(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6297584
(24)【登録日】2018年3月2日
(45)【発行日】2018年3月20日
(54)【発明の名称】双安定電磁制御式シャッタ
(51)【国際特許分類】
G03B 9/10 20060101AFI20180312BHJP
【FI】
G03B9/10 D
【請求項の数】17
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-544189(P2015-544189)
(86)(22)【出願日】2013年11月26日
(65)【公表番号】特表2015-535618(P2015-535618A)
(43)【公表日】2015年12月14日
(86)【国際出願番号】US2013071968
(87)【国際公開番号】WO2014082073
(87)【国際公開日】20140530
【審査請求日】2016年11月22日
(31)【優先権主張番号】61/730,048
(32)【優先日】2012年11月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515002791
【氏名又は名称】ソルラブス、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100116850
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 隆行
(74)【代理人】
【識別番号】100165847
【弁理士】
【氏名又は名称】関 大祐
(72)【発明者】
【氏名】アガペスク,チューダー
【審査官】
井亀 諭
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−073383(JP,A)
【文献】
特表2011−514989(JP,A)
【文献】
特表2009−516234(JP,A)
【文献】
特開2011−164506(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 9/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開位置と閉位置との間を移動可能な複数のシャッタ羽根と、
前記複数のシャッタ羽根の周囲に周状に配置され、前記複数のシャッタ羽根を移動させる複数の駆動機構とを備えており、
前記駆動機構の各々は、少なくとも第1の位置および第2の位置において電磁的に安定であり、
前記駆動機構の各々は、線形駆動機構であり、
前記線形駆動機構は、
一部分にコイルが巻き付けられたソレノイドフレームを有するソレノイドであって、第1の軸を有し、前記第1の軸の周りに前記コイルが巻き付けられ、前記第1の軸が前記コイルの巻き付け方向と同じ方向に延びるものと、
前記ソノレイドフレーム内で前記第1の軸に沿って直線的に移動可能な永久磁石電機子と、を含み、
前記駆動機構の前記第1の位置は、前記永久磁石電機子が前記ソノレイドフレーム内に格納された位置であり、前記駆動機構の前記第2の位置は、前記永久磁石電機子が前記ソノレイドフレームに対して突出した位置である
シャッタアセンブリ。
【請求項2】
前記駆動機構は、ペアにされており、第1の駆動機構が前記第1の位置から前記第2の位置に移動する一方で、第2の駆動機構が前記第2の位置から前記第1の位置に移動する
請求項1に記載のシャッタアセンブリ。
【請求項3】
前記シャッタ羽根を前記開および閉位置の間で移動させるための駆動リングをさらに備えており、
前記駆動リングは、前記シャッタ羽根に対して垂直な第2の軸を中心にして回転可能であり、前記駆動機構は、前記駆動リングに力を加え、前記駆動リングは、前記第1の駆動機構が前記第1の位置から前記第2の位置に移動するときに第1の方向に回転し、前記駆動リングは、前記第2の駆動機構が前記第1の位置から前記第2の位置に移動するときに第2の方向に回転する
請求項2に記載のシャッタアセンブリ。
【請求項4】
前記第2の位置から前記第1の位置への移動によって、駆動機構が前記駆動リングの回転と干渉することを防止する
請求項3に記載のシャッタアセンブリ。
【請求項5】
第1の段階と第2の段階とを有するサイクルにおいて実質的に同時に作用する駆動機構の2つ以上のペアをさらに備えており、
各ペアの第1の駆動機構が、前記第1の段階において前記駆動リングに力を加え、前記駆動リングを前記第1の方向に回転させ、各ペアの第2の駆動機構が、前記第2の段階において前記駆動リングに力を加え、前記駆動リングを前記第2の方向に回転させる
請求項3に記載のシャッタアセンブリ。
【請求項6】
駆動機構の各ペアの駆動機構は、直列に接続されており、前記駆動機構のペア同士は、並列に接続されている
請求項5に記載のシャッタアセンブリ。
【請求項7】
前記シャッタ羽根を前記開および閉位置の間で移動させるための駆動リングをさらに備えており、
前記駆動リングは、前記シャッタ羽根に対して垂直な第2の軸を中心にして回転可能であり、前記駆動リングは、前記駆動機構から力を受け取る点を有し、前記駆動リングは、前記駆動機構から前記シャッタ羽根に力を伝達する
請求項1に記載のシャッタアセンブリ。
【請求項8】
各々のシャッタ羽根は、ベース板に対して固定された第1の接続点と、第1の枢支点からオフセットされており、前記駆動リングからの力を受け取る点とをさらに備えており、第1の方向に回転する前記駆動リングが、前記複数のシャッタ羽根を前記開位置から前記閉位置に移動させ、第2の方向に回転する前記駆動リングが、前記複数のシャッタ羽根の各々を前記閉位置から前記開位置に移動させる
請求項7に記載のシャッタアセンブリ。
【請求項9】
前記駆動リングからの力を受け取る点は、前記駆動リングに固定された第2の接続点である
請求項8に記載のシャッタアセンブリ。
【請求項10】
前記第1の接続点は、前記シャッタ羽根の長穴である
請求項9に記載のシャッタアセンブリ。
【請求項11】
前記駆動リングの位置をモニタリングするための手段をさらに備える
請求項7に記載のシャッタアセンブリ。
【請求項12】
前記モニタリングするための手段は、遮光式センサである
請求項11に記載のシャッタアセンブリ。
【請求項13】
前記モニタリングするための手段は、近接センサである
請求項11に記載のシャッタアセンブリ。
【請求項14】
開位置と閉位置との間を移動可能な複数のシャッタ羽根と、
前記複数のシャッタ羽根の周囲に周状に配置され、前記複数のシャッタ羽根を移動させる複数の駆動機構とを備えており、
前記複数の駆動機構は、ペアにて配置されており、各ペアが、第1の対をなすシャッタブレードが移動する第1の方向に向かう第1の駆動機構と、第2の対をなすシャッタブレードが移動する第2の方向に向かう第2の駆動機構とを有しており、
前記駆動機構の各々は、少なくとも第1の位置および第2の位置において電磁的に安定であり、
前記駆動機構の各々は、線形駆動機構であり、
前記線形駆動機構は、
一部分にコイルが巻き付けられたソレノイドフレームを有するソレノイドであって、第1の軸を有し、前記第1の軸の周りに前記コイルが巻き付けられ、前記第1の軸が前記コイルの巻き付け方向と同じ方向に延びるものと、
前記ソノレイドフレーム内で前記第1の軸に沿って直線的に移動可能な永久磁石電機子と、を含み、
前記駆動機構の前記第1の位置は、前記永久磁石電機子が前記ソノレイドフレーム内に格納された位置であり、前記駆動機構の前記第2の位置は、前記永久磁石電機子が前記ソノレイドフレームに対して突出した位置である
シャッタアセンブリ。
【請求項15】
前記駆動機構のペアは、対角線上に配置されている
請求項14に記載のシャッタアセンブリ。
【請求項16】
前記駆動機構のペアは、前記複数のシャッタ羽根を開位置と閉位置との間で移動させるべく協働して働く
請求項15に記載のシャッタアセンブリ。
【請求項17】
前記駆動機構のペアは、前記複数のシャッタ羽根を開位置と閉位置との間で移動させる駆動リングを駆動する
請求項16に記載のシャッタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2012年11月26日に出願された米国特許仮出願第61/730,048号の優先権を主張し、この出願の内容は、引用することにより本明細書に取り込まれる。
【0002】
本発明は、シャッタアセンブリ全般に関し、より具体的には、写真、科学、または生物医学の用途において用いられる双安定電磁制御式シャッタアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
シャッタアセンブリは、シャッタの開閉サイクルが必要とされる多数の用途に使用されている。従来のアセンブリは、異なる方法で機能することが多く、一部のものでは一方向にのみ力をもたらし、サイクルの第2の部分については、ばねによる復帰に依存している。例えば、ばね復帰式ソレノイドを駆動部として使用すると、別個の駆動力、すなわち電磁力およびばね力が関与するがゆえに、開閉時間を良好に制御することができない。
【0004】
他のサイクルは、空間が重要であるのにもかかわらずかさばる機構に依存しており、あるいは単純さが貴重であるのにもかかわらず複雑な機構に依存している。例えば光機械の用途においてビーム経路により容易に収めることができるより小型かつより薄型のシャッタ、ならびに高速で動作することができるがシャッタ羽根のジッタおよび跳ね返りが少ないより単純かつより信頼性の高いシャッタアセンブリが、常に必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
シャッタアセンブリの一実施形態が、開位置と閉位置との間を移動可能な複数のシャッタ羽根と、前記複数のシャッタ羽根の周囲に周状に配置され、前記複数のシャッタ羽根を移動させる複数の駆動機構とを備え、前記駆動機構の各々は、少なくとも第1の位置および第2の位置において安定である。好ましい実施形態において、各々の駆動機構は、ソレノイドおよび永久磁石電機子をさらに備え、前記駆動機構は、立ち上がり時間および立ち下がり時間を近い値にする釣り合った開放/閉鎖の駆動力を生み出すパターンにて配置される。このパターンは、開閉動作のために協働して働き、シャッタアセンブリの駆動の全体について一定の力をもたらす2つのソレノイドを有するように設計される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、本開示によるシャッタの一実施形態の正面図であり、特定の部分を部分的に取り除いて示している。
【0007】
【
図2】
図2は、
図1のシャッタの実施形態の正面図であり、特定の部分を完全に取り除いて示している。
【0008】
【
図3】
図3は、
図1のシャッタの実施形態の後面図であり、特定の部分を完全に取り除いて示しており、シャッタ羽根は閉位置に配置されている。
【0009】
【
図4】
図4は、
図1のシャッタの実施形態の後面図であり、特定の部分を完全に取り除いて示しており、シャッタ羽根は開位置に配置されている。
【0010】
【
図5】
図5は、
図1のシャッタの実施形態の後面図であり、特定の部分を部分的に取り除いて示している。
【0011】
【
図6】
図6は、
図1のシャッタについて、タイミングデータの一実施形態を示している。
【0012】
【
図7】
図7は、駆動機構の構成の一実施形態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の原理による例示の実施形態の説明は、書面による説明全体の一部と見なされるべき添付の図面と併せて検討されるように意図されている。本明細書に開示される本発明の実施形態の説明において、方向または向きへの言及は、あくまでも説明を便利にすることを目的としているにすぎず、決して本発明の範囲を限定しようとするものではない。「下側」、「上側」、「水平」、「鉛直」、「上方」、「下方」、「上」、「下」、「上部」、および「下部」、などの相対的な用語、ならびにこれらの派生語(例えば、「水平方向に」、「下方に」、「上方に」、など)は、説明時の向きまたは該当の図面に示されている向きを指すものと解釈されるべきである。これらの相対的な用語は、あくまでも説明を便利にするためのものにすぎず、特に明示的に示されない限り、装置を特定の向きにて構成し、あるいは動作させることを、必要とするものではない。「取り付けられ」、「添えられ」、「接続され」、「連結され」、および「相互接続され」などの用語、ならびに同様の用語は、特に明示的に説明されない限り、構造体が互いに直接的または介在の構造体を介して間接的に固定され、あるいは取り付けられる関係、ならびに可動または不動の両方の取り付けまたは関係を指す。さらに、本発明の特徴および利点が、典型的な実施形態に関して説明される。したがって、本発明が、単独で存在しても、他の組み合わせにて存在してもよい特徴について、これらに限られるわけではないいくつかの考えられる組み合わせを説明しているにすぎないそのような典型的な実施形態に限られるべきでないことは明らかであり、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定められる。
【0014】
本明細書は、現時点において考えられる本発明の最良の実施の態様を説明する。この説明は、限定の意味で理解されてはならず、当業者に本発明の利点および構成を教示するために、添付の図面を参照することによってあくまでも例示の目的で提示される本発明の一例を提供する。図面の種々の図において、同様の参照符号は、同様または類似の部分を指している。
【0015】
開示される実施形態が、本明細書における革新的な教示の多数の好都合な使用のいくつかの例にすぎないことに、注意することが重要である。一般に、本出願の明細書においてなされる言明は、必ずしも種々の請求項に記載の発明のいずれかを限定するものではない。さらに、いくつかの言明は、本発明の特徴のいくつかに当てはまるかもしれないが、他の特徴には当てはまらないかもしれない。一般に、特に示されない限り、一般性を失うことなく、単数の構成要素は複数であってもよく、逆もまた然りである。
【0016】
図1および
図2は、シャッタアセンブリ100の正面図の一実施形態を示している。シャッタアセンブリ100は、シャッタアセンブリ100を駆動するための部品を収容する駆動アセンブリポケット110を備えており、駆動アセンブリポケット110は、ベース板120と前部カバー130との間に配置されている。ベース板120は、一方の面において駆動アセンブリの構成部品を支持するとともに、他方の面において複数のシャッタ羽根140を支持し、シャッタ羽根140は、
図1および
図2に示される閉位置と
図4に示される開位置との間を移動可能であり、開位置とは、光を通過させる開口部150を露出させる位置である。駆動アセンブリポケット110に配置された複数の駆動機構160が、シャッタ羽根140を、シャッタ開口部150を遮る閉位置あるいはシャッタ開口部150を塞ぐ閉位置(
図1および
図2)から、シャッタ開口部150を露出させる開位置(
図4)に移動させる。
図1は、駆動機構160を図示するために前部カバー130の一部分を取り除いた図である。一方、
図2は、駆動アセンブリポケット110の構成部品をよりよく示すために、前部カバー130を完全に取り除いた図である。
【0017】
シャッタ開口部150は、シャッタ羽根140を開位置と閉位置との間で移動させるべく駆動機構160によって駆動される駆動リング170によって囲まれている。駆動リング170は、駆動機構160によって駆動リング170に力が加えられるときに、シャッタ羽根140に垂直な軸180を中心にして回転する。軸180は、シャッタアセンブリ100の中心軸でもある。駆動リング170は、第1の方向に回転させられるときに、シャッタ羽根140を閉位置から開位置に移動させ、第2の方向に回転させられるときに、シャッタ羽根140を開位置から閉位置に移動させる。
【0018】
図示した実施形態において、各々の駆動機構160は、永久磁石電機子200を有するソレノイド190をさらに備える。しかしながら、ソレノイドまたは永久磁石電機子を使用しない機構など、他の駆動機構の構成も可能であることを、理解できるであろう。しかしながら、図示した実施形態において、駆動機構160は、ソレノイドまたはボイスコイルなどの線形であることが好ましい。
【0019】
各々の駆動機構160は、少なくとも2つの位置において安定である。図示した実施形態において、各々の駆動機構160は、ソレノイドフレーム210を有するソレノイド190であり、コイル(図示されていない)がフレーム210の一部分に巻き付けられている。各々のソレノイド190は、永久磁石200が直線的に移動する軸230をさらに備える。ソレノイド190は、コイル(図示されていない)を通過する電流の流れによって生み出される磁界を有し、この磁界が、永久磁石200がソレノイドフレーム210の内部に実質的に入れられる第1の安定位置と、永久磁石200がソレノイドフレーム210に対して突出する第2の安定位置との間で、永久磁石200を軸230に沿って移動させる。コイルを通過する電流の流れを逆にすることで、永久磁石200は第1の安定位置から第2の安定位置に移動し、逆もまた同様である。永久磁石200は、安定位置の間の直線的な移動を可能にする磁界の不整列が生じるように、最初にオフセットを有するように設定される。
【0020】
特に
図1および
図2に示した実施形態においては、4つの駆動機構160が示されている。各々の駆動機構160は、駆動リングアーム250における駆動リング170との接点240を有し、接点において直線的な力を加え、駆動リング170を回転させることができる。駆動機構160は、ペア260にて働き、各ペア260が、各々の個別の永久磁石200が第1の安定位置から第2の安定位置に移動するときに、駆動リング170を第1の方向に回転させるための第1の駆動機構を有し、駆動リング170を第2の方向に回転させるための第2の駆動機構を有する。図示した実施形態は、接点240に当接する電機子200を示しているが、永久磁石200を、駆動機構160によって両方向に力を加えることができるように、リンク装置(図示されていない)によって接点240に接続してもよいことを、理解できるであろう。
図7に示される一実施形態においては、駆動機構の各ペアの駆動機構160が、直列に接続され、駆動機構のペアが、並列に接続される。
【0021】
4つの駆動機構160が、好ましくは2つのペア260(
図2)にて配置され、各々のペアが、駆動リング170の円周に沿って時計方向に押す1つの駆動機構と、駆動リング170の円周に沿って反時計方向に押す第2の駆動機構とを有する。
図2の実施形態に示されるとおり、2つのペア260は、対角線上に配置され、駆動リング170を押すあるいは駆動するために協働する。駆動リング170は、駆動リング170の位置を検出するためにセンサ280とともに使用されるタブ270をさらに備える。図示した実施形態において、センサ280は遮光式センサであるが、センサが、他の種類のセンサのなかでもとりわけ、近接センサであってよいことを理解できるであろう。センサ280は、インターロックシステムの実現およびシャッタアセンブリ100の詰まりの防止において、シャッタ位置に関する情報をもたらすことができる。
【0022】
一方の安定位置から他方の安定位置への移動など、駆動機構160の動作は、コントローラ290によって制御される。コントローラ290は、典型的には、開放運動および閉鎖運動を有するシャッタアセンブリ100の2段階のサイクルを開始させる。開放運動において、コントローラ290は、少なくとも1つの駆動機構160を第1の安定位置から第2の安定位置に移動させる信号を送信する。駆動機構160の移動により、駆動リング170が軸180を中心にして第1の方向に回転し、結果としてシャッタ羽根140が、
図4に示されるように開位置に移動する。シャッタアセンブリ100の閉鎖運動において、コントローラ290は、駆動機構160を第1の安定位置に戻すと同時に、少なくとも1つの他の駆動機構を第1の安定位置から第2の安定位置に移動させる信号を送信する。このサイクルの第2の部分における駆動機構160の移動は、駆動リング170を、軸180を中心にして第2の方向に回転させ、結果としてシャッタ羽根140が、開位置から閉位置に移動する。いくつかの実施形態においては、コントローラ290に、センサ280からシャッタ羽根140の現在の位置に関する情報がもたらされる。
【0023】
図3および
図5は、
図1のシャッタアセンブリ100の後面図を示しており、シャッタ羽根140が閉位置にて示され、
図5に示されている後部カバー310の一部分が
図3においては完全に取り除かれている。シャッタ羽根140は、シャッタ羽根ポケット300内においてベース板120(
図1および
図2)によって支持されている。シャッタ羽根ポケット300は、ベース板120とユニットの後部カバー310との間の空間である。駆動アセンブリポケット110およびシャッタ羽根ポケット300が、シャッタアセンブリ100の内部空間を構成している。
【0024】
図示した実施形態において、各々のシャッタ羽根140は、ベース板120と後部カバー310との間に取り付けられたピン320によってベース板120に接続されている。ピンで取り付けられた構造が示されているが、他の接続構造も可能であることを、理解できるであろう。各々のシャッタ羽根140は、シャッタ羽根140の長穴330によってピン320を中心にして枢動する。各々のシャッタ羽根140は、ピン320からずらされて駆動リング170に接続された駆動リングピン340において、シャッタアセンブリ100の他の構成部品にさらに接続されている。ベース板120に対する軸180を中心とする駆動リング170の回転が、駆動リングピン340をピン320に対して移動させる。シャッタ羽根140のピン320への接続の長穴の性質が、シャッタ羽根140を開位置と閉位置との間で移動させるために、両方のピンにおいて、回転運動と組み合わせられた少しの直線運動を可能にする。
【0025】
図4は、
図1のシャッタアセンブリ100の後面図を示しており、後部カバー(
図3および
図5を参照)が取り除かれ、シャッタ羽根140は開位置にある。図示されている構成要素は、駆動リングピン340がピン320に対して異なる位置に示されており、2つのピンの相対位置ゆえにシャッタ羽根140が開位置に保たれてシャッタ開口部150を露わにしている点を除き、
図3に示した構成要素と同様である。
【0026】
図6は、「SC20」によって識別されるシャッタコントローラによって駆動される「SHB1」によって識別されるシャッタアセンブリ100に関するタイミングデータの一例を示しており、シャッタアセンブリが、初期パルス(「I」)によって閉位置(「A」および「G」)から開位置(「C」〜「E」)に駆動されている。
【表1】
【0027】
既存の従来のシャッタと比べたとき、シャッタアセンブリ100は、シャッタの開閉サイクルのあらゆる区間について、同等又はより短い時間で作動し、シャッタの最小サイクル時間の大幅な短縮を果たす。特に、対称なサイクルの実行による機械的な利点によってもたらされるサイクルの後半において、大幅な性能向上を見て取ることができる。
【0028】
好ましい実施形態において、シャッタアセンブリ100は、50%のデューティサイクルにおいて10Hzの持続最大速度で連続的に動作することができる。それにもかかわらず、従来のシャッタと比較してほぼ同一の遅延I―AおよびD−E(
図6)であることが、性能の向上を意味しているといえる。これらの時間区間は、ソレノイド190のコイルを動作させるために要する時間である。したがって、これらは使用されるハードウェアの不変の特徴である。この例外の正味の効果は、20msのパルスを開始することを始めてから、シャッタが完全に開いた状態となるまでの遅延(I−C)が、22.2msであることである。これらの例外は、デューティサイクル開閉時間に影響を及ぼす。例えば、シャッタコントローラ290に、100msの開時間および100msの閉時間の50%のデューティサイクルの方形波が供給される場合、シャッタアセンブリ100において102msの露出および102msの閉鎖という結果になると考えられる。また、設計のタイミングの利点の他に、シャッタアセンブリ100は、より高い周波数においてもジッタの増加を受けることなくその性能を維持する。
【0029】
好ましい実施形態において、シャッタアセンブリ100は、迅速な開閉時間のために5枚のシャッタ羽根140を有する1インチの開口部150を備える。当然ながら、他の開口の直径も可能であり、より少数またはより多数の羽根140を、所望に応じて使用することが可能である。シャッタアセンブリ100は、好ましくは、有線の4導体シールドケーブルによってコントローラ290に接続される。好ましい実施形態において、シャッタアセンブリは、薄型の設計ゆえに、光機械アセンブリのビーム経路への容易な適合において有利である。シャッタの詰まりが起きた場合に、シャッタ位置を検出するために、センサを備えてもよい。TTLレベルの方形波を有する周波数を変調することによって、ユーザがシャッタを切り替えることができるように、さらなる入力がもたらされてもよい。一実施形態においては、シャッタアセンブリ100およびセンサ280からの光フィードバックにより、シャッタ位置のモニタリングが可能となる。シャッタの不具合が起きた場合、一実施形態においては、駆動部がシャットダウンし、故障LED(発光ダイオード)およびインターロックを作動させる。
【0030】
一実施形態においては、シャッタがレーザアセンブリとともに使用される場合の通常の動作状態において、リレーが作動させられ、接点が閉じられ、レーザの状態がオンになる。シャッタの不具合が起きた場合、リレーの通電が断たれてNO(常時開)接点が開き、レーザの状態がオフになる。一実施形態においては、電源ボタン(図示せず)および作動ボタン(図示せず)により、ユーザが駆動周波数を設定するために外部変調を使用してシャッタの電源投入および制御を行うことができる。作動ボタンは、押し込まれたときに、外部の入力を上書きし、シャッタの手動制御を可能にする。
【0031】
本開示のシャッタアセンブリは、蛍光顕微鏡検査、レーザ安全性、撮像、低出力レーザ、可視、紫外、および赤外スペクトルを含む種々の光用途にとって理想的である。
【0032】
本発明を、いくつかの上述の実施形態に関して、かなり長く、ある程度詳細に説明したが、本発明は、決してそのような詳細または実施形態あるいは特定の実施形態に限定されるべきものではなく、むしろ添付の特許請求の範囲を参照して、それらの請求項について先行技術に鑑みて可能な限り最も広い解釈をもたらし、したがって本発明について意図される範囲を実質的に包含するように、解釈されなければならない。
【0033】
本明細書に記載されるすべての例および条件の表現は、本発明の原理および技術の進歩への本発明の発明者による貢献の考え方の理解において読み手を助けるための教育的な目的を意図しており、そのような具体的に記載される例および条件への限定を伴わないものとして解釈されなければならない。さらに、本発明の原理、態様、および実施形態、ならびにそれらの具体例についての本明細書におけるあらゆる言明は、それらの構造および機能の両方における同等物を包含するように意図されている。加えて、そのような同等物は、現時点において公知の同等物ならびに将来開発される同等物の両方、すなわち構造にかかわらず同じ機能を果たす開発されるあらゆる構成要素を含むことが意図される。