特許第6298051号(P6298051)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6298051
(24)【登録日】2018年3月2日
(45)【発行日】2018年3月20日
(54)【発明の名称】薬物送達デバイスの装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 15/00 20060101AFI20180312BHJP
【FI】
   A61M15/00 Z
【請求項の数】15
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-524732(P2015-524732)
(86)(22)【出願日】2013年7月25日
(65)【公表番号】特表2015-523179(P2015-523179A)
(43)【公表日】2015年8月13日
(86)【国際出願番号】EP2013065747
(87)【国際公開番号】WO2014019940
(87)【国際公開日】20140206
【審査請求日】2016年6月16日
(31)【優先権主張番号】12178704.8
(32)【優先日】2012年7月31日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】511152979
【氏名又は名称】サノフィ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【弁理士】
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【弁理士】
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン・マイヤー
【審査官】 落合 弘之
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第6240918(US,B1)
【文献】 国際公開第2004/033009(WO,A1)
【文献】 国際公開第02/26299(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 11/00−15/00
B65D 35/44−35/54
B65D 39/00−55/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬物送達デバイス(200)用の装置(100)であって、該装置(100)は:
キャビティ(9)を画成するキャップ(1)と、
本体(2)と
を含み、
ここで、キャップ(1)および本体(2)のうちの一方は、くぼみ(5)を含み、
キャップ(1)および本体(2)のうちの他方は、封止面(12)を含むシール(11)を含み、
キャップ(1)および本体(2)は、キャップ(1)が本体(2)に着脱可能に取り付け可能なように構成され、
キャップ(1)が取り付けられるとき、シール(11)の封止面(12)は、キャビティ(9)のセクション(10)を封止し、
A)キャップ(1)がくぼみ(5)を含む場合:
該くぼみ(5)は、キャビティ(9)のセクション(10)から離れているシール(11)の側に配置され、本体(2)からキャップ(1)が取り外されるとき、くぼみ(5)は、キャビティ(9)のセクション(10)に面しているシール(11)の側に向かって動かされ、くぼみ(5)の少なくとも一部が封止面(12)を通過すると、くぼみ(5)のこの部分はキャビティ(9)と環境との間に通路(17)を確立し、
B)本体(2)がくぼみ(5)を含む場合:
シール(11)は、キャビティ(9)のセクション(10)から離れているくぼみ(5)の側に配置され、本体(2)からキャップ(1)が取り外されるとき、シール(11)は、キャビティ(9)のセクション(10)に面しているくぼみ(5)の側に向かって動かされ、封止面(12)がくぼみ(5)の少なくとも一部を通過すると、くぼみ(5)のこの部分はキャビティ(9)と環境との間に通路(17)を確立する、
前記装置。
【請求項2】
キャップ(1)は、くぼみ(5)を含み、本体(2)は、シール(11)を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
くぼみ(5)は、キャップ(1)の開端(7)までの距離が、キャップ(1)の閉端(
8)までの距離よりも短くなるように配置される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
本体(2)は、キャップ(1)が取り外されるときに環境と本体(2)の内部との間に連通を確立するように配置される少なくとも1つの開口部(29、30、31)を含み、本体(2)のこの開口部は、キャップ(1)が取り付けられるとき、キャビティ(9)のセクション(10)内に配置される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
開口部(29、30、31)は、セクション(10)の外側に配置される本体(2)の内部領域との連通を確立するように構成され、セクション(10)および内部領域は、キャップが取り付けられているときは封止部分を画成する、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
本体(2)からのキャップ(1)の取り外しは、セクション(10)内に発生する減圧に打ち勝つために力が及ぼされる必要がある、キャップ(1)と本体(2)の相対的な軸方向運動を含み、くぼみ(5)は、キャップ(1)が取り付けられるときの封止面(12)とくぼみ(5)との間の軸方向距離(d)によってある程度決定される前記力を減少させるように配置される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
くぼみ(5)は、該くぼみ(5)を含むキャップ(1)および本体(2)のうちの一方の主軸の範囲に対して異なるように傾斜する少なくとも2つの側面によって境界が定められる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
本体(2)へのキャップ(1)の取り付けは、本体(2)に対するキャップ(1)の閉回転方向の回転閉鎖運動を含み、主軸の範囲に対してより小さい角度を画成する側面は、回転ストップ面(13)を形成し、該回転ストップ面(13)は、キャップ(1)が本体(2)に取り付けられるとき、回転ストップ面(13)とキャップ(1)および本体(2)のうちの他方にある対応面(14)との相互作用によって、本体(2)に対するキャップ(1)のさらなる閉鎖回転を阻止するように構成される、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
本体(2)からのキャップ(1)の取り外しは、本体(2)に対するキャップ(1)の開回転方向の回転開放運動を含み、キャップ(1)が取り付けられるとき、くぼみ(5)は、キャップ(1)が本体に対して開回転方向に回転されるときに360°未満の回転角度内において通路(17)が確立されるように配置される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
キャップ(1)および本体(2)の一方は、円周方向に配置される複数のくぼみ(5)を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
くぼみ(5)は、異なる近接するくぼみの近接する側面が、くぼみを含むキャップ(1)および本体(2)のうちの一方の主軸の範囲に対して異なるように傾斜するように配置される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
本体(2)は、互いに回転可能に連結されるベース部材(3)と回転部材(19)とを含み、シール(11)が本体(2)上に提供されるとき、シール(11)はベース部材(3)上に提供され、キャップ(1)が取り付けられるとき、回転部材(19)はセクション(10)内に配置される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
本体(2)は、キャップが取り付けられるとき、キャビティ(9)のセクション(10)内に配置される、マウスピース(29)を含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか1項に記載の装置を含む薬物送達デバイス(200)であって、本体(2)は、可動壁部(27)を含む薬物リザーバ(24)を含み、該デバイス(200)は、吸入器である、前記薬物送達デバイス。
【請求項15】
装置は、本体(2)からのキャップ(1)の取り外しの間、用量供給孔(23)がリザーバ(24)から引き出され、それによって薬物(25)の用量がリザーバ(24)から引き出され、リザーバ(24)の壁部(27)が封止されたセクション(10)内に発生する減圧を受けるように構成される、請求項14に記載の薬物送達デバイス(200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、例えば乾燥粉末吸入器のような吸入器である薬物送達デバイス用の装置(arrangement)に関する。
【背景技術】
【0002】
そのような薬物送達デバイスは、例えば、特許文献1および特許文献2から公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】DE102007056263A1
【特許文献2】EP2201977A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的は、改良された薬物送達デバイスを提供するのに適した装置を提供することである。具体的には、薬物送達デバイスを容易に開けることができるようにする、諸構成要素からなる装置が提供されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、独立請求項の主題によって達成される。有利な実施形態および改良形態は、従属請求項の主題である。
【0006】
本開示の一態様は、薬物送達デバイス用の装置に関する。装置は、キャビティを画成するキャップと、本体とを含む。キャップおよび本体のうちの一方は、くぼみを含む。キャップおよび本体のうちの他方は、シールを含む。シールは、封止面をさらに含む。キャップおよび本体は、キャップが本体に着脱可能に取り付け可能なように構成される。キャップが取り付けられるとき、シールの封止面は、キャビティのセクションを封止する。キャップがくぼみを含む場合、くぼみは、キャビティのセクションから離れているシールの側に配置される。本体がくぼみを含む場合、シールは、キャビティのセクションから離れているくぼみの側に配置される。キャップがくぼみを含み、本体からキャップが取り外されるとき、すなわち本体からのキャップの取り外しの間、くぼみは、キャビティのセクションに面しているシールの側に向かって動かされ、くぼみの少なくとも一部が封止面を通過すると、くぼみのこの部分がキャビティと環境との間に通路を確立する。キャップがシールを含み、本体からキャップが取り外されるとき、シールは、キャビティのセクションに面しているくぼみの側に向かって動かされ、封止面がくぼみの少なくとも一部を通過すると、くぼみのこの部分がキャビティと環境との間に通路を確立する。
【0007】
このようにして、通路は、キャビティのセクションの封止を解放するものであり、この封止は、本体またはキャップと協働するシールの封止面によって形成される。具体的には、通路は、空気通路など、流体または気体の通路であってよい。
【0008】
本開示の利点は、開けるすなわち取り外し運動の間、封止セクション内に発生することがある減圧(underpressure)の作用に抗して本体からキャップを取り外すのに必要な力が減少され得ることである。具体的に、特にくぼみは、前記力が減少されるように配置かつ構成され得る。
【0009】
一実施形態では、薬物送達デバイスは、本装置を含む。本体は、可動壁部を含む薬物リザーバを含むことができる。デバイスは、さらに、吸入器であってよい。キャップは、デバイスが未使用の間、外部の影響から本体、または本体と相互作用するさらなる構成要素を保護するために提供され得る。したがって、キャップは、取り付けられると、本体の諸部分(part)またはその開口部を覆うことができる。キャップは、さらに、開けるすなわち取り外し運動の間に薬物の用量をリザーバから分けるように構成され得る。キャップおよび本体は、デバイスのハウジング部材を構成することができる。例えば、キャップおよび本体は、デバイスの外部部材だけおよび/またはデバイスの複数の内部構成要素を保持するその諸部分を構成することができる。キャップおよび本体は、複数のさらなる構成要素をそれぞれ含むこともできる。さらに、キャップおよび本体は、デバイスを形成することができる、またはデバイスを部分的に形成することができる。有利には、デバイスは、キャップが取り付けられると、シールに対する、くぼみの定められた(defined)相対位置またはその少なくとも一部のところで環境から封止され得る。装置は、さらに、上記で提案したように、くぼみのないデバイスの場合に上述の減圧の作用に抗してそうしたデバイスを開けるのに問題があることがある、あまり器用ではないおよび/または力があまり強くない子供または高齢者を支援することができる。
【0010】
薬物リザーバは、薬物、好ましくは粉末物質の用量、または具体的にはその複数回分の用量を保持することができる。さらに、可動壁部は、複数回の薬物投薬動作が終わるまでのデバイスの使用の間中、トラッキング(track)され得る。トラッキングは、リザーバ内の薬物を少なくとも部分的に均一に投薬できるようにするために、任意の適当な機構によって達成可能であり、それによって、デバイスからの投薬予定薬物の用量が再現可能になる。具体的には、トラッキングは、リザーバの可動壁部、例えばリザーバの底壁部上に力を及ぼす付勢されたばねによって実施され得る。これによって、再現可能な用量の提供が容易になる。すなわち、デバイスの寿命全体にわたってリザーバから投薬される薬物の用量の用量体積が、可能な限り一定になる。
【0011】
一実施形態では、キャップは、近位端に、キャビティへのアクセスを提供する開端を含むことができる。キャビティは、キャップが本体に取り付けられるとき、本体を部分的に受けるように構成され得る。キャップの遠位端は、閉じられていてよい。
【0012】
一実施形態では、くぼみは、キャップまたは本体の側壁内に提供される。
【0013】
一般に、用語「くぼみ」は、キャップまたは本体の側壁内の連続的なブロックアウト(block−out)またはクリアランスを示すことができる。前記ブロックアウトまたはクリアランスは、キャップの内部と環境との間の径方向通路がくぼみを介して形成され得るように構成される。換言すると、キャップの内部と環境との間の連通は、くぼみが封止面と協働するときに確立される。くぼみは、それぞれの側壁を穿孔することができる。
【0014】
一実施形態では、キャップはくぼみを含み、本体はシールを含む。くぼみは本体の側壁よりもキャップの側壁に簡単に製作することができるので、これは有利である。
【0015】
一実施形態は、特にキャップが取り付けられるときキャップの開端までのその距離がキャップの閉端までの距離よりも小さくなるように配置されるくぼみに関する。キャップがくぼみを含む場合、キャップが取り外されても、もちろん、くぼみは離れない。
【0016】
このような装置の利点は、キャップが取り付けられると、封止され得るキャップのセクションすなわちくぼみとキャップの閉端との間のセクションが、適切に大容量に対応できるようになることである。したがって、デバイスの大部分は、キャビティ内に封止され得る。
【0017】
一実施形態では、キャップは、くぼみと閉端との間にいかなる開口部または入口も含まないように構成される。換言すると、キャップがくぼみを含む場合、キャップは、該当する場合、くぼみを除いて適切に連続している。
【0018】
一実施形態では、本体は、キャップが取り外されるときに環境と本体の内部との間に連通を確立するように配置される少なくとも1つの開口部を含む。本体のこの開口部は、キャップが取り付けられているときはキャビティのセクション内に配置され得る。本体が複数のそうした開口部を含むことも企図される。吸引器の場合、例えば、1つの開口部が提供され、それによって使用者が薬物の用量を摂取できるように空気流れが確立可能になる。そうした開口部のさらに追加の例または代替例は、所望の流路レイアウトに従って空気流れを導くというものである。追加または代替の開口部は、環境と吸入器の構成要素、例えばデシケータとの連通を可能にするために、本体内に提供され得る。全ての開口部または入口は、キャップが本体に取り付けられているときは適切に封止される。
【0019】
本明細書に使用される用語「連通」は、例えば環境と本体の内部との間の流体および/または気体の流れを可能にする空気連通など、例えば流体または気体の連通を示すことができる。
【0020】
一実施形態では、本体は、マウスピースを含む。キャップが取り付けられるとき、マウスピースは、キャビティのセクション内に適切に配置される。マウスピースは、本体上に含まれるまたは提供されてよく、使用者が薬物の用量を摂取するために吸入動作を行うことができる本体の遠位開口部を構成することができる。マウスピースは、キャップが取り付けられているときは環境から封止され、環境からの影響から保護される。
【0021】
一実施形態では、開口部は、セクションの外側に配置される本体の内部領域との連通を確立するように構成される。セクションおよび内部領域は、キャップが取り付けられているとき、封止部分を画成する。そうした構成の利点は、デバイスが未使用のときに環境に対して封止されるべきデバイスの1つまたはそれ以上のさらなる構成要素が、キャビティのセクションからまたはキャビティから離れて本体内に保持されてもよいことである。封止される体積の大きさは、こうして増加され得る。
【0022】
一実施形態によれば、キャップの外側には開口部は配置されない。すなわち、キャップが本体に取り付けられると、環境と本体の内部領域との間には連通がなく、したがって、デバイスの1つまたはそれ以上のさらなる構成要素のあらゆる方面からの保護が保証される。
【0023】
上述の構成要素は、デシケータを含むことができる。デシケータは、しばしば、粉末物質が互いに接着するのを防ぐために吸引器において使用されている。デシケータは、湿気、例えば、デバイス、特に吸引器を使用する使用者の唾液により引き起こされる湿気を吸収する。デシケータには、しばしば、比較的大きな空間が必要であるが、投薬予定の粉末物質と相互作用する部材または構成要素と密閉連通するようにそれらを配置する必要がある。
【0024】
一実施形態によれば、内部領域は、キャップが取り付けられるとき、本体とキャップによって境界が定められる封止部分または封止体積を画成する。換言すると、キャップが取り外されているときには環境と連通することができる本体の全ての開口部または入口は、キャップが本体に取り付けられると、キャップによって取り囲まれる、具体的にはシールによって封止される。有利には、デバイスの便宜上の大部分は、環境から封止され、したがって、例えば湿気のような外部からの有害な影響から保護されるようになる。
【0025】
一実施形態では、本体からのキャップの取り外しは、キャップと本体の相対的な軸方向運動を含む。この運動には、セクションにおいて発生する減圧に打ち勝つために力が必要であり、使用者がそれを及ぼさなければならない。くぼみは、キャップが取り付けられるときの封止面とくぼみとの間の軸方向距離によってある程度決定される前記力を減少させるように配置され得る。この実施形態では、減圧は、くぼみまたはその少なくとも一部がキャビティと環境との間の通路を確立するまで、キャップと本体が相対的に動かされている間中、キャップと本体の間の軸方向距離の増加にともなって増加することができる。相対的な軸方向距離とは、キャップの取り外しの間にキャップと本体が相対的に軸方向に動かされる距離である。キャップが取り外されるときにセクションの体積が増加するので、セクション内に発生する減圧は増加する、より正確に言えば、セクション内の圧力は、ボイルの法則に従って減少する。
【0026】
一実施形態では、本体からのキャップの取り外しは、軸方向運動に加えてまたは別法として、キャップと本体の相対的な回転を含む。本体からのキャップの取り外しは、セクションを開封し使用者および/または環境に対して上述した本体の開口部を提供可能にするという趣旨の、デバイスを開けるプロセスに関することができる。したがって、本体へのキャップの取り付けは、例えば薬物の用量が送達された後にデバイスを閉じるプロセスに関することができる。
【0027】
一実施形態では、装置は、キャップが本体から取り外されるとき、薬物の用量が、リザーバから引き出される、および/またはリザーバの壁部が、封止セクション内に発生する減圧を受けるように構成される。取り外しのとき、リザーバ内に保持され投薬準備ができた状態になっていた薬物の用量が、本体のリザーバから分けられ得る。キャップが本体から取り外されるときおよび/またはキャップと本体の相対的な軸方向運動の間、用量供給孔がリザーバから引き出され、それによって、薬物の用量がリザーバから引き出される。次いで、使用者は、投薬準備ができた状態から用量を投与することができる。
【0028】
本体、特に回転部材(以下参照)は、さらに、用量供給孔を含む用量供給ピンを保持することができる。用量供給孔は、例えば、リザーバから引き出されるまたはリザーバの外に出されるとき、リザーバから薬物を引き出すように構成され得る。キャップが取り付けられているときは、用量供給ピンの用量供給孔はリザーバ内に保持され得る。キャップの動きは用量供給ピンに伝えられ、それによって用量供給孔がリザーバから外に出されるおよび/またはリザーバ内に戻され得る。
【0029】
一実施形態では、リザーバの壁部は、キャップが取り外されるとき、デバイスのセクション内の減圧を受ける。その結果として、壁部は、デバイスが開けられる間、すなわちキャップが本体から取り外されるときに、減圧に応じて動かされ得る。具体的には、壁部は後退され得る。それによって、用量の精度が低下する恐れがあり、特に用量のサイズが広く変動する恐れがある。
【0030】
リザーバは、封止部分内において、キャップが取り付けられるときにセクションによって取り囲まれる領域の少なくとも部分的に外に配置され得る。
【0031】
提案の装置の利点は、装置が、従来のデバイスと比べて、開けられる間に発生する減圧が適度な値にしか到達しないように設計され得ることである。したがって、リザーバの壁部が適度な減圧しか受けないので、本開示の装置によって送達予定の薬物の用量のサイズの変動が防止され得る。この趣旨で、ばねにより付勢され得る壁部は、開けられる間に好ましくなく動かされなくて済む、または減少された程度までにしか動かされなくて済み、すなわち、壁部は、例えば著しく後退しなくなる。
【0032】
一実施形態では、本体は、ベース部材と回転部材とを含む。前記部材は、互いに回転可能に連結される。
【0033】
一実施形態では、シールは、本体に提供される場合、本体のベース部材上に提供される。シールは、ベース部材の例えばねじ要素(thread element)である連結要素と、ベース部材の把持セクションとの間に提供され得る。把持セクションは、キャップが取り付けられると使用者によって把持され得るセクションである。したがって、把持セクションは、キャップが取り付けられるとき、環境に適切に曝される。
【0034】
一実施形態では、回転部材は、キャップが取り付けられているときはセクション内に配置される。
【0035】
例えば所望の流路レイアウトに従って空気の流れを導くマウスピースまたは開口部などの本体の1つまたはそれ以上の開口部または入口は、適切に、本体の回転部材に配置される。シールは、本体に提供される場合、ベース部材に提供されるのがさらに好ましい。キャップは、本体から取り外されるとき、回転部材と相互に作用してその部材を回転させるのが好ましい。
【0036】
一実施形態では、くぼみは、くぼみを含むキャップおよび本体のうちの一方の主軸の範囲に対して異なるように傾斜する少なくとも2つの側面によって境界が定められる。換言すると、側面は、主軸の範囲に対して異なる角度を画成することができる。
【0037】
好ましくは、主軸の範囲は、キャップ、本体および/またはデバイスの長手方向軸である。
【0038】
好ましくは、くぼみは、2つの側面によって境界が定められ、側面のうちの一方は、長手方向軸に対してより小さい角度を画成し、他方は、より大きな角度を画成する。
【0039】
有利な一実施形態では、キャップがくぼみを含む場合、くぼみは、キャップの近位端面に配置され得る。したがって、くぼみは、切欠き、適切には、近位端面の軸方向に延在する切欠きを構成することができる。あるいは、くぼみは、好ましくは閉端よりも開端により近いところに、キャップの側壁の材料、例えば、側壁の孔によって完全に囲繞されるように、キャップの端面から離れて配置されてもよい。
【0040】
前述の実施形態によれば、くぼみは、キャップの端面の切欠きを含むことができ、くぼみの側面はくぼみの歯様形状を画成する。この実施形態によれば、くぼみは、キャップの内面の境界を定める内側縁を含む。内側縁は、キャップが本体に取り付けられるとき、シールの封止面と相互に作用するチャンファ(chamfer)を含む。チャンファは、さらに、封止面とのより円滑な接触を提供するので、本体へのキャップの取り付けの助けとなる。
【0041】
一実施形態では、本体へのキャップの取り付けは、閉回転方向における本体に対するキャップの回転閉鎖運動を含み、主軸の範囲に対してより小さい角度を画成する側面は、回転ストップ面を形成し、回転ストップ面は、キャップが本体に取り付けられるとき、回転ストップ面とキャップおよび本体のうちの他方にある対応面との相互作用によって、本体に対するキャップのさらなる閉鎖回転を阻止するように構成される。有利には、キャップが本体に取り付けられるとき、くぼみを含まないキャップおよび本体の一方にある対応面は、くぼみの回転ストップ面を阻止する止め具として働くことができる。
【0042】
好ましい一実施形態では、キャップは、ねじ連結(thread−connection)によって本体に解放可能に取り付けられ得る。したがって、例えば、キャップのねじ連結要素はキャップの内面に提供され、本体のねじ連結要素は、本体の外面、好ましくはベース部材の外面に提供され得る。
【0043】
したがって、キャップは、くぼみの回転ストップ面と対応面によって決定される、本体の定められた位置に取り付けられ得る。したがって、使用者には、キャップが本体に完全に取り付けられたというフィードバックが提供され、例えば、ねじ(thread)の巻き過ぎが防止される。これは、軸方向ストップ面が使用された場合にも同様に起こる。
【0044】
好ましくは、回転ストップ面を含むくぼみの側面の一方は、軸方向に位置合わせされる、すなわち長手方向軸に沿ってまたは長手方向軸に平行に位置合わせされ得る。このようにして、キャップおよび本体の回転止め具は、最適に形成される。側面の他方または別の面は、キャップおよび本体のねじ連結のピッチを画成するらせん状部分と心合わせされ得るまたはほぼ心合わせされ得る。つまり、前記らせん状部分および前記他方の側面は、長手方向軸に対して同じまたはほぼ同じ角度を画成する。
【0045】
有利な実施形態は、本体からのャップの取り外しに関する。本体からのキャップの取り外しは、開回転方向における本体に対するキャップの回転開放運動を含む。キャップが取り付けられるとき、くぼみは、キャップが開回転方向に本体に対して回転されると、360°未満の回転角度内において通路が確立されるように配置される。この実施形態によれば、通路は、好ましくは、180°未満の回転角度内、最も好ましくは90°未満の回転角度内において確立される。有利には、セクション内に発生する減圧および前記減圧に打ち勝ってデバイスを開けるのに必要な力は、適切に小さく保たれる。
【0046】
一実施形態では、キャップおよび本体の一方は、複数のくぼみを含む。くぼみは、円周方向に配置されるのが好ましい。くぼみは、くぼみの回転ストップ面が同じ軸方向位置に配置されるように、同じ軸方向位置に配置されるのがさらに好ましい。
【0047】
したがって、やはりまた、本体に沿って配置される本体の複数の回転ストップ面も、円周方向に提供され得る。さらに、キャビティと環境との間の複数の通路は、本体からキャップを取り外す間にくぼみの少なくとも諸部分が封止面を通過すると、各くぼみを介して同時に確立可能である。
【0048】
一実施形態では、くぼみは、異なる隣接するくぼみの隣接する側面が、くぼみを含むキャップおよび本体のうちの一方の主軸の範囲に対して異なるように傾斜するように配置される。
【0049】
有利には、これらの装置は、複数の回転止め具があることにより、キャップが本体に取り付けられるときのキャップと本体のより大きな相互安定性を提供する。
【0050】
本明細書において、様々な態様または実施形態と併せて上記および以下に述べられる特徴は、やはりまた、他の態様および実施形態に適用することができる。
【0051】
本開示の主題のさらなる特徴および利点は、図面と併せて以下の例示的な実施形態の説明から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1a】本開示による装置を含む薬物送達デバイスによりその装置の例示的な一実施形態を示す図である。
図1b図1aの画像の拡大された一部を示す図である。
図1c】本開示による装置のごく一部を概略的に示す図である。
図2】本開示による装置の例示的な一実施形態の断面図である。
図3】長手方向断面図に基づいて本開示による装置を含む薬物送達デバイスのごく一部の例示的な一実施形態を示す図である。
図4】長手方向断面図に基づいて薬物送達デバイスの本体の例示的な一実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
図面において、同様の要素、同じ種類の要素および同一の働きをする要素は、同じ参照番号を備えることができる。さらに、図面における尺度は正確ではないことがある。むしろ、特定の図面は、重要な原理をより良く示すために誇張されたかたちで示されることもある。
【0054】
図1aには、キャップ1と本体2とを含む装置100が示されている。本体は、面4を含むベース部材3をさらに含む。キャップは、遠位端面6のところに提供されるくぼみ5と、開端7と閉端8とを含む。くぼみ5は、キャップ1の遠位端面6に、歯様の切欠きまたはブロックアウトとして形作られる(図1bも参照)。実際に、図1a、1b、1cには2つのくぼみ5がそれぞれ示されており、くぼみは、円周方向に間隔を置いて、同じ軸方向位置に互いに近接して配置されている。本明細書に示される実施形態では、キャップ1は4つのくぼみ5を含む。図1a、1b、1cにはそれぞれ2つのくぼみ5しか示されていない。しかし、くぼみ5は他の数であってもよい。
【0055】
キャップ1および本体2は、共通の長手方向軸Aに沿って心合わせされ、回転対称またはほぼ回転対称に実施され得る。キャップ1は、さらに、本体2を部分的に保持するキャビティ9を画成する。キャビティ9のセクション10は、くぼみ5とキャップ1の閉壁8との間の軸方向距離dによって画成される。本体2は、シール11を備える。シール11は、封止面12を含む(より詳しく見るために図1bを参照)。
【0056】
キャップ1および本体2は、キャップ1が本体2に着脱可能に取り付け可能なように構成される。本体2へのキャップ1の取り付けは、キャップ1および本体2の相対的な軸方向運動を含み、それによって本体2はキャビティ9内に部分的に保持され得るようになる。本体2へのキャップ1の取り付けは、相対的な回転運動さらに含むことができる。
【0057】
図面において、キャップ1は、本体2に完全には取り付けられていないので、シール11が部分的に見えるまたはアクセス可能なままになっている。すなわち、くぼみ5の一部は、シール11の上、より正確に言えば、シール11の封止面12(図1b参照)の上に配置されている。キャップ1に覆われているシール11の他の部分は、キャップ1の内面と相互に作用し、それによってすでにシール11のその部分とキャップ1の内面との間には封止が形成されている。キャップ1が本体2に完全に取り付けられると、封止面12はもはや見えなくなる(図1c参照)。
【0058】
くぼみ5は、回転ストップ面13を形成する。回転ストップ面13は、くぼみ5の側面、特にほぼ垂直方向に位置合わせされる側面を構成する。本体2は、キャップ1が本体2に完全に取り付けられると回転ストップ面13に当接する対応面14を含む(図1c参照)。そして、回転ストップ面13は対応面14に当接する。キャップの遠位端面6は、本体2の面4に当接することができる。
【0059】
キャップ1および本体2は、キャップ1が本体2に取り付けられると閉じられる乾燥粉末吸入器のような吸入器などの薬物送達デバイス200(図3参照)の一部であり得る。本体2は、デバイスの開閉の間、使用者の手によって把持され得る把持セクション15をさらに含む。デバイスを閉じるためには、本体2の一部がキャップ1のキャビティ9内に保持され得るように、キャップ1と本体2を軸方向に心合わせして軸方向に相対的に動かさなければならない。次いで、キャップ1と本体2を閉回転方向に相対的に回転させなければならない場合もある。
【0060】
デバイスを再び開けるためには、すなわち本体2からキャップ1を取り外すには、キャップ1と本体2を閉方向とは反対の開回転方向に相対的に回転させなければならない。本体2からのキャップ1の取り外しは、やはりまた、キャップ1と本体2の相対的な軸方向運動および相対的な回転運動を含む。
【0061】
キャップ1が本体2に取り付けられると(図1c参照)、キャビティ9のセクション10が封止される。というのも、キャップ1が取り外されたときに環境と本体2の内部との間の連通を確立するように配置される本体2の任意の開口部(図3、4の16、29、30、31を参照)が、セクション10によって取り囲まれるからである。すなわち、セクション10の外側には、これらの開口部の一つも配置されていない。したがって、キャップ1が取り付けられると、キャビティ9のセクション10とともに、本体2の内部、特に本体2の内部空間も、環境に対して封止される。上述の開口部は、さらに、キャビティ9のセクション10の外に配置される本体の内部領域との連通を確立する。例えば、その内部領域は、本体2のベース部材3内に配置されてよく、したがってセクション10の下に配置され得る。セクション10およびその内部領域は、キャップ1が取り付けられると、デバイスの封止部分を形成する。したがって、内部領域は、チャネル16を介してセクション10と連通することができる(図2参照)。
【0062】
図1bは、キャップ1と本体2の間の接続部分付近である、図1aからの画像のごく一部をより詳細に示している。くぼみ5の一部、特にその上側部分がシール11の封止面12の上に配置されていることが明らかであろう。シール11は、本体2上に提供され、本体2の円周まわりに水平方向に配置される。封止面12は、実際には、キャップ1が本体2に取り付けられるときまたは取り付けられているとき、キャップ1の内面と相互に作用するシール11の一部を示す。シール11は、例えば、環境に対するセクション10の湿密封止および/または防菌封止を形成するOリングであってよい。防菌封止は、1時間あたり約0.33cm未満の、閉じたデバイスと環境とのガス交換に関連する。
【0063】
図1bには、封止面12の平面が水平方向の破線によって示されている。くぼみ5の少なくとも一部が封止面12の上に配置されていることがさらに明らかであろう。したがって、くぼみ5、すなわちその上側部分は、シール11、より正確に言えば封止面12と相まって、通路17を形成する。キャップ1が本体2に取り付けられ(図1c参照)、次いで、デバイス200を開けるためにキャップ1が開回転方向に部分的に回転されるとき、くぼみ5の少なくとも一部、すなわち上側部分がシール11の封止面12を通過するとすぐに通路17が確立される。したがって、封止面12によって形成される封止が解放されるので、通路17によってセクション10と環境との間の連通が可能になる。
【0064】
封止がきつくされる間中セクション10の体積が増加するので、キャップ1を取り外す場合、キャップ1が本体2から取り外されるときまたは本体2から取り外されているとき(図1b参照)、セクション10内に減圧が発生し得る。この減圧は、デバイス200を開ける間など、キャップ1と本体2の相対的な軸方向運動の間中ずっと増加する。この減圧は、通路17が確立されるまで増加する。くぼみ5の少なくとも一部が封止面12の上に配置されるとすぐに減圧は消える。というのも、例えばデバイス200内または封止部分内の空気である媒体は、通路17によって環境と連通することができ、それによって圧力差が相殺されるからである。キャップ1が取り外されるとき、図示の実施形態にある4つのくぼみ5の数に従って、4つの通路が確立される。デバイス200を開けるとき、使用者は、セクション10内の減圧に打ち勝つために、キャップ1を本体2から除去するときに連続的に増加する力を手で加えなければならない。
【0065】
図1cは、キャップ1が本体2に取り付けられている、図1bと同様の装置100の一部を概略的に示している。本体2上に提供され水平方向の破線として示されている封止面12は、キャップ1に含まれるくぼみ5の上に配置されており、したがって、セクション10および本体2の内部は環境に対して封止されている。図示のくぼみ5は、キャップ1が取り付けられるときにシール11の封止面とくぼみ5との間の軸方向距離d(図1c参照)によってある程度決定される上述の力を減少させるように配置される。従来技術のデバイスと比較すると、デバイス200を開けるときに発生する減圧はこのようにして減少され、デバイス200を開けるのに必要な力もやはりまた減少される。
【0066】
図2は、キャビティ9のセクション10がシール11によって封止されている、装置100すなわちデバイス200の断面を示している。封止面12は、ここでも水平方向の破線によって示されている。2つのくぼみ5は、画像の右側と左側にあるキャップ1の遠位端面6の断面としてしか見ることができない。両方のくぼみ5は、封止面12の下に配置されている。したがって、通路は確立されておらず、キャビティ9のセクション10は封止されている。しかし、図2の左側にある遠位端面6が面4に当接していないので、キャップ1は、本体2に完全には取り付けられていない。したがって、キャップ1と本体2との間の相対的な軸方向距離は、キャップ1が完全に取り付けられた場合に比べて長いので、減圧はセクション10内ですでに発生している。
【0067】
キャップ1は、このようにして、ねじ連結18によって本体2に部分的に取り付けられているだけである。図面には、本体2のベース部材3だけが示されている。ベース部材3は、チャネル16を含む。チャネル16は、ねじ連結18の下に配置され、キャビティ9のセクション10と本体2の内部領域との間の連通を確立する。
【0068】
くぼみ5は、キャップ1が本体2に取り付けられるまたはそこから取り外されるときの、くぼみ5またはキャップ1の遠位端面6の内縁とシール11の封止面12とのさらに円滑な相互作用のためのチャンファ(図示せず)を含むことができる。
【0069】
図3は、キャップ1が本体2に取り付けられている装置100を含む薬物送達デバイス200の長手方向の断面を示している。したがって、キャップ1と、本体2と、追加の構成要素とを含むことができるデバイス200は閉じられている。本体2は、回転部材19を含む。回転部材19は、ベース部材3に対して回転可能であり、キャップ2内に保持され、セクション10によって囲まれる。回転部材19は、ベース部材3から取り外しができないのが好ましい。
【0070】
キャップ1は、キャップ連結要素20をさらに含み、本体は、本体連結要素21をさらに含む。前記連結要素は、互いに係合する。キャップ1が完全には取り付けられておらずかつ/またはキャビティ9のセクション10が封止されていない状態でも、前記連結要素20、21は互いに係合することができる。本体2、特に回転部材19は、さらに、用量供給孔23を含む用量供給ピン22を保持することができる。本体2、特に回転部材19は、さらに、薬物25を保持することができるリザーバ24を含むことができる。用量供給孔23は、リザーバ24から引き出されると、リザーバ24から薬物25を引き出すように構成され得る。具体的には、デバイス200は、吸入器であってよく、リザーバ24は粉末物質を保持することができる。用量供給ピン22は、本体連結要素21に連結可能であり、キャップ1が取り付けられているとき、用量供給ピン22の用量供給孔23はリザーバ24内に保持され得る。本体2、特にベース部材3は、リザーバ24の壁部27、特にその底壁部を付勢するばね26、好ましくは円筒形の渦巻きばねを含むことができる。したがって、薬物25または粉末物質は、デバイス200の動作中、用量供給ピン22、より正確に言えば用量供給孔23によってリザーバ24から再現可能なすなわち一定の体積の薬物25が引き出されることを保証するために、トラッキングされ得る。トラッキングすることによって、粉末をコンパクトにまとめておくことができる。本体2のベース部材3は、ばね26によって範囲が定められる空間内に配置されるデシケータ28をさらに含む。ばね26およびデシケータ28が保持される空間は、本体2の内部領域内に少なくとも部分的に配置されるのが好ましく、キャップ1が取り付けられているとき、デバイス200の封止部分を乾燥させるために、チャネル16を介してキャビティ9のセクション10と適切に連通する。
【0071】
リザーバ24の壁部27は、デバイス200を開ける間、セクション10内に発生しデバイス200が開けられる間中増加する減圧を受け得る。その結果、リザーバ24の壁部27は、チャネル16を介してキャビティ9のセクション10と流体連通しているので、キャップ1が取り付けられるときに後退され得る。
【0072】
本体2は、本体2の回転部材19上に適切に配置される、マウスピース29、第1の入口30および第2の入口31などの開口部をさらに含む。図3では、これらの開口部は、キャビティ9のセクション10によって取り囲まれており、環境に対して封止されている。
【0073】
図4は、本体2の長手方向の断面を示している。キャップ1(図示せず)は、本体2から完全に取り外されている。この趣意で、キャップ連結要素20と本体連結要素21によって形成される連結は確立されていない。しかし、本体2からキャップ1を取り外すことで、特にキャップ1と本体2を相対的に軸方向運動させることで、キャップ1を取り外す間に、本体連結要素21に連結されている用量供給ピン22がリザーバ24から引き出されることになる。そして、デバイス200は、投薬準備ができた状態になる。この状態では、その時点で薬物25または粉末物質の用量を含んでいるピン22の用量供給孔23が(矢印で示される)空気流路32と心合わせされる。この空気の流れは、マウスピース29を介して加えられるデバイス200の使用者の吸気流れによって確立され得る。
【0074】
第1の入口30は、空気入口として提供され、第2の入口31は、薬物送達の後のステージにおいて、空気の流れまたは薬物25もしくは粉末物質の送達を支援するまたは導くことができる。
【0075】
用語「薬物」および/または「粉末物質」は、本明細書に使用される場合、例えば、喘息もしくは慢性閉塞性肺疾患(COPD)のような閉塞性気道または肺疾患、局所的な気道浮腫、炎症、ウイルス性、細菌性、真菌性または他の感染症、アレルギー、真性糖尿病の処置のための、少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味することができる。
【0076】
活性な医薬化合物は、好ましくは、吸入に適した活性な医薬化合物、好ましくは抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬、抗炎症薬、鎮咳薬、気管支拡張薬、抗コリン作用薬およびそれらの組合せからなる群から選択される。
【0077】
活性な医薬化合物は、例えば以下から選択することができる:
ヒトインスリンのようなインスリン、例えば組換えヒトインスリン、もしくはヒトインスリン類似体もしくは誘導体、グリカゴン様ペプチド(GLP−1)もしくはその類似体もしくはその誘導体、もしくはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4、もしくはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4の類似体もしくは誘導体;
短時間作用型β2アゴニスト(例えばサルブタモール、アルブテロール、レボサルブタモール、フェノテロール、テルブタリン、ピルブテロール、プロカテロール、ビトルテロール、リミテロール、カルブテロール、ツロブテロール、レプロテロール)、長時間作用型β2アゴニスト(LABA、例えばアルホルモテロール、バンブテロール、クレンブテロール、ホルモテロール、サルメテロール)、ウルトラLABA(例えばインダカテロール)、もしくは別のアドレナリン作動薬(例えばエピネフリン、ヘキソプレナリン、イソプレナリン(イソプロテレノール)、オルシプレナリン(メタプロテレノール))のようなアドレナリン作動薬;
グルココルチコイド(例えばベクロメタゾン、ブデソニド、シクレソニド、フルチカゾン、モメタゾン、フルニソリド、ベタメタゾン、トリアムシノロン);
抗コリン作用薬もしくはムスカリンアンタゴニスト(例えば臭化イプラトロピウム、臭化オキシトロピウム、臭化チオトロピウム);
肥満細胞安定化薬(例えばクロモグリケート、ネドクロミル);
キサンチン誘導体(例えばドキソフィリン、エンプロフィリン、テオブロミン、テオフィリン、アミノフィリン、コリンテオフィリネート);
ロイコトリエンアンタゴニスト(例えばモンテルカスト、プランルカスト、ザフィルルカスト)のようなエイコサノイド阻害剤、リポキシゲナーゼ阻害剤(例えばジロイトン)、もしくはトロンボキサン受容体アンタゴニスト(例えばラマトロバン、セラトロダスト);
ホスホジエステラーゼタイプ4阻害剤(例えばロフルミラスト);
抗ヒスタミン薬(例えばロラタジン、デスロラタジン、セチリジン、レボセチリジン、フェキソフェナジン);
アレルゲン免疫療法(allergen immunotherapy)(例えばオマリズマブ);
粘液溶解薬(mucolytic)(例えばカルボシステイン、エルドステイン、メシステイン);
抗生物質もしくは抗真菌物質;
またはこれまでに言及した化合物種もしくは化合物のいずれか2つ、3つもしくはそれ以上の組合せ(例えばブデソニド/ホルモテロール、フルチカゾン/サルメテロール、臭化イプラトロピウム/サルブタモール、モメタゾン/ホルモテロール);
またはこれまでに挙げた化合物のいずれかの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物もしくはエステル。
【0078】
薬学的に許容される塩は、例えば酸付加塩および塩基性塩である。酸付加塩は、例えば塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸、炭酸、硫酸、メチル硫酸、リン酸、酢酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、フマル酸、マロン酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、乳酸、グルコン酸、グルタミン酸、エデト酸、メシル酸、パモ酸、パントテン酸またはヒドロキシナフトエ酸塩である。塩基性塩は、例えばアルカリもしくはアルカリ土類から選択されるカチオン、例えばNa+もしくはK+もしくはCa2+、またはアンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)を有する塩であり、ここで、R1〜R4は互いに独立に:水素、場合により置換されたC1〜C6アルキル基、場合により置換されたC2〜C6アルケニル基、場合により置換されたC6〜C10アリール基、または場合により置換された C6〜C10ヘテロアリール基を意味する。薬学的に許容される塩の他の例は、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」17版、Alfonso R.Gennaro(編)、Mark Publishing Company、Easton、Pa.、U.S.A.、1985およびEncyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。薬学的に許容されるエステルは、例えば酢酸エステル、プロピオン酸エステル、リン酸エステル、コハク酸エステルまたはエタボン酸エステルとすることができる。
【0079】
薬学的に許容される溶媒和物は、例えば水和物である。
【0080】
例示的な実施形態は、キャップ1がくぼみ5を含み本体2がシール11を備える装置100について説明されていたが、開示される概念は、キャップがシールを備えくぼみが本体上に提供される装置100の場合でも実現可能である。さらに、遠位端面6における切欠きではなく、キャップ1内の孔もくぼみ5に好適である。くぼみが本体上に提供される場合、くぼみは外側から便宜上見ることはできない。キャップが取り付けられるとき、封止面は、くぼみの上に軸方向に適切に配置される。
【0081】
本発明の保護範囲は、本明細書の上記で示された例に限定されない。本発明は、各新規な特性、および特性の各組合せで実施され、それは、特に特許請求の範囲で述べられている任意の特徴のあらゆる組合せを含むものであり、この特徴または特徴のこの組合せが特許請求の範囲または例で明示的に述べられていない場合であってもそうである。
【符号の説明】
【0082】
1 キャップ
2 本体
3 ベース部材
4 面
5 くぼみ
6 遠位端面
7 開端
8 閉端
9 キャビティ
10 セクション
11 シール
12 封止面
13 回転ストップ面
14 対応面
15 把持セクション
16 チャネル
17 通路
18 ねじ連結
19 回転部材
20 キャップ連結要素
21 本体連結要素
22 用量供給ピン
23 用量供給孔
24 リザーバ
25 薬物
26 ばね
27 壁部
28 デシケータ
29 マウスピース
30 第1の入口
31 第2の入口
32 流路
100 装置
200 薬物送達デバイス
d 軸方向距離
A 長手方向軸
図1a
図1b
図1c
図2
図3
図4