特許第6297689号(P6297689)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6297689
(24)【登録日】2018年3月2日
(45)【発行日】2018年3月20日
(54)【発明の名称】雷警報のための方法及び風力発電装置
(51)【国際特許分類】
   G01W 1/10 20060101AFI20180312BHJP
   F03D 80/30 20160101ALI20180312BHJP
   G01W 1/02 20060101ALI20180312BHJP
【FI】
   G01W1/10 F
   F03D80/30
   G01W1/02 A
【請求項の数】5
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-532047(P2016-532047)
(86)(22)【出願日】2014年11月19日
(65)【公表番号】特表2017-504786(P2017-504786A)
(43)【公表日】2017年2月9日
(86)【国際出願番号】EP2014075007
(87)【国際公開番号】WO2015075067
(87)【国際公開日】20150528
【審査請求日】2016年7月11日
(31)【優先権主張番号】102013223592.5
(32)【優先日】2013年11月19日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】512197272
【氏名又は名称】ヴォッベン プロパティーズ ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】WOBBEN PROPERTIES GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(74)【代理人】
【識別番号】100119415
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 充
(72)【発明者】
【氏名】グローエンハーゲン、ヤネス
【審査官】 素川 慎司
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−506792(JP,A)
【文献】 独国特許発明第102011122807(DE,B3)
【文献】 特開2000−065953(JP,A)
【文献】 特開2013−054006(JP,A)
【文献】 特表平06−503421(JP,A)
【文献】 特開平07−151866(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01W 1/00
F03D 80/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の風力発電装置(1)を用いた、又はウインドパーク(10)の複数の風力発電装置(1)を用いた雷警報のための方法であって、
複数の風力発電装置(1)は、各々所定の設置場所(1.1、1.2、...、m.n)に立設されており、前記複数の風力発電装置(1)の各風力発電装置は、少なくとも、風速計(21)、温度センサ(22)、及び/又は湿度センサ(23)を含む、環境パラメータを検知するためのセンサ装置(5)を有、前記センサ装置(5)は、電場を検知するための更なるセンサ(24)、即ち電場計を有し、
該方法は、以下のステップ、即ち
− 前記複数の風力発電装置(1)において前記センサ装置(5)のセンサ(21、22、23、24)を用い、少なくとも電場を含む、前記環境パラメータ(25)のための少なくとも1つの値を検知する(41)ステップ、及び
− 前記複数の風力発電装置(1)の前記設置場所(1.1、1.2、...、m.n)に関する雷警報を予測する(45)ために前記環境パラメータ(25)のための前記少なくとも1つの値を評価する(44)ステップを含み、
前記複数の風力発電装置(1)は、サーバ(31)、又はウインドパーク(10)のサーバ(31)と接続状態にあり、
該方法は、更に以下のステップ、即ち
− 前記環境パラメータ(25)のための前記少なくとも1つの値を前記複数の風力発電装置(1)から前記サーバ(31)へ送信する(42)ステップ、
− 前記環境パラメータ(25)のための前記少なくとも1つの値と、前記複数の風力発電装置(1)の前記設置場所(1.1、1.2、...、m.n)とを有する地図(51)を作成する(43)ステップ、及び
− 前記複数の風力発電装置(1)の前記設置場所(1.1、1.2、...、m.n)に関する雷警報の予測(45)のために前記地図(51)を評価する(44)ステップを含み、
前記複数の風力発電装置(1)の各前記センサ装置(5)を用い、前記環境パラメータ(25)のための複数の値が検知され、前記環境パラメータ(25)のためのこれらの複数の値を用い、複数の地図(51)が作成されて評価され、前記複数の地図(51)は、互いに組み合わされ、
前記複数の地図(51)の評価に基づき、前記複数の風力発電装置(1)の前記設置場所(1.1、1.2、...、m.n)に対し、天候予測からの標準モデル及び経験値を用いて、落雷に関する確率が割り当てられ、
前記環境パラメータ(25)のための前記複数の値は、以下の値のグループ、即ち風の強さ(21.1a)、風向き(21.1b)、温度(22.1)、空気湿度(23.1)、気圧、電場の強さ(24.1)、磁場の強さ、及び/又は電磁場の強さという値のグループから選択されており、
前記複数の地図(51)の評価の際には、最小値(64)、最大値(63)、及び/又は変化度(65)が検出され、
落雷に関する前記確率は、所定の境界確率と比較され、落雷に関する前記確率が所定の境界確率を上回る前記複数の風力発電装置(1)の前記設置場所(1.1、1.2、...、m.n)に対し、雷警報が出力されること
を特徴とする方法。
【請求項2】
前記サーバ(31)は、ウインドパーク(10)のサーバであること
を特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記環境パラメータ(25)のための前記複数の値は、各々の所定の基準値と比較されること
を特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記雷警報は、警報通知のかたちで、或いは音響アナウンスとして及び/又は警告灯のかたちで出力されること
を特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
雷警報のための、数の風力発電装置(1)を有するウインドパーク(10)、及び/又は複数の風力発電装置(1)から成るネットワーク、及び/又は複数のウインドパーク(10)から成るネットワークであって、
記複数の風力発電装置(1)は、各々所定の設置場所(1.1、1.2、...、m.n)に立設されており、前記複数の風力発電装置(1)の各風力発電装置は、少なくとも、風速計(21)、温度センサ(22)、及び/又は湿度センサ(23)を含む、環境パラメータを検知するためのセンサ装置(5)を有するという形式のものであり、
前記センサ装置(5)は、電場を検知するための更なるセンサ(24)、即ち電場計を有するように構成されており、
前記複数の風力発電装置(1)の前記設置場所(1.1、1.2、...、m.n)に関する雷警報を予測する(45)ために、少なくとも電場を含む、前記環境パラメータのための少なくとも1つの値を評価する(44)評価ユニットを有する雷警報装置が構成されていること、及び
複数の風力発電装置(1)を有するウインドパーク(10)、及び/又は複数の風力発電装置(1)から成るネットワーク、及び/又は複数のウインドパーク(10)から成るネットワークは、請求項1〜4のいずれか一項の記載の方法を実行するように構成されていること
を特徴とする、数の風力発電装置を有するウインドパーク、及び/又は複数の風力発電装置から成るネットワーク、及び/又は複数のウインドパークから成るネットワーク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項1に記載した、複数の風力発電装置を用いた、特にウインドパークの一部を用いた雷警報のための方法、及び請求項11に記載した、雷警報のための、風力発電装置、ウインドパーク、並びに複数の風力発電装置及び/又は複数のウインドパーク装置から成るネットワーク、及び請求項13に記載した、天候予測のため、特に雷雨警報及び/又は雷警報のためのシステムの使用法に関する。
【背景技術】
【0002】
風エネルギーと風力は、発電全般において益々と大きな割合を占め、従って重要性を占めている。ところが風力発電装置及びウインドパーク装置の数が増えると共に、同時に風力発電装置及びウインドパークの整備手間及び整備時間も増えることになる。しかし沢山の整備手間は、整備作業及び整備作業員の高い経費及び高い支援計画性と結び付いている。整備作業の計画において重要な観点は、整備作業が気象条件に基づき、特に風力発電装置への落雷を伴う雷雨により、中断される際の不必要な停止時間を回避することである。特に風力発電装置において落雷の確率は高く、それは、風力発電装置がその構造に基づき、多くの場合、周辺内で最高点をもち、従って大気放電にとって好都合のポイントを示すためである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】DE 10 2012 222 973 A1
【特許文献2】AT 389 012 B
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
雷警報及び/又は雷雨警報のためには、典型的に公共の天候予測(天気予報)が使用されるが、これらの天候予測は、局所的に見ると、特に風力発電装置の所定の設置場所(所在地)に関すると、極めて不正確であり、或いは雷予測はそもそも不可能である。
【0005】
しかし特に整備作業の期間中、風力発電装置における落雷に関する予測は、極めて信頼性の高いものであるべきであり、それは、実際の落雷の場合には、安全性を脅かす高いリスクがあり、それどころか整備作業員にとっては生命の危険があるためである。しかし他方では、整備作業の中断は、整備作業を不必要に中断させないために、実際に落雷に関する十分な確率がある場合にのみ行われるべきである。
【0006】
それ故、所定の風力発電装置における雷、特に落雷を早期に予測ないし検知し、対応の警報メッセージを出力することが可能である方法及び装置を提供することが望まれ、それにより整備作業員は、整備作業を中断することが可能であり、及び/又は風力発電装置を停止させることが可能である。その後、落雷の危険がなくなっている場合には、整備作業を再び開始し、及び/又は風力発電装置を再び始動させることが可能である。また落雷の起こり得る潜在的な場所と時間を正確に且つ信頼性をもって予測することが特に望まれるであろう。
【0007】
天候予測のため、特に雷雨予測のためにも、過ぎ去った大気の天候状態と現在の大気の天候状態から、既知の物理法則を使用し、今後の大気の状態を導出ないし予測することが知られている。この際、所謂非線形方程式が使用され、これらの非線形方程式においては、既に初期条件における小さな変化が結果(ここでは天候予想)に大きな変動をもたらすことになる。この現象は、バタフライ効果とのキーワードでも知られている。
【0008】
初期条件又はデータ、特に大気の現在の状態についての情報を与える環境条件及び/又は大気条件に関する測定データ又は測定値は、地上測定ステーションのネットワークを用いて検知される。この際、これらの測定ステーションは、典型的に、風速、温度、気圧、空気湿度、並びに降水量を検知する。天候データを収集する測定ステーションが十分に多い場合にのみ、信頼性のある天候予測が可能である。
【0009】
しかし従来技術から既知の測定ステーションは、多くの場合、地面近傍に配設されており、従って検知された(天候)測定データ、特に環境パラメータは、地面効果により、例えば地面に貯えられている熱又は冷気により狂いが生じてしまう。勿論、間違った測定データは、所定の場所に関して信頼性のある天候予測を可能とすることはない。また既知の地上測定ステーションでは、電場又は電磁場に関するデータが収集されることもなく、従って雷予測は実質的に不可能である。
【0010】
ドイツ特許商標庁は、本件に関し、上記特許文献1、上記特許文献2、及び brieselang.net(予防避雷装置のためのインターネットサイト)を調査した。
【0011】
従って本発明の課題は、従来技術に関して改善されており、また少なくとも上記の問題点の1つを解消している、天候予測のため、特に雷雨警報及び/又は雷警報のための、改善された方法、改善された装置、及び/又は改善されたシステムを提供することである。特に本発明の課題は、複数の風力発電装置を用いた雷警報のための方法及び装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題は、本発明により、請求項1に記載した、複数の風力発電装置を用いた、又はウインドパークの複数の風力発電装置を用いた雷警報のための方法、並びに請求項に記載した、雷警報のための、複数の風力発電装置を有するウインドパーク、及び/又は複数の風力発電装置から成るネットワーク、及び/又は複数のウインドパークら成るネットワークより解決される。
即ち本発明の第1の視点により、複数の風力発電装置を用いた、又はウインドパークの複数の風力発電装置を用いた雷警報のための方法であって、複数の風力発電装置は、各々所定の設置場所に立設されており、前記複数の風力発電装置の各風力発電装置は、少なくとも、風速計、温度センサ、及び/又は湿度センサを含む、環境パラメータを検知するためのセンサ装置を有、前記センサ装置は、電場を検知するための更なるセンサ、即ち電場計を有し、
該方法は、以下のステップ、即ち
前記複数の風力発電装置において前記センサ装置のセンサを用い、少なくとも電場を含む、前記環境パラメータのための少なくとも1つの値を検知するステップ、及び
前記複数の風力発電装置の前記設置場所に関する雷警報を予測するために前記環境パラメータのための前記少なくとも1つの値を評価するステップを含み、
前記複数の風力発電装置は、サーバ、又はウインドパークのサーバと接続状態にあり、
該方法は、更に以下のステップ、即ち
− 前記環境パラメータのための前記少なくとも1つの値を前記複数の風力発電装置から前記サーバへ送信するステップ、
− 前記環境パラメータのための前記少なくとも1つの値と、前記複数の風力発電装置の前記設置場所とを有する地図を作成するステップ、及び
− 前記複数の風力発電装置の前記設置場所に関する雷警報の予測のために前記地図を評価するステップを含み、
前記複数の風力発電装置の各前記センサ装置を用い、前記環境パラメータのための複数の値が検知され、前記環境パラメータのためのこれらの複数の値を用い、複数の地図が作成されて評価され、前記複数の地図は、互いに組み合わされ、
前記複数の地図の評価に基づき、前記複数の風力発電装置の前記設置場所に対し、天候予測からの標準モデル及び経験値を用いて、落雷に関する確率が割り当てられ、
前記環境パラメータのための前記複数の値は、以下の値のグループ、即ち風の強さ、風向き、温度、空気湿度、気圧、電場の強さ、磁場の強さ、及び/又は電磁場の強さという値のグループから選択されており、
前記複数の地図の評価の際には、最小値、最大値、及び/又は変化度が検出され、
落雷に関する前記確率は、所定の境界確率と比較され、落雷に関する前記確率が所定の境界確率を上回る前記複数の風力発電装置の前記設置場所に対し、雷警報が出力されることを特徴とする方法が提供される。
更に本発明の第2の視点により、雷警報のための、数の風力発電装置を有するウインドパーク、及び/又は複数の風力発電装置から成るネットワーク、及び/又は複数のウインドパークから成るネットワークであって、記複数の風力発電装置は、各々所定の設置場所に立設されており、前記複数の風力発電装置の各風力発電装置は、少なくとも、風速計、温度センサ、及び/又は湿度センサを含む、環境パラメータを検知するためのセンサ装置を有するという形式のものであり、前記センサ装置は、電場を検知するための更なるセンサ、即ち電場計を有するように構成されており、前記複数の風力発電装置の前記設置場所に関する雷警報を予測するために、少なくとも電場を含む、前記環境パラメータのための少なくとも1つの値を評価する評価ユニットを有する雷警報装置が構成されていること、及び複数の風力発電装置を有するウインドパーク、及び/又は複数の風力発電装置から成るネットワーク、及び/又は複数のウインドパークから成るネットワークは、前記方法を実行するように構成されていることを特徴とする、数の風力発電装置を有するウインドパーク、及び/又は複数の風力発電装置から成るネットワーク、及び/又は複数のウインドパークから成るネットワークが提供される
尚、本願の特許請求の範囲において場合により付記される図面参照符号は、専ら本発明の理解の容易化のためのものであり、図示の形態への限定を意図するものではないことを付言する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明において、以下の形態が可能である。
(形態1)複数の風力発電装置を用いた、特にウインドパークの一部を用いた雷警報のための方法であって、複数の風力発電装置は、各々所定の設置場所に立設されており、前記複数の風力発電装置の各風力発電装置は、少なくとも、風速計、温度センサ、及び/又は湿度センサを含む、環境パラメータを検知するためのセンサ装置を有するという方法であり、前記センサ装置は、電場を検知するための更なるセンサ、特に電場計を有し、該方法は、以下のステップ、即ち前記複数の風力発電装置において前記センサ装置のセンサを用い、少なくとも電場を含む、前記環境パラメータのための少なくとも1つの値を検知するステップ、及び前記複数の風力発電装置の前記設置場所に関する雷警報を予測するために前記環境パラメータのための前記少なくとも1つの値を評価するステップを含むこと。
(形態2)前記方法において、前記複数の風力発電装置は、サーバと接続状態にあり、特にウインドパークのサーバと接続状態にあり、該方法は、更に以下のステップ、即ち前記環境パラメータのための前記少なくとも1つの値を前記複数の風力発電装置から前記サーバへ送信するステップ、前記環境パラメータのための前記少なくとも1つの値と、前記複数の風力発電装置の前記設置場所とを有する地図を作成するステップ、及び前記複数の風力発電装置の前記設置場所に関する雷警報の予測のために前記地図を評価するステップを含むことが好ましい。
(形態3)前記方法において、前記環境パラメータのための前記少なくとも1つの値及び/又は複数の値は、以下の値のグループ、即ち風の強さ、風向き、温度、空気湿度、気圧、電場の強さ、磁場の強さ、及び/又は電磁場の強さという値のグループから選択されていることが好ましい。
(形態4)前記方法において、前記環境パラメータのための前記少なくとも1つの値は、所定の基準値と比較されることが好ましい。
(形態5)前記方法において、前記地図の評価の際には、最小値、最大値、及び/又は変化度が検出されることが好ましい。
(形態6)前記方法において、前記複数の風力発電装置の各前記センサ装置を用い、前記環境パラメータのための複数の値が検知され、前記環境パラメータのためのこれらの複数の値を用い、複数の地図が作成されて評価されることが好ましい。
(形態7)前記方法において、前記複数の地図は、互いに組み合わされることが好ましい。
(形態8)前記方法において、少なくとも1つの前記地図の評価に基づき、前記複数の風力発電装置の前記設置場所に対し、落雷に関する確率が割り当てられることが好ましい。
(形態9)前記方法において、落雷に関する前記確率は、所定の境界確率と比較され、落雷に関する前記確率が所定の境界確率を上回る前記複数の風力発電装置の前記設置場所には、雷警報が出力されることが好ましい。
(形態10)前記方法において、前記雷警報は、警報通知のかたちで、特に音響アナウンスとして及び/又は警告灯のかたちで出力されることが好ましい。
(形態11)雷警報のための、風力発電装置、及び/又は複数の風力発電装置を有するウインドパーク、及び/又は複数の風力発電装置から成るネットワーク、及び/又は複数のウインドパークから成るネットワークであって、前記風力発電装置及び/又は前記複数の風力発電装置は、各々所定の設置場所に立設されており、前記複数の風力発電装置の各風力発電装置は、少なくとも、風速計、温度センサ、及び/又は湿度センサを含む、環境パラメータを検知するためのセンサ装置を有するという形式のものであり、前記センサ装置は、電場を検知するための更なるセンサ、特に電場計を有するように構成されており、前記複数の風力発電装置の前記設置場所に関する雷警報を予測するために、少なくとも電場を含む、前記環境パラメータのための少なくとも1つの値を評価する評価ユニットを有する雷警報装置が構成されていること。
(形態12)風力発電装置、及び/又は複数の風力発電装置を有するウインドパーク、及び/又は複数の風力発電装置から成るネットワーク、及び/又は複数のウインドパークから成るネットワークは、前記方法を実行するように構成されていることが好ましい。
(形態13)天候予測のため、特に雷雨警報及び/又は雷警報のためのシステムを構成するために、風力発電装置、及び/又はウインドパーク、及び/又は複数の風力発電装置から成るネットワーク、及び/又は複数のウインドパークから成るネットワークを使用し、前記システムは、前記方法を実行するように構成されていること。

【0014】
本発明は、複数の風力発電装置を用いた、特にウインドパークの一部を用いた雷警報のための方法という思想を含み、この際、複数の風力発電装置は、各々所定の設置場所に立設されており、複数の風力発電装置の各風力発電装置は、少なくとも、風速計(風力計)、温度センサ、及び/又は湿度センサを含む、環境パラメータを検知するためのセンサ装置を有し、この際、センサ装置は、電場(電界)を検知するための更なるセンサ、特に電場計を有し、本方法は、以下のステップ、即ち複数の風力発電装置においてセンサ装置のセンサを用い、少なくとも電場を含む、環境パラメータのための少なくとも1つの値を検知するステップ、及び複数の風力発電装置の設置場所に関する雷警報を予測するために環境パラメータのための前記少なくとも1つの値を評価するステップを含んでいる。
【0015】
更に本発明は、雷警報のための、風力発電装置、及び/又は複数の風力発電装置を有するウインドパーク、及び/又は複数の風力発電装置から成るネットワーク、及び/又は複数のウインドパークから成るネットワークという思想を含み、この際、風力発電装置及び/又は複数の風力発電装置は、各々所定の設置場所に立設されており、複数の風力発電装置の各風力発電装置は、少なくとも、風速計(風力計)、温度センサ、及び/又は湿度センサを含む、環境パラメータを検知するためのセンサ装置を有し、このセンサ装置は、電場を検知するための更なるセンサ、特に電場計を有し、更に複数の風力発電装置の設置場所に関する雷警報を予測するために、少なくとも電場を含む、環境パラメータのための少なくとも1つの値を評価する評価ユニットを有する雷警報装置が構成されている。
【0016】
また本発明は、天候予測のため、特に雷雨警報及び/又は雷警報のためのシステムを構築するために、風力発電装置、及び/又はウインドパーク、及び/又は複数の風力発電装置から成るネットワーク、及び/又は複数のウインドパークから成るネットワークを使用することを含み、この際、当該システムは、本発明による方法を実行するように構成されている。
【0017】
以下、本発明のコンセプトについて、例を使いながら(この際、本発明を限定することなく)説明する。本発明は、風力発電装置、特にウインドパークの複数の風力発電装置を、天候予測のため、特に雷雨予測(雷雨予報)及び/又は雷警報のための天候測定ステーションとして使用することを提案する。つまりこの際、総数iの風力発電装置が天候測定ステーションとして使用され、この際、iは、i=1、2、... 、nの数値をとることができる。天候測定ステーションとしての風力発電装置は、これらが、例えば風速計(風力計)、温度計、気圧計、及び/又は空気湿度センサのような、複数の様々なセンサを既に含んでいるという利点を有する。更に風力発電装置のこれらのセンサは、200メートルに至るまでの高所に配設されており、従って測定データが地面効果により影響されたり又は狂いが生じたりすることはない。またドイツだけでもそうこうするうちに23000を超える多数の個々の風力発電装置が設けられており、これらの風力発電装置は、本発明による方法のための潜在的な天候測定ステーションとして考慮対象となり、従って複数の測定ステーションから成る密なネットワークを用いて環境パラメータを検知することが可能である。
【0018】
更に本発明のコンセプトにより、電場を検知するため、特に磁場及び/又は電磁場をも検知するための追加的なセンサを有するように風力発電装置を構成することが考慮されている。風力発電装置の周辺における大気中の電場の検知、特に電場の強さ(電界強度)の検知は、雷及び落雷の正確な予測のために利用することができる。この際、本発明は、雷雨中に大気内には、特に雷雨雲内には電荷分離が発生し、この電荷分離は、局所的に(水平方向及び垂直方向において)様々な強さの電場の強さ及び/又は強い電位勾配(電位差)をもたらすという考えを考慮している。これらの電場/電場の強さ及び/又は電場の強さの分布は、個々の風力発電装置のセンサ装置を用い、特に電場を検知するための追加的なセンサを用いて測定可能である。電場の強さが、例えば落雷に関して(予め)定められた決定的な値を上回る場合には、雷警報が出力される。特に例えば気圧、温度、電場の強さのような複数の環境パラメータを検知して評価することにより、所定の風力発電装置における落雷に関する確率(蓋然性)を決定することができる。
【0019】
更に本発明のコンセプトは、複数の風力発電装置、及び/又は複数のウインドパーク装置、及び/又は複数の風力発電装置及び/又は複数のウインドパーク装置から成るネットワークにより、ネットワークを構成し、それにより天候予測(天候予報)のため、特に雷雨警報及び/又は雷警報のためのシステムを提供することを考慮している。
【0020】
本発明のこの構成形態及び他の有利な構成形態は、下位請求項の対象であり、雷警報のための方法並びに装置をより明確に規定している。特に、好ましい更なる構成は、下位請求項の対象であり、雷警報のための上述の方法ないし装置が上記解決課題の枠内で並びに更なる利点に関してどのように実現ないし構成されるかについて、有利な可能性を詳細に示している。
【0021】
好ましくは一構成形態は、複数の風力発電装置がサーバと接続状態にあり、特にウインドパークのサーバと接続状態にあり、本方法が更に以下のステップ、即ち環境パラメータのための少なくとも1つの値を複数の風力発電装置からサーバへ送信するステップ、環境パラメータのための少なくとも1つの値と、複数の風力発電装置の設置場所とを有する地図(マップ)を作成するステップ、及び複数の風力発電装置の設置場所に関する雷警報の予測(予報)のために地図を評価するステップを含むことを考慮している。この際、個々の風力発電装置は、接続ラインを介してサーバと接続され、特にウインドパークのサーバと接続されており、従って個々の風力発電装置のセンサ装置を用いて検知された環境パラメータは、サーバへ転送可能である。1つ又は複数の環境パラメータのための検知された値と共に、検知を行う風力発電装置の各々の設置場所に関する情報もサーバへ伝送され、従ってサーバ、特に適切に構成されたプロセッサ要素は、検知された環境パラメータと風力発電装置の設置場所とから、環境パラメータのための値、特にそれらの強さが風力発電装置の設置場所に依存して表示される地図を作成することのできる状態にある。引き続き、作成された地図は、落雷の予測のため、特に所定の風力発電装置の所定の設置場所における落雷の予測のために評価可能である。検知された環境パラメータの評価、ないし作成された地図の評価のためには、例えば、従来技術における気象研究及び天候予測から既知である標準モデルを使用することが可能である。
【0022】
好都合な一構成形態において、環境パラメータのための少なくとも1つの値及び/又は複数の値、即ち環境パラメータのための検知される値は、以下の値のグループ、即ち風の強さ、風向き、温度、空気湿度、気圧、電場の強さ、磁場の強さ、及び/又は電磁場の強さという値のグループから選択されている。この構成形態においては、大気の現在の環境パラメータ、特に検知を行う風力発電装置の周辺の現在の環境パラメータが検知されることが考慮されている。そして環境パラメータのための検知された1つ又は複数の値から、現在の天候に関する現在の状態、特に大気の現在の天候状態を検出することが可能であり、そして大気の現在の天候状態から、天候予測のための既知の物理法則を使用し、今後の大気の状態、特に落雷又は雷警報に関する大気の状態を導出ないし予測することが可能である。この際、例えば、環境パラメータを比較的長期間(インターバル)に亘って検知し、繰り返して予測内容と比較し、特に予測された環境パラメータと比較し、場合により修正することも考慮されている。つまり環境パラメータの時間的な経過(Entwicklung)から、即ち検知された環境パラメータの履歴(ヒストリ)から、検出された環境パラメータの今後の経過(展開)に関する予測を検出することができる。
【0023】
好ましい更なる一構成形態は、環境パラメータのための少なくとも1つの値が所定の基準値と比較されることを考慮している。この構成形態においては、検知された環境パラメータが基準値と比較されることが考慮されている。基準値としては、例えば、気象研究からの経験値、特に落雷の発生に関する経験値を用いることが可能である。例えば、所定の気圧、所定の空気湿度、電場の所定の場の強さが存在する場合には、雷雨状況、特に落雷の可能性を推測することが可能である。極めて高い確率での雷の発生に関する電場の強さの決定的な値は、標準圧力(p=101.325Pa=101.325N/m)及び標準温度(T=0℃)において、ほぼ3000kV/mの電場の強さである。しかし例えば、風の強さ、温度、空気湿度、及び/又は気圧のような他の環境パラメータに依存し、既に300〜400kV/mの範囲内の比較的低い場の強さにおいて雷が落ちることもある。雷に関する更なる因子ないし要因は、既に150〜300kV/mの場の強さにおいても雷を引き起こすことのある、宇宙線による高エネルギー電子の存在である。つまり電場の強さのための可能な基準値は150kV/mとしてよく、この基準値には、落雷の顕著な危険性が存在する。
【0024】
有利な一構成形態において、地図の評価の際には、最小値、最大値、及び/又は勾配(変化度 Gradient)が検出されることを考慮することが可能である。この構成形態は、ウインドパーク装置内の現在の天候に関する極値(ある期間に観測された値の最大値(最高値)または最小値(最低値))を検出することを容易に可能とする。例えば雷は、電磁場が最も強いところにある風力発電装置に落ち易い。しかしそれと並び、空気湿度が役割を果たすこともある。つまり評価と予測の際には、両方の環境パラメータが考慮され、特にそれらの最大値と最小値が考慮される。また最小値及び/又は最大値の決定により比較的容易に、極端な気象条件、例えば強い突風や風の前線部(Windfront)を認識することもできる。特に時間的な天候変化は、環境パラメータの最小値と最大値の時間的な変化の検知を介して良好に認識することができる。また環境パラメータの最も急峻な上昇の方向又は最も急峻な変化の方向に関する尺度として、勾配(変化度:温度、圧力などの変化量の、距離に関する変化の度合い)を検出することも可能である。
【0025】
好ましい更なる一構成形態は、複数の風力発電装置の各センサ装置を用い、環境パラメータのための複数の値が検知され、環境パラメータのためのこれらの複数の値を用い、複数の地図が作成されて評価されることを考慮している。特にこの際、例えば風の強さという1つの環境パラメータに限らず、複数の環境パラメータ、例えば、風の強さ、風向き、温度、空気湿度、気圧、電場の強さ、磁場の強さ、及び/又は電磁場の強さが検知されることが考慮されている。特に風向きと場の強さによる組み合わせは、場の強さの分布がどの方向にどのような速さで進行していくかについて、良好な予測を可能とする。
【0026】
また更なる一構成形態は、複数の地図が互いに組み合わされることを考慮している。特に環境パラメータのための様々な値による組み合わせは、所定の気象条件に関し、特に雷雨予測又は雷予測に関してより良い予測を可能とする。
【0027】
特にウインドパークの複数の風力発電装置の各風力発電装置が、複数の環境パラメータを検知するためのセンサ装置を有し、該センサ装置が、各々、風の強さのためのセンサ、風向きのためのセンサ、温度のためのセンサ、空気湿度のためのセンサ、気圧のためのセンサ、電場の強さのためのセンサを含んでいることが考慮されている。特に電場の強さのためのセンサは、磁場の強さ及び/又は電磁場の強さのためのセンサを含むことが可能である。センサ結果は、1つ又は複数の地図上で複数の風力発電装置の地域に関して記録しておくことが可能である。
【0028】
風力発電装置が所定の地域に亘って分散されていることに基づき、この地域に関し、作成された1つ又は複数の地図の評価のもと、信頼性のある雷の予測を行うことが可能であり、またいずれにせよ雷に対する信頼性のある警報を行うことが可能である。地域面上の測定された所定数の環境パラメータは、作成された1つ又は複数の地図の評価のもと、地域面に関する状態と傾向の表示を可能とする。
【0029】
特に地域面上の風力発電装置のためにライブラリデータベースを作成することが可能であり、該ライブラリデータベースは、地域面上の個々の風力発電装置において雷をいつ考慮すべきであるかに関して重要である環境パラメータを、地域面上の各風力発電装置のために個々に示すものである。情報の基礎として有利には、ウインドパークの複数の風力発電装置が用いられ、即ち個々の風力発電装置が属するウインドパークの複数の風力発電装置が用いられる。特にライブラリデータベースは、再構成可能(リコンフィギャラブル)とすることができ、コントロールルームへの環境パラメータのパラメータ伝送を行うことが可能である。このようにして特に有利には、風力発電装置のために重要である環境パラメータの特性曲線を個々に作成することが可能であり、該特性曲線は、この風力発電装置のために環境パラメータのどの範囲において、雷警報を出力すべきであるか、特に雷を予測することができるのかを示している。このことは、この個々の風力発電装置のための雷警報及び/又は雷予測の高い信頼性をもたらし、従ってサービス作業の中断時の手間と費用を考慮のもとサービス作業者の特に信頼性のある保護をもたらしてくれる。このことは、風力発電装置を雷警報及び/又は雷予測のためのステーションとして特に有利に利用することをもたらし、特にウインドパークの所定数の風力発電装置を用いて雷警報及び/又は雷予測のための特に好ましいシステムを構成することをもたらしてくれる。好ましくは、風力発電装置を天候ステーションとして利用し、及び/又はウインドパークを天候予測のためのシステムとして利用することが可能である。
【0030】
好ましくは一構成形態は、地図の評価に基づき、複数の風力発電装置の設置場所に対し、落雷に関する確率、特に所定の風力発電装置における落雷に関する確率が割り当てられることを考慮している。この際、特に、現在検知された環境パラメータ、特に所定の風力発電装置における又は風力発電装置の所定の設置場所における、風の強さ、風向き、温度、空気湿度、気圧、電場の場の強さ、磁場の場の強さ、及び/又は電磁場の場の強さを評価し、そして落雷に関する確率が検出されて風力発電所に又は風力発電装置の設置場所に割り当てられるように判定することが考慮されている。またそのために、検知された環境パラメータの時間的な経過を考慮することも可能である。例えば、電場の場の強さ、磁場の場の強さ、及び/又は電磁場の場の強さが短時間で強く上昇する場合には、落雷に関する確率が増加する。確率の算出のためには、例えば、標準モデルを用いることが可能であり、及び/又は気象研究/天候予測からの経験値を用いることが可能である。
【0031】
好ましい一構成形態は、以下の方法、即ち検出された落雷に関する確率が所定の境界確率と比較され、落雷に関する確率が所定の境界確率を上回る複数の風力発電装置の設置場所には、雷警報が出力されるという方法に関する。特に、落雷に関する確率が50%よりも大きく、好ましくは70%よりも大きく、更に好ましくは90%よりも大きい場合、風力発電装置の対応する設置場所のため、又は複数の設置場所のために雷警報が出力される。
【0032】
有利な一構成形態は、以下の方法、即ち雷警報が警報通知のかたちで特に複数の風力発電装置の所定の風力発電装置のために出力されるという方法に関し、この際、前記警報通知は、音響アナウンスとして及び/又は警告灯のかたちで出力可能である。この際、雷警報のある場合、雷警報は、自動警報メッセージのかたちで例えばタワー内部のスピーカを介して出力され、それにより整備作業員に警告され、可能な整備作業が中断可能である。また警告灯が自動で点灯され、それにより警告灯が落雷の可能性を警告することを考慮することもできる。また雷警告のある場合、対応の風力発電装置が自動で停止(遮断)されることを考慮することもできる。
【0033】
本方法の特に好ましい更なる一構成の枠内で利用される気象モデルは、雷警報、特に雷予測を可能とするために、電場のみならず、上記の風の強さ、風向き、温度、空気湿度のような更なる環境パラメータを使用することも考慮している。電場の強さを検知するための電場計の利用に関する気象モデルは、最も簡単な場合、雷発生の以下の物理的メカニズムを基礎としている。この物理的メカニズムは、最も簡単な場合、勿論この最も簡単な場合に限定されることではないが、暖かく湿った気団が集まって流れてくることを考慮しており、これらの気団は、上昇すると、水蒸気を凝結し、特定の外部条件のもと、そびえ立つ積乱雲を構成する。そのような積乱雲が高いほど、水粒子の摩擦と飛散により積乱雲の内部に電荷が発生する確率が一層高くなる。そしてこのことは、積乱雲の上側の比較的冷たい部分において氷結晶が正に荷電し、積乱雲の下側の部分において水滴が負に荷電する場合に該当する。積乱雲の上側の部分において支配的なそのような正の電荷は、積乱雲の下側の部分において支配的な負の電荷に対し、積乱雲の高さ(数キロメートルにまで至る)に応じ、電場を増殖(増大)させ、これらの電場は、数億ボルトを超える電圧をもたらすことになる。
【0034】
先ずは雲の中にあるこの電荷分離の放電は、地面の方向へ所謂ステップドリーダ(先駆放電)をもたらすことになり、このステップドリーダは、場合により例えば風力発電装置の地面又は地面の吹きさらしの箇所においてストリーマ(お迎え放電)を構成しながら、電離された雷経路を形成し、それに引き続き主放電、即ち本来の雷が続くことになる。既にこの比較的簡単な物理的メカニズムに基づき、前記更なる構成において、雷警報、特に雷予測のために基礎とすべき気象学的方法は、電場を検知するためのサポートポイントがより多く存在するほどより信頼できるということが認識されている。それ故、前記更なる構成は、電場を測定するためのサポート箇所を可能とするために、有利には、ウインドパークの風力発電装置の数の増加を考慮し、またいずれにせよ風力発電装置の選択(例えばウインドパークの縁部に設けられた風力発電装置と、ウインドパークの地域内の風力発電装置の割り当て)を伴うウインドパークの一部の風力発電装置の数の増加を考慮している。有利にはこのこと(数の増加)は、ウインドパークの全風力発電装置に関するとされる。有利には、複数の風力発電装置の各風力発電装置において、またいずれにせよ上記のサポート箇所を構成する風力発電装置において、前記環境パラメータの測定が行われる。
【0035】
以下、本発明を具体的な値に限定することなく、総数iの風力発電装置を用いた雷警報、特にウインドパークの一部を用いた雷警報のための方法に関する具体的な一例を説明する。総数iの風力発電装置(iは、i=1、2、... 、nの値をとることができる)は、様々な設置場所に設置されており、この際、これらの風力発電装置の各風力発電装置は、少なくとも、風速計(風力計)、温度センサ、及び/又は湿度センサ、更に電場の強さを検知するための更なるセンサ、特に電場計を有する、環境パラメータを検知するためのセンサ装置を有する。これらのセンサを用い、例えば、風の強さ、風向き、温度、空気湿度、気圧、及び/又は電場の場の強さである、環境パラメータのための少なくとも1つの値が検知されるが、この際、少なくとも電場の強さが検知されるものとする。引き続き、環境パラメータのための検知された値(複数)は、風力発電装置の各々の設置場所に関する雷及び雷警報を予測するために評価される。この際、雷雨中に雷雨雲内には電荷分離が発生することになり、そしてこの電荷分離は、局所的に様々な強さの電場の強さをもたらすことが考慮される。電場の強さ及び/又は電場の強さの分布は、総数iの風力発電装置のセンサ装置を用いて検知することが可能である。所定の風力発電装置における電場の強さが(予め)定められた決定的な値(クリティカルな値)、即ち電場に関する境界値を上回る場合には、この風力発電装置のために雷警報が出力される。空気中において、標準圧力(p=101.325Pa=101.325N/m)及び標準温度(T=0℃)のもと、雷が落ちる決定的な電場の強さは、ほぼ3000kV/mである。しかし例えば、風の強さ、温度、空気湿度、及び/又は気圧のような他の環境パラメータに依存し、既に300〜400kV/mの範囲内の比較的低い電場の強さにおいて雷が落ちることもある。雷に関する更なる因子ないし要因は、既に150〜300kV/mの電場の強さにおいても雷を引き起こすことのある、宇宙線による高エネルギー電子の存在である。標準条件(p=101.325Pa、T=0℃)において、例えば1つ又は複数の風力発電装置における電場の強さが150kV/mの境界値を上回る場合には、当該1つ又は複数の風力発電装置のために雷警報が出力される。
【0036】
以下、本発明のいくつかの実施例を、図面に基づき、部分的に同様に図示されている従来技術と比較しながら説明する。これらの図面は、実施例を必ずしも縮尺どおりに図示するものではなく、つまり説明のために用いられるこれらの図面は、模式的な形状で及び/又は僅かに歪んだ形状で描かれている。図面から直接的に見ることのできる教示内容の補足分に関しては、関連の従来技術が参照される。この際、本発明の全般的なアイディアから逸脱することなく、実施形態の形状及び詳細に関して多岐にわたる修正及び変更が可能であることが考慮される。明細書、図面、並びに請求項において開示された本発明の特徴は、本発明の更なる構成のために単独でも任意の組み合わせとしても本質的であり得る。更に明細書、図面、及び/又は請求項において開示された特徴の少なくとも2つからなる全ての組み合わせは、本発明の枠内に含まれる。本発明の全般的なアイディアは、図面に図示されて以下に説明される好ましい実施形態の正確な形状又は詳細に限定されることはなく、また請求項の請求対象と比べて限定されるであろう対象に限定されるものでもない。また記載された数値範囲については、言及された境界値の範囲内にある複数の値も、境界値として開示されており、任意に適用可能であり、従って請求可能(請求項の対象にすることができるもの)である。同一の又は類似の部材、又は同一の又は類似の機能を有する部材には、合理的に簡素化のために同じ符号が付けられている。
【0037】
本発明の更なる利点、特徴、詳細は、好ましい実施例の以下の説明から並びに図面に基づいて明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】風力発電装置に関する可能な一構成形態を示す図である。
図2】センサ装置に関する可能な一構成形態を示す図である。
図3】ウインドパークに関する可能な一構成形態を示す図である。
図4】複数の風力発電装置を用いた雷雨警報のため、特に雷警報のための方法に関する可能な一構成形態を示す図である。
図5】複数の風力発電装置の設置場所、及び環境パラメータのための値に関する地図の可能な一構成形態を示す図である。
図6】複数の風力発電装置の設置場所、及び検知された環境パラメータとして電場の強さに関する地図の更なる一構成形態を示す図である。
図7】複数の風力発電装置の設置場所、及び検知された環境パラメータとして風の強さに関する地図の他の一構成形態を示す図である。
図8】複数の風力発電装置の設置場所、及び検知された環境パラメータとして電場の強さと風の強さの組み合わせに関する地図の更に他の一構成形態を示す図である。
図9】天候予測のため、特に雷警報のためのシステムに関する可能な一構成形態を示す図である。
【実施例】
【0039】
図1は、タワー2とナセル4を有する風力発電装置(風力エネルギー設備)1を示している。ナセル4には、3つのロータブレード8と1つのスピナ7とを備えたロータ6が配設されている。ロータ6は、風力発電装置1の運転時には風力により回転運動を行い、ナセル4の内部の発電機(非図示)を駆動する。該発電機を用い、回転運動の機械エネルギーが電気エネルギーへ変換され、引き続き電流網(電力系統)へ供給される。
【0040】
更に風力発電装置1は、少なくとも1つの環境パラメータ、例えば、風の強さ、風向き、温度、空気湿度、気圧、及び/又は、大気中の電場、磁場、及び/又は電磁場を検知するためのセンサ装置5を含んでいる。そのためにセンサ装置5は、特に風速計(風力計)、温度センサ、湿度センサ、気圧計又は圧力センサ、及び/又は更なるセンサ、特に電場、磁場、及び/又は電磁場、又はそれらの強さを検知するための電場計(Elektrofeldmeter)を含んでいる。
【0041】
図2は、環境パラメータ25を検知するためのセンサ装置5の可能な一構成形態を示しており、この際、センサ装置5は、風力発電装置1に配設され、特に風力発電装置1のナセル4の天井部(模式的に図示されている)に配設されている。また風力発電装置1、特にセンサ装置5は、接続ライン32を介し、サーバ31と、特にウインドパークのサーバと接続状態にあり、それにより例えば風力発電装置1のセンサ装置5を用いて検知された環境パラメータ25がサーバ31へ伝送可能である。
【0042】
センサ装置5は、具体的に述べられるセンサに限定されることなく、例えば、風速計(風力計)21、温度センサ22、湿度センサ23、及び/又は更なるセンサ24、特に大気中の電場の強さ、磁場の強さ、及び/又は電磁場の強さを検知するための電場計(Elektrofeldmeter)を含んでいる。またセンサ装置5は、更なるセンサ、例えば大気中の気圧を検知するための気圧計又は圧力センサを有することも可能である。
【0043】
そしてセンサ装置5の各々のセンサを用い、例えば、風の強さ21.1a、風向き21.1b、温度22.1、空気湿度23.1、大気中の電場の強さ24.1のような、1つ又は複数の環境パラメータ25を検知することが可能である。この際、各々のセンサは、センサ装置5の中央制御要素26と接続状態にあり、該中央制御要素26は、個々のセンサの制御及び/又は評価を担うことが可能である。しかし代替的に個々のセンサが固有のセンサユニットを含むことも可能であり、その際、固有のセンサユニットは、例えば個々のセンサに組み込まれており、従って個々のセンサをセンサ装置5から「自立(autark)」して使用することも可能である。環境パラメータ25のための検知された値は、評価ユニットとしても用いられる制御ユニット26においてか、又はサーバ31においても評価可能であり、そこでそれらの値は、例えば境界値又は基準値と比較される。環境パラメータ25のための検知された値が例えば所定の境界値を上回る場合には、警報メッセージ、特に雷警報を出力することが可能である。好ましくは、環境パラメータ25のための検知された値は、サーバ31へ転送され、そこで集中的に複数の風力発電装置のために評価される。この際、接続ライン32は、風力発電装置1とサーバ31との間の通信ラインとして用いられる。
【0044】
図3は、複数の風力発電装置1、特にn×m個の風力発電装置1から成るウインドパーク10に関する可能な一構成形態を示しており、この際、個々の風力発電装置1は、各々、所定の設置場所(所在地)1.1、1.2、...、m.nに配設されている。これらの設置場所は、例えば、風力発電装置のための任意の座標系の座標であってよいが、また所定の風力発電装置1に各々割り当てられている固有の番号(連番)であってもよい。代替的に又は追加的に設置場所は、各々の風力発電装置1の実際の設置場所に関するGPS情報を含んでいてもよい。
【0045】
この際、複数の風力発電装置1の各風力発電装置1は、例えば図2に図示されて説明されたセンサ装置であって、例えば、風の強さ、風向き、温度、気圧、空気湿度、及び/又は電磁場のような環境パラメータを検知することのできるセンサ装置を含んでいる。
【0046】
更にサーバ31が設けられており、該サーバ31は、接続ライン32を介し、複数の風力発電装置1の個々の風力発電装置1と接続状態にあり、それにより、所定の風力発電装置1を用い、特に所定の風力発電装置1のセンサ装置を用いて検知された環境パラメータをサーバ31へ転送することが可能である。この際、各風力発電装置1は、検知された環境パラメータと共に、自身の設置場所1.1、1.2、...、m.nに関する情報もサーバ31へ転送し、それにより、検知された環境パラメータと所定の風力発電装置との間の正確な割り当て(対応付け)がサーバ31内で可能である。
【0047】
図4は、複数の風力発電装置を用いた雷警報のための方法に関する可能な一構成形態の模式図を示している。
【0048】
この際、例えば、複数の風力発電装置を用い、特にn×m個の風力発電装置、即ち設置場所1.1における風力発電装置、設置場所1.2における風力発電装置、設置場所1.3における風力発電装置、等々、そして最終的に設置場所m.nにおける風力発電装置を有するウインドパークの風力発電装置を用い、各々1つ又は複数の環境パラメータ、特に風の強さ、風向き、温度、気圧、空気湿度、及び/又は電場が検知され(図4の符号41)、そして各々の風力発電装置からサーバ31へ、特にウインドパークのサーバ31へ送信され(図4の符号42)又は転送される。この際、個々の風力発電装置は、自身のセンサ装置を用い、自身の各々の設置場所1.1〜m.nにおいて、例えば、風の強さ、風向き、温度、空気湿度、気圧、及び/又は大気中の電場のような様々な環境パラメータのための測定ステーション(天候測定ステーション)として機能する。
【0049】
引き続き、サーバ31においては、検知された環境パラメータから、設置場所と共に、1つ又は複数の地図(マップ)51が作成され(図4のステップ43)、この地図51には、検知された値がマッピングされ、即ちグラフィック表示される。この際、本発明を制限することなく、検知されたデータを視覚表現するために様々な描写形式を使用することが可能である。また検知された環境パラメータの評価(図4のステップ44)に関し、グラフィック表示を完全に省略することを考慮することも可能であり、その際には、例えば環境パラメータのためのテーブル及び/又は他のデータセットの形式において、数値だけが評価される。
【0050】
好ましくは、複数の風力発電装置の設置場所、及び環境パラメータの1つ又は複数の検知された値に関する地図が作成され(図4のステップ43)、複数の風力発電装置の1つ又は複数の設置場所に関する雷警報の予測(図4のステップ45)のために評価(図4のステップ44)される。
【0051】
検知された環境パラメータの評価(図4のステップ44)のためにこれらの値は、例えば気象研究及び天候予測において既知である標準モデルを用いて評価することが可能である。そしてその評価に基づき、予測のための評価結果、特に落雷及び雷警報のための評価結果を確定し、出力することが可能である。
【0052】
図5は、複数の風力発電装置の設置場所1.1〜m.nに関する地図(Karte)の可能な一構成形態を示している。この際、この地図は、n×mピクセル、即ちm行n列を有し、この際、各ピクセルには、所定の一風力発電装置、特にウインドパークの所定の一風力発電装置の設置場所を割り当てることが可能である。つまり地図51の各ピクセルは、常に少なくとも2つの情報、即ち1つ目の情報として、例えば、風の強さ、風向き、温度、空気湿度、気圧、及び/又は電場の強さである環境パラメータのための値を含み、そして2つ目の情報として(地図のピクセルの)各々の環境パラメータが検知された風力発電装置の設置場所に関する情報、例えばGPS情報などを含んでいる。本発明を制限することなく、地図に関して他の構成形態を作成することも可能であり、この際、これらの構成形態は、ウインドパークの風力発電装置の設置場所情報を正確に表現するように構成されている。例えば、様々な大きさのピクセル及び/又はピクセル形状を設けることが可能である。複数の風力発電装置がウインドパーク内でどのように分散されて配設されているのか、又はウインドパークの実際の形状がどのような形状であるのかに応じ、それに対応して地図が適合される。この際、本発明をこの具体的な構成に制限することはないが、図5の地図は、例えば図3に図示されて説明された、n×m個の風力発電装置を有する矩形形状のウインドパークに対応している。
【0053】
図6は、複数の風力発電装置の設置場所、及び検知された環境パラメータとして電場の(場の)強さに関して(図5で説明されたような)作成された地図の可能な一構成形態を示している。この際、電場の強さは、黒色から白色へのカラー(グレイ)スケール61の形式で図示されており、この際、黒色は、強い電場を表わし、白色は、弱い電場を表わしている。本発明を制限することなく、異なる電場の強さをグラフィック表示するために構成されている、他のカラースケール及び/又は他のスケール形状を使用することも可能である。この際、スケールないしグラフィック表示は、例えば(最大値63又は最小値64に対して)相対的に選択されていても、絶対的に選択されていてもよい。また対数表示を考慮することも可能である。本例において、白色のピクセルは、電場の強さに関して最小値64を示し、黒色のピクセルは、電場の強さに関して最大値63を示している。また例えば、電場に関する(電位の)最も急峻な上昇の方向尺度として勾配(変化度:グラジエント)65を検出し、表示(矢印表示)することも可能である。
【0054】
本例においては、ウインドパークの個々の風力発電装置/設置場所のための電場に関する場の強さの分布状況が示されており、この際、電場の強さに関する値は、個々の風力発電装置の各々のセンサ装置を用いて検知され、サーバへ転送されたものである。引き続き、サーバにおいて、検知された環境パラメータ、ここでは電場の強さから、設置場所と一緒に組み合わせて地図51が作成され、該地図51には、検知された値がマッピングされ、即ちグラフィック表示されている。検知されて表示された電場の強さの分布状況は、ピクセル6.7において最大値63を有する。従って設置場所6.7の風力発電装置における電場が最も強い。つまりこの場所において落雷のかたちの大気放電に関する確率が最も高い。
【0055】
電場の強さが、所定の境界値、例えば150kV/m、即ち落雷に関する所定の境界確率を上回る場合には、この風力発電装置において落雷の可能性があることが想定され、雷警報がこの該当の風力発電装置へ出力される。またこの該当の風力発電装置の周りの所定の領域62内の複数の風力発電装置へ、特に隣接する複数の風力発電装置へ雷警報が出力されることを考慮することもできる。
【0056】
図7は、ウインドパークの複数の風力発電装置の設置場所1.1〜m.n、及び検知された環境パラメータとして風の強さに関して(図5で説明されたような)作成された地図の別の一構成形態を示している。図6に類似しているが、ここでは風の強さがカラー(グレイ)スケールの形式で描写されており、この際、強い風の強さ又は速い風速は、黒色で特徴付けられており、弱い風の強さは、白色で特徴付けられている。ここで示された地図51においては、風の強さの分布状況を見ることができ、この風の強さの分布状況は、長く続く最大値のかたちの複数の最大値63を有する。この際、風の前線部71がウインドパーク上を動いていく。
【0057】
図8は、地図51に関する更なる一構成形態を示しており、ここでは2種類の検知された環境パラメータ、即ち例えば図6図7で図示されて説明されたような、電場の強さと風の強さが一緒に1つの地図において描写されている。
【0058】
ここでは、風の前線部71が示されており、該風の前線部71は、電場分布、特に電荷分離を伴う雲を前方へ進ませていく。電場の強さと風の強さを組み合わせた描写から、例えば、落雷の恐れのある風力発電装置が設置されている所定の領域62と該領域62の時間的な経路81に関する落雷予測を検出することが可能であり、従ってこれらの(潜在的に危険にさらされている)風力発電装置に対し、雷警報を出力することが可能である。
【0059】
図9は、天候予測のため、特に雷警報のためのシステム1000に関する可能な一構成形態を示している。この際、多数の様々なウインドパーク装置、例えば洋上ウインドパークも含め、又は個々の風力発電装置を用い、互いに接続ネットワーク92を介してネットワークを構成し、共通の中央サーバ91と接続させることが可能である。また個々のウインドパークのサーバ(例えば図3のサーバ31を参照)が共通の中央サーバ91と接続されていることも考慮可能である。そして各々のウインドパーク及び/又は風力発電装置を用い、様々な場所において広い範囲に亘って環境パラメータを検知し、中央サーバ91へ転送することが可能である。そして共通の中央サーバ91においては、検知された環境パラメータを、天候予測のため、特に雷雨警報及び/又は雷警報のために評価することが可能である。
【符号の説明】
【0060】
1 風力発電装置
2 タワー
4 ナセル
5 センサ装置
6 ロータ
7 スピナ
8 ロータブレード
10 ウインドパーク

21 風速計(風力計)
21.1a 風の強さ
21.1b 風向き
22 温度センサ
22.1 温度
23 湿度センサ
23.1 空気湿度
24 更なるセンサ(特に電場計)
24.1 電場の強さ
25 環境パラメータ
26 中央制御要素/制御ユニット
31 サーバ
32 接続ライン

1.1、1.2、...、m.n 風力発電装置の設置場所

41 環境パラメータの検知
42 環境パラメータの送信
43 地図の作成
44 環境パラメータの評価
45 雷警報の予測

51 地図(マップ)

61 カラー(グレイ)スケール
62 落雷の恐れのある領域
63 電場の強さ(図6)/風の強さ(図7)の最大値
64 電場の強さ(図6)/風の強さ(図7)の最小値
65 電場の強さ(図6)/風の強さ(図7)の最大変化の方向

71 風の前線部
81 落雷の恐れのある領域の経路

91 中央サーバ
92 接続ネットワーク

1000 天候予測のためのシステム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9