特許第6298359号(P6298359)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6298359
(24)【登録日】2018年3月2日
(45)【発行日】2018年3月20日
(54)【発明の名称】発光装置を備えた安全帯
(51)【国際特許分類】
   A62B 35/00 20060101AFI20180312BHJP
【FI】
   A62B35/00 A
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-109417(P2014-109417)
(22)【出願日】2014年5月27日
(65)【公開番号】特開2015-223292(P2015-223292A)
(43)【公開日】2015年12月14日
【審査請求日】2017年4月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000223687
【氏名又は名称】藤井電工株式会社
(72)【発明者】
【氏名】上月 章智
【審査官】 菅家 裕輔
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−229721(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3166685(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3171334(JP,U)
【文献】 特開2011−84838(JP,A)
【文献】 特開平9−209204(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0313328(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A62B 35/00
A41D 1/00
A41D 13/01
E04G 21/32
G09F 13/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体に装着する人体ベルトと、
係止物と身体とを連結するランヤードと、
前記人体ベルトに前記ランヤードを連結するランヤード連結環を設けた安全帯において、
前記安全帯は、発光部と光源部とからなる発光装置を備えており、
前記発光部は、先端から入光すると全長にわたり発光するファイバーと光透過材と入光コネクターから構成され、
前記ファイバーを前記光透過材で覆い、
前記ランヤード連結環の機能を阻害しない状態で前記人体ベルトに前記光透過材を縫着し、
前記光源部は、LEDとバッテリーと出光コネクターとスイッチから構成され、
前記人体ベルトに前記光源部を着脱自在に取り付け、
前記発光部の入光コネクターと前記光源部の出光コネクターを接続することでファイバーが発光を可能とすることを特徴とする発光装置を備えた安全帯。
【請求項2】
前記人体ベルトは、肩掛けベルトと、腿掛けベルトと、前記肩掛けベルトと前記腿掛けベルトと身体との間で接触を和らげる為のパッドと、から構成され、前記パッドに前記発光部の光透過材を縫着したことを特徴とする請求項1に記載の発光装置を備えた安全帯。
【請求項3】
前記人体ベルトは、肩掛けベルトと、腿掛けベルトと、から構成され、前記人体ベルトに前記発光部の光透過材を縫着したことを特徴とする請求項1に記載の発光装置を備えた安全帯。
【請求項4】
前記人体ベルトは、身体の胴回りを巻き回しする胴ベルトと、前記胴ベルトと身体との接触を和らげるためのパッドから構成され、前記パットに前記発光部の光透過材を縫着したことを特徴とする請求項1に記載の発光装置を備えた安全帯。
【請求項5】
前記人体ベルトは、身体の胴回りを巻き回しする胴ベルトから構成され、前記人体ベルトに前記発光部の光透過材を縫着したことを特徴とする請求項1に記載の発光装置を備えた安全帯。
【請求項6】
前記発光部は、前記ファイバーの両端、または一端にコネクターを設け、発光部としたことを特徴とする請求項1から請求項5に記載の発光装置を備えた安全帯。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、夜間などの暗い環境下において遠くからも視認できる発光装置を備えた安全帯に係るものである。
【背景技術】
【0002】
高所作業をする際、作業者は墜落防止用の胴ベルト型安全帯若しくはハーネス型安全帯を装着しているが、作業時間帯や作業現場によっては夜間や暗所で行わなければならない場合がある。その際、作業員の行動や位置が現場監督者や他の作業員から認識することが困難となる為、作業員の状況を把握し辛く、作業の連携が悪くなったり、不安全行動の喚起警告が遅れたりして、作業工程管理や安全管理に差し障りがある。
【0003】
このことを解消するために、夜間や暗所でも視認できる視認具が提案され、特許文献1に示すような、外部の光で反射するベルト取付反射パッドを胴ベルト型安全帯の胴ベルトやハーネス型安全帯の肩掛けベルト、若しくは腿掛けベルトに取り付けて対応する手法がある。
また、作業者は、特許文献2に示すような、自己発光する複数個のLEDを取り付けた安全ベストを胴ベルト型安全帯やハーネス型安全帯の上に装着する手法がある。
【0004】
このように、夜間や暗所での高所作業において、作業者は、ベルトにベルト取付反射パッドを取り付けて使用したり、安全ベストと墜落防止用安全帯2つの商品を着用して対応していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3166685号
【特許文献2】特開平9−209204号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のベルト取付反射パッドは、面ファスナーを用いて胴ベルト型安全帯やハーネス型安全帯のベルト部分に簡単に取り付けて使用できるのであるが、このベルト取付反射パッドは、外部からの光が遮断された場所では光を反射できず、光が弱い場所では反射パッドの反射光も弱くなり、作業者の存在を認識し難いという問題が発生していた。
【0007】
特許文献2のLEDを取り付けた安全ベストでは、LEDは自己発光するので、外部からの光が遮断された場所や外部からの光が弱い場所においても、周囲からの視認も可能となって、作業者の存在を確認しやすいものである。
しかしながら、高所作業において使用するには、作業者はハーネス型安全帯と安全ベストと、目的の違う二つの用具を装着することとなり、装着感はよくない。
また、安全ベストの形状によっては、ハーネス型安全帯の背中部分に配置しているランヤード連結環を覆ってしまう。その結果、ランヤードの取付け、取り外し等が困難となり、安全帯の機能を阻害してしまうこともあった。
【0008】
胴ベルト型安全帯の上に安全ベストを装着する場合もハーネス型安全帯の時と同様に、作業者は胴ベルトと安全ベストと目的の違う二つの用具を着用することとなり、装着感はよくない。
また、安全ベストの帯部すなわち作業者の胴回りを固定する締付ベルトは、胴ベルト型安全帯の胴ベルトの上に被さってしまうので、ランヤード連結環は安全ベストによって隠れてしまうこととなり、安全帯の機能を阻害してしまうこともあった。
【0009】
また、安全ベストは、電源部とLEDが一体化している構造なので、安全ベストが汚れたとしても、電源部は安全ベストから分離できず、更に、回路は防滴ではあるが、耐水性能を保有していないので、安全ベスト表面の汚れを落とすだけであり、洗濯することはできない構造となっている。
【0010】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、安全帯の機能を阻害しないで自己発光し、光源部を取り外すことによって洗濯ができる発光装置を備えた安全帯を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、身体に装着する人体ベルトXと、係止物と身体とを連結するランヤードYと、人体ベルトXのランヤードYを連結するランヤード連結環とを設け、発光部と光源部からなる発光装置を備えた安全帯である。
発光部は、先端から入光すると全長にわたり発光するファイバーと、光透過材と、入光コネクターとから構成され、このファイバーを光透過材で覆い、ランヤード連結環の機能を阻害しない状態で、光透過材を人体ベルトXに縫着する。
光源部は、LEDと、LED用のバッテリーと、出光コネクターと、スイッチとから構成され、人体ベルトXに着脱自在に取り付ける。
この光源部の出光コネクターと発光部の入光コネクターを接続して、光源部のスイッチを入れることによりファイバーが発光する発光装置を備えた安全帯を発明した。
【0012】
請求項2の発明の発光装置を備えた安全帯は、人体ベルトXが肩掛けベルトと、腿掛けベルトと、パッドから構成されたハーネス型安全帯であり、パッドに発光装置が取り付けられている。
【0013】
請求項3の発明の発光装置を備えた安全帯は、人体ベルトXが肩掛けベルトと腿掛けベルトから構成されたハーネス型安全帯であり、肩掛けベルト若しくは腿掛けベルトに発光装置を取り付けられている。
【0014】
請求項4の発明の発光装置を備えた安全帯は、人体ベルトXが身体の胴回りを巻き回しする胴ベルトとパッドとから構成された胴ベルト型安全帯であり、パッドに発光装置が取り付けられている。
【0015】
請求項5の発明の発光装置を備えた安全帯は、人体ベルトXが身体の胴回りを巻き回しする胴ベルトから構成された胴ベルト型安全帯であり、胴ベルトに発光装置が取り付けられている。
【0016】
請求項6の発明は、ファイバーへ入光するコネクターを、ファイバーの一端、または両端に取り付けて発光部としたものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の発光装置を備えた安全帯は、安全帯に自己発光する発光装置を取り付けていることから、安全帯の機能を阻害することなく夜間や暗所でも視認できる。また、発光装置の光源部を取り外すことで洗濯も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1実施例である、パッド5に発光装置1を設けたハーネス型安全帯6のパッド5の正面図である。
図2図1のA部の拡大図面である。
図3図1のB−B断面図である。
図4】本発明の第1実施例である、パッド5に発光装置1を設けたハーネス型安全帯の正面図である。
図5】本発明の光源部2と発光部3の概略図面である。
図6】本発明の第2実施例である、背当てベルト66に発光装置1を設けたハーネス型安全帯6’の正面図である。
図7図6のC部の拡大図である。
図8】本発明の第3実施例である、パッド7に発光装置1を設けた胴ベルト型安全帯8の正面図である。
図9】発光部3を人体ベルトXに縫着する他の方法1を示す説明図である。
図10】発光部3を人体ベルトXに縫着する他の方法2を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1から図4は、発光装置1を取り付けた安全帯の第1実施例を示す。
図6図7は、発光装置1を取り付けた安全帯の第2実施例を示す。
図8は、発光装置1を取り付けた安全帯の第3実施例を示す。
【0020】
発光装置1は、図1および図2図1のA部の拡大図)に示すように、光源部2と発光部3とから構成される。
まず、光源部2と発光部3の構造について説明する。
【0021】
光源部2は、図5に示すように、LED21と、LED21に電力を供給するバッテリー23と、スイッチ24と、出光コネクター25と、給電線26と、収納ケース28とから構成される。
このLED21は、給電線26でバッテリー23と連結し、その間にスイッチ24を設ける。また、LED21の発光点21aから出た光は出光コネクター25に集光できるように、LED21と出光コネクター25を収納ケース28に組み込む。
スイッチ24を入れるとLED21で発生した光は、出光コネクター25を通過して外部に出ていく。
【0022】
発光部3は、ファイバー31と光透過材33と入光コネクター35とから構成されている。
ファイバー31は、特殊プラスチック製の細い線条であり、その表面を荒らすことで、先端から光を入れると全長に亘って均一に光るものである。入光は、一端だけでなく両端からも可能である。ファイバー31の両端から入光する場合は、一端から入光するより発光量は多くなる。本実施例では、ファイバー31は、両端から入光する構造としている。
ファイバー31は、太さが0.2ミリから3.0ミリであり、発光時は熱をもたない。また、折り曲げにも強いので、例えば、ファイバー31を安全帯のパッドに取り付けた状態でも、パッドを洗濯することが可能である。
【0023】
光透過材33は、ファイバー31が発光した光を透過できる材料、例えば、ポリ塩化ビニールを使用する。ファイバー31は、この光透過材33で覆った状態で安全帯の必要箇所に縫着する。詳細については、後で記載する。
入光コネクター35は、光源部2の出光コネクター25に嵌合させて光を入光できる構造とする。
【0024】
図5に示すように、発光部3の入光コネクター35を光源部2の出光コネクター25に嵌合させることによって、光源部2で発生させたLED21の光は出光コネクター25と入光コネクター35を通ってファイバー31の端部に達する。この光でファイバー31は全長に亘って発光する。
また、図示しないが、光源部2にスイッチ24を設けないで常時LED21を発光させ、出光コネクター25と入光コネクター35を嵌合させることでファイバー31を発光させることも可能である。
【0025】
(第1実施例)
本発明の第1実施例の安全帯は人体ベルトXとランヤードYからなり、人体ベルトXは、図4に示すように、肩掛けベルト63と、腿掛けベルト64と、ランヤード連結環61と、パッド5とから構成されたハーネス型安全帯6で、発光装置1は、このパッド5に取り付けることができる。
パッド5は、肩掛けベルト63と人体との接触を和らげる為のものであり、肩掛けベルト63の背中での交差部分から両肩部まで連続した形状で、面ファスナー56で肩掛けベルト63に取り付けられる構造である。
図1に示すように、面ファスナー56は、オスの面ファスナー56aと、メスの面ファスナー56bとから構成される。また、図1の右側半分の面ファスナー56aと56bは、ベルトに取り付ける前の状態を示し、左側半分の面ファスナー56は、ベルトに取り付けた状態を示している。
パッド5は、図3図1のB−B断面図)に示すように、人体側の裏生地52と、クッション材51と、肩掛けベルト63側の表生地53と、縁取りテープ54と、から構成され、クッション材51を裏生地52と表生地53で挟み込み、縁取りテープ54で外周を縫着して形成している。
【0026】
図2図1のA部拡大図)に示すように、パッド5の表生地53には、光源部2の収納ケース28を入れることができる大きさの収納ポケット57が設けられている。この収納ポケット57は、その上方の一辺近傍とパッド5の表生地53とに収納ポケット開閉用面ファスナー572のオス、メスをそれぞれ縫製して開閉自在とし、下方に発光部3の入光コネクター35が通る大きさのコネクター孔571を設けている。
【0027】
図3に示すように、光透過材33は、ファイバー31が挿入できる大きさのファイバー孔331と、取付片333を有するチューブ状の成型品である。その光透過材33のファイバー孔331にファイバー31を挿通し、取付片333をパッド5の表生地53と縁取りテープ54で挟み込むようにする。その状態で、図1に示すように、光透過材33をパッド5の外周に沿うように表生地53に縫着する。
このように発光部3をパッド5の外周に縫着すると、パッド5を肩掛けベルト63に取り付けた際、ファイバー31は肩掛けベルト63と重なることがないので、視認性が確保できる。また、パッド5は肩掛けベルト63と人体との間に位置する構造なので、ランヤード連結環61はパッド5で覆われることはない。したがって、安全帯の機能を阻害することはなく、視認性も確保される。
尚、図1および図2に示すファイバー31は、光透過材33に覆われた状態でパッド5に取り付けられているので破線で図示すべきであるが、ファイバー31の取付位置を認識できるように実線で図示した。以下の図面においても同様である。
【0028】
(第2実施例)
本発明の第2実施例の安全帯は、図6に示すように、人体ベルトXが肩掛けベルト63’と、腿掛けベルト64’と、ランヤード連結環61と、背中部分で交差した肩掛けベルト63’の交差部分の下部に位置して肩掛けベルト63’の形状を保持するための背当てベルト66とから構成されたハーネス型安全帯6’であり、発光装置1はこの背当てベルト66に取り付けられている。
【0029】
図7(C部の拡大図)に示すように、この背当てベルト66の中央付近には、光源部2の収納ケース28を入れることができる大きさの収納ポケット67’を設ける。この収納ポケット67’は、第1実施例と同様に、その上方の一辺近傍と背当てベルト66とに収納ポケット開閉用面ファスナー572’のオス、メスをそれぞれ縫製して開閉自在とし、下方に発光部3の入光コネクター35が通る大きさのコネクター孔571’を設けてある。
第1実施例と同様、光透過材33のファイバー孔331にファイバー31を挿通し、取付片333を背当てベルト66の外周に沿うように縫着する。
図6に示すように、発光部3を背当てベルト66に縫着すると、肩掛けベルト63’の背中の交差部分に取り付けているランヤード連結環61と重なることはない。したがって、安全帯の機能を阻害することはなく、視認性も確保できる。
また、図示しないが、ファイバー31は背当てベルト66の外周ではなく、背当てベルト66の中央部に縫着してもよい。
また、図示しないが、背当てベルトがなく、肩掛けベルトと腿掛けベルトからなるハーネス型安全帯では、そのベルトに光源部を取り付け、発光部をベルトに縫着してもよい。
【0030】
(第3実施例)
本発明の第3実施例の安全帯は、図8に示すように、人体ベルトXが胴ベルト83とパッド7とから構成された胴ベルト型安全帯8であり、発光装置1はこのパッド7に取り付けられている。このパッド7は第1実施例のパッド5と同様、胴ベルト83と人体との接触を和らげるもの為のものであり、面ファスナー75で胴ベルト83に取り付けられる構造である。このパッド7の構造は図示しないが、第1実施例のパッド5と同様、人体側の裏生地とクッション材と表生地とから構成され、クッション材を裏生地と表生地で挟み込んでいる。
【0031】
パッド7の表生地には、光源部2の収納ケース28を入れることができる大きさの収納ポケット77が設けられている。この収納ポケット77は、その上方の一辺近傍とパッド7の表生地とに収納ポケット開閉用面ファスナー772のオス、メスをそれぞれ縫製して開閉自在とし、下方に発光部3の出光コネクター35が通る大きさのコネクター孔771が設けてある。
【0032】
第1実施例、第2実施例と同様、光透過材33のファイバー孔331にファイバー33を挿通し、取付片333をパッド7の外周に沿うように表生地に縫着する。
このように発光部3をパッド7に縫着すると、胴ベルト83に取り付けているランヤード連結環81の機能を阻害することはなく、視認性も確保できる。
【0033】
(第4実施例)
本発明の第4実施例の安全帯は、図示しないが、胴ベルトから構成された胴ベルト型安全帯であり、発光装置1はこの胴ベルトに取り付けられている。
この胴ベルトに、光源部の収納ケースを入れることができる大きさで、上方は収納ポケット開閉用面ファスナーを設け、下方に出光コネクターが通る大きさのコネクター孔を設けた収納ポケットを着脱自在に取り付ける。
【0034】
光透過材のファイバー孔331にファイバー31を挿通し、取付片333を胴ベルトの外周に沿うように胴ベルトに縫着する。
このように発光部を胴ベルトに装着すると、胴ベルトのランヤード連結環の機能を阻害することはなく、視認性も確保できる。
【0035】
また、光透過材33はファイバー31が発光した光を通過できる材料、例えば、ビニールシート(薄膜状の軟質シート)を使用し、図9に示すように、光透過材33の幅方向の中央でファイバー31を覆うような状態にし、幅方向の両端部を長さ方向に沿って、人体ベルトXに縫着してもよい。
【0036】
また、図10に示すように、光透過材33の幅方向に二つ折りにしてファイバー31をその折込箇所に位置させ、包み込むような状態にし、幅方向の端部を長さ方向に沿って人体ベルトXに装着してもよい。この図10は、裏生地52と、クッション材51と、表生地53と、から構成されたパッド5の表生地53に光透過材33を縫着した説明図である。
【0037】
また、図示しないが、光源部を安全帯ではなく、作業服のポケット等に入れて使用できるように、光源部の出光コネクターを延伸した構造にすることも同等の効果を期待できるものである。
【符号の説明】
【0038】
1 発光装置
2 光源部
21 LED
23 バッテリー
24 スイッチ
25 出光コネクター
26 給電線
28 収納ケース
3 発光部
31 ファイバー
33 光透過材
331 ファイバー孔
333 取付片
35 入光コネクター
5 パッド
51 クッション材
52 裏生地
53 表生地
54 縁取りテープ
56 面ファスナー
57 収納ポケット
571 コネクター孔
572 収納ポケット開閉用面ファスナー
6 ハーネス型安全帯
61 ランヤード連結環
63 肩掛けベルト
64 腿掛けベルト
66 背当てベルト
67 収納ポケット
7 パッド
75 面ファスナー
771 コネクター孔
772 収納ポケット開閉用面ファスナー
8 胴ベルト型安全帯
81 ランヤード連結環
83 胴ベルト
X 人体ベルト
Y ランヤード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10