【文献】
宮本 哲也,タンパク質に含まれるD-アミノ酸残基の検出に関する研究,博士論文(応用生命工学専攻),日本,東京大学 [オンライン],2011年 3月24日,P76-139,[検索日 2016.07.22],インターネット:〈URL:http://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/dspace/bitstream/22,URL,http://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/dspace/bitstream/2261/51311/2/39-087042.pdf
【文献】
MIYAMOTO Tetsuya, et al.,Generation of Enantiomeric Amino Acids during Acid Hydrolysis of PeptidesDetected by the Liquid Chro,CHEMISTRY & BIODIVERSITY,米国,2010年,Vol.7,P1644-1650
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記解析する工程において、前記所定のフラグメントは、α炭素を含むとともに側鎖を含まず、前記α炭素に結合した水素原子が重水素原子で置換されていないフラグメントである請求項4に記載の結合型アミノ酸のキラル分析方法。
前記フラグメントを生成させる工程において、熱、圧力又は分子衝突により、前記アミノ酸から前記フラグメントを生成することを特徴とする請求項1に記載の結合型アミノ酸のキラル分析方法。
重塩酸重水溶液及び/又は重水を用いて前記結合型アミノ酸を加水分解させる加水分解部をさらに有することを特徴とする請求項7に記載の結合型アミノ酸のキラル分析システム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明を実施するための形態を図面と共に説明する。
【0014】
本実施形態における結合型アミノ酸のキラル分析方法は、重塩酸重水溶液及び/又は重水を用いて結合型アミノ酸を加水分解させる工程と、該加水分解により生成したアミノ酸のD体とL体を光学分割する工程と、該光学分割されたアミノ酸からフラグメントを生成させる工程と、該生成したフラグメントの中から、質量分析によりα炭素を含み、かつ側鎖を含まない所定のフラグメントを選択して解析する工程と、を有する。
【0015】
本実施形態における結合型アミノ酸のキラル分析方法では、結合型アミノ酸の分析過程中に生じるアーティファクトと、結合型アミノ酸に内在するD−アミノ酸残基及び/又はL−アミノ酸残基とを、高い正確度で識別することができる。
【0016】
結合型アミノ酸は、アミノ酸がアミド結合(ペプチド結合)により鎖状に結合してできた化合物であり、例えば、生体内において、タンパク質やペプチドとして存在する。
【0017】
結合型アミノ酸の加水分解とは、一般的に、結合型アミノ酸に水が反応し、分解生成物である遊離アミノ酸が得られる反応である。
【0018】
結合型アミノ酸を加水分解させる工程では、重塩酸重水溶液、重水等を用いて、公知の加水分解方法を適用することができ、例えば、非特許文献1に記載されている加水分解方法を用いることができる。
【0019】
なお、温度や重塩酸、重水の濃度、時間等の加水分解の条件は、任意で設定することができる。ところで、このような加水分解で得られる遊離アミノ酸には、結合型アミノ酸残基の立体配置を維持したものと、工程中に異性化されたものとが含まれ得る。
【0020】
一例として、結合型アミノ酸を重水素と反応させて加水分解させて得られる、遊離アスパラギン酸について説明する。
【0021】
まず、結合型アミノ酸に内在するアスパラギン酸残基を化学式(1)に示す。
【0022】
【化1】
次に、結合型アミノ酸を加水分解させて得られ、工程中に異性化されていないアスパラギン酸を化学式(2)〜(4)に示す。
【0025】
【化4】
さらに、結合型アミノ酸を加水分解させて得られ、工程中に異性化されているアスパラギン酸を化学式(5)〜(7)に示す。
【0028】
【化7】
次に、結合型アミノ酸を加水分解させて得られたアミノ酸のD体とL体を光学分割する。
【0029】
アミノ酸のD体とL体を光学分割する方法としては、特に限定されないが、結晶化、旋光度、酵素反応における性質の違いを利用する方法やジアステレオマー法、不斉要素が異なる相分配を用いる方法等が挙げられる。中でも、キラル認識能を有する固定相(カラム)を用いるクロマトグラフィー法が好ましい。
【0030】
上述したアスパラギン酸のように重水素原子で置換され得る水素原子を含む側鎖を有するアミノ酸残基の場合、例えば化学式(3)及び化学式(5)は1分子に対して1つの水素が重水素に置換されているため同じ質量を示す。同様に、化学式(4)及び化学式(6)は1分子に対して2つの水素が重水素に置換されているため同じ質量を示す。このような構造の分子においては工程中の異性化の履歴が異なるにもかかわらず、質量的に分離することができない。
【0031】
本実施形態において、さらに、光学分割されたアミノ酸又はアミノ酸誘導体それぞれについて、フラグメンテーションにより、フラグメントを生成させる。ここで、フラグメンテーションにより、フラグメンテーション前のアミノ酸又はアミノ酸誘導体よりも質量の小さい一以上のフラグメントを生成することができる。
【0032】
このようなフラグメントは、光学分割されたD体及びL体のそれぞれについて、熱、圧力、分子衝突等により生成させることができ、例えば、質量分析計に備えられている分子衝突機構を用いて生成させることができる。
【0033】
一例として、アスパラギン酸では、例えば、化学式(8)に示す、α炭素を含み、かつ側鎖を含まないフラグメントを生成させる。また、このとき、α炭素及び/又は側鎖を含むフラグメントも生成させてもよい。
【0034】
【化8】
次に、生成したフラグメントを質量分析により質量に基づき分離・検出し、α炭素を含み、かつ側鎖を含まない所定のフラグメントを選択し、解析する。具体的には、α炭素を含み、かつ側鎖を含まない所定のフラグメントであって、α炭素に結合した水素原子が重水素原子で置換されているものといないものを識別することができる。次いで、そのデータに基づいて結合型アミノ酸残基の立体配置を維持したものと工程中に異性化したものを同定し、D−アミノ酸とL−アミノ酸の存在比率や量を解析することができる。
【0035】
このように、重水素原子で置換され得る水素原子を含む側鎖を有するアミノ酸残基であっても、α炭素を含み、かつ側鎖を含まない所定のフラグメントを生成・分離・検出・選択・解析することにより、側鎖に重水素原子が導入されたアーティファクトを排除することができる。
【0036】
これにより、結合型アミノ酸の分析過程中に生じるアーティファクトと、結合型アミノ酸に内在するD−アミノ酸残基及び/又はL−アミノ酸残基とを、高い正確度で識別することが可能となる。
【0037】
なお、フラグメントの構造は、例えば、分析対象のアミノ酸が同位体で置換されている標準品の質量分析スペクトルを解析することにより推定することができる。
【0038】
結合型アミノ酸のキラル分析方法では、光学分割や質量分析の効率を向上させるために、アミノ酸のD体とL体を光学分割する前、又は、アミノ酸のD体とL体を光学分割した後に、アミノ酸を誘導体化してもよい。
【0039】
アミノ酸を誘導体化する際に用いられる誘導体化試薬としては、特に限定されないが、4−フルオロ−7−ニトロベンゾフラザン、4−フルオロ−7−ニトロ−2,1,3−ベンゾキサジアゾール、o−フタルアルデヒド、イソチオシアン酸フェニル、フルオレサミン、ダンシルクロライド等が挙げられる。
【0040】
本実施形態における結合型アミノ酸のキラル分析方法は、結合型アミノ酸に含まれ、加水分解工程で、重水素原子で置換され得る水素原子を含む側鎖を有するアミノ酸残基のD体とL体を識別する分析に好適である。この場合、本実施形態における結合型アミノ酸のキラル分析方法を用いて、結合型アミノ酸に含まれる全てのアミノ酸残基のD体とL体を分析してもよいし、重水素原子で置換され得る水素原子を含む側鎖を有するアミノ酸残基のD体とL体のみを分析してもよい。
【0041】
重水素原子で置換され得る水素原子を含む基としては、特に限定されないが、メチレン基等が挙げられ、例えばカルボキシル基等の電子吸引性基に結合しているメチレン基等である。
【0042】
カルボキシル基に結合しているメチレン基を有するアミノ酸としては、特に限定されないが、アスパラギン酸(Asp)、グルタミン酸(Glu)等が挙げられる。
【0043】
なお、本実施形態における結合型アミノ酸のキラル分析方法は、天然に存在する結合型アミノ酸に限らず、人為的に合成された結合型アミノ酸にも適用することができる。
【0044】
図1は、本実施形態における結合型アミノ酸のキラル分析システム100の構成の一例を示す図である。本実施形態における結合型アミノ酸のキラル分析システム100は、重塩酸重水溶液及び/又は重水を用いて結合型アミノ酸を加水分解させることにより生成したアミノ酸のD体とL体を光学分割する光学分割部104と、光学分割されたアミノ酸について、α炭素を含み、かつ側鎖を含まないフラグメントを生成させるフラグメント生成部106と、生成したフラグメントを質量分析により検出する質量分析部108と、を有する。
【0045】
ここで、結合型アミノ酸のキラル分析システム100は、結合型アミノ酸を重水と反応させて加水分解させる加水分解部102をさらに有していてもよい。また、結合型アミノ酸のキラル分析システム100は、結合型アミノ酸が複数種のアミノ酸を含む場合に、加水分解部102で加水分解された各アミノ酸を分離するアミノ酸分離部103をさらに有していてもよい。また、結合型アミノ酸のキラル分析システム100は、質量分析部108内に、検出された情報を解析する情報解析データ処理部を有していてもよく、又は質量分析部108内に限らず、別途、検出された情報を解析する情報解析データ処理部110を有していてもよい。
【0046】
加水分解部102は、例えば、結合型アミノ酸を含む試料を乾燥させ、真空状態に保持することが可能な反応恒温槽で、結合型アミノ酸を加水分解させる機構を備える。ただし、加水分解部102は、特定の装置としてキラル分析システム100に組み込まれるのではなく、オフラインで加水分解処理を行う構成としてもよい。
【0047】
アミノ酸分離部103は、例えば、逆相ミクロカラム等を含み、目的のアミノ酸を他の成分から分離する。なお、アミノ酸分離部103は、光学分割部104と一体構成とされていてもよい。
【0048】
光学分割部104は、例えば、加水分解後の試料の光学活性を認識する固定相を用いたクロマトグラフィーによる分離機構を備える。
【0049】
フラグメント生成部106は、例えば、光学分割後の試料に分子衝突等のエネルギーを与えることにより断片化させる機構を有する。
【0050】
質量分析部108は、例えば、試料をイオン化し、電気的・磁気的な作用等により質量電荷比に応じて、フラグメントイオンを分離して検出し、質量電荷比、検出強度に関するマススペクトルを得る機構を備える。
【0051】
情報解析部108は、例えば、マススペクトルから、対象となるフラグメントイオンを選択して、定性、定量解析を行い、検量、比率データ等を出力する機構を備える。情報解析部108の構成は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。
【0052】
このような構成の結合型アミノ酸のキラル分析システム100は、結合型アミノ酸の分析過程中に生じるアーティファクトと、結合型アミノ酸に内在するD−アミノ酸残基及び/又はL−アミノ酸残基とを、高い正確度で識別することができる。
【実施例】
【0053】
結合型アミノ酸として、すべてL体のアミノ酸で合成したペプチド(H
2N−)Gly−Pro−Glu−Ala−Asp−Ser−Gly(−COOH)(渡辺化学工業社製)1mgに、重水素化率が100%の0.1M重塩酸(ACROS ORGANICS社製)250μLを加え、4℃で1晩間静置した後、水を蒸発させて乾燥させた。さらに、重水素化率が100%の6M重塩酸(ACROS ORGANICS社製)200μLを加え、ヒーター(Waters社製)を用いて、110℃で20時間加水分解させた後、水を蒸発させて乾燥させた。次に、水100μLを加え、孔径が0.45μmのフィルター(Millipore社製)で濾過した後、8000rpmで5分間遠心分離し、遊離アミノ酸水溶液100μLを得た。
【0054】
得られた遊離アミノ酸水溶液10μLに、pHが8.0の400mMホウ酸ナトリウム緩衝液10μL及びNBD−F(4−フルオロ−7−ニトロベンゾフラザン)(東京化成社製)の40mMアセトニトリル溶液5μLを加えた後、60℃で2分間反応させた後、2体積%トリフルオロ酢酸水溶液75μLを加えて反応を停止させ、アミノ酸のNBD誘導体を得た。
【0055】
2次元HPLC−FL−MS/MSシステムを用いて、アミノ酸のNBD誘導体を分析した。このとき、2次元HPLC−FL−MS/MSシステムの装置構成と分析条件は、以下の通りである。ここで、アミノ酸分離部103において一次元目のカラムを用いて、各アミノ酸のNBD誘導体を分離した。また、光学分割部104において二次元目のカラムを用いて、各アミノ酸のD体とL体とを分離した。
【0056】
・装置構成
<1次元目>
送液ポンプ:3301(資生堂社製)
カラムオーブン:3004(資生堂社製)
オートサンプラー:3033(資生堂社製)
蛍光検出器:3213(資生堂社製)
データ処理プログラム:Ezchrome Elite(資生堂社製)
<2次元目>
送液ポンプ:3201(資生堂社製)
デガッサー:3202(資生堂社製)
カラムオーブン:3014(資生堂社製)
オートサンプラー:3033(資生堂社製)
ハイプレッシャーバルブ:3011(資生堂社製)
蛍光検出器:3013(資生堂社製)
質量分析計:TQ−5500(AB Sciex社製)
データ処理プログラム:Analyst(AB Sciex社製)
・分析条件
<1次元目>
カラム:モノリス型ODSカラム(0.53mm(内径)×1000mm)
移動相:0〜35min;A100%、35〜55min;A100%−B100%(gradient)、55〜100min;B100%、100〜130min;C100%、130〜180min;A100%
移動相の流速:25μL/min
A:5質量%アセトニトリル、0.05質量%トリフルオロ酢酸水溶液
B:18質量%アセトニトリル、0.05質量%トリフルオロ酢酸水溶液
C:85質量%アセトニトリル水溶液
<2次元目>
カラム:SumichiralOA−3200S(1.5mm(内径)×250mm)
グルタミン酸用の移動相:0.8質量%ギ酸のアセトニトリル/メタノール(体積比:80/20)溶液
アスパラギン酸用の移動相:1質量%ギ酸のアセトニトリル/メタノール(体積比:50/50)溶液
移動相の流速:150μL/min
蛍光検出装置:励起波長470nm、蛍光波長530nmにおける蛍光強度を計測
質量分析装置:イオン化電圧5500V、温度600℃で生成した親イオン(m/z:299(Asp);313(Glu))について、衝突エネルギー37eV(Asp);21eV(Glu)を与えて得られたフラグメントイオンを計測
質量分析装置は、フラグメント生成部106及び質量分析部108に対応する。
【0057】
質量分析で検出するフラグメントイオンとして、
(1)アスパラギン酸のNBD誘導体由来の、α炭素及び側鎖を含むイオン(m/z:192)(Asp、側鎖有)と、
(2)アスパラギン酸のNBD誘導体由来の、α炭素を含み、かつ側鎖を含まないイオン(m/z:237)(Asp、側鎖無)と、
(3)グルタミン酸のNBD誘導体由来の、α炭素及び側鎖を含むイオン(m/z:247)(Glu、側鎖有)と、
(4)グルタミン酸のNBD誘導体由来の、α炭素を含み、かつ側鎖を含まないイオン(m/z:149)(Glu、側鎖無)とを選択した。
【0058】
なお、(1)及び(3)は、α炭素に結合した水素原子が重水素原子で置換されていないフラグメントを対象としている。
【0059】
図2に、ペプチドの加水分解生成物に含まれるアスパラギン酸及びグルタミン酸のキラル分析の結果を示す。
図2では、上記(1)〜(4)の結果に加え、蛍光検出結果も示す。
なお、蛍光、MSのそれぞれのクロマトグラムから、式
(D体のクロマトのピークの高さ)/(標準品のD体のクロマトのピークの高さ)/{(L体のクロマトのピークの高さ)/(標準品のL体のクロマトのピークの高さ)+(D体のクロマトのピークの高さ)/(標準品のD体のクロマトのピークの高さ)}×100
により、%Dを算出した。
【0060】
図2から、すべてL体のアミノ酸で合成したペプチドにもかかわらず、D体が検出されたことがわかる。これは、試薬の純度、タンパク質の結合水、反応に用いる重塩酸や試料に内在するプロトンにより、α炭素に結合する水素原子が異性化反応の際に重水素原子に置換されなかったために生じたアーティファクトではないかと推測される。しかし、
図2からわかるように、アスパラギン酸のNBD誘導体由来の、α炭素を含み、かつ側鎖を含まないフラグメントイオン(Asp、側鎖無)においては、アスパラギン酸のNBD誘導体由来の、側鎖を含むフラグメントイオン(Asp、側鎖有)や蛍光検出結果に比べて、D体の検出量が低減している。検出限界をシグナル/ノイズ比(S/N)によって算出して、検出感度を比較した場合、アスパラギン酸のNBD誘導体由来の、α炭素を含み、かつ側鎖を含まないフラグメントイオンにおいては、アーティファクトの識別・選択能を全く有さない蛍光検出と比較して、18.5倍、側鎖を含むフラグメントイオンと比較して、1.6倍に検出感度が向上している。
【0061】
また、グルタミン酸のNBD誘導体由来の、α炭素を含み、かつ側鎖を含まないフラグメントイオン(Glu、側鎖無)においても、グルタミン酸のNBD誘導体由来の、側鎖を含むフラグメントイオン(Glu、側鎖有)や蛍光検出結果に比べて、D体の検出量が低減している。検出限界をシグナル/ノイズ比(S/N)によって算出して、検出感度を比較した場合、グルタミン酸のNBD誘導体由来の、α炭素を含み、かつ側鎖を含まないフラグメントイオンにおいては、蛍光検出と比較して、41.2倍、側鎖を含むフラグメントイオンと比較して、8.3倍に検出感度が向上している。
【0062】
このことは、検出するフラグメントイオンとして、α炭素を含み、かつ側鎖を含まないフラグメントイオンを選択することにより、分析過程中に生じるアーティファクトと、結合型アミノ酸に内在するD−アミノ酸残基及び/又はL−アミノ酸残基とを高い正確度で識別することが可能になったことを示している。
【0063】
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について詳述したが、本発明は上記した特定の実施形態及び実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能なものである。
【0064】
本国際出願は2015年5月11日に出願された日本国特許出願2015−096959号に基づく優先権を主張するものであり、その全内容をここに援用する。