【課題を解決するための手段】
【0006】
これに鑑みて、本発明の諸実施形態は、ヘテロジニアスネットワークにおける下りリンク送信方法、制御装置、基地局、およびヘテロジニアスシステムを提供して、マクロ基地局のリソースが消費される先行技術における問題を解決する。
【0007】
第1の態様によれば、ヘテロジニアスネットワークにおける下りリンク送信方法が提供され、前記方法では、
1つ以上のマイクロ基地局がエッジユーザをほぼ空の状態のサブフレーム(ABS)でスケジューリングする必要がある場合、制御装置により、前記1つ以上のマイクロ基地局のうちから、マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある少なくとも1つのマイクロ基地局を決定するステップと、
前記制御装置により、前記エッジユーザに前記ABSで情報を送信するよう、前記マクロ基地局、および前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局に指示するステップとを含む。
【0008】
第1の態様に従う、第1の態様の適用可能な第1の実施形態では、制御装置により、前記1つ以上のマイクロ基地局のうちから、マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある少なくとも1つのマイクロ基地局を決定する前記ステップは、
前記エッジユーザを前記ABSでスケジューリングするマイクロ基地局の数が1である場合、前記エッジユーザを前記ABSでスケジューリングする前記マイクロ基地局が、前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局であると決定するステップ、または
前記エッジユーザを前記ABSでスケジューリングするマイクロ基地局の数が2以上である場合、協調モードを決定し、前記協調モードの効用関数値に従って、前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局を決定するステップを含み、ここで、前記協調モードは、各マイクロ基地局が前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信するかどうかを指示するために使用される。
【0009】
第1の態様の適用可能な第1の実施形態に従う、第1の態様の適用可能な第2の実施形態では、協調モードを決定し、前記協調モードの効用関数値に従って、前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局を決定する前記ステップは、
前記ABSの各リソースブロックグループ(Resource Block Group,RBG)に対応する複数の協調モードを、各マイクロ基地局が前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに前記
RBGで情報を送信するかどうかに従って決定するステップと、
各協調モードの効用関数値を、各マイクロ基地局が該マイクロ基地局によってスケジューリングされる前記エッジユーザに前記RBGで情報を送信するレートに従って決定するステップと、
効用関数値が最大になる協調モードに従って、前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局を決定するステップとを含む。
【0010】
第1の態様の適用可能な第2の実施形態に従う、第1の態様の適用可能な第3の実施形態では、各協調モードの効用関数値を、各マイクロ基地局が該マイクロ基地局によってスケジューリングされる前記エッジユーザに前記RBGで情報を送信するレートに従って決定する前記ステップは、式
【数1】
に従い、
式中、f
iは、第i協調モードの効用関数値を指し、PF
jは、前記第i協調モードで第jマイクロ基地局によってスケジューリングされるエッジユーザのプロポーショナルフェア(Proportional Fair,PF)パラメータを指し、Nは、前記エッジユーザを前記ABSでスケジューリングするマイクロ基地局の数であり、PF
jの計算式は、
【数2】
であり、
式中、(R_ins)
jは、前記第i協調モードで前記第jマイクロ基地局によって前記RBGでスケジューリングされる前記エッジユーザの瞬時レートを指し、(R_avg)
jは、前記第i協調モードで前記第jマイクロ基地局によって前記RBGでスケジューリングされる前記エッジユーザの平均レートを指す。
【0011】
第1の態様に従う、または第1の態様の適用可能な第1乃至第3の実施形態のいずれか1つの実施形態に従う、第1の態様の適用可能な第4の実施形態では、前記エッジユーザに前記ABSで情報を送信するよう、前記マクロ基地局、および前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局に指示する前記ステップは、
前記マクロ基地局および各マイクロ基地局が、第1重み値、および各マイクロ基地局に対応する第2重み値に個別に従って、協調して前記エッジユーザに情報を送信するよう、前記マクロ基地局に対応する前記第1重み値、および各マイクロ基地局に対応する前記第2重み値を決定し、前記マクロ基地局に対応する前記第1重み値を前記マクロ基地局に送信し、各マイクロ基地局に対応する前記第2重み値を各マイクロ基地局に送信するステップを含み、ここで、各マイクロ基地局は、前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある各マイクロ基地局である。
【0012】
第1の態様の適用可能な第4の実施形態に従う、第1の態様の適用可能な第5の実施形態では、前記マクロ基地局に対応する前記第1重み値、および各マイクロ基地局に対応する前記第2重み値を決定する前記ステップは、
前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要があるマイクロ基地局の数が1である場合、前記エッジユーザと前記マクロ基地局との間の第1チャネル行列、および前記エッジユーザと前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局との間の第2チャネル行列を推定するステップと、前記第1チャネル行列の転置行列に特異値
分解(Singular Value Decomposition,SVD
)を実行して、前記マクロ基地局に対応する前記第1重み値を取得し、前記第2チャネル行列の転置行列にSV
Dを実行して、前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局に対応する前記第2重み値を取得するステップとを含むか、または
前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を同時に送信する必要があるマイクロ基地局の数が2以上である場合、各マイクロ基地局およびスケジューリングされる各エッジユーザに対応する、各マイクロ基地局によってスケジューリングされる各エッジユーザと前記マクロ基地局との間のチャネル行列を推定して、各マイクロ基地局に対応する第1チャネル行列を取得し、各マイクロ基地局によってスケジューリングされる各エッジユーザと各マイクロ基地局との間の第2チャネル行列を推定するステップと、各マイクロ基地局に対応する前記第1チャネル行列の転置行列にSV
Dを実行して、複数の第1重み値を取得し、前記複数の第1重み値に直交化処理を実行して、前記マクロ基地局に対応する前記第1重み値であって、各マイクロ基地局に対応する1つの第1重み値を含む前記第1重み値を取得し、前記第2チャネル行列の転置行列にSV
Dを実行して、各マイクロ基地局に対応する前記第2重み値を取得するステップとを含む。
【0013】
第2の態様によれば、制御装置が提供され、前記制御装置は、
1つ以上のマイクロ基地局がエッジユーザをほぼ空の状態のサブフレーム(ABS)でスケジューリングする必要がある場合、前記1つ以上のマイクロ基地局のうちから、マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある少なくとも1つのマイクロ基地局を決定するように構成された決定モジュールと、
前記マクロ基地局、および前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局に、前記エッジユーザに前記ABSで情報を送信するように指示するように構成された指示モジュールとを含む。
【0014】
第2の態様に従う、第2の態様の適用可能な第1の実施形態では、前記決定モジュールは、
前記エッジユーザを前記ABSでスケジューリングするマイクロ基地局の数が1である場合、前記エッジユーザを前記ABSでスケジューリングする前記マイクロ基地局が、前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局であると決定するか、または
前記エッジユーザを前記ABSでスケジューリングするマイクロ基地局の数が2以上である場合、協調モードを決定し、前記協調モードの効用関数値に従って、前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局を決定するように更に構成され、ここで、前記協調モードは、各マイクロ基地局が前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信するかどうかを指示するために使用される。
【0015】
第2の態様の適用可能な第1の実施形態に従う、第2の態様の適用可能な第2の実施形態では、前記決定モジュールは、
前記ABSの各リソースブロックグループ(RBG)に対応する複数の協調モードを、各マイクロ基地局が前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに前記
RBGで情報を送信するかどうかに従って決定し、
各協調モードの効用関数値を、各マイクロ基地局が該マイクロ基地局によってスケジューリングされる前記エッジユーザに前記RBGで情報を送信するレートに従って決定し、
効用関数値が最大になる協調モードに従って、前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局を決定するように更に構成される。
【0016】
第2の態様の適用可能な第2の実施形態に従う、第2の態様の適用可能な第3の実施形態では、前記決定モジュールによって決定される前記効用関数値は、
【数3】
であり、
式中、f
iは、第i協調モードの効用関数値を指し、PF
jは、前記第i協調モードで第jマイクロ基地局によってスケジューリングされるエッジユーザのプロポーショナルフェア(PF)パラメータを指し、Nは、前記エッジユーザを前記ABSでスケジューリングするマイクロ基地局の数であり、PF
jの計算式は、
【数4】
であり、
式中、(R_ins)
jは、前記第i協調モードで前記第jマイクロ基地局によって前記RBGでスケジューリングされる前記エッジユーザの瞬時レートを指し、(R_avg)
jは、前記第i協調モードで前記第jマイクロ基地局によって前記RBGでスケジューリングされる前記エッジユーザの平均レートを指す。
【0017】
第2の態様に従う、または第2の態様の適用可能な第1乃至第3の実施形態のうちのいずれか1つの実施形態に従う、第2の態様の適用可能な第4の実施形態では、
前記決定モジュールは、前記マクロ基地局に対応する第1重み値、および各マイクロ基地局に対応する第2重み値を決定するように更に構成され、ここで、各マイクロ基地局は、前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある各マイクロ基地局であり、
前記指示モジュールは、前記マクロ基地局および各マイクロ基地局が、前記第1重み値、および各マイクロ基地局に対応する前記第2重み値に個別に従って、協調して前記エッジユーザに情報を送信するよう、前記マクロ基地局に対応する前記第1重み値を前記マクロ基地局に送信し、各マイクロ基地局に対応する前記第2重み値を各マイクロ基地局に送信するように更に構成される。
【0018】
第2の態様の適用可能な第4の実施形態に従う、第2の態様の適用可能な第5の実施形態では、前記決定モジュールは、
前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要があるマイクロ基地局の数が1である場合、前記エッジユーザと前記マクロ基地局との間の第1チャネル行列、および前記エッジユーザと前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局との間の第2チャネル行列を推定し、前記第1チャネル行列の転置行列に特異値
分解(SVD
)を実行して、前記マクロ基地局に対応する前記第1重み値を取得し、前記第2チャネル行列の転置行列にSV
Dを実行して、前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局に対応する前記第2重み値を取得するように更に構成されるか、または
前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を同時に送信する必要があるマイクロ基地局の数が2以上である場合、各マイクロ基地局およびスケジューリングされる各エッジユーザに対応する、各マイクロ基地局によってスケジューリングされる各エッジユーザと前記マクロ基地局との間のチャネル行列を推定して、各マイクロ基地局に対応する第1チャネル行列を取得し、各マイクロ基地局によってスケジューリングされる各エッジユーザと各マイクロ基地局との間の第2チャネル行列を推定し、各マイクロ基地局に対応する前記第1チャネル行列の転置行列にSV
Dを実行して、複数の第1重み値を取得し、前記複数の第1重み値に直交化処理を実行して、前記マクロ基地局に対応する前記第1重み値であって、各マイクロ基地局に対応する1つの第1重み値を含む前記第1重み値を取得し、前記第2チャネル行列の転置行列にSV
Dを実行して、各マイクロ基地局に対応する前記第2重み値を取得するように更に構成される。
【0019】
第3の態様によれば、ヘテロジニアスネットワークにおける下りリンク送信方法が提供され、前記方法は、
基地局により、制御装置によって生成される指示情報を取得するステップであって、前記指示情報は、マクロ基地局と協調して、マイクロ基地局によってスケジューリングされるエッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局を、前記制御装置が決定した後に生成され、かつ前記指示情報は、前記マクロ基地局、および前記マクロ基地局と協調して、前記マイクロ基地局によってスケジューリングされる前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局に、前記エッジユーザにほぼ空の状態のサブフレーム(ABS)で情報を送信するように指示するために使用される、ステップと、
前記基地局により、前記指示情報に従って、前記エッジユーザに前記ABSで情報を送信するステップとを含む。
【0020】
第3の態様に従う、第3の態様の適用可能な第1の実施形態では、前記基地局により、前記指示情報に従って、前記エッジユーザに前記ABSで情報を送信する前記ステップよりも前に、前記方法は、
前記基地局により、前記制御装置によって取得される重み値を取得するステップであって、前記重み値は、前記制御装置が前記基地局と前記エッジユーザとの間のチャネル行列の転置行列に特異値
分解(SVD
)を実行した後に取得される、ステップを更に含み、
前記エッジユーザに前記ABSで情報を送信することは、
前記重み値に従って、前記エッジユーザに前記ABSで情報を送信することを含む。
【0021】
第3の態様の適用可能な第1の実施形態に従う、第3の態様の適用可能な第2の実施形態では、前記基地局が前記マクロ基地局であり、かつ前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を同時に送信する必要があるマイクロ基地局の数が2以上である場合、前記マクロ基地局によって取得される前記重み値は、各マイクロ基地局に対応する相互に直交性を有する重み値を含む。
【0022】
第4の態様によれば、基地局が提供され、前記基地局は、
制御装置によって生成される指示情報を取得するように構成された取得モジュールであって、前記指示情報は、マクロ基地局と協調して、マイクロ基地局によってスケジューリングされるエッジユーザに情報を送信する必要があるマイクロ基地局を、前記制御装置が決定した後に生成され、かつ前記指示情報は、前記マクロ基地局、および前記マクロ基地局と協調して、前記マイクロ基地局によってスケジューリングされる前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局に、前記エッジユーザにほぼ空の状態のサブフレーム(ABS)で情報を送信するように指示するために使用される、取得モジュールと、
前記指示情報に従って、前記エッジユーザに前記ABSで情報を送信するように構成された処理モジュールとを含む。
【0023】
第4の態様に従う、第4の態様の適用可能な第1の実施形態では、
前記取得モジュールは、前記制御装置によって取得される重み値を取得するように更に構成され、ここで、前記重み値は、前記制御装置が前記基地局と前記エッジユーザとの間のチャネル行列の転置行列に特異値
分解(SVD
)を実行した後に取得され、
前記処理モジュールは、前記指示情報に従って、前記エッジユーザに前記ABSで情報を送信するように更に構成される。
【0024】
第4の態様の適用可能な第1の実施形態に従う、第4の態様の適用可能な第2の実施形態では、前記基地局が前記マクロ基地局であり、かつ前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を同時に送信する必要があるマイクロ基地局の数が2以上である場合、前記取得モジュールによって取得される前記重み値は、各マイクロ基地局に対応する相互に直交性を有する重み値を含む。
【0025】
第5の態様によれば、ヘテロジニアスシステムが提供され、前記ヘテロジニアスシステムは、
マクロ基地局と、マイクロ基地局とを含み、
前記マクロ基地局は、制御装置によって生成される指示情報に従って、前記マイクロ基地局のエッジユーザにほぼ空の状態のサブフレーム(ABS)で情報を送信するように構成され、
前記マイクロ基地局は、前記制御装置によって生成される指示情報に従って、前記エッジユーザに前記ABSで情報を送信するように構成され、
前記指示情報は、前記マクロ基地局と協調して、前記マイクロ基地局によってスケジューリングされるエッジユーザに情報を送信する必要があるマイクロ基地局を、前記制御装置が決定した後に生成され、かつ前記指示情報は、前記マクロ基地局、および前記マクロ基地局と協調して、前記マイクロ基地局によってスケジューリングされる前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局に、前記エッジユーザに前記ほぼ空の状態のサブフレーム(ABS)で情報を送信するように指示するために使用される。
【0026】
第5の態様に従う、第5の態様の適用可能な第1の実施形態では、
前記マクロ基地局は、前記指示情報に従って、第1重み値を使用して前記エッジユーザに前記ABSで情報を送信するよう、前記制御装置によって取得される前記第1重み値を取得するように更に構成され、ここで、前記第1重み値は、前記制御装置が前記エッジユーザと前記マクロ基地局との間の第1チャネル行列の転置行列に特異値
分解(SVD
)を実行した後に取得され、
前記マイクロ基地局は、前記指示情報に従って、第2重み値を使用して前記エッジユーザに前記ABSで情報を送信するよう、前記制御装置によって送信される前記第2重み値を取得するように更に構成され、ここで、前記第2重み値は、前記制御装置が前記エッジユーザと前記マイクロ基地局との間の第2チャネル行列の転置行列にSV
Dを実行した後に取得される。
【0027】
第5の態様の適用可能な第1の実施形態に従う、第5の態様の適用可能な第2の実施形態では、前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を同時に送信する必要があるマイクロ基地局の数が2以上である場合、前記マクロ基地局によって取得される前記第1重み値は、前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を同時に送信する必要がある各マイクロ基地局に対応する相互に直交性を有する重み値を含む。
【0028】
第6の態様によれば、制御装置が提供され、前記制御装置は、
1つ以上のマイクロ基地局がエッジユーザをほぼ空の状態のサブフレーム(ABS)でスケジューリングする必要がある場合、前記1つ以上のマイクロ基地局のうちから、マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある少なくとも1つのマイクロ基地局を決定するように構成されたプロセッサと、
前記マクロ基地局、および前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局に、前記エッジユーザに前記ABSで情報を送信するように指示するように構成された送信機とを含む。
【0029】
第6の態様に従う、第6の態様の適用可能な第1の実施形態では、前記プロセッサは、
前記エッジユーザを前記ABSでスケジューリングするマイクロ基地局の数が1である場合、前記エッジユーザを前記ABSでスケジューリングする前記マイクロ基地局が、前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局であると決定するか、または
前記エッジユーザを前記ABSでスケジューリングするマイクロ基地局の数が2以上である場合、協調モードを決定し、前記協調モードの効用関数値に従って、前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局を決定するように更に構成され、ここで、前記協調モードは、各マイクロ基地局が前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信するかどうかを指示するために使用される。
【0030】
第6の態様の適用可能な第1の実施形態に従う、第6の態様の適用可能な第2の実施形態では、前記プロセッサは、
前記ABSの各リソースブロックグループ(RBG)に対応する複数の協調モードを、各マイクロ基地局が前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに前記
RBGで情報を送信するかどうかに従って決定し、
各協調モードの効用関数値を、各マイクロ基地局が該マイクロ基地局によってスケジューリングされる前記エッジユーザに前記RBGで情報を送信するレートに従って決定し、
効用関数値が最大になる協調モードに従って、前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局を決定するように更に構成される。
【0031】
第6の態様の適用可能な第2の実施形態に従う、第6の態様の適用可能な第3の実施形態では、前記プロセッサによって決定される前記効用関数値は、
【数5】
であり、
式中、f
iは、第i協調モードの効用関数値を指し、PF
jは、前記第i協調モードで第jマイクロ基地局によってスケジューリングされるエッジユーザのプロポーショナルフェア(PF)パラメータを指し、Nは、前記エッジユーザを前記ABSでスケジューリングするマイクロ基地局の数であり、PF
jの計算式は、
【数6】
であり、
式中、(R_ins)
jは、前記第i協調モードで前記第jマイクロ基地局によって前記RBGでスケジューリングされる前記エッジユーザの瞬時レートを指し、(R_avg)
jは、前記第i協調モードで前記第jマイクロ基地局によって前記RBGでスケジューリングされる前記エッジユーザの平均レートを指す。
【0032】
第6の態様に従う、または第6の態様の適用可能な第1乃至第3の実施形態のうちのいずれか1つの実施形態に従う、第6の態様の適用可能な第4の実施形態では、
前記プロセッサは、前記マクロ基地局に対応する第1重み値、および各マイクロ基地局に対応する第2重み値を決定するように更に構成され、
前記送信機は、前記マクロ基地局および各マイクロ基地局が、前記第1重み値、および各マイクロ基地局に対応する前記第2重み値に個別に従って、協調して前記エッジユーザに情報を送信するよう、前記マクロ基地局に対応する前記第1重み値を前記マクロ基地局に送信し、各マイクロ基地局に対応する前記第2重み値を各マイクロ基地局に送信するように更に構成され、ここで、各マイクロ基地局は、前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある各マイクロ基地局である。
【0033】
第6の態様の適用可能な第4の実施形態に従う、第6の態様の適用可能な第5の実施形態では、前記プロセッサは、
前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要があるマイクロ基地局の数が1である場合、前記エッジユーザと前記マクロ基地局との間の第1チャネル行列、および前記エッジユーザと前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局との間の第2チャネル行列を推定し、前記第1チャネル行列の転置行列に特異値
分解(SVD
)を実行して、前記マクロ基地局に対応する前記第1重み値を取得し、前記第2チャネル行列の転置行列にSV
Dを実行して、前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局に対応する前記第2重み値を取得するように更に構成されるか、または
前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を同時に送信する必要があるマイクロ基地局の数が2以上である場合、各マイクロ基地局およびスケジューリングされる各エッジユーザに対応する、各マイクロ基地局によってスケジューリングされる各エッジユーザと前記マクロ基地局との間のチャネル行列を推定して、各マイクロ基地局に対応する第1チャネル行列を取得し、各マイクロ基地局によってスケジューリングされる各エッジユーザと各マイクロ基地局との間の第2チャネル行列を推定し、各マイクロ基地局に対応する前記第1チャネル行列の転置行列にSV
Dを実行して、複数の第1重み値を取得し、前記複数の第1重み値に直交化処理を実行して、前記マクロ基地局に対応する前記第1重み値であって、各マイクロ基地局に対応する1つの第1重み値を含む前記第1重み値を取得し、前記第2チャネル行列の転置行列にSV
Dを実行して、各マイクロ基地局に対応する前記第2重み値を取得するように更に構成される。
【0034】
第7の態様によれば、基地局が提供され、前記基地局は、
制御装置によって生成される指示情報を取得するように構成された受信機であって、前記指示情報は、マクロ基地局と協調して、マイクロ基地局によってスケジューリングされるエッジユーザに情報を送信する必要があるマイクロ基地局を、前記制御装置が決定した後に生成され、かつ前記指示情報は、前記マクロ基地局、および前記マクロ基地局と協調して、前記マイクロ基地局によってスケジューリングされる前記エッジユーザに情報を送信する必要がある前記マイクロ基地局に、前記エッジユーザにほぼ空の状態のサブフレーム(ABS)で情報を送信するように指示するために使用される、受信機と、
前記指示情報に従って、前記エッジユーザに前記ABSで情報を送信するように構成されたプロセッサとを含む。
【0035】
第7の態様に従う、第7の態様の適用可能な第1の実施形態では、
前記受信機は、前記制御装置によって取得される重み値を取得するように更に構成され、ここで、前記重み値は、前記制御装置が前記基地局と前記エッジユーザとの間のチャネル行列の転置行列に特異値
分解(SVD
)を実行した後に取得され、
前記プロセッサは、前記重み値および前記指示情報に従って、前記エッジユーザに前記ABSで情報を送信するように更に構成される。
【0036】
第7の態様の適用可能な第1の実施形態に従う、第7の態様の適用可能な第2の実施形態では、前記基地局が前記マクロ基地局であり、かつ前記マクロ基地局と協調して前記エッジユーザに情報を同時に送信する必要があるマイクロ基地局の数が2以上である場合、前記受信機によって取得される前記重み値は、各マイクロ基地局に対応する相互に直交性を有する重み値を含む。
【0037】
これまで説明してきた技術的解決策によれば、本発明の諸実施形態では、マクロ−マイクロ協調送信は、マイクロ基地局のエッジユーザ宛てに行われ、これにより、マクロ基地局がデータをABSで送信しないことにより生じるリソース消費問題を回避することができ、かつマクロ基地局のリソース損失を小さくすることができる。また、マクロ−マイクロ協調送信により、エッジユーザ性能を更に向上させることができ、かつ拡張セル間干渉協調(Enhanced Inter-Cell Interference Coordination,eICIC)機能を更に拡張することができる。
【0038】
本発明の諸実施形態における技術的解決策について一層明確に説明するために、以下に、これらの実施形態について説明するために必要な添付の図面について簡単に紹介する。当然ながら、以下の説明におけるこれらの添付の図面は、本発明の幾つかの実施形態を示しているに過ぎす、この技術分野の当業者であれば、これらの添付の図面から創造的労力を費やすことなく他の図面に想到できるであろう。