(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記照準アームに装着されるロックピンを更に備え、前記ロックピンは、前記照準アームを前記ハンドルにロックするために前記ハンドルのロックピン穴に挿入可能である、請求項4に記載の装置。
前記第1の端部は、前記第1の端部から遠位側に延びる突出部を更に備え、前記突出部は、前記髄内釘の前記近位端部に形成された対応する溝と係合するように、大きさ及び形状を定められており、前記凹部から約180°だけ離間されている、請求項6に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0004】
本発明は、以下の説明及び添付の図を参照することにより更によく理解することができる。本発明は広義には、転子間骨折の固定及び安定化のための装置及び方法に関する。留意されたいこととして、本発明の実施形態については特定の骨に関連して説明されているが、本発明はまた、限定するものではないが、大腿骨骨折、及び他の長骨又は体内の任意の他の骨の骨折の固定を含めて、任意の他の骨固定手技においても用いられ得る。本発明は、髄内釘を大腿骨の中に案内し、髄内釘を通じて延びる複数の横断穴のうちのいずれかの中への骨インプラント(例えば、骨ねじ、TFNA/PFNAブレードなど)の挿入を案内するための照準器具に関する。本発明による例示的な照準器具は、ハンドル部分とバレル部分とを有し、バレル部分の自由端部が髄内釘の近位端部と係合して、骨に対する髄内釘の挿入及び方向付けを案内する。本発明によるバレル部分の自由端部には、連結ねじを髄内釘に挿入するのに先立って、髄内釘の位置をバレル部分に対して一時的に保持するスナップ嵌めの設計が備えられる。しかしながら、他の結合機構が本発明の範囲から逸脱することなく用いられ得ることが、当業者には理解されよう。本発明による照準器具はまた横断開口部を有し、その横断開口部は、照準器具を通じ、骨の標的部分を越えて、髄内釘の横断開口部の軸に対する標的位置に案内ワイヤを挿入するのを案内するものである。照準器具を通じて挿入された案内ワイヤは、髄内釘の横断開口部の軸が骨の頭頸部の領域の正中軸と整合されるように、髄内釘を骨の中に位置決めするのを案内する。この照準器具はまた、中に埋め込まれた一対の放射線不透過性マーカーを備え、それらの放射線不透過性マーカーは、骨及び釘の像が撮影されるとき(例えばX線像)、骨の頸部に対する髄内釘の、そして、インプラントが骨の頭頸部領域に挿入される、釘を通じた挿入経路の正しい方向付けを決定するのを支援する。同様に以下に更に詳細に説明するが、照準器具は、髄内釘の近位ロックを可能にするように照準アームに着脱可能に取付け可能である(例えば、大腿骨頸部を通じて大腿骨の頭部へとインプラントを挿入する)。
【0005】
図1〜4及び10〜11に示すように、本発明による照準器具100が、第1の自由端部104から第2の端部106へと延びるハンドル部分102と、ハンドル部分102の第2の端部106から第3の自由端部110へと延びるバレル部分108とを備えている。照準器具100は、後に更に詳細に説明するように、照準アーム200に着脱可能に取り付け可能である。
図10の部分断面図に示すように、ハンドル部分102は、バレル部分108の突出部109と噛み合い得る凹部103を有している。術中形態において、突出部109は、任意の永久取り付け手段(例えば、溶接、接着剤など)によって、凹部103内に永久的に固定され得る。また、ハンドル部分102をバレル部分108にロックするために、ピン111がピン穴113に挿入されてもよい。後に更に詳細に説明するように、ハンドル部分102は、ハンドル102の中に埋め込まれたマーカー136を可視化するために、炭素繊維強化PEEK又は別の放射線透過性材料から形成されてもよい。バレル部分108は、所望により放射線不透過性となり得るので、鋼などのより硬質な金属材料から形成されてもよい。
【0006】
照準器具100の自由端部110は、自由端部110を通じて延びる開口部112を有し、開口部112の軸は、術中形態において骨10の長手方向軸と実質的に整合され、そのため、開口部112を通じて挿入された連結ねじ150が、髄内釘12の近位部分の中へと延びる開口部18と整合するようになっている。
【0007】
照準器具のハンドル部分102は第1及び第2の整合穴114、116を有し、これら第1及び第2の整合穴114、116は、ハンドル部分102を通じて横方向に延びており、ハンドル102に着脱可能に取り付け可能な照準アーム200に装着された第1及び第2の整合ピン214、216と照準器具100を整合させるのを支援するように構成されている。具体的に言えば、術中形態において、ピン214、216は、照準アーム200の中に固定式で装着され、それぞれ第1及び第2の整合穴114、116に、それらとの整合が適切となるように挿入され得る。別の実施形態において、ピン214、216は、照準アーム200に着脱可能に装着され得る。照準アーム200の第1及び第2の整合ピン214、216は、所望により、照準アーム200を部分的にのみ貫いて延びていてもよい。別の実施形態において、しかしながら、第1及び第2の整合ピン214、216は、照準アーム200を完全に貫いて延びていてもよい。更に特筆されることとして、第1及び第2の整合穴114、116は、本発明の範囲から逸脱することなく、ハンドル部分102の任意の部分に位置し得る。
【0008】
ハンドル部分102は、術中形態においてピン(例えばねじ付きロック要素)218を受容するように構成されたねじ付きロック穴118を更に備え、ピン218は、ねじ付きシャフト222と、外科医又は他のユーザーによるピン218の把持及び操作を支援するような大きさの増径頭部124とを有する。一実施形態において、頭部124は、把持を支援するために頭部124の外表面の周りに分布する複数の溝を有してもよい。ロック穴118の末端部分は、ピン218をロック穴118に挿入するのを支援するために、ロック穴118の内側部分よりも大きな直径を持たせて形成されている。ピン218を内側部分へと締め付けることにより、ピン218がハンドル部分102にロックされることになる。術中形態において、第1及び第2の整合穴114、116が第1及び第2の整合ピン214、216と整合されると、ねじ付きロック穴118は、照準アーム200に装着されたねじ付きピン218と整合する。前述のように、照準アーム200は、骨の近位ロックが必要とされる長骨の固定のために、照準器具100に取り付けられる。骨の近位ロックが必要とされない場合、照準器具200は必要とされない。しかしながら、特筆されることとして、照準アーム200はまた、当業者には理解されるように、短い釘の遠位ロックのために使用されてもよい。
【0009】
ハンドル部分102は第1の案内ワイヤチャネル126を更に備え、この第1の案内ワイヤチャネル126は、ハンドル部分102を通じて延びており、ハンドル部分102を通じて案内ワイヤを挿入できるように選択された直径を有している。以下で更に詳細に説明するように、第1の案内ワイヤチャネル126は、第1の案内ワイヤチャネル126を通じて挿入された案内ワイヤを受容して、骨10の上の標的位置における照準器具100及び任意選択の照準アーム200の位置決めを支援するように方向付けられている。具体的に言えば、第1の案内ワイヤチャネル126を通じて挿入された案内ワイヤ(図示せず)は、髄内釘12の近位端部を確認するために使用され得る。照準アーム200はまた、対応する第1の案内ワイヤチャネル226を備えてもよく、その第1の案内ワイヤチャネル226は、照準アーム200を通じて延び、術中形態において第1の案内ワイヤチャネル126と軸方向に整合される。第2の案内ワイヤチャネル128が照準器具100を通じて延びており、互いに長手方向に分離しかつ互いに同軸方向に延びる第1及び第2の部分130、132を有している。
図10に示すように、第1の部分130は、ハンドル部分102を貫くアンダーカットとして形成されており、ハンドル部分102の側壁に対して開口している。術中形態において、第2の案内ワイヤチャネル128は、任意選択の照準アーム200の第2の案内ワイヤチャネル228と軸方向に整合する。特筆されることとして、第1及び第2の案内ワイヤチャネル126、128は、外科手技の間に同時には使用されない。むしろ、第1の案内ワイヤチャネル126を通じて挿入された案内ワイヤ(図示せず)は、釘12の近位端部を確認するために使用され、その後に第1の案内ワイヤチャネル126から取り除かれる。後により詳細に説明するように、整合を支援するために、次いで案内ワイヤが第2の案内ワイヤチャネル128を通じて挿入される。
【0010】
当業者には理解されるように、バレル部分108は、工具(図示せず)を受容するように角度と寸法を定められた横断開口部134を有しており、その工具は、髄内釘12を骨10の中へと槌打ちできるように槌打ちされ得るものである。
【0011】
図11の部分断面図に示すように、ハンドル部分102は、ハンドル部分102に埋め込まれた、一対の平行な直線状放射線不透過性マーカー136を更に備えてもよい。マーカー136は、少なくとも、ハンドル部分102に結合される釘の厚さよりも長い距離だけ互いから分離されており、またマーカー136の各々は、ハンドル部分102に結合される釘の側部に接する平面内で延びている。当業者には理解されることとして、この形態により、X線撮像下でのマーカー136の視認性がより良好となる。したがって、
図20に示すように骨の軸方向画像が生成されるとき、以下で更に詳細に説明するように、ユーザーはそれらのマーカーを使用して、骨に対する釘の所望の回転配向を獲得し得る。軸方向画像は、骨の近位軸と正中軸70とが整合されるように、正中軸70に対して垂直に捕捉される。以下で更に詳細に説明するように、この望ましい回転配向により、釘の横断開口部14を通じて挿入されたインプラント60が、大腿骨頸部の軸に沿って大腿骨の頭部の中へと進入するようになる。次いで、第2の案内ワイヤチャネル128を通じた案内ワイヤの挿入は、案内ワイヤチャネル128が釘の横断開口部14の軸に対して平行であるときに釘の回転整合を再確認するために利用され得る。したがって、案内ワイヤが画像において大腿骨頸部の軸に沿って大腿骨頭部の中心へと延びているとき、釘の回転配向は適切である。
【0012】
図3〜7に更に詳細に示すように、照準器具100の自由端部110は、髄内釘12をスナップ嵌めして照準器具100と一時的にロック配列させるばね機構を有している。具体的に言えば、
図5〜7に示すように、照準器具100の自由端部100は、髄内釘12の近位端部に設けられたタブ20と係合するように構成されかつ寸法を定められた凹部140を有している。凹部140は、タブ20の厚み増加部分22をスナップ嵌め係合で着脱可能に収容するように大きさ及び形状を定められた空洞142を有しているしたがって、照準器具100が所望の配向にて髄内釘12に被さって配置されると、タブ20は凹部140の中へとスナップ嵌めされ、連結ねじ150をチャネル112に挿入する間にユーザーが手動で髄内釘12を定位置に保持する必要性が排除される。照準器具100の自由端部は、実質的に半球状のタブ144を更に備え、このタブ144は、髄内釘12の近位端部16に形成された、対応する溝26に挿入されるように、大きさ及び形状を定められている。タブ144の長さは、溝26の長さに等しいか又はそれよりも短い。ある例示的な実施形態において、タブ144は約180°だけ凹部140から分離されている。ここで髄内釘を参照するが、
図7に示すように、髄内釘12の近位端部16の第1の壁部分が、タブ20を間に画定する一対の切欠き18を備えている。タブ20の幅は、髄内釘12に対して所定の運動範囲内でタブ20を撓曲させるように(すなわち、タブ20を空洞142の中へと撓曲させるように)選択されている。タブ20から約180°離れて位置する、髄内釘の近位端部16の第2の側壁が、実質的に半球状の切り欠き26を有している。したがって、釘12と照準器具100とは、所望の整合状態へと回転されたときにのみ(すなわち、第2の案内ワイヤチャネル128が、釘12の横断開口部14及び近位部分の長手方向軸を含んだ平面内に位するように)結合され得る。ある例示的な実施形態において、照準器具100は、1つのタブ22と係合するように1つの凹部140を有する。代替の実施形態においては、しかしながら、対応する個数のタブ22と係合するように複数の凹部140が設けられてもよい。
【0013】
当業者には理解されるように、本発明による連結ねじ150は、ドライバ係合凹部154を備えた頭部152と、頭部152から遠位側に延びる細長いシャフト156とを有し、細長いシャフト156の遠位部分は、髄内釘12のねじ山とねじ係合するように構成されたねじ山158を有している。一実施形態において、連結ねじ150は、凹部154の中へと径方向内向きに付勢されるばね機構160を有してもよく、凹部154は、駆動機構50の丸み付き遠位端部と係合するように、実質的に半球状となっている。丸み付き遠位端部が凹部154に挿入されるとき、駆動機構50の丸み付き遠位端部の減径部分が移動してばね160の近位端部を越え、ばね160を駆動機構50の遠位端部を越えて復帰させて、駆動機構をねじ150にロックするまで、ばね160は、ばねの付勢力に抗して径方向外向きに移動される。挿入の間に駆動機構50をロック係合することによって、連結ねじ150が駆動機構50から離脱することが最小化され、したがって、連結ねじ150を髄内釘12にしっかりと着座させるのに必要な時間と労力が削減される。連結ねじ150は、そのすべての開示内容が参照によって本明細書に組み込まれる、米国特許出願第61/567,390号、名称「ねじの自己保持機構(Self Holding Feature for a Screw)」に開示されているものと実質的に同様に形成され得る。
【0014】
本発明による髄内釘12は、開口部14の外周に沿ったバンプカット(bump-cut)、並びに、釘12のうちの、骨髄管の低減クリアランス部分に存在するか、又は植え込みの間若しくは釘の寿命にわたって高度な応力を受ける部分の外形を低減する複数のカットアウト(例えばファセットなど)を有してもよい。横断開口部14は、大腿骨頸部の軸に沿って、釘が植え込まれている大腿骨の頭部へと、横断開口部14を通じて挿入されたインプラントを照準するように選択された位置及び角度で、第1の側壁の外側開口部から第2の内側壁の内側開口部へと延びている。1つ又は2つ以上の応力低減機構が横断穴の外側開口部の周囲に形成されて、さもなければこれらの位置に生じる応力集中を拡散させ、装置が受ける繰返し荷重に耐える装置の能力を向上させる。第1の応力低減機構20が、装置の材料のうちの、外側開口部の周りの第1及び第2の領域が(例えばフライス削りによって)除去されるときに定位置に残される部分として形成される。具体的に言えば、第1の応力低減機構20は、近位部分22とフライス削り部分24との間に画定される。第1の応力低減機構20は、過大荷重下で破断する代わりに変形することが可能な、釘本体の弾性部分として働く。釘12はまた、挿入の間に釘に、そして結果的に骨10にかかる応力を低減するために、外側リリーフとして形成されたファセット28を有する。一般に曲線を含んだ髄内管の一部分にファセット28が位置に関して対応した状態で、ファセット28は、釘12が骨髄管に挿入されるときに釘12の外形を低減させる。当業者には理解されるように、髄内釘12は、ロックねじを受容するために、髄内釘12の遠位部分を通じて延びる横断穴30を更に有してもよい。本発明による髄内釘12は、そのすべての開示内容が参照によって本明細書に組み込まれる、米国特許出願第61/624,678号、名称「穴縁部のバンプカット(Bump Cut on Hole Edge)」に更に詳細に開示されているものに実質的に類似している。
【0015】
図17〜21は、本発明による例示的な方法を表している。第1の例示的な工程において、照準器具100が、骨10の中に所望の深さまで挿入された髄内釘12に結合される。骨10の近位ロックが必要とされる場合、照準アーム200がまた照準器具100に取り付けられる。具体的に言えば、ピン214、216が、対応する第1及び第2の整合穴114、116を通じて挿入される。ピン218は、ねじ付きシャフト222が穴118のねじ山とねじ係合するように、穴118を通じて挿入される。この構成において、照準アーム200は照準器具100に対してロックされる。次いで撮像装置(例えばX線撮影機)が定位置で位置合わせされて、骨の側面図(すなわち、骨10の骨幹の長手方向軸が骨の頭部及び頸部の正中軸70と一致する図)が取得される。適切な図が取得されると、外科医又は他のユーザーが髄内釘12を挿入し、その釘を回転させて、釘12の横断開口部14を通じて側方に挿入されたインプラント60が、正中軸70に沿って所望の経路へと骨12の頭部に進入するようにする。正しい配向を達成するために、髄内釘12は、放射線不透過マーカー136がX線で視認できなくなるというよりもむしろ、髄内釘12の金属材料によって不明瞭となるまで、又はマーカー136が髄内釘12の縁部に対して平行に延びるまで、X線像を介した外科医又は他のユーザーによる監視の下で(照準器具100の操作によって)回転され得る。具体的に言えば、
図18及び19は、正しくない配向を示しており、
図18において案内ワイヤ170は正中軸70と整合されていない。これは、
図19のX線像におけるマーカー136の可視性によって明らかとなる。この整合性を正しくするために、外科医は
図20〜21の配向へと釘12を回転させる。この配向において、マーカー136は、髄内釘12の縁部に対して実質的に平行に延び、したがって
図21のX線像では視認されなくなる。
【0016】
この正しい整合性は、
図22〜23に示すように、第2の案内ワイヤチャネル128を通じて案内ワイヤ170を挿入することによって確認され、又は独立に到達され得る。具体的に言えば、当業者には理解されるように、案内ワイヤ170は、軸方向の図において正中軸70に対して平行な経路に沿って、身体の外側を通る。したがって、骨の外側のX線像(図示せず)には、骨10の頭部及び照準器具100を越えて延びる案内ワイヤ170が示されることになる。
図22は、正中軸70に対して非平行に延びる案内ワイヤ170を示している。結果的に、釘12は、
図23に示すように、案内ワイヤ170が骨10の頭部の中へとインプラント60の所望の経路に沿ってX線像に現れるまで回転される。
【0017】
上で開示した方法の一方又は両方を用いて、上記の整合が達成されると、インプラント60の指定挿入経路に沿って照準器具の案内穴230を通じ、釘の横断開口部14を通じて、骨10の頭部の中へと、案内ワイヤ(図示せず)が挿入される。案内ワイヤが所望通りに定位置に位すると、インプラント60(例えばPFNAブレード)は、案内ワイヤ(図示せず)に被さって骨10の頭部−頸部領域へと挿入される。したがって、本発明による装置は、最初の試みで案内ワイヤ(図示せず)を骨10内に適切に挿入及び配向することを可能にする。
【0018】
本発明の趣旨又は範囲から逸脱せずに本発明の構造及び方法に様々な修正及び変更を行うことが可能であることは当業者には明らかであろう。したがって、本発明は、添付された特許請求の範囲及びその均等物の範囲内であるという条件で、本発明の修正及び変更を包含することを意図している。
【0019】
〔実施の態様〕
(1) 髄内釘の植え込みを容易にするための装置であって、
髄内釘の近位端部に結合するように構成された第1の端部からジョイント部分へと延びる結合部分と、
前記ジョイント部分に結合され、経路に沿って前記ジョイント部分から遠位側に延びる放射線透過性ハンドルであって、該経路は、前記結合部分が所望の配向で髄内釘に結合されると、前記釘の近位部分の長手方向軸に対して実質的に平行に延び、前記放射線透過性部は、第1及び第2の放射線不透過性マーカーを有し、該第1及び第2の放射線不透過性マーカーは、前記釘が前記所望の配向で前記結合部分に結合されると、前記第1及び第2のマーカーが前記釘の前記近位部分の縁部と整合するように、配置及び配向されている、放射線透過性ハンドルと、を備える、装置。
(2) 前記ハンドル部分に着脱可能に取り付け可能な照準アームを更に備え、前記照準アームは、前記釘の前記近位部分を通じて延びる横断開口部の軸と整合するように選択された角度をなして前記照準アームを通じて延びる案内開口部を有する、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記ハンドルは、前記照準アームの第2の対の整合穴と整合する第1の対の整合穴を備える、実施態様2に記載の装置。
(4) 前記照準アームを前記ハンドルに一時的に固定するために前記第1及び第2の対の整合穴を通じて受容される第1及び第2のピンを更に備える、実施態様3に記載の装置。
(5) 前記照準アームに装着されるロックピンを更に備え、前記ロックピンは、前記照準アームを前記ハンドルにロックするために前記ハンドルのロックピン穴に挿入可能である、実施態様4に記載の装置。
【0020】
(6) 前記結合部分の前記第1の端部は、スナップ嵌め係合によって前記釘の近位端部と係合する凹部を有する、実施態様1に記載の装置。
(7) 前記釘の前記近位端部は、ばね形状のタブ(spring-formed tab)を有する、実施態様6に記載の装置。
(8) 前記第1の端部は、前記第1の端部から遠位側に延びる突出部を更に備え、前記突出部は、前記髄内釘の前記近位端部に形成された対応する溝と係合するように、大きさ及び形状を定められており、前記凹部から約180°だけ離間されている、実施態様6に記載の装置。
(9) 前記ハンドルを通じて延びる第1の案内ワイヤ穴と、前記結合部分を通じて延びる第2の案内ワイヤ穴とを更に備え、前記第1及び第2の案内ワイヤ穴は互いに軸方向に整合されている、実施態様1に記載の装置。
(10) ワイヤ軸に沿って前記第1及び第2の案内ワイヤ穴を通じて挿入可能な案内ワイヤを更に備え、該ワイヤ軸は、釘が所望の配向で前記照準器具に結合されると、前記釘の近位部分の長手方向軸と、インプラントが骨の標的部分へと挿入される前記釘の横断開口部の軸とを含んだ平面に前記ワイヤ軸が存在するように選択されたものである、実施態様9に記載の装置。
【0021】
(11) 髄内釘の植え込みを容易にするための装置であって、
髄内釘の近位端部に結合するように構成された第1の端部からジョイント部分へと延びる結合部分と、
前記ジョイント部分に結合され、経路に沿って前記ジョイント部分から遠位側に延びる放射線透過性ハンドルであって、該経路は、前記結合部分が所望の配向で髄内釘に結合されると、前記釘の近位部分の長手方向軸に対して実質的に平行に延び、前記ハンドルは、ワイヤ軸に沿って前記ハンドルを通じて延びる第1の案内ワイヤ穴を有し、該ワイヤ軸は、釘が所望の配向で前記照準器具に結合されると、前記釘の近位部分の長手方向軸と、インプラントが骨の標的部分に挿入される前記釘の横断開口部の軸とを含んだ平面に前記ワイヤ軸が存在するように選択されたものである、放射線透過性ハンドルと、を備える、装置。
(12) 前記結合部分を通じて延びる第2の案内ワイヤ穴を更に備え、前記第1及び第2の案内ワイヤ穴は、それらを通じてワイヤを受容するように互いに軸方向に整合されている、実施態様11に記載の装置。
(13) 前記ハンドル部分に着脱可能に取り付け可能な照準アームを更に備え、前記照準アームは、前記釘の前記近位部分を通じて延びる横断開口部の軸と整合するように選択された角度をなして前記照準アームを通じて延びる案内開口部を有する、実施態様11に記載の装置。
(14) 前記ハンドルは、前記照準アームの第2の対の整合穴と整合する第1の対の整合穴を備える、実施態様11に記載の装置。
(15) 前記照準アームを前記ハンドルに一時的に固定するために前記第1及び第2の対の整合穴を通じて受容される第1及び第2のピンを更に備える、実施態様14に記載の装置。
【0022】
(16) 前記照準アームに装着されるロックピンを更に備え、前記ロックピンは、前記照準アームを前記ハンドルにロックするために前記ハンドルのロックピン穴に挿入可能である、実施態様15に記載の装置。
(17) 前記結合部分の前記第1の端部は、スナップ嵌め係合によって前記釘の近位端部と係合する凹部を有する、実施態様11に記載の装置。
(18) 前記釘の前記近位端部は、ばね形状のタブを有する、実施態様17に記載の装置。
(19) 前記放射線透過性部は、第1及び第2の放射線不透過性マーカーを有し、該第1及び第2の放射線不透過性マーカーは、前記釘が前記所望の配向で前記結合部分に結合されると、前記第1及び第2のマーカーが前記釘の前記近位部分の縁部と整合するように、配置及び配向されている、実施態様12に記載の装置。
(20) 髄内釘の植え込みを容易にするための方法であって、
前記髄内釘を骨の骨髄腔に挿入する工程であって、前記釘の近位部分は照準装置の結合部分の第1の端部に連結され、前記照準装置は、前記結合部分から遠位側に延びかつ第1及び第2の放射線不透過性マーカーを有する放射線透過性ハンドルを更に備え、該第1及び第2の放射線不透過性マーカーは、前記釘が前記所望の配向で前記結合部分に結合されると、前記第1及び第2のマーカーが前記釘の前記近位部分の縁部と整合するように、配置及び配向されている、工程と、
前記挿入ハンドルが前記髄内釘に実質的に重ね合わされるように、前記装置のX線像を外側方向から捕捉する工程と、
前記第1及び第2の放射線不透過性マーカーが前記髄内釘の縁部に対して実質的に平行に延びるように、前記ハンドルが前記釘の近位部分の長手方向軸に対して実質的に平行に延びる所望の配向へと前記ハンドルを回転させる工程と、を含む、方法。
【0023】
(21) 照準アームを前記ハンドルに取り付ける工程を更に含み、前記照準アームは、骨インプラントを中に通して受容する案内穴を有し、前記所望の配向で、前記案内穴の案内穴軸が、前記髄内釘を通じて延びる横断開口部の横断開口部軸と整合する、実施態様20に記載の方法。
(22) 前記ハンドルを貫いて延びる案内ワイヤ穴を通じて案内ワイヤを挿入する工程と、
前記案内ワイヤが、前記釘の近位部分の長手方向軸と、インプラントが骨の標的部分に挿入される前記釘の横断開口部の軸とを含んだ平面と整合するように、前記ハンドルを回転させる工程と、を更に含む、実施態様20に記載の方法。