(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
空間的にコヒーレントな光源(26)と、マトリックス型光検出器(28)とを備える復元システム(20)を使用して、液体媒質(24)に浸された回折物体(22)の光学的特性を復元し、前記液体媒質(24)が透明な面(42)により区切られており、前記回折物体(22)が透明な面(42)に接触している復元方法であって、以下の、
− 前記空間的にコヒーレントな光源(26)を用いて前記媒質(24)に光照射するステップ(100)と、
− 前記マトリックス型光検出器(28)を用いて、鉛直方向(Z)に光照射を受けた前記媒質(24)を透過した少なくとも一つの回折パターンの強度(I)を測定するステップ(110)であって、前記又は各回折パターンは、前記媒質(24)に光照射する間に一つ又は複数の前記回折物体(22)によって回折した波に対応している、ステップと、
− 復元高さ(Zr)において、前記物体(22)の光学的特性を、復元アルゴリズムに従って、前記少なくとも一つの回折パターンの測定強度(I)に基づき復元するステップ(120)と、を含み、
前記復元高さ(Zr)は、前記鉛直方向(Z)に沿った前記液体媒質(24)と前記マトリックス型光検出器(28)との間の距離(D2)とは異なる前記復元アルゴリズムのパラメータであり、
前記復元ステップ(120)の間、前記復元高さ(Zr)が、前記鉛直方向(Z)に沿った、前記液体媒質(24)と前記マトリックス型光検出器(28)との間の距離(D2)より小さくなるように選択された値を有する、方法。
前記復元ステップ(120)の間、前記物体(22)の光学的特性が、前記復元高さ(Zr)の異なる値について復元され、それぞれが、前記鉛直方向(Z)での、前記媒質(24)と前記マトリックス型光検出器(28)の間の前記距離(D2)の値よりも厳密に低い、請求項1から請求項4の何れか一項に記載の方法。
前記少なくとも一つの物体(22)が、第1の構造(41A)及び第2の構造(41B)を備え、前記第1の構造(41A)の光学的特性が、前記復元高さ(Zr)の第1の値(Zr1)について復元され、前記第2の構造(41B)の光学的特性が、前記復元高さ(Zr)の第2の値(Zr2)について復元され、前記第2の値(Zr2)が前記第1の値(Zr1)とは異なる、請求項5に記載の方法。
前記物体(22)が、核(41A)と細胞質(41B)とを含む細胞であり、前記核(41A)を表す画像が、第1の値の区間([Zr1min;Zr1max])について復元され、前記細胞質(41B)を表す画像が、第2の値の区間([Zr2min;Zr2max])について復元され、前記第2の区間([Zr2min;Zr2max])は、前記第1の区間([Zr1min;Zr1max])とは異なり、前記第2の区間([Zr2min;Zr2max])は、好ましくは前記第1の区間([Zr1min;Zr1max])から離れており、前記第1の区間([Zr1min;Zr1max])の値は、より好ましくは前記第2の区間([Zr2min;Zr2max])の値より低い、請求項6に記載の方法。
前記鉛直方向(Z)での、前記媒質(24)と前記マトリックス型光検出器(28)との間の前記距離(D2)が、実質的に500μmに等しく、前記第1の区間([Zr1min;Zr1max])が、240μmと280μmとの間に含まれる値の区間であり、前記第2の区間([Zr2min;Zr2max])が、380μmと420μmとの間に含まれる値の区間である、請求項7から請求項9の何れか一項に記載の方法。
前記又は各回折パターンの強度(I)を、前記マトリックス型光検出器(28)により直接的に、前記媒質(24)と前記光検出器(28)との間に置かれる拡大レンズを用いずに測定する、請求項1から請求項10の何れか一項に記載の方法。
前記復元された光学的特性が、前記物体(22)の吸収、及び/又は前記物体(22)により生成された位相の遅れを含む、請求項1から請求項11の何れか一項に記載の方法。
液体媒質(24)に浸された回折物体(22)の光学的特性を復元し、前記液体媒質(24)が透明な面(42)により区切られており、前記回折物体(22)が前記透明な面(42)に接触している復元システム(20)であって、
− 前記媒質(24)に光照射することが可能な空間的にコヒーレントな光源(26)と、
− 鉛直方向(Z)に光照射を受けた前記媒質(24)を透過した少なくとも一つの回折パターンの強度(I)を測定することが可能であって、前記又は各回折パターンは、前記媒質(24)に光照射する間に一つ又は複数の回折物体(22)によって回折した波に対応するパターンである、マトリックス型光検出器(28)と、
− 復元高さ(Zr)において、前記物体(22)の光学的特性を、復元アルゴリズムに従って、前記少なくとも一つの回折パターンの測定された強度(I)に基づき復元する手段(36)と、
を備え、
前記復元高さ(Zr)は、前記鉛直方向(Z)に沿った、前記液体媒質(24)と前記マトリックス型光検出器(28)との間の距離(D2)とは異なる前記復元アルゴリズムのパラメータであり、
前記復元高さ(Zr)が、前記鉛直方向(Z)に沿った前記液体媒質(24)と前記マトリックス型光検出器(28)との間の距離(D2)より小さくなるように選択された値を有するシステム。
前記復元高さ(Zr)が、前記媒質(22)と前記マトリックス型光検出器(28)との間の前記距離(D2)の0.9倍未満の値を有する、請求項13に記載のシステム(20)。
前記復元高さ(Zr)が、前記媒質(22)と前記マトリックス型光検出器(28)との間の前記距離(D2)の0.8倍未満の値を有する、請求項14に記載のシステム(20)。
前記光源(26)が、発光ダイオード(46)と、発光ダイオード(46)に接触して置かれた絞り(48)とを備える、請求項13から請求項15の何れか一項に記載のシステム(20)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、そのような復元方法では、特に、観察した粒子の構造に関連しては、さらに正確な情報を得ることができない。したがって、観察した粒子が細胞である場合には、この方法は、同一細胞の核と細胞質とを区別して見ることができない。
【課題を解決するための手段】
【0012】
したがって本発明の目的は、回折物体、50μm未満の直径を有する物体、特に細胞、又はバクテリアコロニーの光学的特性を復元し、前記物体に関するさらに正確な情報を得ることを可能にする方法、及びシステムである。
【0013】
その目的に向け、本発明は、液体媒質に浸された回折物体の光学的特性を、空間的にコヒーレントな光源とマトリックス型光検出器とを備える復元システムを使用して復元する方法に関するものであって、液体媒質は、透明な面により区切られ、回折物体は、透明な面に接触しており、
復元方法は、以下の、
− 空間的にコヒーレントな光源を用いて媒質に光照射するステップと、
− マトリックス型光検出器を用いて、鉛直方向に光照射を受けた媒質を透過した回折パターンの強度を測定するステップであって、その又は各回折パターンは、媒質に光照射する間に一つ又は複数の回折物体によって回折した波に対応している、ステップと、
− 物体の光学的特性を、測定された強度に基づき、復元アルゴリズムに従って復元するステップであって、復元アルゴリズムが復元高さに依存している、ステップと、
を含み、
復元ステップの間、復元高さは、鉛直方向での媒質とマトリックス型光検出器との距離よりも厳密に低い、好ましくは前記距離の0.9倍未満、より好ましくは前記距離の0.8倍未満の値を有する。
【0014】
本発明のその他の好都合な態様に従えば、復元方法は、単独で考えられる場合、又はあらゆる技術的に可能な組合せに従う場合に、以下の特徴、
− 復元ステップの間、復元アルゴリズムは、以下の式、
【0015】
【数1】
を実証するものであり、Iは、マトリックス型光検出器で測定される強度を表し、
x、yは、鉛直方向に対して垂直な面における座標を表し、*は、畳み込み積を示し、
Zrは、復元高さを表し、
λは、光源の波長を表し、jは、ユニタリな虚数を表し、
aは、物体の複素不透明度関数を表し、a
*は、aの共役複素数を表し、そして
h
zは、以下の式、
【0016】
【数2】
により定義されることと、
− 復元ステップの間、物体の光学的特性は、異なる値の復元高さについて復元され、それぞれの高さは、鉛直方向での媒質とマトリックス型光検出器との間の距離の値よりも厳密に低いことと、
− 少なくとも一つの物体は、第1の構造及び第2の構造を含み、第1の構造の光学的特性は、復元高さの第1の値について復元され、第2の構造の光学的特性は、復元高さの第2の値について復元され、第2の値は、第1の値とは異なることと、
− 物体は、核と細胞質とを含む細胞であり、核を表す画像は、第1の値の区間について復元され、細胞質を表す画像は、第2の値の区間について復元され、第2の区間は、第1の区間とは異なり、第2の区間は、好ましくは第1の区間から離れており、第1の区間の値は、より好ましくは第2の区間の値よりも低いことと、
− 鉛直方向での媒質とマトリックス型光検出器との間の距離は、実質的に500μmに等しく、第1の区間は、240μmと280μmとの間に含まれる値の区間であり、第2の区間は、380μmと420μmとの間に含まれる値の区間であることと、
− 各回折パターンの強度は、マトリックス型光検出器により直接的に測定され、媒質と光検出器との間に置かれる拡大レンズは用いないことと、
− 復元された光学的特性は、物体の吸収、及び/又は物体により生成された位相の遅れを含むことと、
のうち一つ又は複数を含む。
【0017】
本発明はまた、液体媒質に浸された回折物体の光学的特性を復元するシステムに関するものであって、液体媒質は、透明な面により区切られ、回折物体は、透明な面に接触しており、復元システムは、
− 媒質に光照射することが可能な、光空間的にコヒーレントな光源と、
− 鉛直方向に光照射を受けた媒質を透過した少なくとも一つの回折パターンの強度を測定することが可能なマトリックス型光検出器であって、その又は各回折パターンが、媒質に光照射する間に一つ又は複数の回折物体によって回折した波に対応している、マトリックス型光検出器と、
− 物体の光学的特性を、測定された強度に基づき復元アルゴリズムに従って復元する手段と、を備え、復元アルゴリズムは復元高さに応じたものであり、復元高さは、鉛直方向での媒質とマトリックス型光検出器との間の距離よりも厳密に低い、好ましくは媒質と光検出器との間の前記距離の0.9倍未満、より好ましくは前記距離の0.8倍未満の値を有する。
【0018】
本発明のその他の好都合な態様に従えば、復元システムは、単独で考えられる場合、又は技術的に可能なあらゆる組合せに従う場合に、以下の特徴、
− 発光ダイオードと、発光ダイオードに接触して置かれる絞りとを含む光源と、
− マトリックス型光検出器はCCDセンサー、又はCMOSセンサーであることと、
のうち一つ又は複数を備える。
【0019】
本発明の特徴、及び利点は、非制限的例として単独に提供された、そして添付図面を参照してなされた以下の記載を読む際に明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1及び
図2では、液体媒質24に浸された回折物体22の光学的特性を復元する復元システム20は、空間的にコヒーレントな光源26と、マトリックス型光検出器28とを備える。
【0022】
復元システム20はまた、プロセッサー32と、回折物体22の光学的特性を復元するソフトウェア36を記憶することが可能なメモリー34とを備える、
図3に示される情報処理ユニット30を備え、光学的特性は、光検出器28により測定された強度Iから、復元アルゴリズムを使用して復元される。
【0023】
復元システム20は、保護筐体38を含み、これは
図1及び
図2に示され、その内部には、光検出器28と情報処理ユニット30とが特に配置されている。復元システム20は、電気を供給する配線接続40を含む。
【0024】
回折物体22は、生物学的粒子等の粒子、すなわち、細胞(例えば赤血球、白血球、又は血小板)、バクテリア、又はバクテリアのコロニー、細胞、又は細胞集塊である。代わりに、回折性の粒子22は、マイクロビーズである。
【0025】
回折物体22は、好ましくは20μm未満の直径を有する。回折物体22の直径は例えば、100nmと10μmとの間に含まれる。バクテリアは、およそ1μmの直径を有し、細胞は、およそ10μmの直径を有する。
【0026】
物体22は、第1の構造41A及び第2の構造41Bを含み、これらはそれぞれ、
図8及び
図9、並びに
図10及び
図11に示されている。
図8から
図11の代表的な実施形態では、物体22は細胞であり、第1の構造41Aは核であり、第2の構造41Bは細胞質である。
【0027】
液体媒質24は、透明な面42により区切られ、これは、
図3に示されているとおりである。回折物体22は、前記透明な面42に接触している。
【0028】
媒質24は、光源26とマトリックス型光検出器28との間に置かれており、光源26による媒質の光照射の方向に対応する鉛直方向Zに対して、実質的に垂直であり、これは
図3に示すとおりである。
【0029】
光源26は、光線44を鉛直方向Zに放射することが可能であり、回折物体22を含む液体媒質24に光照射することを目的としている。
【0030】
光源26は、透明な面42から鉛直方向Zに第1の距離D1のところに置かれている。第1の距離D1は、好ましくは1cmと30cmとの間に含まれる値、例えば8cmに等しい値を有する。
【0031】
光源26は、空間的にコヒーレントな光源である。光源26は例えば、発光ダイオード46(LEDとも呼ばれる)等の点光源、及びLED46に接触して置かれた絞り48を含み、これらは
図3に示されているとおりである。絞り48は、50μmと500μmとの間に含まれる直径を有し、光源26に接触して置かれている。これにより、光放射に空間的コヒーレンスを増加させることが可能になる。
【0032】
あるいは、光源26は、発光ダイオード46から構成されており、絞りは含まない。次に発光ダイオード46は、空間的にコヒーレントであると見なされるまで充分に縮小された寸法を有しており、発光ダイオード46の直径は、透明な面42から発光ダイオードを離す第1の距離D1の10分の1未満である。
【0033】
また代わりに、光源26は、空間的に及び時間的にコヒーレントな光源、例えばレーザーダイオード(LD)、又は垂直共振器面発光レーザ−(VCSEL)である。
【0034】
マトリックス型光検出器28は、複数のピクセルを含むが、これらは示されていない。光検出器28の各ピクセルは、10μm以下、又はさらには4μm以下の寸法を有している。各ピクセルは、10μm以下、又はさらには4μm以下の値を有する各辺を有する正方形の形状である。代わりに、各ピクセルは、2.2μmである各辺を有する正方形の形状である。
【0035】
光検出器28は、透明な面42から鉛直方向Zに第2の距離D2だけ離れたところに置かれている。第2の距離D2は、100μmと数センチメートルとの間に含まれる、好ましくは1cm未満、そしてさらに好ましくは100μmと2mmとの間に含まれる値を有する。記載される代表的な実施形態では、第2の距離D2は700μmに等しい。
【0036】
小さい値を有する第2の距離D2が有利であるということはすなわち、媒質24が光照射を受ける場合に、マトリックス型光検出器28と透明な面42との間の距離が短いと、異なる回折パターンの間での干渉現象を制限することが可能になるということである。
【0037】
マトリックス型光検出器28は、光線44により光照射を受けた回折物体22を含有する媒質24を透過した放射の画像を取得することが可能である。透過した放射とは、マトリックス型光検出器28と光源26を、媒質24と回折物体22との両側に配置するようにして媒質24を通過させた放射のことを指す。
【0038】
マトリックス型光検出器28は、二次元の画像センサーである、すなわち、長さ方向の軸線Xに対して垂直な面にある。マトリックス型光検出器28は、ピクセル化された画像センサー、例えばCMOSセンサーである。あるいは、マトリックス型光検出器28は、CCD(電荷結合素子)センサーである。
【0039】
マトリックス型光検出器28は更に、マイクロレンズを含み、これらは図示されていないが、各マイクロレンズは、対応するピクセル上に位置している。そのようなマイクロレンズは、センサーに組み込まれている。これらのマイクロレンズは、集光出力を向上させることが可能であり、透明な面42と光検出器28との間に置かれる拡大レンズを形成することはない。
【0040】
マトリックス型光検出器28により取得される画像は、光照射を受けた媒質24を直接的に透過した放射により、透明な面42とマトリックス型光検出器28との間に置かれる拡大レンズの非存在下で形成される。光検出器28はまた、レンズを用いない撮像デバイスとも呼ばれ、媒質24から小さい距離だけ離れたところに置かれているものの、媒質の画像を形成することが可能である。ここまでに示したとおり、小さい距離とは、数センチメートル未満の距離、好ましくは1cm未満の距離を指し、第2の距離D2は例えば、700μmに等しい。
【0041】
マトリックス型光検出器28は、媒質24を透過した少なくとも一つの回折パターンの強度Iを測定することができ、その又は各回折パターンは、媒質24に光照射する間に一つ又は複数の回折物体22によって回折した波に対応する。
【0042】
復元ソフトウェア36は、測定された強度Iから、復元アルゴリズム使用して、回折物体22の光学的特性を復元することができる。復元アルゴリズムは、復元高さZrに依存する。換言すれば、光学的特性は、鉛直方向Zに、復元高さZrに等しい高さを用いて復元される。
【0043】
本発明に従えば、最新技術とは異なり復元高さZrは、鉛直方向Zでの、透明な面42とマトリックス型光検出器28との間の第2の距離D2よりも厳密に低い値を有する。復元高さZrは好ましくは、第2の距離D2の0.9倍未満、さらにより好ましくは、第2の距離D2の0.8倍未満である。
【0044】
最新技術では、復元高さZrは典型的には、観察されることになる物体とマトリクス型センサーとの間の距離に等しいか、又は物体とマトリクス型センサーとの距離よりも大きい。
【0045】
発明者らは意外なことに、復元高さZrが、本発明に従って、第2の距離D2よりも厳密に小さい、すなわち物体22とマトリクスセンサー28との距離よりも小さい、好ましくは第2の距離D2の0.9倍未満である場合、このことによって、回折物体22を構成する構造の光学的特性を復元する、そして特に前記物体22の第1の構造41A、及び/又は第2の構造41Bの光学的特性を復元することが可能であることに気付いた。
【0046】
本発明の相補的な一態様に従えば、第1の構造41Aの光学的特性が、復元高さの第1の値Zr1について復元され、そして第2の構造41Bの光学的特性が、復元高さの第2の値Zr2について復元され、第2の値Zr2は、第1の値Zr1とは異なる。以下の例では、復元された光学的特性は、粒子の吸収、換言すれば、以下に定義された複素不透明度関数の係数である。続いて、復元された各画像は、復元面内の吸収の空間分布を表す。灰色のレベルが高いほど、吸収が高い。
【0047】
回折性の細胞22の代表的な実施形態では、構造41Aを表す画像は、第1の最小値Zr1minと第1の最大値Zr1maxとの間に含まれる値の第1の区間について復元されている。細胞質41Bを表す画像は、第2の最小値Zr2minと第2の最大値Zr2maxの間に含まれる値の第2の区間について復元されている。
【0048】
第2の区間[Zr2min;Zr2max]は、第1の区間[Zr1min;Zr1max]とは異なり、第2の区間[Zr2min;Zr2max]は好ましくは、第1の区間[Zr1min;Zr1max]から離れている。第1の区間[Zr1min;Zr1max]の値は又、好ましくは、第2の区間[Zr2min;Zr2max]の値よりも低い。換言すれば、第1の最大値Zr1maxは、第2の最小値Zr2minよりも低い。
【0049】
鉛直方向Zでの、媒質24とマトリックス型光検出器28との間の第2の距離D2が、実質的に700μm等しい場合には、第1の区間[Zr1min;Zr1max]は、280μmと350μmとの間に含まれる値の区間であり、第2の区間[Zr2min;Zr2max]は、410μmと450μmとの間に含まれる値の区間である。
【0050】
代わりに、第2の距離D2が実質的に500μmに等しい場合には、第1の区間[Zr1min;Zr1max]は、240μmと280μmとの間に含まれる値の区間であり、第2の区間[Zr2min;Zr2max]は、380μmと420μmとの間に含まれる値の区間である。
【0051】
代わりに、第2の距離D2が、実質的に2000μmに等しい場合には、第1の区間[Zr1min;Zr1max]は、1200μmと1300μmとの間に含まれる値の区間であり、第2の区間[Zr2min;Zr2max]は、1400μmと1500μmとの間に含まれる値の区間である。
【0052】
復元アルゴリズムは、それ自体が既知であって、以下の式:
【0053】
【数3】
を実証するものであり、
Iは、マトリックス型光検出器28により測定された強度を表し、
x、yは、鉛直方向に対して垂直な面における座標を表し、*は畳み込み積を示し、
Zrは、復元高さを表し、
λは、光源26の波長を表し、jは、ユニタリな虚数を表し、
aは、物体22の複素不透明度関数を表し、a
*は、aの共役複素数を表し、そして
h
zは、以下の式:
【0055】
式(1)は、復元アルゴリズムが、鉛直方向Zでの復元高さZrに等しい高さzを用いて実現されることを示している。
【0057】
【数5】
を用いて得ることができ、A
zは、透過率t(x,y)のフレネル変換である。
【0058】
次に、吸収a(x,y)、及び透過率t(x,y)の係数は、以下の:
【0060】
【数7】
に定義されているとおりである。
【0062】
【数8】
に定義されているとおりである。
【0064】
【数9】
に対応するフレネル変換の二重性から、復元式(1):
【0066】
測定された画像I(x,y)から、複素不透明度関数a(x,y)は、標準的なアルゴリズムに従って容易に得られ、これらのアルゴリズムは、文献に、そして特に出版物「インライン・デジタル・ホログラフィーにおける位相回復法による二重像ノイズの低減」、光の科学及び技術についてのSPIESシンポジウム、2005年(”Twin−image noise reduction by phase retrieval in inline digital holography”, SPIES’s Symposium on Optical Science and Technology, 2005)に記載されている。単純なアルゴリズムを、記載の最後に実施例として概説する。
【0067】
保護筐体38は、例えば円筒形であり、
図1及び
図2に示すとおりである。保護筐体38は、鉛直方向Zに高さHを有し、そして鉛直方向Zに対して垂直な半径方向に半径Rを有する。筐体38の高さH及び半径Rは、例えばセンチメートルの程度である。
【0068】
透明な面42は、好ましくは官能化されて、面42への回折物体22のより良好な接着性が得られるようにする。透明な面42の官能化とは、面42への回折物体22のより良好な密着性を可能にするための面42を準備することを指す。例えばフィブロネクチンタンパク質を、血漿、続いて水酸化ナトリウムを用いた面42の事前洗浄の後に、面42の上に堆積する。別法として、その他の既知の官能化技術、例えば抗原−抗体の使用、DNAの使用を適用する。
【0069】
透明な面42は、例えば透明な刃の形態であって、鉛直方向Zに170μmに実質的に等しい厚さを有するものである。
【0070】
光線44は、媒質24及び物体22に直接的に照射することができ、光源26と媒質24との間に置かれる拡大レンズは無い。
【0071】
発光ダイオード46は、例えば単色であり、例えば20nmと40nmとの間に含まれる幅、好ましくは30nmに等しい幅を有するバンド幅を有する。発光ダイオード46は例えば、500nmと520nmの間に含まれる透過波長、及びおよそ1Wattの出力を有する。
【0072】
絞り48は、例えば50μmと700μmとの間に含まれる値、例えば500μmに等しい、又は80μmに等しい値を有する直径を有する。
【0073】
本発明に従う復元方法を、以下に
図4を使用して記載する。
【0074】
初期ステップ100の間、液体媒質24は、空間的にコヒーレントな光源26を使用した光照射を受け、光線44は鉛直方向Zに向いている。
【0075】
続いて、光照射を受けた媒質24を透過した放射の強度Iは、マトリックス型光検出器28によりステップ110の間に測定される。より詳細には、マトリックス型光検出器28は、光照射を受けた媒質24を透過した回折パターンの強度Iを測定し、各回折パターンは、媒質24に光照射している間に回折物体22によって回折した波に対応しており、それらの回折波は、入射波と干渉する。
【0076】
光学的特性、特に回折物体22の吸収及び位相の遅れは、ステップ120の間、復元手段36を使用して、ここまでに記載された復元アルゴリズムに従い、強度Iから最後に復元される。位相の遅れは、複素不透明度関数aの偏角に対応し;吸収はここまでに定義された複素不透明度関数aの係数に対応する。概して、復元された画像は、吸収又は位相の遅れの空間分布を表す。
【0077】
ここまでに示したように、復元高さZrは、鉛直方向Zでの、媒質24とマトリックス型光検出器28との間の距離に対応する第2の距離D2の値よりも厳密に低い、好ましくは第2の距離D2の0.9倍未満、さらにより好ましくは第2の距離D2の0.8倍未満の値を有する。
【0078】
概して、復元された物体22、又は復元された構造41A、41Bについてなされる言及は、復元アルゴリズムを使用して復元された光学的特性を有する物体22、又は構造41A、41Bを表すためのものである。
【0079】
相補的な態様に従えば、物体22の光学的特性は、復元高さZrの異なる値について復元され、それぞれの値は、第2の距離D2の値より厳密に低い。
【0080】
記載の代表的な実施形態では、復元ソフトウェア36は、復元高さZrの値を、復元ステップ120の間、ゼロ値と第2の距離D2よりも厳密に低い所定の値との間で変化させる。復元高さZrの前記所定の値は、第2の距離D2の0.9倍に等しい。
【0081】
更に、第1の構造41Aの光学的特性は、復元高さの第1の値Zr1について、又は第1の値の区間[Zr1min;Zr1max]について復元される。第2の構造41Bの光学的特性は、復元高さの第2の値Zr2であって第1の値Zr1とは異なるZr2について、又は第2の値の区間[Zr2min;Zr2max]について復元される。これらの値の範囲は、得られる復元の質に応じて実験的に決定される。
【0082】
核41A又は細胞22のパラメータは、復元された画像から決定される。核41Aは、楕円形状を有しており、これらのパラメータは、例えば楕円の最長軸線の長さ、楕円の面積、楕円の真円度、又は楕円の短軸線と長軸線との間の比である。
【0083】
本発明に従う復元システム及び方法は多くの利点を有する。それらは特に、多数の回折物体22を同時に観察することを可能にし、観察される細胞22の数は例えば、数平方ミリメートルの面を有するマトリクス型センサー28を用いておよそ10,000である。
【0084】
復元システム20はさらに、かさばりが低減しており、これは
図1及び
図2に例示するとおりであり、保護筐体38は特に、およそ10cmの直径、そしておよそ2cmの高さを有する。
【0085】
次に、復元システム20は、直接的にインキュベータに挿入することができる。これにより、細胞を観察したい場合にインキュベータから細胞22を取り出す必要性が回避され、細胞22の増殖もその観察中に停止することはない。
【0086】
さらには、多数の物体22を同時に観察することにより、復元された構造のパラメータの統計解析を実行することが可能になり、これは
図5及び
図6に例示するとおりである。
【0087】
図5では、第1の円150が、観察された複数の細胞22についての核41Aの最長軸線の長さを表しているのが示されており、x軸線は、本発明に従う復元方法及び復元システム20を使用して決定された長さに対応しており、y軸線は、顕微鏡を使用して測定された長さに対応している。異なる細胞22について観察した結果は、本発明に従う復元方法を使用して決定された最長軸線の長さの値が非常に正確であることを示しており、その理由は、第1の円150が、最長軸線の前記長さの正確な決定に対応する第1の直線152に近いからであり、第1の直線152は、恒等なアフィン関数を表している。
【0088】
図6は、
図5と類似の図であって、核41Aついて決定されたパラメータが楕円の面積である場合である。
図6では、描かれている第2の円160は、楕円の面積を表しており、x軸線は、本発明に従う復元方法を使用して決定された面積に対応し、y軸線は、顕微鏡を使用して測定された面積に対応している。
【0089】
図6もまた、決定されたパラメータ、すなわち、異なる細胞22の核41Aに対応する楕円の面積が、非常に正確に得られることを示しており、その理由は、第2の円160が、核41Aの面積の正確な決定に対応する第2の直線162に近いからであり、第2の直線162は、恒等なアフィン関数を表している。
【0090】
図7は、五つの異なる回折物体22についてマトリックス型光検出器28を使用して得られた、五つの回折パターン200、202、204、206、208を示す。
【0091】
図8は、各取得画像200、202、204、206、208に対応する測定された強度から、第1の区間の値[Zr1min;Zr1max]に属する復元高さZrについて得られた、復元210、212、214、216、218の五つの第1の画像を示す。より詳細には、
図8は、吸収の空間分布を示す。続いて、第1の値の区間について得られた復元画像210、212、214、216、218から、細胞22の核41Aを観察することができる。核41Aの最大軸線は、およそ10μmの値を有する。
【0092】
図9は、同一細胞22の核41Aについて顕微鏡を使用して得られた五つの第1の参照画像220、222、224、226、228を示す。
【0093】
図8と
図9との比較は、本発明に従う復元方法が特に有効であることを示しており、その理由は、核41Aが、それらの光学的特性を本復元方法使用して復元した場合と、それらを顕微鏡を使用して観察した場合とがそうであるように、実質的に同一形状及び同一寸法を有しているからである。
【0094】
図10は、取得画像200、202、204、206、208に対応する測定された強度から、第2の値の区間[Zr2min;Zr2max]に属する復元高さZrについて得られた、五つの第2の復元画像230、232、234、236、238を示す。より詳細には、
図10は、吸収の空間分布を示す。第2の復元画像230、232、234、236、238は、異なる細胞22の細胞質41Bに対応する。細胞質41Bは、およそ20μmのサイズを有する。
【0095】
図11は、同一細胞22の細胞質41Bに対応する五つの第2の参照画像240、242、244、246、248を示し、画像は、顕微鏡使用して得られたものである。
【0096】
図8と
図9の比較と同様に、
図10と
図11の比較は、本発明に属する復元方法が特に有効であることを示しており、その理由は、
図10に見られる復元された細胞質41Bが、それぞれ顕微鏡使用して観察された、
図11に示す細胞質41に非常に近い形状及び寸法を有しているからである。
【0097】
図8の代表的な実施形態では、第1の値の区間[Zr1min;Zr1max]は、280μmと350μmとの間に含まれる復元高さZrの値に対応しており、
図10の代表的な実施形態では、第2の値区間[Zr2min;Zr2max]は、410μmと450μmとの間に含まれる復元高さの値に対応しており、第2の距離D2は、どちらの例でも実質的に700μmに等しい。
【0098】
その他の検証が、第1の及び第2の区間の値[Zr1min;Zr1max]、[Zr2min;Zr2max]を決定するために、第2の距離D2の異なる値について実行されており、第2の距離D2のこれらの値について、核41A及び細胞質41Bをそれぞれ復元することが可能であるということにも留意されたい。
【0099】
第2の距離D2が実質的に500μmに等しい場合には、第1の区間の値[Zr1min;Zr1max]は、240μm及び280μmの間に含まれる復元高さZrの値に対応しており、第2の区間の値[Zr2min;Zr2max]は、380μm及び420μmの間に含まれるものに対応している。
【0100】
第2の距離D2が実質的に2000μmに等しい場合には、第1の区間の値[Zr1min;Zr1max]は、1200μmと1300μmとの間に含まれる復元高さZrの値に対応し、第2の区間の値[Zr2min;Zr2max]は、1400μmと1500μmとの間に含まれるものに対応している。
【0101】
図12は、別の回折物体22について光検出器28により直接的に取得された回折パターンを示し、
図13は、媒質24と光検出器28との間の第2の距離D2よりも厳密に低い復元高さZrについてその物体22の復元を示し、
図14は、回折物体22の参照画像であって、顕微鏡を使用して得られたものを示す。より詳細には、
図13は吸収の空間分布を示す。
【0102】
再び
図13と
図14の比較は、本発明に従う復元方法から満足な結果を得ることが可能であることを示しており、その理由は、
図13に示す復元された物体の寸法及び形状が、
図14に示す参照画像に非常に近いからである。この参照画像は、化学的に官能化されて所定の形状に従って細胞を接着させるのに有利となる基質を示している。この官能化から、細胞(細胞NIH 3T3)の細胞骨格は特有の形状が仮定されており、その形状は、
図13に観察される形状と矛盾していない。
【0103】
したがって、本発明に従う復元システム20及び復元方法は、非常に満足のできる形で物体22の光学的特性を復元することが可能であり、その結果は、およそ20μm未満の直径を有する物体についてさえも、顕微鏡を使用して観察した結果に近いものである。
【0104】
さらに本発明に従う復元システム20及び復元方法は、多数の物体22を一度に観察することが可能である。再び復元システム20は、そのかさばりが低減しているので、インキュベータに直接的に挿入することが可能であり、続いて、物体22の光学的特性についての観察と復元の作業が大いに容易となる。
【0105】
このように、本発明に従う復元システム20及び復元方法は、サイズがおよそ20μm未満の粒子22、例えば直径がおよそ10μmの細胞、直径がおよそ1μmのバクテリア、又はウイルスの光学的特性を復元することが可能である。
【0106】
以下の実施例は、いかにして復元画像が得られるかを示すものであり、吸収の係数a(x,y)を、所与の復元高さzで、マトリックス型光検出器28により取得された画像I(x,y)に基づいて表している。
【0107】
図15から
図20の実施例では、鉛直方向Zでの、媒質24とマトリックス型光検出器28との間の第2の距離D2は、実質的に500μmに等しく、回折物体22は、回折性の構成要素とも呼ばれ、それぞれ、およそ10μmの直径を有する球の形態をとっている。
【0108】
図15は、光検出器28により取得された回折性の構成要素22の画像であり、画像の灰色レベルは、各構成要素22の吸収(すなわち、複素吸収係数)を表している。
【0109】
図16は、光検出器28によって取得された画像、すなわち光検出器28により測定された強度Iのシミュレーションを示す。式(1)により記載される復元アルゴリズムを適用することにより、すなわち、ここまでに記載された畳み込み操作I*h
-zを適用することにより、複素復元画像が得られ、その係数は、
図17に例示するものである。吸収の空間分布は観察することができるが、その上にはノイズを含んだ信号が重なっており、これは通常、用語「二重像(twin image)」で表され、tiで示される。二重像は、例えば、応用光学、第21巻、15号、(Applied Optics, volume 21, number 15)において、1982年8月にJ. R. フィエナップ(J.R. Fienup)によって発表された論文「位相回復アルゴリズム:比較(Phase retrieval algorithms: a comparison)」に記載されている。
【0110】
二重像の影響を低減する方法は、当業者には既知であり、2000年代の文献に記載されている。このように、復元された画像のこの表現を改善して、二重像の信号からの寄与を低減させ、続いて、光源26に向いた光検出器28からの距離zでの吸収の空間分布を得ることが可能である。
【0111】
以下の実施例は、使用されたアルゴリズムの実施例である。その目的のために、関数h
2zによる二重像の信号の畳み込みから、複素不透明度の見積もり値を得ることを考える。同様に、関数h
2zによる複素不透明度aの畳み込みにより、二重像tiの見積もり値を得ることを考える。
【0112】
換言すれば、
a*h
2z=ti
ti*h
2z=a
となることを考える。
【0113】
復元された複素画像I*h
-zから、反復アルゴリズムを適用して、こうして復元された画像上の二重像のノイズによる影響を低減する。このアルゴリズムは、以下のステップを含む:
− Im
initialで表され、Im
initial=I*h
-zとなる初期画像を記憶するステップ
− 反復iを開始するステップ
− Im
iの振幅閾値化を実行し、例えば二重像の平均値よりも閾値を高くして、閾値未満のピクセルを隠すようにするステップ。この閾値化は、自動的に、又は手動で行う。第1の反復の間、Im
i=1=Im
initialの等式が成り立っている。このように閾値化された画像Im
iは、反復iでの不透明度aの良好な見積もり値であり、a
iで示される。
− 反復iにおいて二重像の信号を評価するステップ:ti
i=Im
i−a
i
− 新たな画像Im
i+1=ti
i*h
2zを記憶するステップ
− 以降の反復を実行するが、反復アルゴリズムを、所定の停止基準に従って停止させるステップ。そのような基準は、例えば、事前に定義された回数の反復、又はIm
iとa
iとの、若しくはIm
iとIm
i-1との間の比較である。
【0114】
反復アルゴリズムの最後に、画像Imが得られ、これは複素不透明度の正しい見積もり値に対応するものである。複素不透明度の係数を描くことにより、吸収の分布が、考察した距離zにおいて得られる。
【0115】
このアルゴリズムの実行を、
図17から
図20に例示する。
【0116】
図17は、複素関数Im
1=I*h
-zの係数を示し、Iは、光検出器28によって取得された画像で、
図16に示すものであり、本アルゴリズムのための出発画像を構成する。
【0117】
図18は、前記閾値未満のピクセルを隠すように振幅閾値化した後の
図17の画像を示す。これは、複素不透明度a
i=1の見積もり値である。
【0118】
図19は、関数t
ii=1=Im
i=1−a
ii=1の係数を示す。これは、反復の初回における、二重像ノイズの見積もり値である。
【0119】
図20は、関数Im
i=2=ti
i=1*h
2zの係数を示し、第2回目の反復の基礎として使用される画像に対応するものである。続いて、画像Im
i=1(
図17)とIm
i=2(
図20)との間、すなわち連続する二回の反復の間で、二重像の信号が劇的に減少し、これにより、復元高さでの吸収から空間分布をより良好に識別することができ、
図15が参照画像としての役割をはたしていることが分かる。