(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記回転電機が停止している状態で前記温度検出器により検出された温度が所定の温度より高い場合は、前記制御基板は、前記回転電機の運転を開始するように制御することを特徴とする請求項1に記載の回転電機組立体。
前記制御基板は、現在の指令速度が、前記温度検出器により検出された温度において許容される最大速度よりも大きい場合は、指令速度を変更する制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の回転電機組立体。
前記電力変換装置は、前記ハウジングの回転軸方向において、その中心位置を、前記回転電機の電機子の中心位置となるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機組立体。
前記制御基板は、前記温度検出器により検出された温度について、前記ハウジングの温度勾配を考慮した温度に基づいて制御を行うことをを特徴とする請求項1に記載の回転電機組立体。
前記制御基板は、前記温度検出器により検出された温度の値に応じて出力する交流電力の周波数の低減率を変化させることを特徴とする請求項1に記載の回転電機組立体。
前記制御基板は、前記電力変換装置が出力する交流電力の周波数を下げて運転している間、縮退運転中であることを示す信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の回転電機組立体。
前記制御基板は、前記温度検出器が検出した温度が前記所定の温度より高い第2の所定の温度を超えた場合に前記回転電機の運転を停止することを特徴とする請求項1に記載の回転電機組立体。
前記制御基板は、前記温度検出器により検出された温度に基づいた値を積算し、部品の寿命判定値と比較することにより、部品の寿命予測を行うことを特徴とする請求項1に記載の回転電機組立体。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明になる実施の形態の詳細について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
まず、
図1には、本発明の一実施例である、例えば屋外設置ポンプの駆動用の回転電機組立体の全体構成である。符号10は、回転電機本体の外周を覆うカバーを示しており、略円筒形状の外形を備えている。このカバー10は、板状の共振抑制材料を、例えば、押圧加工等を行って、所定の形状に形成されている。より具体的には、カバーの内側に吸音材、防音材、制振材、防振材等を取り付けることによって、騒音や振動の抑制が可能である。
【0013】
上記円筒形カバー10の軸方向における一方の端部(図の奥側)には、後にも説明する遠心ファン58を内蔵する冷却カバー20が取り付けられ、また、他方の端部(図の手前側、負荷側)には、以下に述べる回転電機のエンドブラケット11が取り付けられている。更に、上記円筒形カバー10の外周面には、後にも説明する電力変換装置を収納したケース(電力変換装置用ケース)30や、端子箱40が、それぞれ、取り付けられている。
【0014】
図2には、上記カバー10内に内蔵される回転電機50の構成を示す展開図である。本例は、その一例としての永久磁石式回転電機である。符号51は、略円筒状のハウジング(又は、「フレーム」とも言う)を示しており、このハウジング51は、伝熱性(熱伝導性)に優れたアルミニウム等の材料を押し出すことにより形成されている。また、このハウジング51は、図にも示すように、その外周表面の全体には、円筒形の回転軸に沿って並列に延びた多数の冷却フィン52L、52Sを形成している。また、このハウジング51の外周表面の一部(図では、上部)には、上述した電力変換装置(即ち、電力変換装置用ケース)30を取り付けるための比較的大きな面積の平面53を形成しており、その周囲には、水平方向に、比較的大きい(長く延びた)冷却フィン52Lを形成している。
【0015】
なお、この円筒状のハウジング51の内部には、上記永久磁石式回転電機の固定子(ステータ)54を構成する電機子が挿入して固定されると共に、当該電機子54の円筒状の内部空間内には、複数の永久磁石を円筒状に配置して構成された回転子(ロータ)55が挿入され、所定の隙間を介して、回転自在に取り付けられている。また、図における符号56は、上記回転子(ロータ)55と一体に形成された回転軸(シャフト)であり、回転電機の回転駆動力を、当該軸を介して、例えば、ポンプ等の被駆動機器に伝達する。また、図中の符号57は、上述したエンドブラケット11とは反対側において、ハウジング51の端部に取り付けられたエンドブラケットであり、更に、図中の符号58は、当該エンドブラケット57の外側で上記回転軸(シャフト)56に取り付けられる遠心ファン(冷却ファン)を示している。
【0016】
図3は、上述した回転電機50を
図1に示したカバー10の内部に収納する際の各部を示す展開図である。即ち、回転電機50は、そのハウジング51の外周表面の一部、例えば、図の例では、下部周辺の比較的短い冷却フィン52が形成されている部分には、その外形断面が略円弧状に形成された制御&I/F基板用ケース60や平滑コンデンサ用ケース70が取り付けられ、その後、上記カバー10の内部に挿入される(図の矢印を参照)。また、ハウジング51の平面53には、カバー10の一部に設けられた開口部511を介して、インバータを構成する発熱素子であるパワースイッチング素子(例えば、IGBTなど)や温度検出器を一部に備えた電力変換装置31が、取り付けらる。そして、その保護のためのカバー(電力変換装置用カバー)30が外側から取り付けられる。更に、ハウジング51の外周表面の一部には、上述した端子箱40が取り付けられる(図の矢印を参照)。そして、ハウジング51の他の端部(図の左端)には、上述した冷却カバー20が取り付けられる。また、図中の符号21は、当該冷却カバー20の壁面の略中央部に、多数、メッシュ状に形成した、外部の空気を取り入れるための小孔を示している。
【0017】
即ち、上述した回転電機本体やその周辺装置をも含めた回転電機組立体によれば、回転電機の運転に伴って回転する回転軸(シャフト)56により、その先端に取り付けられた遠心ファン58が回転し、外部からの空気がカバー10の内部に導かれ、ハウジング51の外周表面に多数形成された冷却フィン52の間を流れて熱交換を行なう(
図2の白抜きの矢印を参照)。その後、外部からの空気は、他端のエンドブラケット11との間の隙間を通って外部に流出する。即ち、遠心ファン58の回転により生じる空気流により、その外周表面に冷却フィン52が多数形成されたハウジング51が冷却される。
【0018】
なお、電力変換装置31は、上述したように、回転電機の発熱を外部に排出するために固定子(ステータ)54の外周に一体に設けたハウジング51の一部、即ち、その取り付け用平面部53に直接的に取り付けられる。このことによれば電力変換装置31は、伝熱性に優れた材料で形成されたハウジング51と、熱的に一体となり、電力変換装置31の内部にある温度検出器で、電力変換装置31自身の温度とハウジング51の温度を一体管理出来ることとなる。
【0019】
特に、上述の実施例では、電力変換装置31が配置される円筒状ハウジング51の上部に形成した取り付け用の平面53の周辺は、その他の部分に比べて薄くなっていることから、電力変換装置31とハウジング51とがより熱的に一体となる。
【0020】
また、上述したように、本発明によれば、制御&I/F基板用ケース60やコンデンサ用ケース70についても、ハウジング51の外周表面の一部に取り付けられていることから、これらケースの内部における発熱も、上記と同様に、ハウジング51の外周に形成した冷却フィン52を介して、効率的に外部へ排出することが可能となる。
【0021】
また、上述したように、本発明によれば、制御&I/F基板用ケース60やコンデンサ用ケース70についても、ハウジング51の外周表面の一部に取り付けられて(固定されて)いることから、これらケースの温度もハウジングを形成する材料の熱伝導率より、電力変換装置31内部の温度検出器で推定することが可能である。さらには検出した温度より各部品、特にコンデンサの寿命予測をより正確に行なうことが出来る。
【0022】
なお、この制御&I/F基板用ケース60とは、その内部に、制御用のコントローラ(制御基板、制御回路、制御用マイコン)と共に、通信用のI/F基板を内蔵し、その内部に樹脂材等を注入したものであり、耐環境性や耐衝撃性にも優れたものである。そして、この制御&I/F基板用ケース60を回転電機の一部に取り付けることによれば、屋外設置ポンプの駆動制御と共に、無線/有線による外部との通信機能をも可能となる。また、これによれば、例えば、制御&I/F基板に、圧力センサ、流量センサ等を搭載することによれば、これらの量をフィードバック信号として自動制御を可能とし、更には、サポートセンサに伝達(通信)することにより、集中管理や統合省エネモニタシステム等も実現可能となる。即ち、これにより、屋外設置ポンプの運転管理や省エネ運転等が可能となると共に、遠隔監視制御や集中管理、更には、複数のポンプによるシステム化をも実現することが可能となる。
【0023】
また、コンデンサ用ケース70とは、その内部に、上記電力変換装置31のインバータ回路の一部(部品)を構成する平滑コンデンサを収容したものであり、上記と同様に、その内部に樹脂材等を注入することにより、耐環境性や耐衝撃性を図っている。また、インバータの一部を構成するDCリアクトルは、本例では、上記電力変換装置31の一部に組み込まれているものとして説明したが、このDCリアクトルについても、同様に、専用ケース内に内蔵してハウジング51の外周表面の一部に取り付けてもよい。
【0024】
加えて、本発明では、上記の実施例に代えて、例えば、
図4にも示すように、電力変換装置31における発熱部(図のメッシュ部)Hが、上記円筒形状のハウジング51の平面部53上で、その回転中心軸上において、回転電機側の発熱部であるステータ(電機子)54の中心部(図に破線Bで示す)の位置と一致するように配置する。電力変換装置31とハウジング51が接触する領域に温度検出器を設置して制御すれば、電力変換装置31とハウジング51がより熱的に一体となり、正確な温度制御が可能となる。
【0025】
図16には本発明における電力変換装置31の回路構成図を示す。入力される交流電力は順変換器1で直流電力に変換される。変換された直流電力は、平滑コンデンサ2により平滑された後に、パワースイッチング素子により構成される逆変換器3にて任意の周波数の交流電力に変換されて回転電機50に供給される。逆変換器は駆動回路8により駆動される。温度検出器9で検出された温度情報は制御回路5に入力され、駆動回路8は制御回路5からの指令により制御され、速度の増減を行う。制御回路5に接続された操作表示部7により各種設定を行うことができる。また、第2の空冷ファン6は電動機の運転と連動せず、回転軸とは独立して回転駆動し、制御回路5により制御される。
【0026】
なお、平滑コンデンサ2は、コンデンサ用ケース70に格納され、制御回路5は、制御&IF基板用ケースに収納され、構造上は電力変換装置用ケース30とは離れた位置に配置される。
【0027】
図5及び
図6には制御&I/F基板内における制御回路内の記憶部に記憶する、揮発性メモリの内容と不揮発性メモリの内容を示す。尚、制御&I/F基板内に記憶部を持たず、外部に記憶装置を取り付けて代用しても差し支えない。
【0028】
揮発性メモリの1000番地には初期の指令速度(運転開始時の指令周波数)Hziを記録する。1001番地には現在の指令速度(現在の指令周波数)HzNを記録する。1002番地には温度上昇時の指令速度減算量HzDを記憶する。1003番地には温度低下時の指令速度加算量HzAを記憶する。1004番地には温度判定処理を行なう周期を設定するタイマの残り時間TN1を記憶する。1005番地から1007番地には温度判定値1から3であるTDG1からTDG3を記憶する。1100番地には寿命加速量LMAを記憶する。
【0029】
不揮発性メモリの2001番地には温度判定処理を行なう周期TM1を予め記憶しておく。2002番地には温度勾配計算を実行するか否かを選択するパラメータSLTを予め記憶しておく。2003番地には温度勾配係数TGを予め記憶しておく。2004番地には測定地点と対象部品間の距離DSを予め記憶しておく。2005番地には温度勾配係数TGと測定地点−部品間距離DSより求まる温度勾配量TXを計算し、記憶する。2006番地から2008番地には保護温度基準値1から3であるT1からT3を予め記憶しておく。
【0030】
3001番地には縮退運転を行なっている間に縮退運転中であることを示す信号を出力するか否かを選択するパラメータSLSを予め記憶しておく。3002番地には温度上昇によって、あるいは縮退運転の結果により電動機を停止させた場合に、電動機が停止したことを示す信号を出力するか否かを選択するパラメータSLPを予め記憶しておく。
【0031】
4001番地から4019番地には温度検出値に対する許容する最大の出力速度に関するデータを予め記憶しておく。5001番地から50X9番地には温度検出値に対する部品1、部品2、…、部品Xの寿命加速量を予め記憶しておく。6101番地から610X番地には現在の部品1、部品2、…、部品Xの寿命加算量(積算値)を記憶する。
【0032】
図7は本発明の制御フローである。101ステップにおいて運転を開始した後、102ステップで判定値TDG1からTDG3を確認する処理(判定値TDG確認処理)を実行する。103ステップで不揮発性メモリ2001番地に予め記憶しておいた温度判定の周期用タイマTM1の設定値を、揮発性メモリ1004番地のタイマ1の残り時間TN1に記憶し、TN1のカウントダウンを開始する。104ステップで指定した速度に到達した後、111ステップでタイマTN1のカウントが終了していない場合はタイマTN1のカウント終了を待ち、タイマTN1のカウントが終了している場合は、112ステップで温度検出器が検出した温度が揮発性メモリ1005番地に記憶した温度判定値1未満か否かを判断する。ここで、104ステップにおける指定した速度に到達する処理は省略して上記の判定を開始することも可能である。検出値が温度判定値1未満の場合には132ステップで指令速度加算処理を行ない、151ステップでタイマのカウントを再開して、104ステップに戻る。逆に検出値が温度判定値1以上の場合には122ステップで指令速度減算処理を行ない、151ステップでタイマのカウントを再開して、104ステップに戻る。
【0033】
図8は102ステップの判定値TDG確認処理の詳細である。202ステップで不揮発性メモリ2002番地に予め記憶しておいた温度勾配の計算処理の有無を選択するパラメータSLTを確認し、SLTが0に設定されている場合には温度勾配の計算なしとして221ステップに進む。
【0034】
221ステップ以降では温度勾配の計算を行なわず、221ステップで不揮発性メモリ2006番地に予め記憶しておいた保護温度基準値1(T1)を揮発性メモリ1005番地の温度判定値1(TDG1)に、同様に222ステップで不揮発性メモリ2007番地に予め記憶しておいた保護温度基準値2(T2)を揮発性メモリ1006番地の温度判定値2(TDG2)に、223ステップで不揮発性メモリ2008番地に予め記憶しておいた保護温度基準値3(T3)を揮発性メモリ1007番地の温度判定値3(TDG3)に記憶する。その後、103ステップに進む。
【0035】
SLTが1に設定されている場合には温度勾配の計算ありとして210ステップに進む。210ステップで不揮発性メモリ2003番地に予め記憶しておいた温度勾配係数TGと、不揮発性メモリ2004番地に予め記憶しておいた測定地点−部品間距離DSとを乗算し、その結果を温度勾配量TXとして不揮発性メモリ2005番地に記憶する。
【0036】
図15に示すように、TGは温度勾配係数であり、その材料の熱の伝わりやすさ(熱伝導性)である。DSは発熱部の中心から測定地点又は温度検出部までの距離である。TG、DSは設計値により求めることができる。また、実際に試験を行なって部品の実際の温度と検出温度の差(温度低下)よりTXを求めても良い。
【0037】
211ステップ以降では温度判定値に温度勾配量を考慮し、211ステップで不揮発性メモリ2006番地に予め記憶しておいた保護温度基準値1(T1)から温度勾配量を引いた値を揮発性メモリ1005番地の温度判定値1(TDG1)にする。
同様に、212ステップで不揮発性メモリ2007番地に予め記憶しておいた保護温度基準値2(T2)から温度勾配量を引いた値を揮発性メモリ1006番地の温度判定値2(TDG2)にする。同様に、213ステップで不揮発性メモリ2008番地に予め記憶しておいた保護温度基準値3(T3)から温度勾配量を引いた値を揮発性メモリ1007番地の温度判定値3(TDG3)に記憶する。その後、103ステップに進む。
【0038】
図9は122ステップの指令速度減算処理の詳細である。301ステップで揮発性メモリ1001番地に記憶している現在の指令速度HzNから、揮発性メモリ1002番地に記憶している温度上昇時の指令速度減少量HzDを引き、その結果を新たに現在の指令速度HzNとして揮発性メモリ1001番地に記憶し直す。302ステップで不揮発性メモリ3001番地に予め記憶しておいた縮退運転信号の出力有無を選択するパラメータSLSを確認し、SLSが0に設定されている場合には、304ステップで縮退運転信号の出力なしとして151ステップに進む。SLSが1に設定されている場合には、303ステップで縮退運転信号を出力し、151ステップに進む。
【0039】
図10は132ステップの指令速度加算処理の詳細である。401ステップで揮発性メモリ1001番地に記憶している現在の指令速度HzNに、揮発性メモリ1003番地に記憶している温度低下時の指令速度加算量HzAを加え、その結果を新たに現在の指令速度HzNとして揮発性メモリ1001番地に記憶し直す。
【0040】
402ステップで現在の指令速度HzNと、揮発性メモリ1000番地に記憶されている初期の指令速度Hziを比較し、一致する場合には403ステップに進む。一致しない場合は151ステップに進む。
【0041】
403ステップで現在縮退運転信号が出力されているか否かを確認し、縮退運転信号が出力されている場合には、404ステップで縮退運転信号の出力を停止し、151ステップに進む。縮退運転信号が出力されていない場合には、151ステップに進む。
【0042】
また、制御回路5より縮退運転信号を出すことで電力変換装置が高温状態になっていることを認識することができ、操作表示部7より警告表示等で警告を発することが可能となる。
【0043】
例えばポンプであれば、周波数を下げることで温度が下がることが期待できるが、周波数を下げることで出力(圧力や流量/吐出水量)が減少し、十分な仕事を出来ない場合がある。このような場合に、上記の警告を発することで、完全に故障する前に、未然にメンテナンスを行うことも可能となる。
【0044】
温度に応じて指令速度の減算量、加算量を変化するのも良い。その場合は不揮発性メモリに温度と、その温度に対応した減算量、加算量を予め記憶しておき、温度検出器が検出した温度に応じて揮発性メモリ1002番地の指令速度減算量HzDと、揮発性メモリ1003番地の指令速度加算量HzAとを更新し、新たに記憶し直す。
【0045】
温度判定値を複数持ち、判定値にヒステリシスを持たせるのが望ましい。また、2乗低減トルク特性を持つ負荷を運転する場合、低速域ではほとんど仕事を行なわないことが知られている。よって縮退運転の結果、所定の速度を下回った場合には電動機の運転を停止する機能を持たせるのが望ましい。
図11には判定値を複数持ち、さらに第2の判定値を超過した場合、或いは所定の速度を下回った場合には電動機の運転を停止する例を示す。
【0046】
112ステップ以前は
図7と同様であるため、説明を割愛する。112ステップで温度検出器が検出した温度が揮発性メモリ1005番地に記憶した温度判定値1(TDG1)未満か否かを判断する。検出値が温度判定値1(TDG1)未満の場合には、131ステップで温度検出器が検出した温度が揮発性メモリ1007番地に記憶した温度判定値3(TDG3)未満か否かを判断する。検出値が温度判定値3(TDG3)未満の場合には132ステップで指令速度加算処理を行ない、151ステップでタイマのカウントを再開して、104ステップに戻る。逆に131ステップで検出値が温度判定値3(TDG3)以上の場合には、151ステップでタイマのカウントを再開して、104ステップに戻る。
【0047】
112ステップで、検出値が温度判定値1(TDG1)以上の場合には、121ステップで温度検出器が検出した温度が揮発性メモリ1006番地に記憶した温度判定値2(TDG2)未満か否かを判断する。検出値が温度判定値2(TDG2)未満の場合には122ステップで指令速度減算処理を行ない、123ステップで揮発性メモリ1001番地に記憶している現在の指令速度HzNが、不揮発性メモリ2009番地に記憶している電動機停止判定速度HzDG以上か否かを判断する。現在の指令速度HzNが電動機停止判定速度HzDG以上の場合には、151ステップでタイマのカウントを再開して、104ステップに戻る。
【0048】
121ステップで検出値が温度判定値2以上の場合、或いは123ステップで現在の指令速度HzNが電動機停止判定速度HzDG未満の場合は124ステップで電動機の運転を停止し、125ステップで電動機停止信号を出力した後、101ステップに戻る。ここで、124ステップにおいて電動機を停止せず速度HzDGで運転状態のまま保持することも可能である。この場合は、151ステップでタイマのカウントを再開し、104ステップに戻る。
【0049】
所定の温度を超えた場合に、電動機の運転と連動せず、回転軸とは独立して回転駆動する第2の空冷ファンを運転させることもできる。この場合、第2のファンの起動/停止回数を低減するために温度判定値は複数持つことが望ましい。
図12には判定値を複数持ち、さらに第2の判定値を超過した場合に、回転軸とは独立して回転駆動する第2の空冷ファンを運転させる例を示す。
【0050】
図11との相違点のみ説明する。132ステップで指令速度加算処理を行なった後、第2の空冷ファンを停止する。121ステップで温度検出器が検出した温度が温度判定値2未満の場合には122ステップで指令速度減算処理を行ない、151ステップでタイマのカウントを再開して、104ステップに戻る。121ステップで検出値が温度判定値2以上の場合、126ステップで第2の空冷ファンを運転し、151ステップでタイマのカウントを再開して、104ステップに戻る。
【0051】
第2の空冷ファンの位置は、遠心ファン58が抵抗となるため、これより離れた位置が望ましい。具体的には、ハウジング51とエンドブラケット11の間に設置するか、電力変換装置31が配置される平面53上の負荷側に設置するのがよい。
【0052】
縮退運転の方法として、温度検出器が検出した温度に応じてデータテーブルより指令速度の上限値を取得し、運転速度(電動機の回転数)を制限することも可能である。
図13には検出した温度に応じて運転速度を制限する例を示す。
【0053】
111ステップ以前は他の発明例と同様であるため、説明を割愛する。141ステップで不揮発性メモリ4001番地から4019番地のデータテーブルより、温度検出器が検出した温度で許容される最大の出力速度DHXを取得する。不揮発性メモリ4001番地から4009番地のデータに温度検出値と完全に一致するデータがない場合、次の式1のように最も近い2つのデータより近似計算するのが望ましい。例えば温度検出値が92.5℃の場合は不揮発性メモリ4001番地(DT1)と4002番地(DT2)、およびそれに対応する4011番地(DH1)と4012番地(DH2)のデータより
DHX=(DH2−DH1)×(DT2−DT1)+DH1 ・・・式1
と求まる。このDHXを揮発性メモリ1102に記憶しておく。
【0054】
142ステップで揮発性メモリ1001番地に記憶している現在の指令速度HzNが、揮発性メモリ1102番地に記憶したDHX以上か否かを判断する。現在の指令速度HzNが最大速度DHX以上の場合には、143ステップでDHXを新たに現在の指令速度HzNとして揮発性メモリ1001番地に記憶し直し、151ステップでタイマのカウントを再開して、104ステップに戻る。
【0055】
現在の指令速度HzNが最大速度DHX未満の場合には、144ステップで揮発性メモリ1000番地に記憶している初期の指令速度Hziが、揮発性メモリ1102番地に記憶したDHX以上か否かを判断する。初期の指令速度HzNが最大速度DHX以上の場合には、145ステップでDHXを新たに現在の指令速度HzNとして揮発性メモリ1001番地に記憶し直し、151ステップでタイマのカウントを再開して、104ステップに戻る。初期の指令速度HzNが最大速度DHX未満の場合には、指令速度の変更は行なわず、151ステップでタイマのカウントを再開して、104ステップに戻る。
【0056】
本発明の他の実施態様は、電動機が停止している状態で、温度検出器が所定の温度以上を検出した場合、電動機の運転を開始するものである。電動機の運転を行なうことで回転電機本体やその周辺装置をも含めた回転電機組立体を、回転電機の運転に伴って回転する回転軸(シャフト)56により、その先端に取り付けられた遠心ファン58が回転し、外部からの空気がカバー10の内部に導かれ、ハウジング51の外周表面に多数形成された冷却フィン52の間を流れて熱交換を行ない(上記
図2の白抜きの矢印を参照)、その後、他端のエンドブラケット11との間の隙間を通って外部に流出する。即ち、遠心ファン58の回転により生じる空気流により、その外周表面に冷却フィン52が多数形成されたハウジング51が冷却されるものである。
【0057】
屋外の直射日光下などに置かれた場合には回転電機組立体が停止状態においても高温になる恐れがあり、高温になった場合にはあえて回転電機を運転させることで遠心ファンにより冷却を行なうことで回転電機組立体の保護を行なう。
【0058】
本発明のさらに他の実施態様は、温度検出器が検出した温度より各部品の寿命予測を行なうものである。
図14にその実施例を示す。
【0059】
ステップ111以前は他の発明と同様であるため、説明は割愛する。146ステップで不揮発性メモリ5001番地から50X9番地のデータテーブルより、温度検出器が検出した温度に対して、その温度における各部品の寿命加速量を取得する。不揮発性メモリ5001番地から5009番地のデータに温度検出値と完全に一致するデータがない場合、次の式2のように最も近い2つのデータより近似計算するのが望ましい。例えば部品1において温度検出値が10.0℃の場合は不揮発性メモリ5001番地(DJ1)と5002番地(DJ2)、およびそれに対応する5011番地(J11)と5012番地(J12)のデータより
J1A=(J12−J11)×(DJ2−DJ1)+J11 ・・・式2
と求まる。このJ1Aを揮発性メモリ1201番地に記憶しておく。同様にJ2AからJXAまでを求め、揮発性メモリ1202番地から1209番地に記憶しておく。
【0060】
147ステップで不揮発性メモリ6101番地から6109番地に記憶されている、現在の部品1から部品9の寿命加速量(積算値)LM1からLM9に、現在の温度における寿命加速量J1AからJ19をそれぞれ加え、新たに部品1から部品9の寿命加速量(積算値)として揮発性メモリ6101番地から6109番地にLM1からLM9を記憶し直す。148ステップで寿命加速量(積算値)LM1からLM9がそれぞれ不揮発性メモリ7101番地から7109番地に記憶されているLDG1からLDG9を超えているか否かを判断する。いずれかの部品の寿命加速量(積算値)が部品寿命判定値を超えている場合には149ステップで部品寿命信号を出力し、151ステップに進む。いずれの部品も寿命判定値未満である場合には、そのまま151ステップに進む。151ステップでタイマのカウントを再開して、104ステップに戻る。
【0061】
本発明はコンデンサのように温度によって寿命が大きく変わる部品の寿命予測に有効である。コンデンサの場合、およそ温度が10℃上がることで寿命が半分になることが知られており、温度から寿命加速量を算出し、その積算値でコンデンサが寿命を迎える前に部品寿命信号を出力し、メンテナンスを行なうことができるのが利点である。
【0062】
寿命予測においても温度勾配を考慮するのが望ましい。温度検出器から各部品までの温度勾配を考慮し、部品の設置位置での温度を使用して、寿命加算を行なうことでより精度よく寿命予測を行なうことができる。
【0063】
即ち、本発明の回転電機組立体によれば、外周に冷却用のフィンを形成したハウジングをインバータ等の発熱部品の冷却部として直接的に利用することで、温度管理をするための構成部品を低減し、さらには電動機とインバータを熱的に一体とすることで温度管理を容易にし、もって、インバータを含む電力変換装置、そして各種の回路基板、更には、ノイズフィルタやコンデンサをも含めて一体に温度制御し、ひいては電動機と各部品を高温より保護し、また温度仕様の上限に近い温度で可能な限り運転を継続する回転電機組立体を提供することが可能となる。
【0064】
上記の実施例においては、屋外設置ポンプの駆動用の回転電機組立体を、永久磁石式回転電機により構成するものとして説明したが、本発明はこれに限られることなくその他の形式の回転電機により構成されるものであってもよく、それによっても同様の効果が得られる。