(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施例1)
本発明を具体的に説明する前に、まず概要を述べる。本発明の実施例1は、スーパーヘテロダイン構成を有し、かつ受信周波数を決定するための周波数スキャン機能を有する受信装置に関する。前述のごとく、イメージ信号による妨害、隣接チャネルの信号による妨害といった妨害波の誤検出によって、スキャンが停止されてしまう。つまり、イメージ信号の受信、隣接チャネルの妨害波の受信といった希望信号以外の誤検出によるスキャンの停止を回避することが望まれる。
【0012】
これらに対応するために、本実施例に係る受信装置は、上側ヘテロダイン、下側ヘテロダインの一方で、受信信号を検出した場合でも、他方にヘテロダインを変更して、受信信号を検出しなければ、イメージ信号の受信であると判定する。この2回の検出には、検出時間が短いRSSI(Received Signal Strength Indicator)が使用されるので、スキャンスピードが高速化される。また、いずれの検出においても受信信号が検出されることによって、希望信号が配置された周波数での受信であると判定した後、受信装置は、より正確に信号の有無を判定可能なスケルチ電圧をもとに3回目の検出を実行する。
【0013】
図1は、本発明の実施例1に係る受信装置100の構成を示す。受信装置100は、アンテナ10、第1アンプ12、局部発振器14、第1変換部16、BPF(Band−Pass Filter)18、第2アンプ20、第2変換部22、第3アンプ24、IFF(IF Filter)26、リミッタ28、FM(Frequency Modulation)検波部30、出力部32、第1測定部34、整流回路36、雑音アンプ38、第2測定部40、制御部42を含む。制御部42は、第1設定部50、第2設定部52、第3設定部54、第4設定部56を含む。
【0014】
アンテナ10は、FM変調方式の無線通信やFM放送等の無線信号を受信する。無線信号の周波数は、例えば、0.1MHz〜1.3GHzに含まれる。以下では、このような無線周波数を有した信号をRF(Radio Frequency)信号という。なお、説明を明瞭にするために、処理対象となる無線周波数を「fc」と示す。アンテナ10は、RF信号を第1アンプ12へ出力する。第1アンプ12は、アンテナ10からのRF信号を入力し、RF信号を増幅する。第1アンプ12は、増幅したRF信号(以下、これもまた「RF信号」という)を第1変換部16へ出力する。
【0015】
局部発振器14は、第1局部発振信号を第1変換部16へ出力する。第1局部発振信号は、RF信号に対して、上側ヘテロダインあるいは下側ヘテロダインとなる。上側ヘテロダインの第1局部発振信号「f
LO1」は、中間周波数を「f
IF」とした場合に、「fc+f
IF」と示される。一方、下側ヘテロダインの第1局部発振信号「f
LO2」は、「fc−f
IF」と示される。なお、上側ヘテロダインとして出力されるか、あるいは下側ヘテロダインとして出力されるかは、制御部42からの指示にもとづく。ここで、第1局部発振信号の周波数は、例えば、58.15MHz〜1358.05MHzの範囲で設定される。また、局部発振器14は、第2局部発振信号を第2変換部22へ出力する。第2局部発振信号の周波数は固定であり、例えば、57.6MHzに設定される。なお、第1局部発振信号と第2局部発振信号は、同一の発振器からの信号を基準周波数として生成されてもよい。
【0016】
第1変換部16は、第1アンプ12からRF信号を入力するとともに、局部発振器14から第1局部発振信号を入力する。第1変換部16は、ミキサによって構成され、第1局部発振信号をもとに、RF信号を第1IF(Intermediate Frequency)信号に変換する。第1IF信号の周波数f
IFは、例えば、58.05MHzである。IF周波数を一定の値とするために、RF信号の周波数に応じて、第1局部発振信号の周波数が局部発振器14において変更される。
【0017】
第1局部発振信号が上側ヘテロダインである場合、第1変換部16は、f
IFの信号とf
LO1+fcの信号とを生成するが、前者が第1IF信号に相当する。後者は、後述のBPF18によって減衰される。また、第2局部発振信号が下側ヘテロダインである場合、第1変換部16は、f
IFの信号とf
LO2+fcの信号とを生成するが、前者が第1IF信号に相当する。後者は、後述のBPF18によって減衰される。
【0018】
なお、上側ヘテロダインの場合、fc+2f
IFの信号も、第1局部発振信号によって、f
IFに変換される。このようなfc+2f
IFの信号は、イメージ信号と呼ばれ、イメージ信号も周波数変換によって、第1IF信号と同一の周波数にされる。なお、fc+2f
IFは、イメージ周波数と呼ばれる。下側ヘテロダインの場合、fc−2f
IFの信号も、第2局部発振信号によって、f
IFに変換される。このようなfc−2f
IFの信号も、イメージ信号と呼ばれ、イメージ信号も周波数変換によって第1IF信号と同一の周波数にされる。なお、fc−2f
IFも、イメージ周波数と呼ばれる。
【0019】
BPF18は、第1変換部16からの信号を入力し、上側ヘテロダインである場合のf
LO1+fcの信号と、下側ヘテロダインである場合のf
LO2+fcの信号を低減させる。BPF18は、第1IF信号を第2アンプ20へ出力する。第2アンプ20は、BPF18からの第1IF信号を入力し、第1IF信号を増幅する。第2アンプ20は、増幅した第1IF信号(以下、これもまた「第1IF信号」という)を第2変換部22へ出力する。
【0020】
第2変換部22は、第2アンプ20から第1IF信号を入力するとともに、局部発振器14から第2局部発振信号を入力する。第2変換部22は、第1変換部16と同様に、ミキサによって構成され、第2局部発振信号をもとに、第1IF信号を第2IF信号に変換する。第2IF信号の周波数は、例えば、450kHzである。第2変換部22は、第2IF信号を第3アンプ24へ出力する。第3アンプ24は、第2変換部22からの第2IF信号を入力し、第2IF信号を増幅する。第3アンプ24は、増幅した第2IF信号(以下、これもまた「第2IF信号」という)をIFF26へ出力する。
【0021】
IFF26は、第3アンプ24からの信号を入力し、第2IF信号以外の成分を低減させる。IFF26は、例えば、450±5kHzの通過帯域を有する。IFF26は、第2IF信号をリミッタ28へ出力する。リミッタ28は、IFF26からの第2IF信号を入力し、第2IF信号の増幅と振幅制限を行う。リミッタ28は、増幅し振幅制限した第2IF信号(以下、これもまた「第2IF信号」という)をFM検波部30へ出力する。また、リミッタ28は、第2IF信号の信号強度をRSSI電圧として第1測定部34へ出力する。
【0022】
FM検波部30は、リミッタ28からの第2IF信号を入力し、第2IF信号をFM検波することによって、検波信号を生成する。検波信号はベースバンドの信号である。FM検波部30は、検波信号を出力部32、雑音アンプ38へ出力する。出力部32は、FM検波部30からの検波信号を入力し、検波信号を増幅することによって音声信号を生成し、音声信号を図示しないスピーカやヘッドホンから出力させる。第1測定部34は、リミッタ28からのRSSI電圧、つまりFM検波部30に入力される前の第2IF信号の信号強度を測定する。第1測定部34は、RSSI電圧をアナログからデジタルに変換してから、測定を実行する。第1測定部34は、デジタルに変換した測定結果(以下、これもまた「RSSI電圧」という)を制御部42へ出力する。
【0023】
雑音アンプ38は、FM検波部30からの検波信号を入力し、検波信号を増幅する。雑音アンプ38の増幅率は、周波数特性を有する。
図2は、雑音アンプ38の周波数特性を示す。横軸が周波数を示し、縦軸が増幅率を示す。図示のごとく、検波信号の帯域である300Hzから3kHzの増幅率よりも、帯域外である15kHzから25kHzの増幅率の方が大きくなっている。このような周波数帯域により、検波信号の帯域外成分が検波信号よりも増幅されることによって、スケルチ雑音が主成分となる。整流回路36は、雑音アンプ38からの検波信号を入力し、検波信号を整流する。整流回路36は、整流した検波信号(以下、これもまた「検波信号」という)をスケルチ雑音として第2測定部40へ出力する。
【0024】
第2測定部40は、検波信号のスケルチ電圧、つまり整流回路36からのスケルチ雑音の電圧を測定する。第2測定部40は、スケルチ雑音をアナログからデジタルに変換してから、測定を実行する。第2測定部40は、デジタルに変換した測定結果(以下、これもまた「スケルチ電圧」という)を制御部42へ出力する。
【0025】
制御部42は、第1測定部34において測定したRSSI電圧と、第2測定部40において測定したスケルチ電圧をもとに、局部発振器14を制御する。第1設定部50は、第1アンプ12からのRF信号の周波数を「fc」と想定し、その想定した周波数に対して、局部発振器14から出力される第1局部発振信号を上側ヘテロダインと下側ヘテロダインの一方に設定する。ここでは、上側ヘテロダインに設定する。そのため、第1設定部50は、fc+f
IFとなる周波数「f
LO1」に第1局部発振信号を設定する。
【0026】
第2設定部52は、第1設定部50による設定がなされた状態において、RSSI電圧を取得する。このRSSI電圧は、上側ヘテロダインで受信した場合の信号強度といえる。第2設定部52は、RSSI電圧と第1しきい値とを比較する。第1しきい値は、計算機シミュレーションあるいは実験等により予め設定される。RSSI電圧が第1しきい値よりも大きくなる第1条件を満たした場合に、第2設定部52は、信号が存在すると判定する。それに応じて、第2設定部52は、局部発振器14から出力される第1局部発振信号を、上側ヘテロダインから下側ヘテロダインに変更する。そのため、第2設定部52は、fc−f
IFとなる周波数「f
LO2」に第1局部発振信号を設定する。一方、第1条件を満たさない場合、第2設定部52は、信号が存在しないと判定し、判定結果を第4設定部56に通知する。
【0027】
第3設定部54は、第2設定部52による設定がなされた状態において、RSSI電圧を取得する。このRSSI電圧は、下側ヘテロダインで受信した場合の信号強度といえる。第3設定部54は、RSSI電圧と第1しきい値とを比較する。RSSI電圧が第1しきい値よりも大きくなる第2条件を満たした場合に、第2設定部52は、信号が存在しており、第2設定部52において検出した信号はイメージ信号ではないと判定する。それに応じて、第3設定部54は、局部発振器14から出力される第1局部発振信号を、上側ヘテロダインと下側ヘテロダインのうち、通常受信時に使用する方に設定する。ここでは、上側ヘテロダインへの変更がなされる。一方、第2条件を満たさない場合、第2設定部52は、信号が存在しておらず、第2設定部52において検出した信号はイメージ信号であると判定し、判定結果を第4設定部56に通知する。
【0028】
第4設定部56は、第3設定部54において通常受信時に使用する方に設定した状態において、スケルチ電圧を取得する。第3設定部54は、スケルチ電圧と第2しきい値とを比較する。第2しきい値も、第1しきい値と同様に、計算機シミュレーションあるいは実験等により予め設定される。スケルチ電圧が第2しきい値よりも小さくなる第3条件を満たした場合に、第3設定部54は、信号は存在していると判定する。これは、復調帯域外のノイズレベルが抑圧されている状態といえる。それに応じて、第3設定部54は、局部発振器14から出力される第1局部発振信号の周波数を現在の値に固定する。そのため、スキャンが停止される。
【0029】
一方、第3条件を満たさない場合、第3設定部54は、信号は存在せず隣接チャネルの信号による妨害が存在していると判定する。これは、復調帯域外のノイズレベルが抑圧されていない状態といえる。つまり、隣接チャネルの信号が受信され、これが、IFF26における450±5kHzの通過帯域から外れているが、信号レベルが大きいので、RSSIを検出しているリミッタ28で歪む。この歪により発生した信号により、ヘテロダインを切りかえる前後であってもRSSI電圧が検出される。歪により発生した信号をFM検波部30が検波しても雑音となるため、雑音アンプ38の帯域の雑音は抑圧されず、スケルチ電圧は下がらない。
【0030】
第4設定部56は、第2設定部52において第1条件が満たされない場合、第3設定部54において第2条件が満たされない場合、第3条件が満たされない場合のいずれかに該当する場合に、局部発振器14から出力される第1局部発振信号の周波数「fc」を変更し、第1設定部50から処理を実行させる。そのため、第1設定部50は、上側ヘテロダインに設定する。このように、新たな周波数に対してスキャンが継続される。つまり、イメージ信号や隣接チャネルの妨害によりスキャンが停止することがなく、精度よくスキャンを停止することが可能となる。
【0031】
このように、制御部42は、上側ヘテロダインに設定した場合の信号強度と、下側ヘテロダインに設定した場合の信号強度のいずれもが第1しきい値よりも大きく、かつスケルチ電圧が第2しきい値よりも小さくなる条件を満たす場合に、第1局部発振信号の周波数を固定する。一方、制御部42は、当該条件を満たさない場合に、第1局部発振信号の周波数を変更する。
【0032】
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0033】
以上の構成による受信装置100の動作を説明する。
図3は、受信装置100によるスキャン手順を示すフローチャートである。RSSIが第1しきい値よりも大きければ(S10のY)、第2設定部52は、ヘテロダインを変更する(S12)。RSSIが第1しきい値よりも大きければ(S14のY)、第3設定部54は、ヘテロダインを戻す(S18)。スケルチ電圧が第2しきい値よりも小さければ(S20のY)、第4設定部56は、周波数を固定する(S24)。RSSIが第1しきい値よりも大きくなければ(S10のN)、第1設定部50は、周波数を変更してスキャンを再開し(S22)、ステップ10に戻る。RSSIが第1しきい値よりも大きくなければ(S14のN)、第1設定部50は、ヘテロダインを戻して(S16)、周波数を変更してスキャンを再開し(S22)、ステップ10に戻る。スケルチ電圧が第2しきい値よりも小さくなければ(S20のN)、第1設定部50は、周波数を変更してスキャンを再開し(S22)、ステップ10に戻る。
【0034】
本実施例によれば、上側ヘテロダインと下側ヘテロダインとを使用して信号を検出するので、イメージ信号を受信することによるスキャンの停止を回避できる。また、RSSI電力をもとに信号を検出するので、検出時間を短縮できる。また、イメージ信号でない信号を受信した場合に、スケルチ電圧を監視するので、隣接チャネルの信号の影響を低減できる。また、隣接チャネルの信号の影響が大きい場合に、スキャンを続行するので、隣接チャネルの信号の影響が大きいことによるスキャンの停止を回避できる。また、スケルチ電力をもとに監視を実行するので、隣接チャネルの信号の検出精度を向上できる。また、イメージ信号の受信によるスキャン停止の回避により、スキャンスピードを高速化できる。また、ヘテロダイン切りかえでのイメージ判定とともに、隣接チャネルの大入力信号によるスキャンの停止を防止できる。
【0035】
(実施例2)
次に、実施例2を説明する。実施例2は、実施例1と同様に、スーパーヘテロダイン構成を有し、かつ受信周波数を決定するための周波数スキャン機能を有する受信装置に関する。実施例1に係る受信装置は、新たな周波数をスキャンする際に、第1局部発振信号を上側ヘテロダインに戻している。一方、実施例2に係る受信装置は、新たな周波数をスキャンする際に、それまで使用していた上側ヘテロダインあるいは下側ヘテロダインのまま第1局部発振信号を出力する。つまり、下側ヘテロダインを使用してRF信号が検出されなかった場合において、新たな周波数をスキャンする際に、受信装置は、下側ヘテロダインに設定したまま第1局部発振信号を出力する。実施例2に係る受信装置は、
図1と同様のタイプである。ここでは、差異を中心に説明する。
【0036】
第4設定部56は、第2設定部52において第1条件が満たされない場合、第3設定部54において第2条件が満たされない場合、第3条件が満たされない場合のいずれかに該当する場合に、局部発振器14から出力される第1局部発振信号の周波数「fc」を変更し、第2設定部52から処理を実行させる。その際、第2設定部52は、既に設定されている上側ヘテロダインあるいは下側ヘテロダインの設定を変更せずに処理を開始する。つまり、第4設定部56は、既に設定されている上側ヘテロダインあるいは下側ヘテロダインを維持したまま第2設定部52から処理を実行させる。
【0037】
図4は、本発明の実施例2に係る受信装置100によるスキャン手順を示すフローチャートである。RSSIが第1しきい値よりも大きければ(S50のY)、第2設定部52は、ヘテロダインを変更する(S52)。RSSIが第1しきい値よりも大きければ(S54のY)、第3設定部54は、通常受信時のテロダインに戻す(S56)。スケルチ電圧が第2しきい値よりも小さければ(S58のY)、第4設定部56は、周波数を固定する(S62)。RSSIが第1しきい値よりも大きくなければ(S50のN)、第2設定部52は、周波数を変更してスキャンを再開し(S60)、ステップ50に戻る。RSSIが第1しきい値よりも大きくなければ(S54のN)、第2設定部52は、周波数を変更してスキャンを再開し(S60)、ステップ50に戻る。スケルチ電圧が第2しきい値よりも小さくなければ(S58のN)、第2設定部52は、周波数を変更してスキャンを再開し(S60)、ステップ50に戻る。
【0038】
本実施例によれば、ヘテロダインの切替が省略されるので、処理を高速化できる。
【0039】
(実施例3)
次に、実施例3を説明する。実施例3も、これまでと同様に、スーパーヘテロダイン構成を有し、かつ受信周波数を決定するための周波数スキャン機能を有する受信装置に関する。ここでは、特に局部発振器の構成に関する。実施例3に係る局部発振器は、少なくとも2つの発振器を備え、一方が上側ヘテロダインに設定されている場合に、他方が下側ヘテロダインに設定されている。実施例3に係る受信装置は、
図1と同様のタイプである。ここでは、差異を中心に説明する。
【0040】
図5は、本発明の実施例3に係る局部発振器14の構成を示す。局部発振器14は、第1局部発振器70、第2局部発振器72を含む。第1局部発振器70は、周波数「fc」に対する上側ヘテロダインの局部発振信号を出力する。一方、第2局部発振器72は、周波数「fc」に対する下側ヘテロダインの局部発振信号を出力する。なお、第1局部発振器70が下側ヘテロダインの局部発振信号を出力し、第2局部発振器72が上側ヘテロダインの局部発振信号を出力してもよい。また、周波数「fc」を変更する前後において、上側ヘテロダインと下側ヘテロダインとの一方が連続して使用される場合、周波数「fc」を変更する前に第1局部発振器70と第2局部発振器72の一方が使用され、周波数「fc」を変更した後に他方が使用されてもよい。つまり、第1局部発振器70と第2局部発振器72は交互に使用されればよい。
【0041】
本実施例によれば、第1局部発振器と第2局部発振器とを切替ながら使用するので、周波数の切替を高速化できる。
【0042】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。