【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明は、例えば
図1及び
図2に示すように、
垂直方向に平行な板状の本体部21と、前記本体部21の上端から水平方向に延在する上面部22と、前記本体部21の下端から水平方向に延在する下面部23とを備えて断面コ字状に形成されている鉄骨梁2と、
前記鉄骨梁2の延在方向に対して直交する方向に延在し、前記鉄骨梁2に固定される木製の根太材3と、
前記根太材3の上面に取り付けられて床面を形成する面材4とを備えるユニット式建物の床構造1であって、
前記根太材3の上面は、前記鉄骨梁2の上面よりも上方に張り出していて
前記鉄骨梁2と前記根太材3との間には、上面が前記根太材3の上面と面一であり、なおかつ前記鉄骨梁2と平行に延在する木製の際根太材5が介在していて、
前記際根太材5に対して前記面材4が固定されているユニット式建物の床構造であって、
前記面材4と前記鉄骨梁2との間には、前記際根太材5に当接する断熱材6が介在して、
所定の間隔を空けて
前記本体部21・21同士が対向するように配置された一対の前記鉄骨梁2・2の前記本体部21・21間には、前記断熱材6に当接する断熱材24が介在して、
前記面材4の下方における前記鉄骨梁2及び前記根太材3のなす空間には、前記鉄骨梁2の前記上面部22及び前記下面部23の間に配置され、先端部が前記鉄骨梁2の前記本体部21に当接する鉄骨当接部71と、前記鉄骨当接部71から外側に連続して形成され、その上面が前記面材4に当接する面材当接部72とが備えられている断熱材7が設けられていることを特徴としている。
【0006】
請求項1記載の発明によれば、根太材3の上面が、鉄骨梁2の上面よりも上方に張り出しているので、根太材3の上面で支持した面材4と、鉄骨梁2との間に隙間を形成することができる。この隙間によって鉄骨梁2から面材4に対する熱の影響を抑制することができる。
また、鉄骨梁2よりも表面が滑りにくい木製の根太材3に面材4が接することなるために、面材4を根太材3に取り付ける際に面材4が滑ってしまうことも防止できる。これにより、面材4の取り付け時における施工性の低下も抑制することが可能である。
さらに、鉄骨梁2と根太材3との間に、上面が根太材3の上面と面一であり、なおかつ鉄骨梁2と平行に延在する木製の際根太材5が介在していて、この際根太材5に対して面材4が固定されているので、例えば木ネジなどの固定具によって面材4を際根太材5に容易に固定することが可能である。
また、面材4と鉄骨梁2との間に際根太材5に当接する断熱材6が介在しているので、鉄骨梁2から面材4に対する熱の影響を、その間の断熱材6がより確実に遮断することが可能となる。
そして、一対の断面コ字状に形成された鉄骨梁2・2の本体部21・21間に、面材4と鉄骨梁2との間に介在されて際根太材5に当接する断熱材6に当接する断熱材24が介在しているので、鉄骨梁2から面材4に対する熱の影響を、その間に介在した断熱材24により確実に遮断することが可能となる。
さらに、面材4の下方における鉄骨梁2及び根太材3のなす空間にも、鉄骨梁2の上面部22及び下面部23の間に配置され、先端部が鉄骨梁2の本体部21に当接する鉄骨当接部71と、その鉄骨当接部71から外側に連続して形成され、その上面が面材4に当接する面材当接部72とが備えられた断熱材7が設けられているので、鉄骨梁2から面材4に対する熱の影響を、鉄骨梁2及び根太材3のなす空間に設けた断熱材7により確実に遮断することが可能となる。
【0007】
請求項2記載の発明は、例えば
図1及び図2に示すように、請求項1記載のユニット式建物の床構造1において、
前記面材4と前記鉄骨梁2との間に介在する前記断熱材はボード系断熱材6であることを特徴としている。
【0008】
請求項2記載の発明によれば、
面材4と鉄骨梁2との間に介在するボード系断熱材6により、鉄骨梁2から面材4に対する熱の影響をより確実に遮断することが可能となる。
【0009】
請求項3記載の発明は、例えば
図1に示すように、請求項
1又は2記載のユニット式建物の床構造1において、
前記床面は複数の前記面材4を並設することによって形成されており、
複数の前記面材4のうち前記際根太材の上方において互いに隣接する前記面材同士の境界が前記際根太材5上に沿って配置されていることを特徴としている。
【0010】
請求項3記載の発明によれば、際根太材5の上方において互いに隣接する面材4同士の境界が際根太材5上に沿って配置されているので、隣接する面材4を一つの際根太材5に位置合わせすることができ、これらの面材4を際根太材5に確実に固定することができる。
【0011】
請求項4記載の発明は、例えば
図1に示すように、請求項1〜3のいずれか一項に記載のユニット式建物の床構造1において、
前記根太材3は、
前記鉄骨梁2の前記上面部22及び前記下面部23の間に配置され、前記本体部21に固定される固定部31と、
前記固定部31から外側に連続して形成され、その上面で前記面材4を支持する支持部32とを備えていることを特徴としている。
【0012】
請求項4記載の発明によれば、
鉄骨梁2の上面部22及び下面部23の間に配置される固定部31で、鉄骨梁2の本体部21に根太材3を固定して、その固定部31から外側に連続して形成される支持部32の上面で面材4を支持することができる。
【0013】
請求項5記載の発明は、例えば
図3に示すように、請求項1〜4のいずれか一項に記載のユニット式建物の床構造1において、
前記鉄骨梁2の上面に対してサッシ10が取り付けられていることを特徴としている。
【0014】
請求項5記載の発明によれば、床梁である鉄骨梁2の上面に対してサッシ10が取り付けられているので、
際根太材5に面材4を固定して嵩上げしたことにより、面材4とサッシ10の下枠11との段差を従来よりも小さくすることができ、バリアフリーに対応させることが可能となる。