(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記架橋剤が、ビスフェノール化合物、ジアミノ化合物、アミノフェノール化合物、アミノシロキサン化合物、アミノシラン、フェノールシラン、ペルオキシドおよびそれらの2種以上の組み合わせからなる群から選択される、請求項2に記載のソーラーセルモジュール。
前記エラストマーマトリックスが、前記少なくとも1種のフルオロエラストマーと、少なくとも1種のエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーエラストマーと、を含んでなり、前記少なくとも1種のフルオロエラストマーが、前記エラストマーマトリックスの全重量に基づき、65重量%以上の濃度で存在する、請求項1に記載のソーラーセルモジュール。
前記少なくとも1種のエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーエラストマーが、エチレンの重合単位と、前記エチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーエラストマーの全重量に基づき、40〜90重量%、または好ましくは50〜80重量%、またはより好ましくは50〜75重量%の少なくとも1種のアルキル(メタ)アクリレートの重合単位と、を含んでなる、請求項5に記載のソーラーセルモジュール。
前記導電性粒子が金属粒子であるか、または好ましくは、前記導電性粒子が、Au、Ag、Ni、Cu、Al、Sn、Zn、Ti、Sn、Bi、W、Pbおよびそれらの2種以上の合金の粒子からなる群から選択されるか、またはより好ましくは、前記導電性粒子が、Cu、Ag、Niおよびそれらの合金の粒子から選択されるか、またはさらにより好ましくは、前記導電性粒子がAg粒子である、請求項7に記載のソーラーセルモジュール。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書には、エラストマーマトリックスと、接着剤組成物に含まれる全成分の重量%が合計100重量%となるようにエラストマーマトリックスに分散された約40〜90重量%の導電性粒子とを含んでなる導電性接着剤組成物が開示される。エラストマーマトリックスは、少なくとも1種のフルオロエラストマーを含んでなるか、またはそれから本質的になる。
【0013】
「フルオロエラストマー」とは、非晶質エラストマーフルオロポリマーを意味する。本明細書で使用されるフルオロポリマーは、フルオロエラストマーの全重量に基づき、少なくとも約53重量%のフッ素、または少なくとも約64重量%のフッ素を含有する。
【0014】
本開示に従って、フルオロエラストマーマトリックスは、少なくとも1種のフッ化ビニリデン含有フルオロエラストマーを含んでなる。
【0015】
本明細書で使用されるフッ化ビニリデン含有フルオロエラストマーは、フルオロエラストマーの全重量に基づき、約25〜70重量%のフッ化ビニリデン(VF
2)の共重合単位を含有してもよい。そのような実施形態において、フルオロエラストマーの残りの単位は、フッ化ビニリデンとは異なる1種以上の追加的な共重合モノマーから構成される。フッ化ビニリデンとは異なるそのような1種以上の追加的な重合モノマーは、フッ素含有オレフィン、フッ素含有ビニルエーテル、炭化水素オレフィンおよびそれらの混合物から選択されてもよい。
【0016】
フッ化ビニリデンとの共重合が可能なフッ素含有オレフィンには、限定されないが、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、テトラフルオロエチレン(TFE)、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン(1−HPFP)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)およびフッ化ビニルが含まれる。
【0017】
ビニリデンとの共重合が可能なフッ素含有ビニルエーテルには、限定されないが、ペルフルオロ(アルキルビニル)エーテル(PAVE)が含まれる。モノマーとしての使用のために適切なPAVEには、次式
CF
2=CFO(R
f’O)
n(R
f’’O)
mR
f (I)
(式中、R
f’およびR
f’’は、2〜6個の炭素原子の種々の直鎖または分枝鎖ペルフルオロアルキレン基であり、mおよびnは、独立して、0〜10の整数であり、かつR
fは1〜6個の炭素原子のペルフルオロアルキル基である)のものが含まれる。
【0018】
好ましい種類のペルフルオロ(アルキルビニル)エーテルには、次式
CF
2=CFO(CF
2CFXO)
nR
f (II)
(式中、Xは、FまたはCF3であり、nは、0〜5の整数であり、かつR
fは、1〜6個の炭素原子のペルフルオロアルキル基である)のものが含まれる。
【0019】
最も好ましい種類のペルフルオロ(アルキルビニル)エーテルは、nが0または1であり、かつR
fが、1〜3個の炭素原子を含有するそれらのエーテルを含む。そのようなペルフッ素化エーテルの例には、ペルフルオロ(メチルビニル)エーテル(PMVE)およびペルフルオロ(プロピルビニル)エーテル(PPVE)が含まれる。他の有用なモノマーには、次式
CF
2=CFO[(CF
2)
mCF
2CFZO]
nR
f (III)
(式中、R
fは、1〜6個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基であり、mは0または1であり、nは0〜5の整数であり、かつZはFまたはCF
3である)の化合物が含まれる。この種類の好ましいものは、R
fがC
3F
7であり、mが0であり、かつnが1であるものである。
【0020】
追加的なペルフルオロ(アルキルビニル)エーテルモノマーには、次式
CF
2=CFO[(CF
2CF{CF
3}O)
n(CF
2CF
2CF
2O)
m(CF
2)
p]C
xF
2x+i (IV)
(式中、mおよびnは、独立して、0〜10の整数であり、pは0〜3の整数であり、かつxは1〜5の整数である)のものが含まれる。
【0021】
この種類の好ましいものには、nが0または1であり、mが0または1であり、かつxが1である化合物が含まれる。
【0022】
有用なペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)の他の例には、
CF
2=CFOCF
2CF(CF
3)O(CF
2O)
mC
nF
2n+i (V)
(式中、nは1〜5の整数であり、mは1〜3の整数であり、かつnが、好ましくは1である)が含まれる。
【0023】
PAVEの共重合単位が本明細書で使用されるフルオロエラストマーに存在する場合、PAVE含有量は、フルオロエラストマーの全重量に基づき、一般に約25重量%〜約75重量%の範囲である。PMVEが使用される場合、本明細書で使用されるフルオロエラストマーは、好ましくは、約30重量%〜約55重量%の共重合PMVE単位を含有する。
【0024】
本明細書で使用されるフルオロエラストマーは、任意選択で、1種以上の硬化部位モノマーの単位を含んでなってもよい。適切な硬化部位モノマーの例には、限定されないが、i)臭素含有オレフィン、ii)ヨウ素含有オレフィン、iii)臭素含有ビニルエーテル、iv)ヨウ素含有ビニルエーテル、v)1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペン(2−HPFP)、およびvi)非共役ジエンが含まれる。
【0025】
臭素化硬化部位モノマーは、他のハロゲン、好ましくはフッ素を含有してもよい。臭素化オレフィン硬化部位モノマーの例は、CF
2=CFOCF
2CF
2CF
2OCF
2CF
2Br、ブロモトリフルオロエチレン、4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1(BTFB)、ならびに他、例えば、臭化ビニル、1−ブロモ−2,2−ジフルオロエチレン、ペルフルオロアリルブロミド、4−ブロモ−1,1,2−トリフルオロブテン−1、4−ブロモ−1,1,3,3,4,4−ヘキサフルオロブテン、4−ブロモ−3−クロロ−1,1,3,4,4−ペンタフルオロブテン、6−ブロモ−5,5,6,6−テトラフルオロヘキセン、4−ブロモペルフルオロブテン−1および3,3−ジフルオロアリルブロミドである。本明細書で有用な臭素化ビニルエーテル硬化部位モノマーには、2−ブロモ−ペルフルオロエチルペルフルオロビニルエーテル、およびCF
2Br−R
f−O−CF=CF
2の種類のフッ素化化合物(R
fはペルフルオロアルキレン基である)、例えば、CF
2BrCF
2O−CF=CF
2、ならびにROCF=CFBrまたはROCBr=CF
2の種類のフルオロビニルエーテル(式中、Rは低級アルキル基またはフルオロアルキル基である)、例えば、CH
3OCF=CFBrまたはCF
3CH
2OCF=CFBrが含まれる。
【0026】
適切なヨウ素化硬化部位モノマーには、次式:CHR=CH−Z−CH
2CHR−I(式中、Rは、−Hまたは−CH
3であり、Zは、直鎖または分枝鎖の、任意選択で1個以上のエーテル酸素原子を含有するC
1〜C
18(ペル)フルオロアルキレンラジカル、あるいは(ペル)フルオロポリオキシアルキレンラジカルである)の、米国特許第5,674,959号明細書に開示されるようなヨウ素化オレフィンが含まれる。有用なヨウ素化硬化部位モノマーの他の例は、次式:l(CH
2CF
2CF
2)
nOCF=CF
2およびICH
2CF
2O[CF(CF
3)CF
2O]
nCF=CF
2など(式中、nは1〜3の整数である)の米国特許第5,717,036号明細書に開示されるような不飽和エーテルである。加えて、ヨードエチレン、4−ヨード−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1(ITFB)、3−クロロ−4−ヨード−3,4,4−トリフルオロブテン、2−ヨード−1,1,2,2−テトラフルオロ−1−(ビニルオキシ)エタン、2−ヨード−1−(ペルフルオロビニルオキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロエチレン、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヨード−1−(ペルフルオロビニルオキシ)プロパン、2−ヨードエチルビニルエーテル、3,3,4,5,5,5−ヘキサフルオロ−4−ヨードペンテン、およびヨードトリフルオロエチレンを含む適切なヨウ素化硬化部位モノマーは、米国特許第4,694,045号明細書に開示される。ヨウ化アリルおよび2−ヨード−ペルフルオロエチルペルフルオロビニルエーテルも有用な硬化部位モノマーである。
【0027】
非共役ジエン硬化部位モノマーの例には、限定されないが、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、3,3,4,4−テトラフルオロ−1,5−ヘキサジエン、ならびにカナダ国特許第2,067,891号明細書および欧州特許出願公開第0784064A1号明細書に開示されるような他のものが含まれる。適切なトリエンは、8−メチル−4−エチリデン−1,7−オクタジエンである。上記硬化部位モノマーの中でも、フルオロエラストマーがペルオキシドによって硬化される状態に関して、好ましい化合物には、4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1(BTFB)、4−ヨード−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1(ITFB)、ヨウ化アリルおよびブロモトリフルオロエチレンが含まれる。フルオロエラストマーがポリオールで硬化される場合、2−HPFPは好ましい硬化部位モノマーである。しかしながら、硬化部位モノマーは、ポリオールで硬化するために、フッ化ビニリデンおよびヘキサフルオロプロピレンのコポリマーでは必要とされない。
【0028】
硬化部位モノマーの単位は、本明細書で使用されるフルオロエラストマーに存在する場合、典型的に、フルオロエラストマーの全重量に基づき、約0.05〜10重量%、または約0.05〜5重量%、または約0.05〜3重量%の濃度で存在する。
【0029】
追加的に、ヨウ素含有末端基、臭素含有末端基、またはそれらの混合物は、フルオロエラストマーの調製の間の連鎖移動剤または分子量調節剤の使用の結果として、任意選択でフルオロエラストマーポリマー鎖末端の一方または両方で存在してもよい。連鎖移動剤の量は、使用する場合、約0.005〜5重量%または約0.05〜3重量%の範囲のフルオロエラストマー中のヨウ素または臭素濃度が得られるように算出される。
【0030】
連鎖移動剤の例には、ポリマー分子の一方または両方の末端で結合したヨウ素の組み込みをもたらすヨウ素含有化合物が含まれる。ヨウ化メチレン、1,4−ジヨードペルフルオロ−n−ブタン、および1,6−ジヨード−3,3,4,4−テトラフルオロヘキサンは、そのような薬剤の代表である。他のヨウ素化連鎖移動剤には、1,3−ジヨードペルフルオロプロパン、1,6−ジヨードペルフルオロヘキサン、1,3−ジヨード−2−クロロペルフルオロプロパン、1,2−ジ(ヨードジフルオロメチル)−ペルフルオロシクロブタン、モノヨードペルフルオロエタン、モノヨードペルフルオロブタン、2−ヨード−1−ヒドロペルフルオロエタンなどが含まれる。また、欧州特許出願公開第0868447A1号明細書に開示されるシアノヨウ素連鎖移動剤も含まれる。二ヨウ素化連鎖移動剤が特に好ましい。臭素化連鎖移動剤の例には、1−ブロモ−2−ヨードペルフルオロエタン、1−ブロモ−3−ヨードペルフルオロプロパン、1−ヨード−2−ブロモ−1,1−ジフルオロエタン、および米国特許第5,151,492号明細書に開示されるものなどの他のものが含まれる。
【0031】
本明細書で使用されるフルオロエラストマーでの使用のために適切な他の連鎖移動剤は、米国特許第3,707,529号明細書に開示されるものが含まれる。そのような薬剤の例には、イソプロパノール、ジエチルマロネート、酢酸エチル、四塩化炭素、アセトンおよびドデシルメルカプタンが含まれる。
【0032】
本明細書で使用されてもよい具体的なフルオロエラストマーには、限定されないが、少なくとも約53重量%のフッ素を有し、かつi)フッ化ビニリデンおよびヘキサフルオロプロピレン、ii)フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンおよびテトラフルオロエチレン、iii)フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレンおよび4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1、iv)フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレンおよび4−ヨード−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1、v)フッ化ビニリデン、ペルフルオロ(メチルビニル)エーテル、テトラフルオロエチレンおよび4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1、vi)フッ化ビニリデン、ペルフルオロ(メチルビニル)エーテル、テトラフルオロエチレンと4−ヨード−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1、またはvii)フッ化ビニリデン、ペルフルオロ(メチルビニル)エーテル、テトラフルオロエチレンおよび1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペンの共重合単位を含んでなるものが含まれる。
【0033】
本明細書で使用されるフルオロエラストマーは、典型的に、連続式または半バッチ式またはバッチ式プロセスであってもよいエマルジョン重合プロセスで調製される。
【0034】
本明細書で有用なフルオロエラストマーは、様々な販売元から商業的に入手可能でもある。例えば、適切なフルオロエラストマーは、商標名Viton(登録商標)でE.I.du Pont de Nemours and Company(米国)(以下、「DuPont」)から、または商標名3M(商標)Dyneon(商標)で3M(米国)(美国3M公司)から、または商標名DAI−EL(商標)でダイキン工業株式会社(日本)から、またはFluoTrex(商標)でTetralene Elastomer,Inc.(米国)から入手されてもよい。
【0035】
好ましくは、本明細書で使用されるエラストマーマトリックスは、架橋剤によって架橋される少なくとも1種のフッ化ビニリデン含有フルオロエラストマーを含んでなるか、またはそれから形成される。例えば、本明細書で使用される架橋剤には、限定されないが、ビスフェノール化合物、ジアミノ化合物、アミノフェノール化合物、アミノシロキサン化合物、アミノシラン、フェノールシランおよびペルオキシドが含まれる。例示的なジアミンをベースとする架橋剤には、N,N’−ジシンナマル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンカルボメート、N,N−ビス(サリチリデン)−1,3−プロパンジアミンなどが含まれる。例示的なビスフェノールをベースとする架橋剤には、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロパン、4’,4−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフェノール、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビスフェノールAFなどが含まれる。例示的なペルオキシドをベースとする架橋剤には、tert−ブチルクミルペルオキシド、アルファ,アルファ−ビス(tert−ブチルペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル−ペルオキシ)ヘキサンなどが含まれる。適切な架橋剤は、様々な販売元からも商業的に入手可能であり、限定されないが、3M(商標)Dynamar(商標)Rubber Curative RCの商標名で3Mから、または商標名VAROX(商標)でR.T.Vanderbilt Company,Inc.(米国)から、または商標名Trigonox(商標)またはPerkadox(商標)でAkzoNobel Corporate(オランダ)から、または商標名VITON(登録商標)CURATIVE 20、CURATIVE 30またはCURATIVE 50でDuPontから入手可能であるものが含まれる。
【0036】
一実施形態において、エラストマーマトリックスは本明細書に開示されるフルオロエラストマーを含んでなるか、またはそれから本質的になる。
【0037】
さらなる実施形態において、エラストマーマトリックスは、本明細書に開示されるフルオロエラストマーと、少なくとも1種のエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーエラストマーとを含んでなる。そのような実施形態において、少なくとも1種のフルオロエラストマーは、エラストマーマトリックスの全重量に基づき、約65重量%以上の濃度で存在することが好ましい。
【0038】
AEMゴムとしても知られるエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーエラストマーは、エチレンの重合単位と、エチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーエラストマーの全重量に基づき、約45〜90重量%、または約50〜80重量%、または約50〜75重量%の少なくとも1種のアルキル(メタ)アクリレートの重合単位との共重合から誘導される。「(メタ)アクリレート」という用語は、本明細書中、メタクリル酸のエステルおよび/またはアクリル酸のエステルを指すために使用され、「メタ」という用語は、本明細書中、−H、または分枝もしくは非分枝基C
1〜C
10アルキルを指すために使用され、「アルキル」という用語は、本明細書中、−H、あるいはC
1〜C
12アルキル、C
1〜C
20アルコキシアルキル、C
1〜C
12シアノアルキルもしくはC
1〜C
12フルオロアルキルの分枝または非分枝基を指すために使用される。本明細書で使用されるアルキル(メタ)アクリレート基には、限定されないが、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、アルキルエタクリレート、アルキルプロパクリレートおよびアルキルヘキサクリレート、アルコキシアルキルメタクリレート、アルコキシアルキルエタクリレート、アルコキシアルキルプロパクリレートおよびアルコキシアルキルヘキサクリレートが含まれる。アルキル基は、シアノ基または1種以上のフッ素原子によって置換されてもよい。すなわち、アルキル基はC
1〜C
12シアノアルキル基またはC
1〜C
12フルオロアルキル基でもよい。エチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーは、2種以上のアルキル(メタ)アクリレート、例えば、2種の異なるアルキルアクリレートモノマーの共重合単位を含んでなってもよい。例えば、本明細書で使用されるエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーには、限定されないが、エチレン/メチルアクリレートコポリマー(EMA)、エチレン/エチルアクリレートコポリマー(EEA)およびエチレン/ブチルアクリレートコポリマー(EBA)が含まれる。
【0039】
そのうえ、本明細書で使用されるエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーエラストマーは、エチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーエラストマーの全重量に基づき、約5重量%までの官能化コモノマーを任意選択でさらに含んでもよい。本明細書で使用される任意の官能化コモノマーには、限定されないが、(メタ)アクリレートグリシジルエステル(例えば、グリシジルメタクリレート)、クロロビニルエーテル、マレイン酸、および酸、ヒドロキシル、無水物、エポキシ、イソシアネート、アミン、オキサゾリン、クロロアセテート、カルボン酸エステル部分またはジエン官能性を含む1つ以上の反応性基を有する他のコモノマーが含まれる。また、本明細書で使用されるエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーエラストマーは、エチレンと、2種以上の(例えば、2種の)アルキル(メタ)アクリレートモノマーを共重合することによって製造されることも想像できる。例は、エチレン、メチルアクリレートおよび第2のアクリレート(例えば、ブチルアクリレート)を重合させることによって製造されるエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーエラストマーである。
【0040】
本明細書で使用されるエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーエラストマーが、2種以上のエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーエラストマーのブレンドでもよいことも想像できる。
【0041】
エチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーエラストマーは、ポリマー技術において周知の様々なプロセスによって調製されてもよい。例えば、オートクレーブ反応器中での連続プロセスとして共重合を実行することができる。あるいは、本明細書で使用されるエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーは、管状反応器などにおいて高圧および高温で製造されてもよい。コポリマーは、従来の手段によって、例えば、減圧の下および高温で未重合の材料および溶媒を蒸発させることによって、未反応のモノマーおよび溶媒(使用される場合)との生成物混合物から分離することができる。
【0042】
本明細書で使用されるエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーエラストマーも商業的に入手可能である。例示的なエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーエラストマーは、商標名Vamac(登録商標)でDuPontから入手可能なものが含まれ得る。
【0043】
導電性接着剤組成物の全重量に基づき、エラストマーマトリックスは、約10〜60重量%、約15〜60重量%または約17〜55重量%の濃度で存在してもよい。
【0044】
本明細書で使用される導電性粒子は、回路接続時における接着剤組成物の導電性を提供する。導電性粒子には、金属粒子、非金属粒子、金属コーティングされた粒子およびそれの組み合わせが含まれてよい。適切な金属粒子には、限定されないが、Au、Ag、Ni、Cu、Al、Sn、Zn、Ti、Sn、Bi、W、Pbおよびそれらの2種以上の合金の粒子が含まれる。適切な非金属粒子には、限定されないが、カーボンナノチューブ、グラフェン、ポリアニリン、ポリアセチレンおよびポリピロール、ならびにそれらの2種以上の組み合わせが含まれる。金属コーティングされた粒子に使用される金属コーティング材料には、限定されないが、Au、Ag、Niおよびそれらの2種以上の組み合わせが含まれる。適切な金属コーティングされた粒子には、限定されないが、Agコーティングされたガラスビーズ、Agコーティングされたポリスチレン粒子、AgコーティングされたCu粒子、NiコーティングされたCu粒子およびそれらの2種以上の組み合わせが含まれる。導電性粒子の径は、回路のピッチによって決定されてもよく、意図された用途次第で、例えば、約0.1〜約50μmであってよい。
【0045】
導電性接着剤組成物の全重量に基づき、導電性粒子は、約40〜90重量%、または約40〜85重量%、または約45〜83重量%の濃度で存在してもよい。
【0046】
本明細書に開示される導電性接着剤組成物の一実施形態において、フルオロエラストマーマトリックスは、フッ化ビニリデン含有フルオロエラストマー(例えば、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマー)から形成され、導電性粒子は、Cu、Ag、Niおよびそれらの合金の粒子から選択される。本明細書に開示される導電性接着剤組成物のさらなる実施形態において、フルオロエラストマーマトリックスは、フッ化ビニリデン含有フルオロエラストマー(例えば、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマー)から形成され、導電性粒子はAg粒子から選択される。
【0047】
本明細書にさらに開示されるものは、上記で開示された導電性接着剤組成物から形成される導電性シートまたはテープである。
【0048】
本明細書になおさらに開示されるものは、1種以上のソーラーセルと、導電性接着剤とを含んでなるソーラーセルモジュールである。そのような実施形態において、導電性接着剤は、ソーラーセルの表面電極を配線部材(リボンとも呼ばれる)と電気的に接続するために含まれる。また、配線部材は直列および/または並列にソーラーセルを電気的に接続するために、およびモジュールから電力を引き出すための導電性経路を形成するために含まれる。
【0049】
本明細書で使用されるソーラーセルは、光を電気エネルギーに変換することができるいずれかの物品または材料であってもよい。例えば、本明細書で使用されるソーラーセルには、限定されないが、ウエハをベースとするソーラーセル(例えば、c−Siまたはmc−Siをベースとするソーラーセル)、および薄膜ソーラーセル(例えば、a−Si、μc−Si、CdTe、銅インジウムセレニド(CIS)、銅−インジウム−ガリウムセレニド(CIGS)、光吸収染料、または有機半導体をベースとするソーラーセル)が含まれる。
【0050】
ソーラーセルの表面電極は、電気伝導を提供することができるいずれかの適切な材料から製造されてもよい。例えば、表面電極は、ソーラーセル表面上に導電性ペーストを印刷(例えば、スクリーン印刷またはインクジェット印刷)することによって形成されてもよい。適切なペースト材料の具体的な例には、限定されないが、銀のペースト、銀を含有するガラスペースト、金のペースト、カーボンペースト、ニッケルペースト、アルミニウムペースト、透明導電性酸化物(TCO)(酸化インジウムスズ(ITO)または酸化アルミニウム亜鉛(AZO)など)が含まれる。
【0051】
配線部材は、しかしながら、銅、銀、アルミニウム、金、ニッケル、カドミウムおよびそれらの合金などのいずれかの高導電性材料から形成されてもよい。
【0052】
ソーラーセルの表面電極は、いずれかの適切なパターンにあってもよく、表面電極と配線部材との間の接続が、いずれかの適切な形態であってもよい。
【0053】
例えば、ウエハをベースとするソーラーセルモジュールにおいて、各ソーラーセルが、前面電極および背面表面電極を含んでなってもよく、ここで前面電極は、複数の並列の導電性フィンガー、および導電性フィンガーと垂直かつそれに接続する2本以上の導電性母線を含んでなってもよく、背面表面電極は、導電性ペーストの層および2本以上の導電性母線を含んでなってもよい。ある種の実施形態において、導電性フィンガーおよび導電性母線は銀ペーストから形成され、背面電極に含まれる導電性ペーストの層は、アルミニウムペーストから形成されてもよい。そのような実施形態において、配線部材は、本明細書に開示される導電性接着剤を介して前面および背面電極の母線に接着することによって、前面および背面表面電極に接続される。
【0054】
さらなる実施形態において、ソーラーセルに含まれる前面および/または背面表面電極には、母線が含まれなくてもよい。すなわち、例えば、各ソーラーセルは、母線を含まず、複数の導電性フィンガーのみから形成される前面電極と、導電性ペーストの層および2本以上の導電性母線から形成される背面電極とを含んでなる。そのような実施形態において、配線部材は、導電性接着剤を介して導電性フィンガーに接着することによって前面電極に、および導電性接着剤を介して母線に接着することによる背面電極に接続される。あるいは、各ソーラーセルは、複数の導電性フィンガーおよび2本以上の母線から形成される前面電極と、母線を含まず、導電性ペーストのみから形成される背面電極とを含んでなる。そのような実施形態において、配線部材は、導電性接着を介して母線に接着することによって前面電極に、および導電性接着剤を介して導電性ペーストに接着することによって背面表面電極に接続される。あるいは、各ソーラーセルは、母線を含まず、複数の導電性フィンガーのみから形成される前面電極と、母線を含まず、導電性ペーストのみから形成される背面表面電極とを含んでなる。そのような実施形態において、配線部材は、導電性接着剤を介して導電性フィンガーに接着することによって前面電極に、および導電性接着剤を介して導電性ペーストに接着することによって背面電極に接続される。
【0055】
薄膜ソーラーセルモジュールの形態において、相対する表面電極は、典型的に、透明TCO層または金属グリッドから形成される。ある種の実施形態において、背面電極は、金属膜(例えば、Al、TiN、Zn、Mo、ステンレス鋼)から形成されてもよい。そのような実施形態において、配線部材は、導電性接着剤を介して電極に接着することによって電極に接続されてもよい。しかしながら、ある種の実施形態において、母線が使用されて、かつ各電極に接続されてもよく、配線部材は、導電性接着剤を介して母線に接着することによって電極に接続されてもよい。
【0056】
フルオロエラストマーをベースとする導電性接着剤を介して表面電極に配線部材を接着する時に、いずれかの適切なプロセスが使用されてもよい。一実施形態において、このプロセスは、フルオロエラストマーをベースとするエラストマー材料、導電性粒子、任意選択の架橋剤および他の添加剤を溶媒(例えば、メチルイソブチルケトンまたはメチルエチルケトン)で混合および溶解するステップと、配線部材の片面または両面上に溶液をキャストし、続いて乾燥させるステップと、ソーラーセルの表面電極上にコーティングされた配線部材を積層するステップとを含んでよい。あるいは、このプロセスは、フルオロエラストマーをベースとするエラストマー材料、導電性粒子、任意選択の架橋剤および他の添加剤を溶媒(例えばメチルイソブチルケトンまたはメチルエチルケトン)で混合および溶解するステップと、ソーラーセルの表面電極上に溶液をキャストし、続いて乾燥させるステップと、表面電極のコーティングされた表面上に配線部材を積層するステップとを含んでよい。さらなる実施形態において、このプロセスは、最初に、フルオロエラストマーをベースとする導電性組成物の予め形成された膜またはシートを調製するステップと、次いで、予め形成された導電性膜またはシートを間に用いて、表面電極上に配線部材を積層するステップとを含んでなってもよい。また、予め形成された導電性膜またはシートは、キャスティング(剥離膜上)、押出成形、カレンダリングなどのいずれかの適切な方法によって調製されてもよい。
【0057】
以下の実施例によって実証されるように、従来のシリコーンをベースとする導電性接着剤と比較して、フルオロエラストマーをベースとする導電性接着剤は、非常に改善された熱サイクル耐性を示すことが見出された。
【0058】
以下の実施例および比較例は、1種以上の実施形態の特定の詳細を明かにするために提供される。しかしながら、記載される特定の詳細に実施形態が限定されないことは理解されよう。
【実施例】
【0059】
材料:
・シリコーン:商標名Tonsan 1521でBeijing TONSAN Adhesive Co.,Ltd(中国)から得られるシリコーンシーラント;
・Ag:Kunming Noble Metal Electronic Materials Co.Ltd.(中国)から得られる2〜4μmの粒径を有する銀フレーク;
・フルオロエラストマー−1(FE−1):>99重量%のフッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマーおよび<1重量%の硫酸バリウムを含んでなり、20の公称粘度(121℃で測定)を有し、かつ商標名Viton(登録商標)A200でDuPontから得たフルオロエラストマー組成物;
・フルオロエラストマー−2(FE−2):>99重量%のフッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマーおよび<1重量%の硫酸バリウムを含んでなり、50の公称粘度(121℃で測定)を有し、かつ商標名Viton(登録商標)A500でDuPontから得たフルオロエラストマー組成物;
・フルオロエラストマー−3(FE−3):>95重量%のフッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマー、<1重量%のベンジルトリフェニルホスホニウム4,4’−<トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチリデン>ジフェノール塩(1:1)、<2重量%の4,4’−[2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチリデン]ジフェノール、および<1重量%の硫酸バリウムを含んでなり、商標名Viton(登録商標)VTRでDuPontから得たフッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン組成物;
・フルオロエラストマー−4(FE−4):>98重量%のフッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレンターポリマーおよび<1重量%の硫酸バリウムを含んでなり、商標名Viton(登録商標)GF 200SでDuPontから得たフルオロエラストマー;
・E/MA:62重量%のメチルアクリレートを含んでなり、かつ22のMooney粘度(ML1+4,100℃)を有するエチレン/メチルアクリレートコポリマー;
・ペルオキシド:Sinopharm Chemical Reagent Co.,Ltd(中国)から得た1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;
・TAIC:Diak(商標)−7の商標名でDuPontから得られるトリアリルイソシアヌレート;
・酸化防止剤−1:Naugard(登録商標)445の商標名でChemtura Corporation(米国)から得られる4,4’−ビス(アルファ,アルファ−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン;
・酸化防止剤−2:Sinopharm Chemical Reagent Co.,Ltdから得たブチルヒドロキシトルエン;
・ZnO:Sinopharm Chemical Reagent Co.,Ltdから得たZnO;
・VC−30:DuPontから得たViton(登録商標)Curative30;
・VC−20:DuPontから得たViton(登録商標)Curative20;
・カーボンブラック(CB):Cancarb Ltd.(カナダ)から得たThermax(商標)Floform N990ミディアムサーマルカーボンブラック;
・ウォラストナイト:商標名Tremin 238 600ESTでQuarzwerke GmbH(ドイツ)から得た表面処理ウォラストナイト充填剤、
・MgO:商標名Kyowa Mag 150で協和化学工業社(日本)から得られる酸化マグネシウム;
・Ca(OH)2:Jingjiang City ChangFeng Trade Co.,Ltd.(中国)から得た水酸化カルシウム;
・MIBK:Sinopharm Chemical Reagent Co,Ltd.から得たメチルイソブチルケトン;
・シランカップリング剤(SCA):商標名KBM403で信越化学工業(日本)から得られる3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン;
・ECA−1:シリコーンをベースとする導電性接着剤(全固体含有量に基づき、最終Ag濃度は78重量%)であって、(i)すり鉢で2分間、2.2gのシリコーンおよび3.9gのAgを粉砕するステップと、(ii)すり鉢にさらに3.9gのAgを添加して、8分間粉砕を継続し、ECA−1を得るステップとから調製されたもの;
・ECA−2:フルオロエラストマーをベースとする導電性接着剤(全固体含有量に基づき、最終Ag濃度は78重量%)であって、(i)室温で、2本ロールミル中、20分間、119gのFE−2、7.1gのVC−30、2.4gのVC−20、71.5gのウォラストナイトを調合し、5gのMIBK中に2グラムの上記の製造された混合物を溶解して、第1の溶液を形成するステップと、(ii)室温で、2本ロールミル中、20分間、155gのFE−2、37gのMgOおよび7.8gのCa(OH)
2を調合し、5gのMIBK中に2グラムの上記の製造された混合物を溶解して、第2の溶液を形成するステップと、(iii)ステップ(ii)からの第2の溶液中で7.4gのAgを混合し、すり鉢で2分間、混合物を粉砕するステップと、(iv)7.4のAgを混合物に添加し、すり鉢でさらに3分間、粉砕するステップと、(v)0.2gのSCAおよびステップ(i)からの第1の溶液を混合物に添加し、すり鉢で5分間、粉砕して、導電性接着剤を得るステップとから調製されたもの;
・ECA−3:フルオロエラストマーをベースとする導電性接着剤(全固体含有量に基づき、最終Ag濃度は78重量%)であって、(a)第1の溶液において、119gのFE−2が153gのFE−1によって置き換えられ、71.5gのウォラストナイトが34.6gのCBによって置き換えられ、かつ(b)第2の溶液において、155gのFE−2が155gのFE−1によって置き換えられたことを除き、ECA−2で使用された方法と同様に調製されたもの;
・ECA−4:フルオロエラストマーをベースとする導電性接着剤(全固体含有量に基づき、最終Ag濃度は78重量%)であって、第1の溶液において、119gのFE−2が131gのFE−2によって置き換えられ、71.5gのウォラストナイトが58.6gのCBによって置き換えられたことを除き、ECA−2で使用された方法と同様に調製されたもの;
・ECA−5:フルオロエラストマーをベースとする導電性接着剤(全固体含有量に基づき、最終Ag濃度は78重量%)であって、(a)第1の溶液において、119gのFE−2が72.4gのFE−1および72.4gのFE−2によって置き換えられ、71.5gのウォラストナイトが43.5gのウォラストナイトによって置き換えられたことを除き、ECA−2で使用された方法と同様に調製されたもの;
・ECA−6:フルオロエラストマーをベースとする導電性接着剤(全固体含有量に基づき、最終Ag濃度は78重量%)であって、(a)第1の溶液において、119gのFE−2は185gのFE−1によって置き換えられ、71.5gのウォラストナイトは省略され、かつ(b)第2の溶液において、155gのFE−2が155gのFE−1によって置き換えられたことを除き、ECA−2で使用された方法と同様に調製されたもの;
・ECA−7:フルオロエラストマーをベースとする導電性接着剤(全固体含有量に基づき、最終Ag濃度は78重量%)であって、(a)第1の溶液において、119gのFE−2が185gのFE−3によって置き換えられ、71.5gのウォラストナイトが省略され、かつ(b)第2の溶液において、155gのFE−2が155gのFE−3によって置き換えられたことを除き、ECA−2で使用された方法と同様に調製されたもの;
・ECA−8:フルオロエラストマーをベースとする導電性接着剤(全固体含有量に基づき、最終Ag濃度は78重量%)であって、(i)室温で、2本ロールミル中、20分間、90gのFE−4、10gのE/MA、2gのペルオキシド、1.5gのTAIC、0.1gの酸化防止剤−1、0.1gの酸化防止剤−2および3gのZnOを調合し、3.3gのMIBK中に2.2グラムの上記の製造された混合物を溶解して、溶液を形成するステップと、(ii)混合機(Thinky USA Inc.(米国)製、モデル名ARE−310)を使用して、2000rpmで2分間、7.8gのAgを、ステップ(i)からの溶液と混合して、FE−4:E/MAの重量比が9:1である導電性接着剤を得るステップとから調製されたもの;
・ECA−9:フルオロエラストマーをベースとする導電性接着剤(全固体含有量に基づき、最終Ag濃度は78重量%)であって、90gのFE−4が80gのFE−4によって置き換えられ、10gのE/MAが20gのEMAによって置き換えられ、最終導電性接着剤のFE−4:E/MAの重量比:が4:1であったことを除き、ECA−8で使用された方法と同様に調製されたもの;
・ECA−10:フルオロエラストマーをベースとする導電性接着剤(全固体含有量に基づき、最終Ag濃度は78重量%)であって、90gのFE−4が70gのFE−4によって置き換えられ、10gのEMAが30gのE/MAによって置き換えられ、最終導電性接着剤のFE−4:E/MAの重量比が7:3であったことを除き、ECA−8で使用された方法と同様に調製されたもの;
・c−Siセル(c−Si):商標名XS125−165R 5”でMotech(Suzhou)Renewable Energy Co.,Ltd.(中国)から得られる単結晶ソーラーセルであって、125×125mm(±0.5mm)の寸法を有し、一対の幅1.6mmの銀母線および一対の幅2.8mmの銀/アルミニウム連続ハンダパッドを含むもの;
・EVAシート(EVA):Wenzhou RuiYang Photovoltaic Material Co.Ltd.(中国)から得られるRevax(商標)767エチレン酢酸ビニル(EVA)シート(厚さ500μm);
・ガラスシート(GS):Dongguan CSG Solar Glass Co.,Ltd.(中国)から購入した厚さ3.2mmのテンパードガラス;
・TPTバックシート(TPT):Krempel Group(ドイツ)から得られた光起電性モジュール用Akasol(商標)PTL 3HR 1000Vバックシート。
【0060】
比較例CE1および実施例E1〜E6
CE1において、1−セルモジュールを以下の通りに調製した:(i)ECA−1をCuストリップ(幅2mmおよび厚さ105μm)上にキャスティングし、(ii)2つのECAコーティングCuストリップを、c−Siセルの前面上で2本の母線のそれぞれに取り付け、他の2つのECAコーティングCuストリップを、c−Siセルの背面上で2つのハンダパッドのそれぞれに取り付け、(iii)ハンダ付けによって2つの前面ECAコーティングCuストリップを第1のSn/PdコーティングCuリボンと接続し、ハンダ付けによって2つの背面ECAコーティングCuストリップを第2のSn/PdコーティングCuリボンと接続し、(iv)2層のEVAの間にc−Siセルを配置し、次いで、GSの層をc−Siの前面に、およびTPTの層をc−Siセルの背面に配置し;(v)Meier ICOLAM(商標)10/08積層装置(Meier Vakuumtechnik GmbH(ドイツ))を使用して、1気圧の圧力および145℃の温度で15分間、アセンブリを積層して、第1および第2のSn/PdコーティングCuリボンのそれぞれがモジュールから延在する一端を有する最終的な1−セルモジュールを形成する。
【0061】
E1において、1−セルモジュールを以下の通りに調製した:(i)4つのCuストリップ(幅2mmおよび厚さ105μm)を提供し;(ii)Cuストリップの片面上にECA−2をキャスティングし、続いて、空気中で1時間、次いで、115℃で10分間乾燥させ;(iii)c−Siセルの前面上で2本の母線上にECA−2をキャスティングし、続いて、空気中で1時間、次いで、115℃で10分間乾燥させ、c−Siセルの背面上で2つのハンダパッド上にECA−2をキャスティングし、続いて、空気中で1時間、次いで、115℃で10分間乾燥させ;(iv)CuストリップのECA−2コーティング層が、2本の母線のECA−2コーティング層と接触するように、2本の母線のそれぞれの上に2つのECAコーティングCuストリップを位置合わせし、CuストリップのECA−2コーティング層が、2つのハンダパッドのECA−2コーティング層と接触するように、2つのハンダパッドのそれぞれの上に他の2つのECAコーティングCuストリップを位置合わせし;(v)ハンダ付けによって2つの前面Cuストリップを第1のSn/PdコーティングCuリボンと接続し、ハンダ付けによって2つの背面Cuストリップを第2のSn/PdコーティングCuリボンと接続し;(vi)2層のEVAの間にc−Siセルを配置し、次いで、GSの層をc−Siの前面に、およびTPTの層をc−Siセルの背面に配置し;(vii)Meier ICOLAM(商標)10/08積層装置(Meier Vakuumtechnik GmbH(ドイツ))を使用して、1気圧の圧力および145℃の温度で15分間、アセンブリを積層して、第1および第2のSn/PdコーティングCuリボンのそれぞれがモジュールから延在する一端を有する最終的な1−セルモジュールを形成する。
【0062】
E2において、ECA−2の代わりにECA−3が使用されたことを除き、E1に記載されるものと同様の方法で1−セルモジュールを調製した。
【0063】
E3において、ECA−2の代わりにECA−4が使用されたことを除き、E1に記載されるものと同様の方法で1−セルモジュールを調製した。
【0064】
E4において、ECA−2の代わりにECA−5が使用されたことを除き、E1に記載されるものと同様の方法で1−セルモジュールを調製した。
【0065】
E5において、ECA−2の代わりにECA−6が使用されたことを除き、E1に記載されるものと同様の方法で1−セルモジュールを調製した。
【0066】
E6において、ECA−2の代わりにECA−7が使用されたことを除き、E1に記載されるものと同様の方法で1−セルモジュールを調製した。
【0067】
E7において、ECA−2の代わりにECA−8が使用されたことを除き、E1に記載されるものと同様の方法で1−セルモジュールを調製した。
【0068】
CE1およびE1〜E7で調製された各モジュールに関して、Spi−Sun Simulator(商標)3500SLP(Spire Corporation(米国)を使用して、調製されたモジュールの電力出力(P
Initial)、ならびに熱サイクル試験(P
TC)の50、100、150および200サイクルの後のモジュールの電力出力を測定した。熱サイクルの様々なサイクル後の電力損失(P
Loss)は以下の通りに算出され、表1に示した。
【0069】
P
Loss=(P
TC−P
Initial)/P
Initial
熱サイクルの間、ETCU 110 Solar Panel Environmental Test Chamber(Thermal Product Solutions(米国)製)を使用して試験を実行し、各サイクルにおいて、チャンバーの温度を最初は25℃に設定し、1℃/分の速度で−40℃まで低下させ、55分間−40℃で安定させ、1℃/分の速度で85℃まで増加させ、55分間85℃で安定させ、次いで、1℃/分の速度で25℃まで再び低下させた。
【0070】
実施例によって実証されるように、シリコーンをベースとする導電性接着剤が使用された場合(CE1)、ソーラーセルモジュールの効率は、熱サイクル試験の200サイクル後、7%まで低下した。しかしながら、フルオロエラストマーをベースとする導電性接着剤が使用される場合、モジュール効率の減少は熱サイクル試験後、1%以内に維持された。
【0071】
【表1】
【0072】
実施例E8
E8において、1−セルモジュールを以下の通りに調製した:(i)ECA−6(すなわち、厚さ188μmのPET膜)を剥離膜上にキャスティングし、続いて、115℃で10分間乾燥させ、切断することによって、導電性接着剤(ECA)ストリップ(幅2mmおよび厚さ50μm)を調製し;(ii)145℃に設定されたホットプレート上で5秒間、c−Siセルの前面上で2本の母線およびc−Siセルの背面上の2つのハンダパッドをECAストリップで被覆し;(iii)ECAストリップから剥離膜を取り外し、各ECAストリップ上にCuストリップ(幅2mm)を位置合わせし;(iv)ハンダ付けによって2つの前面Cuストリップを第1のSn/PdコーティングCuリボンと接続し、ハンダ付けによって2つの背面Cuストリップを第2のSn/PdコーティングCuリボンと接続し;(vi)2層のEVAの間にc−Siセルを配置し、次いで、GSの層をc−Siの前面に、およびTPTの層をc−Siセルの背面に配置し;(vii)Meier ICOLAM(商標)10/08積層装置(Meier Vakuumtechnik GmbH(ドイツ))を使用して、1気圧の圧力および145℃の温度で15分間、アセンブリを積層して、第1および第2のSn/PdコーティングCuリボンのそれぞれがモジュールから延在する一端を有する最終的な1−セルモジュールを形成する。
【0073】
実施例E9〜E12
E9〜E12のそれぞれにおいて、導電性接着剤(ECA−9、ECA−2、ECA−8またはECA−10、下記表2を参照のこと)をCu箔の片面上にキャスティングし、続いて、空気中で1時間、次いで、115℃で10分間乾燥させた。ECAコーティングの最終的な厚さは、約50μmであると測定された。次いで、ECAコーティングを含まないストリップ(長さ約5cm)の一端を残して、コーティングされたCu箔を幅1.5mmのストリップに切断した。ECAコーティングが母線に接着するように、コーティングされたCuストリップを、15分間の1気圧および145℃の真空積層によってc−Siセルの前面母線上に積層した。剥離ステーション
【0074】
【0075】
を使用して、約300mm/分の剥離速度で、Cuストリップと母線との間の180°剥離強度を測定した。結果を表2に示す。
【0076】
本明細書で実証されるように、FEをベースとするECAへのE/MAの添加によって、Cuストリップと母線との間で、より改善された接着強度を提供することができた。
【0077】
【表2】
本願明細書に記載の主な発明につき列記する。
[1]
少なくとも1つのソーラーセルと、少なくとも1つの配線部材とを含んでなるソーラーセルモジュールであって、
(i)前記少なくとも1つのソーラーセルが、少なくとも1つの表面電極を有し、かつ前記少なくとも1つの配線部材が、導電性接着剤を介して、前記少なくとも1つの表面電極に接続され;
(ii)前記導電性接着剤が、エラストマーマトリックスと、接着剤組成物に含まれる全成分の重量%が合計100重量%となるように前記エラストマーマトリックスに分散された40〜90重量%の導電性粒子と、を含んでなる接着剤組成物から形成され;かつ
(iii)前記エラストマーマトリックスが、少なくとも1種のフルオロエラストマーを含んでなる、ソーラーセルモジュール。
[2]
前記エラストマーマトリックスが、架橋剤によって架橋される少なくとも1種のフッ化ビニリデン含有フルオロエラストマーを含んでなる、[1]に記載のソーラーセルモジュール。
[3]
前記架橋剤が、ビスフェノール化合物、ジアミノ化合物、アミノフェノール化合物、アミノシロキサン化合物、アミノシラン、フェノールシラン、ペルオキシドおよびそれらの2種以上の組み合わせからなる群から選択される、[2]に記載のソーラーセルモジュール。
[4]
前記少なくとも1種のフッ化ビニリデン含有フルオロエラストマーが、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマーである、[2]に記載のソーラーセルモジュール。
[5]
前記エラストマーマトリックスが前記少なくとも1種のフルオロエラストマーから本質的になる、[1]に記載のソーラーセルモジュール。
[6]
前記エラストマーマトリックスが、前記少なくとも1種のフルオロエラストマーと、少なくとも1種のエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーエラストマーと、を含んでなり、前記少なくとも1種のフルオロエラストマーが、前記エラストマーマトリックスの全重量に基づき、65重量%以上の濃度で存在する、[1]に記載のソーラーセルモジュール。
[7]
前記少なくとも1種のエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーエラストマーが、エチレンの重合単位と、前記エチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーエラストマーの全重量に基づき、40〜90重量%、または好ましくは50〜80重量%、またはより好ましくは50〜75重量%の少なくとも1種のアルキル(メタ)アクリレートの重合単位と、を含んでなる、[6]に記載のソーラーセルモジュール。
[8]
前記少なくとも1種のエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーエラストマーが、エチレン/メチルアクリレートコポリマー、エチレン/エチルアクリレートコポリマー、エチレン/ブチルアクリレートコポリマーからなる群から選択される、[6]に記載のソーラーセルモジュール。
[9]
前記導電性粒子が金属粒子および非金属粒子から選択される、[1]〜[8]のいずれか一項に記載のソーラーセルモジュール。
[10]
前記導電性粒子が金属粒子であるか、または好ましくは、前記導電性粒子が、Au、Ag、Ni、Cu、Al、Sn、Zn、Ti、Sn、Bi、W、Pbおよびそれらの2種以上の合金の粒子からなる群から選択されるか、またはより好ましくは、前記導電性粒子が、Cu、Ag、Niおよびそれらの合金の粒子から選択されるか、またはさらにより好ましくは、前記導電性粒子がAg粒子である、[9]に記載のソーラーセルモジュール。
[11]
前記接着剤組成物の全重量に基づき、前記導電性粒子の40〜85重量%または45〜83重量%が前記エラストマーマトリックスに分散される、[1]〜[8]のいずれか一項に記載のソーラーセルモジュール。
[12]
前記少なくとも1種のソーラーセルが前面電極および背面電極を有し、かつ前記導電性接着剤を介して前記前面電極に接続される1種以上の前面配線部材、および前記導電性接着剤を介して前記背面電極に接続される1種以上の背面配線部材がある、[1]〜[8]のいずれか一項に記載のソーラーセルモジュール。
[13]
前記少なくとも1種のソーラーセルがウエハをベースとするソーラーセルである、[12]に記載のソーラーセルモジュール。
[14]
前記少なくとも1種のソーラーセルが薄膜ソーラーセルである、[12]に記載のソーラーセルモジュール。