(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6295852
(24)【登録日】2018年3月2日
(45)【発行日】2018年3月20日
(54)【発明の名称】ぱちんこ遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20180312BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【請求項の数】1
【全頁数】54
(21)【出願番号】特願2014-128607(P2014-128607)
(22)【出願日】2014年6月23日
(65)【公開番号】特開2016-7283(P2016-7283A)
(43)【公開日】2016年1月18日
【審査請求日】2017年4月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】390031783
【氏名又は名称】サミー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105315
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 温
(72)【発明者】
【氏名】内山 雅允
【審査官】
井上 昌宏
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−206481(JP,A)
【文献】
特開2011−125521(JP,A)
【文献】
特開2013−198571(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が入球可能な始動口と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部と、
演出を表示可能な演出表示部と、
遊技の進行を司る主遊技部と、
演出の表示制御を司る副遊技部と
を備え、
主遊技部は、
始動口への入球に基づき、識別情報表示部にて識別情報を変動表示した後に停止表示するよう制御する識別情報表示制御手段と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後、遊技者にとって有利な特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
副遊技部側で実行される演出表示に際して必要な遊技情報を副遊技部側へ送信する遊技情報送信手段と
を備え、
識別情報の変動表示期間が第一の期間となる第一変動期間状態と、識別情報の変動表示期間が当該第一の期間よりも短い第二の期間となる第二変動期間状態とを少なくとも有し、特別遊技の実行終了後において第一変動期間状態及び第二変動期間状態のいずれかとし得るよう構成されており、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一単位とした場合、第一変動期間状態である場合には特別遊技の実行終了後から起算して当該一単位の繰り返し回数が第一の回数に到達するまで第一変動期間状態を維持し得る一方、第二変動期間状態である場合には特別遊技の実行終了後から起算して当該一単位の繰り返し回数が当該第一の回数よりも多い第二の回数に到達するまで第二変動期間状態を維持し得るよう構成されており、
副遊技部は、
主遊技部から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
遊技情報受信手段により受信された遊技情報に基づき、演出表示部にて表示される演出表示内容を制御する演出表示制御手段と
を備え、
特別遊技の実行終了後において第一変動期間状態及び第二変動期間状態のいずれとなった場合であっても、当該特別遊技の実行終了後から予め定められた演出表示期間に亘って、当該いずれとなった場合であっても共通する特定の演出表示内容を表示可能であり、
少なくとも前記特定の演出表示内容が前記予め定められた演出表示期間に亘って表示されている間においては、識別情報表示部にて識別情報が前記所定態様にて停止表示されないこととなる前記一単位が繰り返し実行され得る一方で演出表示部にて表示される演出表示内容からは識別情報の変動表示開始タイミング及び停止表示タイミングを遊技者が視認不能又は視認困難に構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ぱちんこ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のぱちんこ遊技機としては、遊技盤面(遊技領域)上の始動口に遊技球が入球したことを契機として所定確率の大当り抽選がなされ、当該大当り抽選に当選した場合には大当り(特別遊技)状態へと移行し、遊技盤面に備えられた大入賞口が開放して大量の賞球を獲得できるぱちんこ遊技機が主流である。このように構成されたぱちんこ遊技機の内には、当該大当り抽選における当選確率を上昇させる確率変動遊技状態や当該大当り抽選における抽選結果を報知するための図柄変動の効率を上昇させる時間短縮遊技状態等を備え、これら遊技状態によって遊技者にとって有利な遊技進行状態を創り出すことで遊技の興趣性を高める遊技機も存在している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−296152号公報
【特許文献2】特開2009−273831号公報
【特許文献3】特許第4692975号
【特許文献4】特開2011−217809号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような遊技機は従来から多く存在しているため、更なる斬新な遊技性が実現されるような機種の開発が望まれているという課題が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本態様に係るぱちんこ遊技機は、
遊技球が入球可能な始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)と、
識別情報を表示可能な識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)と、
演出を表示可能な演出表示部(例えば、演出表示装置SG)と、
遊技の進行を司る主遊技部(例えば、主制御基板M)と、
演出の表示制御を司る副遊技部(例えば、副制御基板S)と
を備え、
主遊技部(例えば、主制御基板M)は、
始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)への入球に基づき、識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)にて識別情報を変動表示した後に停止表示するよう制御する識別情報表示制御手段(例えば、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11−C)と、
識別情報が所定態様にて停止表示された後、遊技者にとって有利な特別遊技を実行する特別遊技制御手段(例えば、特別遊技制御手段MP30)と、
副遊技部(例えば、副制御基板S)側で実行される演出表示に際して必要な遊技情報を副遊技部(例えば、副制御基板S)側へ送信する遊技情報送信手段(例えば、情報送信制御手段MT)と
を備え、
識別情報の変動表示期間が第一の期間となる第一変動期間状態と、識別情報の変動表示期間が当該第一の期間よりも短い第二の期間となる第二変動期間状態とを少なくとも有し、特別遊技の実行終了後において第一変動期間状態及び第二変動期間状態のいずれかとし得るよう構成されており、
識別情報の変動表示開始から停止表示までを一単位とした場合、第一変動期間状態である場合には特別遊技の実行終了後から起算して当該一単位の繰り返し回数が第一の回数に到達するまで第一変動期間状態を維持し得る一方、第二変動期間状態である場合には特別遊技の実行終了後から起算して当該一単位の繰り返し回数が当該第一の回数よりも多い第二の回数に到達するまで第二変動期間状態を維持し得るよう構成されており、
副遊技部(例えば、副制御基板S)は、
主遊技部(例えば、主制御基板M)から送信された遊技情報を受信する遊技情報受信手段(例えば、表示情報受信手段SM10)と、
遊技情報受信手段(例えば、表示情報受信手段SM10)により受信された遊技情報に基づき、演出表示部(例えば、演出表示装置SG)にて表示される演出表示内容を制御する演出表示制御手段(例えば、演出表示制御手段SM20)と
を備え、
特別遊技の実行終了後において第一変動期間状態及び第二変動期間状態のいずれとなった場合であっても、当該特別遊技の実行終了後から予め定められた演出表示期間に亘って、当該いずれとなった場合であっても共通する特定の演出表示内容を表示可能であり、
少なくとも前記特定の演出表示内容が前記予め定められた演出表示期間に亘って表示されている間においては、識別情報表示部(例えば、第1主遊技図柄表示部A21g、第2主遊技図柄表示部B21g)にて識別情報が前記所定態様にて停止表示されないこととなる前記一単位が繰り返し実行され得る一方で演出表示部(例えば、演出表示装置SG)にて表示される演出表示内容からは識別情報の変動表示開始タイミング及び停止表示タイミングを遊技者が視認不能又は視認困難に構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
【発明の効果】
【0006】
本態様に係るぱちんこ遊技機によれば、遊技者にとって有利な遊技進行状態を創り出すという概念を採用した遊技機において、更なる斬新な遊技性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の正面図である。
【
図2】
図2は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の背面図である。
【
図3】
図3は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の電気的全体構成図である。
【
図4】
図4は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の機能ブロック図である。
【
図5】
図5は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側でのメインフローチャートである。
【
図6】
図6は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での補助遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。
【
図7】
図7は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での電動役物駆動判定処理のフローチャートである。
【
図8】
図8は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での主遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。
【
図9】
図9は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での主遊技図柄表示処理のフローチャートである。
【
図10】
図10は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での第1(第2)主遊技図柄表示処理のフローチャートである。
【
図11】
図11は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での限定頻度参照テーブル決定処理のフローチャートである。
【
図12】
図12は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での第1(第2)主遊技図柄表示処理にて用いられるテーブル構成図である。
【
図13】
図13は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での第1(第2)主遊技図柄表示処理にて用いられる限定頻度に係るテーブル構成図である。
【
図14】
図14は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での特定遊技終了判定処理のフローチャートである。
【
図15】
図15は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。
【
図16】
図16は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での特別遊技制御処理のフローチャートである。
【
図17】
図17は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での振分遊技実行処理のフローチャートである。
【
図18】
図18は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。
【
図19】
図19は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、主制御基板側での時短回数振分実行処理のフローチャートである。
【
図20】
図20は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側でのメインフローチャートである。
【
図21】
図21は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での保留情報管理処理のフローチャートである。
【
図22】
図22は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。
【
図23】
図23は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。
【
図24】
図24は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での特別遊技関連表示制御処理のフローチャートである。
【
図25】
図25は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での演出モード決定処理のフローチャートである。
【
図26】
図26は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、サブメイン制御部側での昇格演出実行処理のフローチャートである。
【
図27】
図27は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機に係る作用図である。
【0008】
はじめに、本明細書における各用語の意義について説明する。「入球」とは、賞球が払い出される入賞のみならず、賞球払い出しの無い「スルーチャッカー」への通過も含む。「開状態、開放状態」及び「閉状態、閉鎖状態」とは、例えば、一般的な大入賞口(いわゆる、アタッカー)の構成においては、開状態=入賞容易状態であり、閉状態=入賞非容易状態となる。「乱数」とは、ぱちんこ遊技機において何らかの遊技内容を決定するための抽選(電子計算機によるくじ)に使用される乱数であり、狭義の乱数の他に擬似乱数も含む(例えば、乱数としてはハード乱数、擬似乱数としてはソフト乱数)。例えば、遊技の結果に影響を与えるいわゆる「基本乱数」、具体的には、特別遊技の移行と関連した「当選乱数(当否抽選用乱数)」、識別図柄の変動態様(又は変動時間)を決定するための「変動態様決定乱数」、停止図柄を決定する「図柄決定乱数」、特別遊技後に特定遊技(例えば確率変動遊技)に移行するか否かを決定する「当り図柄決定乱数」等を挙げることができる。尚、変動態様の内容や確定識別情報の内容等を決定する際、これらすべての乱数を使用する必要はなく、互いに同一又は相違する、少なくとも一つの乱数を使用すればよい。また、本明細書では、乱数の数とか複数個の乱数、といった形で乱数を個数表示していることがあるが、乱数取得の契機となる入球口(例えば始動入球口)の一回の入球により取得された乱数を一個と称している(即ち、前記の例だと、当選乱数+変動態様決定乱数+図柄決定乱数・・・という乱数の束を一個の乱数と称している)。また、例えば、一種の乱数(例えば当選乱数)が、別種の乱数(例えば図柄決定乱数)を兼ねていてもよい。「識別情報」とは、五感(視覚、聴覚、触覚等)を通じて情報の種類を識別可能であればどのような形態でもよいが、好適には、視覚的なもの、例えば、数字、文字、図柄等の形状のあるものを挙げることができる。また、本明細書においては「識別情報」を、主遊技図柄・特別図柄(特図)や装飾図柄(装図)と呼ぶことがあるが、「特別図柄(特図)」は、主遊技部(いわゆるメイン基板)側にて表示制御される識別情報であり、「装飾図柄(装図)」は、副遊技部(いわゆるサブ基板)側にて表示される演出としての識別情報である。「識別情報を表示可能」とは、表示方法には何ら限定されず、例えば、発光手段(例えば液晶、LED、7セグ)の発光(発光の有無だけでなく、色の違いや点灯・点滅態様も含む)、物理的な表示(例えば、リール帯に描かれた図柄を所定位置に停止表示する)等、を挙げることができる。「演出(情報)」とは、副遊技部(いわゆるサブ基板)側にて出力制御される遊技の興趣性を高める出力内容全般を指し、例えば、装飾図柄の変動・停止や特別遊技の実行期待度を示唆・報知する予告、等を挙げることができ、その出力態様としては、アニメーションや実写等の動画像や絵、写真、文字等の静止画像、音や演出用の可動体役物の動作態様、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。「遊技状態」とは、例えば、大入賞口が開放状態となり得る特別遊技状態、特別遊技状態への移行抽選確率が予め定められた値である非確率変動遊技状態よりも特別遊技状態への移行抽選確率が高い確率変動遊技状態、特別遊技への移行抽選契機となる始動口への入賞に対する補助が有る補助遊技状態(いわゆる、普通図柄時短状態、例えば、始動口に可変部材が取り付けられている場合では、可変部材の開放期間が長い、可変部材の開放当選確率が高い、可変部材の開放抽選の結果報知の時間が短い)、等の任意の一又は複数の組合せである。
【0009】
以下の実施形態は、従来の第1種ぱちんこ遊技機を二つ混在させたような機種(第1種第1種複合機)である。但し、これには何ら限定されず、他の遊技機(例えば、従来の第1種、第2種、第3種、一般電役等のぱちんこ遊技機)に応用された場合も範囲内である。尚、本実施形態は、あくまで一例であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。また、上記した実施形態や変更例は、特定のものに対して適用されると限定的に解すべきでなく、どのような組み合わせであってもよい。例えば、ある実施形態についての変更例は、別の実施形態の変更例であると理解すべきであり、また、ある変更例と別の変更例が独立して記載されていたとしても、当該ある変更例と当該別の変更例を組み合わせたものも記載されていると理解すべきである。また、本実施形態では、各種テーブルに関し、抽選テーブルと参照テーブルとが存在するが、これらも限定的ではなく、抽選テーブルを参照テーブルとしたり或いはこの逆としてもよい。更に、以下の実施形態や変更例において示す具体的一例としての数値{例えば、抽選実行時における当選確率、特別遊技時における最大ラウンド数、図柄変動時間、各遊技状態における継続回数、等}は、あくまで一例であり、特に、異なる条件下(例えば、第1主遊技側と第2主遊技側との条件別、確率変動遊技時と非確率変動遊技時との条件別、時間短縮遊技時と非時間短縮遊技時との条件別、等)において示した数値の大小関係や組み合わせは、以下の実施形態や変更例の趣旨を大きく逸脱しない限りにおいては、適宜変更してもよいものであると理解すべきである。例えば、第1主遊技側と第2主遊技側とで、抽選実行時における当選確率や特別遊技時における最大ラウンド数の期待値における大小関係が、第1主遊技側=第2主遊技側となるよう例示されていたとしても、当該大小関係を第1主遊技側<第2主遊技側とする、或いは、第1主遊技側>第2主遊技側とするといったように適宜変更してもよい(その他の数値、条件下についても同様)。また、例えば、確率変動遊技状態の継続回数として、次回大当りが発生するまで継続するとの趣旨に基づき構成するに際し、継続回数として「65535」をセットするのか(実質的に継続するよう構成する)、或いは、継続回数をセットせずに次回大当りが発生するまで確率変動遊技状態を維持する、といった同一趣旨に基づく実現方法の選択肢においても、以下の実施形態や変更例の趣旨を大きく逸脱しない限りにおいては、適宜変更してもよいものであると理解すべきである。
【0010】
ここで、各構成要素について説明する前に、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の特徴(概略)を説明する。以下、図面を参照しながら、各要素について詳述する。
【0011】
まず、
図1を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の前面側の基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。
【0012】
はじめに、ぱちんこ遊技機の遊技機枠は、外枠D12、前枠D14、透明板D16、扉D18、上球皿D20、下球皿D22及び発射ハンドルD44を含む。まず、外枠D12は、ぱちんこ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠D14は、外枠D12の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠D12に開閉可能に取り付けられる。前枠D14は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板D16は、ガラス等により形成され、扉D18により支持される。扉D18は、図示しないヒンジ機構を介して前枠D14に開閉可能に取り付けられる。上球皿D20は、遊技球の貯留、発射レ‐ルへの遊技球の送り出し、下球皿D22への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿D22は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、上球皿D20と下球皿D22の間にはスピ‐カD24が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
【0013】
次に、遊技盤は、外レールD32と内レールD34とにより区画された遊技領域D30が形成されている。そして、当該遊技領域D30には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20、演出表示装置SG、補助遊技図柄表示装置H20、センター飾りD38及びアウト口D36が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
【0014】
次に、第1主遊技始動口A10は、第1主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第1主遊技始動口A10は、第1主遊技始動口入球検出装置A11sを備える。ここで、第1主遊技始動口入球検出装置A11sは、第1主遊技始動口A10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1主遊技始動口入球情報を生成する。
【0015】
次に、第2主遊技始動口B10は、第2主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第2主遊技始動口B10は、第2主遊技始動口入球検出装置B11sと、第2主遊技始動口電動役物B11dと、を備える。ここで、第2主遊技始動口入球検出装置B11sは、第2主遊技始動口B10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2主遊技始動口入球情報を生成する。次に、第2主遊技始動口電動役物B11dは、第2主遊技始動口B10に遊技球が入賞し難い閉鎖状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。
【0016】
ここで、本実施形態においては、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とが離隔して設けられており、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、第1主遊技始動口A10に誘導され易い一方、第2主遊技始動口B10に誘導され難いよう構成されている。他方、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は、第1主遊技始動口A10に誘導され難い一方、第2主遊技始動口B10に誘導され易いよう構成されている。尚、「誘導され易い」及び「誘導され難い」は、例えば、遊技球を右側及び左側にそれぞれ10000球発射した際の、入球数の大小で決定するものとする。
【0017】
尚、本実施形態では、第2主遊技始動口B10側に電動役物を設けるよう構成したが、これには限定されず、第1主遊技始動口A10側に電動役物を設けるよう構成してもよい。更には、本実施形態では、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とが離隔して配置されているが、これにも限定されず、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とを重ねるように配置してもよく、その場合には、第1主遊技始動口A10の存在により、第2主遊技始動口B10の上部が塞がれているよう構成してもよい。
【0018】
次に、補助遊技始動口H10は、補助遊技始動口入球検出装置H11sを備える。ここで、補助遊技始動口入球検出装置H11sは、補助遊技始動口H10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す補助遊技始動口入球情報を生成する。尚、補助遊技始動口H10への遊技球の入球は、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dを拡開させるための抽選の契機となる。
【0019】
ここで、本実施形態においては、補助遊技始動口H10には遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が誘導され易く、遊技領域D30の左側を流下する遊技球が誘導され難いよう構成されている{但し、これには限定されず、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が誘導され易く、遊技領域D30の右側を流下する遊技球が誘導され難いよう構成してもよい}。また、右側(遊技領域中央を基準)を流下するほぼすべての遊技球が補助遊技始動口H10に誘導されるよう構成してもよい。
【0020】
次に、アウト口D36の右上方には、第1大入賞口C10と第2大入賞口C20とが設けられており、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は、アウト口D36に到達する前に、第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20が配置されている領域を通過し易いよう構成されている。
【0021】
次に、第1大入賞口C10は、第1主遊技図柄(特別図柄)又は第2主遊技図柄(特別図柄)が大当り図柄停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口D36の右上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第1大入賞口C10は、遊技球の入球を検出するための第1大入賞口入賞検出装置C11sと、第1大入賞口電動役物C11d(及び第1大入賞口ソレノイドC13)と、を備える。ここで、第1大入賞口入賞検出装置C11sは、第1大入賞口C10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1大入賞口入球情報を生成する。第1大入賞口電動役物C11dは、第1大入賞口C10に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に第1大入賞口C10を可変させる(第1大入賞口ソレノイドC13を励磁して可変させる)。尚、本実施形態では、大入賞口の態様を、横長方形状を成し遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様としているが、これには限定されない。その場合には、例えば、大入賞口に設けられた方形板上部材が遊技者側に突き出した状態である進出状態と遊技者側に対して引っ込んだ状態である退避状態とを採り得る態様(いわゆる、スライド式アタッカーであり、遊技領域D30から突出し遊技領域D30を流下する遊技球を受入れ可能な箱状の部材を大入賞口自体が有しており、方形板上部材が進出状態にある場合には当該箱状の部材への遊技球の受け入れが阻害されることで大入賞口が閉状態となり、方形板上部材が退避状態にある場合には当該箱状の部材への遊技球の受け入れが許容されることで大入賞口が開状態となる構成)としてもよく、第1大入賞口C10への入球数を所定数(例えば、10個)とすることを担保したい場合において好適である。また、棒状部材の端部を支点として遊技者から見て左右に駆動することにより遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様(いわゆる、チューリップ型アタッカー)としてもよい。
【0022】
次に、第2大入賞口C20は、第1主遊技図柄(特別図柄)又は第2主遊技図柄(特別図柄)が大当り図柄で停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口D36の右上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第2大入賞口C20は、遊技球の入球を検出するための第2大入賞口入賞検出装置C21sと、第2大入賞口電動役物C21d(及び第2大入賞口ソレノイドC23)と、特定領域C22と、特定領域入球検出装置C22sと、を備える。ここで、第2大入賞口入賞検出装置C21sは、第2大入賞口C20への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2大入賞口入球情報を生成する。また、特定領域入球検出装置C22sは、特定領域C22への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す特定領域入球情報を生成する。そして、第2大入賞口C20内に入球した遊技球は、第2大入賞口入賞検出装置C21s及び特定領域入球検出装置C22sのいずれか一方によって検出されるよう構成されている。次に、第2大入賞口電動役物C21dは、第2大入賞口C20に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに第2大入賞口C20を可変させる。尚、本実施形態では、大入賞口の態様を、横長方形状を成し遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様としているが、これには限定されない。その場合には、例えば、大入賞口に設けられた方形板上部材が遊技者側に突き出した状態である進出状態と遊技者側に対して引っ込んだ状態である退避状態とを採り得る態様(いわゆる、スライド式アタッカーであり、遊技領域D30から突出し遊技領域D30を流下する遊技球を受入れ可能な箱状の部材を大入賞口自体が有しており、方形板上部材が進出状態にある場合には当該箱状の部材への遊技球の受け入れが阻害されることで大入賞口が閉状態となり、方形板上部材が退避状態にある場合には当該箱状の部材への遊技球の受け入れが許容されることで大入賞口が開状態となる構成)としてもよく、第2大入賞口C20への入球数を所定数(例えば、10個)とすることを担保したい場合において好適である。また、棒状部材の端部を支点として遊技者から見て左右に駆動することにより遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様(いわゆる、チューリップ型アタッカー)としてもよい。
【0023】
次に、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)は、第1主遊技(第2主遊技)に対応する第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に関連した表示等を実行する装置である。具体的構成としては、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)は、第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)と、第1主遊技図柄保留表示部A21h(第2主遊技図柄保留表示部B21h)とを備える。ここで、第1主遊技図柄保留表示部A21h(第2主遊技図柄保留表示部B21h)は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第1主遊技(第2主遊技)に係る乱数の保留数(実行されていない主遊技図柄の変動数)に相当する。尚、第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)は、例えば7セグメントLEDで構成され、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は、「0」〜「9」の10種類の数字及びハズレの「‐」で表示される{但し、これには限定されず、いずれの主遊技図柄が表示されたのかを遊技者が認識困難となるよう、7セグメントLEDを用いて記号等によって表示することが好適である。また、保留数表示においても、4個のランプから構成されていることには限定されず、最大4個分の保留数を表示可能に構成(例えば、1個のランプから構成されており、保留数1:点灯、保留数2:低速点滅、保留数3:中速点滅、保留数4:高速点滅、するよう構成)されていればよい}。
【0024】
尚、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本実施形態では、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)自体に演出的な役割を持たせて第1装飾図柄(第2装飾図柄)を表示させないような手法を採用する場合には、後述する演出表示装置SGのような液晶ディスプレーに、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)を表示させるように構成してもよい。
【0025】
次に、演出表示装置SGは、第1主遊技図柄・第2主遊技図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の表示等を実行する装置である。ここで、具体的構成としては、演出表示装置SGは、装飾図柄の変動表示等を含めて演出が実行される表示領域SG10を備える。ここで、表示領域SG10は、主遊技保留情報を表示する第1保留表示部SG12(及び第2保留表示部SG13)と、例えば、スロットマシンのゲームを模した複数列の装飾図柄変動の動画像を表示する装飾図柄表示領域SG11と、を有している。尚、演出表示装置SGは、本実施形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、第1保留表示部SG12(及び第2保留表示部SG13)は、4個のランプから構成され、当該ランプは、主遊技図柄の保留ランプと連動している。
【0026】
次に、補助遊技図柄表示装置H20は、補助遊技図柄に関する表示等を実行する装置である。具体的構成としては、補助遊技図柄表示装置H20は、補助遊技図柄表示部H21gと、補助遊技図柄保留表示部H21hとを備える。ここで、補助遊技図柄保留表示部H21hは、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、補助遊技図柄変動の保留数(実行されていない補助遊技図柄変動の数)に相当する。
【0027】
次に、センター飾りD38は、演出表示装置SGの周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置SGの保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプD26は、遊技領域D30及び/又は遊技領域D30以外の領域に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
【0028】
次に、
図2を参照しながら、ぱちんこ遊技機の背面側における基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機は、ぱちんこ遊技機の全体動作を制御し、特に第1主遊技始動口A10(第2主遊技始動口B10)へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御基板Mと、遊技内容に興趣性を付与する演出表示装置SG上での各種演出に係る表示制御等を行う演出制御手段(サブメイン制御部)SMと、主に演出表示を実行するサブサブ制御部SSと、賞球タンクKT、賞球レールKR及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンクKTから供給される遊技球を上球皿D20へ払い出す払出ユニットKE10等を備える賞球払出装置(セット基盤)KEと、払出ユニットKE10による払出動作を制御する賞球払出制御基板KHと、上球皿D20の遊技球(貯留球)を遊技領域D30へ1球ずつ発射する発射装置D42と、発射装置D42の発射動作を制御する発射制御基板D40と、ぱちんこ遊技機の各部へ電力を供給する電源供給ユニットEと、ぱちんこ遊技機の電源をオン・オフするスイッチである電源スイッチEa等が、前枠D14裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
【0029】
次に、
図3のブロック図を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の電気的な概略構成を説明する。はじめに、本実施形態に係るぱちんこ遊技機は、前述したように、遊技の進行を制御する主制御基板Mと、主制御基板Mからの情報(信号、コマンド等)に基づいて遊技球の払出を制御する賞球払出制御基板KHと、主制御基板Mからの情報(信号、コマンド等)に基づいて装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置SG上での各種演出、スピーカD24からの音響、遊技効果ランプD26の点灯、エラー報知等の実行を制御する副制御基板S(本例では、サブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとが一つの基板上に配置されている)と、これらの制御基板を含む遊技機全体に電源を供給する電源供給ユニットE(電源スイッチ・ボタンEaを当該ユニット上に設けてもよい)と、を主体として構成されている。ここで、副制御基板Sは、装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置SG上での各種演出、スピーカD24からの音響、遊技効果ランプD26の点灯、エラー報知を制御するサブメイン制御部SMと、演出表示装置SG上での装飾図柄の変動表示・停止表示及び保留表示や予告表示等の表示処理を実行するサブサブ制御部SSの2つの制御部とを備えている。尚、主制御基板M、賞球払出制御基板KH、サブメイン制御部SM及びサブサブ制御部SSには、様々な演算処理を行うCPU、CPUの演算処理を規定したプログラムを予め記憶するROM、CPUが取り扱うデータ(遊技中に発生する各種データやROMから読み出されたコンピュータプログラム等)を一時的に記憶するRAMが搭載されている。以下、各基板の概略構成及び各基板・装置間の電気的な接続態様について概説する。
【0030】
まず、主制御基板Mは、各種入賞口センサNs{前述した第1主遊技始動口入球検出装置A11s、第2主遊技始動口入球検出装置B11s、補助遊技始動口入球検出装置H11s、第1大入賞口入賞検出装置C11s、第2大入賞口入賞検出装置C21s、一般入賞検出装置(不図示であるが、一般入球口とは、特別遊技等の実行有無に拘わらず常時開口しており且つ賞球はあるが図柄抽選等を行わない入球口である)}、図示略する駆動ソレノイド(前述した、第1大入賞口ソレノイドC13、第2大入賞口ソレノイドC23等)、情報表示LED(不図示)等、遊技の進行に必須となる入出力装置である遊技周辺機器(図中の、第1主遊技周辺機器A、第2主遊技周辺機器B、第1・第2主遊技共用周辺機器C、補助遊技周辺機器H)と電気的に接続され、各入力装置からの入力信号に基づいて遊技の進行を制御している。更に、主制御基板Mは、賞球払出制御基板KHと、副制御基板S(サブメイン制御部SM・サブサブ制御部SS)とも電気的に接続されており、遊技進行に基づいて、賞球払出等に関する情報(コマンド)を賞球払出制御基板KHに、演出・遊技の進行状態等に関する情報(コマンド)を副制御基板Sにそれぞれ送信可能に構成されている。尚、主制御基板Mは、外部接続端子(不図示)を介してホールコンピュータHC等と接続可能となっており、外部接続端子を介してホールコンピュータHCと配線接続することで、主制御基板Mから外部の装置に対して遊技関連情報を出力できるよう構成されている。
【0031】
また、本実施形態では、
図3の矢印表記の通り、主制御基板Mと賞球払出制御基板KHとは、双方向通信が可能となるよう構成されている一方、主制御基板Mとサブメイン制御部SMとは、主制御基板Mからサブメイン制御部SMへの一方向通信が可能となるよう構成されている(通信方法は、シリアル通信、パラレル通信のいずれを用いてもよい)。尚、制御基板間(制御装置間)の通信については一方向通信でも双方向通信でもよい。
【0032】
次に、賞球払出制御基板KHは、遊技球の払出を実行する賞球払出装置KEと、遊技者によって操作可能な装置であって遊技球の貸出要求を受付けて賞球払出制御基板KHに伝達する遊技球貸出装置Rとに接続されている。また、詳細は省略するが、本実施形態では、賞球払出制御基板KH内に、発射装置の制御回路部(発射制御基板D40)が併設されており、賞球払出制御基板KHと発射装置D42(発射ハンドル・発射モータ・球送り装置等)とも接続されている。尚、本実施形態では、遊技球貸出装置Rを別体として遊技機に隣接する形態を採用しているが、遊技機と一体としてもよく、その場合には、賞球払出制御基板KHにより貸出制御及び電子マネー等貸出用の記録媒体の管理制御等を統括して行ってもよい。
【0033】
次に、副制御基板Sは、前述したように装飾図柄等を表示する演出表示装置SGと、スピ‐カD24と、遊技効果ランプD26と、その他演出用の駆動装置(不図示であるが、いわゆる演出用の可動体役物)と接続されている。本実施形態では、前述の通り、副制御基板S内にサブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとを有しており、サブメイン制御部SMによりスピーカD24から出力させる音声の制御、遊技効果(電飾)ランプD26の点灯制御並びに、演出表示装置SG上で表示する表示内容の決定制御が行われ、サブサブ制御部SSにより、演出表示装置SG上の表示制御(実体的な表示制御)が行われるように構成されている。尚、本実施形態では、サブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとを、副制御基板Sにて一体化されるよう構成されているが、これに限定されるわけではない(別基板として構成してもよいが、一体化するよう構成することでスペースメリットや配線等にノイズが混入してしまう事態を低減できるといったメリットが生ずる)。また、両制御部での作業分担についても、例えばサブサブ制御部SSにより音声制御を実行させる(VDPに音声制御回路が一体化されたものを採用する場合に好適)等、適宜変更できる。また、賞球として物理的な賞球を付与せずに電子的な価値を付与してもよい。
【0034】
次に、
図4のブロック図を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御基板Mは、遊技に係る遊技周辺機器(第1主遊技周辺機器A、第2主遊技周辺機器B、第1・第2主遊技共用周辺機器C、補助遊技周辺機器H)、演出に係るサブメイン制御部SM(副遊技制御手段SM)、主制御基板Mからの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う賞球払出制御基板KHと、情報伝達可能に接続されている。また、サブメイン制御部SM(副遊技制御手段SM)は、画像演出を実行するサブサブ制御部SS(演出表示手段SS)、前述した各種遊技効果ランプD26(例えばサイドランプ)やスピーカD24等とも電気的に接続されている。更に、賞球払出制御基板KHは、ステッピングモータやスプロケット等を備えた賞球払出装置KEと電気的に接続されている。尚、主制御基板M、サブメイン制御部SM(副遊技制御手段SM)、サブサブ制御部SS(演出表示手段SS)、賞球払出制御基板KH等は、ハードウエア的にはデ‐タやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子等から構成される。尚、以下で主制御基板Mに含まれるとする各手段を周辺機器(例えば、遊技周辺機器)に搭載される形で構成してもよい。例えば、周辺機器(例えば、遊技周辺機器)に含まれるとする各手段を主制御基板Mに搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
【0035】
まず、主制御基板Mは、遊技進行用の情報の取得制御を司る遊技用情報制御手段MJと、遊技の内容を決定するための遊技内容決定手段MNと、特別遊技や特定遊技等の遊技の進行を司る遊技進行手段MPと、遊技状態等に係る情報を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段MBと、遊技周辺機器側に各種遊技情報{例えば、停止図柄情報、停止図柄の属性情報{例えば、16R大当り、8R大当り、4R大当り、ハズレ}、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号、保留情報等}を送信するための情報送信制御手段MT(及び未送信コマンドを蓄積するコマンド送信用バッファMT10)と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出制御基板KHを制御する賞球払出決定手段MHと、を有している。
【0036】
ここで、遊技用情報制御手段MJは、各入球口(始動口等)への遊技球の流入を判定するための入球判定手段MJ10と、各乱数の取得可否を判定し、当該判定結果に基づき当該各乱数を取得するための乱数取得判定実行手段MJ20と、各始動口への入球に基づく取得された各乱数を保留球として上限個数以内で一時記憶するための保留制御手段MJ30と、を有している。以下、各手段について詳述する。
【0037】
まず、入球判定手段MJ10は、前述の第1主遊技始動口入球情報の生成有無に基づき第1主遊技始動口に遊技球が入球したか否かを判定する第1主遊技始動口入球判定手段MJ11‐Aと、前述の第2主遊技始動口入球情報の生成有無に基づき第2主遊技始動口に遊技球が入球したか否かを判定する第2主遊技始動口入球判定手段MJ11‐Bと、前述の補助遊技始動口入球情報の生成有無に基づき補助遊技始動口H10に遊技球が流入したか否かを判定する補助遊技始動口入球判定手段MJ11‐Hと、前述の第1大入賞口入球情報の生成有無に基づき第1大入賞口C10に遊技球が入球したか否かを判定する第1大入賞口入球判定手段MJ11‐C10と、前述の第2大入賞口入球情報の生成有無に基づき第2大入賞口C20に遊技球が入球したか否かを判定する第2大入賞口入球判定手段MJ11‐C20と、を有している。
【0038】
次に、乱数取得判定実行手段MJ20は、第1主遊技始動口A10への遊技球の入球に基づき第1主遊技側乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、第1当選乱数、第1変動態様決定乱数、第1主遊技図柄決定乱数等)を取得する(例えば、後述する各種抽選処理にて用いられるものとして、当選乱数、変動態様決定乱数、主遊技図柄決定乱数等の複数種類の乱数を取得することが一般的であるが、第1主遊技始動口への入球に対応する乱数の総称として、以下、第1主遊技乱数や第1主遊技内容決定乱数、等と呼ぶことがある)ための第1主遊技乱数取得判定実行手段MJ21‐Aと、第2主遊技始動口B10への遊技球の入球に基づき第2主遊技側乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、第2当選乱数、第2変動態様決定乱数、第2主遊技図柄決定乱数等)を取得する(例えば、後述する各種抽選処理にて用いられるものとして、当選乱数、変動態様決定乱数、主遊技図柄決定乱数等の複数種類の乱数を取得することが一般的であるが、第2主遊技始動口への入球に対応する乱数の総称として、以下、第2主遊技乱数や第2主遊技内容決定乱数、等と呼ぶことがある)ための第2主遊技乱数取得判定実行手段MJ21‐Bと、補助遊技側乱数の取得の可否を判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を取得する(補助遊技始動口H10への入球に対応する乱数の総称として、以下、補助遊技乱数や補助遊技内容決定乱数、等と呼ぶことがある)ための補助遊技乱数取得判定実行手段MJ21‐Hと、を有している。
【0039】
ここで、上記を含め本特許請求の範囲及び本明細書における「乱数」は、例えば、乱数の種類(例えば、当選乱数や変動態様決定乱数)により割り振られた「0」〜「65535」や「0」〜「255」といった所定範囲からランダムに選択された値である。また、乱数としては、数学的に発生させる乱数でなくともよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数等により発生させる擬似乱数でもよい。例えば、乱数にある夫々の値の発現方式が、乱数の数列に沿って順々に値を発現させる方式(プラスワン方式)、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値(初期値)を偶然性のある値によって定める方式(初期値更新方式)、これらの組み合わせ等を挙げることができる。
【0040】
次に、保留制御手段MJ30は、保留消化及び変動開始に係る処理を制御する保留消化制御手段MJ31と、第1主遊技図柄の変動許可が下りていない状況で取得した当該第1主遊技側乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を第1主遊技図柄の変動許可が下りるまで第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Aに保留するための第1主遊技図柄保留手段MJ32‐Aと、第2主遊技図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該第2主遊技側乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を第2主遊技図柄の変動許可が下りるまで第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Bに保留するための第2主遊技図柄保留手段MJ32‐Bと、補助遊技図柄の変動許可が下りていない状況で取得した補助遊技側乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を補助遊技図柄の変動許可が下りるまで補助遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Hに保留するための補助遊技図柄保留手段MJ32‐Hと、を有している。
【0041】
ここで、保留消化制御手段MJ31は、変動を開始する条件を充足したか否かを判定する変動開始条件充足判定手段MJ31jを有している。
【0042】
次に、第1主遊技図柄保留手段MJ32‐A、第2主遊技図柄保留手段MJ32‐B及び補助遊技図柄保留手段MJ32‐Hは、最大4個まで記憶可能な、前記乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐A、第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐B及び補助遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Hを夫々有している。
【0043】
次に、遊技内容決定手段MNは、特別遊技への移行許可及び第2主遊技始動口電動役物B11dの開放可否を抽選する当否抽選手段MN10と、特別遊技への移行許可に係る抽選の結果、当りである場合に特別遊技への移行決定をする(いわゆる条件装置を作動させる)特別遊技移行決定手段MN20と、特別遊技への移行許可に係る抽選の結果等に基づき、第1主遊技図柄表示部A21gにて表示すべき図柄(以下、第1主遊技図柄)の停止図柄や第2主遊技図柄表示部B21gにて表示すべき図柄(以下、第2主遊技図柄)の停止図柄や補助遊技図柄表示部H21gにて表示すべき図柄(以下、補助遊技図柄)の停止図柄を決定するための図柄内容決定手段MN40と、主遊技図柄や補助遊技図柄を変動表示させる際の変動態様(変動時間等)を決定するための変動態様決定手段MN50とを、有している。ここで、当否抽選手段MN10は、第1主遊技図柄に関しての当否抽選を行う第1主遊技当否抽選手段MN11‐Aと、第2主遊技図柄に関しての当否抽選を行う第2主遊技当否抽選手段MN11‐Bと、補助遊技図柄に関しての当否抽選を行う補助遊技当否抽選手段MN11‐Hとを、有している。ここで、第1主遊技当否抽選手段MN11‐A、第2主遊技当否抽選手段MN11‐B及び補助遊技当否抽選手段MN11‐Hは、第1主遊技図柄に関しての当否抽選を行う際に参照される第1主遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐Aと、第2主遊技図柄に関しての当否抽選を行う際に参照される第2主遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐Bと、補助遊技図柄に関しての当否抽選を行う際に参照される補助遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐Hを夫々有している。尚、詳細なテーブル構成の一例については後述する。
【0044】
次に、図柄内容決定手段MN40は、取得した遊技内容決定乱数(第1主遊技乱数)に基づき、第1主遊技図柄の停止図柄を決定する第1主遊技図柄決定手段MN41‐Aと、取得した遊技内容決定乱数(第2主遊技乱数)に基づき、第2主遊技図柄の停止図柄を決定する第2主遊技図柄決定手段MN41‐Bと、取得した補助遊技図柄当選乱数に基づき補助遊技図柄の停止図柄を決定する補助遊技図柄決定手段MN41‐Hと、を有している。
【0045】
ここで、第1主遊技図柄決定手段MN41‐Aは、第1主遊技図柄に係る停止図柄を決定する際に参照される第1主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐Aを有しており、当該第1主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐Aは、当否結果に応じて異なる各種抽選テーブルを備えている。また、第2主遊技図柄決定手段MN41‐Bは、第2主遊技図柄に係る停止図柄を決定する際に参照される第2主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐Bを有しており、当該第2主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐Bは、当否結果に応じて異なる各種抽選テーブルを備えている。更に、補助遊技図柄決定手段MN41‐Hは、補助遊技図柄に係る停止図柄を決定する際に参照される補助遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐Hを有しており、当該補助遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐Hは、遊技状態に応じて異なる各種当選テーブルを備えている。尚、詳細なテーブル構成の一例については後述する。
【0046】
次に、変動態様決定手段MN50は、取得した遊技内容決定乱数(第1主遊技乱数)に基づき、第1主遊技図柄の変動態様(変動時間等)を決定する第1主遊技変動態様決定手段MN51‐Aと、取得した遊技内容決定乱数(第2主遊技乱数)に基づき、第2主遊技図柄の変動態様(変動時間等)を決定する第2主遊技変動態様決定手段MN51‐Bと、取得した補助遊技図柄当選乱数に基づき補助遊技図柄の変動態様(変動時間等)を決定する補助遊技変動態様決定手段MN51‐Hと、第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄が予め定められた種類の図柄で停止表示された場合において、以降、所定回数分の図柄変動が終了するまでは、特定の変動態様(変動時間等)のみが選択され得ることとなる遊技状態(以下、限定頻度と呼ぶことがある)時における主遊技図柄の変動態様(変動時間等)を決定する限定頻度変動態様決定手段MN52と、を有している。
【0047】
ここで、第1主遊技変動態様決定手段MN51‐Aは、第1主遊技図柄に係る変動態様を決定する際に参照される第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐Aを有しており、当該第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐Aは、当否結果・遊技状態に応じて異なる各種抽選テーブルを備えている。また、第2主遊技変動態様決定手段MN51‐Bは、第2主遊技図柄に係る変動態様を決定する際に参照される第2主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐Bを有しており、当該第2主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐Bは、当否結果・遊技状態に応じて異なる各種抽選テーブルを備えている。尚、詳細なテーブル構成の一例については後述する。更に、補助遊技変動態様決定手段MN51‐Hは、補助遊技図柄に係る変動態様を決定する際に参照される補助遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐Hを有しており、当該補助遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐Hは、遊技状態に応じて異なる各種当選テーブルを備えている(例えば、通常遊技→補助遊技通常用抽選テーブル、確率変動遊技及び時間短縮遊技→補助遊技時間短縮用抽選テーブル)。また、限定頻度変動態様決定手段MN52は、限定頻度時(本例では、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態における所定期間)における主遊技図柄に係る変動態様を決定する際に参照されるテーブルとして、限定頻度変動態様決定用抽選テーブルAMN52ta‐Aと、限定頻度変動態様決定用抽選テーブルBMN52ta‐Bと、限定頻度変動態様決定用抽選テーブルCMN52ta‐Cと、当該限定頻度テーブルを参照して主遊技図柄の変動態様を決定する主遊技図柄の変動回数を計測ための限定頻度カウンタMN52cと、を有している。
【0048】
次に、表示制御手段MP10は、第1主遊技図柄表示装置A20の第1主遊技図柄表示部A21g上及び第2主遊技図柄表示装置B20の第2主遊技図柄表示部B21g上で、所定時間第1主遊技図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第1・第2主遊技図柄制御手段MP11‐Cと、補助遊技図柄表示装置H20の補助遊技図柄表示部H21g上で、所定時間補助遊技図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う補助遊技図柄制御手段MP11‐Hとを有している。
【0049】
ここで、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11‐Cは、ゼロクリア可能な第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐C(例えば、所定間隔毎に減算されるデクリメントカウンタであり、以下、タイマに類するものは同様のカウンタにて実装可能)を有している。更に、補助遊技図柄制御手段MP11‐Hは、時間を計測可能な補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Hを更に備えている。
【0050】
次に、第2主遊技始動口電動役物開閉制御手段MP20‐Bは、第2主遊技始動口電動役物B11dを開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための第2主遊技始動口電動役物開閉条件判定手段MP21‐Bと、第2主遊技始動口電動役物B11dの駆動(開放)時間を計測する第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t‐Bとを有している。
【0051】
次に、特別遊技制御手段MP30は、特別遊技に移行するための条件を充足しているか否かを判定する条件判定手段MP31と、特別遊技移行条件を充足している場合、当該特別遊技の内容(具体的には、開状態となる大入賞口、ラウンド数、ラウンド間時間等)を決定する特別遊技内容決定手段MP32と、第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20を所定条件で開状態にする特別遊技(いわゆる大当り遊技)を実行するための特別遊技実行手段MP33と、特別遊技に関する各種処理の時間管理(例えば、第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20の開閉時間)を行うための特別遊技時間管理手段MP34と、振分遊技を実行するための振分遊技実行制御手段MP36と、を有している。ここで、特別遊技実行手段MP33は、第1大入賞口電動役物C11dと第2大入賞口電動役物C21dを開閉させる第1・第2大入賞口電動役物開閉制御手段MP33‐Cと、第1大入賞口C10と第2大入賞口C20への入賞球を計測する入賞球カウンタMP33cを有している。特別遊技時間管理手段MP34は、ラウンド時間を管理する特別遊技用タイマMP34tと、特別遊技終了デモ時間(特別遊技における最終ラウンドが終了した後の時間であり、終了デモ演出が実行される)を管理する終了デモ時間タイマMP34t‐2と、を更に有している。また、特別遊技内容決定手段MP32は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bにセットされるべき前記特別遊技の内容を特定する際に参照される特別遊技内容参照テーブルMP32taを更に有している(テーブルの詳細については不図示であるが、開状態となる大入賞口、最大ラウンド数、1ラウンドの実行内容等が定められたテーブルである)。
【0052】
次に、特定遊技制御手段MP50は、確率変動遊技状態の終了条件を充足しているか否かを判定する確変終了条件判定手段MP51と、時間短縮遊技状態の終了条件を充足しているか否かを判定する時短終了条件判定手段MP52と、を有している。ここで、確変終了条件判定手段MP51は、実行された特別遊技が、遊技状態が確率変動遊技状態であることを維持したまま連続して当選することができる特別遊技の最大回数に達したか否かを判定するために当該特別遊技の連続回数を計測する確変継続カウンタMP51cを有しており、時短終了条件判定手段MP52は、時短回数をカウント可能な時短回数カウンタMP52c、を有している。ここで、確率変動遊技状態とは、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の当否抽選時における当選確率が非確率変動遊技状態よりも高確率となる遊技状態を意味し、時間短縮遊技状態とは、第1主遊技図柄や第2主遊技図柄の変動時間の平均値が非時間短縮遊技状態よりも短時間となる、及び/又は、単位時間あたりにおける第2主遊技始動口電動役物B11dの開放容易性が向上する遊技状態を意味する。
【0053】
ここで、本実施形態においては、時間短縮遊技中には、非時間短縮遊技中と比較して、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動時間が相対的に短縮される(時間短縮機能)。更に、補助遊技図柄が高確率で当り図柄となり且つ補助遊技図柄の変動時間も相対的に短縮されると共に、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放延長時間が相対的に延長される(開放時間延長機能)。また、本実施形態における時間短縮遊技は、第1主遊技図柄の変動回数と第2主遊技図柄の変動回数の合計値が所定回数を超えた場合に終了する(時短回数制限無しの確率変動遊技を除く)。即ち、時短回数は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動(停止)毎に減算されるよう構成されている。尚、上記の確変終了条件判定手段MP51及び時短終了条件判定手段MP52は、例えば、図柄変動の度に所定確率で特定遊技(例えば確率変動遊技や時間短縮遊技)から通常遊技への移行抽選を行う機能を有していてもよい(いわゆる、転落抽選機能を有するぱちんこ遊技機の場合)。
【0054】
次に、遊技状態一時記憶手段MBは、第1主遊技(第1主遊技図柄の変動から停止に至るまでの遊技)及び第2主遊技(第2主遊技図柄の変動から停止に至るまでの遊技)における現在の遊技状態を一時記憶するための第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10‐Cと、補助遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hと、特別遊技における現在の遊技状態(例えば、ラウンド数、任意のラウンドにおける遊技球の入賞個数、特別遊技に関する各種フラグのオン・オフ等)を一時記憶するための特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bと、特定遊技における現在の遊技状態(例えば、時短の残り回数、特定遊技に関する各種フラグのオン・オフ等)を一時記憶するための特定遊技関連情報一時記憶手段MB30bと、振分遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための振分遊技関連情報一時記憶手段MB40bと、を有している。
【0055】
ここで、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10‐Cは、現在変動中の第1又は第2主遊技図柄(変動開始条件が成立した第1又は第2主遊技図柄)に係る停止図柄及び変動態様情報を一時記憶するための第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Cを有している。
【0056】
また、補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hは、現在変動中の補助遊技図柄(変動開始条件が成立した補助遊技図柄)に係る停止図柄等の情報を一時記憶するための補助遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Hを有している。
【0057】
次に、遊技周辺機器について説明する。尚、一部の周辺機器については既に詳細構成を述べたので、残る構成について簡潔に説明する。まず、遊技周辺機器は、第1主遊技側の周辺機器である第1主遊技周辺機器Aと、第2主遊技側の周辺機器である第2主遊技周辺機器Bと、第1主遊技側と第2主遊技側の共用周辺機器である第1・第2主遊技共用周辺機器Cと、補助遊技に関する補助遊技周辺機器Hと、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SM、サブサブ制御部SS(及び演出表示装置SG)等、を有している。また、副制御基板Sは、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMと、サブサブ制御部SSと、を有しており、演出表示装置SG、或いは、遊技者によって操作可能であって副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMで制御される演出動作内容の変更操作を行う部材(いわゆるサブ入力ボタン)等と接続されている。ここで、サブメイン制御部SMにより制御される演出は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動と時間的に同期の取れた形での装飾図柄の変動を含め、遊技の結果に影響を与えない情報のみの表示に係るものである。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
【0058】
まず、第1主遊技周辺機器Aは、特別遊技移行の契機となる第1主遊技始動口A10と、第1主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第1主遊技図柄表示装置A20と、を有している。
【0059】
次に、第2主遊技周辺機器Bは、特別遊技移行の契機となる第2主遊技始動口B10と、第2主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第2主遊技図柄表示装置B20と、を有している。
【0060】
次に、第1・第2主遊技共用周辺機器Cは、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技(大当り)の際には所定条件下で開状態となる第1大入賞口C10と、通常遊技の際には閉状態にあり、振分遊技の際には所定条件下で開状態となる第2大入賞口C20と、を有している。
【0061】
次に、補助遊技周辺機器Hは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dの開放の契機となる補助遊技始動口H10と、補助遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な補助遊技図柄表示装置H20とを有している。
【0062】
次に、演出表示制御手段(サブメイン制御部)SMは、主制御基板M側からの各種情報を受信するための表示情報受信手段SM10と、演出表示に係る演出内容の決定処理及び表示制御処理を司る演出表示制御手段SM20と、サブサブ制御部SS側との情報送受信を制御する情報送受信制御手段SM40と、を有している。以下、上記各手段を詳述する。
【0063】
まず、表示情報受信手段SM10は、主制御基板M側からの主遊技に関する図柄情報や表示指示情報を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段SM11bを有している。
【0064】
次に、演出表示制御手段SM20は、装飾図柄の変動態様や停止図柄の決定処理及び表示制御処理を司る装飾図柄表示制御手段SM21と、装飾図柄の保留個数管理や保留表示処理を司る装図保留情報表示制御手段SM22と、背景画像の決定処理及び表示制御処理を司る背景演出表示制御手段SM23と、予告演出内容の決定処理及び表示制御処理を司る予告演出表示制御手段SM24と、リーチ演出内容の決定処理及び表示制御処理を司るリーチ演出表示制御手段SM25と、を有している。
【0065】
ここで、装飾図柄表示制御手段SM21は、主制御基板M側からの情報に基づいて、装飾図柄の停止図柄及び変動態様を決定する装図表示内容決定手段SM21nと、装飾図柄の図柄変動に係る各種情報(変動態様情報、停止図柄情報、各種フラグ等)を一時記憶するための装図表示関連情報一時記憶手段SM21bと、装飾図柄の変動時間を計時するための装図変動時間管理タイマSM21tと、を有している。ここで、装図表示内容決定手段SM21nは、装飾図柄の停止図柄及び変動態様を決定する際に参照される装図変動内容決定用抽選(参照)テーブルSM21taを更に有している(テーブルの詳細については不図示)。
【0066】
次に、装図保留情報表示制御手段SM22は、装飾図柄に係る保留に関する情報(主制御基板M側から送信された情報と同一であるが、当該情報の詳細については後述する)を一時記憶するための装図保留情報一時記憶手段SM22bを有している。
【0067】
次に、背景演出表示制御手段SM23は、主制御基板M側からの情報に基づいて、背景演出(本例では、装飾図柄の背面にて表示され、保留に関する情報に基づき特別遊技の実行可能性を示唆・報知する演出)の表示内容を決定する背景演出表示内容決定手段SM23nと、背景演出表示に係る情報を一時記憶するための背景演出関連情報一時記憶手段SM23bと、を有している。
【0068】
次に、予告演出表示制御手段SM24は、主制御基板M側からの情報に基づいて、予告演出(本例では、装飾図柄の変動表示中において表示され、当該変動における特別遊技への移行期待度や、保留に関する情報に基づき特別遊技の実行可能性を示唆・報知する演出)の表示内容や表示タイミング等を決定する予告演出表示内容決定手段SM24nと、予告演出表示に係る情報を一時記憶するための予告演出関連情報一時記憶手段SM24bと、を有している。
【0069】
次に、リーチ演出表示制御手段SM25は、主制御基板M側からの情報に基づいて、リーチ演出(主に、装飾図柄の変動表示中において表示され、停止表示された装飾図柄の組み合わせによってリーチ状態となったことが報知された後に実行される演出であるが、リーチ状態とならなくとも装飾図柄の変動表示と連動して実行される演出をも含んでいる)の表示内容や表示タイミング等を決定するリーチ演出表示内容決定手段SM25nと、リーチ演出表示に係る情報を一時記憶するためのリーチ演出関連情報一時記憶手段SM25bと、を有している。
【0070】
また、演出表示手段(サブサブ制御部)SSは、サブメイン制御部SM側との情報送受信を制御する副情報送受信制御手段SS10と、演出表示装置SG上の表示領域SG10へ画像を表示する画像表示制御手段SS20と、を有している。ここで、画像表示制御手段SS20は、サブメイン制御部SM側から受信したコマンドや各種画像表示に係る情報を一時記憶するための画像表示関連情報一時記憶手段SS21bを更に有している。
【0071】
また、演出表示手段(サブサブ制御部)SSは、演出表示手段(サブサブ制御部)SSからの情報に基づいて演出に係る画像を表示する演出表示装置SGと電気的に接続されている。ここで、演出表示装置SGは、画像を表示する表示領域SG10を有している。
【0072】
ここで、表示領域SG10は、装飾図柄を変動表示するための装飾図柄表示領域SG11と、主遊技保留情報を表示する第1保留表示部SG12(及び第2保留表示部SG13)と、を有している。
【0073】
尚、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20及び補助遊技図柄表示装置H20が、主制御基板Mと情報伝達可能に接続されており、残る演出表示手段(サブサブ制御部)SSが、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMと情報伝達可能に接続されている。即ち、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20及び補助遊技図柄表示装置H20は、主制御基板Mにより制御され、演出表示手段(サブサブ制御部)SSは、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMにより制御されることを意味する。尚、主制御基板Mと片方向通信(一方向通信)により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
【0074】
次に、
図5は、主制御基板Mが行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。まず、遊技機の電源投入後においては、同図(a)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源投入後、初期設定を行った後(不図示であるが、レジスタの初期化や入出力ポートの設定等を行う)、ステップ1002で、主制御基板Mは、RAMクリアボタンの入力ポートを確認し、電源供給ユニットEのリセットボタン(RAMクリアボタン)が操作されたか否か、即ち、遊技場の管理者等によって意図的にRAMの内容をクリアさせる操作が行われたか否かを判定する。ステップ1002でYesの場合、ステップ1004で、主制御基板Mは、主制御基板M側のRAM内容(例えば、遊技状態一時記憶手段MB内の情報等)を全てクリアする。次に、ステップ1006で、情報送信制御手段MTは、主制御基板MのRAMをクリアしたことを示すラムクリア情報(コマンド)をサブメイン制御部SM側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップ1016の処理に移行する。他方、ステップ1002でNoの場合は、ステップ1008で、主制御基板Mは、主制御基板MにおけるRAM領域の内容をチェックする(例えば、電断時に記録されたチェックサムとRAM領域に保存されている情報量との比較を行う)。次に、ステップ1010で、主制御基板Mは、当該チェック結果に基づきRAMの内容が正常でないか否か(正確に電断時の情報がRAMにバックアップされていないか否か)を判定する。ステップ1010でYes、即ちRAMにバックアップされていたデータが異常な場合には、ステップ1004の処理(前述したRAMクリア処理)に移行する。他方、ステップ1010でNo、即ちRAMにバックアップされていたデータが正常な場合、ステップ1012で、主制御基板Mは、主制御基板MにおけるRAM内に記憶(バックアップ)されている電断時の各種情報コマンドを取得し、ステップ1014で、取得した各種情報コマンドをサブメイン制御部SM側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップ1016の処理に移行する。次に、ステップ1016で、主制御基板Mは、同図(b)によって示される主制御基板M側のメイン処理に係る実行定時割り込み(例えば、約1.5ms毎のハードウエア割り込みを契機とするが、本例では、当該割り込み周期をTとする)を許可し{その結果、当該実行定時割り込みタイミング到達時には、同図(b)が実行されることとなる}、ステップ1018の処理に移行する。尚、ステップ1018後は、次の定時割り込みタイミングに到達するまで、主制御基板Mは、各種乱数更新処理(例えば、乱数カウンタのインクリメント処理)を繰り返し実行することとなる。
【0075】
次に、タイマ割り込み処理について説明する。主制御基板Mは、定時割り込みタイミングに到達した場合に発生する割り込み要求に基づいて、同図(b)の処理を実行する。即ち、定時割り込み周期Tの到達時(例えば、約1.5ms毎のハードウエア割り込み)を契機として、ステップ1100で、主制御基板Mは、後述の補助遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御基板Mは、後述の電動役物駆動判定処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御基板Mは、後述の主遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御基板Mは、後述の主遊技図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御基板Mは、後述の特別遊技作動条件判定処理を実行する。次に、ステップ1700で、主制御基板Mは、後述の特別遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1910で、主制御基板M(特に賞球払出決定手段MH)は、遊技球が入賞した入賞口に基づき、賞球払出制御処理(賞球払出装置KEの駆動制御等を賞球払出制御基板KHに実行させ、その結果を管理するための処理等)を実行する。次に、ステップ1920で、主制御基板Mは、外部信号の出力処理(外部端子板、ホールコンピュータHC等への情報出力)を実行する。次に、ステップ1930で、主制御基板Mは、制御コマンド送信処理(前述の各処理でセットされたコマンドをサブメイン制御部側に送信する)を実行し、本割り込み処理の実行直前に実行されていた処理に復帰する。
【0076】
次に、NMI割り込み処理について説明する。前述の通り、主制御基板Mは、リセットICからの電断信号がCPUのNMI端子に入力されるように構成されており、遊技機における電源断時において、同図(c)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源断時(本例では、NMI割り込み時)において、ステップ1020で、主制御基板Mは、RAM領域の情報に基づき電断時情報(例えば、チェックサム)をセットする。次に、ステップ1022で、主制御基板Mは、RAM領域への書き込みを禁止すると共に、タイマ割り込み処理を禁止し、電源断待ちループ処理に移行する。
【0077】
次に、
図6は、
図5におけるステップ1100のサブルーチンに係る、補助遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、補助遊技始動口入球判定手段MJ11‐Hは、補助遊技始動口H10に遊技球が入球(流入、ゲートの場合は通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、補助遊技乱数取得判定実行手段MJ21‐Hは、補助遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Hを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、補助遊技乱数取得判定実行手段MJ21‐Hは、補助遊技内容決定乱数(例えば、補助遊技図柄当選乱数)を取得する。次に、ステップ1108で、補助遊技図柄保留手段MJ32‐Hは、何個目の保留であるかという情報と共に、当該乱数を補助遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Hにセットする形で保留球を1加算し、次の処理(ステップ1200の処理)に移行する。尚、ステップ1102及びステップ1104でNoの場合も、次の処理(ステップ1200の処理)に移行する。
【0078】
次に、
図7は、
図5におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電動役物駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、第2主遊技始動口電動役物開閉制御手段MP20‐Bは、補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hのフラグエリアを参照して、電動役物開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、補助遊技図柄制御手段MP11‐Hは、補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hを参照して、補助遊技図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、補助遊技図柄保留手段MJ32‐Hは、補助遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Hにアクセスし、補助遊技図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1216で、補助遊技図柄決定手段MN41‐Hは、補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hを参照して補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)を取得すると共に、補助遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐Hを参照し、当該取得した補助遊技側の遊技状態及び当該保留球に基づく補助遊技図柄乱数に基づき停止図柄を決定(例えば、補助遊技時短フラグがオンである場合には、オフである場合と比して高確率で当選図柄を選択)して補助遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Hに一時記憶する。次に、ステップ1218で、補助遊技変動態様決定手段MN51‐Hは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)に基づき、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Hに補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間(例えば、補助遊技時短フラグがオンの場合には0.4秒、補助遊技時短フラグがオフの場合には0.6秒であり、補助遊技時短フラグのオン・オフに拘らず同値としてもよい)をセットする。尚、本実施形態においては、補助遊技図柄の変動時間は常に、遊技球の発射間隔よりも短い時間となっており、このように構成することで、遊技者が補助遊技始動口H10に向けて遊技球を発射し続けても(右打ちし続けても)、すべて(又は、ほとんど)の遊技球が補助遊技図柄に係る抽選を受けることができることとなる。次に、ステップ1220で、補助遊技図柄制御手段MP11‐Hは、補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hのフラグエリア内にある、補助遊技図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1222で、補助遊技図柄保留手段MJ32‐Hは、補助遊技図柄に関する当該保留球を1減算した上で補助遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Hに記録されている保留情報を更新すると共に、補助遊技図柄制御手段MP11‐Hは、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Hをスタートした後、補助遊技図柄表示部H21g上で補助遊技図柄の変動表示を開始する。
【0079】
次に、ステップ1224で、補助遊技図柄制御手段MP11‐Hは、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Hを参照して、補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1224でYesの場合、ステップ1226で、補助遊技図柄制御手段MP11‐Hは、補助遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Hを参照して補助遊技図柄の停止図柄を取得すると共に、当該取得した補助遊技図柄の停止図柄を補助遊技図柄表示部H21g上で確定表示する。そして、ステップ1228で、補助遊技図柄制御手段MP11‐Hは、補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hのフラグエリア内にある、補助遊技図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1230で、第2主遊技始動口電動役物開閉条件判定手段MP21‐Bは、当該補助遊技図柄の停止図柄が「当り図柄」であるか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、第2主遊技始動口電動役物開閉制御手段MP20‐Bは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)に基づき、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t‐Bに電動役物の開放時間に係る所定時間(例えば、補助遊技時短フラグがオンの場合には6秒、補助遊技時短フラグがオフの場合には0.5秒)をセットする。次に、ステップ1234で、第2主遊技始動口電動役物開閉制御手段MP20‐Bは、補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hのフラグエリア内にある、電動役物開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1236で、第2主遊技始動口電動役物開閉制御手段MP20‐Bは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dを開放する。次に、ステップ1242で、第2主遊技始動口電動役物開閉制御手段MP20‐Bは、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t‐Bを参照して、電動役物の開放時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1242でYesの場合、ステップ1244及びステップ1246で、第2主遊技始動口電動役物開閉制御手段MP20‐Bは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dを閉鎖すると共に、補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hのフラグエリア内にある、電動役物開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
【0080】
尚、ステップ1202でNoの場合にはステップ1242に移行し、ステップ1204でNoの場合にはステップ1224に移行し、ステップ1206、ステップ1224、ステップ1230又はステップ1242でNoの場合には次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
【0081】
尚、同図右の補助遊技停止図柄決定用抽選テーブルに示されるように、本実施形態においては、非時間短縮遊技状態であるか時間短縮遊技状態であるかによって、補助遊技停止図柄の当り図柄が停止した際の第2主遊技始動口電動役物B11dの開放態様が相違するよう構成されている。尚、時間短縮遊技状態では、補助遊技停止図柄はほぼ毎回当り図柄で停止する。また、非時間短縮遊技状態においても補助遊技停止図柄は1/50程度で当り図柄が選択されると共に、当り図柄が選択された場合には、最低でも0.5秒の第2主遊技始動口電動役物B11dの開放時間が担保されており、非時間短縮遊技状態にて遊技者が右打ち(遊技領域D30の右側を遊技球が流下するよう、遊技球の発射強度を調節して遊技球を打ち出すことを意味する)を実行した場合にも遊技球が第2主遊技始動口B10に入球させることができる。このように構成することにより、特別遊技中に右打ちを実行している場合にも第2主遊技側の保留が発生し得ることとなる(勿論、このような構成とした場合には、第1主遊技始動口A10よりも入球率が低くなるよう構成しておくことが望ましい)。尚、第2主遊技始動口B10よりも大入賞口(第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20)の方が遊技球の入球率が高い(遊技球が入球せずに下流に流下し難い)ため、第2主遊技始動口B10の下流にいずれかの大入賞口(第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20)を設けることが好適である(第1大入賞口C10と第2大入賞口C20との双方が第2主遊技始動口B10の下流に設けられていることがより好適である)。
【0082】
また、本フローチャートでは、便宜上、ステップ1226での停止図柄表示後、すぐに次のステップに移行しているが、これには限定されない。その場合には、500ms程度の停止表示固定時間を経てから次の処理に移行するよう構成してもよい(例えば、停止表示固定中フラグ及びタイマを利用して分岐処理を行うことによりこの処理を達成可能である)。
【0083】
次に、
図8は、
図5におけるステップ1300のサブルーチンに係る、主遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、第1主遊技始動口入球判定手段MJ11‐Aは、第1主遊技始動口A10の第1主遊技始動口入球検出装置A11sから第1主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、第1主遊技乱数取得判定実行手段MJ21‐Aは、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Aを参照し、主遊技(特に第1主遊技側)に関する保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306で、第1主遊技乱数取得判定実行手段MJ21‐Aは、第1主遊技内容決定乱数を取得する。なお、本実施例では、第1主遊技内容決定乱数として、当否を決定するための当否抽選乱数、当り時の図柄を決定するための図柄抽選乱数、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定するための変動態様抽選乱数の3つの乱数を取得している。ちなみに、これら3つの乱数は夫々更新周期・乱数範囲の異なる乱数生成手段から生成され、本タイミングで一連的に取得するようになっている。次に、ステップ1308で、第1主遊技図柄保留手段MJ32‐Aは、当該取得した第1主遊技内容決定乱数を第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Aに一時記憶(保留)する。次に、ステップ1310で、保留制御手段MJ30は、第1主遊技乱数が取得された旨の情報(保留発生コマンド)を、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1930の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。
【0084】
次に、ステップ1312で、第2主遊技始動口入球判定手段MJ11‐Bは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口入球検出装置B11sから第2主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1312でYesの場合、ステップ1314で、第2主遊技乱数取得判定実行手段MJ21‐Bは、第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Bを参照し、主遊技(特に第2主遊技側)に関する保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1314でYesの場合、ステップ1316で、第2主遊技乱数取得判定実行手段MJ21‐Bは、第2主遊技内容決定乱数を取得する。なお、本実施例では、第2主遊技内容決定乱数として、第1主遊技内容決定乱数と同様に当否抽選乱数、図柄抽選乱数、変動態様抽選乱数の3つの乱数を取得している。ちなみに、第1主遊技内容決定乱数の各乱数の取得範囲と第2主遊技内容決定乱数の各乱数の取得範囲(例えば第1主遊技用の当否抽選乱数と第2主遊技用の当否抽選乱数の取得範囲)を同じに設定している。次に、ステップ1318で、第2主遊技図柄保留手段MJ32‐Bは、当該取得した第2主遊技内容決定乱数を第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Bに一時記憶(保留)する。次に、ステップ1320で、保留制御手段MJ30は、第2主遊技乱数が取得された旨の情報(保留発生コマンド)を、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1930の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。尚、ステップ1302又はステップ1304でNoの場合にはステップ1312に移行し、ステップ1312又はステップ1314でNoの場合には次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。
【0085】
尚、本実施形態では、ステップ1310、ステップ1320にてサブメイン制御部SMへ送信する情報として、乱数が取得された旨の情報を送信しているが、当該乱数値の情報や主遊技図柄の保留数を付帯して送信してもよく、これらの情報により乱数が取得された旨の情報として代用することも可能である。
【0086】
次に、
図9は、
図5におけるステップ1400のサブルーチンに係る、主遊技図柄表示処理のフローチャートである。まず、ステップ1401で、保留消化制御手段MJ31は、第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Bを参照し、第2主遊技図柄の保留が存在していないか否かを確認する。ステップ1401でYesの場合、ステップ1400(1)で、遊技内容決定手段MNは、後述の第1主遊技図柄表示処理を実行し、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。他方、ステップ1401でNoの場合、ステップ1400(2)で、遊技内容決定手段MNは、後述の第2主遊技図柄表示処理を実行し、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。
【0087】
このように、本実施形態においては、第2主遊技図柄の保留球が存在する場合には、第1主遊技図柄の保留球の存在に係らず(たとえ入賞順序が第1主遊技図柄の保留の方が先でも)、第2主遊技図柄の保留消化を優先して実行するよう構成されているが、これには限定されない(入賞順序に基づく保留消化や、双方の主遊技図柄を同時並行的に抽選する並列抽選を実行するよう構成してもよい)。
【0088】
次に、
図10は、
図9におけるステップ1400(1){ステップ1400(2)}のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄表示処理(第2主遊技図柄表示処理)のフローチャートである。尚、本処理は、第1主遊技図柄側と第2主遊技図柄とで略同一の処理となるため、第1主遊技図柄側について主に説明し、第2主遊技図柄側の処理については括弧書きとする。まず、ステップ1403で、保留消化制御手段MJ31は、変動開始条件が成立しているか否かを判定する。ここで、当該変動開始条件は、特別遊技中(又は条件装置作動中)でない、且つ、主遊技図柄変動中でない、且つ、主遊技図柄の保留が存在することが条件となる。尚、本例では図示していないが、変動固定時間(主遊技図柄の確定表示後、当該確定表示図柄を停止表示する時間)を設ける場合、変動固定時間中には、次変動の変動開始条件を満たさないよう構成してもよい。
【0089】
ステップ1403でYesの場合、ステップ1405及びステップ1406で、保留消化制御手段MJ31は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐A(第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐B)に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)を読み出すと共に、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐A(第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐B)から削除し、当該一時記憶されている残りの情報をシフトする(保留消化処理)。次に、ステップ1407で、当否抽選手段MN10は、各遊技状態に対応する第1主遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐A(第2主遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐B)を参照し、第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、当選抽選乱数)に基づき、主遊技図柄当否抽選を実行する。
【0090】
ここで、
図12(主遊技テーブル1)は、第1主遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐A(第2主遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐B)の一例である。本例に示されるように、本実施形態においては、確率変動遊技状態時における大当り当選確率は、非確率変動遊技状態時における大当り当選確率よりも高確率となるよう構成されている。尚、当選確率はあくまでも一例であり、これには何ら限定されない。また、本実施形態においては、遊技状態を移行させ得ない当り(いわゆる小当り)については例示していないが、小当りが発生(小当りに当選)するよう構成してもよい。
【0091】
次に、ステップ1408で、第1主遊技図柄決定手段MN41‐A(第2主遊技図柄決定手段MN41‐B)は、第1主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐A(第2主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐B)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、図柄抽選乱数)に基づいて主遊技図柄に関する停止図柄を決定し、これらを第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Cに一時記憶する。
【0092】
ここで、
図12(主遊技テーブル2)は、第1主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐A(第2主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐B)の一例である。本例に示されるように、本実施形態においては、大当りに当選した場合、複数の主遊技図柄候補(本例では、「2A・5A・7A」及び「2B・5B・7B」)の内から一つの主遊技図柄が大当り図柄として決定されるよう構成されている。尚、当該主遊技図柄を参照して決定される特別遊技のラウンド数は、2Bが2R、2A、5A及び5Bが4R、7A及び7Bが8Rとなっている。尚、乱数値や停止図柄の種類についても、あくまで一例であり、これには限定されない(例えば、ハズレ図柄は一種類の図柄であることには限定されず、複数種類の図柄を設けるよう構成してもよい)。尚、本実施形態においては、5A図柄のみ特別遊技終了デモ時間が長時間(60秒であり、他の大当り図柄は短時間の3秒)となっており、当該特別遊技終了デモ時間にて昇格演出(終了デモ開始時昇格演出、終了デモ中昇格演出、保留発生時昇格演出及び変動停止時昇格演出の総称であり詳細は後述する)が実行され得るよう構成している。尚、「2A」図柄(第2大入賞口C20が長開放とならない大当り図柄)に係る特別遊技終了デモ時間(3秒の終了デモ時間)においては、通常遊技状態であり且つ特別遊技中でない状況において実行されている演出(背景演出、予告演出、等)と略同一の演出が実行されるよう構成しておくことが好適である。また、当該「2A」図柄に係る特別遊技中も、通常遊技状態であり且つ特別遊技中でない状況において実行されている演出(背景演出、予告演出、等)と略同一の演出が実行されるよう構成しておくことが好適である(即ち、大当りしている旨を遊技者にとって明示しないことで、遊技者にとって不利な大当りの発生を見過ごさせることを趣旨とする)。尚、同一の大当り図柄に係る特別遊技であっても、当該特別遊技に当選するときの遊技状態によって特別遊技終了デモ時間を相違させてもよく、例えば、時間短縮遊技状態である状況で特別遊技に当選した場合には、当該特別遊技に当選することとなった大当り図柄に拘らず特別遊技終了デモ時間を短時間(例えば、3秒)としてもよい(詳細後述する昇格演出を初当り時においてのみ実行可能とする趣旨である)。
【0093】
次に、ステップ1409で、変動態様決定手段MN50は、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10‐Cのフラグエリアを参照し、限定頻度テーブル参照フラグ(限定頻度テーブルA参照フラグ、限定頻度テーブルB参照フラグ及び限定頻度テーブルC参照フラグのことであり、
図19の時短回数振分実行処理にてオンとなり得るフラグである)がオフであるか否かを判定する。ステップ1409でYesの場合、ステップ1410で、第1主遊技変動態様決定手段MN51‐A(第2主遊技変動態様決定手段MN51‐B)は、各遊技状態に対応する第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐A(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐B)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、変動態様抽選乱数)に基づいて主遊技図柄の変動態様を決定し、これらを第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Cに一時記憶して、ステップ1415に移行する。
【0094】
ここで、
図12(主遊技テーブル3)は、第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐A(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐B)の一例である。本例に示されるように、本実施形態においては、主遊技図柄の当否抽選結果、主遊技時短フラグ状態及び主遊技確変フラグ状態に基づき、主遊技図柄の変動態様(変動時間)が決定されるよう構成されている。また、主遊技時短フラグがオンであり且つ主遊技確変フラグがオフである場合には、当否抽選結果に拘らず、常に同一の変動態様(A4であり、変動時間は4秒)が選択されるよう構成されている。このように構成することにより、主遊技保留がなくなり変動が停止しない限り、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10のどちらへの入球に係る変動であるかと、当否抽選結果と、に拘らず同一の時間を担保できるため、数回の変動に亘った一連の演出が実行し易くなる。尚、主遊技時短フラグがオンであり且つ主遊技確変フラグがオフである場合以外においては、主遊技図柄の当否抽選結果が当りの場合には相対的に変動時間が長時間となる変動態様が決定され易く、主遊技時短フラグがオンである場合(時間短縮遊技状態)には相対的に変動時間が短時間となる変動態様が決定され易いよう構成されている。尚、本例はあくまでも一例であり、停止図柄の種類や選択率等には何ら限定されない。また、本実施形態では、説明の便宜上、保留球数に応じて異なるテーブルを有するよう構成しなかったが、保留球数に応じて異なるテーブルを有するように構成してもよいことはいうまでもなく、例えば、通常遊技状態(非時間短縮遊技状態且つ非確率変動遊技状態)である場合には、保留球数に応じて異なるテーブルを参照し(保留球数に応じて変動態様のパターン数及び/又は各パターンの選択率を変更可能とし)、通常遊技状態でない場合には、保留球数に拘らず同一のテーブルを参照する(保留球数に応じて変動態様のパターン数及び/又は各パターンの選択率を変更可能としない)よう構成してもよい。更には、時間短縮遊技状態(主遊技時短フラグがオンの場合)における第1主遊技側の図柄変動時間が相対的に長時間となるよう構成してもよい{第2主遊技側での図柄変動が実行されることが遊技者にとって有利となるよう構成されていた際、第1主遊技側の図柄変動効率を低下させることで第2主遊技側の保留が生起し易い(遊技者にとって有利となる)状況を構築することを趣旨とするため、第1主遊技側の始動口と第2主遊技側の始動口とを打ち分けできない場合において特に効果を発揮する}。
【0095】
他方、ステップ1409でNoの場合、ステップ1450で、限定頻度変動態様決定手段MN52は、後述する、限定頻度参照テーブル決定処理を実行し、ステップ1415に移行する。
【0096】
次に、ステップ1415で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Cに一時記憶された主遊技図柄に係るコマンド(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)及び現在の遊技状態に係るコマンド(図柄変動表示開始指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1930の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1416で、第1・第2主遊技図柄変動時間管理手段1202が、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間を第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Cにセットする。次に、ステップ1417で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11‐Cは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上で、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Cに記憶された変動態様に従い、主遊技図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1418で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11‐Cは、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10‐Cのフラグエリア内にある、変動中フラグをオンにし、ステップ1420に移行する。
【0097】
他方、ステップ1403でNoの場合、ステップ1419で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11‐Cは、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10‐Cのフラグエリアを参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1419でYesの場合にはステップ1420に移行し、ステップ1419でNoの場合には次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。
【0098】
次に、ステップ1420で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11‐Cは、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1420でYesの場合、ステップ1422で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11‐Cは、図柄変動が終了する旨の情報(図柄確定表示指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1930の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1423で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11‐Cは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上での主遊技図柄の変動表示を停止し、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Cに記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1424で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11‐Cは、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10‐Cのフラグエリア内にある、変動中フラグをオフにする。
【0099】
次に、ステップ1430で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Cを参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1430でYesの場合、ステップ1432で、遊技内容決定手段MNは、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、条件装置作動フラグをオンにする。他方、ステップ1430でNoの場合、ステップ1432をスキップする。
【0100】
次に、ステップ1500で、特定遊技制御手段MP50は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。尚、ステップ1420でNoの場合にも、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。
【0101】
次に、
図11は、
図10におけるステップ1450のサブルーチンに係る、限定頻度参照テーブル決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1452で、限定頻度変動態様決定手段MN52は、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10‐Cのフラグエリアを参照し、限定頻度テーブルA参照フラグ(参照する限定頻度テーブルを決定するためのフラグであり、
図19の時短回数振分実行処理にてオンとなり得るフラグである)がオンであるか否かを判定する。ステップ1452でYesの場合、ステップ1454で、限定頻度変動態様決定手段MN52は、限定頻度変動態様決定用抽選テーブルAMN52ta‐A(限定頻度テーブルA)を参照し、主遊技図柄に関する変動態様(変動時間)を決定し、ステップ1462に移行する。他方、ステップ1452でNoの場合、ステップ1456で、限定頻度変動態様決定手段MN52は、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10‐Cのフラグエリアを参照し、限定頻度テーブルB参照フラグ(参照する限定頻度テーブルを決定するためのフラグであり、
図19の時短回数振分実行処理にてオンとなり得るフラグである)がオンであるか否かを判定する。ステップ1456でYesの場合、ステップ1458で、限定頻度変動態様決定手段MN52は、限定頻度変動態様決定用抽選テーブルBMN52ta‐B(限定頻度テーブルB)を参照し、主遊技図柄に関する変動態様(変動時間)を決定し、ステップ1462に移行する。他方、ステップ1456でNoの場合、換言すると、限定頻度テーブルC参照フラグ(参照する限定頻度テーブルを決定するためのフラグであり、
図19の時短回数振分実行処理にてオンとなり得るフラグである)がオンである場合、ステップ1460で、限定頻度変動態様決定手段MN52は、限定頻度変動態様決定用抽選テーブルCMN52ta‐C(限定頻度テーブルC)を参照し、主遊技図柄に関する変動態様(変動時間)を決定し、ステップ1462に移行する。
【0102】
次に、ステップ1462で、限定頻度変動態様決定手段MN52は、限定頻度カウンタMN52cのカウンタ値を1減算する。次に、ステップ1464で、限定頻度変動態様決定手段MN52は、限定頻度カウンタMN52cを参照し、当該カウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ1464でYesの場合、ステップ1466で、限定頻度変動態様決定手段MN52は、限定頻度テーブル参照フラグ(限定頻度テーブルA参照フラグと限定頻度テーブルB参照フラグと限定頻度テーブルC参照フラグとを総称して限定頻度テーブル参照フラグと呼ぶことがある)をオフにし、次の処理(ステップ1415の処理)に移行する。尚、ステップ1464でNoの場合にも次の処理(ステップ1415の処理)に移行する。尚、本実施形態においては、限定頻度テーブル(限定頻度テーブルA、限定頻度テーブルB及び限定頻度テーブルC)は、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態である状況にて参照され得るテーブルとし、初当り後(通常遊技状態にて当選した特別遊技終了後)にも参照されるよう構成したが、これには限定されず、初当り後(通常遊技状態にて当選した特別遊技終了後)には限定頻度テーブルを参照せず、確率変動遊技状態にて当選した特別遊技終了後の非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態においてのみ限定頻度テーブルを参照し得るよう構成してもよい。
【0103】
次に、
図13は、本実施形態における、限定頻度変動態様決定用抽選テーブルAMN52ta‐A(限定頻度テーブルA)、限定頻度変動態様決定用抽選テーブルBMN52ta‐B(限定頻度テーブルB)及び限定頻度変動態様決定用抽選テーブルCMN52ta‐C(限定頻度テーブルC)の一例である。同図に示されるように、限定頻度テーブルAは7A・7B図柄に係る特別遊技終了後に参照し得るテーブルであり、第1主遊技側であるか第2主遊技側であるかと、当否抽選結果と、に拘らず常に一定の変動時間(2秒)である変動態様「S1」が選択されるよう構成されている。また、限定頻度テーブルBは2A・5A・5B図柄に係る特別遊技終了後に参照し得るテーブルであり、第1主遊技側であるか第2主遊技側であるかと、当否抽選結果と、に拘らず常に一定の変動時間(3秒)である変動態様「S2」が選択されるよう構成されている。また、限定頻度テーブルCは2B図柄に係る特別遊技終了後に参照し得るテーブルであり、第1主遊技側であるか第2主遊技側であるかと、当否抽選結果と、に拘らず常に一定の変動時間(6秒)である変動態様「S3」が選択されるよう構成されている。
【0104】
尚、本実施形態においては、参照された限定頻度テーブルによって選択される一定の変動時間は、限定頻度テーブルC>限定頻度テーブルB>限定頻度テーブルAとなっている一方、後述するように、限定頻度テーブルを参照し得る変動回数(限定頻度カウンタMN52cにセットされる値)は、限定頻度テーブルA>限定頻度テーブルB>限定頻度テーブルCとなっており、更には、(前記一定の変動時間×前記限定頻度テーブルを参照し得る変動回数)は、参照する限定頻度テーブルに拘らず所定時間(本例では、60秒)となっている。即ち、本実施形態においては、第1主遊技又は第2主遊技に係る保留が常に存在し、第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄の図柄変動が途切れない状況下では、限定頻度テーブル参照期間は、参照する限定頻度テーブルに拘らず(限定頻度テーブルAであるか限定頻度テーブルBであるか限定頻度テーブルCであるかに拘らず)所定時間(本例では、60秒)となっている。また、後述するように、限定頻度テーブルを参照し得る変動回数と時間短縮遊技状態が継続し得る変動回数との関係性から、限定頻度テーブルA、限定頻度テーブルB、限定頻度テーブルCのいずれかの参照期間(いずれかを参照し得る変動回数)が経過すると(いずれの限定頻度テーブルを参照していたとしても、限定頻度カウンタMN52cのカウンタ値がゼロになった場合には)、前述した第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐A(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐B)が参照され、時間短縮遊技状態且つ当該第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐A(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐B)参照時には常に同一の変動態様(A4であり、変動時間は4秒)が選択されるよう動作することとなる(尚、この場合、限定頻度テーブルの参照期間は、当該常に同一の変動態様が選択されるテーブルの参照期間よりも長くなるよう構成することが望ましい)。
【0105】
次に、
図14は、
図10におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、特定遊技制御手段MP50は、特定遊技関連情報一時記憶手段MB30bのフラグエリアを参照し、主遊技確変フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1504で、特定遊技制御手段MP50は、時短回数カウンタMP52cの値を参照し、当該カウンタ値が0よりも大きいか否かを判定する。ステップ1504でYesの場合、ステップ1506で、特定遊技制御手段MP50は、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値を1減算する。次に、ステップ1508で、特定遊技制御手段MP50は、時短回数カウンタMP52cの値を参照し、当該カウンタ値(残り時短回数)が0であるか否かを判定する。ステップ1508でYesの場合、ステップ1510及びステップ1512で、特定遊技制御手段MP50は、特定遊技関連情報一時記憶手段MB30bのフラグエリア内にある、主遊技時短フラグ及び補助遊技時短フラグをオフにし、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。尚、ステップ1502、ステップ1504又はステップ1508でNoの場合にも、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。
【0106】
次に、
図15は、
図5におけるステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、条件判定手段MP31は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリアを参照し、条件装置作動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1614で、特別遊技制御手段MP30は、特定遊技関連情報一時記憶手段MB30bのフラグエリア内にある、特定遊技フラグ(主遊技確変フラグ・主遊技時短フラグ・補助遊技時短フラグ)をオフにする。次に、ステップ1618で、特別遊技制御手段MP30は、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10‐Cのフラグエリア内にある、限定頻度テーブル参照フラグ(限定頻度テーブルA参照フラグ、限定頻度テーブルB参照フラグ及び限定頻度テーブルC参照フラグのことであり、
図19の時短回数振分実行処理にてオンとなり得るフラグである)をオフにする。尚、本実施形態においては、条件装置作動フラグがオンであった場合には、限定頻度カウンタMN52cをリセット(ゼロクリア)しないよう構成しているが、限定頻度カウンタMN52cをリセット(ゼロクリア)するよう構成してもよい。次に、ステップ1620で、特定遊技制御手段MP50は、時短回数カウンタMP52cの値をクリアする。次に、ステップ1622で、特別遊技制御手段MP30は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、特別遊技移行許可フラグをオンにする。次に、ステップ1624で、特別遊技制御手段MP30は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、条件装置作動フラグをオフにし、次の処理(ステップ1700の処理)に移行する。尚、ステップ1602でNoの場合も、次の処理(ステップ1700の処理)に移行する。
【0107】
次に、
図16は、
図5におけるステップ1700のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。はじめに、ステップ1701で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、終了デモ実行中フラグ(後述する特別遊技終了デモ期間中である場合にオンが維持されるフラグ)がオフであるか否かを判定する。ステップ1701でNoの場合には、ステップ1745へ移行する一方で、ステップ1701でYesの場合には、ステップ1702で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリアを参照し、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1702でYesの場合、ステップ1704及びステップ1706で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1707で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20b内のラウンド数カウンタ(不図示)に初期値(本例では、1)をセットする。次に、ステップ1708で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技を開始する旨の情報(特別遊技開始表示指示コマンド)を、サブメイン制御部側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1930の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)し、ステップ1711に移行する。
【0108】
他方、ステップ1702でNoの場合、ステップ1710で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bを参照し、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1710でYesの場合には、ステップ1711に移行する。尚、ステップ1710でNoの場合には、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(ステップ1910の処理)に移行する。
【0109】
次に、ステップ1711で、特別遊技実行手段MP33は、現在実行中のラウンドが振分遊技実行ラウンド(本例では、第2R、第4R)であるか否かを判定する。ステップ1711でYesの場合、ステップ1750で、振分遊技実行制御手段MP36は、後述する、振分遊技実行処理を実行し、ステップ1734に移行する。
【0110】
他方、ステップ1711でNoの場合、ステップ1712で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリアを参照し、ラウンド継続フラグがオフであるか否か、換言すれば、各ラウンドの開始直前であるか否かを判定する。ステップ1711でYesの場合、即ち、各ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1714で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bにセットした開放パターン(例えば、開放し続ける開放パターン、開閉を行うパターン)をセットする。次に、ステップ1716で、特別遊技実行手段MP33は、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値をゼロクリアする。次に、ステップ1718で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、ラウンド継続フラグをオンにする。次に、ステップ1720で、特別遊技実行手段MP33は、第1大入賞口電動役物C11dを駆動して第1大入賞口C10を開放し、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)に所定時間(例えば30秒)をセットしてスタートし、ステップ1722に移行する。他方、ステップ1712でNoの場合、即ち、大入賞口が開放中である場合、ステップ1714〜1720の処理を行うことなく、ステップ1722に移行する。
【0111】
次に、ステップ1722で、特別遊技実行手段MP33は、現在の特別遊技中に係る遊技状態コマンド(例えば、現在のラウンド数や遊技球の入賞個数等)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1930の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1724で、特別遊技実行手段MP33は、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値を参照し、当該ラウンドで第1大入賞口C10に所定個数(例えば10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1724でYesの場合には、ステップ1728に移行する。他方、ステップ1724でNoの場合、ステップ1726で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)を参照して大入賞口開放に係る所定時間(例えば、30秒)が経過したか否かを判定する。ステップ1726でYesの場合にも、ステップ1728に移行する。尚、ステップ1726でNoの場合には、次の処理(ステップ1910の処理)に移行する。
【0112】
次に、ステップ1728で、特別遊技実行手段MP33は、第1大入賞口C10の第1大入賞口電動役物C11dの駆動を停止して第1大入賞口C10を閉鎖する。次に、ステップ1730で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)をリセットする。次に、ステップ1732で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、ラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1733で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20b内のラウンド数カウンタ(不図示)のカウンタ値に1を加算する。次に、ステップ1734で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bを参照し、最終ラウンドが終了したか否か(例えば、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20b内のラウンド数カウンタ(不図示)のカウンタ値が最大ラウンド数を超過したか否か)を判定する。
【0113】
ステップ1734でYesの場合、ステップ1736で、特別遊技実行手段MP33は、現在停止している主遊技図柄は長デモ時間大当り図柄(5Aであり、他の大当り図柄と比較して特別遊技終了デモ時間が長時間となる大当り図柄)であるか否かを判定する。ステップ1736でYesの場合、ステップ1738で、終了デモ時間タイマMP34t‐2に長時間(本例では、60秒)をセットしてスタートし、ステップ1742に移行する。他方、ステップ1736でNoの場合、ステップ1740で、終了デモ時間タイマMP34t‐2に短時間(本例では、3秒)をセットしてスタートし、ステップ1742に移行する。
【0114】
次に、ステップ1742で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技終了デモ時間が開始する旨の情報及び特別遊技終了デモ時間(特別遊技終了デモ時間が長時間であるか短時間であるか)に係るコマンドを、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1930の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1744で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、終了デモ実行中フラグをオンにし、ステップ1745に移行する。尚、ステップ1701でNoの場合にもステップ1745に移行する。
【0115】
次に、ステップ1745で、特別遊技実行手段MP33は、終了デモ時間タイマMP34t‐2を参照し、当該タイマ値が0であるか否かを判定する。ステップ1745でYesの場合、ステップ1746で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技終了デモ時間が終了する旨の情報に係るコマンドを、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1930の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1747で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、終了デモ実行中フラグをオフにする。次に、ステップ1748で、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、特別遊技実行フラグをオフにする。そして、ステップ1850で、特定遊技制御手段MP50は、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(ステップ1910の処理)に移行する。尚、ステップ1726、ステップ1734又はステップ1745でNoの場合にも、次の処理(ステップ1910の処理)に移行する。
【0116】
尚、本実施形態においては、7A図柄に係る特別遊技はラウンド数が他の大当り図柄よりも相対的に多く、且つ、特別遊技中の時間が長時間であり、第2主遊技側の保留を生起させる時間として十分な時間を担保できるため、特別遊技終了デモ時間を短時間(本例では、3秒)としたが、これには限定されず、7A図柄に係る特別遊技終了デモ時間を長時間(本例では、60秒)とし、第1主遊技側の大当り図柄のうち特別遊技中に第2大入賞口C20が長開放となる大当り図柄の特別遊技終了デモ時間をすべて長時間(本例では、60秒)とするよう構成してもよい。
【0117】
次に、
図17は、本実施形態における、
図16でのステップ1750のサブルーチンに係る、振分遊技実行内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1752で、振分遊技実行制御手段MP36は、振分遊技関連情報一時記憶手段MB40bのフラグエリアを参照し、振分遊技実行中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1752でYesの場合、即ち、振分遊技の実行中である場合には、ステップ1766以降の、振分遊技の終了判定に係る処理に移行する。
【0118】
他方、ステップ1752でNoの場合、ステップ1754で、振分遊技実行制御手段MP36は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bを参照し、当該特別遊技の契機となった停止図柄が、第2大入賞口C20を長開放する所定の大当り図柄(本例では、2B、5A、5B、7A、7B)であるか否かを判定する。ステップ1754でYesの場合、ステップ1756で、振分遊技実行制御手段MP36は、特定領域C22を有する第2大入賞口C20の長開放パターン(例えば、15秒間の開放であり、その間、特定領域C22への遊技球の入球の可能性が99%となる)をセットし、ステップ1760に移行する。他方、ステップ1754でNoの場合、ステップ1758で、振分遊技実行制御手段MP36は、特定領域C22を有する第2大入賞口C20の短開放パターン(例えば、0.1秒間の開放であり、その間であっても、特定領域C22への遊技球の入球可能性が0.1%となる)をセットし、ステップ1760に移行する。次に、ステップ1760で、振分遊技実行制御手段MP36は、入賞球カウンタMP33cの値をクリア(ゼロクリア)する。次に、ステップ1762で、振分遊技実行制御手段MP36は、振分遊技関連情報一時記憶手段MB40bのフラグエリア内にある、振分遊技実行中フラグをオンにする。次に、ステップ1764で、振分遊技実行制御手段MP36は、前述の処理にてセットされた開放パターンに従い、第2大入賞口C20の開放を開始する。
【0119】
次に、ステップ1766で、振分遊技実行制御手段MP36は、特定領域入球検出装置C22sを参照し、特定領域C22に実行中の特別遊技における新たな遊技球の入球があったか否かを判定する。ステップ1766でYesの場合、ステップ1768で、振分遊技実行制御手段MP36は、特定領域入球演出(特定領域C22に遊技球が入球した旨を遊技者に報知する演出)に係るコマンドを、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1930の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1770で、振分遊技実行制御手段MP36は、特定遊技関連情報一時記憶手段MB30bのフラグエリア内にある、主遊技確変移行予約フラグをオンにし、ステップ1772に移行する。他方、ステップ1766でNoの場合にも、ステップ1772に移行する。
【0120】
次に、ステップ1772で、振分遊技実行制御手段MP36は、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値を確認し、第2大入賞口C20に遊技球が所定個数(本例では、10個)入賞したか否かを判定する。ステップ1772でYesの場合、ステップ1776で、振分遊技実行制御手段MP36は、第2大入賞口C20を閉鎖する。他方、ステップ1772でNoの場合、ステップ1774で、振分遊技実行制御手段MP36は、第2大入賞口C20の開放期間(セットされた開放パターン)が終了したか否かを判定する。ステップ1774でYesの場合、ステップ1776に移行し、第2大入賞口C20を閉鎖する。次に、ステップ1778で、振分遊技実行制御手段MP36は、振分遊技関連情報一時記憶手段MB40bのフラグエリア内にある、振分遊技実行中フラグをオフにする。
【0121】
次に、ステップ1780で、振分遊技実行制御手段MP36は、ラウンド数カウンタの値に1加算(インクリメント)し(振分遊技の実行ラウンドを終了し)、次の処理(ステップ1734の処理)に移行する。尚、ステップ1774でNoの場合も、次の処理(ステップ1734の処理)に移行する。
【0122】
尚、本実施形態においては、大入賞口を第1大入賞口C10と第2大入賞口C20との2つ設けているが、これには限定されず、大入賞口を1つのみ設ける構成でもよい。そのように構成した場合には、特別遊技における振分遊技実行ラウンド以外のラウンドにおいては、特定領域C22に遊技球が入球したとしても(特定領域入球検出装置C22sを遊技球が通過したとしても)、当該入球の検出を無効とすることが好適である。また、特定領域C22への遊技球の入球容易性を可変し得る遮蔽部材を設けて、当該振分遊技実行ラウンド以外のラウンドにおいては、遮蔽部材により遊技球が特定領域C22に入球不能にすることも好適である。このように構成することで、1つの大入賞口で本実施形態と同様の作用を実現することができることとなる。
【0123】
次に、
図18は、
図16におけるステップ1850のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1852で、特定遊技制御手段MP50は、特定遊技関連情報一時記憶手段MB30bのフラグエリアを参照し、主遊技確変移行予約フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1852でYesの場合、ステップ1854で、特定遊技制御手段MP50は、特定遊技関連情報一時記憶手段MB30bのフラグエリア内にある、主遊技確変移行予約フラグをオフにする。次に、ステップ1856で、特定遊技制御手段MP50は、確変継続カウンタMP51cを参照し、当該カウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ1856でYesの場合、ステップ1858で、特定遊技制御手段MP50は、確変継続カウンタMP51cに初期値(遊技状態が確率変動遊技状態であることを維持したまま連続して当選することができる特別遊技の最大回数に係る値であり、本例では2となっており、初期値より1大きい値が前記特別遊技の最大回数となっている)をセットし、ステップ1860に移行する。次に、ステップ1860で、特定遊技制御手段MP50は、特定遊技関連情報一時記憶手段MB30bのフラグエリア内にある、主遊技確変フラグをオンにし、ステップ1866に移行する。
【0124】
他方、ステップ1856でNoの場合、ステップ1862で、特定遊技制御手段MP50は、確変継続カウンタMP51cのカウンタ値を1減算する。次に、ステップ1864で特定遊技制御手段MP50は、確変継続カウンタMP51cを参照し、当該カウンタ値が0であるか否かを判定する。尚、本処理にて確変継続カウンタMP51cのカウンタ値が0となった場合には、遊技状態が確率変動遊技状態であることを維持したまま連続して当選することができる特別遊技の最大回数に達した(いわゆる確率変動リミッター到達)と判定し、特別遊技終了後の遊技状態は、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態となる。また、本実施形態においては、前述したように、特別遊技中において特定領域C22に遊技球が新たに入球した場合には、
図17のステップ1768にて、常に特定領域入球演出に係るサブ側へのコマンドをセットするよう構成したが、これには限定されず、実行中の特別遊技が前述した遊技状態が確率変動遊技状態であることを維持したまま連続して当選することができる特別遊技の最大回数に達した特別遊技である場合には、当該特定領域入球演出に係るサブ側へのコマンドをセットしない(後述する特定領域入球演出を実行しない)よう構成してもよい。また、特定領域入球演出に係るサブ側へのコマンドを常にセットしないよう構成してもよい。
【0125】
ステップ1864でYesの場合には、ステップ1900に移行し、ステップ1864でNoの場合にはステップ1860に移行する。他方、ステップ1852でNoの場合には、ステップ1870で、特定遊技制御手段MP50は、確変継続カウンタMP51cをリセット(ゼロクリア)し{本例においては、特定遊技状態(確率変動遊技状態及び又は時間短縮遊技状態)である場合には、右打ちにて遊技を進行するよう構成されており(特定遊技状態にて当選した特別遊技中も含む)、確変継続カウンタ値が0でない場合に当選した特別遊技中には特定領域C22に遊技球がほぼ入球するため、実際には確変継続カウンタ値が0の場合にのみ本処理を実行することとなる}、ステップ1900に移行する。
【0126】
次に、ステップ1900で、特定遊技制御手段MP50は、後述する、時短回数振分実行処理を実行し、ステップ1866に移行する。次に、ステップ1866で、特定遊技制御手段MP50は、特定遊技関連情報一時記憶手段MB30bのフラグエリア内にある、主遊技時短フラグをオンにする。次に、ステップ1868で、特定遊技制御手段MP50は、特定遊技関連情報一時記憶手段MB30bのフラグエリア内にある、補助遊技時短フラグをオンにし、次の処理(ステップ1910の処理)に移行する。尚、本実施形態においては、特別遊技への移行契機となった大当り図柄が同一であっても、当該特別遊技終了後の遊技状態が相違し得るよう構成されており、当該遊技状態の相違によって主遊技図柄に係る変動態様を決定する際に参照されるテーブルが相違し得るよう構成されている{例えば、「7A」図柄に係る特別遊技終了後において、(当該特別遊技の実行中にて特定領域C22に遊技球が入球しなかった、又は、いわゆる確率変動リミッターに到達した、ことに起因して)非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態に移行した場合には、当該特別遊技終了直後の主遊技図柄の変動態様決定時に限定頻度テーブル(限定頻度テーブルA、限定頻度テーブルB又は限定頻度テーブルC)が参照され、他方、「7A」図柄に係る特別遊技終了後において、(当該特別遊技の実行中にて特定領域C22に遊技球が入球した、且つ、いわゆる確率変動リミッターに到達していない、ことに起因して)確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態に移行した場合には、主遊技テーブル3が参照されることとなる}。
【0127】
次に、
図19は、
図18におけるステップ1900のサブルーチンに係る、時短回数振分実行処理のフローチャートである。まず、ステップ1902で、特定遊技制御手段MP50は、今回実行された特別遊技は、長時短大当り図柄(本例では、7A・7B)に係る特別遊技であるか否かを判定する。ステップ1902でYesの場合、ステップ1904で、特定遊技制御手段MP50は、時短回数カウンタMP52cに長時短回数(本例では、35回)をセットする。次に、ステップ1906で、特定遊技制御手段MP50は、限定頻度カウンタMN52cに長回数(本例では、30回)をセットする。次に、ステップ1908で、特定遊技制御手段MP50は、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10‐Cのフラグエリア内にある、限定頻度テーブルA参照フラグをオンにし、次の処理(ステップ1866の処理)に移行する。
【0128】
他方、ステップ1902でNoの場合、ステップ1910で、特定遊技制御手段MP50は、今回実行された特別遊技は、中時短大当り図柄(本例では、2A・5A・5B)に係る特別遊技であるか否かを判定する。ステップ1910でYesの場合、ステップ1912で、特定遊技制御手段MP50は、時短回数カウンタMP52cに中時短回数(本例では、25回)をセットする。次に、ステップ1914で、特定遊技制御手段MP50は、限定頻度カウンタMN52cに中回数(本例では、20回)をセットする。次に、ステップ1916で、特定遊技制御手段MP50は、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10‐Cのフラグエリア内にある、限定頻度テーブルB参照フラグをオンにし、次の処理(ステップ1866の処理)に移行する。
【0129】
他方、ステップ1910でNoの場合、即ち、今回実行された特別遊技が短時短大当り図柄(本例では、2B)に係る特別遊技であった場合、ステップ1918で、特定遊技制御手段MP50は、時短回数カウンタMP52cに短時短回数(本例では、15回)をセットする。次に、ステップ1920で、特定遊技制御手段MP50は、限定頻度カウンタMN52cに短回数(本例では、10回)をセットする。次に、ステップ1922で、特定遊技制御手段MP50は、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10‐Cのフラグエリア内にある、限定頻度テーブルC参照フラグをオンにし、次の処理(ステップ1866の処理)に移行する。
【0130】
尚、長時短大当り図柄(本例では、7A・7B)に係る特別遊技が8R、中時短大当り図柄(本例では、2A・5A・5B)に係る特別遊技が4R、短時短大当り図柄(本例では、2B)に係る特別遊技が2Rとなっており、特別遊技にて実行されるラウンド数が多い大当り図柄ほど、当該大当り図柄に係る特別遊技終了後に時短回数カウンタMP52cにセットされる回数及び限定頻度カウンタMN52cにセットされる回数が多くなるよう(遊技者にとって高利益となるよう)構成されている。また、限定頻度カウンタMN52cにセットされる回数は、任意の数値(本例では、10)の整数倍の値となっているが、これは、前述したように、第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄の図柄変動が途切れない状況下では、限定頻度テーブル参照期間は、参照する限定頻度テーブルに拘らず(限定頻度テーブルAであるか限定頻度テーブルBであるか限定頻度テーブルCであるかに拘らず)所定時間(本例では、60秒)となっていることを担保し易くするための工夫である{他方、例えば、限定頻度カウンタMN52cにセットされる回数が素数(夫々、11回、23回、31回)であったとすると、このことを担保し難くなる}。
【0131】
次に、
図20〜
図26を参照して、サブメイン制御部SM側で実行される制御処理を説明する。まず、
図17は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、副制御基板S側(特に、サブメイン制御部SM側)のメインフローチャートである。ここで、同図(a)の処理は、遊技機への電源投入時等のリセット後に実行されるサブメイン制御部SM側での処理である。即ち、遊技機への電源投入時において、ステップ2002で、サブメイン制御部SMは、メイン側(主制御基板M側)から受信した情報に基づき、初期処理を実行する(例えば、RAMクリア情報を受信した場合→サブ側のRAMを初期化、各種情報コマンドを受信した場合→電断時の演出関連情報をサブ側のRAMに再セット)。その後、サブメイン制御部SMの繰り返し処理ルーチンである(b)を繰り返し実行するループ処理に移行する。ここで、(b)が実行された場合、同図(b)の処理に示されるように、まず、ステップ2100で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、後述する保留情報管理処理を実行する。次に、ステップ2200で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、後述する装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ2300で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、後述する装飾図柄表示制御処理を実行する。次に、ステップ2400で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、後述する特別遊技関連表示制御処理を実行する。次に、ステップ2500で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、後述する演出モード決定処理を実行する。次に、ステップ2600で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、後述する昇格演出実行処理を実行する。次に、ステップ2700で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、表示コマンド送信制御処理(これら一連のサブルーチンでセットされたコマンドをサブサブ制御部SS側に送信する)を実行し、本繰り返し処理ルーチンを終了する。
【0132】
以上のように、サブメイン制御部SMは、リセット後、サブメイン側ルーチン(S2100〜S2700)をループ処理する形態を採用している。また、同図(c)の処理は、サブメイン制御部SMの割り込み処理であり、前述した主制御基板MにおけるSTB信号線からの信号がサブメイン制御部SMのCPUの一端子(本例では、NMI端子)に接続されていた場合における処理フロー(c)である。即ち、サブメイン制御部SMのCPUにおいてNMI割り込みが発生した場合(STB信号線がオンとなった場合)、ステップ2004で、サブメイン制御部SMは、主制御基板M側からのコマンド入力ポート(前述したデータ信号線の入力ポート)を確認する。そして、ステップ2006で、サブメイン制御部SMは、当該確認結果に基づき、サブメイン制御部SM側のRAM(例えば、メイン側情報一時記憶手段SM11b)に、主制御基板M側から送信されたコマンドを一時記憶し、本割り込み処理直前に実行されていた処理へ復帰する。
【0133】
次に、
図21は、
図20におけるステップ2100のサブルーチンに係る、保留情報管理処理のフローチャートである。まず、ステップ2102で、装図保留情報表示制御手段SM22は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、主制御基板M側から新たな保留発生コマンド(第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄に係る保留情報)を受信したか否かを判定する。ステップ2102でYesの場合、ステップ2104で、装図保留情報表示制御手段SM22は、装図保留情報一時記憶手段SM22b内の装図保留カウンタ(本例では、第1主遊技用が最大4個、第2主遊技用が最大4個)に「1」を加算する。次に、ステップ2106で、装図保留情報表示制御手段SM22は、主制御基板M側から送信された保留発生コマンドに基づき、保留情報(特に、主遊技図柄抽選に係る乱数値、或いは、主制御基板M側にて当該乱数値に基づき事前判定した、主遊技図柄当否抽選結果等)を、装図保留情報一時記憶手段SM22bに一時記憶し、ステップ2118に移行する。
【0134】
他方、ステップ2102でNoの場合、ステップ2111で、装図保留情報表示制御手段SM22は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、主制御基板M側から図柄変動表示開始指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2111でYesの場合、ステップ2112で、装図保留情報表示制御手段SM22は、装図保留情報一時記憶手段SM22b内の装図保留カウンタから「1」を減算する。次に、ステップ2114で、装図保留情報表示制御手段SM22は、当該図柄変動に係る保留情報を、装図保留情報一時記憶手段SM22bから削除すると共に、残りの保留情報をシフトする。次に、ステップ2116で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグ領域にアクセスし、図柄内容決定許可フラグをオンにし、ステップ2118に移行する。次に、ステップ2118で、装図保留情報表示制御手段SM22は、演出表示手段SSを駆使して演出表示装置SG上(特に、第1保留表示部SG12、第2保留表示部SG13)に、装図保留情報一時記憶手段SM22b内の装図保留カウンタ値と同数の保留表示ランプを点灯表示し、次の処理(ステップ2200の処理)に移行する。尚、ステップ2111でNoの場合には、ステップ2118に移行する。
【0135】
次に、
図22は、
図20におけるステップ2200のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2202で、装図表示内容決定手段SM21nは、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリアを参照し、図柄内容決定許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2202でYesの場合、ステップ2204で、装図表示内容決定手段SM21nは、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリア内にある、図柄内容決定許可フラグをオフにする。次に、ステップ2206で、装図表示内容決定手段SM21n(及び予告演出表示内容決定手段SM24n、リーチ演出表示内容決定手段SM25n)は、メイン側情報一時記憶手段SM11b内に一時記憶された図柄情報(主遊技図柄に係る停止図柄・変動態様)と、装図変動内容決定用抽選テーブルSM21taとを参照して、装飾図柄の停止図柄{例えば、主遊技図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合には、「7・7・7」等のゾロ目、ハズレ図柄である場合には、「1・3・5」等のバラケ目}及び変動態様{例えば、主遊技図柄に係る変動態様が短時間変動である場合には、非リーチ、長時間変動である場合には、ノーマルリーチやスーパーリーチ等}を決定し装図表示関連情報一時記憶手段SM21b(及び予告演出関連情報一時記憶手段SM24b、リーチ演出関連情報一時記憶手段SM25b)に一時記憶する。
【0136】
次に、ステップ2208で、装図表示内容決定手段SM21nは、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリア内にある、図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。尚、ステップ2202でNoの場合にも、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。
【0137】
次に、
図23は、
図20におけるステップ2300のサブルーチンに係る、装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2302で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリアを参照し、図柄内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2302でYesの場合、ステップ2304で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリア内にある、図柄内容決定フラグをオフにする。次に、ステップ2306で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリア内にある、図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ2309で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図変動時間管理タイマSM21tをスタートし、ステップ2310に移行する。尚、ステップ2302でNoの場合にも、ステップ2310に移行する。
【0138】
次に、ステップ2310で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリアを参照し、図柄変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2310でYesの場合、ステップ2311で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図変動時間管理タイマSM21tのタイマ値を確認する。次に、ステップ2312で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図変動時間管理タイマSM21tと装図表示関連情報一時記憶手段SM21bに一時記憶された変動態様とに基づき、装飾図柄の変動開始タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ2312でYesの場合、ステップ2314で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装飾図柄の変動表示コマンドをセット(ステップ2700の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2330に移行する。
【0139】
他方、ステップ2312でNoの場合、ステップ2316で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図変動時間管理タイマSM21tと装図表示関連情報一時記憶手段SM21bに一時記憶された変動態様とに基づき、装飾図柄の停止表示タイミング(仮停止表示タイミング)に到達したか否かを判定する。ステップ2316でYesの場合、ステップ2318で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装飾図柄の停止表示コマンド(仮停止表示コマンド)をセット(ステップ2700の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2330に移行する。
【0140】
他方、ステップ2316でNoの場合、ステップ2320で、予告演出表示制御手段SM24(及びリーチ演出表示制御手段SM25)は、装図変動時間管理タイマSM21tと予告演出関連情報一時記憶手段SM24b(及びリーチ演出関連情報一時記憶手段SM25b)に一時記憶された変動態様とに基づき、予告画像やリーチ画像の表示タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ2320でYesの場合、ステップ2322で、予告演出表示制御手段SM24(及びリーチ演出表示制御手段SM25)は、当該予告画像やリーチ画像に係る画像表示コマンドをセット(ステップ2700の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2330に移行する。尚、ステップ2320でNoの場合にも、ステップ2330に移行する。
【0141】
次に、ステップ2330で、装飾図柄表示制御手段SM21は、主遊技図柄が停止表示されたか否かを判定する(例えば、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、主制御基板M側から主遊技図柄が停止表示される旨の情報=図柄確定表示指示コマンドを受信したか否かを判定する)。ステップ2330でYesの場合、ステップ2336で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装飾図柄の停止表示コマンド(確定表示コマンド)をセット(ステップ2700の表示コマンド送信制御処理にてサブサブ制御部SS側に送信される)する。次に、ステップ2338で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図変動時間管理タイマSM21tを停止すると共にリセット(ゼロクリア)する。次に、ステップ2340で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリア内にある、図柄変動中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2400の処理)に移行する。尚、ステップ2310又はステップ2330でNoの場合にも、次の処理(ステップ2400の処理)に移行する。
【0142】
次に、
図24は、
図20におけるステップ2400のサブルーチンに係る、特別遊技関連表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2401で、背景演出表示制御手段SM23は、背景演出関連情報一時記憶手段SM23bのフラグエリアを参照し、終了デモ演出中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2401でYesの場合、ステップ2402で、背景演出表示制御手段SM23は、背景演出関連情報一時記憶手段SM23bのフラグエリアを参照し、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2402でYesの場合、ステップ2404で、背景演出表示制御手段SM23は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、メイン側から特別遊技開始表示指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2404でYesの場合、ステップ2406及びステップ2408で、背景演出表示制御手段SM23は、背景演出関連情報一時記憶手段SM23bのフラグエリア内にある、特別遊技中フラグをオンにすると共に、演出表示装置SG上で大当り開始表示を行い(大当りの種類に基づき適宜表示を行う)、ステップ2412に移行する。尚、ステップ2402でNoの場合にも、ステップ2412に移行する。
【0143】
次に、ステップ2412で、背景演出表示制御手段SM23は、メイン側から逐次送信されている遊技情報に基づき、演出表示装置SG上にてラウンド数と入賞個数を逐次表示する(遊技性や大当りの種類等に基づき、必要に応じて適宜実行すればよい)。次に、ステップ2416で、背景演出表示制御手段SM23は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、メイン側から特定領域入球演出(特定領域C22に遊技球が入球した旨を遊技者に報知する演出であり、例えば「V」と演出表示装置SG上に表示する演出)に係るコマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2416でYesの場合、ステップ2418で、背景演出表示制御手段SM23は、特定領域入球演出(特定領域C22に遊技球が入球した旨を遊技者に報知する演出)に係るコマンドをセット(ステップ2700の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2420に移行する。尚、ステップ2416でNoの場合にも、ステップ2420に移行する。
【0144】
次に、ステップ2420で、背景演出表示制御手段SM23は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、メイン側から特別遊技終了デモ開始に係るコマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2420でYesの場合、ステップ2422で、背景演出表示制御手段SM23は、特別遊技終了デモ開始に係るコマンドをセット(ステップ2700の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)する。次に、ステップ2424で、背景演出表示制御手段SM23は、背景演出関連情報一時記憶手段SM23bのフラグエリア内にある、終了デモ演出中フラグをオンにし、ステップ2430に移行する。尚、ステップ2401でNoの場合にも、ステップ2430に移行する。
【0145】
次に、ステップ2430で、背景演出表示制御手段SM23は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、メイン側から特別遊技終了デモ終了に係るコマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2430でYesの場合、ステップ2432で、背景演出表示制御手段SM23は、背景演出関連情報一時記憶手段SM23bのフラグエリア内にある、終了デモ演出中フラグをオフにする。次に、ステップ2434で、背景演出表示制御手段SM23は、背景演出関連情報一時記憶手段SM23bのフラグエリア内にある、特別遊技中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2500の処理)に移行する。尚、ステップ2404、ステップ2420又はステップ2430でNoの場合にも、次の処理(ステップ2500の処理)に移行する。
【0146】
次に、
図25は、
図20におけるステップ2500のサブルーチンに係る、演出モード決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2502で、予告演出表示制御手段SM24は、背景演出関連情報一時記憶手段SM23bのフラグエリアを参照し、特別遊技中フラグがオン且つ終了デモ演出中フラグがオフであるか否かを判定する(特別遊技中フラグがオン且つ終了デモ演出中フラグがオフである状況においては、特別遊技に係るラウンド数と入賞個数が表示されている)。ステップ2502でYesの場合、ステップ2504で、予告演出表示制御手段SM24は、演出モードを特別遊技中演出モードに決定し、ステップ2510に移行する。ここで、演出モードとは、演出内容を決定する際に参照される演出グループであり、決定されている演出モードの種類によって表示される演出系統(表示される動画像内容)が相違し得るよう構成されている。
【0147】
次に、ステップ2502でNoの場合、ステップ2506で、予告演出表示制御手段SM24は、背景演出関連情報一時記憶手段SM23bのフラグエリアを参照し、終了デモ演出中フラグがオンであるか否か判定する。ステップ2506でYesの場合、ステップ2508で、予告演出表示制御手段SM24は、演出モードを終了デモ中演出モードに決定し、ステップ2510に移行する。次に、ステップ2510で、予告演出表示制御手段SM24は、実行中の特別遊技は右打ち指示演出実行大当り図柄(特別遊技の実行中にて後述する右打ち指示演出が実行される大当り図柄であり、本例では、2B・5A・5B・7A・7B)に係る特別遊技であるか否かを判定する(本処理を実行するタイミングにおいては、特別遊技が実行されている)。ステップ2510でYesの場合、ステップ2512で、予告演出表示制御手段SM24は、右打ち指示演出(遊技者に右打ちを促す演出)を実行(当該演出モード滞在中は常に実行し続ける)し、次の処理(ステップ2600の処理)に移行する。他方、ステップ2510でNoの場合、換言すると、「2A」図柄に係る特別遊技実行中である場合、ステップ2514で、予告演出表示制御手段SM24は、右打ち指示演出(遊技者に右打ちを促す演出)を非実行(当該演出モード滞在中は常に実行しない)とし、次の処理(ステップ2600の処理)に移行する。尚、本実施形態においては、「2A」図柄に係る特別遊技実行中である場合、右打ち指示演出を非実行とするよう構成したが、「2A」図柄に係る特別遊技実行中であっても右打ち指示演出を実行するよう構成してもよい。そのように構成した場合には、当該「2A」図柄に係る特別遊技実行中の右打ち指示演出は、遊技者に認識し難いよう構成すること(指示画像を縮小表示する等)が望ましい。
【0148】
他方、ステップ2506でNoの場合、ステップ2516で、予告演出表示制御手段SM24は、現在の遊技状態が確率変動遊技状態であるか(主遊技確変フラグがオンであるか)否かを判定する。ステップ2516でYesの場合、ステップ2518で、予告演出表示制御手段SM24は、演出モードを確率変動演出モード(装飾図柄の変動態様に基づき演出内容が決定されるモード)に決定する。次に、ステップ2520で、予告演出表示制御手段SM24は、当該確率変動演出モードの滞在期間において装飾図柄の表示と保留表示ランプの表示とを消去する。次に、ステップ2522で、予告演出表示制御手段SM24は、右打ち指示演出(遊技者に右打ちを促す演出)を実行(当該演出モード滞在中は常に実行し続ける)し、次の処理(ステップ2600の処理)に移行する。尚、本実施形態においては、演出モードが確率変動演出モードである場合には、装飾図柄の変動態様に基づき演出内容が決定されるよう構成したが、当該モード中(確率変動遊技状態中)に選択され得る変動態様を1種類のみとして、当該モード中の演出を、装飾図柄の変動態様に拘らず当該演出モードの間数変動に跨って実行される演出とするよう構成してもよい。
【0149】
他方、ステップ2516でNoの場合、ステップ2524で、予告演出表示制御手段SM24は、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態開始タイミングから所定期間(本例では、60秒)以内であるか否かを判定する。尚、本実施形態においては、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態の場合に選択され得る演出モードは2種類あり、当該非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態開始タイミングからの経過時間によって選択される演出モードが相違し得る。また、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態開始タイミングは、
図18のステップ1900の処理を実行後にステップ1866の処理を実行するタイミングである。
【0150】
ステップ2524でYesの場合、ステップ2526で、予告演出表示制御手段SM24は、演出モードを時短中固定演出{装飾図柄の変動態様に拘らず、所定期間(60秒)の間数変動に跨って実行される演出}実行モードに決定する。次に、ステップ2528で、予告演出表示制御手段SM24は、当該時短中固定演出実行モードの滞在期間において装飾図柄の表示と保留表示ランプの表示とを消去する。次に、ステップ2530で、予告演出表示制御手段SM24は、時短中固定演出実行モードの滞在期間において、ハズレ図柄当選時には停止図柄に係る演出を実行せず(遊技者は停止図柄を視認不能)、大当り図柄当選時にのみ停止図柄に係る演出を実行する(いわゆる、大当り完全告知)。次に、ステップ2532で、予告演出表示制御手段SM24は、予告演出表示制御手段SM24は、右打ち指示演出(遊技者に右打ちを促す演出)を実行(当該演出モード滞在中は常に実行し続ける)し、次の処理(ステップ2600の処理)に移行する。
【0151】
他方、ステップ2524でNoの場合、ステップ2534で、予告演出表示制御手段SM24は、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態開始タイミングから所定期間(本例では、60秒)経過後であるか否かを判定する。ステップ2534でYesの場合、ステップ2536で、予告演出表示制御手段SM24は、演出モードを時短中固定演出終了後モード(装飾図柄の変動態様に基づき演出内容が決定されるモード)に決定する{本実施形態においては、演出モードが時短中固定演出終了後モードである場合には、変動時間は1種類の所定時間(本例では、4秒)となっている}。次に、ステップ2538で、予告演出表示制御手段SM24は、当該時短中固定演出終了後モードの滞在期間において装飾図柄の表示と保留表示ランプの表示とを消去する。次に、ステップ2540で、予告演出表示制御手段SM24は、時短中固定演出終了後モードの滞在期間において、ハズレ図柄当選時には停止図柄に係る演出を実行せず(遊技者は停止図柄を視認不能)、大当り図柄当選時にのみ停止図柄に係る演出を実行する(いわゆる、大当り完全告知)。次に、ステップ2542で、予告演出表示制御手段SM24は、予告演出表示制御手段SM24は、右打ち指示演出(遊技者に右打ちを促す演出)を実行(当該演出モード滞在中は常に実行し続ける)し、次の処理(ステップ2600の処理)に移行する。
【0152】
他方、ステップ2534でNoの場合、ステップ2544で、予告演出表示制御手段SM24は、演出モードを通常遊技演出モード(装飾図柄の変動態様に基づき演出内容が決定されるモード)に決定する。次に、ステップ2546で、予告演出表示制御手段SM24は、当該通常遊技演出モードの滞在期間において装飾図柄の表示と保留表示ランプの表示とを実行する。次に、ステップ2548で、予告演出表示制御手段SM24は、右打ち指示演出(遊技者に右打ちを促す演出)を非実行(当該演出モード滞在中は常に実行しない)とし、次の処理(ステップ2600の処理)に移行する。
【0153】
このように、本実施形態においては、特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行することとなる特別遊技に当選後の遊技の進行は、例えば、「特別遊技実行中(最終ラウンド終了まで)→特別遊技終了デモ中→確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態(遊技状態が確率変動遊技状態であることを維持したまま連続して当選することができる特別遊技の最大回数に達するまで継続)→非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態における開始タイミングから所定期間(本例では、60秒)内→非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態における開始タイミングから所定期間(本例では、60秒)経過後→通常遊技状態」となっており、この場合、特別遊技開始時から特定遊技終了までの期間、前記右打ち指示演出を継続して実行し、特定遊技終了後に通常遊技状態が開始すると前記右打ち指示演出を非実行とするよう構成されている。また、特定遊技中には装飾図柄の表示と保留表示ランプの表示とを消去するよう構成されている。また、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態である場合には、演出内容が前記大当り完全告知となるよう構成されている。
【0154】
また、本実施形態においては、ステップ2520、ステップ2528及びステップ2538にて、装飾図柄の表示と保留表示ランプの表示を消去する(即ち、遊技者に視認不能となる)よう構成したが、当該表示は視認困難としてもよく、通常遊技状態より視認困難となっていればよい。また、装飾図柄の表示と保留表示ランプの表示とを消去している状況では、特別遊技終了後に時間短縮遊技状態に移行してから、時短回数カウンタ値が0になることにより通常遊技状態に移行するまでの期間(初当りから連荘終了までの期間)で遊技者が獲得した(又は、獲得できる)遊技球数(又は、増加した遊技球数)を表示するよう構成してもよい。そのように構成した場合、例えば、確率変動遊技状態に移行したタイミング(以降、初当り)にて、確率変動遊技状態であることを維持したまま連続して当選することができる特別遊技の最大回数(いわゆる、リミッター回数であり、本例では、3回)分すべての特別遊技が、第2主遊技側の最も遊技者にとって利益の少ない大当り図柄(以降、最低利益大当り図柄)に係る特別遊技だった場合に遊技者が獲得し得る遊技球数(最低出玉であり、本例では、2B図柄が当選し続けた場合であり、例えば、2B図柄に係る特別遊技の1回の実行で獲得できる平均遊技球数が200球であった場合に、「200球×3回=600球」となる)を表示し、最低利益大当り図柄以外の大当り図柄が当選した場合には、当該大当り図柄に係る特別遊技で遊技者が獲得し得る遊技球数と最低利益大当り図柄に係る特別遊技で遊技者が獲得し得る遊技球数との遊技球数の差分(例えば、当選した大当り図柄に係る特別遊技の1回の実行で獲得できる平均遊技球数が800球であった場合、「800球−200球=600球」)を、当該大当り図柄に係る特別遊技終了以降の所定のタイミングにて報知し、前記獲得し得る遊技球数に当該遊技球数の差分を足して表示(いわゆる、上乗せ演出)するよう構成してもよい。
【0155】
次に、
図26は、
図20におけるステップ2600のサブルーチンに係る、昇格演出実行処理のフローチャートである。まず、ステップ2602で、予告演出表示制御手段SM24は、予告演出関連情報一時記憶手段SM24bのフラグエリアを参照し、昇格演出実行予定フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2602でYesの場合、ステップ2604で、予告演出表示制御手段SM24は、昇格演出大当り図柄(後述する昇格演出を実行し得る大当り図柄であり、本例では、5A)に係る特別遊技実行中であるか否かを判定する。ステップ2604でYesの場合、ステップ2606で、予告演出表示制御手段SM24は、実行中の特別遊技(本例では、5Aに係る特別遊技)における特定領域C22への遊技球の入球があったか否か(又は、特定領域入球演出実行済みであるか否か)を判定する。ステップ2606でYesの場合、ステップ2608で、予告演出表示制御手段SM24は、予告演出関連情報一時記憶手段SM24bのフラグエリア内にある、昇格演出実行予定フラグをオンにし、ステップ2610に移行する。尚、ステップ2602でNoの場合にも、ステップ2610に移行する。尚、本実施形態においては、昇格演出を実行し得る大当り図柄を「5A」図柄のみとしたがこれには限定されない。そのような構成としては、例えば、特別遊技終了デモ時間が長時間(例えば、60秒)の大当り図柄を複数設けて、当該複数の大当り図柄で昇格演出を実行し得るよう構成することを挙げることができる。
【0156】
次に、ステップ2610で、予告演出表示制御手段SM24は、背景演出関連情報一時記憶手段SM23bのフラグエリアを参照し、終了デモ演出中フラグがオフからオンになったか否か(換言すれば、特別遊技終了デモの実行が開始されたタイミングであるか否か)を判定する。ステップ2610でYesの場合、ステップ2612で、予告演出表示制御手段SM24は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、優先して消化される第2主遊技側の保留が存在するのか否かを判定する。ステップ2612でYesの場合、ステップ2614で、予告演出表示制御手段SM24は、終了デモ開始時昇格演出実行コマンドをセット(ステップ2700の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2640に移行する。
【0157】
他方、ステップ2610、又は、ステップ2612でNoの場合、ステップ2616で、予告演出表示制御手段SM24は、背景演出関連情報一時記憶手段SM23bのフラグエリアを参照し、終了デモ演出中フラグがオンであるか否か(換言すれば、特別遊技終了デモの実行期間中であるか否か)を判定する。ステップ2616でYesの場合、ステップ2618で、予告演出表示制御手段SM24は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、メイン側から新たな保留発生コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2618でYesの場合、ステップ2620で、予告演出表示制御手段SM24は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、ステップ2618で受信した保留発生コマンドは、優先して消化される第2主遊技側の1つ目の保留の発生に係るコマンドであるか否か(第2主遊技側の保留数が0個から1個になったか否か)を判定する。ステップ2620でYesの場合、ステップ2622で、予告演出表示制御手段SM24は、終了デモ中昇格演出実行コマンドをセット(ステップ2700の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2640に移行する。
【0158】
他方、ステップ2616、ステップ2618、又は、ステップ2620でNoの場合、ステップ2623で、予告演出表示制御手段SM24は、背景演出関連情報一時記憶手段SM23bのフラグエリアを参照し、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2623でYesの場合、ステップ2624で、予告演出表示制御手段SM24は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、メイン側から新たな保留発生コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2624でYesの場合、ステップ2626で、予告演出表示制御手段SM24は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、ステップ2624で受信した保留発生コマンドが、優先して消化される第2主遊技側の1つ目の保留の発生に係るコマンドであるか否か(第2主遊技側の保留数が0個から1個になったか否か)を判定する。ステップ2626でYesの場合、ステップ2628で、予告演出表示制御手段SM24は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、第1主遊技側の保留が存在していないか否かを判定する。ステップ2628でYesの場合、ステップ2630で、予告演出表示制御手段SM24は、保留発生時昇格演出実行コマンドをセット(ステップ2700の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2640に移行する。
【0159】
他方、ステップ2624、ステップ2626、又は、ステップ2628でNoの場合、ステップ2632で、予告演出表示制御手段SM24は、第1主遊技図柄に係る装飾図柄の停止コマンド(確定表示)がセットされたか否かを判定する。ステップ2632でYesの場合、ステップ2634で、予告演出表示制御手段SM24は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、優先して消化される第2主遊技側の保留が存在しているか否かを判定する。ステップ2634でYesの場合、ステップ2636で、予告演出表示制御手段SM24は、ステップ2632にて確定表示された装飾図柄がハズレに係る図柄であるか否かを判定する。ステップ2636でYesの場合、ステップ2638で、予告演出表示制御手段SM24は、変動停止時昇格演出実行コマンドをセット(ステップ2700の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2640に移行する。尚、ステップ2636でNoの場合、即ち、第1主遊技図柄の大当り図柄が停止した場合には、当該大当り図柄に係る特別遊技の終了後に確率変動遊技状態に移行することが確定的ではなくなるため(例えば、2A図柄に係る特別遊技中に特定領域C22に遊技球を入球されることは困難であるため)、ステップ2640にて昇格演出実行予定フラグがオフになる。また、停止した大当り図柄が昇格演出大当り図柄(本例では、5A)である場合には、ステップ2608にて再度昇格演出実行予定フラグがオンとなる。尚、ステップ2638における変動停止時昇格演出実行コマンドをセットする条件を、第1主遊技図柄に係る装飾図柄の停止コマンド(確定表示)がセットされこととしているが、第2主遊技側の保留消化が確定的となるタイミングであれば何れのタイミングでもよいので、例えば、第1主遊技図柄の図柄変動中において、第2主遊技側の保留が存在していない状況から存在している状況へと変化した場合には、第1主遊技図柄の図柄変動が継続している間であっても、当該状況へと変化したタイミングで(即ち、優先して消化される第2主遊技側の保留が生起した時点で)、変動停止時昇格演出実行コマンドをセットするよう構成してもよい。
【0160】
ここで、本実施形態においては、昇格演出は、終了デモ開始時昇格演出(ステップ2610〜ステップ2614を実行する処理ルート)と、終了デモ中昇格演出(ステップ2616〜ステップ2622を実行する処理ルート)と、保留発生時昇格演出(ステップ2623〜ステップ2630を実行する処理ルート)と、変動停止時昇格演出(ステップ2632〜ステップ2638を実行する処理ルート)との4種類設けられているが、どの昇格演出も遊技者に現在の遊技状態が確率変動遊技状態である旨を報知していれば演出態様は特に限定されないため、当該昇格演出実行時の遊技状況における適切な演出態様にて実行することが好適である(例えば、昇格演出の実行タイミングにてキャラクターを登場させて「確変確定!」のセリフで報知したり、背景画像として表示されている画像の表示色を青色から赤色に変更する、等)。そして、いずれの昇格演出においても、優先して消化される(且つ、遊技者にとって有利となる)第2主遊技側の保留の消化が確定的となったタイミングを実行タイミングとしているため、遊技状態が確率変動遊技状態である旨を報知したにも拘わらず、非優先して消化される(且つ、遊技者にとって不利となる)第1主遊技側の保留の消化によって、当該報知後において即座に確率変動遊技状態が終了してしまう事態を回避することが可能となる。
【0161】
次に、ステップ2640で、予告演出表示制御手段SM24は、予告演出関連情報一時記憶手段SM24bのフラグエリア内にある、昇格演出実行予定フラグをオフにし、次の処理(ステップ2700の処理)に移行する。尚、ステップ2604、ステップ2606、ステップ2623、ステップ2632、又は、ステップ2634でNoの場合にも、次の処理(ステップ2700の処理)に移行する。
【0162】
次に、
図27を参照しながら、本実施形態における作用について説明する。はじめに、同図は、確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態における大当り図柄の停止後から、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態が終了するまでを示したタイミングチャートである。
【0163】
まず、同図上段のタイミングチャートは、7B図柄に係る大当りで確率変動遊技が終了する場合の作用である。確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態である状況下、図中1aのタイミングにおいて、7B図柄が停止表示され、当該大当り図柄の停止表示に起因して、確率変動遊技状態及び時間短縮遊技状態が終了する(通常遊技状態に移行する)と共に、7B図柄に係る特別遊技(8R)の特別遊技が開始される。次に、図中2aのタイミングにおいて、7B図柄に係る特別遊技が終了し、当該特別遊技が、確率変動遊技状態であることを維持したまま連続して当選することができる最後の特別遊技(特別遊技終了後に確変継続カウンタ値が0となる特別遊技)であったため、遊技状態が非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態となる。尚、終了した特別遊技が7Bに係る特別遊技であったため、当該特別遊技終了後には主遊技図柄の変動態様決定時には限定頻度テーブルAが参照され、時短回数カウンタMP52cには35回がセットされ、限定頻度カウンタMN52cには30回がセットされる。その後、参照される限定頻度テーブルが限定頻度テーブルAであるため、変動時間が2秒の主遊技図柄の変動が繰り返され、図中3aのタイミングにおいて、限定頻度カウンタ値が0となったため、主遊技図柄の変動態様決定時に参照されるテーブルが限定頻度テーブルAから主遊技テーブル3に変更され、以降時間短縮遊技状態が終了するまで、主遊技図柄の変動時間は4秒となる。
【0164】
次に、同図中段のタイミングチャートは、5B図柄に係る大当りで確率変動遊技が終了する場合の作用である。同図上段と同様に、確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態である状況下、図中1bのタイミングにおいて、5B図柄が停止表示され、当該大当り図柄の停止表示に起因して、確率変動遊技状態及び時間短縮遊技状態が終了する(通常遊技状態に移行する)と共に、5B図柄に係る特別遊技(4R)の特別遊技が開始される。次に、図中2bのタイミングにおいて、5B図柄に係る特別遊技が終了し、当該特別遊技が、確率変動遊技状態であることを維持したまま連続して当選することができる最後の特別遊技(特別遊技終了後に確変継続カウンタ値が0となる特別遊技)であったため、遊技状態が非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態となる。尚、終了した特別遊技が5Bに係る特別遊技であったため、当該特別遊技終了後には主遊技図柄の変動態様決定時には限定頻度テーブルBが参照され、時短回数カウンタMP52cには25回がセットされ、限定頻度カウンタMN52cには20回がセットされる。その後、参照される限定頻度テーブルが限定頻度テーブルBであるため、変動時間が3秒の主遊技図柄の変動が繰り返され、図中3bのタイミングにおいて、限定頻度カウンタ値が0となったため、主遊技図柄の変動態様決定時に参照されるテーブルが限定頻度テーブルBから主遊技テーブル3に変更され、以降時間短縮遊技状態が終了するまで、主遊技図柄の変動時間は4秒となる。
【0165】
次に、同図下段のタイミングチャートは、2B図柄に係る大当りで確率変動遊技が終了する場合の作用である。同図上段及び同図中段と同様に、確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態である状況下、図中1cのタイミングにおいて、2B図柄が停止表示され、当該大当り図柄の停止表示に起因して、確率変動遊技状態及び時間短縮遊技状態が終了する(通常遊技状態に移行する)と共に、2B図柄に係る特別遊技(2R)の特別遊技が開始される。次に、図中2cのタイミングにおいて、2B図柄に係る特別遊技が終了し、当該特別遊技が、確率変動遊技状態であることを維持したまま連続して当選することができる最後の特別遊技(特別遊技終了後に確変継続カウンタ値が0となる特別遊技)であったため、遊技状態が非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態となる。尚、終了した特別遊技が2Bに係る特別遊技であったため、当該特別遊技終了後には主遊技図柄の変動態様決定時には限定頻度テーブルCが参照され、時短回数カウンタMP52cには15回がセットされ、限定頻度カウンタMN52cには10回がセットされる。その後、参照される限定頻度テーブルが限定頻度テーブルCであるため、変動時間が6秒の主遊技図柄の変動が繰り返され、図中3cのタイミングにおいて、限定頻度カウンタ値が0となったため、主遊技図柄の変動態様決定時に参照されるテーブルが限定頻度テーブルCから主遊技テーブル3に変更され、以降時間短縮遊技状態が終了するまで、主遊技図柄の変動時間は4秒となる。
【0166】
このように、本実施形態においては、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態開始時から主遊技図柄の変動態様決定時に限定頻度テーブルが参照されることとなるが、参照する限定頻度テーブルは、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態への移行契機となった大当り図柄によって相違し得るよう構成されている。また、限定頻度テーブルを参照し得る主遊技図柄の変動回数(限定頻度カウンタMN52cにセットする回数)も大当り図柄によって相違し得るよう構成されている。ここで、本実施形態においては、限定頻度テーブルを参照し得る主遊技図柄の変動回数が多い程、選択される主遊技図柄の変動時間が短くなるよう構成されており、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態開始時から保留が途切れることなく主遊技図柄の変動が繰り返され、限定頻度テーブルの参照期間が終了するまで(限定頻度カウンタ値が0になるまで)の主遊技図柄の変動時間の合計値は、参照する限定頻度テーブルに拘らず所定時間(本例では、60秒)となっている(以下、当該所定時間を時短中固定演出期間と呼ぶことがある)。このように構成し、且つ、時短中固定演出期間において装飾図柄の表示及び装図保留表示ランプの表示を消去し、前述した時短中固定演出を時間短縮遊技の契機となった大当り図柄に拘らず実行することで、遊技者は当該時短中固定演出からはどの大当り図柄に係る時間短縮遊技が実行されているのかを判別不能/又は困難であるが、実際には、前記時間短縮遊技の契機となった大当り図柄がどの図柄であるかによって遊技者にとっての利益態様が相違し得るという新たな遊技性を創出し得ることとなる。
【0167】
また、本実施形態においては、第1主遊技側のラウンド数が少なく、且つ、第2大入賞口が長開放となる特別遊技における特別遊技終了デモ時間を長時間とし(本例では、60秒)、当該終了デモ時間にて遊技者に右打ちを促す演出を実行することで、特別遊技の終了までに第2主遊技側の保留が生起し易くなり、特別遊技終了時に確率変動遊技状態に移行したにも拘らず第1主遊技側の第2大入賞口が短開放となる特別遊技に当選し、確率変動遊技状態が終了してしまう事態を起こりにくくすることができ(第2主遊技図柄優先消化のため)、遊技者の不利益を防止するユーザーフレンドリーな遊技機とすることができる。
【0168】
本実施形態においては、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態開始タイミングから所定期間(本例では、60秒)経過後に、演出モードが、時短中固定演出実行モードから時短中固定演出終了後モードに移行するよう構成したが、これには限定されず、当該非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態開始タイミングから変動時間の合計時間が前記所定期間と同じ時間となったタイミング(又は、限定頻度テーブルを参照する最終変動が終了したタイミング)で演出モードを、時短中固定演出実行モードから時短中固定演出終了後モードに移行するよう構成してもよい。そのように構成した場合、限定頻度テーブルを参照する期間(演出モードが時短中固定演出実行モードである期間)において主遊技図柄が停止中である場合には、本実施形態の時短中固定演出実行モードにて実行されている演出と齟齬のない演出を補完演出として実行することが好適である。
【0169】
本実施形態においては、昇格演出は、終了デモ開始時昇格演出と、終了デモ中昇格演出と、保留発生時昇格演出と、変動停止時昇格演出の4つのタイミングで実行し得るよう構成したが、昇格演出実行タイミングはこれには限定されない。以下、本発明に係る昇格演出における本実施形態とは異なる実行タイミングを列挙する。
≪昇格演出の実行タイミング≫
・遊技者が右打ちしていることが分かったタイミング(例えば、盤面右側に検出装置を設けて、当該検出装置が所定時間内に2球以上の遊技球の検出をしたタイミング、等)
・特別遊技終了デモ時間中の所定タイミング(例えば、特別遊技終了デモ時間開始から10秒後、等)
・特別遊技終了後の第1主遊技側の保留がなくなったタイミング(例えば、特別遊技終了時に第1主遊技側の保留が1個、第2主遊技側の保留が存在しない状況から、第1主遊技側の保留に係る主遊技図柄の変動が開始し、当該変動が終了したタイミング、等)
・特別遊技中の特定領域に遊技球が入球する以前のタイミング
・特別遊技終了後に所定時間遊技球の発射が検出なし(すべての入球口への遊技球の入球の検出なし)であったタイミング(例えば、待機デモ時間開始タイミング、等)
・遊技者がサブ入力ボタンを押下したタイミング(所定期間のみサブ入力ボタンを有効としてもよい)
・第2主遊技側の保留が存在している状況下の特別遊技開始タイミング
・特別遊技中に特定領域への遊技球の入球(遊技者に右打ちすることを)を促す演出と同時タイミング
【0170】
また、「遊技球が入球可能な入球口である共通入球口と、遊技球が入球可能な入球口であって、共通入球口よりも下流に設けられた第一始動口と、遊技球が入球可能な入球口であって、共通入球口よりも下流に設けられた第二始動口と、共通入球口に入球した遊技球の流下方向を第一始動口及び第二始動口のいずれかに向けて変化させる振分部材と、」を備えた遊技機(即ち、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とへ交互に入球させる盤面構成を備えた遊技機)であって、入球順に保留が消化されるよう構成された遊技機において、前述した昇格演出を実行するよう構成してもよく、このような構成の場合には、遊技者にとって不利となる第1主遊技図柄に係る保留がすべて消化されたタイミングにて確率変動遊技状態や時間短縮遊技状態へ移行した旨を報知することが好適である。
【符号の説明】
【0171】
M 主制御基板、MJ 遊技用情報制御手段
MJ10 入球判定手段、MJ11‐A 第1主遊技始動口入球判定手段
MJ11‐B 第2主遊技始動口入球判定手段、MJ11‐H 補助遊技始動口入球判定手段
MJ11‐C10 第1大入賞口入球判定手段、MJ11‐C20 第2大入賞口入球判定手段
MJ20 乱数取得判定実行手段、MJ21‐A 第1主遊技乱数取得判定実行手段
MJ21‐B 第2主遊技乱数取得判定実行手段、MJ21‐H 補助遊技乱数取得判定実行手段
MJ30 保留制御手段、MJ31 保留消化制御手段
MJ31j 変動開始条件充足判定手段、MJ32 図柄保留手段
MJ32‐A 第1主遊技図柄保留手段、MJ32b‐A 第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段
MJ32‐B 第2主遊技図柄保留手段、MJ32b‐B 第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段
MJ32‐H 補助遊技図柄保留手段、MJ32b‐H 補助遊技図柄保留情報一時記憶手段
MN 遊技内容決定手段、MN10 当否抽選手段
MN11‐A 第1主遊技当否抽選手段、MN11ta‐A 第1主遊技用当否抽選テーブル
MN11‐B 第2主遊技当否抽選手段、MN11ta‐B 第2主遊技用当否抽選テーブル
MN11‐H 補助遊技当否抽選手段、MN11ta‐H 補助遊技用当否抽選テーブル
MN20 特別遊技移行決定手段
MN40 図柄内容決定手段、MN41‐A 第1主遊技図柄決定手段
MN41ta‐A 第1主遊技図柄決定用抽選テーブル、MN41‐B 第2主遊技図柄決定手段
MN41ta‐B 第2主遊技図柄決定用抽選テーブル、MN41‐H 補助遊技図柄決定手段
MN41ta‐H 補助遊技図柄決定用抽選テーブル、MN50 変動態様決定手段
MN51‐A 第1主遊技変動態様決定手段、MN51ta‐A 第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル
MN51‐B 第2主遊技変動態様決定手段、MN51ta‐B 第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル
MN51‐H 補助遊技変動態様決定手段、MN51ta‐H 補助遊技変動態様決定用抽選テーブル
MN52 限定頻度変動態様決定手段、MN52ta‐A 限定頻度変動態様決定用抽選テ‐ブルA
MN52ta‐B 限定頻度変動態様決定用抽選テ‐ブルB、MN52ta‐C 限定頻度変動態様決定用抽選テ‐ブルC、MN52c 限定頻度カウンタ
MP 遊技進行手段
MP10 表示制御手段、MP11‐C 第1・第2主遊技図柄制御手段
MP11t‐C 第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマ
MP11‐H 補助遊技図柄制御手段、MP11t‐H 補助遊技図柄変動管理用タイマMP20‐B 第2主遊技始動口電動役物開閉制御手段
MP21‐B 第2主遊技始動口電動役物開閉条件判定手段、MP22t‐B 第2主遊技始動口電動役物開放タイマ
MP30 特別遊技制御手段、MP31 条件判定手段
MP32 特別遊技内容決定手段、MP32ta 特別遊技内容参照テーブル
MP33 特別遊技実行手段、MP33‐C 第1・第2大入賞口電動役物開閉制御手段
MP33c 入賞球カウンタ
MP34 特別遊技時間管理手段、MP34t 特別遊技用タイマ
MP34t‐2 終了デモ時間タイマ、MP36 振分遊技実行制御手段
MP50 特定遊技制御手段、MP51 確変終了条件判定手段
MP51c 確変継続カウンタ、MP52 時短終了条件判定手段
MP52c 時短回数カウンタ、MB 遊技状態一時記憶手段
MB10‐C 第1・第2主遊技状態一時記憶手段、MB11b‐C 第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段
MB10‐H 補助遊技状態一時記憶手段、MB11b‐H 補助遊技図柄情報一時記憶手段
MB20b 特別遊技関連情報一時記憶手段、MB30b 特定遊技関連情報一時記憶手段
MB40b 振分遊技関連情報一時記憶手段、MT 情報送信制御手段
MT10 コマンド送信用バッファ、MH 賞球払出決定手段
A 第1主遊技周辺機器、A10 第1主遊技始動口
A11s 第1主遊技始動口入球検出装置、A20 第1主遊技図柄表示装置
A21g 第1主遊技図柄表示部、A21h 第1主遊技図柄保留表示部
B 第2主遊技周辺機器、B10 第2主遊技始動口
B11s 第2主遊技始動口入球検出装置、B11d 第2主遊技始動口電動役物
B20 第2主遊技図柄表示装置、B21g 第2主遊技図柄表示部
B21h 第2主遊技図柄保留表示部、
C 第1・第2主遊技共用周辺機器、C10 第1大入賞口
C11s 第1大入賞口入賞検出装置、C11d 第1大入賞口電動役物
C20 第2大入賞口、C21s 第2大入賞口入賞検出装置
C21d 第2大入賞口電動役物、C22 特定領域
C22s 特定領域入球検出装置、
H 補助遊技周辺機器、H10 補助遊技始動口
H11s 補助遊技始動口入球検出装置、H20 補助遊技図柄表示装置
H21g 補助遊技図柄表示部、H21h 補助遊技図柄保留表示部
S 副制御基板、SM 演出表示制御手段(サブメイン制御基板)
SM10 表示情報受信手段、SM11b メイン側情報一時記憶手段
SM20 演出表示制御手段、SM21 装飾図柄表示制御手段
SM21n 装図表示内容決定手段、SM21ta 装図変動内容決定用抽選テーブル
SM21b 装図関連情報一時記憶手段、SM21t 装図変動時間管理タイマ
SM22 装図保留情報表示制御手段、SM22b 装図保留情報一時記憶手段
SM23 背景演出表示制御手段、SM23n 背景演出表示内容決定手段
SM23b 背景演出関連情報一時記憶手段、SM24 予告演出表示制御手段
SM24n 予告演出表示内容決定手段、SM24b 予告演出関連情報一時記憶手段
SM25 リーチ演出表示制御手段、SM25n リーチ演出表示内容決定手段
SM25b リーチ演出関連情報一時記憶手段、SM40 情報送受信制御手段
SS 演出表示手段(サブサブ制御部)、SS10 副情報送受信制御手段
SS20 画像表示制御手段、SS21b 画像表示関連情報一時記憶手段
SG 演出表示装置、SG10 表示領域
SG11 装飾図柄表示領域、SG12 第1保留表示部
SG13 第2保留表示部
KH 賞球払出制御基板
KE 賞球払出装置