回転棒46を装着するための第2の軸を中心として画成された装着孔470が設けられ、その表側に第1のキャリア6Aがどの高さ位置に調節されることを示す指示部材としての表示目盛り471が設けられている。表示目盛り471は、第1のキャリア6Aの高さ位置が判るように指すように設けられればよく、例えば、回し部材47の表面から窪んで溝状に形成されているが、回し部材47の表面から突き出てリブ状に形成されてもよく、その表示形式に制限されない。例えば
図20に示されているように、移し換え方向Xと平行且つ移し換え方向Xの一端側つまり前端12a側を表示目盛り471が指すように回し部材47が回されると、第1のキャリア6Aがより低めの第1の高さ位置に調節される。その一方、例えば
図18に示されているように、移し換え方向Xと平行且つ移し換え方向Xの他端側つまり後端12b側を表示目盛り471が指す(
図18、右側)ように回し部材47が回されると、第1のキャリア6Aがより高めの第2の高さ位置に調節される。
【0046】
第1の回転棒46は、回し部材47に連結される一端部461と、固定板126と回転可能に枢結されるように第2の回転棒48と連結される他端部462と、一端部461及び他端部462の間に一端部461及び他端部462よりも大径に形成された当り部463とを有する。一端部461は、第2の軸方向L2に対して対向する係止凹部464,464が一端部461の外周面に切り欠いて設けられ、回し部材47の回転に連動して回転可能に回し部材47と連結されている。また、一端部461は、第2の軸方向L2沿いに延伸される第1の軸孔4610があけられ、他端部462は第1の軸孔4610と空間的に連通されるように第1の軸方向L1沿いに延伸される第2の軸孔4620があけられている。
【0047】
第2の回転棒48は、第1の回転棒46の他端部462に挿入して連結される第1の端部481と、摺動部材44と回転可能に枢結される第2の端部482と、第1の端部481及び第2の端部482の間に第1の端部481及び第2の端部482よりも大径に形成された突き部483とを有する。突き部483に第1の軸方向L1(第2の軸方向L2)と平行して貫通する連結ピン484が、第1の回転棒46と第2の回転棒48とが連結されるように設けられている。
【0048】
トランスファーユニット3Aは、第1のキャリア6Aと第2のキャリア7Aとの間に、第1のキャリア6Aの昇降と連動可能に第1のキャリア6Aと連結され、昇降部41に設けられている。トランスファーユニット3Aは、第1の実施例と同様に、載置面10に対して直立すると共に移し換え方向Xに対しての両側にウエハが通過するホール30を画成する所定の間隔をあけて並列するように設けられた2つの側壁31,31を有し、2つの側壁31,31は、それぞれのホール30側の移し換え方向Xに対して対向する内側面に、複数本の第1の収容溝61に対応して移し換え方向Xに延伸される、互いに第1の収容溝61と同一の第1の溝ピッチ間隔をおいて上下方向Yに並ぶガイド溝310が複数本設けられている。なお、ガイド溝310は、第1の収容溝61の本数と同じであればよく、例えば50本である。
【0049】
また、トランスファーユニット3Aは、第1の実施例と同様に、
図18に示すようにそのホール30内の前側の第3のインレット301と後ろ側の第3のアウトレット302とを有し、第3のインレット301が第1のキャリア6Aの第1のアウトレット63に隣接し、第3のアウトレット302が第2のキャリア7Aの第2のインレット72と隣接するように、第1のキャリア6Aと共に高さ調節手段4Aの昇降部41に連動可能に配置されている。
【0050】
高さ調節手段4Aは、回し部材47を回転操作することで昇降部41が連動して上下移動する。
図18及び
図19に示されているように、回し部材47の表示目盛り471が軸方向沿いの他端側(
図18、右側)を指すように回し部材47が回された場合、第1の回転棒46と第2の回転棒48が回し部材47の回転と連動して回され、第1の軸方向L1の第1の軸による位置が第2の軸方向L2の第2の軸による位置よりも低くなり、つまり摺動部材44が下げられ、第1のキャリア6Aがトランスファーユニット3Aと共に第1の高さ位置に調節されるように移動される。このようにすると、第1の収容溝61の一部例えば上から数えて奇数本目それぞれの第1の収容溝61がトランスファーユニット3Aのガイド溝310の上から数えて奇数本目それぞれのガイド溝310及び第2の収容溝71全てに揃って対応する。
【0051】
図20及び
図21に示されているように、回し部材47の表示目盛り471が軸方向沿いの一端側(
図20、左側)を指すように回し部材47が例えば反時計回りに180度回された場合、第1の回転棒46と第2の回転棒48が回し部材47の回転と連動して回され、第1の軸方向L1の第1の軸による位置が第2の軸方向L2の第2の軸による位置よりも高くなる。つまり摺動部材44が上げられ、第2のキャリア6Aがトランスファーユニット3Aと共に第2の高さ位置に調節されるように移動される。このようにすると、第1の収容溝61の他部例えば上から数えて偶数本目それぞれの第1の収容溝61がトランスファーユニット3Aのガイド溝310の上から数えて偶数本目それぞれのガイド溝310及び第2の収容溝71全てに揃って対応する。
【0052】
プッシュ手段5Aは
図11及び
図12に示されたように、第1の実施例と同様に、ウエハを第1の収容溝61から対応する第2の収容溝71へ移動させるようにベース1における第1の定位部12から離れた待機位置から、ウエハと接触する接触位置を介してウエハが第2の収容溝71に収納される移し換え位置に移動可能に、移し換え方向Xと平行であってベース1の移し換え方向Xの一端(前端12a)側から他端(後端12b)側に向かって進む方向であるプッシュ方向Pに移し換え方向X沿いに滑り移動可能に立壁11の表面部111に設けられている。この例ではプッシュ手段5Aは、2本の移し換え方向Xと平行に並列された案内溝501が移し換え方向Xに延伸されるように立壁11に設けられている。立壁11の裏面部112に案内溝501と平行な2本のレール部材504が設けられ、2本のレール部材504はそれぞれレール溝505が設けられている。案内溝501及びレール溝505にはスライダー502が往復動可能に装着されている。スライダー502及び操作部材53の間に連結されるように保持部材51が案内溝501から突き出て設けられている。また、操作部材53には、複数本の押し部材52が互いに第2の溝ピッチに対応する間隔をあけて移し換え方向Xの他端側に突き出るように延伸されて設けられている。押し部材52は、第1の定位部12に設けられた定位板54に常時保持されるように、定位板54に設けられた定位孔541を貫通して延伸される延伸端部521を有する。この例では、押し部材52の本数と定位孔541の個数とは、第2のキャリア7Aの第2の収容溝71の本数と同じで、例えば25個ある。
【0053】
押し部材52の延伸端部521は、その端面から切り込んでウエハを取り挟んで保持する保持凹部5210が設けられている。保持凹部5210は
図16及び
図17に示されたように、移し換え方向Xの一端側から他端側に径大になる例えば断面がVの字形に形成されている。このように押し部材52の保持凹部5210にウエハを保持してウエハを安定して第1の収容溝61からガイド溝310を介して第2の収容溝71に移し換えることができる。
【0054】
上記のように構成された第2の実施例に係るウエハ移し換え装置200において、プッシュ手段5Aは板状部材で構成された押し部材52の代わりに、定位板54に安定して支持されている複数本の押し部材52を使ってウエハのそれぞれを保持して安定して第1のキャリア6Aから第2のキャリア7Aに移し換えることができるので、ウエハの移し換え移動の間にウエハが歪んだり不意に落下したりする心配がなくなる。ウエハが第1のキャリア6Aから第2のキャリア7Aに移動されている時も、第1のキャリア6A及び第2のキャリア7Aの間に設けられたトランスファーユニット3Aによってウエハを安定して保持しながら案内して第1のキャリア6Aから第2のキャリア7Aに移動させることができるので、ウエハが歪んだり不意に落下したりして破損する心配もなくなる。
【0055】
(第2の実施例のウエハ移し換え装置によるウエハ移し換え方法)
第2の実施例のウエハ移し換え装置200を用いてウエハを移し換える方法について説明する。このウエハ移し換え方法は、第1の実施例におけるウエハ移し換え方法と同様に、
図22に示されたように取付ステップS21と、第1の押し付けステップS22と、キャリア入れ替えステップS23と、高さ調節ステップS24と、第2の押し付けステップS25とを含む。
【0056】
取付ステップS21では、なお
図11を参照して、第1のキャリア6Aとトランスファーユニット3Aとが、第1のアウトレット63と第3のインレット301とが対応して隣接するように昇降部41と共に受け台121に配置される。第2のキャリア7Aが第2の定位部13の支持台131に搭載配置される。ここで、第1のキャリア6A及びトランスファーユニット3Aは第1の高さ位置に位置決めされ、奇数本目それぞれの第1の収容溝61及び奇数本目それぞれのガイド溝310が、押し部材52のそれぞれと第2のキャリア7Aの第2の収容溝72に揃って対応する。また、この時、
図18に示されたように、表示目盛り471は図面の右側を指している。
【0057】
第1の押し付けステップS22では例えば
図18に示されているように、手動或いはモータ駆動により操作部材53が押されて摺動されると、押し部材52が連動して待機位置からプッシュ方向Pに第1のキャリア6Aに向かって摺動される。押し部材52が定位板54に保持されながら第1のキャリア6Aの第1のインレット62を通過しながら接触位置にて第1のキャリア6Aに載置収容されたウエハ8の一部と接触する(
図18)。第1の収容溝61の一部、例えば上から数えて奇数本目それぞれの第1の収容溝61がトランスファーユニット3Aのガイド溝310の上から数えて奇数本目それぞれのガイド溝310及び第2の収容溝71全てに揃って対応する。そして押し部材52が更に移動されウエハ8を押して第2のキャリア7Aに向かって進むことにより、ウエハ8が第1の収容溝61内を移動されながら、対応するガイド溝310を介して、対応する第2の収容溝71に移動されて収容される(
図23)。ウエハ8が対応する第2の収容溝71に収容されてから、例えばプッシュ手段5Aをリターン方向Dに待機位置(
図11)側に引き戻す。
【0058】
キャリア入れ替えステップS23では、ウエハ8が満載された第2のキャリア7Aを支持台131から取り外して空の別の第2のキャリア7Aを配置する。
【0059】
高さ調節ステップS24では、回し部材47を回して表示目盛り471が移し換え方向Xの一端側(
図20、左側)を指すようにすると、回し部材47の回動により、第1の回転棒46、第2の回転棒48、ベアリング部材49が連動して動き、昇降部41が上げられ、第1のキャリア6Aが第1の高さ位置よりも高い第2の高さ位置に上げられるよう高さ調節される(
図20、
図21)。こうして第1の収容溝61の他部例えば上から数えて偶数本目それぞれの第1の収容溝61がトランスファーユニット3Aのガイド溝310の上から数えて偶数本目それぞれのガイド溝310及び第2の収容溝71全てに揃って対応する。
【0060】
第2の押し付けステップS25では、操作部材53が再び押されて摺動され、押し部材52が連動して待機位置からプッシュ方向Pに第1のキャリア6Aに向かって摺動される。押し部材52が定位板54に保持されながら第1のキャリア6Aの第1のインレット62を通過しながら接触位置にて第1のキャリア6Aに載置収容された残りのウエハ8と接触する(
図20)。第1の収容溝61の一部、例えば上から数えて偶数本目それぞれの第1の収容溝61がトランスファーユニット3Aのガイド溝310の上から数えて偶数本目それぞれのガイド溝310及び第2の収容溝71全てに揃って対応する。そして押し部材52が更に移動されウエハ8を押して第2のキャリア7Aに向かって進むことにより、ウエハ8が第1の収容溝61内を移動されながら、対応するガイド溝310を介して、対応する第2の収容溝71に移動されて収容される(
図24)。ウエハ8が対応する第2の収容溝71に収容されてから、例えばプッシュ手段5Aをリターン方向Dに待機位置(
図11)側に引き戻す。
【0061】
以上のウエハ移し換え方法により、例えば1つの50枚入りの石英ボードである第1のキャリア6Aに載置収容されたウエハ8を、2つの25枚入りのテフロン製カセットである第2のキャリア7Aに移し換えることができる。
【0062】
なお、この例ではプッシュ手段5Aを第1の定位部12の前端12aの前つまり移し換え方向Xの一端側に配置したが、他例としては、第2の定位部13の後ろつまり移し換え方向Xの他端側に配置してもよい。このようにすると、第1の実施例と類似の効果が得られる。
【0063】
既に説明したように一連の半導体製造プロセスにおいては、プロセスによって異なるプロセス温度や時間に応じて異なる材質製のウエハ収納部材を用いなければならない。例えば半導体製造プロセスにおける焼結処理を行う際、焼結処理の前には例えば25枚入りのテフロン製のウエハキャリアを用いて搬送したりするが、焼結処理を効率よく行うためには、テフロン製のウエハキャリアから、耐熱性が高い石英等を用いて作られた50枚入りのボート形状のウエハキャリアにウエハを移し換える必要がある。従って、以上の構成を有する本発明に係るウエハ移し換え装置は、容量が異なるウエハキャリアの間に用いても、順調にウエハを一括して移し換えることができるので、製造プロセスの短縮化を良好に図ることができる。第1の高さ位置と第2の高さ位置との差は、例えば50枚入りのウエハキャリアの一つの溝ピッチ値であるので、当該ウエハキャリアの高さを上下調節する機構は簡単であり、装置全体の構成をコンパクトにすることができ、高さの調節操作も手間が掛からず、手早く行うことができる。従って、製造効率が良い。
【0064】
上記の実施例を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施例に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、各実施例については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。