(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
図1(a)には、本発明の清掃シートの一実施形態の斜視図が示されている。
図1(b)は、
図1(a)における要部拡大図である。同図に示す清掃シート100は、例えば後述する清掃具10における清掃ヘッド30に取り付けられて使用されるものである。清掃シート100は、不織布からなる清掃基布111を有している。清掃基布111は、対向する一組の辺を二組有しており、これらの辺によって画定される略矩形をしている。清掃シート100は、長手方向X及びこれと直交する幅方向Yとを有する。清掃基布111は、長手方向Xに沿う一対の第1辺部112a,112bを有している。また清掃基布111は、幅方向Yに沿う一対の第2辺部113a,113bを有している。一対の第1辺部112a,112bと一対の第2辺部113a,113bとが略直角に直交することで、清掃基布111は略矩形の形状となっている。更に清掃基布111は、第1面114a及びこれと反対側に位置する第2面114bを有している。
【0014】
清掃シート100は、不織布からなる清掃基布111の二組の辺のうちの一組の辺、具体的には一対の第1辺部112a,112bの延びる方向と同方向(すなわち清掃基布111の長手方向X)に延びるように配置された位置決め部材120a,120bを有している。位置決め部材120a,120bはそれぞれ、清掃基布111の一組の第1辺部112a,112bに沿って、該第1辺部112a,112bの位置に配置されている。したがって、清掃基布111の厚み方向から見たとき、該清掃基布111は、位置決め部材120a,120bの片側からのみ延出しており、反対側から延出している部位を有していない。位置決め部材120a,120bが第1辺部112a,112bの位置に配置されていることで、清掃シート100を、後述する清掃具の清掃ヘッドに取り付けて清掃作業を行ったときに、該清掃シート100の位置ずれを効果的に防止することができるという利点がある。
【0015】
図1(b)に示すとおり、位置決め部材120a,120bは、清掃基布111の第1面114a及び第2面114bのうちの第1面114aに当接するように、清掃基布111との結合部121を有している。結合部121は、薄くかつ細長い平板状をしている。結合部121は、第1面121a及びそれと反対側に位置する第2面121bを有している。第1面121aと第2面121bとは概ね平行になっている。また結合部121は、清掃基布111の長手方向Xと同方向に延び、かつ対向する一対の第1辺部122a,122bを有している。結合部121の第1辺部122aの位置は、清掃基布111の第1辺部112aと同位置に位置している。すなわち、清掃基布111の第1面114a側から視たとき、結合部121の第1辺部122aと清掃基部111の第1辺部112aとが重なるように配置されている。結合部121の第1辺部122bは、第1辺部122aよりも幅方向Yの内方側に位置している。結合部121はその第2面121bの全域が清掃基布111の第1面114aと当接している。結合部121の第2面121bと清掃基布111の第1面114aとは、接合手段によって着脱不能に接合されている。そのような接合手段としては、例えば接着剤による接着、熱融着などが挙げられる。
【0016】
位置決め部材120a,120bは、上述した結合部121と連接する突出部123を有している。突出部123は、後述する清掃具10の清掃ヘッド30における係合対象部位に着脱自在に係合可能な形状になっている。本実施形態における突出部123は、薄くかつ細長い平板状をしている。突出部123は、第1面124a及びそれと反対側に位置する第2面124bを有している。第1面124aと第2面124bとは概ね平行になっている。また突出部123は、清掃基布111の長手方向Xと同方向に延び、かつ対向する一対の第1辺部125a,125bを有している。突出部123はその第1辺部125aの位置を、結合部121の第2面121bの位置と一致させた状態で、当該位置において結合部121と連接している。
【0017】
突出部123は、その第1面124a及び第2面124bが、結合部121の第1面121a及び第2面121bと略直交するように該結合部121と連接している。ここで「略直交」とは直交(90度)をも含む表現である。このように、突出部123は、結合部121の第1辺部122aの位置から清掃基布111の厚み方向Zに向けて突出し、壁状に立設されて、
図1(b)に示すとおり、L字の断面形状を有している。したがって、突出部123は、清掃基布111の第1面114a及び第2面114bに対して略直交している。突出部123の突出方向は、清掃基布111の第2面114bから第1面114aに向けての方向である。突出部123が、清掃基布111の厚み方向Zに向けて突出していることで、清掃シート100を、後述する清掃具に取り付けるときの位置精度が高くなる。また取り付けを確実に行うことができ、清掃作業中に清掃シート100が清掃具から外れる等の不都合が起こりづらくなる。詳細には、位置決め部材120a,120bの突起部123が、後述する清掃ヘッドの底面に設けられた係合対象部位に押し込まれて係合されるようになるので、清掃作業中に清掃具に押圧力が加わると、その分だけ突起部23が前記係合対象部位に押し込まれるので、係合が一層強固なものとなる。
【0018】
図1(b)に示すとおり、清掃シート100は、清掃基布111の第1面114aにおいてのみ位置決め部材120a,120bを有しており、清掃基布111の第2面114bには位置決め部材120a,120bは存在していない。清掃基布111の第2面114bには何らの部材も配置されていない。したがって、清掃基布111はその第2面114bの全面を清掃に供することができるので、第2面114bの全域を有効活用できる。
【0019】
結合部121及び突出部123を有する位置決め部材120a,120bは、清掃基布111の構成材料である不織布よりも高剛性である。具体的には、位置決め部材120a,120bそれぞれ単独で、その長手方向一端のみを固定して水平状態で空間中に保持したときに、自重によって位置決め部材120a,120bの他端側が撓む量が3mm以下となる剛性を有することが好ましい。位置決め部材120a,120bが清掃基布111よりも高剛性であることによって、清掃シート100を、後述する清掃具に取り付けるときの操作性が良好になる。位置決め部材120a,120bの剛性が清掃基布111の剛性と同程度又はそれよりも低い場合には、位置決め部材120a,120bが変形し易くなってしまい、該位置決め部材120a,120bの突出部123を、清掃具10に設けられた係合対象部位に係合させる操作を行いづらくなってしまったり、係合後、清掃具10の使用時に係合対象部位から外れ易くなったりしてしまう。
【0020】
位置決め部材120a,120bを清掃基布111よりも高剛性にするためには、位置決め部材120a,120bを例えば樹脂成形体、金属、木材、コートボール紙などの厚紙、それらの複合材などから構成すればよい。
【0021】
本実施形態の清掃シート100においては、
図1(a)に示すとおり、位置決め部材120a,120bの長手方向Xに沿う両端部は、清掃基布111の長手方向Xに沿う両端部、すなわち第2辺部113a、113bの位置に位置している。これに代えて、例えば
図2に示すとおり、第1辺部112a,112bに沿って延びる位置決め部材120a,120bの長さが、第1辺部112a,112bの長さよりも短くなっており、位置決め部材120a,120bの長手方向Xに沿う両端部よりも長手方向Xの外方に清掃基布111が延出して延出部111a,111bを形成していてもよい。延出部111a,111bは、清掃シート100が清掃具の清掃ヘッドに取り付けられた状態において、該清掃ヘッドからはみ出した状態になるので、そのはみ出した状態の延出部111a,111bを利用して、床から壁への立ち上がり角部などのゴミを捕集することが容易になるという利点がある。
【0022】
図3(a)ないし(e)には清掃シート100の別の実施形態が示されている。
図3(a)に示す清掃シートにおいては、位置決め部材120a,120bが、
図1(b)と同様に、薄くかつ細長い平板状をしている結合部121と、該結合部121に連接し、かつ薄くかつ細長い平板状をしている突出部123とから構成されている。結合部121と突出部123とは、長手方向Xから見て両者のなす角度θが90未満となるように突出部123が幅方向Yの内方に向けて傾斜した状態で連接している。すなわち、結合部121における清掃基布111と結合している第2面121bの反対側に位置する第1面121aと、該第1面121aと交差する突出部123における第1面124aとのなす角度θが90未満となるように連接している。角度θは、例えば45度以上であることが好ましく、50度以上であることが更に好ましい。また90度未満であることが好ましく、80度以下であることが好ましい。例えば角度θは45度以上90度未満であることが好ましく、50度以上80度以下であることが更に好ましい。突出部123が傾斜していることで、該突出部123が、清掃具の清掃ヘッドに設けられた係合対象部位と係合すると、アンカー効果によってその係合状態が一層解除されづらくなり、清掃作業中に清掃シート100が清掃具から外れる等の不都合が一層効果的に防止される。
【0023】
図3(b)に示す位置決め部材120a,120bは、中空の柱体形状を有しており、詳細には、中空の四角柱形状であって、四角柱の高さ方向が清掃基布111の長手方向Xに延びるように配置した状態のものからなる。そして中空の四角柱における一つの側面126aが、清掃基布111の第1面114aと結合している。したがって該側面126aが結合部121として作用する。中空の四角柱における他の3つの側面126b,126c,126dは、清掃基布111の第1面114aから厚み方向Zに向けて突出した突出部123を構成している。本実施形態によれば、突出部123と、清掃具の清掃ヘッドに設けられた係合対象部位との係合状態が強固になるので、清掃作業中に清掃シート100が清掃具から外れる等の不都合が一層効果的に防止される。
【0024】
なお
図3(b)に示す位置決め部材120a,120bは、幅方向Yと厚み方向Zとが同じ長さの正四角柱形状を有しているが、幅方向Yと厚み方向Zとの長さが異なっていても構わない。例えば、厚み方向Zを幅方向Yよりも長くすることによって、位置決め部材120a,120bは係合対象部位に対してより深く係合させることができ、係合状態を強固とすることができる。また、
図3(b)に示す実施形態で用いた位置決め部材120a,120bは、四角柱の底面の形状が台形であっても平行四辺形であっても構わない。また、柱体形状であれば、四角柱に限らず、三角柱、五角柱、六角柱等であっても構わない。
【0025】
図3(c)に示す位置決め部材120a,120bは、中空の円柱形状であって、円柱の高さ方向が清掃基布111の長手方向Xに延びるように配置した状態のものからなる。そして中空の円柱における側面の一部127aが、清掃基布111の第1面114aと結合している。したがって該側面127aが結合部121として作用する。中空の円柱における側面127a以外の部位である127bは、清掃基布111の第1面114aから厚み方向Zに向けて突出した突出部123を構成している。本実施形態によれば、
図3(b)に示す実施形態と同様に、突起部123と、清掃具の清掃ヘッドに設けられた係合対象部位との係合状態が強固になるので、清掃作業中に清掃シート100が清掃具から外れる等の不都合が一層効果的に防止される。
【0026】
図3(d)に示す位置決め部材120a,120bは、中空の四角柱形状である点は
図3(b)に示す位置決め部材120a,120bと同じであるが、四角柱の底面が平行四辺形状を有している点で異なっている。そして中空の四角柱における一つの側面126aが、清掃基布111の第1面114aと結合している。したがって該側面126aが結合部121として作用する。中空の四角柱における他の3つの側面126b,126c,126dは、清掃基布111の第1面114aから厚み方向Zに向けて突出した突出部123を構成している。そして、突出部123の一部を構成する側面126b,126dが幅方向Yの内方に向けて傾斜している。この構成により、
図3(a)に示す位置決め部材と同様に、突出部123が、清掃具の清掃ヘッドに設けられた係合対象部位と係合すると、アンカー効果によってその係合状態が一層解除されづらくなり、清掃作業中に清掃シート100が清掃具から外れる等の不都合が一層効果的に防止される。
【0027】
図3(d)に示す位置決め部材120a,120bは、
図3(e)に示すような形状に折り畳むことができる。これにより、清掃シート100を商品として包装材に収容する際に、コンパクトに収容することが可能となる。使用時には、使用者が、折り畳んだ状態の位置決め部材120a,120bを
図3(d)に示すような立体形状に復元することで、清掃具10の清掃ヘッド30にセットすることができる。
【0028】
なお
図3(b)及び
図3(c)に示す実施形態で用いた位置決め部材120a,120bは、中空の角柱又は円柱であったが、これに代えて中実の角柱又は円柱を用いてもよい。つまり、位置決め部材120a,120bとして、中空又は中実の柱体を用いることができる。また、
図3(b)及び
図3(c)に示す実施形態で用いた位置決め部材120a,120bは、その柱体の2つの底面が開口した筒状となっているが、いずれかの底面が封鎖された有底状となっていても構わない。
【0029】
図4(a)及び(b)には、清掃シート100の更に別の実施形態が示されている。これらの図に示す清掃シート100は、清掃基布111と一対の位置決め部材120a,120bを有する。位置決め部材120a,120bは柱体状部材であって、該柱体の高さ方向が清掃基布111の長手方向Xに延びるように配置した状態のものである。具体的には、
図4(a)に示す実施形態は、中空の四角柱形状を有する柱体状部材であって、四角柱の高さ方向が清掃基布111の長手方向Xに延びるように配置した状態のものである。
図4(b)に示す実施形態、中空の円柱形状を有する柱体状部材であって、円柱の高さ方向が清掃基布111の長手方向Xに延びるように配置した状態のものである。尤も、位置決め部材120a,120bは、中空のものに限られず、一方又は双方の位置決め部材120a,120bが中実体から構成されていてもよい。
【0030】
位置決め部材120a,120bは、清掃基布111の長手方向Xに沿って平行に延びている。位置決め部材120a,120bは、清掃基布111の長手方向Xに沿う第1辺部112a、112bの位置に配置されている。位置決め部材120a,120bはいずれも同じ長さであり、それらの両端部は、清掃基布111の幅方向Yに沿う第2辺部113bの位置に位置している。尤も、清掃基布111の長手方向Xの長さと位置決め部材120a,120bの長さとは同じであることに限られず、例えば
図2に示す実施形態の清掃シート100と同様に、位置決め部材120a,120bの長さが、第1辺部112a,112bの長さよりも短くなっており、位置決め部材120a,120bの長手方向Xに沿う両端部よりも長手方向Xの外方に清掃基布111が延出して延出部を形成していてもよい。
【0031】
位置決め部材120a,120bは、その横断面、すなわち、
図4(a)及び(b)中、幅方向Yに沿う断面(位置決め部材120a,120bの長手方向と直交する断面)の長さが、不織布からなる清掃基布111の厚みよりも大きくなっている。位置決め部材の横断面の長さとは、横断面の二次元図形における該図形の重心を通る直線が該図形を横切る線分の長さのうち、最も短い線分の当該長さのことを言う。したがって位置決め部材120a,120bの横断面の形状が
図4(a)に示すような正方形である場合は、正方形の一辺の長さのことを言う。位置決め部材120a,120bの横断面の形状が
図4(b)に示すような円形である場合は、直径のことを言う。
【0032】
位置決め部材120a,120bを構成する柱状部材は、その側面の全域が清掃基布111によって被覆されている。そして清掃基布111によって被覆された位置決め部材120a,120bは、清掃基布111の第1面114aから、該清掃基布111の厚み方向Zの上方に向けて(つまり第2面114bから第1面114aの方向に向けて)突出して、第1突出部123aを形成している。同様に、位置決め部材120a,120bは、清掃基布111の第2面114bから、該清掃基布111の厚み方向Zの下方に向けて(つまり第1面114aから第2面114bの方向に向けて)突出して、第2突出部123bを形成している。このように、これまで説明してきた実施形態では、突出部123が、清掃基布111の第1面114a側においてのみ突出していたのとは対照的に、本実施形態では、清掃基布111の第1面114a及び第2面114bの双方において突出部123a,123bが突出している。清掃基布111の両面において突出部123a,123bが突出していることで、清掃シート10は、清掃基布111の第1面114aを清掃面として使用することができ、また第2面114も清掃面として使用することができる。要するに、本実施形態によれば、清掃基布111の各面を清掃に用いることができるという利点がある。
【0033】
図4(a)及び
図4(b)に示す実施形態においては、位置決め部材120a,120bが清掃基布111によって被覆されていれば、位置決め部材120a,120bと清掃基布111とを結合しなくても構わないし、結合していても構わない。
【0034】
以上の各実施形態で用いられる清掃基布111としては、従来、当該技術分野において用いられてきた不織布と同様のものを用いることができる。そのような不織布としては、スパンレース不織布、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、ニードルパンチ不織布、レジンボンド不織布などが挙げられるが、これらに限られない。繊維状のゴミや粒状のゴミの絡み取りを良好に行う点からは、繊維自由度の高い不織布を用いることが有利である。この観点から、不織布としてスパンレース不織布を用いることが好ましい。また、いずれの不織布も、起毛加工を施すことで不織布表面に起毛した繊維を具備した状態の不織布として用いても構わない。清掃基布111として用いられる不織布は、他の材料との複合材であってもよい。例えば、網状シートと複合化された不織布を用いることができる。
【0035】
清掃基布111の坪量は、ゴミの捕集性能や強度の観点から10g/m
2以上であることが好ましく、20g/m
2以上であることがより好ましく、30g/m
2以上であることが更により好ましい。また200g/m
2以下であることが好ましく、150g/m
2以下であることがより好ましく、100g/m
2以下であることが更により好ましい。例えば清掃基布111の坪量は10g/m
2以上200g/m
2以下であることが好ましく、20g/m
2以上150g/m
2以下であることがより好ましく、30g/m
2以上100g/m
2以下であることが更により好ましい。
【0036】
次に、上述した各実施形態の清掃シート100が取り付けられる清掃具の一例を説明する。
図5ないし
図8に示した清掃具10は、フローリング、カーペットの床等を被清掃面とし、被清掃面上の粒ゴミ(米、菓子くず、土ホコリ、砂等)、毛、綿ホコリを捕集するものである。清掃具10は、柄20の先端に設けた清掃ヘッド30にゴミ収容部40を有し、ゴミ収容部40の前後に設けた前後の側面開口部41(41F、41R)を有するとともに、それらの側面開口部41を塞ぐ前後の清掃ロール50(50F、50R)を有する。清掃シート100は清掃ヘッド30の底面に取り付けられる。これによって、清掃シート100及び清掃具10を有する清掃用具となる。
【0037】
清掃具10は、柄20に加える操作力により清掃ロール50が被清掃面上で転動され、柄20に加える押し操作力により清掃ヘッド30が進む方向を前方向(
図7のF方向)とし、柄20に加える引き操作力により清掃ヘッド30が進む方向を後方向(
図7のR方向)とする。
【0038】
柄20は、
図5ないし
図7に示すとおり、複数本の棒状体21を順に接続した1m長程度の長尺体であり、基端にグリップを備える。柄20の先端二又部22のスリットにはジョイント23の連結プレート24が差し込まれ、二又部22に差し込まれてネジ25で該二又部22に固定されるブッシュ26に連結プレート24をピン結合している。また、ジョイント23は、清掃ヘッド30の上フレーム31Uの前後方向(清掃ロール50が移動により進む方向)及び左右方向(清掃ロール50の軸方向)の中央部に設けられている、左右の支持部32、32の間に差し込まれ、それらの支持部32に固定されるピン27にピン結合されている。ピン27は清掃ヘッド30の左右方向に延在され、ブッシュ26はピン27に直交配置されている。これにより、使用者は、柄20をブッシュ26まわりの左右に揺動でき、かつ柄20をピン27まわりの前後に揺動できる。
【0039】
柄20は、
図8に示すとおり、先端の棒状体21の中心孔にコイルばね28を装填し、このコイルばね28により弾発される摺動子28Aをジョイント23の連結プレート24に備えた円弧面24A(ブッシュ26を中心とする円弧の面)に押し当てて、柄20がブッシュ26まわりで自由に揺動するのを制動している。また、清掃ヘッド30の上フレーム31Uの後述するボス34に設けられて上面に開口する中央孔にコイルばね29を装填し、このコイルばね29により弾発される摺動子29Aをジョイント23に備えた円弧面23A(ピン27を中心とする円弧の面)に押し当てて、柄20がピン27まわりで自由に揺動するのを制動している。これにより、使用者は柄20を掴んで清掃具10の全体を被清掃面から持ち上げ、柄20と清掃ヘッド30の相対角度姿勢を変えることなく、清掃具10の全体を当初の姿勢のまま移載できる。
【0040】
清掃ヘッド30は、
図6ないし
図8に示すとおり、上フレーム31Uと下フレーム31Lの結合体からなる。上フレーム31Uは清掃ヘッド30の前後左右の全域に延在され、前後方向の両端部に設けられる円弧状のカバー部が前後の清掃ロール50の概ね上半周を覆う。上フレーム31Uは、下面の前後方向の中央部に垂設される中央リブ33を、上フレーム31Uの左右の側壁に交差する左右方向の全域に延在して備える。上フレーム31Uの下面における中央リブ33の左右方向の中央部には、前述のコイルばね29が装填されるボス34が下向き突設される。
【0041】
下フレーム31Lは、上フレーム31Uの左右の側壁間に嵌合される枠状をなし、
図9に示すとおり、その四角状の外周枠35の下面を被清掃面に摺接し得る水平面とし、外周枠35の下面の内側に清掃シート100を取り付け可能な四角状の段差部36を有する。下フレーム31Lの外周枠35に取り付けられた状態の清掃シート100における清掃基布111の下面は、外周枠35の下面と面一をなし、被清掃面に摺接し得るものになる。
【0042】
下フレーム31Lは、外周枠35内の段差部36が備える段差面36bの面内に中央リブ37を備える。中央リブ37は外周枠35内の前後方向の中央部に立設され、外周枠35の左右の段差部36に交差する左右方向の全域に延在して備える。中央リブ37の下面は段差部36の段差面36bと面一をなす。
【0043】
下フレーム31Lは、外周枠35の前端側と後端側の段差部36と中央リブ37との間に、複数本の互いに平行をなす桟38を備える。桟38の下面は、段差部36の段差面36b、及び中央リブ37の下面と面一をなす。桟38の上面は、中央リブ37の上部〜外周枠35の上部に向けて延びる下り勾配の湾曲傾斜面38Aをなす。なお、桟38の横断面は、
図5に示すとおり、上面が狭い三角断面をなし、清掃ロール50が後述するとおりに投入するゴミを下に落とし易くする。
【0044】
下フレーム31Lは、中央リブ37の上端凹部37Aを上フレーム31Uの中央リブ33の下端凸部33Aに嵌合する状態で、中央リブ37の下面の複数ヵ所から挿入されるネジ39を上フレーム31Uの下面取付部に螺着することにより、上フレーム31Uに結合される。これにより、清掃ヘッド30は、上フレーム31Uと下フレーム31Lが結合され、下フレーム31Lの下面の外周枠35に清掃シート100が取り付けられた状態で、上フレーム31Uと下フレーム31Lの間にゴミ収容部40を形成する。ゴミ収容部40は、清掃ヘッド30の前後方向の中央部で、上フレーム31Uの中央リブ33と下フレーム31Lの中央リブ37により前後に仕切られる。清掃ヘッド30は、前後のゴミ収容部40F、40Rを有するものになり、前側のゴミ収容部40Fは前方に開口する側面開口部41Fを備え、後側のゴミ収容部40Rは後方に開口する側面開口部41Rを備える。
【0045】
清掃具10は、清掃ヘッド30のゴミ収容部40(40F、40R)が備える側面開口部41(41F、41R)の下端沿いに、被清掃面から側面開口部41へとゴミを導くゴミ誘い面部42を設けている。清掃具10の下フレーム31Lの前側と後側の外周枠35の外側面が、清掃ロール50の全長に渡って、清掃ロール50の外周に摺接し、又は清掃ロール50の外周に微小隙間を介する円弧面状のゴミ誘い面部42となる。外周枠35の下面に対し鋭角をなして交差するゴミ誘い面部42の下端エッジ42Aは、清掃具10の移動時に、被清掃面に密着して摺接し、被清掃面上のゴミをゴミ誘い面部42の上にすくい上げる。ゴミ誘い面部42の上端エッジ42Bも鋭角をなし、この上端エッジ42Bに向かって回転してくる清掃ロール50(例えば清掃具10の前方(
図7のF方向)移動時
の場合には、清掃具10の後方(
図7のR方向)に位置する
図7の清掃ロール50R)まわりで、ゴミ収容部40(40R)中のゴミがこの上端エッジ42Bから押さえロール50(50R)に入り込みにくくしている(
図7)。
【0046】
このとき、ゴミ収容部40(40F、40R)の底面は、
図9に示すとおり、下フレーム31Lの外周枠35の段差部36に取り付けられる清掃シート100によって封止されている。同図に示すとおり、段差部36には、スリット溝36aが形成されている。スリット溝36aは、各清掃ロール50に隣接して、各清掃ロール50よりも内方の位置に一対設けられている。各スリット溝36aは、清掃ロール50の延びる方向と同方向に延びるように設けられている。各スリット溝36aは、清掃シート100の位置決め手段120a,120bのうち、突出部123が挿入される係合対象部位である。言い換えると、2本の清掃ロール50の間に一対の係合対象部位としてのスリット溝36aが、それぞれ2本の清掃ロール50に隣接するように配されている。この係合対象部位に突出部123が押し込まれることによって、清掃シート100は、各清掃ロール50を跨がないように、下フレーム31Lの外周枠35に着脱可能に係合される。各スリット溝36aはその長さが、位置決め手段120a,120bの突出部123の長さと概ね等しいか、又はそれよりも若干長くなっている。
【0047】
段差部36には、上述のとおり段差面36bが形成されている。段差面36bは、外周枠35よりも低い位置に形成されている。外周枠35と段差面36bとの段差は、清掃シート100における位置決め手段120a,120bの結合部121の厚み(第1面121aと第2面121bとの距離)以上に設定することが好ましく、又は結合部121の厚みと清掃基布111の厚みとを合わせた厚み以下に設定することが好ましい。これにより、清掃シート100は、位置決め手段120a,120bの結合部121が清掃ヘッド30の被清掃面に接する下フレーム31Lの外周枠35の下面から突出せずに、外周枠35の段差部36に着脱自在に設けられるものになる。清掃具10による清掃時に、ゴミ誘い面部42の下端エッジ42Aをすり抜けた被清掃面上の土ホコリ等の細かいゴミを清掃基布111により拭き取る。
【0048】
清掃具10は、清掃ヘッド30(上フレーム31U)の左右の側壁の前側と後側のそれぞれに、前後の清掃ロール50(50F、50R)の両端部を枢支する。本実施形態では、清掃ロール50は、
図10に示すとおり、硬質プラスチック、又はアルミパイプ等の金属からなるシャフトチューブ51の外周の全周、全長にスポンジロール52を被着し、このスポンジロール52の全長表面を例えば帯電しにくい筒状薄膜53で被覆した弾性ロールである。清掃ロール50は、ゴミ収容部40の側面開口部41を塞ぎ、被清掃面と接触する位置に回転可能に配置される。また清掃ロール50は、ゴミ誘い面部42に好ましくは接触する位置に回転可能に配置される。更に清掃ロール50は、シャフトチューブ51の両端開口に差し込み固定したキャップ54を有する。清掃ヘッド30の上フレーム31Uの左右の側壁に螺着固定された支軸55が、このキャップ54の中心孔に通され、清掃ロール50を清掃ヘッド30に枢支する。
【0049】
清掃ロール50は、
図10に示すとおり、スポンジロール52に例えば熱収縮フィルムからなる上述の薄膜53を被せ、この薄膜53を熱収縮させてスポンジロール52の表面に密着させ、スポンジロール52を被覆するものになる。スポンジロール52の端面は、ホコリの付着防止のために、好適には薄膜53の端部により被覆され、又は薄膜53と同材質のサイドフィルムにより被覆される。スポンジロール52は好適には発泡ウレタンからなる。薄膜53は好適には熱可塑性ポリウレタン樹脂からなる。
【0050】
清掃具10は、好ましくは被清掃面上に置かれた自由状態で、清掃ヘッド30が柄20を含む自重により清掃ロール50のスポンジロール52を被清掃面との間で押し潰し、清掃ヘッド30の下面(下フレーム31Lの外周枠35の下面)を被清掃面に当接させるものにする。これは、柄20を含む清掃ヘッド30の自重と、スポンジロール52の反発力の兼ね合いにより設定される。このとき、清掃ヘッド30の下面(下フレーム31Lの外周枠35の下面)と、外周枠35の下面により決定されるゴミ誘い面部42の下端エッジ42Aとは、同一水平面上に設定される。なお、清掃ヘッド30の下面(下フレーム31Lの外周枠35の下面)は、被清掃面上を滑り易くするように、ポリフッ化エチレン処理等が施されることが好ましい。
【0051】
以上の形態の清掃具10に清掃シート100を取り付けることで、清掃作業中に清掃シート100が清掃ヘッド30から外れて清掃ロール50に噛み込まれる等の不具合が起こることが効果的に防止される。また、清掃作業時に清掃ヘッド30の底面に加わる押圧力によって、清掃シート100位置決め部材120a,120bが常にスリット溝36a内に向けて押し付けられるので、清掃シート100の位置ずれが起こったり、外れたりすることが効果的に防止される。位置ずれ防止や外れ防止は、清掃ロール50のスムーズな回転の点から重要な要素である。特に、清掃シート100が、清掃基布111の一組の辺の両辺の位置に位置決め部材120a,120bを有していると、清掃作業中に清掃基布111が清掃ロール50に噛み込まれる不具合が起こることを一層効果的に抑制することができる。
【0052】
図11(a)及び(b)は、
図4(a)及び(b)に示す清掃シート100を、清掃具10の清掃ヘッド30における係合対象部位であるスリット溝36aに係合した状態を示す図である。同図から明らかなとおり、位置決め部材120a,120bは清掃基布111によって被覆されているので、該位置決め部材120a,120bは、清掃ヘッド30にセットされた状態で被清掃面に直接当接することがない。したがって、清掃基布111によるゴミの捕集を位置決め部材120a,120bが阻害することはない。また、
図11(a)及び(b)から理解されるように、
図4(a)及び(b)に示す清掃シート100は、これを裏返してセットすることができるので、清掃基布111の両面を使用することができるという利点がある。
【0053】
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態においては、清掃基布111に2つの位置決め部材120a,120bが取り付けられていたが、清掃基布111の一組の辺のうちの一辺のみに位置決め部材を有した形態でもよい。そのような清掃シートを用いる場合には、
図12に示すように、例えば清掃具10として、清掃ヘッド30の底面に清掃ロール50を1本備えたものを用い、該清掃ロールに隣接した位置に係合対象部位としてのスリット溝36aを有しており、該係合対象部位において清掃シート100の位置決め部材120aを清掃ヘッド30に取り付ける。位置決め部材120aと反対側に位置する清掃シート100の端部域の清掃基布111は、清掃ヘッド30の端部から外方に延出させ、延出した部位を清掃ヘッド30の上面側に折り返す。折り返された延出部位100eは、清掃ヘッド30の上面に設けられた菊座と呼ばれる放射状のスリットからなる固定部60内に挿入されることで、固定が行われる。
図12に示す実施形態においては、先に述べた実施形態の効果を有しつつ、折り返された延出部位100eにより、床から壁への立ち上がり角部などのゴミを捕集することが容易になるという利点がある。
【0054】
また前記実施形態においては、位置決め部材120a,120bは、清掃基布111の一組の二辺112a,112bに沿って、該二辺112a,112bの位置に配置されていたが、これに代えて清掃基布111は、これをその幅方向Yに沿って見たとき、位置決め部材120a,120bよりも外方に延出している部位を有していてもよい。
【0055】
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の清掃シート及び清掃用具を開示する。
<1>
清掃ヘッドを有する清掃具に取り付けられて使用される清掃シートであって、
前記清掃シートは、対向する一組の辺を少なくとも有する形状の清掃基布と、該清掃基布の一組の辺の少なくとも一辺の延びる方向と同方向に延びるように配置された位置決め部材とを有し、
前記位置決め部材は、前記清掃基布よりも高剛性のものであり、かつ該清掃基布の厚み方向に向けて突出した突出部を有し、該突出部が清掃ヘッドに着脱自在に係合可能になっている清掃シート。
【0056】
<2>
前記清掃基布の厚み方向から見たとき、前記清掃基布は、前記位置決め部材の片側からのみ延出しており、反対側から延出している部位を有していない前記<1>に記載の清掃シート。
<3>
前記清掃基布の第1面及び第2面のうちの該第1面においてのみ位置決め部材を有している前記<1>又は<2>に記載の清掃シート。
<4>
前記位置決め部材が、前記清掃基布の第1面及び第2面のうちの該第1面に当接するように、前記清掃基布との結合部を有し、
更に、該結合部と連接し、かつ前記清掃基布の前記第2の面から前記第1の面の方向に向けて前記清掃基布の厚み方向に突出した前記突出部を有する前記<1>ないし<3>のいずれか1に記載の清掃シート。
<5>
前記結合部が第1面及びそれと反対側に位置する第2面を有しており、
前記突出部は、第1面及びそれと反対側に位置する第2面を有しており、
前記結合部における前記清掃基布と結合している第2面の反対側に位置する第1面と、該第1面と交差する前記突出部における第1面とのなす角度θが好ましくは45度以上、より好ましくは50度以上であり、また、好ましくは90度以下、より好ましくは80度以下である前記<4>に記載の清掃シート。
<6>
前記位置決め部材が中空又は中実の柱体形状を有しており、柱体における側面の一部が前記結合部として前記清掃基布と結合する前記<4>に記載の清掃シート。
【0057】
<7>
前記位置決め部材が中空又は中実の円柱形状を有しており、円柱の高さ方向が前記清掃基布の長手方向に延びるように配置され、
前記円柱における側面の一部が前記結合部として前記清掃基布と結合し、前記側面の前記一部以外の部位が前記突出部を構成している前記<4>又は<6>に記載の清掃シート。
<8>
前記位置決め部材が中空又は中実の四角柱形状を有しており、四角柱の高さ方向が前記清掃基布の長手方向に延びるように配置され、前記四角柱における一つの側面が前記結合部として前記清掃基布と結合し、前記一つの側面以外の側面が前記突出部を構成している前記<4>又は<6>に記載の清掃シート。
<9>
前記四角柱は、厚み方向Zが幅方向Yよりも長くなっている前記<8>に記載の清掃シート。
<10>
前記四角柱は正四角柱である前記<8>に記載の清掃シート。
<11>
前記位置決め部材が、中空の四角柱形状で、かつ四角柱の底面が平行四辺形状を有しており、四角柱の高さ方向が前記清掃基布の長手方向に延びるように配置され、
前記四角柱における一つの側面が前記結合部として前記清掃基布と結合し、前記一つの側面以外の側面が前記突出部を構成し、
前記突出部を構成する前記側面のうち前記清掃基布の厚み方向に突出する側面が前記清掃基布の幅方向の内方に向けて傾斜している前記<4>、<6>、<8>又は<9>に記載の清掃シート。
【0058】
<12>
前記位置決め部材が中空の角柱体形状を有しており、角柱体における側面の一部が前記結合部として前記清掃基布と結合しており、
前記位置決め部材は折り畳むことができるようになっている前記<4>、<6>、<8>、<9>、<10>又は<11>に記載の清掃シート。
<13>
前記位置決め部材が中空又は中実の柱体状部材からなり、該柱体状部材の横断面の長さが前記清掃基布の厚みよりも大きくなっており、該柱体状部材の側面が前記清掃基布によって被覆されている前記<1>に記載の清掃シート。
<14>
前記位置決め部材は、長手方向と直交する断面の長さが、前記清掃基布の厚みよりも大きくなっている前記<13>に記載の清掃シート。
<15>
前記柱体状部材は四角柱形状を有しており、四角柱の高さ方向が前記清掃基布の長手方向に延びるように配置され、
前記清掃基布の第1面及び第2面のうちの該第1面から前記清掃基布の厚み方向に向けて突出して第1突出部を形成し、かつ前記第2面から前記清掃基布の厚み方向に向けて突出して第2突出部を形成している前記<13>又は<14>に記載の清掃シート。
<16>
前記柱体状部材は円柱形状を有しており、円柱の高さ方向が前記清掃基布の長手方向に延びるように配置され、
前記清掃基布の第1面及び第2面のうちの該第1面から前記清掃基布の厚み方向に向けて突出して第1突出部を形成し、かつ前記第2面から前記清掃基布の厚み方向に向けて突出して第2突出部を形成している前記<13>又は<14>に記載の清掃シート。
【0059】
<17>
前記位置決め部材が、前記清掃ヘッドの底面に設けられた係合対象部位に押し込まれて係合されるようになっている前記<1>ないし<16>のいずれか1に記載の清掃シート。
<18>
前記位置決め部材の長手方向に沿う両端部の位置と、前記清掃基布の長手方向に沿う両端部の位置とが一致している前記<1>ないし<17>のいずれか1に記載の清掃シート。
<19>
前記一辺に沿って延びる前記位置決め部材の長さが、該一辺の長さよりも短くなっており、該位置決め部材の長手方向に沿う両端部よりも外方に前記清掃基布が延出している前記<1>ないし<17>のいずれか1に記載の清掃シート。
<20>
前記位置決め部材は前記清掃基布の前記一組の辺の少なくとも一辺と同位置に配置されている前記<1>ないし<19>のいずれか1に記載の清掃シート。
<21>
前記位置決め部材を複数有し、該位置決め部材が、前記清掃基布の一組の辺に沿って該一組の辺の両辺の位置にそれぞれ配置されている前記<1>ないし<20>のいずれか1に記載の清掃シート。
【0060】
<22>
前記清掃基布が不織布からなる前記<1>ないし<21>のいずれか1に記載の清掃シート。
<23>
前記清掃基布がスパンレース不織布からなる前記<1>ないし<22>のいずれか1に記載の清掃シート。
<24>
前記清掃基布の坪量は、10g/m
2以上であることが好ましく、20g/m
2以上であることがより好ましく、30g/m
2以上であることが更により好ましく、また200g/m
2以下であることが好ましく、150g/m
2以下であることがより好ましく、100g/m
2以下であることが更により好ましく、また前記清掃基布の坪量は10g/m
2以上200g/m
2以下であることが好ましく、20g/m
2以上150g/m
2以下であることがより好ましく、30g/m
2以上100g/m
2以下であることが更により好ましい前記<1>ないし<23>のいずれか1に記載の清掃シート。
<25>
清掃ヘッドを有する清掃具と、該清掃ヘッドに取り付けられる清掃シートとを有する清掃用具であって、
前記清掃ヘッドの底面に少なくとも1本の清掃ロールが配置されており、前記清掃シートは、該清掃ロールを跨がないように取り付けられ、
前記清掃シートは、対向する一組の辺を少なくとも有する形状の清掃基布と、該清掃基布の一組の辺の少なくとも一辺の延びる方向と同方向に延びるように配置された位置決め部材とを有し、
該位置決め部材は、前記清掃基布よりも高剛性のものであり、かつ該清掃基布の厚み方向に向けて突出した突出部を有し、該突出部が、前記清掃ヘッドの前記清掃ロールに隣接し、かつ該清掃ロールの軸方向に沿って設けられた係合対象部位に押し込まれて係合されるようになっている清掃用具。
<26>
前記清掃基布の厚み方向から見たとき、前記清掃基布は、前記位置決め部材の片側からのみ延出しており、反対側から延出している部位を有していない前記<25>に記載の清掃用具。
【0061】
<27>
前記清掃基布の第1面及び第2面のうちの該第1面においてのみ位置決め部材を有している前記<25>又は<26>に記載の清掃用具。
<28>
前記位置決め部材が、前記清掃基布の第1面及び第2面のうちの該第1面に、前記清掃基布との結合部を有し、
更に、該結合部と連接し、かつ前記清掃基布の前記第2の面から前記第1の面の方向に向けて前記清掃基布の厚み方向に突出した前記突出部を有する前記<25>ないし<27>のいずれか1に記載の清掃用具。
<29>
前記結合部が第1面及びそれと反対側に位置する第2面を有しており、
前記突出部は、第1面及びそれと反対側に位置する第2面を有しており、
前記結合部における前記清掃基布と結合している第2面と反対側に位置する第1面と、該第1面と交差する前記突出部における第1面とのなす角度θが好ましくは45度以上、より好ましくは50度以上であり、また、好ましくは90度以下、より好ましくは80度以下である前記<28>に記載の清掃用具。
<30>
前記位置決め部材が中空又は中実の柱体形状を有しており、柱体における側面の一部が前記結合部として前記清掃基布と結合する前記<28>に記載の清掃用具。
<31>
前記位置決め部材が中空又は中実の円柱形状を有しており、円柱の高さ方向が前記清掃基布の長手方向に延びるように配置され、
前記円柱における側面の一部が前記結合部として前記清掃基布と結合し、前記側面の前記一部以外の部位が前記突出部を構成している前記<28>又は<30>に記載の清掃用具。
【0062】
<32>
前記位置決め部材が中空又は中実の四角柱形状を有しており、四角柱の高さ方向が前記清掃基布の長手方向に延びるように配置され、前記四角柱における一つの側面が前記結合部として前記清掃基布と結合し、前記一つの側面以外の側面が前記突出部を構成している前記<28>又は<30>に記載の清掃用具。
<33>
前記四角柱は、厚み方向Zが幅方向Yよりも長くなっている前記<32>に記載の清掃用具。
<34>
前記四角柱は正四角柱である前記<32>に記載の清掃用具。
<35>
前記位置決め部材が、中空の四角柱形状で、かつ四角柱の底面が平行四辺形状を有しており、四角柱の高さ方向が前記清掃基布の長手方向に延びるように配置され、
前記四角柱における一つの側面が前記結合部として前記清掃基布と結合し、前記一つの側面以外の側面が前記突出部を構成し、
前記突出部を構成する前記側面のうち前記清掃基布の厚み方向に突出する側面が前記清掃基布の幅方向の内方に向けて傾斜している前記<28>、<30>、<32>又は<33>に記載の清掃用具。
<36>
前記位置決め部材が中空の角柱体形状を有しており、角柱体における側面の一部が前記結合部として前記清掃基布と結合しており、
前記位置決め部材は折り畳むことができるようになっている前記<28>、<30>、<32>、<33>、<34>又は<35>に記載の清掃用具。
【0063】
<37>
前記位置決め部材が中空又は中実の柱体状部材からなり、該柱体状部材の横断面の長さが前記清掃基布の厚みよりも大きくなっており、該柱体状部材の側面が前記清掃基布によって被覆されている前記<25>に記載の清掃用具。
<38>
前記位置決め部材は、長手方向と直交する断面の長さが、前記清掃基布の厚みよりも大きくなっている前記<37>に記載の清掃用具。
<39>
前記柱体状部材は四角柱形状を有しており、四角柱の高さ方向が前記清掃基布の長手方向に延びるように配置され、
前記清掃基布の第1面及び第2面のうちの該第1面から前記清掃基布の厚み方向に向けて突出して第1突出部を形成し、かつ前記第2面から前記清掃基布の厚み方向に向けて突出して第2突出部を形成している前記<37>又は<38>に記載の清掃用具。
<40>
前記柱体状部材は円柱形状を有しており、円柱の高さ方向が前記清掃基布の長手方向に延びるように配置され、
前記清掃基布の第1面及び第2面のうちの該第1面から前記清掃基布の厚み方向に向けて突出して第1突出部を形成し、かつ前記第2面から前記清掃基布の厚み方向に向けて突出して第2突出部を形成している前記<37>又は<38>に記載の清掃用具。
<41>
前記位置決め部材が、前記清掃ヘッドの底面に設けられた係合対象部位に押し込まれて係合されるようになっている前記<25>ないし<40>のいずれか1に記載の清掃用具。
【0064】
<42>
前記位置決め部材の長手方向に沿う両端部の位置と、前記清掃基布の長手方向に沿う両端部の位置とが一致している前記<25>ないし<41>のいずれか1に記載の清掃用具。
<43>
前記一辺に沿って延びる前記位置決め部材の長さが、該一辺の長さよりも短くなっており、該位置決め部材の長手方向に沿う両端部よりも外方に前記清掃基布が延出している前記<25>ないし<41>のいずれか1に記載の清掃用具。
<44>
前記位置決め部材は前記清掃基布の前記一組の辺の少なくとも一辺と同位置に配置されている前記<25>ないし<43>のいずれか1に記載の清掃用具。
<45>
前記位置決め部材を複数有し、該位置決め部材が、前記清掃基布の一組の辺に沿って該一組の辺の両辺の位置にそれぞれ配置されている前記<25>ないし<44>のいずれか1に記載の清掃用具。
<46>
前記清掃基布が不織布からなる前記<25>ないし<45>のいずれか1に記載の清掃用具。
【0065】
<47>
前記清掃基布がスパンレース不織布からなる前記<1>ないし<46>のいずれか1に記載の清掃用具。
<48>
前記清掃基布の坪量は、10g/m
2以上であることが好ましく、20g/m
2以上であることがより好ましく、30g/m
2以上であることが更により好ましく、また200g/m
2以下であることが好ましく、150g/m
2以下であることがより好ましく、100g/m
2以下であることが更により好ましく、また前記清掃基布の坪量は10g/m
2以上200g/m
2以下であることが好ましく、20g/m
2以上150g/m
2以下であることがより好ましく、30g/m
2以上100g/m
2以下であることが更により好ましい前記<25>ないし<47>のいずれか1に記載の清掃用具。
<49>
前記清掃ヘッドの底面に2本の前記清掃ロールが配置されており、
2本の前記清掃ロールの間に一対の係合対象部位が、それぞれ前記清掃ロールに隣接するように配されており、
前記清掃シートは、前記清掃基布の前記一組の辺の両辺の位置に前記位置決め部材を有している前記<25>ないし<48>のいずれか1に記載の清掃用具。
<50>
前記清掃ヘッドの底面に1本の前記清掃ロールが配置されており、
前記清掃ヘッドの上面に前記清掃シートを固定する固定部が配置され、
前記清掃シートは、前記清掃基布の前記一組の辺のうちの一辺の位置にのみ前記位置決め部材を有しており、
前記位置決め部材は前記係合対象部位に係合され、前記位置決め部材を有している辺と反対側の端部域の前記清掃基布は前記固定部に固定されるようになっている前記<25>ないし<48>のいずれか1に記載の清掃用具。