(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記遠位端部材と前記放射部分との間に配置されているスペーサをさらに備え、前記スペーサは、少なくとも1つの可撓性連結部を屈曲させることにより、前記放射部分と前記遠位端部材との間の前記標的軸方向距離を維持するように構成されている、請求項1に記載の外科手術用プローブ。
流体は、所定の圧力において前記接続ハブおよび前記外側外被内を循環させられ、少なくとも1つの可撓性連結部を屈曲させることにより、前記放射部分と前記遠位端部材との間の前記標的軸方向距離を維持するように構成されている、請求項1に記載の外科手術用プローブ。
前記アンテナアセンブリは、前記アンテナアセンブリが前記接続ハブに対して軸方向に移動可能であるように、可撓性連結部を介して前記接続ハブに密閉連結されている遷移部を含む、請求項1に記載の外科手術用プローブ。
前記外側外被は、前記外側外被が前記接続ハブに対して軸方向に移動可能であるように、可撓性連結部を介して前記接続ハブに密閉連結されたフェルールを含む、請求項1に記載の外科手術用プローブ。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本明細書で使用される場合、用語「遠位」は、ユーザからより遠くにあるように説明される部分を指す一方、用語「近位」は、ユーザにより近いように説明される部分を指す。さらに、互に一貫する限り、本明細書に説明される側面のいずれも、本明細書に説明される他の側面のいずれかとともに使用され得る。
【0004】
本開示の側面によると、外科手術用プローブは、概して、接続ハブと、アンテナアセンブリと、外側外被とを含むように提供される。アンテナアセンブリは、接続ハブに連結され、接続ハブから遠位に延びる。放射部分は、アンテナアセンブリの遠位端において、アンテナアセンブリに連結される。放射部分は、組織を治療するためのエネルギーを組織に送達するように構成される。外側外被は、接続ハブに連結され、接続ハブから遠位に延びる。外側外被は、放射部分の周囲に配置され、放射部分から標的軸方向距離だけ離間されるように構成されている遠位端部材を含む。アンテナアセンブリと接続ハブとの間の連結部、放射部分とアンテナアセンブリとの間の連結部、および外側外被と接続ハブとの間の連結部のうちの1つ以上は、それらの間の軸方向移動を可能にする可撓性構成を画定することにより、放射部分と遠位端部材との間に標的軸方向距離を維持する。
【0005】
一側面では、放射部分は、放射部分とアンテナアセンブリとを互に電気的に連結し、アンテナアセンブリに対する放射部分の相対的軸方向移動を可能にするように構成される、可撓性の伝導性継手を介して、アンテナアセンブリに連結される。
【0006】
別の側面では、スペーサが、遠位端部材と放射部分との間に配置される。スペーサは、1つ以上の可撓性連結部を屈曲させ、放射部分と遠位端部材との間に標的軸方向距離を維持するように構成される。スペーサは、実質的に、剛体材料、圧縮性材料、または拡張可能材料から形成され得る。さらに、スペーサは、溶解性材料から形成され得る。
【0007】
別の側面では、流体は、所定の圧力において、接続ハブおよび外側外被内で循環され、1つ以上の可撓性連結部を屈曲させ、放射部分と遠位端部材との間に標的軸方向距離を維持するように構成される。そのような側面では、接続ハブおよび外側外被内の流体圧力を感知するように構成されている圧力センサもまた、提供され得る。
【0008】
さらに別の側面では、アンテナアセンブリは、可撓性連結部を介して接続ハブに密閉連結された遷移部を含む。可撓性連結部は、アンテナアセンブリが、接続ハブに対して軸方向に移動可能であることを可能にする。さらに、クリップが、接続ハブに対するアンテナアセンブリの軸方向移動を阻止するために、接続ハブの周囲での係合のために提供され得る。
【0009】
さらに別の側面では、外側外被は、可撓性連結部を介して接続ハブに密閉連結されたフェルールを含む。可撓性連結部は、外側外被が、接続ハブに対して軸方向に移動可能であることを可能にする。さらに、クリップが、接続ハブに対する外側外被の軸方向移動を阻止するために、接続ハブの周囲での係合のために提供され得る。
【0010】
なおもさらに別の側面では、遠位端部材は、組織を通した穿刺を促進するように構成されているトロカールを含む。
【0011】
本開示の側面によると、外科手術用プローブは、概して、アンテナアセンブリと、外側外被と、位相変化材料とを含むように提供される。アンテナアセンブリは、組織を治療するためのエネルギーを組織に送達するように構成されている、放射部分を画定する。外側外被は、放射部分の周囲に配置され、放射部分から標的軸方向距離だけ離間されるように構成されている遠位端部材を含む。位相変化材料は、外側外被内に配置され、実質的に、放射部分を包囲する。位相変化材料は、アンテナアセンブリの起動に応じて、遠位端部材と放射部分との間に標的軸方向距離を維持するための固体状態と、使用の間、熱を吸収し、アンテナアセンブリを比較的に冷却された状態に維持するための流体状態との間で遷移可能である。
【0012】
一側面では、放射部分から組織に送達されるエネルギーは、位相変化材料が固体状態から流体状態に遷移されるように、位相変化材料の加熱をもたらす。
【0013】
別の側面では、遠位端部材は、組織を通した穿刺を促進するように構成されているトロカールを含む。
【0014】
本開示の側面に従って提供される別の外科手術用プローブは、概して、接続ハブと、アンテナアセンブリと、外側外被とを含む。アンテナアセンブリは、接続ハブから遠位に延び、アンテナアセンブリの遠位端において、そこに連結された放射部分を含む。放射部分は、組織を治療するためのエネルギーを組織に送達するように構成される。外側外被は、同様に、接続ハブから遠位に延び、放射部分の周囲に配置される。外側外被は、遠位端部材と、それに係合されたフェルールとを含む。フェルールは、接続ハブに動作可能に連結され、接続ハブに対して軸方向に移動可能であり、遠位端部材を放射部分に対して軸方向に平行移動させ、その間に標的軸方向間隔を達成する。
【0015】
一側面では、接続ハブに対するフェルールの回転は、放射部分に対する遠位端部材の軸方向平行移動をもたらす。
【0016】
別の側面では、フェルールは、接続ハブに対するフェルールの回転が放射部分に対する遠位端部材の軸方向平行移動をもたらすように、接続ハブの相補的ねじ山に動作可能に係合するように構成される、ねじ山付き環状フランジを含む。
【0017】
別の側面では、フェルールはさらに、接続ハブ内のフェルールに密閉係合するように、接続ハブ内への挿入のために構成される、基部を含む。
例えば、本願は以下の項目を提供する。
(項目1)
外科手術用プローブであって、
接続ハブと、
前記接続ハブに連結されたアンテナアセンブリであって、前記アンテナアセンブリは、前記接続ハブから遠位に延び、その遠位端においてそこに連結された放射部分を含み、前記放射部分は、組織を治療するためのエネルギーを組織に送達するように構成されている、アンテナアセンブリと、
前記接続ハブに連結され、そこから遠位に延びている外側外被であって、前記外側外被は、前記放射部分の周囲に配置され、前記放射部分から標的軸方向距離だけ離間されるように構成されている遠位端部材を含む、外側外被と
を備え、
前記アンテナアセンブリと前記接続ハブとの間の連結部、前記放射部分と前記アンテナアセンブリとの間の連結部、および前記外側外被と前記接続ハブとの間の連結部のうちの少なくとも1つは、それらの間の軸方向移動を可能にする可撓性構成を画定することにより、前記放射部分と前記遠位端部材との間に前記標的軸方向距離を維持する、外科手術用プローブ。
(項目2)
前記放射部分は、可撓性の伝導性継手を介して前記アンテナアセンブリに連結され、前記可撓性の伝導性継手は、前記放射部分と前記アンテナアセンブリとを互に電気的に連結し、前記アンテナアセンブリに対する前記放射部分の相対的軸方向移動を可能にするように構成されている、項目1に記載の外科手術用プローブ。
(項目3)
前記遠位端部材と前記放射部分との間に配置されているスペーサをさらに備え、前記スペーサは、前記少なくとも1つの可撓性連結部を屈曲させ、前記放射部分と前記遠位端部材との間に前記標的軸方向距離を維持するように構成されている、項目1に記載の外科手術用プローブ。
(項目4)
前記スペーサは、少なくとも部分的に、圧縮性材料から形成されている、項目3に記載の外科手術用プローブ。
(項目5)
前記スペーサは、少なくとも部分的に、溶解性材料から形成されている、項目3に記載の外科手術用プローブ。
(項目6)
前記スペーサは、少なくとも部分的に、拡張可能材料から形成されている、項目3に記載の外科手術用プローブ。
(項目7)
流体が、所定の圧力において、前記接続ハブおよび前記外側外被内を循環させられ、前記少なくとも1つの可撓性連結部を屈曲させ、前記放射部分と前記遠位端部材との間に前記標的軸方向距離を維持するように構成されている、項目1に記載の外科手術用プローブ。
(項目8)
前記接続ハブおよび前記外側外被内の流体圧力を感知するように構成されている圧力センサをさらに備えている、項目7に記載の外科手術用プローブ。
(項目9)
前記アンテナアセンブリは、前記アンテナアセンブリが前記接続ハブに対して軸方向に移動可能であるように、可撓性連結部を介して前記接続ハブに密閉連結されている遷移部を含む、項目1に記載の外科手術用プローブ。
(項目10)
前記接続ハブに対する前記アンテナアセンブリの軸方向移動を阻止するために、前記接続ハブの周囲での係合のために構成されているクリップをさらに備えている、項目9に記載の外科手術用プローブ。
(項目11)
前記外側外被は、前記外側外被が前記接続ハブに対して軸方向に移動可能であるように、可撓性連結部を介して前記接続ハブに密閉連結されたフェルールを含む、項目1に記載の外科手術用プローブ。
(項目12)
前記接続ハブに対する前記外側外被の軸方向移動を阻止するために、前記接続ハブの周囲での係合のために構成されているクリップをさらに備えている、項目11に記載の外科手術用プローブ。
(項目13)
前記遠位端部材は、組織を通した穿刺を促進するように構成されているトロカールを含む、項目1に記載の外科手術用プローブ。
(項目14)
外科手術器具を製造する方法であって、
第1の構成要素を第1の電圧まで充電することと、
所定の電圧差が前記第1の構成要素と第2の構成要素との間に確立されるように、前記第2の構成要素を第2の電圧まで充電することと、
前記第1および第2の構成要素のうちの少なくとも一方を他方に対して軸方向に移動させることと、
電気特性を監視し、前記第1の構成要素と第2の構成要素との間の軸方向距離が標的軸方向距離に等しいかどうか決定することと、
前記第1の構成要素と第2の構成要素との間の前記軸方向距離が前記標的軸方向距離に等しくなると、前記第1および第2の構成要素を互に対して固定された位置に保持することと
を含む、方法。
(項目15)
前記第1の構成要素と第2の構成要素との間の電圧差は、電気放電が生じたかどうかを決定するために監視され、電気放電が生じる場合、前記第1の構成要素と第2の構成要素との間の前記軸方向距離は、前記標的軸方向距離に等しい、項目14に記載の方法。
(項目16)
前記第1の構成要素と第2の構成要素との間の電圧差の減少は、前記第1の構成要素と第2の構成要素との間の電気放電の発生を示す、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記所定の電圧差は、前記第1の構成要素と第2の構成要素との間の前記標的軸方向距離に従って選択される、項目15に記載の方法。
(項目18)
前記第1の構成要素と第2の構成要素との間の伝導性および抵抗率のうちの1つが、前記第1の構成要素と第2の構成要素との間の前記軸方向距離を決定するために監視される、項目14に記載の方法。
(項目19)
前記第1および第2の構成要素を所定の伝導性および所定の抵抗率のうちの1つを有する流体中に浸漬させるステップをさらに含み、前記第1の構成要素と第2の構成要素との間の電圧差、前記所定の伝導性および所定の抵抗率のうちの1つ、ならびに前記第1の構成要素と第2の構成要素との間の前記監視される伝導性および抵抗率のうちの1つは、前記第1の構成要素と第2の構成要素との間の前記軸方向距離を決定するために使用される、項目18に記載の方法。
(項目20)
前記標的軸方向距離は、経験的または実験的に決定される、項目14に記載の方法。
(項目21)
前記外科手術器具は、放射部分およびトロカールを有するマイクロ波プローブを含み、前記放射部分および前記トロカールは、前記標的軸方向距離だけ離間されるように構成されている、項目14に記載の方法。
(項目22)
前記第1および第2の構成要素のうちの前記少なくとも一方を軸方向に移動させるステップ、前記電気特性を監視するステップ、ならびに前記第1および第2の構成要素を保持するステップは、自動フィードバックシステムに組み込まれる、項目14に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0019】
エネルギーを組織に印加し、組織を治療するように構成される外科手術器具に関して、エネルギー放射部分または複数の部分と器具の他の構成要素との間の適切な間隔が、器具の最適性能を促進するのに役立つことが分かっている。特に、マイクロ波焼灼プローブに関して、アンテナアセンブリの放射部分の遠位端と、トロカールの基部の近位表面との間の適切な軸方向間隔は、マイクロ波アンテナプローブの最適性能を確実にするのに役立つことが分かっている。より具体的には、放射部分の遠位端とトロカールの近位表面との間の軸方向距離が大き過ぎる場合、焼灼ゾーン(焼灼形状)は、準最適となり得、組織の完全焼灼は、容易に達成されないこともある。同様に、放射部分の遠位端とトロカールの近位表面との間の軸方向距離が小さ過ぎる場合、焼灼性能は、低下され得る。故に、使用の間、放射部分とトロカールとの間に最適軸方向間隔、例えば、標的軸方向距離を維持することは、最適性能を促進するのに役立つ。
【0020】
放射部分とトロカールとの間の最適軸方向間隔、例えば、標的軸方向距離は、マイクロ波アンテナプローブの寸法および構成に依存し得、経験的に、実験的に、または任意の他の好適な方式で決定され得る。プローブからプローブまでの軸方向距離のばらつきは、個々の構成要素の非一貫した長さまたはサイズ、種々の構成要素間の係合または互に対する位置のばらつき、組立の非一貫性(特に、ユーザ組立デバイスに関して)、および/または他の要因から生じ得る。以下に詳細に説明されるプローブの種々の実施形態は、軸方向距離のばらつきに寄与するこれらの要因の一部または全部を克服し、それによって、使用の間、標的軸方向距離を維持するように構成され、したがって、プローブの最適性能を促進する。
【0021】
ここで
図1−7を参照すると、本開示に従って提供されるマイクロ波焼灼システムが、概して、参照番号10によって識別されて示される。マイクロ波焼灼システム10は、可撓性同軸ケーブル16を介してマイクロ波発生器(図示せず)に連結するように構成される、マイクロ波アンテナプローブ12を含む。本開示は、マイクロ波アンテナプローブを参照して図示および説明されるが、本開示は、任意の好適なエネルギーベースの外科手術器具の構成要素間の特定の距離を決定または設定する際に使用するために等しく適用可能である。本明細書の目的のために、マイクロ波アンテナプローブ12が、概して、説明される。
【0022】
図1−7を継続して参照すると、マイクロ波アンテナプローブ12は、概して、アンテナアセンブリ20と、外側外被およびトロカールアセンブリ70と、接続ハブ80とを含む。アンテナアセンブリ20は、縦軸「X−X」を画定し、双極構成を画定する、放射区画を含み、例えば、放射区画は、送給間隙43と、近位および遠位放射部分42、44とを含む。送給線30は、放射区画から接続ハブ80に近位に延び、最終的には、遷移部60を介して、ケーブル16に連結し、アンテナアセンブリ20をそこにエネルギーを供給するための発生器(図示せず)に接続する。送給線30は、絶縁体34によって包囲される内側導体32を有する、同軸構成を画定する。絶縁体34は、順に、外側導体36によって包囲され、したがって、送給線30の同軸構成を画定する。送給線30は、半剛体または可撓性同軸ケーブルから形成され得るが、他の構成もまた、想定される。
【0023】
前述のように、かつ
図2、4、および6−7を参照すると、アンテナアセンブリ20の放射区画は、送給間隙43と、近位放射部分42と、遠位放射部分44とを含む。送給間隙43は、外側導体36から遠位に延びる、送給線30の内側導体32および絶縁体34の一部によって画定され、例えば、外側導体36は、同軸送給線30の遠位端から取り除かれ、送給間隙43を画定し得る。近位放射部分42は、送給間隙43の近位端とチョーク50の遠位端との間に配置される送給線30の一部によって画定される。遠位放射部分44は、任意の好適なプロセスを介して、送給間隙43に取り付けられ、そこから遠位に延びる。例えば、
図7に示されるように、遠位放射部分44は、送給間隙43の内側導体32にはんだ付けされ、それらの間に電気機械的接触を確立し得る。
【0024】
アンテナアセンブリ20はさらに、
図2、4、および6−7に示されるように、送給線30の周囲に配置されるチョークまたはバラン50を含む。チョーク50は、内側誘電層および外側伝導層を含む。チョーク50は、チョーク50の近位端において、送給線30の外側導体36に短絡される、4分の1波長短絡チョークであり得るが、他の構成も、想定される。チョーク50の誘電層はまた、アンテナアセンブリ20の遠位端に向かって、その導体層を越えて遠位に延びるように構成され得る。
【0025】
さらに
図3を参照すると、前述のように、アンテナアセンブリ20は、そこから送給線30が延びる、遷移部60を含む。送給線30は、遷移部60内に延び、内側導体32は、同軸ケーブル16の内側導体(明示的に図示せず)に連結され、外側導体36は、絶縁体(明示的に図示せず)を介して、その間に間隔を維持しながら、同軸ケーブル16の外側導体(明示的に図示せず)に連結される。ケーブル16は、はんだ付け、レーザ溶接、またはその間に電気機械的接触を確立するための任意の他の好適なプロセスを介して、遷移部60内において送給線30に固定され得る。遷移部60は、接続ハブ80の近位ポート83内に配置され、Oリング62を介して、その中に密閉係合される。より具体的には、組立の間、アンテナアセンブリ20の放射区画および送給線30は、遷移部60が、最終的には、接続ハブ80の近位ポート83内に挿入され、Oリング62を介して、遷移部60を接続ハブ80の近位ポート83内に密閉係合し得るように、接続ハブ80の近位ポート83および管腔82を通して挿入される。アンテナアセンブリ20は、製造の間、接続ハブ80内に係合され得るか、またはユーザによって組み立てられ得る。
【0026】
外側外被およびトロカールアセンブリ70は、
図1−5に最も良く示されるように、冷却剤流体が、使用の間、それらの周囲で循環され、アンテナアセンブリ20を比較的に冷却された状態に維持し得るように、アンテナアセンブリ20、例えば、近位および遠位放射部分42、44、送給間隙43、および送給線30を包囲するように構成される、外側外被72を含む。フェルール74は、その近位端に向かって、外側外被72の周囲に成形または別様に係合され、Oリング76を介して、外側外被72の近位端の、接続ハブ80の遠位ポート85内への密閉係合を促進する。すなわち、組立の間、フェルール74、したがって、外側外被72の近位端は、フェルール74が、Oリング76を介して、接続ハブ80内に密閉係合されるように十分に接続ハブ80の遠位ポート85内に近位に挿入される。前述と同様に、外側外被およびトロカールアセンブリ70は、製造の間、接続ハブ80内に係合され得るか、またはユーザによって組み立てられ得る。
【0027】
外側外被およびトロカールアセンブリ70はさらに、先鋭遠位先端92で終端する先細遠位端を画定するトロカール90を含み、最小限の抵抗を伴って、マイクロ波アンテナプローブ12の組織内への挿入を促進するが、他の構成もまた、提供され得る。トロカール90は、組織を穿刺するために好適な種々の熱抵抗材料、例えば、金属(例えば、ステンレス鋼)、種々の熱可塑性材料(ポリエーテルイミド、ポリアミド熱可塑性樹脂等)、または任意の他の好適な材料から形成され得る。トロカール90の基部94は、任意の好適なプロセスを介して、例えば、接着剤を使用して、またははんだ付けを介して、外側外被72の開放遠位端78内に密閉係合される。したがって、トロカール90は、アンテナアセンブリ20を外側外被72および接続ハブ80内に密閉封入する。
【0028】
依然として、
図1−5を参照すると、接続ハブ80は、前述のように、外側外被72を遠位ポート85内におよび遷移部60を近位ポート83内に密閉係合しながら、それを通して送給線30を受け取るように構成される縦方向管腔82を画定する。接続ハブ80はさらに、管腔82と流体連通するように配置される、入口流体ポート87および出口流体ポート89を含む。入口および出口ポート87、89は、冷却剤流体供給部「FS」(
図12)からの冷却剤流体が、接続ハブ80および外側外被72を通して循環されるように、それぞれ、管17、19(
図1参照)を受け取るように構成される。より具体的には、エラストマー(または、別様に構成される)ハブ分割器81aが、接続ハブ80の管腔82内に密閉係合され、接続ハブ80の管腔82の入口および出口部分を互から隔離する。さらに、流入管81bが、ハブ分割器81aに連結され、外側外被72を通して遠位に延びる。したがって、冷却剤流体は、冷却剤流体源「FS」(
図12)から、管17および入口ポート87を通して、管腔82の入口部分内へ、そして、流入管81bを通して遠位に流動し、最終的には、外側外被72(流入管81bの外部)、管腔82の出口部分、出口ポート89、管19を通して近位に、最終的には、冷却剤流体源「FS」(
図12)に戻り得る。本構成は、使用の間、アンテナアセンブリ20を比較的に冷却された状態に維持するために、アンテナアセンブリ20の周囲での冷却剤流体の循環を可能にする。冷却剤流体は、液体、ガス、他の流動性材料、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0029】
使用の間、遠位放射部分とトロカールとの間の標的軸方向距離を維持し、したがって、プローブの最適性能を促進するように構成される、マイクロ波アンテナプローブの種々の実施形態が、以下に詳細に説明される。以下に説明されるマイクロ波アンテナプローブは、マイクロ波アンテナプローブ12(
図1−7)に類似し、したがって、その間の差異のみ、詳細に説明される一方、類似性は、概略的にのみ説明されるか、または完全に省略される。
【0030】
図8および9A−9Bを参照すると、本開示に従って提供され、使用の間、遠位放射部分とトロカールとの間の標的軸方向距離を維持するように構成される、マイクロ波アンテナプローブの別の実施形態が、概して、参照番号112によって識別されて示される。マイクロ波アンテナプローブ112は、概して、トロカール190と遠位放射部分144との間のトロカール190の近位表面197上に配置される、スペーサ198を含む。スペーサ198は、実質的に、剛体材料から形成され得、または代替として、圧縮性材料から形成され得る。スペーサ198が実質的に剛体材料から形成される実施形態では、スペーサ198は、トロカール190の近位表面197と遠位放射部分144の遠位端との間の標的軸方向距離に等しい厚さを画定するように構成される。そのような実施形態では、以下により詳細に説明されるように、遠位放射部分144は標的軸方向距離(スペーサ198の厚さに等しい)が、トロカール190の近位表面197と遠位放射部分144の遠位端との間に維持されるように、スペーサ198の近位表面と接触して維持される。スペーサ198が可撓性または圧縮性材料から形成される実施形態では、スペーサ198は、トロカール190の近位表面197と遠位放射部分144の遠位端との間の標的軸方向距離以上の厚さを画定するように構成される。さらに、そのような実施形態では、スペーサ198は、所定または既知の圧縮率を画定する。
【0031】
マイクロ波アンテナプローブ112はさらに、
図8と併せて、
図9A−9Bに示されるように、可撓性の伝導性継手138をさらに含み、可撓性の伝導性継手138は、可撓性の伝導性継手138の屈曲を介して、遠位放射部分144が、アンテナアセンブリ120の他の構成要素およびトロカール190に対して軸方向に平行移動することを可能にしながら、遠位放射部分144と送給線130とを相互接続し、遠位放射部分144を発生器(図示せず)に電気的に連結する。可撓性の伝導性継手138は、延長された位置、例えば、アンテナアセンブリ120の遠位部分が、第1の長さ「L
1」を画定する、
図9Aに示される位置に向かって付勢される。第1の長さ「L
1」は、以下により詳細に説明されるように、可撓性の伝導性継手138が、マイクロ波アンテナプローブ112の完全に組み立てられた状態で、少なくとも部分的に屈曲されるように、アンテナアセンブリ120の遠位部分の完全組立長を上回ることが想定される。可撓性の伝導性継手138は、この初期の付勢された位置から圧縮可能であり、アンテナアセンブリ120の遠位部分の長さを、例えば、
図9Bに示されるような長さ「L
2」に短縮する。この構成の結果、遠位放射部分144は、「浮動」構成を画定し、遠位放射部分144は、可撓性の伝導性継手138の屈曲、例えば、圧縮を介して、トロカール190およびアンテナアセンブリ120の他の構成要素に対して軸方向に変位され得る。さらに、スペーサ198が圧縮性構成を画定する実施形態では、可撓性の伝導性継手138は、既知の圧縮率、例えば、スペーサ198のものに等しいまたはそれに比例する圧縮率を画定することが想定される。加えて、または代替として、他の可撓性継手(明示的に図示せず)が、可撓性の伝導性継手138として、類似目的のために、送給線130に沿って配置され得る。
【0032】
図8および9A−9Bを継続して参照すると、使用時、スペーサ198および「浮動」遠位放射部分144は、協働し、トロカール190と遠位放射部分144との間に標的軸方向距離を維持する。より具体的には、使用時、アンテナアセンブリ120の遠位部分は、最初は、第1の長さ「L
1」を画定する。スペーサ198が、標的軸方向距離に等しい厚さを有する、実質的に剛体の構成を画定する実施形態では、マイクロ波アンテナプローブ112の組立に応じて、遠位放射部分144の遠位端は、スペーサ198に接触し、遠位放射部分144をトロカール190およびアンテナアセンブリ120の他の構成要素に対して近位に押しやり、したがって、可撓性の伝導性継手138を屈曲させ、アンテナアセンブリ120の遠位部分の軸方向長を長さ「L
2」に短縮させる。可撓性の伝導性継手138の付勢は、遠位放射部分144をスペーサ198と接触して維持し、したがって、その間に標的軸方向距離を維持する。アンテナアセンブリ120の遠位部分の軸方向長が短縮される程度、例えば、可撓性の伝導性継手138が屈曲または圧縮される程度は、マイクロ波アンテナプローブ112の構成要素の寸法および構成に依存し、したがって、構成要素およびその間の係合のばらつきを考慮する。
【0033】
スペーサ198が圧縮性構成を画定する実施形態に関して、マイクロ波アンテナプローブ112の組立に応じて、遠位放射部分144の遠位端は、スペーサ198が、少なくとも部分的に圧縮され、遠位放射部分144が、少なくとも部分的に、トロカール190およびアンテナアセンブリ120の他の構成要素に対して近位に移動させられ、したがって、可撓性の伝導性継手138を屈曲させ、アンテナアセンブリ120の遠位部分の軸方向長を短縮させるように、スペーサ198に接触する。言い換えると、そのような実施形態では、可撓性の伝導性継手138だけが、遠位放射部分144が「浮動」することを可能にし、それによって、トロカール190と遠位放射部分144との間に標的軸方向距離を維持するのではなく、圧縮性スペーサ198および可撓性の伝導性継手138が、協働し、マイクロ波アンテナプローブ112の構成要素およびその間の係合のばらつきを考慮し、したがって、トロカール190と遠位放射部分144との間に標的軸方向距離を維持する。
【0034】
ここで
図10を参照すると、本開示に従って提供されるマイクロ波アンテナプローブの別の実施形態が、概して、参照番号212によって識別されて示される。マイクロ波アンテナプローブ212は、遷移部260および/またはフェルール274が、可撓性連結部269、279を介して、接続ハブ280内で密閉係合され、したがって、接続ハブ280に対して、遷移部260および/またはフェルール274の少なくともある程度の軸方向平行移動を可能にするという点において、マイクロ波アンテナプローブ12(
図1−7)と異なる。可撓性連結部269、279は、それぞれ、遷移部260およびフェルール274を受け取るように構成される、接続ハブ280の近位および遠位ポート283、285内に配置される材料の可撓性外筒をそれぞれ含み得るか、またはその間に密閉係合を維持しながら、接続ハブ280に対する遷移部260および/またはフェルール274の軸方向移動を可能にする、任意の他の好適な構成を画定し得る。
【0035】
接続ハブ280と遷移部260および/またはフェルール274との間の前述の可撓性連結部269、279は、最終的には遷移部260に連結される遠位放射部分244(
図11)の遠位端と、最終的にはフェルール274に連結されるトロカール290(
図11)の近位表面との間の軸方向距離の調節を可能にする。したがって、遠位放射部分244(
図11)とトロカール290(
図11)との間の標的軸方向間隔は、互に対する、および接続ハブ280に対する遷移部260および/またはフェルール274の相対的位置を調節することによって、達成されることができる。
【0036】
保持部材、例えば、クリップ「C
1」、「C
2」、Oリング、または他の好適な保持部材もまた、それぞれ、近位および遠位ポート283、285に隣接する接続ハブ280の周囲での係合のために提供され、遠位放射部分244(
図11)とトロカール290(
図11)との間の標的軸方向間隔が達成されると、互に対する、および接続ハブ280に対する遷移部260および/またはフェルール274の軸方向移動を阻止し得る。より具体的には、クリップ「C
1」、「C
2」は、それぞれ、遷移部260およびフェルール274の周囲で、接続ハブ280の近位および遠位ポート283、385を十分に圧縮し、接続ハブ280、遷移部260、およびフェルール274を実質的に互に対して固定された位置に保持する。
【0037】
ここで
図10と併せて
図11を参照すると、アンテナアセンブリ220は、最初、アンテナアセンブリ220の遠位放射部分244の周囲に配置され、そこから遠位に延びる、遠位スペーサ228を含み得る。遠位スペーサ228は、遠位放射部分244とトロカール290との間の標的軸方向距離に等しい距離だけ、遠位放射部分244から遠位に延びるように構成される。さらに、以下により詳細に説明されるように、遠位スペーサ228は、溶解性材料から形成され得る。
【0038】
遠位スペーサ228を含む、アンテナアセンブリ220が、それぞれ、接続ハブ280と遷移部260および/またはフェルール274との間の可撓性連結部269、279と共に使用し、遠位放射部分244とトロカール290との間に標的軸方向距離を設定および維持するように構成される。より具体的には、マイクロ波アンテナプローブ212の組立に応じて、遠位端遠位スペーサ228は、最終的に、トロカール290の近位表面に接触し、それによって、互に対して遠位放射部分244を近位におよび/またはトロカール290を遠位に押しやる。遠位放射部分244の近位への押しやりおよび/またはトロカール290の遠位への押しやりは、接続ハブ280と遷移部260および/またはフェルール274との間の可撓性連結部269、279により、可能にされる。言い換えると、トロカール290との遠位スペーサ228の接触に応じて、遷移部260は、接続ハブ280に対して近位に押しやられ、および/またはフェルール274は、遠位に押しやられる。
【0039】
マイクロ波アンテナプローブ212の構成要素が、互に完全に係合され、遠位スペーサ228が、遠位放射部分244から延びトロカール290と接触した状態で、例えば、遠位スペーサ228が、遠位放射部分224から標的軸方向距離だけ延びるので、トロカール290と遠位放射部分244との間の標的軸方向距離が、達成される。遠位スペーサ228が恒久的構成要素である実施形態では、遠位スペーサ228と可撓性連結部269、279の付勢とが、遠位放射部分244とトロカール290との間に標的軸方向距離を維持するので、クリップ「C
1」、「C
2」は、必要とされない。
【0040】
他の実施形態に関して、前述の位置が達成されると、クリップ「C
1」、「C
2」は、接続ハブ280の近位および遠位ポート283、285の周囲で係合され、接続ハブ280、遷移部260、およびフェルール274を実質的に互に対して固定された位置に保持し、したがって、トロカール290と遠位放射部分244とをそれらの間に標的軸方向距離を画定する定位置に固定し得る。したがって、クリップ「C
1」、「C
2」が定位置にあると、遠位スペーサ228は、トロカール290と遠位放射部分244との間に標的軸方向距離を維持するためにもはや必要ではない。しかしながら、遠位スペーサ228が、マイクロ波アンテナプローブ212内に配置されるので、遠位スペーサ228の回収は、困難であることが分かり得る。代わりに、前述のように、遠位スペーサ228は、マイクロ波アンテナプローブ212が起動され、冷却剤流体が、それを通して循環され接触遠位スペーサ228に接触すると、遠位スペーサ228が溶解され、したがって循環冷却剤流体とともにマイクロ波アンテナプローブ212から搬出されるように、溶解性材料から形成され得る。また、特定のスペーサ228が、特定の目的に応じて、トロカール290と遠位放射部分244との間に特定の軸方向距離を達成するように選択され得るように、異なるサイズのスペーサ228が、前述の構成のいずれかに従って使用されるために提供されることも想定される。
【0041】
ここで
図12を参照すると、本開示に従って提供されるマイクロ波アンテナプローブの別の実施形態が、概して、参照番号312によって識別されて示される。マイクロ波アンテナプローブ312は、マイクロ波アンテナプローブ212(
図10)に類似し、最終的には遷移部360に連結される遠位放射部分344の遠位端と、最終的にはフェルール374に連結されるトロカール390の近位表面との間の軸方向距離の調節を可能にする、それぞれ、接続ハブ380と遷移部360および/またはフェルール374との間に可撓性連結部369、379を含む。さらに、可撓性連結部369、379は、遷移部360および/またはフェルール374をともにより近接する位置に向かって、例えば、互に向かって付勢し得る。可撓性連結部369、379は、前述のように、互に対する、および接続ハブ380に対する遷移部360および/またはフェルール374の相対的位置を調節することによって、遠位放射部分344とトロカール390との間の標的軸方向間隔が達成されることを可能にする。より具体的には、以下により詳細に説明されるように、互に対する、および接続ハブ380に対する遷移部360および/またはフェルール374の相対的位置は、外側外被372および接続ハブ380内に冷却剤流体によって印加される、所定の圧力を持続することによって維持される。
【0042】
引き続き
図12を参照すると、接続ハブ380と遷移部360および/またはフェルール374との間の可撓性連結部により、遷移部360および/またはフェルール374の相対的位置付けは、接続ハブ380の管腔382を通して、および外側外被372を通して流動する冷却剤流体の循環によって確立されるように、接続ハブ380内の圧力を制御することによって改変され得る。すなわち、冷却剤流体の比較的に大きい圧力が印加される場合、遷移部360とフェルール374とが、互から比較的に遠くに押しやれるように、比較的に大きい外向き力が、遷移部360およびフェルール374に及ぼされる。その結果、トロカール390と遠位放射部分344との間の軸方向距離は、比較的に大きくなる。一方、比較的に小さい圧力が印加される場合、遷移部360とフェルール374とが、比較的に小さい距離だけ離れる(または、全く離れない)程度に押しやれるように、比較的に小さい外向き力が、遷移部360およびフェルール374に及ぼされる。この場合、トロカール390と遠位放射部分344との間の軸方向距離は、比較的に小さい。言い換えると、遠位放射部分344とトロカール390との間の所望の軸方向間隔は、所定の圧力を接続ハブ380内に確立することによって達成され得る。印加された圧力と軸方向距離との間の特定の関係は、マイクロ波アンテナプローブ312の特定の構成に依存し得、実験的に、経験的、または任意の他の好適な方式で決定され得る。
【0043】
使用時、マイクロ波アンテナプローブ312が起動されると、冷却剤流体が、使用の間、接続ハブ380の管腔382を通して、および外側外被372を通して循環し、マイクロ波アンテナプローブ312を比較的に冷却された状態に維持し得るように、冷却剤流体が、流体源「FS」から、管317を通して、接続ハブ380の入口流体ポート387内に圧送される。最終的には、流体は、接続ハブ380から、出口流体ポート389を通して圧送され、管319を介して、流体源「FS」に戻る。接続ハブ380の管腔382内に延び、流体源「FS」に連結される、圧力センサ「PS」もまた、接続ハブ380内の圧力を監視するために提供され得るが、圧力センサ「PS」は、代替として、流体源「FS」から独立し得る。圧力センサ「PS」は、遷移部360およびフェルール374を互に対して適切な位置に維持するために、したがって、トロカール390と遠位放射部分344との間の標的軸方向距離を維持するために必要な圧力が、容易に達成および維持され得るように、フィードバックを流体源「FS」に提供する。
【0044】
ここで
図13A−13Bを参照すると、本開示に従って提供されるマイクロ波アンテナプローブ412の別の実施形態が、外側外被472内に配置され、トロカール490の近位表面上に位置付けられる、スペーサまたは拡張可能部材498を含むように示される。スペーサまたは拡張可能部材498は、冷却剤流体との接触に応じて、加熱に応じて、または拡張可能部材498が、マイクロ波アンテナプローブ412の使用が開始されると、
図13Aに示されるような第1の圧縮位置から、
図13Bに示されるような第2の拡張位置に拡張されるような任意の好適な様式において、拡張するように構成され得る。拡張位置では、拡張可能部材498は、トロカール490と遠位放射部分444との間に標的軸方向距離に等しい厚さを画定するように構成され、さらに、拡張に応じて、遠位放射部分444をトロカール490に対して近位に押しやるように構成される。したがって、拡張可能部材498の拡張位置では、したがって、マイクロ波アンテナプローブ412の使用の間、トロカール490と遠位放射部分444との間の標的軸方向距離が、達成される。拡張可能部材498は、可撓性の伝導性継手138(
図9A−9B参照)、可撓性連結部269、279(
図10)、または拡張可能部材498の拡張の結果、拡張可能部材498によって押しやると、遠位放射部分444とトロカール490との間の標的軸方向距離が、達成され、使用中ずっと維持されるように、例えば、フェルールに対する遷移部の軸方向移動を可能にすることを介して、トロカール490に対する遠位放射区画444の軸方向移動を可能にするように構成される、任意の他の好適な機構と共に使用され得る。
【0045】
ここで
図14を参照すると、本開示に従って提供され、使用の間、遠位放射部分とトロカールとの間の標的軸方向距離を維持するように構成される、マイクロ波アンテナプローブの別の実施形態が、概して、参照番号512によって識別されて示される。マイクロ波アンテナプローブ512は、マイクロ波アンテナプローブ12(
図1−7)に類似するが、外側外被572を通した冷却剤流体の循環を提供するのではなく、アンテナアセンブリ520は、最初、固体状態で配置される位相変化材料598によって実質的に包囲される。より具体的には、位相変化材料598は、位相変化材料598が、遠位放射部分544から、トロカール590と遠位放射部分544との間の標的軸方向距離に等しい距離だけ、遠位に延びるように、アンテナアセンブリ520の周囲に配置される。故に、組立の間、アンテナアセンブリ520は、位相変化材料598の遠位端が、トロカール590の近位表面に当接し、それによって、トロカール590と遠位放射部分544との間に標的軸方向距離を確立するように、外側外被572内に挿入される(または、外側外被572は、アンテナアセンブリ520の周囲に配置される)。この標的間隔が達成された状態で、マイクロ波アンテナプローブ512の残りの構成要素は、互に固定係合され得る。
【0046】
図14を継続して参照すると、使用時、マイクロ波アンテナプローブ512が、エネルギーを組織に印加し、組織を治療するために、例えば、焼灼するために起動されると、アンテナアセンブリ520は、加熱される。その結果、位相変化材料598も同様に、加熱される。位相変化材料598の十分な加熱に応じて、位相変化材料598は、その初期固体状態から、流体、例えば、液体状態に変形され、それによって、熱は、位相変化材料598によって吸収される。位相変化材料598による熱の吸収は、使用の間、マイクロ波アンテナプローブ512を比較的に冷却された状態に維持するのに役立つ。さらに、マイクロ波アンテナプローブ512の構成要素は、この時点ですでに組み立てられ、互に固定係合されているので、固体状態から、流体、例えば、液体状態への位相変化材料598の変形は、遠位放射部分544とトロカール590との間の軸方向距離を変化させない。位相変化材料598は、各々が位相変化材料598の一部を保持する複数のポケットを含む、区画化された外被(明示的に図示せず)内に配置され得、または任意の他の好適な構成で提供され得る。
【0047】
ここで
図15を参照すると、使用の間、遠位放射部分とトロカールとの間の標的軸方向距離を達成するために、本開示に従って提供されるマイクロ波アンテナプローブの別の実施形態が、概して、参照番号612によって識別されて示される。マイクロ波アンテナプローブ612は、マイクロ波アンテナプローブ12(
図1−7)と類似するが、外側外被およびトロカールアセンブリ670は、アンテナアセンブリ620に対して軸方向に延長可能かつ後退可能であり、遠位放射部分644とトロカール690との間の軸方向距離を変動させる。
【0048】
引き続き
図15を参照すると、Oリング676を介して、フェルール674と接続ハブ680との間の密閉係合を維持しながら、フェルール674が、外側外被およびトロカールアセンブリ670に対して回転され、トロカール690を遠位放射部分644に対して延長または後退させ得るように、外側外被およびトロカールアセンブリ670のフェルール674が、接続ハブ680の遠位ポート685に対して回転可能に搭載される。より具体的には、フェルール674は、Oリング676を介して、その中に密閉係合するために、接続ハブ680の遠位ポート685内への挿入のために構成される基部675aを含む一方、フェルール674の環状フランジ675bは、それとねじ式係合で、接続ハブ680の遠位ポート685の周囲に位置付けるために構成される。すなわち、フェルール674の環状フランジ675bは、その内部表面上に、遠位ポート685に隣接する接続ハブ680の外側表面上に配置される相補的ねじ山681に対してピッチがとられ、それに係合するように構成されるねじ山677を画定する。ねじ山677、681間の相対的ピッチにより、接続ハブ680に対するフェルール674の回転は、接続ハブ680に対するフェルール674の軸方向平行移動をもたらす。したがって、接続ハブ680に対してフェルール674を回転させることによって、トロカール690と遠位放射部分644との間の相対的間隔は、その間に標的軸方向距離が達成され得るように、変動されることができる。視覚的マーキングまたは印(明示的に図示せず)もまた、ユーザが、外側外被およびトロカールアセンブリ670の相対的位置を確認することを可能にするために提供され得る。さらに、係止機構(図示せず)が、トロカール690と遠位放射部分644との間の標的軸方向間隔が達成されると、外側外被およびトロカールアセンブリ670を定位置に係止するために提供され得る。
【0049】
前述から、かつ種々の図図面を参照すると、当業者は、ある修正がまた、その範囲を逸脱することなく、本開示に行われ得ることを理解するであろう。本開示のいくつかの実施形態が、図面に示されたが、本開示がそれらに限定されることを意図するものではなく、本開示は、当該技術分野が許容する限りの広範囲であって、本明細書も同様に読まれることが意図される。したがって、前述の説明は、限定としではなく、単に、特定の実施形態の例示として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付の請求項の範囲および精神内に他の修正も想起するであろう。