特許第6297811号(P6297811)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6297811
(24)【登録日】2018年3月2日
(45)【発行日】2018年3月20日
(54)【発明の名称】便器用手すり
(51)【国際特許分類】
   A47K 17/02 20060101AFI20180312BHJP
【FI】
   A47K17/02 A
【請求項の数】2
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-222778(P2013-222778)
(22)【出願日】2013年10月25日
(65)【公開番号】特開2015-83099(P2015-83099A)
(43)【公開日】2015年4月30日
【審査請求日】2016年3月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000505
【氏名又は名称】アロン化成株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】501081063
【氏名又は名称】株式会社徳山工業社
(74)【代理人】
【識別番号】100151127
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 勝雅
(74)【代理人】
【識別番号】100075476
【弁理士】
【氏名又は名称】宇佐見 忠男
(72)【発明者】
【氏名】鳩原 匡人
(72)【発明者】
【氏名】徳山 明
【審査官】 波多江 進
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−078447(JP,A)
【文献】 特開2007−209586(JP,A)
【文献】 特開2011−078459(JP,A)
【文献】 実開昭64−054897(JP,U)
【文献】 実開昭55−007945(JP,U)
【文献】 特開平11−113802(JP,A)
【文献】 特許第2981182(JP,B2)
【文献】 特許第4491374(JP,B2)
【文献】 特開2003−125967(JP,A)
【文献】 実開昭59−109470(JP,U)
【文献】 特開平11−293823(JP,A)
【文献】 特開平11−236182(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 13/00−17/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手すり部が設けられて便器の左右両側に設置される左右一対の側枠と、該左右一対の側枠の間に差し渡される連結枠とを備える便器用手すりであって、
上記左右一対の側枠から選択された少なくとも一方と、上記連結枠と、の間に介装されるスペーサーを有しており、
上記スペーサーは、上記側枠に対して固定される第1固定部と、上記連結枠に対して固定される第2固定部とを有するとともに、該第1固定部と該第2固定部との間に、上記側枠と上記連結枠との間隔を変更自在に調節するべく間隔調節手段が設けられており、上記間隔調節手段は、上記第1固定部又は上記第2固定部から差し出された調節座と、上記調節座に設けられた調節軸体と、上記第2固定部又は上記第1固定部から差し出された調節片と、上記調節片に設けられた上記連結枠の差し渡し方向に伸びる長孔状の挿通孔とを備え、上記調節軸体が上記挿通孔の内側に挿通された状態で上記調節座に対して上記調節片をスライド移動させて上記調節座に対する上記調節片の固定位置を変更することによって、上記側枠と上記連結枠との間隔を変更自在に調節するように構成されており、
上記調節軸体及び上記挿通孔は、少なくとも一対が上下に並ぶようにして設けられていることを特徴とする便器用手すり。
【請求項2】
更に上記調節片には調節孔が、上記挿通孔に対して交差する方向に伸び、かつ該調節孔の内側が上記挿通孔の内側に繋がるように設けられており、
上記挿通孔に上記調節軸体が挿通された状態としたうえで、上記調節軸体が上記挿通孔の内側に位置する場合は上記調節座に対する上記調節片のスライド移動を許容し、上記調節軸体が上記挿通孔の内側から上記調節孔の内側へ移動された場合は上記調節座に対する上記調節片のスライド移動を規制するように構成される請求項に記載の便器用手すり。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設の便器に後付けで手すり部を設けるべく使用される便器用手すりに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高齢者や身障者が洋式トイレを使用する際の立ち座りを補助するために、既設の便器に後付けで取り付けられる便器用手すりが提供されている(例えば特許文献1から特許文献3)。通常、該便器用手すりは、便器の左右両側の対称位置に設置される左右一対の側枠と、該左右一対の側枠の間に差し渡される連結枠とを備えており、該左右一対の側枠の上部に手すり部が設けられた構成となっている。
一方、近時の洋式トイレとして、温水洗浄機能が付加されたものがあり、該温水洗浄機能を操作するための操作パネルは、便座の左右何れかの側方(概ね右側)に突出して設けられている。そして該洋式トイレに上記便器用手すりを設置する際には、左右一対の側枠を便器の左右両側の対称位置に設置しようとすると、便座の側方に突出して設けられた該操作パネルが邪魔になる場合がある。そこで側枠と連結枠との間に間隔拡大用部材(スペーサー)を介在させることで、操作パネルを避けて側枠を設置可能とした便器用手すりが提案されている(例えば特許文献4の図24)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−113802号公報
【特許文献2】特許第2981182号公報
【特許文献3】特許第4491374号公報
【特許文献4】特開2013−078447号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記従来の便器用手すりは、間隔拡大用部材(スペーサー)として一種類の幅のものが用意されているのみであり、操作パネルの大きさや便器用手すりの設置場所の状況等に応じた任意の間隔に変更することができない。このため、スペースが狭小なトイレ室内へ便器用手すりを設置することが不便であるという問題があった。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、側枠と連結枠との間隔を任意に変更可能な便器用手すりを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記従来の問題点を解決する手段として、請求項1に記載の便器用手すりの発明は、手すり部が設けられて便器の左右両側に設置される左右一対の側枠と、該左右一対の側枠の間に差し渡される連結枠とを備える便器用手すりであって、上記左右一対の側枠から選択された少なくとも一方と、上記連結枠と、の間に介装されるスペーサーを有しており、上記スペーサーは、上記側枠に対して固定される第1固定部と、上記連結枠に対して固定される第2固定部とを有するとともに、該第1固定部と該第2固定部との間に、上記側枠と上記連結枠との間隔を変更自在に調節するべく間隔調節手段が設けられており、上記間隔調節手段は、上記第1固定部又は上記第2固定部から差し出された調節座と、上記調節座に設けられた調節軸体と、上記第2固定部又は上記第1固定部から差し出された調節片と、上記調節片に設けられた上記連結枠の差し渡し方向に伸びる長孔状の挿通孔とを備え、上記調節軸体が上記挿通孔の内側に挿通された状態で上記調節座に対して上記調節片をスライド移動させて上記調節座に対する上記調節片の固定位置を変更することによって、上記側枠と上記連結枠との間隔を変更自在に調節するように構成されており、上記調節軸体及び上記挿通孔は、少なくとも一対が上下に並ぶようにして設けられていることを要旨とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の便器用手すりの発明において、更に上記調節片には調節孔が、上記挿通孔に対して交差する方向に伸び、かつ該調節孔の内側が上記挿通孔の内側に繋がるように設けられており、上記挿通孔に上記調節軸体が挿通された状態としたうえで、上記調節軸体が上記挿通孔の内側に位置する場合は上記調節座に対する上記調節片のスライド移動を許容し、上記調節軸体が上記挿通孔の内側から上記調節孔の内側へ移動された場合は上記調節座に対する上記調節片のスライド移動を規制するように構成されることを要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
〔作用〕
本発明の便器用手すりにおいて、側枠と連結枠との間にはスペーサーが介装される。該スペーサーは、該側枠及び該連結枠に対してそれぞれ固定される第1固定部及び第2固定部を有するとともに、該第1固定部と該第2固定部との間に、上記側枠と上記連結枠との間隔を変更自在に調節する間隔調節手段が設けられている。従って、該スペーサーに設けられた該間隔調節手段を利用することで、温水洗浄機能が付加された便器の操作パネルの大きさや、スペースが狭小なトイレ室内における便器用手すりの設置場所などに応じ、上記側枠と上記連結枠との間隔を任意の長さに調節することができる。
また上記間隔調節手段は、上記第1固定部又は上記第2固定部から差し出された調節座と、上記第2固定部又は上記第1固定部から差し出された調節片と、該調節座に該調節片を固定する固定機構とを備える構成とすることが望ましい。このように構成した場合、上記側枠と上記連結枠との間隔調節を容易に行うことができる。
また上記固定機構は、上記調節座に設けられた調節軸体と、上記調節片に設けられた挿通孔とを有し、該挿通孔が上記連結枠の差し渡し方向に伸びる長孔状とされ、該調節軸体が上記挿通孔の内側に挿通された状態で上記調節座に対して上記調節片をスライド移動させることによって上記調節座に対する上記調節片の固定位置を変更自在に構成することが望ましい。このように構成した場合、上記調節座に対して上記調節片をスライド移動させることで、上記側枠と上記連結枠との間隔調節をより容易に行うことができる。
また、上記調節片に調節孔を、上記挿通孔に対して交差する方向に伸び、かつその内側が上記挿通孔の内側に繋がるように設けることが望ましい。このように構成した場合、上記調節軸体が上記挿通孔の内側に位置する場合は上記調節座に対する上記調節片のスライド移動が許容され、上記調節軸体が上記挿通孔の内側から上記調節孔の内側へ移動された場合は上記調節座に対する上記調節片のスライド移動が規制されるようになるので、上記側枠と上記連結枠との間隔調節をさらに容易に行うことができる。
【0007】
〔効果〕
本発明の便器用手すりによれば、側枠と連結枠との間隔を任意に変更可能な便器用手すりを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態の便器用手すりを示す斜視図。
図2】実施形態の便器用手すりを示す側面図。
図3】右側枠を示す(a)は前側から見た斜視図、(b)は後側から見た斜視図。
図4】連結枠を示す斜視図。
図5】実施形態のスペーサーを示す斜視図。
図6】スペーサーを右側枠に取り付ける状態を示す斜視図。
図7】スペーサーを連結枠に取り付ける状態を示す斜視図。
図8】別形態のスペーサーを右側枠に取り付ける状態を示す斜視図。
図9】別形態のスペーサーを連結枠に取り付ける状態を示す斜視図。
図10】(a)は別形態のスペーサーを示す斜視図、(b)は別形態のスペーサーで間隔を変更する状態を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の便器用手すりを具体化した一実施形態を図面に基づき説明する。
なお、以下の文中に示す方向は、特に説明の無い限り、便器に座った使用者から見た状体で、前方を前側、後方を後側、右方を右側、左方を左側とする。
<便器用手すり>
図1及び図2に示すように、便器用手すり1は、便器2の両側に設置される右側枠3A及び左側枠3Bからなる左右一対の側枠3A,3Bと、該左右一対の側枠3A,3Bの間で左右方向に差し渡される連結枠4と、を備えている。また該左右一対の側枠3A,3Bのそれぞれ上部には、手すり部5が設けられている。
上記連結枠4は、便器2の前部に当接される前枠部6と、該前枠部6を前記側枠3A,3Bに連結するための連結部7とを有している。また該連結部7からは、左右一対の固定部材8が後方に向けて差し出されている。
そして上記便器用手すり1において、右側枠3Aと連結枠4との間には、スペーサー9が介装されている。
【0010】
<側枠>
図2及び図3(a),(b)に示すように、左右一対の側枠3A,3Bである右側枠3A及び左側枠3Bは、前後に滑り止め用の脚ゴム11aがそれぞれ取り付けられた水平杆11と、該水平杆11の中央部から立設された管状の垂直杆12とを有している。
側枠3A,3Bの上部に設けられた手すり部5は、上記垂直杆12の上部に上下摺動可能に挿着される挿着杆13と、該挿着杆13の上部に取り付けられた枢着基部14と、該枢着基部14の上側に取り付けられた肘掛け部15とを有している。
上記肘掛け部15は、枢着ピン16を中心として枢着基部14を上方に回動させることにより、使用者の手前側に跳ね上げ可能とされている。
上記手すり部5は、挿着杆13に縦列して設けられた複数の孔13aの何れか1つと、垂直杆12に設けられた孔(図示略)の位置を一致させ、それぞれの孔に調節ボルト17を垂直杆12の外側から挿通し、該調節ボルト17を螺着して垂直杆12に押し付けることで高さを調節することができる。
【0011】
<連結枠>
図4に示すように、上記連結枠4において、前枠部6は、平面視で略V字状に形成されている。該形状とした前枠部6は、当接される便器2の前部の形状に応じた形状となり、また使用者が着座姿勢から立ち上がる際の足引きスペースを確保し、立ち上がり動作を容易に行うことができるようにしている。
上記前枠部6の左右両端からは、それぞれ連結部7が後方に向けて延設されている。該左右一対の連結部7は、該前枠部6と連続するように一体的に形成されている。該連結部7の内側には、取着部18が形成されている。該取着部18には、回動軸18aが形成されており、該回動軸18aに上記固定部材8が、該取着部18に対して回動自在となるように取り付けられている。
上記固定部材8は、後部に滑り止めのためのグリップ8aが取り付けられた円柱形状の棒部材からなる。上記連結部7の後部には押出ボルト19が、後方から前方に向けて斜めに配置されるとともに、その先端部を上記固定部材8に接触させるように、螺着されている。そして、該押出ボルト19を締め付けることにより、上記左右一対の固定部材8が上記便器の左右側部を左右後寄りから抱え込み、前枠部6の先端内側を便器2の前部に当接させることができる(図2参照)。
【0012】
<連結構造>
上記左右一対の側枠3A,3Bと、上記連結枠4と、を連結するべく、該左右一対の側枠3A,3Bにはそれぞれ連結プレート21が取り付けられており、該連結枠4の左右一対の連結部7にはそれぞれ連結具24が取り付けられている。そして、該連結プレート21と該連結具24とを係合して、固定することにより、左右一対の側枠3A,3Bと連結枠4とが連結される。
【0013】
(連結プレート)
図3(a),(b)に示すように、連結プレート21は、四角板状に形成されており、上記左右一対の側枠3A,3Bの垂直杆12において中間部の内面上に取り付けられている。該連結プレート21を、上記連結枠4の差し渡し方向である左右方向と交差する方向である前方へ伸びるように、該垂直杆12よりも前方へ突出して配設することにより、該突出部分によって突片22が構成されている。
上記突片22の前端部には、軸体23が、該突片22と交差する方向である右方向へ伸びるように、上下一対突設されている。また上下一対の該軸体23の表面には、それぞれネジ溝が螺刻されている(図示略)。
【0014】
(連結具)
図4に示すように、連結具24は、板状体を平面視でJ字状に曲げて形成されており、上記連結枠4において、連結部7の前部で外側面に取り付けられている。該連結金具24にあっては、J字状に曲げた内側部分によって凹溝25が構成されている。
上記凹溝25の外側となる側壁には、挿し孔26が、上記突片22に設けられた軸体23と対応する位置になるように、上下一対透設されている。該挿し孔26は、上記凹溝25の開口端縁に開口26aが設けられるとともに、該開口26aから斜め上方へ伸びるように設けられている。
【0015】
<スペーサー>
上記スペーサー9は、上記側枠3A,3Bと上記連結枠4との間隔を広げるべく、該側枠3A,3Bと連結枠4との間に介装されるものである(図1参照)。
図5に示すように、該スペーサー9は、上記側枠3A,3Bに対して固定される第1固定部28と、上記連結枠4に対して固定される第2固定部29とを有している。該第1固定部28には第1取付孔28Aが、上記側枠3A,3Bの連結プレート21に設けられた軸体23と対応する位置になるように、上下一対透設されている。該第2固定部29には第2取付孔29Aが、上記連結枠4の連結具24に設けられた挿し孔26と対応する位置になるように、上下一対透設されている。
そして、上記第1固定部28と該第2固定部29との間には、間隔調節手段30が設けられている。
【0016】
(間隔調節手段)
上記間隔調節手段30は、上記側枠3A,3Bと上記連結枠4との間隔を変更自在に調節するべく構成されたものである。該間隔調節手段30は、上記第1固定部28の前端から横方向(右方向)に差し出された調節座31と、上記第2固定部29の前端から横方向(右方向)に差し出された調節片32と、を備えている。更に該間隔調節手段30は、該調節座31に該調節片32を固定するための固定機構を備えている。
上記固定機構は、上記調節座31に設けられた調節軸体33と、上記調節片32に設けられた挿通孔34とを備えている。該調節軸体33は、その表面に雄ネジが螺刻されている。該挿通孔34は、上記連結枠の差し渡し方向(左右方向)に伸びる長孔状とされている。また該挿通孔34の内側に該調節軸体33を挿通した状態で、当該調節軸体33には、ナット35が螺着される。
上記固定機構にあっては、上記ナット35を締め付けることにより、該調節座31に対して該調節片32を所定位置で固定することができ、上記ナット35を緩めることにより、上記調節軸体33が上記挿通孔34の内側に挿通された状態で、上記調節座31に対して上記調節片32をスライド移動させることができる。つまり上記固定機構は、上記ナット35を締め付けたり、緩めたりすることで、上記調節座31に対する上記調節片32の固定位置を変更自在とすることができるように構成されている。そして、上記間隔調節手段30は、該固定機構による該調節座31に対する該調節片32の固定位置の変更を利用することで、上記側枠3A,3Bと上記連結枠4との間隔を変更自在に調節することが出来るように構成されている。
なお、上記調節軸体33及び上記挿通孔34は、一対が上下に並ぶようにして設けられている。これは、上記調節座31に対する上記調節片32のスライド移動の支点を2点とすることで、該スライド移動時における上記調節片32の左右方向の揺れや上下方向のがたつきを抑えるためである。
また上記形態では調節軸体33にナット35を螺着しているが、該ナット35の他にも蝶ナット、袋ナット等のナット類であれば何れを用いてもよい。
【0017】
<組み立て方法>
上記便器用手すり1を便器2に取り付けるべく組み立てる場合には、右側枠3A及び左側枠3Bと、連結枠4と、を連結する。このとき、右側枠3Aと連結枠4との間には、スペーサー9を介装する。
図6に示すように、右側枠3Aにスペーサー9を取り付ける場合、第1固定部28に設けられた第1取付孔28Aに、連結プレート21に設けられた軸体23を挿通し、該軸体23にナット類(図示略)を嵌めて締め付ける。
図7に示すように、連結枠4にスペーサー9を取り付ける場合、連結具24に設けられた挿し孔26にネジ類36を取り付けた状態とし、該ネジ類36の軸を、第2固定部29に設けられた第2取付孔29Aに挿通し、該ネジ類36にナット類(図示略)を嵌めて締め付ける。
上記右側枠3A又は上記連結枠4への上記スペーサー9の取り付けは、図6及び図7に示すように、上記調節座31と上記調節片32とを互いに外した状態で行ってもよく、あるいは上記調節座31に上記調節片32が固定された状態で行ってもよい。なお、上記調節座31と上記調節片32とを互いに外した状態で上記スペーサー9を上記右側枠3A及び上記連結枠4に取り付けた場合は、調節座31の調節軸体33を調節片32の挿通孔34に挿通し、該調節軸体33にナット35を螺着することにより、該スペーサー9を介して上記右側枠3Aと上記連結枠4とを連結する。
【0018】
<間隔調節方法>
上記右側枠3Aと上記連結枠4との間隔を調整する際には、上記スペーサー9において、上記ナット35を緩め、上記調節座31に対する上記調節片32の固定を解除する。すると、該調節片32は、挿通孔34の内周縁を該調節座31の調節軸体33に摺動させることにより、該挿通孔34の伸びる方向、つまりは左右方向へ該調節座31に対してスライド移動出来るようになる。そして、該調節座31に対して該調節片32をスライド移動させ、上記右側枠3Aと上記連結枠4との間隔が所望の長さになった位置で、上記ナット35を締め付けることにより、該位置で上記調節座31に対して上記調節片32が固定され、間隔調節が完了する。
【0019】
<変更例>
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下のように変更してもよい。
図8及び図9に示すように、第1固定部28の上下両端から横方向へ伸びるように調節片32を設け、第2固定部29の上下両端から横方向へ伸びるように調節座31を設けてもよい。また調節片32には調節孔37を、挿通孔34に対して交差する方向に伸び、かつ該調節孔37の内側が該挿通孔34の内側に繋がるように設けてもよい。そして、図10(a),(b)に示すように、上記挿通孔34に上記調節軸体33が挿通された状態としたうえで、該調節軸体33が該挿通孔34の内側に位置する場合は上記調節座31に対する上記調節片32のスライド移動が許容され、該調節軸体33が該挿通孔34の内側から上記調節孔37の内側へ移動された場合は上記調節座31に対する上記調節片32のスライド移動が規制される。このような構成とした場合、上記調節座31に対する上記調節片32のスライド移動を所望に応じて規制することにより、上記側枠3Aと上記連結枠4との間隔を所定の長さに維持することで、間隔調節をさらに容易に行うことができる。
また図8及び図9に示すように、第1固定部28に設けられる第1取付孔28Aと、第2固定部29に設けられる第2取付孔29Aとの少なくとも何れか一方を、上記連結具24に設けられた挿し孔26と同様に、開口が設けられるとともに、該開口から斜め上方へ伸びる形状としてもよい。
上記長孔状の挿通孔34に代えて円形状の挿通孔とし、かつ該挿通孔を複数個設け、調節軸体33が挿通される該挿通孔を複数個のうちの何れかに変えることによって上記調節座31に対する上記調節片32の固定位置を変更自在に構成してもよい。
実施形態では、右側枠3Aと連結枠4との間にのみスペーサー9を介装したが、左右一対の側枠3A,3Bと連結枠4との間にそれぞれスペーサー9を介装してもよく、あるいは左側枠3Bと連結枠4との間にのみスペーサー9を介装してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明にあっては、側枠と連結枠との間隔を任意に変更可能であるから、産業上の利用可能性がある。
【符号の説明】
【0021】
1 便器用手すり
2 便器
3A,3B 側枠
4 連結枠
5 手すり部
9 スペーサー
28 第1固定部
29 第2固定部
30 間隔調節手段
31 調節座
32 調節片
33 調節軸体
34 挿通孔
37 調節孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10