(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6296586
(24)【登録日】2018年3月2日
(45)【発行日】2018年3月20日
(54)【発明の名称】災害用のシェルタ
(51)【国際特許分類】
E04H 9/02 20060101AFI20180312BHJP
E04H 9/14 20060101ALI20180312BHJP
【FI】
E04H9/02 301
E04H9/14 Z
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-186179(P2017-186179)
(22)【出願日】2017年9月27日
【審査請求日】2017年10月26日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 中日新聞2017年8月23日版 17面に発表。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517240263
【氏名又は名称】有限会社タック・ケン
(74)【代理人】
【識別番号】100083068
【弁理士】
【氏名又は名称】竹中 一宣
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100165489
【弁理士】
【氏名又は名称】榊原 靖
(72)【発明者】
【氏名】竹内 伸夫
【審査官】
金高 敏康
(56)【参考文献】
【文献】
特開平09−004275(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3149194(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 9/02
E04H 9/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数柱と、この各柱の対峙面、又は角隅の各柱の交差面に、かつこの各柱の立設方向にそれぞれ形成した凹溝と、この凹溝間に両端を嵌合して取付けた多数枚の第1壁板と、前記各柱の外面に取付けるとともに、前記第1壁板に重畳する多数枚の第2壁板と、前記第1壁板と前記第2壁板との間に開設した多数本の間柱と、常時開放の出入口と、この出入口を塞ぐ複数枚の扉と、この各扉を災害時自動に閉める手段と、を備えた筐体でなる、建屋の部屋に備えた災害用のシェルタ。
【請求項2】
多数柱と、この各柱の対峙面、又は角隅の各柱の交差面に、かつこの各柱の立設方向にそれぞれ形成した凹溝と、この凹溝間に両端を嵌合して取付けた多数枚の第1壁板と、前記各柱の外面に取付けるとともに、前記第1壁板に重畳する多数枚の第2壁板と、前記第1壁板と前記第2壁板との間に開設した多数本の間柱と、常時開放の出入口と、この出入口を塞ぐ複数枚の扉と、この各扉を災害時自動に閉める手段と、でなる、建屋の部屋と一体となった災害用のシェルタ。
【請求項3】
前記何れか一枚の扉が、災害時に自動的に閉まる手段は、アクチェエータか、傾斜レール及びロックピン・係止ダンパー・筋交いの組合せ、ワイヤと自動モータとの組合せ、の何れか一つとする請求項1、又は請求項2に記載の災害用のシェルタ。
【請求項4】
前記多数枚の第1壁板と、前記多数枚の第2壁板との間に、断熱材を付設する構成とした請求項1、又は請求項2に記載の災害用のシェルタ。
【請求項5】
前記筐体の床に第1開口部を形成し、この第1開口部は前記建屋の床下に備えた収納室に繋がり、この収納室に、生活用品を保管するか、或いは簡易トイレ、冷蔵庫、又は冷凍庫の機器の中から、何れか一つ、又は複数を付設する構成とした請求項1に記載の災害用のシェルタ。
【請求項6】
前記建屋の床に第2開口部を形成し、この第2開口部は前記収納室に繋がり、この収納室に、生活用品を保管するか、或いは簡易トイレ、冷蔵庫、又は冷凍庫の機器の中から、何れか一つ、又は複数を付設する構成とした請求項5に記載の災害用のシェルタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建屋の部屋に備えた災害用のシェルタか、又は建屋の部屋の一部に備えた災害用のシェルタかに関する。
【背景技術】
【0002】
個々の災害時とか、その避難時において、人(身体)の安全は保たれなければならない。殊に、建屋内においては、設置されたシェルタに避難することが、最適であって、かつ極めて当然と考えられる。しかしながら、建屋内のシェルタに関しては、現状では、構造面とか、価格面、或いは簡易性等を考えた場合、望ましい形状、又は構造は見当たらない。
【0003】
特許文献のシェルタとしては、次のような考案とか、発明が挙げられる。実用新案登録第3164037号公報の考案は、立方体骨格であって、二重構造の天井部と、壁部は厚板を隙間なく設置し、強度を確保することを意図する。しかしながら、木製の素材を緊密に組合せることで強度を図るものであって、目的達成には、改良の余地と、及び/又は、構造の改良が必要と考えられる。また、特開2013−181347号公報の発明は、部屋(室内)に設置した、簡易木造軸組釘打ち工法によるものであり、特段目新しい構造とか素材とかを使用しない。従って、前述の考案と同様に、目的達成には、改良の余地と、及び/又は、構造の改良が必要と考えられる。この発明に対しては、審査の上で、特開2010−156174号公報の発明が引用文献として挙げられている。
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3164037号公報
【特許文献2】特開2013−181347号公報
【特許文献3】特開2010−156174号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述の文献1−3では、一時の避難所としては有効性が見える。しかしながら、本来のシェルタとしての有効性と、機能面とを考えた際には、更に改良と、工夫が必要と考えられる。この改良と工夫とは、例えば、1.は、柱と壁板との連結関係、及び壁の強度確保、2.は、常時開放式出入口、及び自動式閉まり扉、3.は、壁と同じ強度を備え、衝撃対応に叶った天井等である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記1.−3.の問題を解決することを意図し、請求項1−6を提案する。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明は、
多数柱と、各柱の対峙面、又は角隅の各柱の交差面に、かつ各柱の立設方向にそれぞれ形成した凹溝と、凹溝間に両端を嵌合して取付けた多数枚の第1壁板と、前記各柱の
外面に取付けるとともに、前記第1壁板に重畳する多数枚の第2壁板と、前記第1壁板と前記第2壁板との間に開設した多数本の間柱と
、常時開放の出入口と、出入口を塞ぐ複数枚の扉と、各扉を災害時自動に閉める手段と、
を備えた筐体でなる
、建屋の部屋に備えた災害用のシェルタであり、災害時の衝撃に対応できる、例えば、強度性と有効性とを備えたシェルタの提供と、災害時にシェルタ内への迅速な避難と、が図れること、に特徴がある。殊に、常時開放している出入口があり、安心感と前記の迅速な避難に有益である。そして、本発明では、従来の木製(木質)板材と、大工の熟練度とを駆使することで、確実、かつ合理的に構築できる利点と、経済面での有利性とを備える。また、本発明では、複数枚の扉を配備したことで、シェルタに全方向から避難、出入りか、又は必要により、入室又は退室等でき有益である。
【0008】
請求項2の発明は、
多数柱と、各柱の対峙面、又は角隅の各柱の交差面に、かつ各柱の立設方向にそれぞれ形成した凹溝と、凹溝間に両端を嵌合して取付けた多数枚の第1壁板と、前記各柱の
外面に取付けるとともに、前記第1壁板に重畳する多数枚の第2壁板と、前記第1壁板と前記第2壁板との間に開設した多数本の間柱と
、常時開放の出入口と、出入口を塞ぐ複数枚の扉と、各扉を災害時自動に閉める手段と、でなる
、建屋の
部屋と一体となった災害用のシェルタであり、前記請求項1と同じ効果があり、また、従来の建屋にも、簡易に設置できるシェルタである。また、本発明では、複数枚の扉を配備したことで、建屋の全方向から、シェルタに避難、出入りか、又は必要により、入室又は退室等でき有益である。
【0009】
請求項3の発明は、何れか一枚の扉が、災害時に自動的に閉まる手段は、アクチェエータか、傾斜レール及びロックピン・係止ダンパー・筋交いの組合せ、ワイヤと自動モータとの組合せ、の何れか一つとする災害用のシェルタであり、請求項1・2の効果の達成と、併せて、障害者、老人等の弱者の保護に役立つ実益がある。
【0010】
請求項4の発明は、多数枚の第1壁板と、多数枚の第2壁板との間に、断熱材を付設する構成とした災害用のシェルタであり、請求項1・2の効果の達成と、併せて、避難時の健康維持と、障害者、老人等の弱者の保護に役立つ実益がある。
【0011】
請求項5の発明は、筐体の床に第1開口部を形成し、第1開口部は建屋の床下に備えた収納室に繋がり、収納室に、生活用品を保管するか、或いは簡易トイレ、冷蔵庫、又は冷凍庫の機器の中から、何れか一つ、又は複数を付設する構成とした災害用のシェルタであり、請求項1・2の効果の達成と、併せて、避難時の生命、及び/又は、健康維持と、少なくとも、障害者、老人等の弱者の保護、及び/又は、滞在に役立つ実益がある。
【0012】
請求項6の発明は、建屋の床に第2開口部を形成し、第2開口部は収納室に繋がり、収納室に、生活用品を保管するか、或いは簡易トイレ、冷蔵庫、又は冷凍庫の機器の中から、何れか一つ、又は複数を付設する構成とした災害用のシェルタであり、請求項5と同じ効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1実施例であり、シェルタを筐体で構成した単独式のシェルタ(単独シェルタ)の一例を示した一部欠截の俯瞰図
【
図2-1】第1実施例の骨格の一例を示した一部欠截の俯瞰図
【
図2-2】第1実施例の壁要部の一例を示した各図で、(イ)壁要部の拡大正面図、(ロ)壁要部の拡大俯瞰図、(ハ)壁角隅要部の拡大俯瞰図
【
図2-3】第1実施例の天井要部の一例を示した拡大平面図
【
図3】第1実施例の出入口の一例を示した要部の(以下、要部を省略)拡大正面図
【
図4】第1実施例の出入口の扉と自動式の閉まり手段の一例を示した拡大摸式図
【
図5-1】第1実施例の外壁に断熱材を付設した一例を示した俯瞰図
【
図5-2】第1実施例の壁板に、内張りするように、例えば、壁板、又は外壁を付設した(取付けた)一例を示した俯瞰図
【
図6】第1実施例の単独シェルタを建屋の一室に設置した状態の一例を示した一部欠截の模式図
【
図7】第2実施例であり、シェルタを建屋内に構築した建屋式のシェルタ(建屋シェルタ)の一例を示した一部欠截の俯瞰図
【
図9】第2実施例の外壁に断熱材を付設した一例を示した俯瞰図
【
図10】第2実施例の土台と外壁との関係の一例を示した模式図
【
図11】第2実施例の出入口の一例を示した拡大俯瞰図
【
図12】第2実施例の出入口の扉と自動式の閉まり手段の一例を示した俯瞰図
【
図13】柱と梁、又は土台との組付け(構築)の一例を示した一部欠截の拡大模式図で、(イ)は楔形態を示し、(ロ)はダブル楔形態を示した
【
図14】床基礎の組付け(構築)の一例を示した一部欠截の拡大模式図
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1〜
図6に示した筐体(躯体)形状の単独シェルタAに関して説明すると、柱材1(木製角材)を、
図1、
図2−1に示したように構築(組付けて)し、シェルタAの骨格A1を造り上げる。骨格A1の柱は、
図2−2(イ)は正面より視た要部であって、
図2−2(ロ)は、上より視た状態であり、柱材1の立設方向(矢視X)の対峙面100、101には、凹溝2、2aを形成する。また
図2−2(ハ)は上より視た状態であり、シェルタAの角隅の各柱材1の交差面102(対峙面100、又は対峙面101に交差する面)には、凹溝2bを形成する。基礎の土台3に立設した多数本の柱材1の対峙面100、101にある凹溝2、2aにそれぞれ、望ましくは、28mm厚(一例であり、板厚は、必要時、変更するし、又は時代の流れに準ずる。以下同じ、)の壁板5、5……(以下5等とする。第1壁板)を差込み支持する(シャクリ嵌めで支持する)。また、併せて、骨格A1の角隅に当たる交差面102と対峙面100、又は対峙面101との間にある凹溝2bと凹溝2、2aとにそれぞれ、望ましくは、28mm厚の壁板5等を差込み支持する。この多数本の柱材1間への各壁板5等の構築をもって壁A2の一部壁A2−1が構築される。この一部壁A2−1を行った後(同時進行も可能)、外壁板6(第2壁板)を構築するが、望ましくは、柱材1の外面103に設けるとともに、壁板5と外壁板6との間に多数本の間柱7……(以下7等)を介在させて(壁板5、及び外壁板6とともに)強度の向上(外圧対抗力向上)を図る。外壁板6の厚みは、望ましくは、12mmとする。土台3は布基礎4の上に設ける。また、壁板5、及び/又は、外壁板6等は、必要により、二重とし(内張り、又は外張り等)、内壁、又は外壁とすることで強度の向上を図る(
図5−2参照)。
【0015】
図2−3、又は
図7に示した天井A3においては、軒桁A3−1、又は妻梁A3−2に柱材1で示した構造を利用し、多数本の軒桁A3−1……(以下A3−1等とする)、又は妻梁A3−2……(以下A3−2等とする)か、又は図示しないが、軒桁A3−1、及び/又は、妻梁A3−2の各凹溝(図示しない)に天井板8……(以下8等とする)を、載置か、又は差込み支持する。また
図1の如く、天井板8等を、軒桁A3−1等、又は妻梁A3−2等に載置し(
図1、
図2−1等)、この天井板8等、及び/又は、軒桁A3−1等、又は妻梁A3−2等に重ねるように天井板8等と、補強用の垂木10……を構築する。図中11は天井板8等の室内側に設けた補強板(補強柱)であり、垂木10等と同じ位置関係に設けることで、補強面(押圧対抗力向上)とか取付け手段の簡易化から望ましいと考えられる。尚、天井板8間にも補強板11−1を付設するとともに、この補強板11−1と、又は軒桁A3−1等、又は妻梁A3−2等と直交する位置関係(格子形態)とする。
図1と、
図2−12等に示すように、上下の天井板8等間に空間空気層部80……(以下80等とする)を形成して、緩衝スペースとして活用することで、より衝撃緩和に有効である。この空間空気層部80の考えは、図示しないが、前述した壁A2にも当然採用できる。天井A3には、防水シートを布設する。
【0016】
また、
図3に示したように、シェルタAには常時開放式の多数の出入口12……(以下、12とする)が、壁A2に設けられており、災害時に自動閉鎖する扉13……(以下、13とする)を備える。
図4の如く、扉13は、地震、津波、風雨等の各種の災害に順応できるように、例えば、各種センサ15で働くアクチェエータか、傾斜レール及び起伏するロックピン・係止ダンパー・筋交いの組合せ、ワイヤと自動モータとの組合せ等による駆動手段16を配備し、センサ15が働き、出入口12は自動的に閉まる構造である。当然、緊急対策が講じられている。尚、図示しないが、出入口12は扉13を設けないことも有り得る。尚、出入口12は、例えば、シェルタAの壁A2の各所に、一個、又は多数個設けられるが、建屋B、一室B1とのスペースS(
図6参照)、又は窓際等の危険個所等を考慮し、その数を制限する。また、大工の数(付設、施工時等において)、人数、障害者とか老人等の関係者を考慮した上で、最良の方策を検討する。また、出入口12の框は補強する。尚、建屋Bを筋交い等で補強し、シェルタAの負担軽減を図る。
【0017】
図中20は床下に設けた収納庫であり、シェルタA、及び/又は、建屋B等の床A4の開口部17と連なる。この収納庫20には、生活用品、トイレ、冷蔵庫、又は衣料等の収納庫として利用する。
【0018】
この一例では、柱1等と、柱1等に設けた各壁板5及び各外壁板6とにより、シェルタAの壁A2を構築するとともに、この壁に天井A3を構築することで、第1実施例のシェルタAができあがる。そして、このシェルタAは、例えば、
図6の如く、建屋Bの一室B1に配備される。
【0019】
図中21は断熱材であり、壁板5と外壁板6との間とか、天井板8間に配備される。室内の温度維持に利用する。
【0020】
そして、災害時に、出入口12より内部に逃げ込むことで、自動的に、扉13が閉まり安全であることと、必要時に、内部より扉13を開放して、他の人を入れることも可能である。また扉13は施錠できる。シェルタAは対抗性と密閉性等を備えており、地震、洪水、暴風雨等の災害に有効である。また必要により、浮力を備えることもあり得る。
【0021】
続いて、
図7〜
図12に示した建屋B一体形のシェルタAAに関して説明すると、柱材1とか、壁板5、外壁板6、間柱7とか天井板8、又は垂木10、補強板11とか補強板11−1等の構造と組付けに関しては、シェルタAと同じである。但し、出入口1200は、原則として、開閉式で施錠できる。また扉1300は、自動か手動の何れでも可能である。即ち、一般の建屋としての機能と構造とを備えている。また、シェルタAの、出入口12とか扉13とを備えることも有り得る。尚、
図9に示すように、壁板5、外壁板6とは、原則として、断熱材21を備えた建屋Bの外壁B2を構築する。また、
図8に示すように、壁板5、外壁板6を二重構造とすることで、建屋Bの外壁、又は内壁B3(間仕切り)となることも有り得る。
【0022】
ここで構築された(構成された)建屋Bの一室B1は、シェルタAAである。その他の構成、及び/又は、使用方法、災害時の有効性等は、前述したシェルタAと同じである。
【0023】
図13(イ)は、柱材1と妻梁A3−2との固定箇所(連結箇所)において、妻梁A3−2に楔形態の切欠いた第1合口傾斜面30aを形成し、柱材1の上端面に楔形態の切欠いた第2合口傾斜面30bを形成する。この合口関係では、楔効果が発生する。従って、外部からの衝撃、押圧等の荷重に対して、耐え得る特徴がある。また、例えば、矢視方向からの衝撃に対して有効性が考えられる。尚、この関係は、柱材1と土台3との固定箇所でも同様である。以上の合口関係を確保し、初期の目的を達成できる。尚、(ロ)は、第1・第2合口傾斜面30a・30bの形態に変化を持たせたものであり、強度の向上が、より図れると考えられる。また、
図14は、床基礎を構成する、例えば、大引き22と柱材1との合口関係を示している。この例は、例えば、上下方向衝撃・荷重に耐え得る特徴と、前述と同様に、例えば、矢視方向からの衝撃に対して有効性が考えられる。
【0024】
前述した各実施例等は、本発明の好ましい一例の説明である。各実施例とか図面に限定されない。従って、発明の趣旨の範囲において構成の一部を変更する構造とか、同じ特徴と効果を達成できる構造、等は、本発明の範疇である。
【符号の説明】
【0025】
1 柱材
100 対峙面
101 対峙面
102 交差面
103 外面
2 凹溝
2a 凹溝
2b 凹溝
3 土台
4 布基礎
5 壁板
6 外壁板
7 間柱
8 天井板
80 空間空気層部
10 垂木
11 補強版
11−1 補強版
12 出入口
1200 出入口
13 扉
1300 扉
15 センサ
16 駆動手段
17 開口部
20 収納庫
21 断熱材
22 大引き
30a 第1合口傾斜面
30b 第2合口傾斜面
A シェルタ
AA シェルタ
A1 骨格
A2 壁
A2−1 一部壁
A3 天井
A3−1 軒桁
A3−2 妻梁
A4 床
B 建屋
B1 一室
B2 外壁
B3 内壁
【要約】
【課題】
周知の如く、個々の災害時とか、その避難時において、人(身体)の安全は保たれなければならない。その一例として、建屋内に設置するシェルタが挙げられる。このシェルタに避難することが、最適であって、かつ極めて当然と考えられる。しかし、この種のシェルタに関しては、現状では、構造面とか、価格面、或いは簡易性等を考えた場合、望ましい形状、又は構造は見当たらない。
【解決手段】
本発明は、多数柱と、各柱に設けた多数枚の第1壁板と、第1壁板に重畳する多数枚の第2壁板と、第1壁板と第2壁板との間に開設した多数本の間柱とで骨格を造った筐体に常時、開放の出入口と、出入口を塞ぐ複数枚の扉と、扉を災害時自動に閉める手段と、でなる建屋の部屋に備えた災害用のシェルタであり、災害時の衝撃に対応できる、強度性と有効性とを備えたシェルタの提供と、災害時にシェルタ内への迅速な避難と、が図れる。
【選択図】
図1