特許第6297448号(P6297448)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6297448-基板穴明け装置及び基板穴明け方法 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6297448
(24)【登録日】2018年3月2日
(45)【発行日】2018年3月20日
(54)【発明の名称】基板穴明け装置及び基板穴明け方法
(51)【国際特許分類】
   B26F 1/16 20060101AFI20180312BHJP
   B23B 47/28 20060101ALI20180312BHJP
【FI】
   B26F1/16
   B23B47/28 Z
【請求項の数】2
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2014-164225(P2014-164225)
(22)【出願日】2014年8月12日
(65)【公開番号】特開2016-40055(P2016-40055A)
(43)【公開日】2016年3月24日
【審査請求日】2017年3月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000233332
【氏名又は名称】ビアメカニクス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】濟陽 崇志
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 徳成
【審査官】 石川 健一
(56)【参考文献】
【文献】 特開平03−178707(JP,A)
【文献】 特開平09−109099(JP,A)
【文献】 特開2000−334697(JP,A)
【文献】 特開平05−285891(JP,A)
【文献】 実開平04−013211(JP,U)
【文献】 特開2003−266220(JP,A)
【文献】 特開平04−354609(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26F 1/16
B23B 47/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドリルを回転させるためのスピンドル部に基板押付け部が契合する契合部を有する基板穴明け装置において、前記契合部により、先端部の基板押付け面が互いに異なる基板押付け部を二つ、一方の先端部が他方の先端部の中央部に貫通できるようにして重ねられた状態で前記スピンドル部に契合させ、前記契合部は、一方の先端部が他方の先端部の中央部から突出して一方の先端部だけで基板を押付けるか、少なくとも他方の先端部で基板を押付けるか、選択的に動作することを特徴とする基板穴明け装置。
【請求項2】
ドリルを回転させるためのスピンドル部に契合する基板押付け部で基板を押付けて基板に穴明けを行う基板穴明け方法において、先端部の基板押付け面が互いに異なる基板押付け部が二つ、一方の先端部が他方の先端部の中央部に貫通できるようにして重ねられた状態で前記スピンドル部に契合している状態で、一方の先端部を他方の先端部の中央部から突出して一方の先端部だけで基板を押付けるか、あるいは少なくとも他方の先端部で基板を押付け、基板に穴明けを行うことを特徴とする基板穴明け方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テーブルに載置されたプリント基板の如き基板にドリルを用いて穴明けを行う基板穴明け装置及び基板穴明け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プリント基板穴明け装置においては、穴明けの際に基板を押さえるプレッシャフットが設けられるが、径の異なるドリルを使用する場合、径に応じた基板押付け形状にしないと、ドリルのブレ等が発生したりして、穴明け加工の品質が悪くなる。
従来、特許文献1に開示されるように、基板押付け面の形状を変える機構をプレッシャフットの先端に取付けることによって、径の異なるドリルに対応できるようにしたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−354609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
反り、歪みが大きい基板に穴明けを行う場合があり、この場合、基板押付け面を大きくしないと、穴明け加工の品質が悪くなる。しかしながら、特許文献1に開示されるような機構のものでは、基板押付け面を大幅に大きく変化させることは困難である。
【0005】
そこで、本発明は、ドリルを用いて基板に穴明けを行う場合に、基板押付け面を容易に大きく変化させることができるようにして、穴明け加工の品質を確保することが可能となる基板穴明け装置及び基板穴明け方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の基板穴明け装置においては、ドリルを回転させるためのスピンドル部に基板押付け部が契合する契合部を有する基板穴明け装置において、前記契合部により、先端部の基板押付け面が互いに異なる基板押付け部を二つ、一方の先端部が他方の先端部の中央部に貫通できるようにして重ねられた状態で前記スピンドル部に契合させ、前記契合部は、一方の先端部が他方の先端部の中央部から突出して一方の先端部だけで基板を押付けるか、少なくとも他方の先端部で基板を押付けるか、選択的に動作することを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の基板穴明け方法においては、ドリルを回転させるためのスピンドル部に契合する基板押付け部で基板を押付けて基板に穴明けを行う基板穴明け方法において、先端部の基板押付け面が互いに異なる基板押付け部が二つ、一方の先端部が他方の先端部の中央部に貫通できるようにして重ねられた状態で前記スピンドル部に契合している状態で、一方の先端部を他方の先端部の中央部から突出して一方の先端部だけで基板を押付けるか、あるいは少なくとも他方の先端部で基板を押付け、基板に穴明けを行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ドリルを用いて基板に穴明けを行う場合に、基板押付け面を容易に大きく変化させることができるので、穴明け加工の品質を確保することが可能となる基板穴明け装置及び基板穴明け方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施例となる基板穴明け装置の構成を示す図である。
図2図1の基板穴明け装置の動作を説明するための図である。
図3図1の基板穴明け装置の動作を説明するための図である。
図4図1の基板穴明け装置の動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0010】
以下、本発明の一実施例について説明する。図1は本発明の一実施例となる基板穴明け装置の構成を示す図である。
図1において、1は被加工物となるプリント基板、2はプリント基板1が載置されるテーブル、3はプリント基板1に穴明けを行うためのドリル、4はドリル3を回転させるモータ内蔵型のスピンドルを保持するスピンドルユニットである。テーブル2は、プリント基板1に穴を明けようとする位置にドリル3が向くよう、テーブル駆動部5により駆動される。スピンドルユニット4は、スピンドル垂直駆動部6により垂直方向に駆動される。
【0011】
7はスピンドルユニット4の下部側にシリンダ8を介して契合しているプレッシャフット、9はプレッシャフット7の下端に取付けられた円形のブッシュであり、プレッシャフット7の基板押付け面を形成するものである。スピンドルユニット4とプレッシャフット7は互いに高さ方向に所定の間隔を保って係合していて、スピンドルユニット4が下降する場合、途中までは共に下降し、ブッシュ9がプリント基板1の上面位置に当接すると、その後はプレッシャフット7がその位置にとどまり、スピンドルユニット4だけ独立に下降し、ドリル3で穴明けができるようになる。穴明けを終え、スピンドルユニット4を上昇させると、ある位置からプレッシャフット7も共に上昇するようになっている。このようなプレッシャフット7の垂直方向の動きを調整するシリンダ8はシリンダ駆動部10により駆動される。
【0012】
11は、テーブル駆動部5、スピンドル垂直駆動部6及びシリンダ駆動部10を制御する全体制御部である。この全体制御部11は、テーブル駆動部5の内部にある送り位置情報により、テーブル2の2次元位置情報を認識しながらテーブル駆動部5を制御するようになっており、またスピンドル垂直駆動部6の内部にある送り位置情報により、ドリル3の先端の現在の高さ位置情報を認識しながらスピンドル垂直駆動部6を制御するようになっている。この全体制御部11は、例えばプログラム制御の処理装置によって実現され、ここで説明する以外の制御機能も有し、図示されていないブロックにも接続されている。
【0013】
以上の構成までは、従来の基板穴明け装置が備えるものであるが、本発明に基く場合、さらに以下の要素が追加される。
12は、プレッシャフット7の下側に位置する二つ目のプレッシャフットで、これはシリンダ13を介してスピンドルユニット4と契合している。プレッシャフット12の下端には円形のブッシュ14が取付けられている。ブッシュ14はプレッシャフット12の基板押付け面を形成するものであり、その外径はブッシュ9の外径より大きい。プレッシャフット7と12は、ブッシュ9がプレッシャフット12の中央部を貫通できる状態で、プレッシャフット12がプレッシャフット7を下から覆うような格好で重なっている。15はプレッシャフット12の垂直方向の動きを調整するシリンダ13を駆動するためのシリンダ駆動部で、このシリンダ駆動部15は、シリンダ駆動部10と同様、全体制御部11により制御される。プレッシャフット7と12の間隙には、プレッシャフット12に形成された空洞16を通して空気圧が与えられ、両者に摩擦が発生しないようになっている。
【0014】
図1の基板穴明け装置は、全体制御部11の制御の下で、径の小さいブッシュ9が取付けられたプレッシャフット7と径の大きいブッシュ14が取付けられたプレッシャフット12の使い分けを容易に行うことができる。
径の小さいブッシュ9を使って穴明けを行う場合、スピンドルユニット4がプリント基板1から離れた上方位置にある状態で、全体制御部11はシリンダ駆動部10と15を制御することによって、図1に示すように、プレッシャフット7と12を接近させてブッシュ9がブッシュ14よりも突出した状態にする。穴明けを行う場合、プレッシャフット7と12は接近状態のままスピンドルユニット4を下降させ、図2に示すようにブッシュ9がプリント基板1の上面位置に当接したら、プレッシャフット7と12はその位置にとどめ、スピンドル4だけ独立に下降させる。こうして、プリント基板1をブッシュ9で押付け、ドリル3による穴明けを実行する。
【0015】
一方、径の大きいブッシュ14を使って穴明けを行う場合、スピンドルユニット4がプリント基板1から離れた上方位置にある状態で、全体制御部11はシリンダ駆動部10と15を制御することによって、図3に示すように、プレッシャフット7と12を離間させ、ブッシュ9と14の先端面が一致する状態にする。穴明けを行う場合、プレッシャフット7と12は離間状態のままスピンドルユニット4を下降させ、図4に示すようにブッシュ9と14がプリント基板1の上面位置に当接したら、プレッシャフット7と12はその位置にとどめ、スピンドル4だけ独立に下降させる。こうして、プリント基板1をブッシュ9と14とで押付け、ドリル3による穴明けを実行する。
【0016】
上記実施形態によれば、反り、歪みが小さい基板や、狭小領域での穴明けが必要な場合、径の小さいブッシュ9が取付けられたプレッシャフット7を使い、反り、歪みが大きい基板の場合には、径の大きいブッシュ14が取付けられたプレッシャフット12を使うことにより、いずれの基板でもしっかり押付けることが可能となり、穴明け加工の品質を確保することができる。
【0017】
なお上記実施形態では、径の大きいブッシュ14を使って穴明けを行う場合、ブッシュ9と14の先端面が一致する状態にし、プリント基板1をブッシュ9と14とで押付けるようにしたが、径の小さいブッシュ9は引き込んでおき、径の大きいブッシュ14だけで押付けるようにしても良い。
【符号の説明】
【0018】
1:プリント基板 2:テーブル 3:ドリル 4:スピンドルユニット
5:テーブル駆動部 6:スピンドル垂直駆動部
7、12:プレッシャフット 8、13:シリンダ 9、14:ブッシュ
10、15:シリンダ駆動部 11:全体制御部 16:空洞


図1
図2
図3
図4