(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この排気口は、蓄電装置の外装体の内部の空間と、外装体の外部の空間とを連通させる連通路が形成される連通部であるため、例えば、蓄電装置が自動車に搭載されている場合には、例えば、高圧洗車の際や走行中に外部から飛散してくる水などの異物が連通路を通じて蓄電装置の外装体内に侵入するおそれがある。
【0006】
また、蓄電装置は、水没時などに所定の水圧が外装体に対してかかる場合には、蓄電装置の外装体の内部に排気口から水が流入しやすいため、水の流入を防止する必要がある。
【0007】
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、異常時に発生したガスを外装体の外部に排出できる連通路を有する蓄電装置であって、蓄電装置の外装体の内部に水などの異物などが侵入しにくく、かつ、連通路から外装体の内部に水が流入しにくい蓄電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、1以上の蓄電素子と、前記1以上の蓄電素子を収納する外装体と、を備え、前記外装体は、前記外装体の内部の空間と外部の空間とを連通させるための連通路を形成する連通部を有し、前記連通部は、気体を通過させ、かつ、液体を通過させない機能膜を有する。
【0009】
これによれば、連通部には、気体を通過させ、かつ、液体を通過させない機能膜が設けられているため、連通部に飛散してくる水などの異物が連通路から外装体の内部へ侵入すること、および、水没時などの場合に連通路から水が外装体の内部へ流入することを防ぐことができる。
【0010】
また、例えば、前記連通部は、さらに、前記外装体の内部の空間の圧力が所定圧力以下の場合に、前記連通路を塞ぐ第一状態となり、前記内部の空間の圧力が前記所定圧力より大きい場合に、前記連通路において前記内部の空間と前記外部の空間とを連通させる第二状態となる圧力弁を有し、前記圧力弁は、前記連通路において前記機能膜よりも前記外部の空間側に配置されてもよい。
【0011】
これによれば、蓄電装置の外装体に、外装体の内部の空間の圧力が外装体の外部の空間での圧力よりも上昇した場合にのみ外装体の内部の空間と外部の空間とを連通させて圧力調整を行う圧力弁と、連通路における圧力弁よりも内部の空間側に気体を通過させることのできる機能膜とが設けられている。そして、圧力弁が機能膜よりも外部の空間側に配置されている。
【0012】
このため、異常時などで蓄電素子からガスが発生することにより外装体の内部の空間の圧力が所定圧力よりも大きくなった場合に、ガスは機能膜を通過でき、かつ、圧力弁は第二状態となっているため、発生したガスを外装体の外部に排出することができる。また、通常時には、圧力弁は、第一状態となっているため、外装体の内部の空間を密閉した状態に保つことができ、外装体の外部の空間から内部の空間に異物が侵入することを確実に防止することができる。さらに、水没時などの所定の水圧が連通路にかかる場合には、圧力弁で防ぐことの難しい水の侵入を、液体を通過させない機能膜により防ぐことができるため、所定の水圧が連通路にかかる場合であっても外装体の内部の空間に水が侵入することを防ぐことができる。また、高圧洗車などで高圧噴射された水が浸入してきても、圧力弁で当該水が機能膜に達することを防ぐことができる。このため、高圧噴射された水により機能膜が損傷することを防ぐことができる。
【0013】
また、例えば、前記連通部は、第一部材および第二部材により構成され、前記第一部材は、前記連通路における前記外装体の内部側の第一通路を形成しており、前記第二部材は、前記連通路における前記外装体の外部側の第二通路を形成しており、前記機能膜は、前記第一部材および前記第二部材により挟み込まれることにより保持されていてもよい。
【0014】
これによれば、連通路は、内部側を構成する第一部材と、外部側を構成し、かつ、圧力弁が保持される第二部材との2つの部材により構成されており、第一部材と第二部材との間に機能膜が挟み込まれることにより保持されている。このため、圧力弁よりも連通路の内部側において機能膜が配置される構成を簡単な構成で実現することができる。
【0015】
また、例えば、前記第一部材および前記第二部材は、前記第一部材および前記第二部材の一方の外壁面と、前記第一部材および前記第二部材の他方の内壁面とが螺合することにより接合されていてもよい。
【0016】
これによれば、第一部材および第二部材は、螺合により接合されているため、第一部材と第二部材とのより強固な接合を簡単な構成で実現することができる。
【0017】
また、例えば、前記第一部材および前記第二部材の他方の内壁には、前記第一部材および前記第二部材の一方の端部と対向する対向部が形成されており、前記機能膜は、前記第一部材および前記第二部材の一方の端部と、前記第一部材および前記第二部材の他方の対向部とで挟み込まれることにより保持されていてもよい。
【0018】
これによれば、機能膜は、螺合により接合されている第一部材および第二部材のうちの一方の端部と他方の対向部とで挟み込まれることにより保持されている。このため、機能膜のより強固な保持を簡単な構成で実現することができる。
【0019】
また、例えば、前記連通部は、さらに、前記第一部材および前記第二部材が接合される部分に挟み込まれている、前記第一部材および前記第二部材を密封するための環状のガスケットを有してもよい。
【0020】
これによれば、第一部材および第二部材との間にガスケットが設けられているため、第一部材および第二部材の接合部を、より密着させることができ、例えば水没時などで所定の水圧が連通路にかかる場合に、当該接合部から水が外装体の内部に侵入することを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る蓄電装置によれば、異常時に発生したガスを外装体の外部に排出できる連通路を有する蓄電装置であって、蓄電装置の外装体の内部の空間に異物などが侵入しにくく、かつ、連通路から水が侵入することを防ぐことができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より好ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。
【0024】
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る蓄電装置の斜視図である。
図2は、蓄電装置の分解斜視図である。
図3は、
図1における領域A1の部分の拡大図である。
【0025】
なお、これらの図では、Z軸方向を上下方向として示しており、以下では、Z軸方向を上下方向として説明するが、使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるため、Z軸方向は上下方向となることに限定されない。また、これらの図における、X軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向のそれぞれについて、矢印の先の方向をプラス方向とし、その反対側の方向をマイナス方向とする。以下の図においても同様である。
【0026】
これらの図に示すように、蓄電装置100は、外装体200と、複数のバスバー300と、複数(本実施の形態では4つ)の蓄電素子400とを備える。
【0027】
外装体200は、複数の蓄電素子400を収納する箱状の部材である。外装体200は、密閉状態の内部空間S1を形成し、当該内部空間S1に複数の蓄電素子400を収納する。外装体200は、有底四角筒状の外装体本体220と、外装体本体220の開口部を塞ぐ蓋体210とを有する。外装体本体220は、X軸方向に並ぶ複数の蓄電素子400を所定の位置に配置し、各蓄電素子400を衝撃などから保護し、各蓄電素子400が不本意に金属部材などに接触することを回避する部材である。外装体200は、絶縁性の材料、例えば樹脂などにより構成されている。
【0028】
また、外装体200は、外部正極端子110および外部負極端子120を有する。外部正極端子110および外部負極端子120は、外部の負荷へ蓄電装置100に蓄えられた電力を供給するために外部負荷に接続される端子、または、外部の電力源から供給される電力を蓄電装置100に蓄えるために外部電源に接続される端子である。
【0029】
蓋体210は、外装体200が形成する内部空間S1と外装体の外部の空間(以下、「外部空間S2」という。)とを連通させるための連通路W10を形成する連通部130を有する。なお、連通部130の終端(つまり、連通部130の外方の端部)には、例えば外気と連通している排気ホース500などが接続される。また、連通部130は、蓋体210に形成されているが、外装体本体220に形成されていてもよい。つまり、連通部130は外装体200に形成されていればよく、外装体200において連通部130が形成される位置は限定されない。
【0030】
蓄電素子400は、充電することができ、また、放電することができる素子であり、導電性を有する容器410と、正極端子420と、負極端子430とを有する。蓄電素子400は、非水電解質を含む二次電池であり、例えばリチウムイオン二次電池である。なお、蓄電素子400としては、リチウムイオン二次電池の代わりにキャパシタを採用してもよい。蓄電素子400の容器410には、蓄電素子400が過充電されたとき、内部短絡が起こったときなどの異常時に容器410の内部で発生したガスを排出するための安全弁440が設けられている。正極端子420および負極端子430は、容器410の上方に突出している。複数の蓄電素子400は、容器410の上方がY軸方向を向くように横向きにした状態で、X軸方向に一列に並べられる。
【0031】
また、複数の蓄電素子400のそれぞれは、異極端子同士が金属製の板状部材であるバスバー300により接続される。つまり、複数の蓄電素子400は、バスバー300により直列接続される。バスバー300により直列接続された複数の蓄電素子400は、正極側が外部正極端子110に接続され、負極側が回路基板310を介して外部負極端子120に接続される。
【0032】
また、回路基板310は、外装体本体220の内部空間S1における、複数の蓄電素子400の並び方向(X軸方向)の外側に収納されている。回路基板310は、複数の蓄電素子400の充電状態や放電状態などの電気的な状態を監視したり、複数の蓄電素子400の充放電を制御したりする機能を有する。
【0033】
次に、
図4および
図5を用いて連通部130について説明する。
図4は、異常時に蓄電素子からガスが発生した場合に、蓄電装置の外装体の内部空間から排出されるガスの流れを示す図である。
図5は、外装体の連通路の構成を示す図である。
【0034】
図5に示すように、連通部130は、圧力弁150と、機能膜160とを有する。圧力弁は、内部空間S1の圧力が所定圧力以下の場合に、連通路W10を塞ぐ第一状態となり、内部空間S1の圧力が所定圧力より大きい場合に、連通路W10において内部空間S1と外部空間S2とを連通させる第二状態となる。圧力弁150は、復帰型の弁が好ましく、本実施の形態ではアンブレラバルブである。圧力弁150の詳細な構造については後述する。なお、「復帰型の弁」とは、内部空間S1と外部空間S2との間の圧力が均等になるように圧力調整を複数回行うことが可能な弁である。なお、圧力弁150は、復帰型の方が好ましいが、復帰型に限るものではない。機能膜160は、連通路W10において圧力弁150よりも内部空間S1側に配置される膜であって、気体を通過させ、かつ、液体を通過させない膜である。機能膜160は、例えばゴアテックス(Gore−Tex)(登録商標)、TEMISH(登録商標)などの防水性および通気性(透湿性)を有する防水透湿性素材からなる膜、不織布からなる膜である。
【0035】
このように、圧力弁150は、異常時において各蓄電素子400から発生したガスが内部空間S1に充満し、内部空間S1が所定の圧力以上になった場合に内部空間S1と外部空間S2とを連通させる第二状態となる。つまり、異常時には、圧力弁150が第二状態となり、かつ、機能膜160は気体を通過させるため、
図4の白抜き矢印に示すように、各蓄電素子400から発生したガスを、外装体200の内部空間S1から連通路W10を通じて、外部空間S2に放出することができる。
【0036】
図6は、連通路の外部空間側に圧力弁を設け、かつ、内部空間側に機能膜を設ける構成を実現するための具体例を示す図である。
図6は、連通部130Aの分解斜視図である。なお、
図6で説明する連通部130Aは、
図1〜4に示す連通部130の一形態である。
【0037】
図7は、
図6の分解斜視図を組立てた場合のb−b断面図である。
【0038】
図6および
図7に示すように、連通部130Aは、第一部材131および第二部材140により構成される。第一部材131は、連通路W10における外装体200の内部側の第一通路W11を形成している。第二部材140は、第一部材131の外装体200の外部側に接続される。また、第二部材140は、連通路W10における外装体200の外部側の第二通路W12を形成している。さらに、第二部材140は、第二通路W12において圧力弁150を保持している。第一部材131および第二部材140は、ともに円筒形状に形成されており、第一部材131の内壁面132に第二部材140の外壁面141が接触するように接合される。第一部材131は、内壁面132に雌ねじが形成されている。第二部材140は、外壁面141には雄ねじが形成されている。つまり、第一部材131および第二部材140は、第一部材131の内壁面132と第二部材140の外壁面141とが螺合することにより接合されている。また、第一部材131の内壁には、第二部材140の内部空間S1側の端部142とX軸方向に対向する対向部133が形成されている。連通部130Aは、さらに、第一部材131の対向部133と第二部材140の端部142との間にガスケット170を有する。ガスケット170は、第一部材131および第二部材140が接合されている部分に挟み込まれている、第一部材131および第二部材を密封するための環状の部材である。そして、機能膜160は、ガスケット170を介して、第一部材131の対向部133および第二部材140の端部142とで挟み込まれることにより保持されている。
【0039】
ここで、
図7を用いて、アンブレラバルブである圧力弁150の詳細な構造について説明する。
図7の(a)は、圧力弁150が第一状態のときを示す断面図であり、
図7の(b)は、圧力弁150が第二状態のときを示す断面図である。
【0040】
図7に示すように、圧力弁150は、軸部151と、軸部151の端部から周方向に延びる傘状の傘部152とにより構成される。圧力弁150が設けられる内部空間S1と外部空間S2との境界には、開口部143と、貫通孔144とが形成されている。貫通孔144は、圧力弁150の軸部151により貫通される。つまり、圧力弁150は、貫通孔144を軸部151が貫通することにより、所定の位置に固定される。開口部143は、貫通孔144の周囲に複数形成されている。開口部143は、圧力弁150の傘部152により塞がれている。
【0041】
圧力弁150は、通常時である内部空間S1と外部空間S2との圧力差が所定圧力差未満とき、
図7の(a)に示すように傘部152が開口部143を塞いでいる。一方で、圧力弁150は、異常時に内部空間S1の圧力が外部空間S2の圧力よりも所定圧力差以上大きいとき、
図7の(b)に示すように傘部152が開口部143から浮いた状態となり、内部空間S1と外部空間S2とが連通された状態となる。つまり、圧力弁150は、内部空間S1内の圧力が所定圧力以下の場合に、開口部143を塞ぐ第一状態となり、内部空間S1内の圧力が所定圧力より大きい場合に、開口部143において内部空間S1と外部空間S2とを連通させる第二状態となる。要するに、圧力弁150は、第二状態となることにより、内部空間S1内の圧力を外装体200の外部空間S2での圧力に近づける圧力調整を行っており、第一状態および第二状態の切り替えを繰り返し行うことが可能な復帰型の弁として機能する。なお、「所定圧力」とは、外装体200の外部空間S2での圧力よりも高い圧力である。なお、上記の所定圧力は、圧力弁150の形状または材料の違いなどによって定まるものであり、所望の所定圧力に応じた圧力弁150を選定することができる。
【0042】
本実施の形態に係る蓄電装置100によれば、蓄電装置100の外装体200に、外装体200の内部空間S1の圧力が外装体200の外部空間S2での圧力よりも上昇した場合にのみ内部空間S1と外部空間S2とを連通させて圧力調整を行う圧力弁150と、連通路W10において圧力弁150よりも内部空間S1側に気体を通過させることのできる機能膜160とが設けられている。このため、異常時などで蓄電素子400からガスが発生することにより外装体200の内部空間S1の圧力が所定圧力よりも大きくなった場合に、ガスは機能膜160を通過でき、かつ、圧力弁150は第二状態となっているため、発生したガスを外部空間S2に排出することができる。また、通常時には、圧力弁150は、第一状態となっているため、外装体200の内部空間S1を密閉した状態に保つことができ、外装体200の外部空間S2から内部空間S1に異物が侵入することを防止することができる。つまり、例えば、さらに、水没時などの所定の水圧が連通部130にかかる場合には、圧力弁150で防ぐことの難しい水の流入を、液体を通過させない機能膜160により防ぐことができるため、所定の水圧が連通部130にかかる場合であっても外装体200の内部空間S1に水が流入することを防ぐことができる。また、高圧洗車などで高圧噴射された水が侵入してきても、圧力弁150で当該水が機能膜160に達することを防ぐことができる。このため、機能膜160が高圧噴射された水により損傷することを防ぐことができる。このように、蓄電装置100は、外装体200の内部空間S1に水が入り込むことを防ぐことができるため、複数の蓄電素子の間で短絡が発生することを防ぐことができる。
【0043】
また、本実施の形態に係る蓄電装置100によれば、連通部130Aは、内部側を構成する第一部材131と、外部側を構成し、かつ、圧力弁150が保持される第二部材140との2つの部材により構成されており、第一部材131と第二部材140との間に機能膜160が挟み込まれることにより保持されている。このため、圧力弁150よりも連通路W10の内部空間S1側において機能膜160が配置される構成を簡単な構成で実現することができる。
【0044】
また、本実施の形態に係る蓄電装置100によれば、第一部材131および第二部材140は、螺合により接合されているため、第一部材131と第二部材140とのより強固な接合を簡単な構成で実現することができる。
【0045】
また、本実施の形態に係る蓄電装置100によれば、機能膜160は、第二部材140の端部142と第一部材131の対向部133とで挟み込まれることにより保持されている。このため、機能膜160のより強固な保持を簡単な構成で実現することができる。
【0046】
また、本実施の形態に係る蓄電装置100によれば、第一部材131および第二部材140との間にガスケット170が設けられているため、第一部材131および第二部材140の接合部を、より密着させることができ、例えば水没時などで所定の水圧が連通部130Aにかかる場合に、当該接合部から水が外装体200の内部に侵入することを防ぐことができる。
【0047】
(変形例)
(1)
上記実施の形態に係る蓄電装置100では、
図5に示すように、外装体200からX軸方向に沿って外部に向けて突出するように、連通部130が形成されているが、これに限らない。例えば、
図8に示すように、連通部130は、外装体200の内部に埋め込まれる連通路W20を形成する連通部130Bとしてもよい。この場合には、連通部130Bは、圧力弁150および機能膜160が設けられる部分が外装体200の内部に埋め込まれている部分と、外装体200の外側に突出している部分とを有しており、後者の部分が例えば排気ホース500に接続される。
【0048】
また、
図9に示すように、連通部130は、圧力弁150と機能膜160とが非平行になるような連通路W30を形成する連通部130Cとしてもよい。つまり、連通部130Cは、
図9に示すように、圧力弁150と機能膜160との間で折れ曲がった形状となっていてもよい。
【0049】
(2)
上記実施の形態に係る蓄電装置100では、連通部130Aは、第一部材131の内壁面132と第二部材140の外壁面141とが螺合することにより接合されているが、これに限らずに、第一部材の内壁面と第二部材の外壁面とが螺合することにより接合される形態であってもよい。この場合、第二部材には、第一部材の内部空間S1側の端部と対向する対向部が形成されており、第一部材の端部と第二部材の対向部との間に機能膜が保持される形態としてもよい。さらに、第一部材の端部と第二部材の対向部との間にガスケットが設けられていてもよい。
【0050】
つまり、第一部材および第二部材が螺号されることにより接合される場合は、第一部材および第二部材の一方の外壁面と、第一部材および第二部材の他方の内壁面とが螺合することにより接合されていればよい。
【0051】
また、第一部材および第二部材において、一方の部材の外壁面が他方の部材の内壁面に嵌め込んで接合する場合には、第一部材および第二部材の他方には、第一部材および第二部材の一方の端部と対向する対向部が形成されており、機能膜は、第一部材および第二部材の一方の端部と、第一部材および第二部材の他方の対向部とで挟み込まれることにより保持される構成であればよい。
【0052】
(3)
上記実施の形態に係る蓄電装置100では、第一部材131と第二部材140とは螺合により接合されているが、接合の形態は、螺合に限らずに、接着剤による接着であってもよいし、スナップフィットを用いた嵌めあわせであってもよいし、圧入よる接合であってもよいし、フランジを用いた接合であってもよいし、溶接/溶着による接合であってもよく、その形態は問わない。
【0053】
なお、変形例(3)の場合であっても、変形例(2)のように、第一部材および第二部材において、一方の部材の外壁面が他方の部材の内壁面に嵌め込んで接合する場合の以下の構成を適用してもよい。つまり、第一部材および第二部材の他方には、第一部材および第二部材の一方の端部と対向する対向部が形成されており、機能膜は、第一部材および第二部材の一方の端部と、第一部材および第二部材の他方の対向部とで挟み込まれることにより保持される構成を変形例(3)の接合に適用してもよい。
【0054】
(4)
上記実施の形態に係る蓄電装置100では、機能膜160よりも外部空間S2側に圧力弁150が設けられているが、必ずしも圧力弁150はなくてもよい。つまり、外装体200に圧力弁150がない構成であっても、連通部には、気体を通過させ、かつ、液体を通過させない機能膜が設けられているため、連通部に飛散してくる水などの異物が連通路から外装体の内部へ侵入すること、および、水没時などの場合に連通路から水が外装体の内部へ流入することを防ぐことができる。もちろん、上記実施の形態に係る蓄電装置100のように、機能膜160および圧力弁150が両方とも設けられている方が、機能膜160のみが設けられる構成よりも、確実に、水などの異物の飛散による侵入、および、水の流入を防ぐことができるため好ましい。
【0055】
(5)
上記実施の形態に係る蓄電装置100では、外装体200は、複数の蓄電素子400を収納するが、これに限らずに、1つの蓄電素子400を収納する構成であってもよい。