【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するため、第1の発明は、例えば、
図1Aから
図5Bに示すように、
シリンダ装置を次のように構成した。
ハウジング2内に検出対象用のピストン12を昇降可能に挿入する。作動用の圧力流体
が供給及び排出される駆動室32を前記ピストン12の上側に設ける。前記ピストン12
に出力ロッド13を連結する。前記ハウジング2の上壁2aに検出弁52を設ける。前記
検出弁52のケーシング70は、前記上壁2aに上下方向に延びるように形成された装着
孔54に取り付けられる。前記ケーシング70に検出部材73を保密状に挿入する。その
検出部材73は、下限位置Lに下降された前記ピストン12の上部に接当または当該ピス
トン12の近傍位置へ下降する進出位置Aと、所定の上昇領域に上昇された前記ピストン
12の上部によって上昇される後退位置Rとに切り換えられ、検出用の加圧流体の流路4
5bを開閉する。前記検出部材73を進出手段74によって前記進出位置Aへ押
し、前記検出部材73は、前記駆動室32の周壁32aに上下方向に形成される溝77によって案内される
【0006】
従って、本発明は次の効果を奏する。
前記検出弁の検出部材は、進出手段によって、下限位置に下降された前記ピストンの上
部に接当した位置または近接した位置に下降されると共に、そのピストンの上昇によって
後退位置へ上昇される。このように、ピストンの昇降に追従させて検出部材を広範囲に昇
降できる。従って、前記検出弁は、ピストンの作動状態を広い範囲で検出できる。
そして、前記検出部材は、前記駆動室の前記周壁によって案内される。
この場合、検出部材を前記周壁によって精度よく案内できる。
【0007】
また、第2の発明は、シリンダ装置に関する発明であって、例えば
図1Aから
図5Bに
示すように、次のように構成したものである。
ハウジング2内に昇降ピストン11及び検出対象用の倍力ピストン12を昇降可能に挿
入する。前記昇降ピストン11に出力ロッド13を連結する。前記倍力ピストン12に作
用させた作動用の圧力流体の力を倍力機構40によって倍力変換して前記出力ロッド13
に伝達する。その圧力流体が駆動室32に供給及び排出される。前記ハウジング2の上壁
2aに検出弁52を配置する。前記検出弁52のケーシング70は、前記上壁2aに上下
方向に延びるように形成された装着孔54に取り付けられる。前記ケーシング70に検出
部材73を保密状に挿入する。その検出部材73は、下限位置Lに下降された前記倍力ピ
ストン12の上部に接当または当該倍力ピストン12の近傍位置へ下降する進出位置Aと
、所定の上昇領域に上昇された前記倍力ピストン12の上部によって上昇される後退位置
Rとに切り換わって、検出用の加圧流体の流路45bを開閉する。前記検出部材73を進
出手段74によって前記進出位置Aへ押
し、前記検出部材(73)は、前記駆動室(32)の周壁(32a)に上下方向に形成される溝(77)によって案内される。
【0008】
従って、上記の本発明は次の効果を奏する。
前記検出弁の検出部材は、進出手段によって、下限位置に下降された前記倍力ピストン
の上部に接当した位置または近接した位置に下降されると共に、その倍力ピストンの上昇
によって後退位置へ上昇される。このように、倍力ピストンの昇降に追従させて検出部材
を広範囲に昇降できる。従って、前記検出弁は、倍力ピストンの作動状態を広い範囲で検
出できる。
しかも、上記のハウジング内に設けられて外部から観察することができない倍力ピスト
ンの作動状態を検出弁によって確実に検出できる。
そして、前記検出部材は、前記駆動室の前記周壁によって案内される。
この場合、検出部材を前記周壁によって精度よく案内できる。
【0009】
第1及び第2の発明に係るシリンダ装置には、下記(1)〜(5)の構成を加えることが好ましい。
【0010】
(1) 前記進出手段74は、前記ケーシング70内に装着されたバネ75を備える。そのバネ75は、前記駆動室32から前記検出部材73に作用する前記圧力流体の圧力に抗するように前記検出部材73を前記進出位置Aへ付勢する。
この場合、バネ力によって前記検出部材73を進出位置Aへ確実に進出できる。
【0011】
(2) 前記検出部材73は、中空状に形成され、その検出部材73の下部で前記バネ75の下端を受け止めるとともに、前記ケーシング70の上部で前記バネ75の上端を受け止める。
この場合、前記バネ75を検出部材73の中空部73aに挿入することで全長が長いバネ75を採用することと、検出弁52の全高を小さくすることとを両立できる。このため、簡素な構造で検出部材73の進退長さを大きくできる。
【0012】
(3) 前記流路45bは、前記進出位置Aに下降した前記検出部材73の上部近傍で前記ケーシング70に設けられた入口孔80を有し、前記検出部材73が前記入口孔80を開閉する。
この場合、上記の検出部材73の後退によって検出部材73の上部近傍で入口孔80を閉じて、ピストン12の作動状態を即座に検知できる。
【0014】
(5) 前記検出部材73を前記進出位置Aで受け止めるストッパ78を前記駆動室32の周壁32aに設ける。
この場合、ストッパ78を検出弁52の外部に設けることで、その検出弁52の構造を簡素にできる。
【0015】
第2の発明にかかるシリンダ装置には、次の構成を加えることが好ましい。
前記倍力機構40が前記出力ロッド13を倍力駆動するときに前記検出部材73が前記流路45bを開閉する。
この場合、外部から観察できない倍力機構40の作動状態を前記検出弁52によって確実に検出できる。