(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6294976
(24)【登録日】2018年2月23日
(45)【発行日】2018年3月14日
(54)【発明の名称】無人機管制システム、無人機管制方法、及び無人機管制プログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 5/00 20060101AFI20180305BHJP
B64C 39/02 20060101ALI20180305BHJP
B64D 47/08 20060101ALI20180305BHJP
【FI】
G08G5/00 A
B64C39/02
B64D47/08
【請求項の数】11
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-572854(P2016-572854)
(86)(22)【出願日】2016年7月27日
(86)【国際出願番号】JP2016072021
【審査請求日】2017年8月2日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500521522
【氏名又は名称】株式会社オプティム
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】菅谷 俊二
【審査官】
久保田 創
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−105591(JP,A)
【文献】
特開平07−017492(JP,A)
【文献】
特開2007−237873(JP,A)
【文献】
特開2007−141010(JP,A)
【文献】
特開2017−078704(JP,A)
【文献】
国際公開第2017/037989(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0270394(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2016/0023760(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00−99/00
B64C 39/02
B64D 47/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
行動中の無人機に対して管制を行う無人機管制システムであって、
前記行動中の無人機から、行動中の位置情報を受信する位置情報受信手段と、
前記行動中の無人機から、機体情報を受信する機体情報受信手段と、
前記受信された位置情報と機体情報とが、事前に許可されたプランと一致するかどうかを確認する確認手段と、
前記確認された結果が一致しなかった場合に、前記プラン通りに行動するように指示を出すプラン指示手段と、
天候情報を取得する天候情報取得手段と、
前記取得された天候情報に基づいて、前記プランを最新プランに変更する変更手段と、
前記最新プランを前記無人機に送信する最新プラン送信手段と、
を備えることを特徴とする無人機管制システム。
【請求項2】
前記受信した機体情報が前記プランになかった場合に、前記無人機のユーザに警告を出す第一の警告手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の無人機管制システム。
【請求項3】
前記受信した機体情報が前記プランになかった場合に、前記無人機を強制停止させるように制御する無人機制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の無人機管制システム。
【請求項4】
前記受信した機体情報が前記プランになかった場合に、前記無人機を射撃する無人機射撃手段と、
を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の無人機管制システム。
【請求項5】
前記無人機のユーザから、前記プランの事前申請を受け付ける事前申請受付手段と、
前記受け付けされたプランの許可を、前記ユーザに送信する許可送信手段と、
を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の無人機管制システム。
【請求項6】
前記無人機と、他無人機と、の行動間隔が所定の条件を満たす場合に、前記無人機に所定の行動間隔を開けるように指示を出す行動間隔指示手段と、
を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の無人機管制システム。
【請求項7】
前記位置情報受信手段は、所定間隔毎に、前記行動中の無人機から行動中の位置情報を受信する、
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の無人機管制システム。
【請求項8】
前記機体情報受信手段は、所定間隔毎に、前記行動中の無人機から機体情報を受信する、
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の無人機管制システム。
【請求項9】
ネットワークカメラから撮像画像を取得する撮像画像取得手段と、
前記取得された撮像画像に映った行動中の無人機が、事前に許可された無人機ではなかった場合に、当該無人機に警告を出す第二の警告手段と、
を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の無人機管制システム。
【請求項10】
行動中の無人機に対して管制を行う無人機管制システムが実行する無人機管制方法であって、
前記行動中の無人機から、行動中の位置情報を受信する位置情報受信ステップと、
前記行動中の無人機から、機体情報を受信する機体情報受信ステップと、
前記受信された位置情報と機体情報とが、事前に許可されたプランと一致するかどうかを確認する確認ステップと、
前記確認された結果が一致しなかった場合に、前記プラン通りに行動するように指示を出すプラン指示ステップと、
天候情報を取得するステップと、
前記取得された天候情報に基づいて、前記プランを最新プランに変更するステップと、
前記最新プランを前記無人機に送信するステップと、
を備えることを特徴とする無人機管制方法。
【請求項11】
行動中の無人機に対して管制を行う無人機管制システムに、
前記行動中の無人機から、行動中の位置情報を受信する位置情報受信ステップ、
前記行動中の無人機から、機体情報を受信する機体情報受信ステップ、
前記受信された位置情報と機体情報とが、事前に許可されたプランと一致するかどうかを確認するプラン確認ステップ、
前記確認された結果が一致しなかった場合に、前記プラン通りに行動するように指示を出すプラン指示ステップ、
天候情報を取得するステップ、
前記取得された天候情報に基づいて、前記プランを最新プランに変更するステップ、
前記最新プランを前記無人機に送信するステップ、
を実行させるためのコンピュータ読み取り可能な無人機管制プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無人機の管制、特に飛行型の無人機に適用されて有益な無人機管制システム、無人機管制方法、及び無人機管制プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、航空機等の移動体の交通流を管制すべく、航空機毎に規定の飛行プランが規定され、この規定された飛行プランに従った航空機の運航が行われている。そして、航空機の交通流を管制する管制塔では、行動中の航空機の位置等が各種センサーによって常時把握されており、一旦規定された飛行プランに変更が必要な航空機や飛行プランを逸脱した航空機に対しては、管制塔の管制官から航空機を操縦するパイロットに対して飛行プランの修正が指示されることにより、航空機の管制が行われている。
【0003】
一方、最近では、人が搭乗せずに遠隔制御もしくは自律制御される移動体として、例えば特許文献1にみられるように無人機、特に飛行型の無人機の開発が進められている。この無人機は、人の搭乗スペースを必要としないことから大幅な小型化が可能であり、小型化に伴いその移動範囲も自由度の高いものとなっている。そして、この移動範囲が無制限に拡大することを抑制すべく、予め飛行禁止エリアが規定されたり、飛行プランの事前の申請が要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11-02500号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、無人機には従前の有人型の航空機と比較して小型のものが多く、従来の航空機用のセンサーでは無人機の位置を的確に検出することが困難である。また、無人機にはパイロットが搭乗していないことから、無人機が飛行禁止エリア内の飛行や申請された飛行プランを逸脱したとしても、管制塔から無人機に対して飛行プランの変更等を促すこともまた困難である。
【0006】
そこで、本発明では、上記の課題に鑑みて、無人機の行動エリアを適正に管理することのできる無人機管制システム、無人機管制方法、及び無人機管制プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0008】
第1の特徴に係る発明は、
行動中の無人機に対して管制を行う無人機管制システムであって、
前記行動中の無人機から、行動中の位置情報を受信する位置情報受信手段と、
前記行動中の無人機から、機体情報を受信する機体情報受信手段と、
前記受信された位置情報と機体情報とが、事前に許可されたプランと一致するかどうかを確認する確認手段と、
前記確認された結果が一致しなかった場合に、前記プラン通りに行動するように指示を出すプラン指示手段と、
天候情報を取得する天候情報取得手段と、
前記取得された天候情報に基づいて、前記プランを最新プランに変更する変更手段と、
前記最新プランを前記無人機に送信する最新プラン送信手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
第1の特徴に係る発明によれば、行動中の無人機に対して管制を行う無人機管制システムにおいて、前記行動中の無人機から、行動中の位置情報を受信し、前記行動中の無人機から、機体情報を受信し、前記受信された位置情報と機体情報とが、事前に許可されたプランと一致するかどうかを確認し、前記確認された結果が一致しなかった場合に、前記プラン通りに行動するように指示を出し、
天候情報を取得し、前記取得された天候情報に基づいて、前記プランを最新プランに変更し、前記最新プランを前記無人機に送信する。
【0010】
第2の特徴に係る発明は、
前記受信した機体情報が前記プランになかった場合に、前記無人機のユーザに警告を出す
第一の警告手段
と、
を備えることを特徴とする。
【0011】
第2の特徴に係る発明によれば、前記受信した機体情報が前記プランになかった場合に、前記無人機のユーザに警告を出す。
【0012】
第3の特徴に係る発明は、
前記受信した機体情報が前記プランになかった場合に、前記無人機を強制停止させるように制御する無人機制御手段
と、
を備えることを特徴とする。
【0013】
第3の特徴に係る発明によれば、前記受信した機体情報が前記プランになかった場合に、前記無人機を強制停止させるように制御する。
【0014】
第4の特徴に係る発明は、
前記受信した機体情報が前記プランになかった場合に、前記無人機を射撃する無人機射撃手段
と、
を備えることを特徴とする。
【0015】
第4の特徴に係る発明によれば、前記受信した機体情報が前記プランになかった場合に、前記無人機を射撃する。
【0016】
第5の特徴に係る発明は、
前記無人機のユーザから、前記プランの事前申請を受け付ける事前申請受付手段と、
前記受け付けされたプランの許可を、前記ユーザに送信する許可送信手段と、
を備えることを特徴とする。
【0017】
第5の特徴に係る発明によれば、前記無人機のユーザから、前記プランの事前申請を受け付け、前記受け付けされたプランの許可を、前記ユーザに送信する。
【0018】
第6の特徴に係る発明は、
前記無人機と、他無人機と、の行動間隔が所定の条件を満たす場合に、前記無人機に所定の行動間隔を開けるように指示を出す行動間隔指示手段
と、
を備えることを特徴とする。
【0019】
第6の特徴に係る発明によれば、前記無人機と、他無人機と、の行動間隔が所定の条件を満たす場合に、前記無人機に所定の行動間隔を開けるように指示を出す。
【0022】
第
7の特徴に係る発明は、
前記位置情報受信手段は、所定間隔毎に、前記行動中の無人機から行動中の位置情報を受信する
、
ことを特徴とする。
【0023】
第
7の特徴に係る発明によれば、所定間隔毎に、前記行動中の無人機から行動中の位置情報を受信する。
【0024】
第
8の特徴に係る発明は、
前記機体情報受信手段は、所定間隔毎に、前記行動中の無人機から機体情報を受信する
、
ことを特徴とする。
【0025】
第
8の特徴に係る発明によれば、所定間隔毎に、前記行動中の無人機から機体情報を受信する。
【0026】
第
9の特徴に係る発明は、
ネットワークカメラから撮像画像を取得する撮像画像取得手段と、
前記取得された撮像画像に映った
行動中の無人機が、事前に許可された無人機ではなかった場合に、
当該無人機に警告を出す
第二の警告手段と、
を備えることを特徴とする。
【0027】
第
9の特徴に係る発明によれば、ネットワークカメラから撮像画像を取得し、前記取得された撮像画像に映った
行動中の無人機が、事前に許可された無人機ではなかった場合に、
当該無人機に警告を出す。
【0028】
第1
0の特徴に係る発明は、
行動中の無人機に対して管制を行う
無人機管制システムが実行する無人機管制方法であって、
前記行動中の無人機から、行動中の位置情報を受信する位置情報受信ステップと、
前記行動中の無人機から、機体情報を受信する機体情報受信ステップと、
前記受信された位置情報と機体情報とが、事前に許可されたプランと一致するかどうかを確認する確認ステップと、
前記確認された結果が一致しなかった場合に、前記プラン通りに行動するように指示を出すプラン指示ステップと、
天候情報を取得するステップと、
前記取得された天候情報に基づいて、前記プランを最新プランに変更するステップと、
前記最新プランを前記無人機に送信するステップと、
を備えることを特徴とする。
【0029】
第1
0の特徴に係る発明によれば、行動中の無人機に対して管制を行う
無人機管制システムが実行する無人機管制方法であって、前記行動中の無人機から、行動中の位置情報を受信し、前記行動中の無人機から、機体情報を受信し、前記受信された位置情報と機体情報とが、事前に許可されたプランと一致するかどうかを確認し、前記確認された結果が一致しなかった場合に、前記プラン通りに行動するように指示を出
し、天候情報を取得し、前記取得された天候情報に基づいて、前記プランを最新プランに変更し、前記最新プランを前記無人機に送信する。
【0030】
第1
1の特徴に係る発明は、
行動中の無人機に対して管制を行う
無人機管制システムに、
前記行動中の無人機から、行動中の位置情報を受信する位置情報受信ステッ
プ、
前記行動中の無人機から、機体情報を受信する機体情報受信ステッ
プ、
前記受信された位置情報と機体情報とが、事前に許可されたプランと一致するかどうかを確認するプラン確認ステッ
プ、
前記確認された結果が一致しなかった場合に、前記プラン通りに行動するように指示を出すプラン指示ステッ
プ、
天候情報を取得するステップ、
前記取得された天候情報に基づいて、前記プランを最新プランに変更するステップ、
前記最新プランを前記無人機に送信するステップ、
を実行させる
ためのコンピュータ読み取り可能な無人機管制プログラムであることを特徴とする。
【0031】
第1
1の特徴に係る発明によれば、行動中の無人機に対して管制を行う
無人機管制システムに、前記行動中の無人機から、行動中の位置情報を受信し、前記行動中の無人機から、機体情報を受信し、前記受信された位置情報と機体情報とが、事前に許可されたプランと一致するかどうかを確認し、前記確認された結果が一致しなかった場合に、前記プラン通りに行動するように指示を出
し、天候情報を取得し、前記取得された天候情報に基づいて、前記プランを最新プランに変更し、前記最新プランを前記無人機に送信する。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、無人機の管制、特に飛行型の無人機に適用されて有益な無人機管制システム、無人機管制方法、及び無人機管制プログラムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】
図1は、本発明の第一の実施の形態の無人機管制システム、無人機管制方法、及び無人機管制プログラムの概略構成を示すブロックである。
【
図2】
図2は、飛行プランの許可状況の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、許可された飛行プランの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、無人機の飛行プランの管制態様の一例を示す図である。
【
図5】本発明の第二の実施の形態の無人機管制システム、無人機管制方法、及び無人機管制プログラムの概略構成を示すブロックである。
【
図6】
図6は、上空から見た各無人機の距離間隔の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、水平方向から見た各無人機の距離間隔の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、気象事象に応じた飛行プランの変更態様の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、無人機の機体情報及び位置情報の受信間隔もしくは送信間隔の一例である。
【
図10】
図10は、無人機の撮像画像に基づく管制態様の一例である。
【
図11】
図11は、無人機管制システム、無人機管制方法、及び無人機管制プログラムにおける無人機の管制態様の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
(第一の実施の形態)
以下、本発明を実施するための第一の実施の形態について
図1〜
図4を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0035】
[無人機管制システムの構成]
図1に示されるように、本実施の形態にかかる無人機管制システム100は、飛行型の無人機D1〜D3等との通信を行う通信モジュール110を備えている。また、通信モジュール110は、行動中(飛行中)の無人機D1〜D3等からそれらの位置に関する情報である位置情報を受信する位置情報受信部111、及び行動中の無人機D1〜D3等からそれらの機体に関する固有の情報である機体情報を受信する機体情報受信部112を備えている。さらに、無人機管制システム100は、受信された位置情報と機体情報とが事前に許可されたプランと一致するかどうかを確認するプラン確認部120、及び確認された結果が一致しなかった場合にプラン通りに行動するように指示を出すプラン指示部130を備えている。
【0036】
なお、無人機管制システム100は、例えば、飛行場の管制塔や自治体の管轄する通信施設、無人機と通信可能なサーバシステムや情報端末等を構成する中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用半導体メモリ(ROM)等によって構成される。また、位置情報受信部111、機体情報受信部112、プラン確認部120、及びプラン指示部130は、CPU、ROM、及びRAM等にインストールされるプログラムや、制御回路等によって構成される。
【0037】
通信モジュール110は、各無人機D1〜D3等との直接通信もしくはサーバを介した間接的な通信を行う。また、通信モジュール110は、各無人機D1〜D3のユーザが保有する情報端末との通信を行うことも可能である。なお、通信モジュール110の通信方式としては任意の方式が利用可能であり、例えば、Bluetooth(登録商標)やZigBeeなどの無線PAN、Wi-Fi等の無線LAN、並びに無線MANが適用されることも可能である。
【0038】
位置情報受信部111は、各無人機D1〜D3やそれらのユーザの保有する情報端末等から送信される各無人機D1〜D3の緯度経度や飛行高度を示す位置情報を受信する。位置情報受信部111は、位置情報を受信する都度、この受信した位置情報をプラン確認部120に出力する。
【0039】
機体情報受信部112は、各無人機D1〜D3やそのユーザの保有する情報端末等から送信される固有の機体情報を受信する。機体情報は、各無人機D1〜D3を識別するための固有の情報である。機体情報受信部112は、機体情報を受信する都度、この受信した位置情報をプラン確認部120に出力する。
【0040】
プラン確認部120は、位置情報及び機体情報を受信すると、受信した位置情報及び機体情報と事前に許可された飛行プランとが一致するか否かを判断する。そして、プラン確認部120は、判断結果をプラン指示部130に出力する。
【0041】
プラン指示部130は、プラン確認部120から入力された判断結果が「不一致」であるとき、該当する無人機もしくはそのユーザ(情報端末)に対して、プラン通りに行動するように指示するための指示情報を生成する。プラン指示部130は、指示情報を生成すると、この生成した指示情報を、対象となる無人機もしくはそのユーザ(情報端末)に送信する。これにより、指示情報を受信した無人機は、指示情報に基づき飛行プランを修正する。また、指示情報を受信した情報端末は、この指示情報を無人機に転送したり、無人機に送信する飛行プランを修正したりすることにより、無人機の飛行プランを指示されたプランへと軌道修正する。
【0042】
[機体情報及び飛行プランの概要]
図2に例示されるように、本実施の形態のプラン確認部120は、識別情報、申請プラン、許可状況、及び禁止エリアに関する情報が反映された演算マップに基づき、無人機から受信した位置情報及び機体情報と許可済の飛行プランとの確認を行う。この演算マップは、所定期間毎、もしくは演算マップの内容に変更が生じる都度、適宜更新されるものである。本実施の形態では、例えば、無人機の種別及びそのユーザを識別するための固有の識別情報として、無人機毎の機体情報であるID123〜IDnが規定されている。また、各無人機のユーザの識別情報として、当該ユーザの所有し、かつ無人機と通信可能な情報端末のID1〜IDnに関する情報が無人機毎のIDに関連付けされて登録されている。これにより、プラン指示部130は、上記指示情報を無人機のユーザにも通知することが可能となっている。
【0043】
また、
図2に示されるように、演算マップには、各無人機に対して申請された飛行プランを適宜の緯度経度で示す申請プランとその許可状況とが登録されている。さらに、演算マップには、無人機の飛行が一律に禁止されている禁止エリアの緯度経度が登録されている。禁止エリアとしては、例えば、電力発電所、通信施設、市街地、高層ビル街、学校及び住宅街等が規定されている。申請プランとしては、飛行エリアを示す所定範囲の緯度経度や飛行コースを示す一連の緯度経度、飛行高度、及び日時等が登録されている。そして、各申請プランに対する許可状況と識別情報とが関連付けされていることにより、プラン確認部120は無人機から受信した機体情報及び位置情報と演算マップとの比較を通じて、行動中の無人機が許可された飛行プランに従って飛行しているか、及び禁止エリア以外を飛行しているか否かを確認することができる。
【0044】
なお、本実施の形態のプラン確認部120は、行動中の無人機が飛行プランに従って飛行しているか、及び禁止エリア以外を飛行しているか否かを確認するが、いずれか一方のみを確認することもできる。この場合には、行動中の無人機が飛行プランに従って飛行していない場合、もしくは禁止エリア内を飛行している場合に上記指示情報が生成される。
【0045】
[無人機管制の概要]
図3及び
図4は、無人機管制システム100による無人機の管制態様の一例を示す。
【0046】
図3に示されるように、例えば、第一〜第三の無人機D1〜D3から事前に申請され、許可された飛行プランである許可プランとして、実線で示される所定の飛行ルートが規定されている。また、無人機D1〜D3等の飛行が一律に禁止されている各禁止エリア10、20、30が規定されている。
図3の例では、各禁止エリア10、20、30以外であって、かつ、事前に許可された実線の飛行ルートである許可プランでの飛行が第一〜第三の無人機D1〜D3に対して許可されている。
【0047】
ここで、第一の無人機D1は、許可された許可プランに規定されている許可済のルートを許可された日時に飛行している。このため、無人機管制システム100は行動中の第一の無人機D1に対して飛行ルートの変更を要求する必要がなく、指示情報を当該第一の無人機D1に発信しない。一方、第二の無人機D2は許可プランから逸脱していることから、無人機管制システム100が許可プランに誘導するための指示情報を当該第二の無人機D2に発信する。また、第三の無人機D3は許可プランから逸脱し、かつ、禁止エリア30に侵入していることから、無人機管制システム100は禁止エリア30から離脱を促し、かつ、許可プランに誘導するための指示情報を当該第三の無人機D3に発信する。これにより、各無人機D2、D3が許可プランに従って飛行することが促されるようになる。なお、第三の無人機D3は、許可プランから逸脱し、かつ禁止エリアを飛行しているため、無人機管制システム100は優先度の相対的に高い重要通信を用いて、無人機D3やそのユーザの情報端末に指示情報を送信することも可能である。
【0048】
また、
図4に示されるように、飛行プランとして、高度に関する規制が設定されている場合には、出発地点から到着地点までの飛行高度が規定される。そして、例えば、第二の無人機D2が、許可された飛行プランにおいて規定高度よりも低い高度で飛行ルートを飛行しているときには、規定範囲内まで飛行高度を上昇させる旨の指示情報が無人機管制システム100から当該無人機D2に送信される。一方、第三の無人機D3が、許可された飛行プランにおいて規定高度よりも高い高度で飛行ルートを飛行しているときには、規定範囲内まで飛行高度を下降させる旨の指示情報が無人機管制システム100から当該無人機D3に送信される。これにより、各無人機D1〜D3の飛行高度が飛行プランの範囲内で維持されることが促される。
【0050】
以下、本発明を実施するための第二の実施の形態について
図5〜
図11を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。また、本実施の形態では、第一の実施の形態と共通する要素については同一の符号が付与され、相違点が主に説明される。
【0051】
[無人機管制システムの構成]
図5に示されるように、本実施の形態にかかる無人機管制システム100Aは、申請された飛行プランが未許可の無人機や飛行申請をしていない無人機、許可された飛行プランから逸脱している無人機、もしくは、禁止エリアを飛行する無人機やそのユーザに対して警告を行う警告部140をさらに備えている。警告部140は、警告として、該当する無人機のユーザの所有する情報端末に警告情報を送信するユーザ警告部141を備えている。また、警告部140は、警告として、該当する無人機を強制停止もしくは強制誘導する無人機制御部142を備えている。さらに、警告部140は、警告として、該当する無人機を威嚇射撃もしくは射撃する無人機射撃部143を備えている。
【0052】
ユーザ警告部141、無人機制御部142、及び無人機射撃部143はそれぞれ、申請された飛行プランが未許可となっている無人機、許可された飛行プランから逸脱している無人機、もしくは、禁止エリアを飛行する無人機に対して警告を行う。つまり、警告情報の発信、強制停止もしくは強制誘導、及び威嚇等がそれぞれ行われる。また、ユーザ警告部141、無人機制御部142、及び無人機射撃部143は、例えば、プラン指示部130が規定回数送信した指示情報に無人機が従わないことや指示情報が送信されてから所定時間が経過したことを条件として、警告を行うことも可能である。さらに、プラン指示部130による指示情報の発信、ユーザ警告部141によるユーザへの警告、無人機制御部142による強制誘導もしくは強制停止、及び無人機射撃部143による威嚇射撃もしくは射撃といった時系列順に、段階的な警告が行われることも可能である。また、禁止エリアに侵入した無人機に対してのみ、ユーザ警告部141、無人機制御部142、及び無人機射撃部143の少なくともいずれか一つによる警告が行われることも可能である。
【0053】
また、無人機管制システム100Aは、無人機のユーザや情報端末から飛行プランの事前申請を受け付ける事前申請受付部150、及び該受け付けされたプランの許可を無人機やそのユーザの情報端末に送信する許可送信部151をさらに備えている。
【0054】
事前申請受付部150は、例えば、無人機やそのユーザの所有する情報端末にインストールされたアプリケーションプログラムの実行を通じて選定され、送信される飛行プランを受け付ける。そして、事前申請受付部150は、例えば、申請された飛行プランが禁止エリアの範囲外であり、他の無人機の飛行プランのコース及び日時が重複していないことを先の
図2を通じて確認すると、申請された飛行プランを許可する。事前申請受付部150は、許可及び非許可の結果を許可送信部151に出力する。また、事前申請受付部150は、許可した飛行プランを先の
図2の演算マップに追加することで、当該演算マップを随時更新する。なお、本実施の形態の事前申請受付部150は、飛行プランを許可した無人機に対しては当該無人機のID等の「機体情報」及び無人機の外観を示す「画像」の少なくとも一方の提供を要求する。そして、事前申請受付部150は、無人機の機体情報及び画像の少なくとも一方が提供されると、この機体情報、画像をプラン確認部120が管理する演算マップに許可プランとともに登録する。これにより、機体情報、画像、及び許可プランがそれぞれ随時関連付けされる。なお、事前申請受付部150は、機体情報を通じて無人機のサイズを把握可能な場合、大型(許可エリア限定レベル高:通常旅客機用)、中型(許可エリア限定レベル中)、及び小型(許可エリア限定レベル低)といった態様でサイズに応じて、申請の許可を行うことも可能である。
【0055】
許可送信部151は、事前申請受付部150から許可及び非許可の結果が入力されると、申請元の無人機もしくは情報端末に当該結果を示す情報を送信する。なお、情報端末では、例えば、許可及び非許可の結果は音声もしくは可視表示されることで無人機のユーザに案内される。
【0056】
また、無人機管制システム100Aは、或る無人機と他の無人機との行動間隔が所定の条件を満たす場合に、一方の無人機もしくは双方の無人機に所定の行動間隔を確保するように指示を出す行動間隔指示部160を備えている。なお、行動間隔指示部160は、指示を出した無人機が所定期間経過後、もしくは、所定指示の後も所定の行動間隔を確保しない場合、この無人機に対する警告(ユーザ警告、強制制御、威嚇射撃)を上記警告部140に依頼することも可能である。
【0057】
また、無人機管制システム100Aは、無人機の外的要因に応じて飛行プランを変更することで動的に変更する外的要因に対応する外的要因対応部170を有している。なお、外的要因としては、天候の他、飛行エリア内での工事、予定外の他の旅客航空機の飛行、及び通信状況等、無人機の飛行に影響を及ぼす要素であって、動的に変化するものが規定されている。
【0058】
外的要因対応部170は、外的要因としての天候に関する情報である天候情報を例えば気象情報センター等から取得する天候情報取得部171、及び該取得された天候情報に基づいて無人機の飛行プランを最新プランに変更するプラン変更部172を備えている。また、外的要因対応部170は、プラン変更部172が変更、更新した最新プランを該当する無人機やそのユーザの情報端末に送信する最新プラン送信部173を備えている。
【0059】
さらに、無人機管制システム100Aは、サーバ機能も備えたカメラであるネットワークカメラから撮像画像を取得する撮像画像取得部180を備えている。撮像画像取得部180は、ネットワークカメラを介して撮像される無人機の撮像画像を随時取得し、取得した撮像画像を随時、プラン確認部120に出力する。
【0060】
[行動間隔の指示態様]
図6及び
図7は、行動間隔指示部160による行動指示態様の一例を示す。
【0061】
図6に、所定高度から観た飛行エリアの上面図が示されるように、三機の無人機D1、D2及びD3がそれぞれ、南西方向、東方向、及び北東方向に向かって所定速度で飛行している。
【0062】
ここで、行動間隔指示部160は、各無人機D1〜D3から送信される位置情報とその時系列的推移に基づき、各無人機D1〜D3の緯度経度と移動方向とを把握する。そして、例えば、各無人機D1〜D3において、規定距離として設定された各半径Rxからなる水平方向における円状もしくは球状の各エリアCxである距離間隔に接触や重複が存在していないかを確認する。
図6の例では、第三の無人機D3が第二の無人機D2の存在する方向に向かって無人機D2よりも高速で飛行している。このため、第三の無人機D3及び第二の無人機D2に規定された距離間隔が互いに接触している。そこで、行動間隔指示部160は、距離間隔を所定以上に維持すべく、例えば、第三の無人機D3に停止もしくは減速させ、進路を第二の無人機D2から遠ざける南東方向や南西方向に変更させる旨の指示を、第三の無人機D3やそのユーザの所有する情報端末に送信する。これにより、第三の無人機D3やユーザによる飛行プランの修正が行われ、第三の無人機D3と第二の無人機D2との距離間隔が維持される。また、行動間隔指示部160は、第三の無人機D3が指示内容に従わない場合、上記警告部140に警告を依頼し、第三の無人機D3の強制停止等を促すことも可能である。
【0063】
また、
図7に、水平方向から観た飛行エリアの水平距離と高度との関係が示されるように、二機の無人機D1及びD2が同一の進行方向に向かって所定速度で飛行している。また、第二の無人機D2は高度を一定に維持しながら飛行しており、第一の無人機D1は第二の無人機D2よりも高い位置を飛行している。ここで、第二の無人機D2が下降したことにより第一の無人機D1と接近すると、各無人機D1及びD2の設定距離Ryを半径とする円状もしくは球状のエリアCyが互いに接触もしくは重複する。
【0064】
すると、行動間隔指示部160は、距離間隔を維持すべく、例えば、減速、上昇、後退、もしくは停止といった旨の指示を、第一の無人機D1やそのユーザの所有する情報端末に送信する。これにより、第一の無人機D1やユーザによる飛行プランの修正が行われ、第一の無人機D1と第二の無人機D2との飛行高度の加味された距離間隔が維持される。また、行動間隔指示部160は、同様に、第一の無人機D1が指示内容に従わない場合、上記警告部140に警告を依頼し、第一の無人機D1の強制停止等を促すことも可能である。
【0065】
[外的要因に基づくプラン変更態様]
図8に示されるように、無人機D1の飛行プランとして所定の「変更前予定ルート」が事前に申請され、許可されている。ここで、「変更前予定ルート」を飛行予定の無人機D1の外的要因である天候が変化し、変更前の予定ルート中で乱気流、雷、もしくは豪雨といった気象事象が発生したとする。なお、この気象事象は、上記天候情報取得部171に定期的に取得され、上記プラン変更部172に提供される。
【0066】
プラン変更部172は、乱気流、雷、もしくは豪雨の発生に伴い、気象のより安定したルートであって、禁止エリアを含まないルートを検索する。そして、
図8に示される「変更後ルート」が検索されると、最新プラン送信部173は、検索された「変更後ルート」を示す情報を無人機D1やそのユーザの所有する情報端末に配信する。これにより、無人機D1の飛行ルートが「変更前予定ルート」から、より外的要因の安定している「変更後ルート」に変更される。よって、無人機D1は、気象事象等の外的要因が変更したとしても、相対的に飛行に影響の少ない的確なルートを飛行することが可能となる。
【0067】
[機体情報及び受信情報の受信・発信態様]
図9は、本実施の形態の位置情報及び機体情報の受信間隔もしくは送信間隔の一例を示す。
【0068】
図9に示されるように、本実施の形態の無人機管制システム100Aの位置情報受信部111、及び機体情報受信部112は、選択可能な「通常モード」、「省エネモード(1)」、「省エネモード(2)」並びに「省エネモード(3)」の複数の動作モードを有している。
【0069】
「通常モード」では、位置情報受信部111、及び機体情報受信部112が位置情報及び機体情報を常時受信可能なように、それらが常時オン状態となっている。一方、通信エネルギーを削減すべく、「省エネモード(1)」、「省エネモード(2)」及び「省エネモード(3)」では、位置情報受信部111、及び機体情報受信部112がそれぞれ周期T1、T2(>T1)及びT2で起動し、オン期間はそれぞれT10、T10及びT20(<T10)となるように起動する。これにより、オン期間にのみ位置情報及び機体情報が受信可能となり、通信エネルギ―の削減が可能となる。
【0070】
なお、各無人機D1〜D3も同様に、「通常モード」、「省エネモード(1)」、「省エネモード(2)」及び「省エネモード(3)」を備えてもよく、バッテリ残量等に応じて各モードが選択されることも可能である。
【0071】
[撮像画像の識別態様]
図10は、上記撮像画像取得部180による画像取得態様と、警告部140による警告態様との一例を示す。
【0072】
図10に示されるように、撮像画像取得部180は、無人機管制システム100Aの管制エリアを飛行中の第一の無人機D10、及び第二の無人機D11の撮像画像をネットワークカメラ経由で取得する。撮像画像取得部180は、取得した画像データを上記プラン確認部120に出力する。
【0073】
プラン確認部120は、画像データが入力されると、この画像データの特徴量と、飛行の許可されている無人機から取得済の画像データの特徴量とを照合する。そして、プラン確認部120は、例えば、第二の無人機D11から取得した画像データの特徴量と、飛行の許可されているいずれの無人機の画像データの特徴量とが一致しないとき、第二の無人機D11が飛行の許可されていないエリアを飛行していると判断する。次いで、プラン確認部120は、判断結果を、上記プラン指示部130もしくは警告部140に出力する。これにより、プラン指示部130による飛行エリアの変更指示や警告部140による警告が、第二の無人機D11に対して行われる。これにより、プラン確認部120は、各無人機D10、D11からそれらの機体情報や位置情報を取得できない場合であっても、外観に基づいて飛行ルートの遵守状況を確認することが可能となる。
【0074】
[無人機管制制御]
図11は、本実施の形態の無人機管制システム100A、無人機管制方法、及び無人機プログラムの作用を総括して示す。
【0075】
まず、無人機D1やそのユーザの情報端末200、300から飛行プランが申請されると(S10)、無人機管制システム100Aは、禁止エリア以外であるか、飛行日時・ルート等の重複する飛行プランが既に存在するか等を確認する(S11)。そして、無人機管制システム100Aは、例えば、申請された飛行プランに禁止エリア内の飛行が含まれておらず、飛行日時等・ルートの重複する飛行プランが存在しないとき、申請された飛行プランの許可を無人機D1やそのユーザの情報端末200、300に通知する(S12)。
【0076】
また、無人機D1やそのユーザの情報端末200、300は、飛行開始後、その機体情報及び位置情報を無人機管制システム100Aに所定間隔で送信する(S13)。無人機管制システム100Aは、機体情報及び位置情報を受信する都度、それらが許可済の飛行プランに沿っているか否かを確認する(S14)。無人機管制システム100Aは、許可済の飛行プランに沿っていないと判断すると、無人機D1やそのユーザの情報端末200、300に対し、許可済の飛行プランに従うように指示を促す(S15)。無人機管制システム100Aは、指示を促してもなお無人機D1が飛行プランを補正しない場合、無人機D1やそのユーザの情報端末200、300に対する警告を行う(S16、S17)。なお、無人機管制システム100Aは、機体情報及び位置情報に変えて、無人機D1の撮像画像やその取得位置に基づいて当該無人機D1の飛行プランの遵守状況を確認することも可能である。
【0077】
また、無人機管制システム100Aは、無人機D1の飛行プラン内での急激な天候の変化や乱気流、落雷、豪雨の発生を検知すると(S18)、気象の安定したルートを再検索し、無人機D1の到着予定地までの進路の変更を促す(S19)。
【0078】
無人機管制システム100Aは、こうした処理を通じて、無人機D1及びその他複数の無人機の飛行を随時管制する。これにより、無人機の飛行が適正に管制されるようになる。
【0079】
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の各実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の各実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0080】
100、100A 無人機管制システム、110 通信モジュール、111 位置情報受信部、112 機体情報受信部、120 プラン確認部、130 プラン指示部、140 警告部、141 ユーザ警告部、142 無人機制御部、143 無人機射撃部、150 事前申請受付部、151 許可送信部、160 行動間隔指示部、170 外的要因対応部、171 天候情報取得部、172 プラン変更部、173 最新プラン送信部、180 撮像画像取得部、200、300 情報端末。
【要約】
【課題】無人機の管制、特に飛行型の無人機に適用されて有益な無人機管制システム、無人機管制方法、及び無人機管制プログラムを提供する。
【解決手段】無人機管制システム100は、行動中(飛行中)の無人機D1〜D3等からそれらの位置に関する情報である位置情報を受信する位置情報受信部111、及び行動中の無人機D1〜D3等からそれらの機体に関する固有の情報である機体情報を受信する機体情報受信部112を備えている。さらに、無人機管制システム100は、受信された位置情報と機体情報とが事前に許可されたプランと一致するかどうかを確認するプラン確認部120、及び確認された結果が一致しなかった場合にプラン通りに行動するように指示を出すプラン指示部130を備えている。
【選択図】
図1