特許第6296146号(P6296146)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6296146
(24)【登録日】2018年3月2日
(45)【発行日】2018年3月20日
(54)【発明の名称】コンバイン
(51)【国際特許分類】
   A01D 34/24 20060101AFI20180312BHJP
【FI】
   A01D34/24 101
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-250207(P2016-250207)
(22)【出願日】2016年12月23日
【審査請求日】2017年2月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089934
【弁理士】
【氏名又は名称】新関 淳一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100092945
【弁理士】
【氏名又は名称】新関 千秋
(72)【発明者】
【氏名】坂本 憲之
【審査官】 田中 洋介
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−034051(JP,A)
【文献】 実開昭57−065032(JP,U)
【文献】 実開平06−061022(JP,U)
【文献】 特開2001−231335(JP,A)
【文献】 特開2014−183804(JP,A)
【文献】 特開平05−176621(JP,A)
【文献】 特開2010−227019(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0163220(US,A1)
【文献】 米国特許第3896610(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 34/00−34/90
A01D 57/00−69/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行装置(2)の上方に脱穀装置(3)を設け、該脱穀装置(3)の前方に分草装置(7)と刈刃(10)を有する刈取装置(4)を設けたコンバインにおいて、前記刈取装置(4)は刈取上下シリンダ(19)によって上下調節自在に支持されると共に圃場面からの突き上げによって上方退避可能な構成とし、前記刈刃(10)の先端部と走行装置(2)のクローラー(24)の前端部との間に、刈取装置(4)側に設けられ、圃場面に接地して刈取装置(4)を支持する左右のフロート(25)を設け、前記刈取装置(4)の刈取フレーム(15)側の下側伝動ケース(32)に取付けた取付部(33)に、第一アーム(31)の基部を第一軸(34)で回動自在に取付け、第二アーム(35)の基部を機体フレーム(1)側に固定した支持体(36)の先端に第二軸(37)で回動自在に取付け、前記フロート(25)の前後中間部に設けた取付部(26)を、前記第一アーム(31)の先端部と前記第二アーム(35)の先端に取付け、前記左右のフロート(25)の間に接地輪(40)を配置し、該接地輪(40)と左右のフロート(25)を連結フレーム(29)によって連結し、該連結フレーム(29)を、左右方向中央上部に突出部(42)を有する凸型に形成し、該突出部(42)の下側に接地輪(40)を設け、前記第二アーム(35)の先端を前記連結フレーム(29)の直線部(30)に取付け、該連結フレーム(29)の直線部(30)にアーム(28)の上部を取付け、該アーム(28)の下部を前記取付(26)に設けた複数の取付孔(45)に回動支点軸(27)で選択的に取付けることで接地輪(40)の高さを変更可能な構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記フロート(25)の下面が圃場面に接地した通常作業状態において、前記接地輪(40)の下面がフロート(25)の下面より下方に位置する構成とした請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】
前記フロート(25)が、刈取装置(4)の上昇により圃場面から浮上した状態では、このフロート(25)の前端が後端よりも上方に位置する傾斜姿勢となるように構成した請求項2記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインに係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、走行装置の上方に脱穀装置を設けたコンバインの刈取装置を、刈取上下シリンダによって上下調節自在とし、刈取装置が圃場面の凸部に当接すると上方退避するように付勢手段によって上昇側に付勢する技術は、公知である(特許文献1)。
また、従来、刈取装置に、圃場面に接地する可動接地体を設ける技術は、公知である(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−116914号公報
【特許文献2】特開昭63−207311号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記公知例のうち前者のものは、刈取装置側の接地平面部が圃場面の凸部に当接すると上方退避するが、この接地平面部の接地面積が小さいため、上方退避が間に合わず、圃場に突っ込み、破損しやすくなる問題がある。
前記公知例のうち後者のものは、刈取装置の刈り取り高さ制御のため、可動接地体を圃場面に接触させているので、可動接地体が刈取装置を支持することはなく、湿田作業において、刈取高さ制御が間に合わず、刈取装置が圃場に突っ込むという問題がある。
本発明は、上述の問題を解決することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明は、走行装置2の上方に脱穀装置3を設け、該脱穀装置3の前方に分草装置7と刈刃10を有する刈取装置4を設けたコンバインにおいて、前記刈取装置4は刈取上下シリンダ19によって上下調節自在に支持されると共に圃場面からの突き上げによって上方退避可能な構成とし、前記刈刃10の先端部と走行装置2のクローラー24の前端部との間に、刈取装置4側に設けられ、圃場面に接地して刈取装置4を支持する左右のフロート25を設け、前記刈取装置4の刈取フレーム15側の下側伝動ケース32に取付けた取付部33に、第一アーム31の基部を第一軸34で回動自在に取付け、第二アーム35の基部を機体フレーム1側に固定した支持体36の先端に第二軸37で回動自在に取付け、前記フロート25の前後中間部に設けた取付部26を、前記第一アーム31の先端部と前記第二アーム35の先端に取付け、前記左右のフロート25の間に接地輪40を配置し、該接地輪40と左右のフロート25を連結フレーム29によって連結し、該連結フレーム29を、左右方向中央上部に突出部42を有する凸型に形成し、該突出部42の下側に接地輪40を設け、前記第二アーム35の先端を前記連結フレーム29の直線部30に取付け、該連結フレーム29の直線部30にアーム28の上部を取付け、該アーム28の下部を前記取付26に設けた複数の取付孔45に回動支点軸27で選択的に取付けることで接地輪40の高さを変更可能な構成としたことを特徴とするコンバインとしたものである。
請求項2記載の発明は、前記フロート25の下面が圃場面に接地した通常作業状態において、前記接地輪40の下面がフロート25の下面より下方に位置する構成とした請求項1記載のコンバインとしたものである。
請求項3記載の発明は、前記フロート25が、刈取装置4の上昇により圃場面から浮上した状態では、このフロート25の前端が後端よりも上方に位置する傾斜姿勢となるように構成した請求項2記載のコンバインとしたものである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1記載の発明では、刈取装置4がフロート25の接地によって支持されるので、軟弱湿田であっても、刈取装置4の分草装置7等の土中への突っ込みによる破損を防止でき、また、刈取装置4の作業姿勢を安定させることができ、フロート25の取付部26を、刈取装置4側の第一アーム31と機体フレーム1側の第二アーム35により支持しているので、フロート25が圃場面の凸部に突き上げられると、刈取装置4を上昇退避させることができ、フロート25の側方に圃場面に接地する接地輪40を設けているので、乾田においても、圃場面の凸部に対して刈取装置4を確実に上昇退避させることができ、接地輪40が連結フレーム29でフロート25と連結されているので、フロート25により接地輪40を支持でき、支持構成を簡素に構成できる。
請求項記載の発明では、上記請求項1記載の発明の効果に加え、接地輪40は、フロート25の下面が圃場面に接地した通常の刈取作業状態において、接地輪40の下面がフロート25の下面より下方に位置するので、フロート25よりも先に接地輪40が圃場に接地して刈取装置4を支持することになり、フロート25の破損を防止することができる。
請求項記載の発明では、上記請求項1または請求項2記載の発明の効果に加え、フロート25が刈取装置4の上昇により圃場面から浮上した状態では、フロート25の前端が後端より上方に位置する傾斜姿勢となるので、フロート25と圃場面畦等との接触あるいは干渉を防止でき、フロート25の破損を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】コンバインの側面図。
図2】フロート付近の側面図。
図3】刈取装置とフロートと機体フレームの平面図。
図4】フロートと接地輪の平面図。
図5】同他の実施形態の平面図。
図6】刈取装置の上昇状態の側面図。
図7】フロートと接地輪の他の実施形態の平面図。
図8】フロートと接地輪の他の実施形態の平面図。
図9】フロートと接地輪の他の実施形態の平面図。
図10】フロートと接地輪の他の実施形態の平面図。
図11】フロートと接地輪の他の実施形態の平面図。
図12】同平面図。
図13】フロートと接地輪の他の実施形態の平面図。
図14】フロートと接地輪の他の実施形態の平面図。
図15】同側面図。
図16】フロートと接地輪の他の実施形態の平面図。
図17】同側面図。
図18】フロートの他の実施形態の側面図。
図19】同平面図。
図20】フロートと接地輪の他の実施形態の背面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施例を図により説明すると、1は機体フレーム、2は走行装置、3は走行装置2の上方位置に設けた脱穀装置、4は刈取装置、5は脱穀装置3の側部に設けたグレンタンク、6は操縦部である。
刈取装置4は、左右方向に間隔をおいて配置した複数の分草装置7と、各分草装置7の後方に設けた複数の引起装置8等を有して構成する。引起装置8の後方には、穀稈の株元を切断する刈刃10および刈り取った穀稈を搬送する穀稈搬送装置を設ける。穀稈搬送装置の構成は、任意であり、12は株元搬送装置、13は穂先搬送装置、14は脱穀装置3に穀稈を供給する穀稈供給搬送装置である。
刈取装置4は、分草装置7と引起装置8と刈刃10等を刈取フレーム15に取付けて構成し、刈取フレーム15は刈取支持フレーム16の先側に設ける。刈取支持フレーム16の基部には上部横伝動ケース17を設け、上部横伝動ケース17を機体固定部に設けた刈取懸架支持台18(図1)に回転自在に取付け、もって、刈取支持フレーム16の基部を回動自在に取付ける。
【0009】
刈取支持フレーム16と機体フレーム1の間には、刈取装置4を昇降させる刈取上下シリンダ19を取付ける。
刈取上下シリンダ19はピストン(図示省略)を引き伸ばす方向の力が掛かると、ある程度伸長する融通性を備えており、刈取装置4が圃場面の凸部で突き上げられると、刈取装置4が上昇退避し、上昇退避した刈取装置4が圃場面の凸部を通過すると、刈取装置4の自重で刈取装置4が下降するように構成する。
前記刈刃10の先端作用部と走行装置2のクローラー24の前端との間に、刈取装置4が圃場面の凸部で突き上げられると、圃場面に接地して刈取装置4を浮上させるフロート25を設ける。
【0010】
これにより、乾田と湿田に関わらず、オペレータが刈取装置4の対地追従操作を軽減することが可能になり、また、刈取装置4の分草装置7等の土中突っ込みによる破損を防止でき、また、刈取装置4の作業姿勢を安定させることができる。
フロート25は刈取装置4が通常刈取作業状態のとき、圃場面に接地する構成とする。
これにより、乾田と湿田に関わらず、オペレータが刈取装置4の対地追従操作を軽減することが可能になり、また、刈取装置4の分草装置7等の土中突っ込みによる破損を防止でき、また、刈取装置4の作業姿勢を安定させることができる。
【0011】
フロート25の前後中間部に取付部26を設け図2、取付部26に取付けた回動支点軸27にアーム28の先端を取付け図8、アーム28の基部は後述する連結フレーム29の直線部30に取付け、直線部30には別途アーム刈取側アーム31の先端を取付け図2、第一アーム31の基部を刈取フレーム15の下側伝動ケース32に設けた刈取装置4側の取付部33に軸(第一軸)34により回動自在に取付ける。また、連結フレーム29の直線部30には別途アーム機体側アーム35の先端を取付け、第二アーム35の基部は機体フレーム1側に固定状態に設けた支持体36の先端に軸(第二軸)37により回動自在に取付ける図2、3
これにより、フロート25は圃場面の凸部に突き上げられると、支持体36の軸37中心に上方回動し、その結果、刈取装置4を上昇退避させる。
【0012】
フロート25は左右方向に複数並設してもよく、この場合、左右のフロート25のそれぞれの外縁が走行装置2のクローラー24の左右それぞれの外縁よりも内側に位置するように配置する(図4)。
これにより、フロート25が圃場の未刈り稈等との接触を防止することができる。
フロート25の側方には、圃場面に接地する接地輪40を設ける。
これにより、乾田において、フロート25と相俟って圃場面の凸部に対して刈取装置4を確実上昇退避させることができる。
この接地輪40を単体または奇数個配置するときには、各接地輪40は一対のフロート25の間に配置し(図4)、接地輪40を偶数個配置するときには、各フロート25の両側に配置する(図5)。
これにより、フロート25との圃場面の凸部に対する刈取装置4の上昇退避を一層円滑にすることができる。
【0013】
また、図8の接地輪40は前記連結フレーム29でフロート25と連結する構成としている。
これにより、フロート25の支持構成により接地輪40を支持でき、支持構成を簡素に構成できる。
また、図9の連結フレーム29は、展開した平面視において凸型形状に形成し、この連結フレーム29の突部(突出部)42に接地輪40を取付けている。
これにより、接地輪40を大径化し、接地圧を下げて沈下しにくくすることができる。
図9の連結フレーム29は、連結フレーム29の突部42の下部に前記連結フレーム29の直線部30を一体状に設けている。
【0014】
43は接地輪40の取付部材であり、取付部材43に接地輪40を軸40Aにより軸装し、軸40Aは側面視において連結フレーム29の直線部30と略同一軸心状に配置している。
また、接地輪40は、刈取装置4の通常刈取作業状態であって、フロート25の下面が圃場面に接地した状態となる設定状態において、接地輪40の下面はフロート25の下面より所定範囲において下方に位置させる(図2)。
これにより、フロート25よりも先に接地輪40が圃場に接地して刈取装置4を支持することになり、フロート25の破損を防止する作用を期待している。
また、接地輪40はフロート25に対して上下位置変更調節自在に構成してもよい。
【0015】
上下位置変更構成は、任意であるが、図10では連結フレーム29の直線部30にアーム28の上部を取付け、アーム28の下部を取付部26に複数設けた取付孔45に回動支点軸27により選択的に取付け、これにより、接地輪40の高さを変更する構成としている。
図11、12は接地輪40の上下位置変更構成の他の実施形態を示し、接地輪40を取付ける取付部材43の上部に固定された後上がり傾斜姿勢の支持部材47Aに対し、連結フレーム29の上部に溶接固定された被支持部材47Bを外嵌する。被支持部材47Bには角パイプ状の支持部材47Aに対して摺動自在に嵌め合う角穴が形成される。また、被支持部材47Bには左右方向の単一の貫通孔47Cが形成され、支持部材47Aには後上がり傾斜方向に沿って3つの貫通孔47Dが形成される。
【0016】
支持部材47A外嵌した被支持部材47Bを、支持部材47Aの傾斜方向に位置調節し、単一の貫通孔47Cと3つの貫通孔47Dのうちのいずれかの貫通孔47に単一のピン47Eを挿通することで、接地輪40とフロート25の上下方向の相対位置を変更することができる。
図13は、フロート25および接地輪40の支持構成の他の実施形態を示し、フロート25および接地輪40は連結フレーム29を介して刈取フレーム15の下側伝動ケース32に支持させている。
これにより、フロート25および接地輪40を刈取装置4の上下に追従させる支持構成を簡素に構成できる。
50は連結フレーム29を下側伝動ケース32に取付ける取付部材である。
【0017】
図14、15は、フロート25および接地輪40の支持構成の他の実施形態を示し、フロート25および接地輪40は機体フレーム1に設けたミッションケース51に支持させている。
これにより、フロート25および接地輪40を刈取装置4の上下に追従させる支持構成を簡素に構成できる。
この場合、前記支持体36の基部をミッションケース51側に取り付けている(図15)。
実施形態では支持体36の基部をミッションケース51側に取付けたホイルケース51Aに取付けている。
【0018】
図16、17は、 フロート25および接地輪40の支持構成の他の実施形態を示し、フロート25および接地輪40は前記刈取上下シリンダ19に支持させている。
これにより、フロート25および接地輪40を刈取装置4の上下に追従させる支持構成を簡素に構成できる。
52は第二アーム35を刈取上下シリンダ19に取付ける取付部材(支持体36)である。
しかして、前記フロート25は、刈取装置4を上昇させて、フロート25が圃場面より上方位置した状態では、フロート25の前端が後端より上方に位置するように、所謂側面視前上がり傾斜姿勢となるように構成する。
これにより、フロート25と圃場面(畦等)との接触あるいは干渉を防止でき、フロート25の破損を防止できる。
【0019】
フロート25の前上がり傾斜姿勢を保持させる構成は任意であるが、例えば、フロート25本体と回動支点軸27との位置関係を重量バランスを考慮して配置したり、また、フロート25を回動支点軸27中心に前上がり傾斜方向に回動するように付勢するバネ55を設けてもよい(図18図19)。
図20は、フロート25を側面視前上がり傾斜姿勢となるようにする構成の他の実施形態を示し、刈取フレーム15の下側伝動ケース32と連結フレームム41との間にワイヤまたはスプリング等により構成した連結部材56を設けている。
これにより、刈取装置4の上昇の際のフロート25の前上がり傾斜姿勢を確実に保持でき、フロート25と圃場面(畦等)との接触あるいは干渉を防止でき、フロート25の破損を防止できる。
【0020】
(実施形態の作用)
本発明は、上記構成であり、圃場を走行装置2により走行し、刈取装置4により穀稈を刈り取り、刈り取った穀稈を脱穀装置3に供給して脱穀する。
刈取装置4は、複数の分草装置7により圃場の穀稈を分草し、分草した穀稈を引起装置8により引き起こし、引き起した穀稈の株元を刈刃10により切断して刈取作業を行う。
刈取装置4は分草装置7等を取付けた刈取フレーム15を、刈取支持フレーム16の先側に取付けて構成し、刈取支持フレーム16の基部は機体側に回動自在に取付け、刈取支持フレーム16と機体フレーム1の間には刈取装置4を昇降させる刈取上下シリンダ19を取付けているので、詳細は省略するが、刈取装置4を刈取上下シリンダ19により昇降させて所定の刈高さにて刈取作業を行う。
【0021】
しかして、刈刃10の先端作用部と走行装置2のクローラー24の前端との間に、刈取装置4が圃場面の凸部で突き上げられると、圃場面に接地して刈取装置4を浮上させるフロート25を設けているので、乾田と湿田に関わらず、オペレータが刈取装置4の対地追従操作を軽減することが可能になり、また、刈取装置4の分草装置7等の土中突っ込みによる破損を防止でき、また、刈取装置4の作業姿勢を安定させることができる。
フロート25は刈取装置4が通常刈取作業状態のとき、圃場面に接地する構成としているので、乾田と湿田に関わらず、オペレータが刈取装置4の対地追従操作を軽減することが可能になり、また、刈取装置4の分草装置7等の土中突っ込みによる破損を防止でき、また、刈取装置4の作業姿勢を安定させることができる。
【0022】
フロート25の前後中間部に取付部26を設け、取付部26に取付けた回動支点軸27にアーム28の先端を取付け、アーム28の基部は後述する連結フレーム29の直線部30に取付け、直線部30には別途第一アーム(刈取側アーム)31の先端を取付け、第一アーム31の基部を刈取フレーム15の下側伝動ケース32に設けた刈取装置4側の取付部33に軸34により回動自在に取付け、また、連結フレーム29の直線部30には別途第二アーム(機体側アーム)35の先端を取付け、第二アーム35の基部は機体フレーム1側に固定状態に設けた支持体36の先端に軸37により回動自在に取付けているので、フロート25は圃場面の凸部に突き上げられると、支持体36の軸37中心に上方回動し、その結果、刈取装置4を上昇退避させる。
【0023】
フロート25は左右方向に複数並設してもよく、この場合、左右のフロート25のそれぞれの外縁が走行装置2のクローラー24の左右それぞれの外縁よりも内側に位置するように配置しているので、フロート25が圃場の未刈り稈等との接触を防止することができる。
フロート25の側方には、圃場面に接地する接地輪40を設けているので、乾田において、フロート25と相俟って圃場面の凸部に対して刈取装置4を確実上昇退避させることができる。
この接地輪40を単体または奇数個配置するときには、各接地輪40は一対のフロート25の間に配置し、接地輪40を偶数個配置するときには、各フロート25の両側に配置しているので、フロート25との圃場面の凸部に対する刈取装置4の上昇退避を一層円滑にすることができる。
【0024】
また、図8の接地輪40は前記連結フレーム29でフロート25と連結する構成としているので、フロート25の支持構成により接地輪40を支持でき、支持構成を簡素に構成できる。
また、接地輪40は、刈取装置4の通常刈取作業状態であって、フロート25の下面が圃場面に接地した状態となる設定状態において、接地輪40の下面はフロート25の下面より所定範囲において下方に位置させているので(図2)、フロート25よりも先に接地輪40が圃場に接地して刈取装置4を支持することになり、フロート25の破損を防止する作用を期待している。
また、接地輪40はフロート25に対して上下位置変更調節自在に構成し、図10では直線部30にアーム28の上部を取付け、アーム28の下部を取付部26に複数設けた取付孔45に回動支点軸27により選択的に取付けるので、接地輪40の高さを変更することができる。
【0025】
図13のフロート25および接地輪40の支持構成の他の実施形態では、フロート25および接地輪40は刈取フレーム15の下側伝動ケース32に連結フレーム29を支持させているので、フロート25および接地輪40を刈取装置4の上下に追従させる支持構成を簡素に構成できる。
図14、15のフロート25および接地輪40の支持構成の他の実施形態では、フロート25および接地輪40は機体フレーム1に設けたミッションケース51に支持させているので、フロート25および接地輪40を刈取装置4の上下に追従させる支持構成を簡素に構成できる。
図16、17のフロート25および接地輪40の支持構成の他の実施形態では、フロート25および接地輪40は前記刈取上下シリンダ19に支持させているので、フロート25および接地輪40を刈取装置4の上下に追従させる支持構成を簡素に構成できる。
【0026】
しかして、前記フロート25は、刈取装置4を上昇させて、フロート25が圃場面より上方位置した状態では、フロート25の前端が後端より上方に位置するように、所謂側面視前上がり傾斜姿勢となるように構成しているので、フロート25と圃場面(畦等)との接触あるいは干渉を防止でき、フロート25の破損を防止できる。
フロート25は、図18図19の例では、フロート25を回動支点軸27中心に前上がり傾斜方向に回動するように付勢するバネ55を設けているので、フロート25はバネ55により常時側面視前上がり傾斜姿勢となる。
【0027】
図20のフロート25を側面視前上がり傾斜姿勢となるようにする構成の他の実施形態では、刈取フレーム15の下部横伝動ケース下側伝動ケース32と連結フレーム41との間にワイヤまたはスプリング等により構成した連結部材56を設けているので、刈取装置4の上昇の際のフロート25の前上がり傾斜姿勢を確実に保持でき、フロート25と圃場面(畦等)との接触あるいは干渉を防止でき、フロート25の破損を防止できる。
なお、前記した各実施形態は、理解を容易にするために、個別または混在させて図示および説明しているが、これらの実施例は夫々種々組合せ可能であり、これらの表現によって、構成・作用等が限定されるものではなく、また、相乗効果を奏する場合も勿論存在する。
【符号の説明】
【0028】
1…機体フレーム、2…走行装置、3…脱穀装置、4…刈取装置、5…グレンタンク、6…操縦部、7…分草装置、8…引起装置、10…刈刃、12…株元搬送装置、13…穂先搬送装置、16…刈取支持フレーム、19…刈取上下シリンダ、24…クローラー、25…フロート、26…取付部、27…回動支点軸、28…アーム、29…連結フレーム、30…直線部、31…第一アーム、32…下側伝動ケース、33…取付部、34…軸、35…第二アーム、36…支持体、37…軸、40…接地輪、42…突部、50…取付部材、51…ミッションケース、55…バネ、56…連結部材。
【要約】
【課題】従来、刈取装置側の接地平面部が圃場面の凸部に当接すると上方退避するが、この接地平面部の接地面積が小さいため、上方退避が間に合わず、圃場に突っ込み、破損しやすくなる問題がある。
【解決手段】走行装置2の上方に脱穀装置3を設け、該脱穀装置3の前方に分草装置7と刈刃10有する刈取装置4を設けたコンバインにおいて、前記刈取装置4は刈取上下シリンダ19によって上下調節自在に支持されると共に圃場面からの突き上げによって上方退避可能な構成とし、前記刈刃10の先端部と走行装置2のクローラー24の前端部との間に、刈取装置4側に設けられ、圃場面に接地して刈取装置4を支持するフロート25を設けたことを特徴とするコンバイン。
【選択図】 図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17
図18
図19
図20