(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6297639
(24)【登録日】2018年3月2日
(45)【発行日】2018年3月20日
(54)【発明の名称】キャリアアグリゲーションのための移動通信システムにおける使用可能送信電力情報を報告する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 28/06 20090101AFI20180312BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20180312BHJP
【FI】
H04W28/06 110
H04W72/04 111
【請求項の数】16
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-159129(P2016-159129)
(22)【出願日】2016年8月15日
(62)【分割の表示】特願2013-524038(P2013-524038)の分割
【原出願日】2011年8月10日
(65)【公開番号】特開2016-197920(P2016-197920A)
(43)【公開日】2016年11月24日
【審査請求日】2016年9月14日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0074084
(32)【優先日】2011年7月26日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】61/410,493
(32)【優先日】2010年11月5日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/392,436
(32)【優先日】2010年10月12日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/389,476
(32)【優先日】2010年10月4日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/383,437
(32)【優先日】2010年9月16日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/374,160
(32)【優先日】2010年8月16日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/372,452
(32)【優先日】2010年8月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】キョン・イン・ジョン
(72)【発明者】
【氏名】サン・ブン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ソン・フン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ゲルト・ヤン・ヴァン・リーシャウト
【審査官】
望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】
特表2013−533673(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00−H04W99/00
H04B7/24−H04B7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数個のキャリアが集積された移動通信システムにおける端末のPH報告方法であって、
多数個の活性化されたキャリアそれぞれに対するPHを計算する過程と、
前記各キャリアに対応するPHが、該当キャリアのデータチャンネルでの実際送信(real transmission)に基づいて計算されたか、又は基準フォーマット(reference format)に基づいて計算されたかを示す指示子(indicator)を設定する過程と、
前記PHと前記指示子(indicator)を含む拡張PHRを生成して前記多数個の活性化されたキャリアのいずれかで送信する過程とを含むPH報告方法。
【請求項2】
前記計算する過程は、
前記多数個の活性化されたキャリアのうちの第1キャリアのPHを、前記基準フォーマットに基づいて計算する場合、
前記第1キャリアのデータチャンネルに割り当てられた送信資源の個数及び電力オフセットを0に設定して計算することを特徴とする請求項1に記載のPH報告方法。
【請求項3】
前記指示子(indicator)を設定する過程は、
前記データチャンネルでの前記実際送信に基づいてPHが計算される場合、前記指示子(indicator)を0に設定し、
前記基準フォーマットに基づいてPHが計算される場合、前記指示子(indicator)を1に設定することを特徴とする請求項1に記載のPH報告方法。
【請求項4】
前記PHを計算する過程は、
前記多数個の活性化されたキャリアのうちの第1キャリアのPHを、前記基準フォーマットに基づいて計算する場合、
maximum power reduction(MPR)、addition maximum power reduction(A−MPR)、power management maximum power reduction(P−MPR)、及びallowed operating band edge transmission power relaxation(△Tc)を0に設定して最大送信電力値を計算し、前記計算した最大送信電力値を用いて前記第1キャリアのPHを計算することを特徴とする請求項1に記載のPH報告方法。
【請求項5】
多数個のキャリアが集積された移動通信システムにおける基地局のPH受信方法であって、
多数個の活性化されたキャリアそれぞれに対するPHと前記それぞれのPHに対応する指示子(indicator)とから構成された拡張PHRを、前記多数個の活性化されたキャリアのいずれかを通じて受信する過程と、
前記指示子(indicator)によって、各キャリアに対応する前記PHが、前記各キャリアのデータチャンネルでの実際送信(real transmission)に基づいて計算されたか、又は基準フォーマット(reference format)に基づいて計算されたかを確認する過程とを含むPH受信方法。
【請求項6】
前記多数個の活性化されたキャリアのうちの第1キャリアのPHが、前記基準フォーマットに基づいて計算された場合、
前記第1キャリアのPHは、前記第1キャリアのデータチャンネルに割り当てられた送信資源の個数及び電力オフセットを0に設定して計算されたことを特徴とする請求項5に記載のPH受信方法。
【請求項7】
前記確認する過程は、
前記指示子(indicator)が0である場合、前記データチャンネルで前記実際送信に基づいて前記PHが計算されたと確認し、
前記指示子(indicator)が1である場合、前記基準フォーマットに基づいて前記PHが計算されたと確認することを特徴とする請求項5に記載のPH受信方法。
【請求項8】
前記多数個の活性化されたキャリアのうちの第1キャリアのPHが、前記基準フォーマットに基づいて計算された場合、
maximum power reduction(MPR)、addition maximum power reduction(A−MPR)、power management maximum power reduction(P−MPR)、及び allowed operating band edge transmission power relaxation(△Tc)を0に設定して最大送信電力値を計算し、前記計算した最大送信電力値を用いて前記第1キャリアのPHが計算されたことを特徴とする請求項5に記載のPH受信方法。
【請求項9】
多数個のキャリアが集積された移動通信システムにおける端末であって、
信号を送受信する送受信部と、
多数個の活性化されたキャリアそれぞれに対するPHを計算し、
前記各キャリアに対応するPHが、該当キャリアのデータチャンネルでの実際送信(real transmission)に基づいて計算されたか、又は基準フォーマット(reference format)に基づいて計算されたかを示す指示子(indicator)を設定し、
前記PHと前記指示子(indicator)を含む拡張PHRを生成して前記多数個の活性化されたキャリアのいずれかで送信するように前記送受信部を制御する制御部とを含む端末。
【請求項10】
前記制御部は、
前記多数個の活性化されたキャリアのうちの第1キャリアのPHを、前記基準フォーマットに基づいて計算する場合、
前記第1キャリアのデータチャンネルに割り当てられた送信資源の個数及び電力オフセットを0に設定して計算することを特徴とする請求項9に記載の端末。
【請求項11】
前記制御部は、
前記データチャンネルでの前記実際送信に基づいてPHが計算される場合、前記指示子(indicator)を0に設定し、
前記基準フォーマットに基づいてPHが計算される場合、前記指示子(indicator)を1に設定することを特徴とする請求項9に記載の端末。
【請求項12】
前記制御部は、
前記多数個の活性化されたキャリアのうちの第1キャリアのPHを、前記基準フォーマットに基づいて計算する場合、
maximum power reduction(MPR)、addition maximum power reduction(A−MPR)、power management maximum power reduction(P−MPR)、及びallowed operating band edge transmission power relaxation(△Tc)を0に設定して最大送信電力値を計算し、前記計算した最大送信電力値を用いて前記第1キャリアのPHを計算することを特徴とする請求項9に記載の端末。
【請求項13】
多数個のキャリアが集積された移動通信システムにおける基地局であって、
信号を送受信する送受信部と、
多数個の活性化されたキャリアそれぞれに対するPHと前記それぞれのPHに対応する指示子(indicator)とから構成された拡張PHRを、前記多数個の活性化されたキャリアのいずれかを通じて受信するように前記送受信部を制御し、
前記指示子(indicator)によって、各キャリアに対応する前記PHが、前記各キャリアのデータチャンネルでの実際送信(real transmission)に基づいて計算されたか、又は基準フォーマット(reference format)に基づいて計算されたかを確認する制御部とを含む基地局。
【請求項14】
前記多数個の活性化されたキャリアのうちの第1キャリアのPHが、前記基準フォーマットに基づいて計算された場合、
前記第1キャリアのPHは、前記第1キャリアのデータチャンネルに割り当てられた送信資源の個数及び電力オフセットを0に設定して計算されたことを特徴とする請求項13に記載の基地局。
【請求項15】
前記制御部は、
前記指示子(indicator)が0である場合、前記データチャンネルで前記実際送信に基づいて前記PHが計算されたと確認し、
前記指示子(indicator)が1である場合、前記基準フォーマットに基づいて前記PHが計算されたと確認することを特徴とする請求項13に記載の基地局。
【請求項16】
前記多数個の活性化されたキャリアのうちの第1キャリアのPHが、前記基準フォーマットに基づいて計算された場合、
maximum power reduction(MPR)、addition maximum power reduction(A−MPR)、power management maximum power reduction(P−MPR)、及びallowed operating band edge transmission power relaxation(△Tc)を0に設定して最大送信電力値を計算し、前記計算した最大送信電力値を用いて前記第1キャリアのPHが計算されたことを特徴とする請求項13に記載の基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャリアが集積された移動通信システムに関する。より詳しくは本発明は幾つかのキャリアが集積された移動通信システムにおいて端末がキャリア別のパワーヘッドルーム(Power Headroom;PH)情報を報告する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、移動通信システムは使用者の移動性を確保しながら通信を提供するための目的に開発された。このような移動通信システムは技術の飛躍的な発展に支えられて音声通信はもちろん高速のデータ通信サービスを提供することができる段階に至った。
【0003】
近年、次世代移動通信システム中の一つで3GPPでLTE(Long Term Evolution)に対する規格作業が進行中である。LTEは2010年程度を商用化目標とし、現在提供されているデータ送信率より高い最大100Mbps程度の送信速度を有する高速パケット基盤通信を具現する技術である。このために様々な方案が論議されているが、例えば、ネットワークの構造を簡単にして通信路上に位置するノードの数を減らす方案や、無線プロトコルを最大限無線チャンネルに近接させる方案等が論議中である。
【0004】
一方、データサービスは音声サービスとは異なり送信しようとするデータの量とチャンネル状況によって割り当てることができる資源等が決定される。したがって、移動通信システムのような無線通信システムではスケジューラで送信しようとする資源の量とチャンネルの状況及びデータの量等を考慮して送信資源を割り当てる等の管理が成る。これは次世代移動通信システム中の一つであるLTEでも同様になり、基地局に位置したスケジューラが無線送信資源を管理して割り当てる。
【0005】
最近LTE通信システムに、様々な新技術を組み合わせて送信速度を進める進化された LTE通信システム(LTE−Advanced、LTE−A)に対する論議が本格化されている。上記新しく導入する技術の中で代表的なものでキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation)を挙げることができる。キャリアアグリゲーションとは従来の端末が一つの順方向キャリアと一つの逆方向キャリアのみを利用してデータ送受信をすることとは異なり、 一つの端末が多数の順方向キャリアと多数の逆方向キャリアを用いることである。従来の逆方向の送信電力決定関連手続きは端末に一つの順方向キャリアと一つの逆方向キャリアが割り当てられた場合のために定義されたことなので、 集積された幾つかのキャリアを通じてデータを送受信する端末の逆方向の送信電力決定にそのまま適用することができない。特に、幾つかのキャリアが集積された端末がPHを報告する手続き及び方式を新しく定義する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、キャリアアグリゲーションのための移動通信システムにおいて端末がキャリア別のPHを效率的に報告する方法及び装置を提供することにある。即ち、本発明は端末がキャリア中のいずれか1つでパワーヘッドルーム報告(Power Headroom Report;PHR)を通じてキャリア別のPHを效率的に報告するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明による多数個のキャリアが集積された移動通信システムにおいて端末のPH報告方法は、多数個の活性化されたキャリアのデータチャンネルで実際送信するか否かによって上記キャリアのPHを計算する過程と、上記PHに対応して上記実際送信するか否かを示す指示者を設定する過程と、上記PHと指示者から構成された拡張PHRを生成して上記キャリア中のいずれか1つで送信する過程を含むことを特徴とする。
【0008】
また、上記課題を解決するための本発明による多数個のキャリアが集積された移動通信システムにおいて端末のPH報告装置は、多数個の活性化されたキャリアのデータチャンネルで実際送信するか否かによって上記キャリアのPHを計算するためのPH計算部と、上記PHに対応して上記実際送信するか否かを示す指示者を設定し、上記PHと指示者を収納して拡張PHRを生成するための制御部と、上記キャリア中のいずれかの1つで上記拡張PHRを送信するための送信機を含むことを特徴とする。
【0009】
また、上記課題を解決するための本発明による多数個のキャリアが集積された移動通信システムにおいて基地局のPH受信方法は、多数個の活性化されたキャリア中のいずれか1つで上記PHに対応する指示者から構成された拡張PHRを受信する過程と、上記指示者によって上記キャリアのそれぞれのデータチャンネルで実際送信するか否かを把握する 過程を含むことを特徴とする。
【0010】
さらに、上記課題を解決するための本発明による多数個のキャリアが集積された移動通信システムにおいて基地局のPH受信装置は、多数個の活性化されたキャリア中のいずれか1つで上記キャリアのPHと上記PHに対応する指示者から構成された拡張PHRを受信する受信機と、上記指示者によって上記キャリアのそれぞれのデータチャンネルで実際送信するか否かを把握する制御部を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明によるキャリアアグリゲーションのための移動通信システムにおいてPHの報告方法及び装置は、キャリア別のPHをより效率的に報告することができる。即ち、多数個のキャリアが集積される場合、端末でキャリアのPHを一つのPHRで構成して報告することができる。これによって、移動通信システムにおいてより效率的に逆方向の送信電力を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施例による移動通信システムの構造を示す図面である。
【
図2】本発明の一実施例による移動通信システムのプロトコル構造を示す図面である。
【
図3】本発明の一実施例による移動通信システムにおいてキャリアアグリゲーションを例示した図面である。
【
図4】本発明の一実施例による移動通信システムにおいてキャリアアグリゲーションの構成の一実施例を図示した図面である。
【
図5】本発明の実施例によるPH報告シナリオを説明するための図面である。
【
図6】本発明の実施例による端末のPH報告手続きを示すフローチャートである。
【
図7】本発明の実施例による基地局のPH受信手続きを示すフローチャートである。
【
図8】本発明の実施例による端末のPH報告装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明する。この際、添付図面において、同一の構成要素はできるだけ同一の番号を付けることに留意すべきである。なお、本発明の要旨を濁すことができる公知機能及び構成に対する詳細な説明は省略であろう。
本発明は幾つかのキャリアが集積された移動通信システムにおいて端末が各キャリアに対するPH情報を效率的に報告する方法及び装置に関する。
【0014】
本発明を本格的に説明する前に、
図1、2、及び
図3を通じて本発明による移動通信システムに対してより詳しく説明する。この時、本発明による移動通信システムがLTEシステムの場合を仮定して説明する。
【0015】
図1は本発明の一実施例による移動通信システムの構造を示す図面である。
図1を参照すれば、移動通信システムの無線アクセスネットワークは次世代基地局(Evolved Node B;以下 ENBまたはNode Bという;105、110、115、120とMME(Mobility Management Entity;125)、及びS-GW(Serving−Gateway;130)から構成される。使用者端末(User Equipment、以下、UEという;135)は、ENB105、110、115、120及びS−GW130を通じて外部ネットワークに接続する。
【0016】
ENB105、110、115、120はUMTSシステムの既存ノードBに対応される。ENB105、110、115、120はUE135と無線チャンネルで連結され、既存ノードBより複雑な役目が行われる。LTEシステムにおいてインターネットプロトコルを通じるVoIP(Voice over IP)のようなリアルタイムサービスを含むすべての使用者トラフィックが共用チャンネル(shared channel)を通じてサービスされるので、UE135の状況情報を納めてスケジューリングをする装置が必要であり、これをENB105、110、115、120が担当する。一つのENB105、110、115、120は通常多数個のセルを制御する。最大100Mbpsの送信速度を具現するため、LTEシステムは最大20MHz帯域幅で直交周波数分割多重方式(Orthogonal Frequency Division Multiplexing;以下、OFDMという)を無線接続技術として用いる。また、端末のチャンネル状態に合わせて変調方式(modulation scheme)とチャンネルコーディング率(channel coding rate)を決定する適応変調コーディング(Adaptive Modulation & Coding、以下、AMCという)方式を適用する。S−GW130はデータベアラーを提供する装置であり、MME125の制御に従い、データベアラーを生成するとか除去する。MME125は各種制御機能を担当する装置であり、多数個のENB105、110、115、120と連結される。
【0017】
図2は、本発明による移動通信システムの無線プロトコル構造を示す図面である。
図2を参照すれば、LTEシステムの無線プロトコルはPDCP(Packet Data Convergence Protocol;205、240)、RLC(Radio Link Control;210、235)、MAC(Medium Access Control;215、230)からなる。PDCP205、240はIP(Internet Protocol)ヘッダー圧縮/復元などの動作を担当する。RLC210、235はPDCP PDU(Packet Data Unit)を適切なサイズに再構成してARQ動作等を遂行する。MAC215、230は一端末に構成された多くのRLC階層装置と連結され、RLC PDUをMAC PDUに多重化してMAC PDUからRLC PDUを逆多重化する動作を遂行する。物理階層220、225は上位階層データをチャンネルコーディング及び変調してOFDMシンボルで作って無線チャンネルで送信するとか、無線チャンネルを通じて受信したOFDMシンボルを復調してチャンネルデコーディングして上位階層に伝達する動作をする。送信を基準としてプロトコルエンティティー(Protocol Entity)に入力されるデータをSDU(Service Data Unit)と言い、出力されるデータをPDU(Prоtocol Data Unit)と言う。
【0018】
図3は、本発明の一実施例による移動通信システムにおいてキャリアアグリゲーションを例示した図面である。
図3を参照すれば、一つの基地局では一般的に互いに違う周波数帯域に位置する多数個のキャリアが送出され受信される。例えば、ENB305で中心周波数がf1であるキャリア315と中心周波数がf3であるキャリア310が送出される。キャリアアグリゲーション能力を有しなければ、UE330は上記二つのキャリア310、315中一つのキャリア310、315を用いてデータを送受信する。しかし、キャリアアグリゲーション能力を有していれば、UE330は同時に幾つかのキャリア310、315からデータを送受信することができる。基地局はキャリアアグリゲーション能力を有している端末に対しては状況によってさらに多いキャリアを割り当てることによって、上記端末の送信速度を高めることができる。伝統的な意味で一つの順方向キャリアと一つの逆方向キャリアが一つのセルを構成するとき、キャリアアグリゲーションとは端末が同時に幾つかのセルを通じてデータを送受信することに理解されることもできるでしょう。これを通じて従来の単一セルで成就可能であった最大送信速度は集積されるキャリアの数に比例して増加される。集積されるキャリアはRRCシグナリングを通じてコンフィギュア(configure)される。LTEではRRCConnectionReconfigurationメッセージを用いて集積されるキャリアを追加させるとか、除去することができる。特定キャリアがコンフィギュアされてもデータ送信は行わない。実際に該当のキャリアを用いるためにはMACシグナリングを通じてキャリアを活性化させなければならない。LTEではMAC PDU内にMAC Control Element(CE)を用いてコンフィギュアされたキャリアを活性化させる。このように活性化された多数のキャリアでサービスを遂行するので、サービングセル(serving cell)は多数になる。
【0019】
逆方向送信は他のセルの逆方向に干渉をもたらすので逆方向送信電力は適切な水準で維持されなければならない。このために端末は逆方向送信を遂行することにおいて所定の関数を用いて逆方向送信電力を算出し、算出された逆方向送信電力で逆方向送信を遂行する。例えば、端末は割当を受けた送信資源の量と適用するMCS(Modulation Coding Scheme)レベル等のスケジューリング情報と経路損失値等のチャンネル状況を推正することができる入力値を上記所定の関数に入力し、要求逆方向の送信電力値を算出し、上記計算された要求逆方向の送信電力値を適用して逆方向送信を遂行する。端末が適用することができる逆方向の送信電力値は端末の最大送信値によって制限され、計算された要求送信電力値が端末の最大送信値を超過すれば端末は最大送信値を適用して逆方向送信を遂行する。この場合、十分な逆方向送信電力を適用することができないから逆方向送信品質の劣化が発生することができる。基地局は要求送信電力が最大送信電力を超過しないようにスケジューリングを遂行することが好ましい。しかし、経路損失などの幾つかのパラメーターは基地局が把握することができないから、端末は必要であれば、PHRを送信して自分のPH(Power Headroom)値を基地局に報告する。
【0020】
使用可能送信電力に影響を及ぼす要素としては、1)割当を受けた送信資源の量、2)逆方向送信に適用するMCS、3)連関された順方向キャリアの経路損失(Path Loss、 以下、PLという)、4)出力調整命令の累積値等がある。この中、経路損失や累積出力調整命令値は逆方向キャリア別に違うことができるので、一端末に多数個の逆方向キャリアが集積されれば逆方向キャリア別にPHR送信するか、否かを設定することが好ましい。しかし、效率的なPHR送信のために、一つの逆方向キャリアで多数個の逆方向キャリアに対するPHを全部報告することもできる。運用戦略によって、実際PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)送信が起きないキャリアに対するPHが必要かもしれない。したがって、このような場合に一つの逆方向キャリアで多数個の逆方向キャリアに対するPHを全部報告する方法はより效率的かも知れない。このために、既存のPHRを拡張させなければならない。一つのPHRに含まれる多数個のPHはあらかじめ決まった手順によって構成されるでしょう。
【0021】
図4は本発明の一実施例による移動通信システムにおいてキャリアアグリゲーションの構成の一実施例を図示した図面である。
図4を参照すれば、一端末に5個の逆方向キャリアが集積されており、逆方向キャリアのいずれか1つで該当の5個の逆方向キャリアに対するPHを全部送信するように設定することができる。例えば、一端末に3つの逆方向キャリア440、445、450が集積された場合、3つの逆方向キャリア440、445、450のPH値は三つの逆方向キャリア440、445、450中のいずれかPHRを通じて送信するように設定することができる。
【0022】
PHRは通常、連結された順方向キャリアの経路損失が所定の基準値の以上に変更されるとか、プロヒビット(prohibit)PHRタイマーが満了するとか、またはPHRを生成した後、所定の期間が経過すればトリガー(trigger)される。PHRがトリガーされても、端末はPHRを直ちに送信しないで、逆方向送信が可能な時点、例えば逆方向の送信資源が割り当てる時点まで待機する。これはPHRがとても迅速に処理されなければならない情報ではないからである。端末はPHRがトリガーされた後、一番目の逆方向送信に上記PHRを含ませて送信する。PHRはMAC階層の制御情報であり、サイズは8ビットである。PHRの一番目の2ビットは現在使用されなく、残り6ビットは−23dBから40dB間の範囲の中で一つを指示する用途で使用され、これが端末の使用可能送信電力を指示する。端末は一般的に以下の数式を用いてPHを算出する。
【0024】
サービングセル(serving cell)cにおいて、i番目のサブフレーム(subframe)のPH(i)は最大逆方向送信電力P
CMAX,c(i)、資源ブロックの数M
PUSCH,C(i)、MCSから誘導されるパワーオフセットΔ
TF,c、経路損失PL
c,f
c(i)(accumulated TPC commands)によって計算される。上記数式においてPL
cはサービングセルcに対して経路損失を提供するように設定されているセルの経路損失である。任意のサービングセルの逆方向送信電力決定に使用される経路損失は該当のセルの順方向チャンネルの経路損失や、或いは他のセルの順方向チャンネルの経路損失である。この中、どの経路損失を使用するかはコール設定過程で基地局が選択して端末に知らせる。上記数式においてf
c(i)はサービングセルcの送信電力調整命令(Transmission Power Control)の累積値である。P
O_PUSCH,Cは上位階層でパラメーターとして、cell−specific及びUE−specific値の合からなる。一般的にP
O_PUSCH,Cはsemi−persistent scheduling、dynamic scheduling、random access response等のPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)送信種類によって他の値が適用される。α
cは上位階層から提供される3−ビッドセル−specific値で逆方向の送信電力計算の際、経路損失に適用する加重値(すなわち、この値が高いほど経路損失が逆方向送信電力により多い影響を及ぼす)であり、PUSCH送信種類によって適用することができる値が制限される。j値はPUSCHの種類を示すことに使用される。j=0の時に−semi persistent scheduling、j=1の時にはdynamic scheduling、j=2の時にはrandom access responseをそれぞれ示す。上記数式1において、若し、特定サービングセルでPUSCH送信がなければ、M
PUSCHとΔ
TFは定義によって上記数式に適用することができないだろう。
【0025】
幾つかのキャリアが集積された移動通信システムで、実際PUSCH送信が起きるサービングセルがあり、一定の時間及び区間の間、PUSCH送信が起きないサービングセルがある。また、各サービングセルに対するPHは他のサービングセルによって共に報告されることもできる。幾つかのキャリアが集積された移動通信システムにおいて幾つかのサービングセルに対するPHを報告すべき場合、端末はこれらを1つのPHRに集めて送信する。このような方法は各キャリ別にPHを送信することに比べてシグナルオーバーヘッドを減らすことができ、基地局で実際PUSCH送信がないキャリアに対してもPHを得ることもできる。
【0026】
図5は、本発明の実施例によるPH報告シナリオを説明するための図面である。
図5を参照すれば、二つのサービングセル(CC1及びCC2)で相手のPHを共に報告するシナリオを見えている。CC1がPUSCH送信が起きており、CC2はそうではない区間505で、端末はCC1から送信されるMAC PDU510にCC1 PHR515のみならずCC2 PHR520を含ませることができる。反対に、CC2がPUSCH送信が起きており、CC1はそうではない区間525で,端末はCC2から送信されるMAC PDU530にCC1 PHR535のみならずCC2 PHR540を含ませることができる。
【0027】
実際、PUSCH送信がないとしても、基地局は特定の逆方向キャリアにおける経路損失情報を得るため、PHをトリガーさせることができる。したがって、本発明ではPUSCH送信がない場合、PHを計算する方法を開発し、また該当のPH情報を基地局に伝達する時、基地局がこれを区別するようにPHR構造を提案する。
【0028】
特定サービングセルに対し、PHRがトリガーされれば、端末はPUSCH送信するか否かによってPH値の算出方法を決定する。該当のサービングセルに対してPUSCH送信があれば、一般的な技術の通り、上記数式1を用いてPHを計算する。ところが、若し、該当のサービングセルでPUSCH送信がなければ、割り当てられた送信資源がないことを意味するので、M
PUSCHとΔ
TFでどんな値を使用するかが明確である。これによって、基地局と端末が同様のM
PUSCHとΔ
TFを使用してPHを算出して解釈するようにする装置が必要である。これは例えば端末と基地局がPUSCH送信がない場合にPH算出のために使用する送信フォーマット(送信資源の量とMCSレベル)を決定することで解決可能である。若し、このようなレファレンス送信フォーマットでRB(Resource Block)1個と最低のMCSレベルを仮定すればM
PUSCHとΔ
TFはそれぞれ0となり、上記数式1で抜けることと同様の意味を持つ。また、実際該当のサービングセルではデータ送信が成らないのでP
CMAX,c(i)は存在しない。したがって、P
CMAX,c(i)をどんな値で決定するかに対する判断が必要である。本発明ではこのような仮想送信に対し、仮想P
CMAX,c(i)を定義して適用する。本発明において、P
CMAX,c(i)は該当のセルで許容された最大送信電力であるP
EMAXと端末の内在的な最大送信電力であるP
powerclassを用いて決定することができる。例えば、下の数式2の通り決定されることができる。
【0030】
これはMPR、A−MPR、P−MPR、Tcが全部0値を持つことと同様の意味を持つ。P
CMAXはP
CMAX_L≦P
CMAX≦P
CMAX_Hの関係をもって決定される。この時、MPR、A−MPR、P−MPR、Tcが全部0値を持つ場合、P
CMAX_L=P
CMAX_Hとなり、P
CMAX=P
CMAX_Hとなる。この時、P
CMAX_HはP
powerClassとP
EMAXの中で小さい値である。P
EMAXはcell−specificの最大許容送信電力であり、P
powerClasはUE−specificの最大許容送信電力である。したがって、サービングセルでPUSCH送信がない場合、PHは以下の数式に定義される。
【0032】
上記数式3において、P
O_PUSCH,c,α
c,ifc(i),PL
cでPHが送信されるサービングセルではないPHが計算される該当のサービングセルの値が適用される。上記数式よって、計算されたPHは他のサービングセルで送信されるPHRに他のPHと共に基地局に報告される。基地局立場では各サービングセルに対する多数PHを1つのPHRで確認することができる。問題は基地局がPHRに含まれた各サービングセルに対するPHが実際PUSCH送信を考慮して計算されたのか、或いは本発明で提示したPUSCHレファレンスフォーマットを用いて計算されたのか、分からないということである。若し、これを分からなければ基地局は報告されたPHを正しく解釈することができないので效率的なスケジューリングが不可能である。これを解決するため、PHRフォーマットにこれを知らせることができる指示者(indicatior)が必要である。したがって、本発明ではPHRでこれを区別するための1つの指示者を含むことを提案する。該当の指示者はactivatedサービングセルのPHに対して追加される。該当の指示者は1ビットから構成されることができる。任意のセルのPHを報告することにおいて、上記セルのPHを計算する時、実際PUSCH送信に基づいて、すなわち実際送信フォーマットを使用してPHを計算すれば、端末は上記ビットを所定の値(例えば、0)で設定する。一方、該当のセルにPUSCH送信がなかったから、レファレンスフォーマット(すなわち、RB個数=0、とΔ
TF=0)を使用してPHを計算すれば、端末は上記ビットを他の所定の値(例えば、1)で設定する。
【0033】
図6は、本発明の実施例による端末のPH報告手続きを図示するフローチャットである。
図6を参照すれば、605段階で特定セルに対するPHRがトリガーされる。PHRは、連結された順方向キャリアの経路損失が所定の基準値以上に変更されるとか、PHRをした後、所定の期間が経過すれば、トリガーされる。この後、端末は610段階で該当のサービングセルで実際PUSCH送信が起きているかどうかを確認する。
【0034】
次に、PUSCH送信がある場合、端末は615段階で一般的な方法によってPHを計算する。すなわち、端末は上記数式1によってPHを計算する。また、端末は620段階で追加的に該当のサービングセルが一般的な方法によってPHが誘導されたことを知らせる指示者を設定する。本発明では1−ビット指示者を考慮する場合、端末は指示者を‘0’で設定する。該当のサービングセルでPUSCH送信中なので、端末は640段階で該当のサービングセルで送信するためのPHRに計算されたPHを含ませて、645段階で該当のPHRに該当のPHが実際P
CMAXを使用したのかを指示する指示者を含ませる。端末は650段階で該当のサービングセルで該当のPHRを送信する。一方、必要によって、他のサービングセルに該当のPHを送信することもできる。
【0035】
一方、該当のサービングセルで実際PUSCH送信がなければ、端末は625段階及び630段階で本発明で定義されたPH計算数式によってPHを誘導する。この時、625段階でP
CMAX値は実際PUSCH送信と関連されるパラメーターを排除し、P
CMAX、P
powerClass値のみを考慮して選択される。そして、630段階において、625段階で誘導されたP
CMAXと共に、実際PUSCH送信と関連されるパラメーターをやっぱり排除し、すなわち、レファレンス送信フォーマットと上記P
CMAXを用いてPHを計算する。また、端末は635段階で追加的に該当のセルに対しては指示者を‘1’で設定することによって、該当のセルのPHはレファレンス送信フォーマットを通じて誘導されたことを指示する。この時、該当のサービングセルでPUSCH送信がないということは、該当のサービングセルでPHRを送信することができないということを意味する。したがって、構成されたPHは他のサービングセルで送信されるPHRに含まれて基地局に送信されなければならない。この時、端末は640段階で他のサービングセルで送信されるPHRを構成する際、先に計算されたPHが含まれる。なお、端末は645段階で該当PHRに該当PHが仮想P
CMAXを使用したのかを指示する指示者が共に含まれる。端末は650段階で他のサービングセルで該当のPHRを送信する。
【0036】
本発明によれば、多数個のキャリアが集積された移動通信システムにおいて端末は拡張されたPHRを通じてキャリアのPHを報告する。すなわち、端末は活性化されたキャリアのPUSCHで実際送信するか否かによってキャリアのPHを計算する。この時、PUSCHで実際送信が成る場合、端末は上記数式1によってPHを計算する。一方、PUSCHで実際送信がならない場合、端末は上記数式3、すなわち、あらかじめ決定された基準フォーマットによってPHを計算する。ここで、端末はPUSCHで割り当てられる送信資源の個数M
PUSCH及び電力オフセットΔ
TFがそれぞれ0で仮定してPHを計算する。そして、端末はPHに対応してPUSCHで実際送信するか否かを示す指示者を設定する。この時、PUSCHで実際送信が成る場合、端末は指示者を0で設定する。そして、PUSCHで実際送信が成らない場合、端末は指示者を1で設定する。また、端末はPHと指示者に拡張されたPHRを生成してキャリア中のいずれか1つで送信する。
【0037】
図7は本発明の実施例による基地局のPH受信手続きを示すフローチャットである。
図7を参照すれば、基地局は705段階で端末から一つのサービングセルを通じてPHRを受信する。該当のPHRには一つのサービングセルまたは多数のサービングセルに対するPHが含まれることができる。また、実際PUSCH送信がないサービングセルにおけるPHも含まれるでしょう。これを区別するため、基地局は710段階で該当PHRの各PHに一致する指示者を確認する。指示者が‘0’であるPHは実際PUSCH送信中の実際P
CMAXを用いて計算されたものである。そうではなく、指示者が‘1’であるPHは実際PUSCH送信がなく、仮想P
CMAXを用いて誘導されたものである。基地局は715段階で指示者が0に設定されているか否かを判断する。若し‘0’であれば、基地局は720段階で実際P
CMAXを用いたPHであることを確認する。この時、基地局は該当のPHを該当の端末のためのスケジューリング及びチャンネル推定に利用する。そうではなければ、基地局は725段階で仮想P
CMAXを用いたPHであることを確認する。この時、基地局は該当のPHはPLを類推してチャンネルを推正することに利用する。
【0038】
本発明によれば、端末で拡張されたPHRが報告されれば、基地局で拡張されたPHRを受信して逆方向送信電力を決定することに利用する。このような基地局は送受信機と制御部を含む。送受信機は多数個の活性化されたキャリア中のいずれか1つでキャリアのPHとPHに対応する指示者から構成された拡張されたPHRを受信する。そして、制御部は指示者によってキャリアそれぞれのPUSCHで実際送信するか否かを把握する。この時、指示者が0でれば、制御部はPUSCHで実際送信が成ることで把握する。そして、PUSCHで実際送信が成る場合、制御部は上記数式1によってPHが計算されたことで確認する。一方、指示者が1であれば、制御部はPUSCHで実際送信が成らないことで把握する。また、PUSCHで実際送信が成らない場合、制御部は上記数式3、すなわち、あらかじめ決定された基準フォーマットによってPHが計算されたことで確認する。これを通じて、制御部はPUSCHで実際送信するか否かを考慮し、PHによってキャリア別に逆方向送信電力を決定する。
【0039】
図8は本発明の実施例による端末のPH報告を示すブロック図である。
図8を参照すれば、端末装置は送受信機805、PH計算部815、制御部810、多重化及び逆多重化装置820、制御メッセージ処理部835、及び各種上位階層装置825、830等から構成される。端末装置は他の装置(図示せず)、例えばディスプレー部、入力部等をさらに含むことができる。類似に、二つの以上の上記装置は一つの構成要素になってあり得る。
【0040】
端末装置の少なくとも1つ以上装置はソフトウェアに具現されることができる。類似に端末装置はそれらの動作を遂行するためにハードウェア(1つ以上のプロセッサのような)にまたはハードウェアとソフトウェアの組み合わせで具現されることができる。しかし、端末装置の少なくとも一部の装置はそれらの動作を遂行するために、少なくとも一部がハードウェアに具現されることができることは勿論である。
【0041】
受信機805は、順方向キャリアでデータ及び所定の制御信号を受信して逆方向キャリアでデータ及び所定の制御信号を送信する。多数個のキャリアが集積された場合、送受信機805は上記多数個のキャリアでデータ送受信及び制御信号送受信を遂行する。
【0042】
PH計算部815は制御部810の制御に従い、PH値を計算し、その値を制御部810に伝達する。多数個のキャリアが集積された場合、PH計算部815は本発明によって活性化されたキャリア別にPHを計算することができる。すなわち、PH計算部815は各キャリアのPUSCHで実際送信するか否かによってキャリアのPHを計算することができる。すなわち、PUSCHで実際送信が成る場合、PH計算部815は一般的な方法によってPHを計算することができる。一方、PUSCHで実際送信が成らない場合、PH計算部815はあらかじめ決定された基準フォーマットによってPHを計算することができる。この時、PH計算部815は本発明によってPUSCHが送信されないキャリアに対して仮想P
CMAXを用いてPHを誘導する。
【0043】
制御部810は、送受信機805が提供する制御信号、例えば、逆方向グラントで指示するスケジューリング情報に従い、多重化及び逆多重化装置820にMAC PDU構成を指示する。制御部810は、さらにPHRトリガーされるか、否かを判断する。そして、PHRがトリガーされれば制御部810はPHに使用可能送信電力を計算することを指示する。PHRトリガーされるか、否かは制御メッセージ処理部835に伝達したPHRパラメーターを用いて判断する。また、幾つかの逆方向キャリアのPH情報が1つのPHRに含まれるように設定された場合、制御部810は各キャリアのPHが実際P
CMAXまたはP
CMAXから誘導されたのかを示す指示者をMAC PDUに含ませるように多重化及び逆多重化装置820に指示する。制御部810は、さらにPH計算部815が伝達したPHを用いてPHRを生成して多重化及び逆多重化装置820に伝達する。すなわち、多数個のキャリアが集積された場合、制御部810本発明によって拡張されたPHRを通じてキャリアのPHを報告することができる。この時、制御部810は拡張されたPHRでキャリアのPHに対応してPUSCHで実際送信するか否かを示す指示者を設定して送信することができる。ここで、制御部810はキャリア中のいずれか1つで拡張されたPHRを送信することができる。
【0044】
多重化及び逆多重化装置820は上位階層装置825、830や制御メッセージ処理部835で発生したデータを多重化するとか送受信機805で受信されたデータを逆多重化して適切な上位階層装置825、830や制御メッセージ処理部835に伝達する役目をする。
【0045】
制御メッセージ処理部835は、ネットワークが送信した制御メッセージを処理して必要な動作を取る。制御メッセージ処理部835は、例えば制御メッセージに収納されたPHRパラメーターを制御部810に伝達するとか、新しく活性化されるキャリアの情報を送受信機805に伝達して上記キャリアが送受信機805で設定されるようにする。上位階層装置825、830はサービス別に構成されることができ、FTPやVoIP等のような使用者サービスで発生するデータを処理して多重化装置820に伝達するとか逆多重化装置820が伝達したデータを処理して上位階層のサービスアプリケーションに伝達する。
【0046】
一方、本明細書及び図面に開示された本発明が実施例は本発明の記述内容を容易に説明し、本発明の理解を助けるために特定例を提示したものであるだけであり、本発明の範囲を限定しようとするものではない。即ち、本発明の技術的思想に基づいた他の変形例が実施可能であるということは本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に自明なものである。
【符号の説明】
【0047】
105,110,115,120,305 ENB,Node B
135,330 UE
125 MME
205,240 PDCP
210,235 RLC
215,230 MAC
205,240 PDCP
310,315 キャリア
330 UE
440,445,450 逆方向キャリア
805 送受信機
815 PH計算部
810 制御部
820 多重化及び逆多重化装置
835 制御メッセージ処理部
825,830 上位階層装置