特許第6295191号(P6295191)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6295191
(24)【登録日】2018年2月23日
(45)【発行日】2018年3月14日
(54)【発明の名称】エレベータ乗りかごの画像監視装置
(51)【国際特許分類】
   B66B 3/00 20060101AFI20180305BHJP
【FI】
   B66B3/00 P
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-253346(P2014-253346)
(22)【出願日】2014年12月15日
(65)【公開番号】特開2016-113255(P2016-113255A)
(43)【公開日】2016年6月23日
【審査請求日】2017年3月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000232955
【氏名又は名称】株式会社日立ビルシステム
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】特許業務法人 武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】酒井 亮一
(72)【発明者】
【氏名】薛 祺
【審査官】 須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−053275(JP,A)
【文献】 特開昭62−147890(JP,A)
【文献】 特開2011−068440(JP,A)
【文献】 特開2000−194962(JP,A)
【文献】 特開平05−155562(JP,A)
【文献】 特開2007−201933(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータの乗りかご内を撮像する撮像装置と、この撮像装置で撮影された画像データの輝度値の演算処理を行う画像処理装置と、前記乗りかご内が無人状態のときの前記撮像装置で撮影した画像を基本画像とし、この基本画像を前記乗りかごの床面部領域を含む複数領域に区分すると共に、区分したそれぞれの領域に対する輝度値を記憶する記憶部とを備え、前記記憶部に記憶された前記基本画像の輝度値と前記撮像装置で撮影した画像の輝度値とを比較して乗客の有無を検出するようにしたエレベータ乗りかごの画像監視装置において、
ドアの開閉動作を検出するドア開閉検出手段と、前記基本画像を更新する基本画像更新手段とを備え、
前記基本画像更新手段は、前記ドア開閉検出手段が前記ドアの開放を検出すると、前記基本画像における前記床面部領域の輝度値と前記撮像装置で撮影した画像における前記床面部領域の輝度値とを比較し、両者の輝度値が所定値を越えると、その後に前記ドアが閉じたときの前記撮像装置で撮影した画像を前記基本画像とする更新処理を実行することを特徴とするエレベータ乗りかごの画像監視装置。
【請求項2】
請求項1に記載のエレベータ乗りかごの画像監視装置において、前記基本画像の複数領域は前記床面部領域の他に左右少なくとも一方の側壁面部領域を有しており、前記基本画像更新手段は、前記基本画像における前記床面部領域の輝度値に対して、前記撮像装置で撮影した画像における前記床面部領域の輝度値が所定値を越えない場合に、前記基本画像における前記側壁面部領域の輝度値に対して、前記撮像装置で撮影した画像における前記側壁面部領域の輝度値が所定値を越えているか否かを判定することを特徴とするエレベータ乗りかごの画像監視装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータの乗りかご内での急病による倒れ込みや不審者の待ち伏せ等を検出するのに好適なエレベータ乗りかごの画像監視装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、映像処理技術の発達に伴い、エレベータの乗りかご内に設けたカメラの映像を用いて、病院で乗りかご内に倒れている乗客の有無を検出したり、集合住宅で不審者の待ち伏せを検出するようにしたエレベータ乗りかごの画像監視装置が採用されている。この画像監視装置は、乗りかごのドアが閉じて乗客がいないとき、カメラで乗りかご内を撮影した画像を基本画像とし、この基本画像における画像の輝度値と乗りかごが停止しているときの乗りかご内の画像の輝度値とを比較し、両者の差異が大きいときに、乗りかご内に乗客の倒れ込みや不審者がいるものと判定するようにしている。ただし、乗りかごのドアに窓が設けてあるエレベータの場合には、窓から差し込む日光等の外光の影響によって、乗りかご内に乗客がいなくとも基本画像との差が顕著となり、乗客の倒れ込みや不審者の検出に関して誤った判断をしてしまう虞がある。
【0003】
そこで従来より、このような外光の影響による乗客検出の誤判断を防止するために、カメラで撮影した乗りかご内の画像を上部の照明点灯判定領域と中部のドア開閉状況判定領域および下部の乗客検出領域に複数分割し、これら各検出領域で基本画像との輝度値の比較を行なうことにより、乗客検出の精度向上を図ったエレベータ乗りかごの画像監視装置が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5022809号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に開示された従来技術は、乗りかご内の画像の底部を乗客検出領域とし、エレベータが停止してドアが閉じているときに、カメラで撮像した画像の乗客検出領域の輝度と基本画像の輝度とを比較することにより、乗りかご内に乗客がいるか否かを判定するようにしているため、ドアの窓から差し込む外光が乗りかごの床面まで届かなければ、乗りかご内の乗客の有無を精度良く検出することができる。
【0006】
しかしながら、ドアに設けた窓に照射される日光等の外光は傾斜を有し、季節や時刻によって外光の傾斜が変化することや、建物の向きや構造及び近傍の建物から反射された光もあるため、乗りかごの床面近傍は必ずしも窓からの外光が照射されない部位であると限らない。特に、近傍の建物及び自身の建物に設けられた窓や鏡等の反射物によって屈折された光がある場合、このような光は乗りかごの窓から床面に照射しやすくなるため、乗りかご内に乗客がいないのにも関わらず乗客有りと誤検出してしまう可能性があった。
【0007】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、乗りかごのドアに設けた窓から照射される光の影響を受けずに、乗りかご内の乗客の有無を高精度に検出することができるエレベータ乗りかごの画像監視装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明は、エレベータの乗りかご内を撮像する撮像装置と、この撮像装置で撮影された画像データの輝度値の演算処理を行う画像処理装置と、前記乗りかご内が無人状態のときの前記撮像装置で撮影した画像を基本画像とし、この基本画像を前記乗りかごの床面部領域を含む複数領域に区分すると共に、区分したそれぞれの領域に対する輝度値を記憶する記憶部とを備え、前記記憶部に記憶された前記基本画像の輝度値と前記撮像装置で撮影した画像の輝度値とを比較して乗客の有無を検出するようにしたエレベータ乗りかごの画像監視装置において、ドアの開閉動作を検出するドア開閉検出手段と、前記基本画像を更新する基本画像更新手段とを備え、前記基本画像更新手段は、前記ドア開閉検出手段が前記ドアの開放を検出すると、前記基本画像における前記床面部領域の輝度値と前記撮像装置で撮影した画像における前記床面部領域の輝度値とを比較し、両者の輝度値が所定値を越えると、その後に前記ドアが閉じたときの前記撮像装置で撮影した画像を前記基本画像とする更新処理を実行することを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明のエレベータ乗りかごの画像監視装置によれば、エレベータの乗りかごのドアが開く度に乗りかご内への外光の影響を検証し、外光の影響があると判定した場合は基本映像を更新するようにしたので、乗りかご内の乗客の有無を高精度で判定することができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態例に係るエレベータ画像監視装置の要部構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態例における乗りかご内映像の基本画像を示す説明図である。
図3】本実施形態例における乗りかご内映像の光の影響を示す説明図である。
図4】本実施形態例における基本画像更新手段の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係るエレベータ乗りかごの画像監視装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1に示すように、エレベータの乗りかご1には窓2aを有するドア2が設けられており、乗りかご1のドア2に対向する側壁上方には撮像装置3が設置されている。本実施形態例に係るエレベータ画像監視装置は、エレベータの乗りかご1内を撮影する撮像装置3と、この撮像装置3で撮影された画像データの画像処理を行なう画像処理装置4とで構成されており、画像処理装置4はエレベータ制御装置5に接続されている。
【0013】
画像処理装置4は、撮像装置3からの映像信号をデジタル信号化するアナログ・デジタル変換装置(以下、A/Dと呼ぶ)4aと、デジタル信号化した映像信号を画素毎の輝度に応じて無彩色化する画像処理部4bと、画像処理装置4の各機器の制御や後述する基本画像との差分演算処理等を行なう主演算装置(以下、CPUと呼ぶ)4cと、画像情報を記憶したり一時的に格納したりするRAM4dと、プログラムを格納してあるROM4eと、エレベータの状態信号の入力や異常検知信号を出力する入出力装置(以下、I/Oと呼ぶ)4fとで構成されている。なお、撮像装置3がデジタル信号出力方式の場合は、撮像装置3と画像処理部4bが直接接続されてA/D4aは不要となる。
【0014】
撮像装置3で撮影した無人の乗りかご1内画像はA/D4aにてデジタル信号に変換され、画像処理部4bは、画素毎に無彩色に変換した画像を基本画像1AとしてRAM4dの基本画像格納領域4d1に格納すると共に、基本画像1Aの各画素の輝度を算出し、これを基本画像輝度値としてRAM4dの基本画像輝度値格納領域4d2に格納する。ここで、画像処理部4bが算出する輝度値は、例えば100段階の場合、白から黒まで100階調存在する。
【0015】
CPU4cが行なう差分演算処理は、上述したRAM4dの基本画像輝度値格納領域4d2に記憶されている無彩色に変換した無人の乗りかご1内画像である基本画像1Aの輝度値と、撮像装置3で撮影された画像を画像処理部4bで無彩色に変換した画像の輝度値とを比較し、両者の輝度値の差によって乗りかご1内の乗客や荷物の有無を判定するものである。なお、RAM4dの基本画像格納領域4d1へ最初に記憶する基本画像は、手動操作にて実行しても良いし、画像処理装置4のシステム起動をトリガに自動的に実行しても良い。
【0016】
撮像装置3で撮影されてRAM4dの基本画像格納領域4d1に格納されている基本画像1Aは、図2に示すように、斜め上方から俯瞰した乗りかご1のドア2が閉じているときの画像であり、乗りかご1の各部位毎に床面部領域1A1、ドア部領域1A2、ドア側壁面部領域1A3、右側壁面部領域1A4、左側壁面部領域1A5、背壁面部領域1A6、天井部領域1A7の複数領域に分割される。
【0017】
また、CPU4cは、RAM4dの基本画像格納領域4d1に格納されている基本画像1Aに基づき、撮像装置3で撮影した画像の乗りかご1の各領域における輝度差をそれぞれ演算し、基本画像1Aとの輝度差の割合により乗客の有無を判定するものである。
【0018】
図3に示すように、撮像装置3で撮影されたドア2の開放状態のときを示すドア開放時画像1Bは、乗りかご1の各部位毎に図2と同じように、床面部領域1B1、ドア部領域1B2、ドア側壁面部領域1B3、右側壁面部領域1B4、左側壁面部領域1B5、背壁面部領域1B6、天井部領域1B7の複数領域に分割される。この場合、ドア2の開放に伴ってドア部領域1B2に開放部1B8が生じ、この開放部1B8によって乗りかご1内に日光等の外光が入り込むため、床面部領域1B1に外光照射部1B1aが生じ、右側壁面部領域1B4に外光照射部1B4aが生じる。
【0019】
このように、ドア2の開閉動作に伴う窓2aの移動や開放部1B8によって、外光の遮蔽や外光を照射する現象が発生するので、例えば、外光照射部1B1aや外光照射部1B4aの存在により、基本画像1Aの床面部領域1A1や右側壁面部領域1A4と比較して、ドア開放時画像1Bの床面部領域1B1や右側壁面部領域1B4における輝度差が大きくなってしまい、乗りかご1内に乗客がいない状況にも関わらず乗客有りと誤った判定を行なう虞がある。
【0020】
また、乗りかご1の外側に人物が立っていて、この人物によってドア部領域1B2の開放部1B8から入り込む光が遮られると、傾斜角を持った光が水平面である床面部領域1B1に対して照射されないため、床面部領域1B1に外光照射部1B1aは発生せず、基本画像1Aの床面部領域1A1とドア開放時画像1Bの床面部領域1B1との輝度に大きな差は生じない。
【0021】
一方、鉛直面である右側壁面部領域1B4については、傾斜角を持った光が乗りかご1の外側に立つ人物によって遮られる可能性は低いため、右側壁面部領域1B4に外光照射部1B4aはなくならず、基本画像1Aの右側壁面部領域1A4とドア開放時画像1Bの右側壁面部領域1B4との輝度に大きな差が生じる。詳細な説明は省略するが、鉛直面である左側壁面部領域1B5についても同様である。
【0022】
また、乗りかご1の外側に人物が立っていても、人物の立ち位置や光の方向によっては、右側壁面部領域1B4の外光照射部1B4aがなくなったり、床面部領域1B1に外光照射部1B1aが発生することもある。
【0023】
このように、ドア2の開放に伴って開放部1B8から入り込む外光の影響の有無を判断するためには、基本画像1Aの床面部領域1A1や左右両側壁面部領域1A4,1A5の輝度値と、ドア開放時画像1Bの床面部領域1B1や左右両側壁面部領域1B4,1B5の輝度値との差をそれぞれ比較する必要がある。なお、建物の向きやドア2の開放方向(右開き及び左開き)に応じて、外光の影響が右側壁面部領域1B4と左側壁面部領域1B5のいずれか一方または両方に生じることがあるため、比較対象とすべき側壁面部領域についてはエレベータ毎に設定するのが望ましい。
【0024】
次に、本実施形態例における基本画像更新の処理手順を図4に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0025】
まず、画像処理装置4のRAM4dの基本画像格納領域4d1には、ドア2が閉じた状態で乗りかご1内を撮影した基本画像IAが格納されており、RAM4dの基本画像輝度値格納領域4d2には、基本画像1Aの全体の輝度値と、各部位毎の床面部領域1A1、ドア部領域1A2、ドア側壁面部領域1A3、右側壁面部領域1A4、左側壁面部領域1A5、背壁面部領域1A6、天井部領域1A7の輝度値がそれぞれ格納されている(ステップS1)。
【0026】
次に、画像処理装置4のCPU4cは、エレベータ制御装置5から出力されるドア2の開放信号がI/O4fを経由して取得したか否かを判断し(ステップS2)、ドア2の開放信号が取得されずにドア2が閉じた状態を継続していると、CPU4cは、ステップS1で基本画像格納領域4d1に格納した基本画像1Aの更新を行なわないと判断する(ステップS3)。
【0027】
一方、ステップS2でドア2の開放信号を取得すると、CPU4cは、撮像装置3にて撮影された画像に対し、画像処理部4bで処理した画像を取得し、ドア開放時画像1Bの全体の輝度値と、各部位毎の床面部領域1B1、ドア部領域1B2、ドア側壁面部領域1B3、右側壁面部領域1B4、左側壁面部領域1B5、背壁面部領域1B6、天井部領域1B7のそれぞれの輝度値を演算する(ステップS4)。
【0028】
次に、CPU4cは、ステップS4で演算したドア開放時画像1Bの床面部領域1B1の輝度値と、RAM4dの基本画像輝度値格納領域4d2に格納されている基本画像1Aの床面部領域1A1の輝度値とを比較する(ステップS5)。
【0029】
その際、乗りかご1の外側に人物が立っており、この人物によって乗りかご1の床に入り込む光が遮られると、ドア開放時画像1Bの床面部領域1B1に外光照射部1B1aが生じないため、基本画像1Aの床面部領域1A1の輝度値とドア開放時画像1Bの床面部領域1B1の輝度値との差が顕著に現れなかった場合(ステップS5でNoの場合)、CPU4cは、ステップS4で演算したドア開放時画像1Bの右側壁面部領域1B4の輝度値と、RAM4dの基本画像輝度値格納領域4d2に格納されている基本画像1Aの右側壁面部領域1A4の輝度値とを比較する(ステップS6)。
【0030】
ステップS6において、ドア開放時画像1Bの右側壁面部領域1B4に外光照射部1B4aがなく、基本画像1Aの右側壁面部領域1A4の輝度値とドア開放時画像1Bの右側壁面部領域1B4の輝度値との差が顕著に現れなかった場合(Noの場合)、CPU4cはステップS3の処理、すなわち、基本画像格納領域4d1に格納した基本画像1Aの更新を行なわないと判断する。
【0031】
一方、ステップS5において、ドア開放時画像1Bの床面部領域1B1に外光照射部1B1aが生じ、ドア開放時画像1Bの床面部領域1B1の輝度値が基本画像1Aの床面部領域1A1の輝度値より大きい場合(Yesの場合)、及び、ステップS6において、ドア開放時画像1Bの右側壁面部領域1B4に外光照射部1B4aが生じ、ドア開放時画像1Bの右側壁面部領域1B4の輝度値が基本画像1Aの右側壁面部領域1A4の輝度値より大きい場合(Yesの場合)は、それぞれステップS7へと移行する。
【0032】
ステップS7において、CPU4cは、ドア2が閉じたことを検出し、図示しないかご呼び釦や乗場呼び釦が所定時間(例えば1分間)操作されないと、その後にドア2が閉じた状態で乗りかご1内を撮影した画像をRAM4dの基本画像格納領域4d1に新たな基本画像1Aとして格納する。このため、RAM4dの基本画像輝度値格納領域4d2には、更新された基本画像1Aの全体の輝度値と、床面部領域1A1、ドア部領域1A2、ドア側壁面部領域1A3、右側壁面部領域1A4、左側壁面部領域1A5、背壁面部領域1A6、天井部領域1A7の輝度値が格納される。
【0033】
以上説明したように、本実施形態例に係るエレベータ画像監視装置によれば、乗りかご1のドア2が開く毎に、基本画像1Aの床面部領域1A1における輝度値と、撮像装置3にて撮影されたドア開放時画像1Bの床面部領域1B1の輝度値とを比較し、両者の輝度値の差が大きいと、乗りかご1内に外光の照射の影響ありと判断して、RAM4dに格納される基本画像1Aの情報更新を実行するようにしたので、撮像装置3の映像を用いた乗りかご1内の乗客の有無判定に関し、ドア2の窓2aから乗りかご1に照射される日光の影響を受けにくくして乗客の存在有無を高精度に検出することができる。
【0034】
しかも、基本画像1Aの床面部領域1A1の輝度値とドア開放時画像1Bの床面部領域1B1の輝度値との差が小さい場合は、基本画像1Aの右側壁面部領域1A4の輝度値とドア開放時画像1Bの右側壁面部領域1B4の輝度値とを比較し、両者の輝度値の差が大きいと、上記と同様に基本画像1Aの情報更新を実行するようにしたので、乗りかご1の外側に人物が立っていたとしても、乗りかご1内の乗客の存在有無を高精度に検出することができる。
【0035】
なお、上記実施形態例では、基本画像1Aの床面部領域1A1の輝度値とドア開放時画像1Bの床面部領域1B1の輝度値との差が小さい場合、基本画像1Aの右側壁面部領域1A4の輝度値とドア開放時画像1Bの右側壁面部領域1B4の輝度値とを比較するようにしたが、右側壁面部領域の代わりに左側壁面部領域について基本画像1Aとドア開放時画像1Bの輝度値を比較したり、左右の両側壁面部領域について基本画像1Aとドア開放時画像1Bの輝度値を比較するようにしても良い。
【符号の説明】
【0036】
1 乗りかご
1A 基本画像
1B ドア開放時画像
1A1,1B1 床面部領域
1A2,1B2 ドア部領域
1A3,1B3 ドア側壁面部領域
1A4,1B4 右側壁面部領域
1A5,1B5 左側壁面部領域
1A6,1B6 背壁面部領域
1A7,1B7 天井部領域
1B8 開放部
1B1a,1B4a 外光照射部
2 ドア
2a 窓
3 撮像装置
4 画像処理装置
4a アナログ・デジタル変換装置(A/D)
4b 画像処理部
4c 主演算装置(CPU)
4d RAM(記憶部)
4d1 基本画像格納領域
4d2 基本画像輝度値格納領域
4e ROM
4f 入出力装置(I/O)
5 エレベータ制御装置
図1
図2
図3
図4