(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る照明ランプ100の縦断面図である。
図2は、実施の形態1に係る照明ランプ100の縦断面図であって
図1とは直交する断面の縦断面図である。
図3は、実施の形態1に係る照明ランプ100の水平断面図であって
図1及び
図2に示すA−A断面図である。なお、
図1(a)は照明ランプ100の全体についての縦断面図であり、
図1(b)は
図1(a)に記載された第2の筐体部31、LED10及びLED基板11を抜き出した縦断面図であり、
図1(c)は
図1(a)に記載された第1の筐体部30及び点灯回路5を抜き出した縦断面図である。
本実施の形態に係る照明ランプ100は、照明ランプ100内の空間を有効利用しながら、光源1から点灯回路5に熱が伝達されることを抑制することができる。
【0014】
[照明ランプ100の構成説明]
図1は、本発明の主要な構成を示す図である。
図1に示すように、照明ランプ100は、発光ダイオード(Light Emitting Diode。以下、LED)10を有する光源1と、光源1を覆うように設けられるグローブ2と、照明ランプ100の外郭の一部を構成する筐体3と、商用電力を照明ランプ100に入力する入力端として利用される口金部4と、回路基板500及び回路基板500に取り付けられる回路部品501を有する点灯回路5とを備えた電球形の照明ランプである。
【0015】
(光源1)
光源1は、発光手段であるLED10と、LED10が実装されるLED基板11とを備えている。光源1の構成要素には、LED10及びLED基板11のほか、点灯回路5と電気的に接続され駆動電力を点灯回路5から光源1に伝達するワイヤーハーネス及びコネクタなどの配線部材(図示せず)、及び照明ランプ100の設計仕様に応じて必要となる電子部品などが含まれる。なお、本実施の形態1では、LED10を採用する場合を例に説明するが、たとえば、レーザーダイオード、有機EL、及び蛍光ランプなどを採用してもよい。
【0016】
光源1は、筐体3のうち口金部4が嵌合されている側とは反対側の端面に取り付けられているものである。そして、光源1は、光源1の出射面がグローブ2によって覆われている。LED基板11及び後述する第2の筐体部31には、ネジ9が挿入される開口310及び開口311が形成されている。そして、LED基板11は、後述する第1の筐体部30の第1ボス部303及び第2ボス部304の開口に挿入され、筐体3にねじ込まれるネジ9によって固定される。なお、LED基板11及び第2の筐体部31に形成された開口310及び開口311は、貫通孔であり、ネジ9がねじ込まれるネジ受けとして機能するものではなく、第1の筐体部30の第1ボス部303及び第2ボス部304が、ネジ9がねじ込まれるネジ受けとして機能している。また、LED基板11及び第2の筐体部31には、先述した開口310及び開口311に加えて、開口312が形成されている。この開口312は、点灯回路5より光源1に供給される駆動電力を伝送する配線などを、第2の筐体部31側の空間からLED基板11側に取り出すのに利用されるものである。
【0017】
(グローブ2)
グローブ2は、たとえばガラス、樹脂などの光源1から出射される光が透過する素材(透光性を有する素材)で構成され、光源1の光の出射側を覆うように配設されている。グローブ2を構成する樹脂としては、たとえばポリカーボネート(PC)、アクリルなどが製品仕様に応じて選択される。グローブ2は、
図1の例では、外形が曲面形状である。グローブ2は、透光性を有し光源1から出射される光を透過させるとともに、照明ランプ100の仕様に応じて、光を拡散、集光、反射させる機能を併せ持つ。これらの機能は、グローブ2の基材であるガラスまたは樹脂を成形する際に拡散層(あるいは面)、レンズ、反射層(あるいは面)などを形成して基材自身で直接的に実現してもよいし、基材の表面にそれらの機能を実現する別部材を組み合わせて構成してもよい。
【0018】
(筐体3)
筐体3は、内部に点灯回路5を収納する第1の筐体部30と、第1の筐体部30の外側に取り付けられる第2の筐体部31とを備える。第1の筐体部30は、絶縁性の素材で構成され、たとえば、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブテレンテレフタレート(PBT)などの樹脂素材、セラミックなどから構成される。第2の筐体部31は、熱伝導性の素材で構成され、たとえば、鉄、アルミニウムなどの金属素材、熱伝導フィラーを混合したセラミックなどから構成されるものである。第1の筐体部30及び第2の筐体部31を有する筐体3とグローブ2とが組み合わさると、これらは全体として電球形の外形をなす。なお、第1の筐体部30と第2の筐体部31は、一般的な成型方法を用いて製造される。
【0019】
第1の筐体部30は、一方側に口金部4が接続されるものである。第1の筐体部30は、内部に点灯回路5を収容する空間を有するとともに、第1の筐体部30の他方側(口金部4が接続されている側とは反対側)に点灯回路5を第1の筐体部30内に収容するのに利用される開口部90が形成されている。第1の筐体部30の内部には、点灯回路5が有する回路部品501の回路基板500を支持する支持構造が形成されている。第1の筐体部30の内面と、点灯回路5が具備する回路部品501との間には、支持構造によって支持される回路基板500を除いて、予め設定された量の空隙が形成されている。つまり、回路部品501に機械的応力が加わらないように、第1の筐体部30は、点灯回路5を第1の筐体部30の内部空間に内包支持している。
【0020】
第1の筐体部30は、第1の筐体部30の一端側を構成し、口金部4が嵌合される嵌合部308と、一端側が嵌合部308に接続される錐状部307と、一端側が錐状部307の他端側に接続され、第2の筐体部31に収容される収容部309とを有している。ここで、嵌合部308、錐状部307及び収容部309は、
図1〜
図3の例では、円筒状に形成されているものである。嵌合部308は、口金部4と嵌合しているものであり、口金部4に収容されるように設けられているものである。錐状部307は、光源1側から口金部4側に向かうにしたがって内径及び外径が、縮径するように形成されているものである。錐状部307の一端側には、嵌合部308が連続的に接続され、他端側には収容部309が連続的に接続されている。なお、嵌合部308と収容部309との接続位置は、後述する第2の筐体部31の筒状部31Bの一端側と当接する。
【0021】
収容部309の他方側には、点灯回路5を第1の筐体部30内に収容するのに利用される開口部90が形成されている。収容部309には、収容部309のうちの光源1側の端面側から、後述する第2の筐体部31の取付部31Aのうち光源1が取り付けられている側の裏面側に向かって突出するように形成されている第1ボス部303及び第2ボス部304が形成されている。収容部309には、第1ボス部303と第2ボス部304とが対向するように形成されている。第1ボス部303及び第2ボス部304には、ネジ9がねじ込まれる孔が形成されており、ネジ受けとしての機能を有している。ネジ9が第1ボス部303及び第2ボス部304にねじ込まれることで第1の筐体部30と第2の筐体部31とが固定されている。なお、固定手段は、ネジ9、ネジ9をねじ込む第1ボス部303及び第2ボス部304にかえて、リベットなどを用いた構成としてもよい。
【0022】
収容部309には、第1ボス部303が形成されている側から、口金部4が設けられている側に向かって第1リブ301が延びるように形成されているとともに、第2ボス部304が形成されている側から、口金部4が設けられている側に向かって第2リブ302が延びるように形成されている。そして、第1リブ301及び第2リブ302は、点灯回路5の回路基板500の長辺端部(の少なくとも一部)と当接して回路基板500を支持している(符号80、81参照)。なお、収容部309は、この第1リブ301及び第2リブ302における回路基板500との計2カ所の当接部分に加えて(符号80、81参照)、収容部309の円筒状の内側面における回路基板500との計2カ所の当接部分で、回路基板500と当接している(符号82、83参照)。
【0023】
第2の筐体部31は、第1の筐体部30内の他方側、すなわち第1の筐体部30のうち口金部4と嵌合している側とは反対側の部分を収容するように設けられているものである。第2の筐体部31は、光源1が取り付けられる面が形成された平面状の取付部31Aと、取付部31A側から第1の筐体部30側にかけて延出するように形成された筒状の筒状部31Bとを有しているものである。ここで、
図1〜
図3の例では、取付部31Aは、円板状に形成されているものであり、筒状部31Bは、円筒状に形成されているものである。また、筒状部31Bは、光源1側から口金部4側に向かうにしたがって内径及び外径が、小さくなるように形成されているものである。筒状部31Bは、筒状部31Bのうち取付部31Aが接続されている側とは反対側の端部側が、第1の筐体部30の錐状部307と収容部309との接続位置と当接している。すなわち、筒状部31Bのうち取付部31Aが接続されている側とは反対側の端部側の内径寸法と、第1の筐体部30の錐状部307と収容部309との接続位置における外径寸法とは、同程度となっている。
第1の筐体部30と第2の筐体部31との間には、光源1側から点灯回路5側に熱が伝達されることを抑制するのに利用される空隙7が形成されているが、それについては後段で詳しく説明する。
【0024】
(口金部4)
口金部4は、一端が照明装置150のソケット160に嵌合する構造を有しており、照明装置150経由で商用電力を照明ランプ100に入力する入力端である。また、口金部4の他端は、筐体3に嵌合し、商用電源は口金部4を介して点灯回路5に供給される。
【0025】
(点灯回路5)
点灯回路5は、回路基板500及び回路基板500に取り付けられる回路部品501を有しているものである。そして、点灯回路5は、商用電力である交流からLED10を駆動する直流に変換するAC−DCコンバータ回路を有するものである。また、点灯回路5は、筐体3内に収容され、口金部4を経由して供給される商用電力を光源1の駆動に利用される駆動電力に変換して光源1に供給する。好ましくは、点灯回路5は、LED10を安定駆動するために、負荷変動の検出機能、負荷変動に応じてAC−DCコンバータ回路から出力される駆動電流を制御する制御機能、商用電力の供給経路を介して流入、流出するノイズを低減するフィルタ機能などをさらに有する。なお、
図1〜
図3では、点灯回路5の回路部品501の位置が点線で示しているが、この点線によって回路部品501の種類、配置などが限定されるものではない。
【0026】
[空隙7について]
第1の筐体部30と第2の筐体部31との間には、取付部31Aと第1の筐体部30との間に予め設定された大きさの空隙(第1の空隙D1)が形成されるとともに、筒状部31Bと第1の筐体部30との間にも予め設定された大きさの空隙(第2の空隙D2)が形成されるように構成されている。すなわち、第1の筐体部30と第2の筐体部31とには、照明ランプ100が組み立てられた状態において、第1の空隙D1及び第2の空隙D2で構成される空隙7が形成されている。
このように、第1の筐体部30と第2の筐体部31との間には、空気が満たされる空隙7が形成されているため、第1の筐体部30と第2の筐体部31とは相互に断熱されることとなり、光源1側から点灯回路5に熱が伝達されることが抑制される。
【0027】
第1の空隙D1は、取付部31Aのうちの光源1が取り付けられている側の裏面側と、収容部309のうちの光源1側の端部側との間に形成されているものである。より詳細には、収容部309のうちの光源1側の端部側は、第1ボス部303及び第2ボス部304にて取付部31Aと当接しているが、それ以外の端部側については、第1の空隙D1をもって取付部31Aと離れている。
第2の空隙D2は、筒状部31Bの内面と、収容部309の外面との間に形成されているものである。なお、筒状部31Bが光源1側から口金部4側に向かうにしたがって内径が小さくなるように形成されているので、第2の空隙D2は、光源1側から口金部4側に向かうにしたがって小さくなるように形成されている。第2の空隙D2は、光源1側から口金部4側に向かうにしたがって小さくなっていくが、光源1側から口金部4側に向かうにしたがって、熱の発生源である光源1から離れていくため、点灯回路5に熱が伝達されることを抑制する効果を得ることができる。
【0028】
[本実施の形態1に係る照明ランプ100の有する効果]
図4は、光源1及び点灯回路5から生じる熱の放熱経路について説明する図である。
図4で示す実線の矢印は、第2の筐体部31が主に光源1の発熱を放熱するための第1熱伝達経路として機能することを表している。また、
図4で示す点線の矢印は、第1の筐体部30及び口金部4が主に点灯回路5の発熱を放熱するための第2熱伝達経路として機能することを表している。
本実施の形態1に係る照明ランプ100は、空隙7が形成される第1の筐体部30及び第2の筐体部31を有しているので、光源1の熱を、第1の熱伝達経路を介して逃がすことができ、光源1の熱が点灯回路5側に伝達されることを抑制することができる。
【0029】
本実施の形態1に係る照明ランプ100は、空隙7が形成される第1の筐体部30及び一端側に口金部4が接続されている第2の筐体部31を有しているので、点灯回路5が駆動することで発生する熱を、第2の熱伝達経路を介して逃がすことができる。
【0030】
本実施の形態1に係る照明ランプ100は、第1の筐体部30が円筒状に形成されたものであり、第1の筐体部30内の収容容積が低減してしまうことを抑制している。これにより、点灯回路5が大容量化しても、第1の筐体部30内に点灯回路5を収容することができ、照明ランプ100内の限られた空間を有効に利用することができる。
【0031】
本実施の形態1に係る照明ランプ100は、たとえば、第1の筐体部30と第2の筐体部31との間に別途断熱材を設けたりするものではなく、量産性(組立性及び経済性)が低減してしまうことを抑制することができる。
【0032】
本実施の形態1では、LED基板11と第2の筐体部31との固定の方法としてネジ9、開口310、開口311、第1ボス部303及び第2ボス部304を利用した場合を例に説明したが、それに限定されるものではなく、たとえば接着部材を利用したり、係止構造を設けたりして実現しても、本実施の形態1に係る照明ランプ100と同様の効果を得ることができる。
【0033】
なお、本実施の形態1では、第1の筐体部30が絶縁性の素材で構成され、第2の筐体部31が熱伝導性の素材で構成される場合を例に説明したが、それに限定されるものではなく、たとえば、第1の筐体部30が熱伝導性の素材で構成され、第2の筐体部31が絶縁性の素材で構成されていてもよい。また、両方とも絶縁性の素材で構成してもよいし、両方とも熱伝導性の素材で構成してもよい。ただし、本実施の形態1のように、第1の筐体部30が絶縁性の素材で構成され、第2の筐体部31が熱伝導性の素材で構成される場合の方が、より光源1の熱が点灯回路5側に伝達されることを抑制する効果を得ることができる。
【0034】
本実施の形態1では、収容部309の他端側(光源1側)に、点灯回路5を第1の筐体部30内に収容するのに利用される開口部90が形成されている場合を例に説明したが、この開口部90の位置に、蓋状の遮蔽壁を配設してもよい。この場合には、遮蔽壁を構成する材料としては、第1の筐体部30と同様に絶縁性の素材を採用するとよい。また、遮蔽壁を構成する絶縁性の素材としては、熱伝導度の小さい樹脂などを選定するとその分、光源1側の熱が点灯回路5側に伝達されるのをより高効率に抑制することができる。
【0035】
本実施の形態1では、点灯回路5を支持する構成として、第1リブ301、第2リブ302、及び収容部309の円筒状の内側面を利用する場合を例に説明したが、それに限定されるものではない。たとえば、点灯回路5の仕様(特に大きさ、質量)に応じて、点灯回路5をより強固に支持する必要がある場合には、収容部309及び点灯回路5に係止構造を具備されてもよい。
【0036】
第1の筐体部30の内部に、たとえば、熱硬化性のシリコン樹脂などの充填部材などを充填してもよい。これにより、点灯回路5の第1の筐体部30内におけるガタつきを抑制することができる。
また、第1の筐体部30の内部に、第1の筐体部30よりも熱伝導性が高い充填部材などを充填してもよい。これにより、空隙7の断熱層を利用して光源1側から点灯回路5側に熱が伝達されることを抑制することを確保しながらも、より高効率に点灯回路5が駆動することで発生する熱を口金部4側に逃がすことができる。
【0037】
実施の形態2.
図5は、実施の形態2に係る照明ランプ100aの水平断面図であって
図1及び
図2に示すA−Aに対応する部分の断面図である。実施の形態2では、実施の形態1と同様の構成については同じ符号を付して説明し、実施の形態1との相違点について中心に説明する。
実施の形態2では、第1の筐体部30aの収容部309aに、平面部305を形成したものである。すなわち、実施の形態1では、収容部309が円筒状部材であったが、実施の形態2の収容部309aは、収容部309を水平断面視したときに、予め設定された径の円における弦に対応する平面部305と、予め設定された径の円の円弧に対応する曲面部314とが形成された形状となっている。平面部305と第2の筐体部31との間の第2の空隙D2は、曲面部314と第2の筐体部31との間の第2の空隙D2よりも大きくなっている。
【0038】
[実施の形態2に係る照明ランプ100aの有する効果]
本実施の形態2に係る照明ランプ100aは、実施の形態1に係る照明ランプ100の有する効果に加えて次の効果を有する。すなわち、本実施の形態2に係る照明ランプ100aは、平面部305と第2の筐体部31との間の第2の空隙D2を広げるように収容部309を形成したので、回路部品501のうち、回路基板500を境にして平面部305側に取り付けられているものに、光源1側の熱が伝達されることを高効率に抑制することができる。
【0039】
なお、この平面部305は、光源1側から口金部4側にかけて延びるように形成されているものとして説明するが、それに限定されるものではない。たとえば、回路部品501が取り付けられている位置にだけ、平面部305を形成するようにしても、本実施の形態2に係る照明ランプ100aの有する効果と同様の効果を得ることができる。また、平面部305は、平面に限定されるものではなく、曲面を有していても、本実施の形態2に係る照明ランプ100aの有する効果と同様の効果を得ることができる。
【0040】
実施の形態3.
図6は、実施の形態3に係る照明ランプ100bの水平断面図であって
図1及び
図2に示すA−Aに対応する部分の断面図である。実施の形態3では、実施の形態1、2と同様の構成については同じ符号を付して説明し、実施の形態1、2との相違点について中心に説明する。
実施の形態3は、実施の形態2に係る照明ランプ100aの態様とは次の点で異なっている。すなわち、実施の形態3では、曲面部314と第2の筐体部31bとを当接させている。
この実施の形態3は、光源1からの熱伝達を抑制したい部分(
図6下側)と、点灯回路5からの熱伝達を促進させたい部分(
図6上側)とがある場合に好適な構成である。たとえば、回路基板500を境にして平面部305が形成されている側に発熱量が小さい回路部品501を配置し、基板を境にして平面部305が形成されていない側に発熱量が大きい回路部品501を配置する。この場合には、発熱量が小さい回路部品501を光源1側から伝達される熱から保護すること、及び、発熱量の大きい回路部品501の熱を口金部4側だけでなく第2の筐体部31b側から放熱させることができる。
【0041】
[実施の形態3に係る照明ランプ100bの有する効果]
本実施の形態3に係る照明ランプ100bは、実施の形態1に係る照明ランプ100の有する効果に加えて次の効果を有する。すなわち、本実施の形態3に係る照明ランプ100bは、光源1からの熱伝達を抑制したい回路部品501、及び、光源1からの熱伝達の抑制よりも放熱促進をしたい回路部品501の両方がある場合に、いずれも満足させることができる。
【0042】
実施の形態4.
図7は、実施の形態4に係る照明ランプ100cの水平断面図であって
図1及び
図2に示すA−Aに対応する部分の断面図である。実施の形態4では、実施の形態1〜3と同様の構成については同じ符号を付して説明し、実施の形態1〜3との相違点について中心に説明する。実施の形態4に係る照明ランプ100cの第2の筐体部31cの筒状部31Bcは、内面の断面形状が正六角形となるように形成されたものである。このような態様の第2の筐体部31cであっても実施の形態1に係る照明ランプ100と同様の効果をえることができる。
【0043】
図8は、実施の形態4に係る照明ランプ100cの変形例(照明ランプ100d)である。なお、
図7の態様に限定されるものではない。
図8に示すように、第2の筐体部31dの筒状部31Bdの内面の断面形状が正八角形であってもよい。
【0044】
[実施の形態4に係る照明ランプ100c及び照明ランプ100dの有する効果]
実施の形態4に係る照明ランプ100c及び照明ランプ100dは、実施の形態1に係る照明ランプ100と同様の効果を有する。また、実施の形態4に係る照明ランプ100c及び照明ランプ100dの態様と、実施の形態2に係る照明ランプ100a及び実施の形態3に係る照明ランプ100bの態様とを適宜組み合わせてもよい。
【0045】
実施の形態4では、筒状部31Bcの内面の断面形状が正六角形及び正八角形である場合を例に説明したが、それに限定されるものではない。すなわち、多角形の角数は限定されないし、多角形の各数の偶奇も限定されないし、辺の長さが等しい正多角形にも限定されるものではない。
なお、角数に関しては、第1の筐体部30の容積と、空隙7の容積(=断熱効果)と、第2の筐体部31c、31dの外形サイズと、のバランスを勘案して設定するとよい。角数を少なくした場合(たとえば三角形だと)には、第2の筐体部31の容積が減少するので、第1の筐体部30の容積が少なくなるように第1の筐体部30の形状を設定したり、第2の筐体部31c、31dの外形サイズを増大させたりするとよい。
【0046】
実施の形態5.
図9は、実施の形態5に係る照明ランプ100eの水平断面図であって
図1及び
図2に示すA−Aに対応する部分の断面図である。実施の形態5では、実施の形態1〜4と同様の構成については同じ符号を付して説明し、実施の形態1〜4との相違点について中心に説明する。実施の形態4では、第2の筐体部31cの筒状部31Bcの内面の断面形状を、正多角形としたが、実施の形態5では、第1の筐体部30eの内面及び外面の断面形状を、正多角形としたものである。
図9の態様では、第1の筐体部30eの収容部309eの内面及び外面の断面形状を、正六角形としている。
【0047】
図10は、実施の形態5に係る照明ランプ100eの変形例(照明ランプ100f)である。
図10に示すように、第1の筐体部30fの収容部309fの内面及び外面の断面形状を、正八角形としてもよい。
【0048】
[実施の形態5に係る照明ランプ100e及び照明ランプ100fの有する効果]
実施の形態5に係る照明ランプ100e及び照明ランプ100fは、実施の形態1に係る照明ランプ100と同様の効果を有する。また、実施の形態5に係る照明ランプ100e及び照明ランプ100fの態様と、実施の形態2〜4に係る照明ランプ100a〜100dの態様とを適宜組み合わせてもよい。
【0049】
実施の形態5では、第1の筐体部30eの収容部309e及び第1の筐体部30fの収容部309fの内面及び外面の断面形状が正六角形及び正八角形である場合を例に説明したが、それに限定されるものではない。すなわち、多角形の角数は限定されないし、多角形の各数の偶奇も限定されないし、辺の長さが等しい正多角形にも限定されるものではない。なお、角数に関しては、第1の筐体部30e及び第1の筐体部30fの容積と、空隙7の容積(=断熱効果)と、第2の筐体部31の外形サイズと、のバランスを勘案して設定するとよい。
【0050】
実施の形態6.
図11は、実施の形態6に係る照明ランプ100gの縦断面図である。
図12は、実施の形態6に係る照明ランプ100gの係止構造の拡大説明図である。実施の形態6では、実施の形態1〜5と同様の構成については同じ符号を付して説明し、実施の形態1〜5との相違点について中心に説明する。
実施の形態1においてはネジ9を第1ボス部303及び第2ボス部304に挿入して第1の筐体部30と第2の筐体部31とを固定していたが、実施の形態6では収容部309gに第1ボス部303及び第2ボス部304を形成せず、その代わりに第1の筐体部30gの収容部309g及び第2の筐体部31gの筒状部31Bgに係止構造である係止部6を形成したものである。
【0051】
第1の筐体部30gの収容部309gの一端側、より詳細には、収容部309gのうち錐状部307が接続されている側には、第1の筐体部30g側から第2の筐体部31g側に突出するように形成された挿入鉤306が形成されている。
第2の筐体部31gの筒状部31Bgの一端側の内側面には、挿入鉤306が挿入される挿入溝313が形成されている。挿入溝313の形状は、
図12に示す例では、紙面下側から紙面上側(口金部4側から光源1側)に延出した後に、筒状部31Bgの内側面の周方向に延出し、その後、紙面上側から下側(光源1側から口金部4側)に延出した形状を有している。
【0052】
次に、照明ランプ100gの組み立て方について説明する。
まず、照明ランプ100gを組み立てる者は、挿入鉤306が、相対的に光源1側に移動するように挿入溝313に挿入鉤306を挿入する。次に、挿入鉤306が、相対的に第2の筐体部31gに対して回転するように第1の筐体部30g或いは第2の筐体部31gを回転させる。そして、挿入鉤306が、相対的に口金部4側に移動するよう挿入溝313に沿って挿入鉤306を移動させる。
【0053】
[実施の形態6に係る照明ランプ100gの有する効果]
実施の形態6に係る照明ランプ100gは、実施の形態1に係る照明ランプ100と同様の効果を有する。
また、第1の筐体部30gと第2の筐体部31gとは、係止部6のみで固定し、実施の形態1におけるネジ9、第1ボス部303、及び第2ボス部304を削減することができるため、量産性(組立性及び経済性)で利点がある。さらに、実施の形態6に係る照明ランプ100gの態様と、実施の形態2〜5に係る照明ランプ100a〜100fの態様とを適宜組み合わせてもよい。
【0054】
なお、製品の仕様に応じて堅牢な構成とする必要がある場合は、係止部6だけでなく、別途、接着部材、ネジなどを併用して第1の筐体部30gと第2の筐体部31gとを固定してもよい。
【0055】
実施の形態7.
上記実施の形態1〜6で示した照明ランプ100〜100gは、この照明ランプの口金部に嵌合するソケットおよび1つあるいは複数の照明ランプを収容する筐体と組み合わされて、照明装置を構成することができる。
図13は、実施の形態1〜6に係る照明ランプ100〜100gが適用された照明装置150の構成を示す断面図である。なお、
図13では、実施の形態1に係る照明ランプ100が適用された場合を例に示している。
【0056】
図13に示すように、照明装置150は、照明ランプ100〜100gを内包する器具本体170と、照明ランプ100の口金部4(
図1参照)が取り付けられるソケット160と、器具本体170内に設けられ照明ランプ100から出射される光を反射するリフレクタ180とを備える。
図13に例示する照明装置150は、天井190に形成された開口部に挿入され、天井190側から室内を照明する照明装置である。このような天井取り付け型の照明装置のほか、たとえば、壁に設置される照明装置、卓上に載置される照明装置などに、実施の形態1〜6で示した照明ランプ100〜100gを適用することができる。
【0057】
実施の形態1〜7に示した照明ランプ100、100a、100b、100c、100d、100e、100f、100gの第2の筐体部31、31b、31c、31d、31gは、さらに放熱を促進させる目的で、外側面の少なくとも一部について、表面積を拡大させた形状(フィン、溝など)としてもよい。