特許第6298546号(P6298546)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6298546
(24)【登録日】2018年3月2日
(45)【発行日】2018年3月20日
(54)【発明の名称】パッケージ
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/10 20060101AFI20180312BHJP
   B65D 5/66 20060101ALI20180312BHJP
【FI】
   B65D85/10
   B65D5/66 331A
【請求項の数】20
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-575439(P2016-575439)
(86)(22)【出願日】2015年6月30日
(65)【公表番号】特表2017-525626(P2017-525626A)
(43)【公表日】2017年9月7日
(86)【国際出願番号】GB2015051918
(87)【国際公開番号】WO2016001660
(87)【国際公開日】20160107
【審査請求日】2017年2月10日
(31)【優先権主張番号】1411707.1
(32)【優先日】2014年7月1日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】500252844
【氏名又は名称】ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BRITISH AMERICAN TOBACCO (INVESTMENTS) LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100103285
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 順之
(74)【代理人】
【識別番号】100183782
【弁理士】
【氏名又は名称】轟木 哲
(72)【発明者】
【氏名】ホルフォード、スティーヴン
【審査官】 谷川 啓亮
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−046196(JP,A)
【文献】 特開2010−285220(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0235512(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0003143(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/00 − 85/28
B65D 85/575
B65D 35/44 − 35/54
B65D 39/00 − 55/16
B65D 5/00 − 5/76
A24F 15/00 − 15/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のタバコ産業製品を包装するためのものであって、使用時に開口部を形成する領域を有し、前記領域は1つ以上の弱化された線によって画定されるバリア材と、その領域に重なる2つ以上の層を有する多層ラミネート材から形成され、これら2つ以上の層の内の全ての層からではないが、1つ以上の層から形成されるタブを有するラベルとを含むパッケージ。
【請求項2】
タブはラベルの2つ以上の層の内の全ての層ではないが1つ以上の層から形成され、ラベルの2つ以上の層の残りの層に重なるように配置されること特徴とする請求項1記載のパッケージ。
【請求項3】
ラベルは一体に形成されることを特徴とする請求項1または2記載のパッケージ。
【請求項4】
ラベルは繰り返し封止可能であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項5】
ベルの2つ以上の層はそれぞれ1つ以上の弱化された線と重なることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項6】
タブは前記領域と重なるラベルのある位置でラベルと接合されることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項7】
タブは前記領域に完全に重なることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項8】
タブはパッケージの第1面に平行に、かつパッケージの第2面の方へと延びていることを特徴とする請求項1乃至7いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項9】
タブはパッケージの第1および第2面によって形成された縁部を越えて延びていることを特徴とする請求項8記載のパッケージ。
【請求項10】
タブはラベルに入れられる少なくとも1つの切り込みによって形成されることを特徴とする請求項1乃至9いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項11】
前記少なくともひとつの切り込みはタブの各側面において第1の方向へ延び、第1の方向と実質的に反対方向に終点があることを特徴とする請求項10記載のパッケージ。
【請求項12】
ラベルの層はタブの下側およびラベルに対して平らになるように横にした際にタブが重なる層の面を除いて互いに接着されることを特徴とする請求項11記載のパッケージ。
【請求項13】
タブは部分的にあるいは完全に、ラベルに形成された切り込み部へと延びるように配置されることを特徴とする請求項1乃至12いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項14】
切り込み部内のラベル領域は、接着剤が塗布されていないことを特徴とする請求項13記載のパッケージ。
【請求項15】
ラベルの少なくとも一部は、パッケージから着脱可能であることを特徴とする請求項1乃至14いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項16】
ラベルの一部は永久的にバリア材に接合されていることを特徴とする請求項1乃至15いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項17】
ラベルは、その下側の少なくとも一部に永久粘着剤を含むことを特徴とする請求項1乃至16いずれか1項記載のパッケージ。
【請求項18】
本体と蓋とを含み、かつ、請求項1乃至17いずれか1項記載のパッケージを含み、パッケージは本体と蓋によって包まれ、蓋は閉じた際にタブを捕捉し、折り曲げるように配されているタバコ産業製品用容器。
【請求項19】
2つ以上の層を有する多層ラミネート材からラベルを形成することと、ラベルのこれら2つ以上の層の内の全てではないが、1つ以上の層からタブを形成することと、ラベルをバリア材に接着させることとを含み、ラベルは使用時に開口部を形成し、1つ以上の弱化された線によって画定されるバリア材の領域に重なるように配置されるパッケージの製造方法。
【請求項20】
1つ以上のタバコ産業製品を包むためのバリア材の開口部を覆うラベルであって、前記開口部はバリア材に1つ以上の弱化された線によって画定され、ラベルは2つ以上の層を有する多層ラミネート材から形成され、これら2つ以上の層の内の全てではないが、1つ以上の層から形成されるタブを有するラベル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タバコ産業製品用パッケージ、特に、タブを有するラベルを含むパッケージに関するがこれに限定されるものではない。また、本発明はパッケージの製造方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
紙巻きタバコパックの取り出し口を繰り返し封止するためのラベルを供することは知られており、ラベルを使用する際、使用者が掴めるようこのラベルはプルタブを有する。ラベルは、取り出し口を覆うようにラベルを紙巻きタバコパックに繰り返し封止可能に接着するためにラベルの下面に永久粘着剤が塗布されている。
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様からのいくつかの実施態様では、1つ以上のタバコ産業製品を包装するためのものであって、使用時に開口部を形成する領域を有するバリア材と、その領域に重なる2つ以上の層から形成され、これら2つ以上の層の内の全ての層からではないが、1つ以上の層から形成されるタブを有するラベルとを含むパッケージが提供される。
【0004】
タブはラベルの2つ以上の層の内の全ての層ではないが1つ以上の層から形成することができ、ラベルの2つ以上の層の残りの層に重なるように配置することができる。
【0005】
ラベルは一体に形成することができ、および/またはラベルは繰り返し封止可能である。
【0006】
上記領域は1つ以上の弱化された線によって形成され、ラベルの2つ以上の層はそれぞれこれら1つ以上の弱化された線と重なることができる。
【0007】
タブは上記領域と重なるラベルのある位置でラベルと接合することができる。
【0008】
タブは上記領域に完全に重なるように配置される。
【0009】
タブはパッケージの第1面に平行に、かつパッケージの第2面の方へと延びている。
【0010】
タブはパッケージの第1および第2面によって形成された縁部を越えて延びている。
【0011】
タブはラベルに入れられる少なくとも1つの切り込みによって形成することができる。
【0012】
その少なくともひとつの切り込みはタブの各側面において第1の方向へ延び、第1の方向と実質的に反対方向に終点があってもよい。
【0013】
ラベルの層はタブの下側およびラベルに対して平らになるように横にした際にタブが重なる層の面を除いて互いに接着させることができる。
【0014】
タブは部分的にあるいは完全に、ラベルに形成された切り込み部へと延びるように配置されてもよい。
【0015】
切り込み部内のラベル領域は、接着剤が塗布されていない。
【0016】
ラベルの少なくとも一部は、パッケージから着脱可能である。
【0017】
ラベルの一部は永久的にバリア材に接合されている。
【0018】
ラベルは、その下側の少なくとも一部に永久粘着剤を含んでもよい。
【0019】
本発明の第2の態様からのいくつかの実施態様では、タバコ産業製品用容器が提供され、これは本体と蓋とを含み、かつ、上述のパッケージを含み、パッケージは本体と蓋によって包まれ、蓋は閉じた際にタブを捕捉し、折り曲げるように配されている。
【0020】
本発明の第3の態様からのいくつかの実施態様では、パッケージの製造方法が提供され、この方法は2つ以上の層からラベルを形成することと、ラベルのこれら2つ以上の層の内の全てではないが、1つ以上の層からタブを形成することと、ラベルをバリア材に接着させることとを含み、ラベルは使用時に開口部を形成するバリア材の領域に重なるように配置される。
【0021】
本発明の第4の態様からのいくつかの実施態様では、1つ以上のタバコ産業製品を包むためのバリア材の開口部を覆うラベルが提供され、ラベルは2つ以上の層から形成され、これら2つ以上の層の内の全てではないが、1つ以上の層から形成されるタブを有する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の実施例を添付する図面を参照して、あくまでも例示を目的として以下に説明する。
図1】複数の層から形成されるラベルを有し、ラベルの前面から上方に延びる少なくとも一つの層から形成されるタブを含む喫煙品用パッケージの斜視図である。
図2】複数の層から形成されるラベルを有し、ラベルの前面から上方に延びる少なくとも一つの層から形成されるタブを含む喫煙品用パッケージを収容する容器の斜視図である。
図3a】本明細書中に記載されたパッケージに使用するためのラベルの斜視図であり、このラベルは第1の層及び第2の層から形成されるもので、第1の層の切り込みによって形成された凹部へと平行に延びる第1の層から形成されたタブを含む。
図3b】本明細書中に記載されたパッケージに使用するためのラベルの斜視図であり、このラベルは第1の層及び第2の層から形成されるもので、ラベルの下方縁部でラベルの幅を横断して延びる第1の層の一部から形成されるタブを含む
図3c】本明細書中に記載されたパッケージに使用するためのラベルの斜視図であり、このラベルは第1の層及び第2の層から形成されるもので、ラベルの下方縁部でラベルの幅を部分的に横断して延びる第1の層の一部から形成されるタブを含む。
図3d(i)】本明細書中に記載されたパッケージに使用するためのラベルの斜視図であり、このラベルは第1の層及び第2の層から形成されるもので、第1の層の切り込みによって形成される凹部へと折り返される第2の層の材料から形成されるタブを含む。
図3d(ii)】図3d(i)のA−A’線に沿った図3d(i)のラベルの略断面図である。
図3e】本明細書中に記載されたパッケージに使用するためのラベルの斜視図であり、このラベルは第1の層及び第2の層から形成されるもので、第1の層から形成され、ラベルの下方縁部から延びたタブを含む。
図3f】本明細書中に記載されたパッケージに使用するためのラベルの斜視図であり、このラベルは第1の層及び第2の層から形成されるもので、第1の層の切り込みによって形成される凹部へと部分的に延びたタブを含む。
図4】本明細書中で説明するパッケージの形成方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明はタバコ産業製品用パッケージに関する。タバコ産業製品は、タバコ産業において製造または販売されるいかなる物品も意味し、典型的には、a)シガレット、シガリロ、シガー、パイプ用または手巻きシガレット用のタバコ(タバコ、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコ、またはタバコ代替え品をベースにしているかに拘わらない)、b)スナフ、スヌース、ハードタバコ、発熱するが燃焼しない製品などのタバコ、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコ、またはタバコ代替え品を導入した非喫煙製品、c)吸入器、錠剤、ガムなどのその他のニコチン送出手段を含む。このリストは限定を意図するものではなく、タバコ産業において製造または販売される製品の種類を単に例示したに過ぎない。
【0024】
本発明は例えば喫煙品用パッケージに関する。本明細書中の「喫煙品」なる用語はタバコ、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコまたはタバコ代替え品をベースにしているかに関係なく紙巻きタバコ、シガーおよびシガリロなどの喫煙可能な製品および発熱するが燃焼しない製品(即ち、熱を加えることによって、喫煙材を燃焼させずに喫煙材から風味が発せられる製品)なども含む。喫煙品は、喫煙者によって吸い込まれる気体流のためのフィルターと共に供されてもよい。
【0025】
図1はタバコ産業用製品、本実施例では喫煙品用パッケージ1の斜視図である。パッケージ1は喫煙品を収容するバリア材2を含み、喫煙品を封止梱包する。バリア材2はパッケージの領域4を画定する弱化された線3を有し、この領域は使用時に、喫煙品を取り出す開口部を形成する。
【0026】
本実施例では、領域4はパッケージ1の頂面1aおよび前面1b上を延びている。領域4はパッケージ1の1面あるいは2面、3面あるいはそれ以上の面に亘って延びてもよい。弱化された線3は実質的に本実施例では「U字」であるが、その他の例では完全な輪の形であってもよい。
【0027】
本実施例では、開口部はラベル5によって繰り返し封止可能に閉じられている。ラベル5は、領域4に重なる2つ以上の層から形成されている。特に本実施例ではラベル5は2つの層から形成され、第1の層5aはバリア材2から離れるように向いたラベル5の側を形成し、第2の層5bはバリア材の方に向いたラベル5の側を形成する。ラベル5はラベル5の層の内の1つ、本実施例では第1の層5aから形成されたタブ7を含む。ラベル5が3つ以上の層から作製される実施例ではタブ7はタバコ5の3つ以上の層の内の全てではないが1つ以上の層から形成することができる。本実施例のタブ7は、平らに折り曲げてラベル5に接して横たわるようにした際にラベル5の残りの層に重なるように配置される。ラベル5はバリア層に接着するその下面に永久粘着剤を含む。
【0028】
タブ7は弱化された線3によって画定された領域に重なる。タブ7は領域4に重なるラベル5上のある位置でラベル5から延びているが、別の例ではタブ7は領域4に重ならないラベル5上のある位置でラベルから延びてもよい。
【0029】
タブ7はタブ7が前方に引っ張られた際に第2層5bの領域12がタブ7の下で露出するように第1層5aのみに設けられた切り込みから形成されている。ラベル5の第1層5aおよび第2層5bは、層の間に塗布された接着剤により接着されるが、タブ7の真下の領域は、タブ7が第2層25bから引っ張り出すことができるように、接着剤は塗布されない。
【0030】
タブ7はユーザーが便利に掴むことができるように配されている。例えば、タブ7は、ユーザーがラベル5を開けるためにタブ7を掴み、喫煙品を取り出すために開口部を露出することができるように配されている。ユーザーによって掴まれるタブ7の外縁部は、本実施例では湾曲していて実質的に半円形を形成するが、実質的に三角形、正方形、楕円形あるいは長方形等の他の形も使用することができる。
【0031】
タブ7のそれぞれの側にある切り込みは、最初は第1の方向、本実施例では実質的に下方となる容器20の基部の方向へと延び、実質的に反対の方向、本実施例では上方となるパッケージ1の頂面1aの方向で、終点となる。切り込みをこのような幾何形状を有するように配置すると、タブ7を掴んで引っ張る時に、タブ7の縁部にあるラベル5がより破れにくくなる。タブ7を掴んで引っ張ると、タブ7に隣接する繰り返し封止可能なラベル5の部分に下方への力が作用する。タブ7のそれぞれの側の切り込みを、最初は第1の方向へと延び、実質的に反対方向で終点となるように配置すると、繰り返し封止可能なラベル5の前述の部分に作用する圧力は、ラベル5の大きい方の部分で分散し、従って、ラベル5がより破れにくくなる。
【0032】
パッケージ1は、ヒンジ式蓋付き紙巻きタバコ容器のような例えば固い厚紙製の外部容器(図1では示さず)内に供されるように配置される。
【0033】
ラベル5は、フラップの形をしていて、このフラップは、バリア材2に永久的に接着されたパッケージ1の後面1c上へと延びる部分(図示せず)を有する。ラベル5は永久粘着剤を有し、この粘着剤はラベル5のその下面の残りの部分を覆い、領域4内でラベル5をバリア材2に永久的に接着し、領域4の外方へと延びたラベル5の部分においては、ラベル5はバリア材2に着脱できるように貼り付けられ、領域4の周囲を封止する。本発明の別の実施例では、ラベル5は永久粘着剤ではなく、バリア材2の領域4へラベル5を接合する永久接着剤を有してもよい。さらに、ラベル5の全てまたは一部は、バリア材2から一緒に取り去ることができてもよく、例えば、一部を取り去ることができるようにラベル5を横断してミシン目線を設ける、あるいは、ラベル5を全て取り去ることができるようにバリア材2にラベル5を接着するための永久粘着剤のみを使用したりしてもよい。
【0034】
タブ7はパッケージ1の前面1bと重なるラベル5の部分から延び、パッケージ1の頂面1aと重なるラベル5の部分の方向へ突出する。代わりに、タブ7はパッケージのある第1の面と重なるラベル5の部分から延びてもよく、いかなる方向にも、すなわち、パッケージ1のある第2の面の方向へと突出してもよい。例えば、タブ7はパッケージ1の頂面1aと重なるラベル5の部分から延びてもよく、パッケージ1の前面1bと重なるラベル5の部分へと延びてもよい。タブ7は、ラベル5/パッケージ1のいかなる部分から延びてもよいし、ラベル5/パッケージ1のいかなる他の部分へと突出してもよい。
【0035】
本実施例では、タブ7は、パッケージ1の隣接する頂面1aおよび前面1bの境界線から形成される縁部11を越えて延びる。タブ7の後部の一部が、タブ7を掴むために前方へと引っ張ることができるように露出されるので、これによりタブ7は、縁部11を超えて延びていない場合よりも、より容易に掴むことができる。これとは別にタブ7は、隣接する前面と頂面から形成される縁部11と当接したり、縁部11に到達する前に終わってもよい。タブ7は、ラベル5が配置されたパッケージ1のあらゆる2つの隣接する第1および第2の面から形成される縁部を越えて延びる、縁部に接する、あるいは縁部に接する前に終わってもよい。
【0036】
タブ7および/またはラベル5の外面はロゴや文字が印刷されてもよい。
【0037】
バリア材2および/またはラベル5は、金属化プラスチックあるいは、プラスチック/金属ホイルラミネートのような材料から作成されてもよい。バリア材2およびラベル5は、同一の材料あるいは異なる材料から作成してもよい。バリア材2および/またはラベル5は、透明あるいは不透明の材料を含んでもよい。
【0038】
図2は、図1を参照して説明した喫煙品用パッケージ1を内包する容器20の斜視図である。パッケージ1は、本体20aと本体20aにヒンジ式に接続された蓋20bを有する容器20内に位置する。容器20は、ブランクから形成され、板紙あるいは、類似の折り畳み可能な材料から作製してもよい。容器20は、セロファンのような取り外し可能な層によって、上包してもよい。
【0039】
タブ7は、領域7´でラベル5に接続し、この領域から、パッケージ1の頂部の方へと上方に延びる。タブ7がラベル5に接続する領域7´は弱化された線によって画定されたバリア材2の領域4に重なる。
【0040】
容器20をユーザーが最初に開く前は、蓋20bは、容器本体20a上で閉じており、タブ7はラベル5上に折り曲げられていてもよく、蓋20bの前壁20b(i)によってその位置に保持されている。この最初の状態で、タブ7の下面は外方へ面していて、タブ7は容器本体20aの方向へと延びる。
【0041】
最初に喫煙品を取り出す際、ユーザーはタブ7を表に出すために、蓋20bをまず開ける。畳まれていたタブ7が元に戻され、パッケージ1の前面21bから角度を付けて突出する。タブ7は、パッケージ1の前面1bから5°から120°の間の角度で突出する。例えば、タブ7は前壁から約30°の角度で突出してもよい。
【0042】
容器を閉じ、パッケージ1を再封止するために、ユーザーは単に蓋20bを閉めればよい。本実施例では、閉める際に、蓋20bはタブ7を捕捉し、タブ7自体を元の折りたたまれた位置に戻るように配されている。蓋20bを閉めると、ラベル5はバリア材2の方向へと押され、ラベル5の下面上の永久粘着剤によって、ラベル5はバリア材に再度接着される。蓋20bの前壁20b(i)の下方縁部20b(ii)はタブ7の下面と係合し、最初の状態になるようにタブ7を再度折り曲げる。
【0043】
蓋20bが閉じる際にタブ7を捕捉し、タブ7が折れ曲がるように蓋20bが配されることは、容器20を次回以降開けたときに、タブ7が元の折り曲げられる前の状態に戻り、パッケージ1の前面1bから角度を付けて突出するので有利である。従って、容器が再度開けられる毎に、タブ7の位置がユーザーにとってわかりやすく示されるので、ラベル5を開けるためにタブ7をユーザーが簡単に掴むことができる。
【0044】
容器は、2つの別個の包装体を収容してもよく、それぞれが1包装体分の喫煙品を収容し、それぞれが独立したタブ付きラベルを有してもよい。
【0045】
図3(a)は、本明細書で説明したパッケージと共に使用するための本明細書で説明したラベルの代わりに使用するラベル30の斜視図である。ラベル30は、本明細書で説明したように、パッケージに接着される時に、ラベル30の外側に配置される第1層30aと、本明細書で説明したように、パッケージに接着される時に、パッケージに面するラベル30の内側に配置される第2層30bから形成される。タブ31は、第1層30aの一部から形成され、平らにすると、第1層30aの切り込み32によって形成された凹部の一部に延びる。図3(a)のラベル30の第1層30aと第2層30bは、それらの隣接した表面に亘って塗付された接着剤によって一緒に接着されるが、切り込み32によって囲まれた部分とタブ31の真下の部分には接着剤は塗布されていない。刻み線のような部分的に切りこみが入った弱化した線33が、タブ31がラベル30の残りの部分と接するタブ31の縁部に設けられ、このことによってタブ31を掴む時に、タブ31が簡単に持ち上がりラベル30から離れるようになる。上述のように、ラベル30がパッケージの開口部全体を繰り返し封止する際に使用するための、繰り返し封止可能な永久粘着剤がラベル30の下面に塗布され供されてもよい。
【0046】
ラベル30に形成された凹部へと完全にではなく一部に延びるようなタブ31を形成することは、ユーザーがタブ31をより掴みやすくする点で有利であり、ユーザーは凹部の後面に沿ってタブ31の後ろへと指を滑らせ、タブ31を持ち上げることができる。
【0047】
ラベル30は、上述のパッケージのようにバリア材を含むパッケージを繰り返し封止可能に閉じるために使うことができ、バリア材は弱化した線によって画定された領域を有し、この領域は開口部を形成し、これを介して喫煙品を取り出すことができる。ラベル30はタブ31が少なくとも部分的にはこのようなパッケージの領域を覆うように配される。タブ31は、使用の際に領域4に重なるであろうラベル30の位置で、ラベル30に接合される。
【0048】
本実施例では、タブ31はラベル30の切り込みから形成される。タブ31のそれぞれの側の切り込みは、第1の方向、本実施例では、ラベルの下方縁部の方向へ実質的に下がるように最初は延び、実質的に反対の方向、本実施例では、ラベル30の上方縁部の方向へと上がる方向で終点となる。図1で示したとおり、この位置関係に切りこみを配することは、図3(a)で示したとおり、タブ31を掴み引っ張る時に、タブ31の縁部においてラベル30が破れにくくなる。
【0049】
図3(b)は、本明細書で説明したパッケージに使用される本明細書で説明したラベルの代わりに使用するラベル40の斜視図である。ラベル40は、第1層40aと第2層40bから形成され、この第1層40aは、本明細書で説明したパッケージへと接着される時に、ラベル40の外側に位置し、第2層40bは、本明細書で説明したパッケージへと接着される時に、パッケージに面する、ラベル40の内側に位置する。タブ41は、ラベル40の縁部に位置する第1層40aの一部から形成され、ラベル40の幅に亘って延びる。
【0050】
図3(b)のラベル40の第1層40aと第2層40bは、それらの隣接する表面に亘って塗付された接着剤によって一緒に接着されるが、タブ41の真下の領域はタブ41を持ち上げることができるように接着剤が塗布されていない。刻み線のような部分的に切りこみが入った弱化した線が、タブ41がラベル40の残りの部分と接するタブ41の縁部に設けられ、これによりタブ41を掴んだときに、タブ41が簡単に持ち上がりラベル40から離れるようになる。上述のように、ラベル40がパッケージの開口部全体を繰り返し封止する際に使用するための、繰り返し封止可能な永久粘着剤をラベル40の下面に設けてもよい。
【0051】
ラベル40は、上述の実施例で説明したパッケージのように、バリア材を含むパッケージを繰り返し封止可能なように閉じるために使用され、このバリア材は弱化された線によって画定された領域を有し、この弱化された線は、使用の際、喫煙品を取り出すための開口部を形成する。ラベル40は、このようなパッケージの領域をタブ41が少なくとも部分的に覆うように配される。タブ41は、使用時にラベル40が領域4に重なるであろう位置で、ラベル40に接合される。
【0052】
図3(c)は本明細書で説明したパッケージに使用される本明細書で説明したラベルの代わりに使用されるラベル50の斜視図である。ラベル50は、第1層50aと第2層50bから形成され、この第1層50aは、本明細書で説明したパッケージへと接着される時に、ラベル50の外側に位置し、第2層50bは、本明細書で説明したパッケージへと接着される時に、パッケージに面する、ラベル50の内側に位置する。タブ51は、ラベル50の縁部に位置する第1層50aの一部から形成され、ラベル50の幅を部分的に亘って延びる。本実施例では、タブ51は実質的に台形の形状であるが、他の形状であってもよい。タブ51は第1切り込み52aと第2切り込み52bによって形成され、これらの切り込みは第1層50aを通り、第2層50bまでは延びていない。
【0053】
図3(c)のラベル50の第1層50aと第2層50bは、それらの隣接する表面に亘って塗付された接着剤によって一緒に接着されるが、タブ51の真下の領域はタブ51を持ち上げることができるように接着剤が塗布されていない。刻み線のような部分的に切りこみが入った弱化した線53が、タブ51がラベル50の残りの部分と接するタブ51の縁部に設けられ、このことによってタブ51を掴む時に、タブ51が簡単に持ち上がりラベル50から離れるようになる。上述のように、ラベル50がパッケージの開口部全体を繰り返し封止する際に使用するための、繰り返し封止可能な永久粘着剤をラベル50の下面に設けてもよい。
【0054】
ラベル50は、上述の実施例で説明したパッケージのように、バリア材を含むパッケージを繰り返し封止可能なように閉じるために使用され、このバリア材は弱化された線によって画定された領域を有し、この弱化された線は、使用の際、喫煙品を取り出すための開口部を形成する。ラベル50は、このようなパッケージの領域をタブ51が少なくとも部分的に覆うように配される。タブ51は、使用時にラベル50が領域4に重なるであろう位置で、ラベル50に接合する。
【0055】
図3(d)(i)は本明細書で説明したパッケージに使用される本明細書で説明したラベルの代わりに使用されるラベル60の斜視図である。ラベル60は、第1層60aと第2層60bから形成され、この第1層60aは、本明細書で説明したパッケージへと接着される時に、ラベル60の外側に位置し、第2層60bは、本明細書で説明したパッケージへと接着される時に、タブ61を形成する部分を除き、パッケージに面するラベル60の内側に位置する。タブ61はラベル60の幅を部分的に亘って延びる第2層60bの部分から形成され、この部分は折り重ねられ、第1層60aに形成された切り込み62によって形成された凹部へと入る。本実施例では、タブ61は実質的に台形の形状であるが、他の形状であってもよい。
【0056】
図3(d)(ii)は、図3(d)(i)のA−A’線に沿った図3(d)(i)のタブ60の略断面図である。図示のとおり、ラベル60の第2層60bから延びた材料の部分は、折り曲げ線64に沿って折り曲げられ接着剤65で領域66に接着される。刻み線のような弱化された線63は部分的に切られるなどして、タブ61が領域66に接するタブ61の縁部に供され、このことによって、タブ61が持ち上がりラベル60から離れ、掴みやすくなる。
【0057】
図3(d)(i)のラベル60の第1層60aと第2層60bは、それらの隣接する表面に亘って塗付された接着剤によって一緒に接着されるが、切り込み62によって囲まれ、タブ61の真下にある領域はタブ61を持ち上げることができるように接着剤が塗布されていない。上述のようにラベル60がパッケージの開口部を繰り返し封止する際に使用するための、繰り返し封止可能な永久粘着剤がラベル60の下面に供されてもよい。
【0058】
ラベル60は、上述のパッケージの例のように、バリア材を含むパッケージを繰り返し封止可能なように閉じるために使用され、このバリア材は弱化された線によって画定された領域を有し、この弱化された線は、使用の際、喫煙品を取り出すための開口部を形成する。ラベル60は、このようなパッケージの領域をタブ61が少なくとも部分的に覆うように配される。タブ61は、使用時にラベル60が領域4に重なるであろう位置で、ラベル60に接合する。
【0059】
図3(e)は本明細書で説明したパッケージに使用される本明細書で説明したラベルの代わりに使用されるラベル70の斜視図である。ラベル70は、第1層70aと第2層70bから形成され、この第1層70aは、本明細書で説明したパッケージへと接着される時に、ラベル70の外側に位置し、第2層70bは、本明細書で説明したパッケージへと接着される時に、パッケージに面する、ラベル70の内側に位置する。タブ71は、第1層70aのみから形成され、図3(e)に示すようにラベル70の下方縁部から延びる。図3(e)のラベル70の第1層70aと第2層70bは、それらの隣接する表面に亘って塗付された接着剤によって一緒に接着される。刻み線のような弱化された線73は部分的に切られるなどして、タブ71がラベル70の残りの部分と接するタブ71の縁部に供され、このことによって、タブ71が持ち上がりラベル70から離れ、掴みやすくなる。上述のように、ラベル70がパッケージの開口部を繰り返し封止する際に使用するための、繰り返し封止可能な永久的粘着剤がラベル70の下面に塗布され供されてもよい。
【0060】
ラベル70は、上述のパッケージの例のように、バリア材を含むパッケージを繰り返し封止可能なように閉じるために使用され、このバリア材は弱化された線によって画定された領域を有し、この弱化された線は、使用の際、喫煙品を取り出すための開口部を形成する。ラベル70は、このようなパッケージの領域をタブ71が少なくとも部分的に覆うように配される。
【0061】
図3(f)は本明細書で説明したパッケージに使用される本明細書で説明したラベルの代わりに使用されるラベル80の斜視図である。ラベル80は、第1層80aと第2層80bから形成され、この第1層80aは、本明細書で説明したパッケージへと接着される時に、ラベル80の外側に位置し、第2層80bは、本明細書で説明したパッケージへと接着される時に、パッケージに面する、ラベル80の内側に位置する。タブ81は、第1層80aの一部から形成され、平らにすると、第1層80aの切り込み82によって形成された凹部の一部に延びる。図3(f)のラベル80の第1層80aと第2層80bは、それらの隣接する表面に亘って塗付された接着剤によって一緒に接着されるが、切り込み82によって囲まれ、タブ81の真下にある領域は接着剤が塗布されていない。上述のように、ラベル80がパッケージの開口部を繰り返し封止する際に使用するための、繰り返し封止可能な永久的粘着剤がラベル80の下面に塗布され供されてもよい。
【0062】
刻み線のような弱化された線83は部分的に切られるなどして、タブ81がラベル70の残りの部分と接するタブ81の縁部に供され、このことによって、タブ81が持ち上がりラベル80から離れ、掴みやすくなる。
【0063】
本実施例では、タブ81はラベル80の切り込みから形成される。タブ81のそれぞれの側の切り込みは、ラベル80の方向へ実質的に下がるように延び、ラベル80の下方縁部の位置上で終点となる。図3(f)で示したとおり、この位置関係に切りこみを配することによって、タブ81を掴み引っ張る時に、タブ81の縁部においてラベル80が破れにくくなる。
【0064】
ラベル80は、上述のパッケージの例のように、バリア材を含むパッケージを繰り返し封止可能なように閉じるために使用され、このバリア材は弱化された線によって画定された領域を有し、この弱化された線は、使用の際、喫煙品を取り出すための開口部を形成する。ラベル80は、このようなパッケージの領域に少なくとも部分的に重なるように配される。タブ81は、使用時にラベル80が領域4と重なるであろう位置で、ラベル80に接合する。
【0065】
図4は、本発明の実施例に従って、パッケージの製造方法を示すフロー図である。第1工程S1では、2つ以上の層を有するラベルが形成される。第2工程S2では、タブがラベルの2つ以上の層の内の全てではないが1つ以上の層から形成される。多層ラミネート材を使用して本明細書で説明したように、1つ以上の層に切り込みを入れてラベルを形成する。第3工程S3では、ラベルはバリア材に貼り付けられ、このラベルは、タブがバリア材のある領域に少なくとも部分的に重なるように配され、この領域は使用時に、ラベルによって覆われる開口部を形成する。
【0066】
上述の例では繰り返し封止可能なラベルが開示されているが、別の実施例では繰り返し封止できないラベルを有してもよい。このような例では、少なくともラベルの下面の一部は、バリア材にラベルを接着するための乾式接着剤が塗布されて供されてもよい。最初に、バリア材からラベルが剥がされた後は、乾式接着剤は、その粘着性を失い、ラベルをバリア材に再度接着することはできない。
【0067】
種々の問題に対処し本技術を発展させるため、本開示全体は種々の実施形態を例示的に示し、その中で特許請求の範囲の発明を実践し、優れたタバコ産業製品用パッケージを提供する。本明細書で説明した利点と特徴は、実施形態の単なる代表的な具体例であって包括的および/または排他的でもない。これら具体例は、特許請求の範囲の特徴の理解を助け、教示するためだけに提示されている。当然だが、本明細書で説明した利点、実施形態、具体例、機能、特徴、構造、および/または他の側面は、本開示を特許請求の範囲で規定されたとおりに制限するものでも、あるいは特許請求の範囲の均等物を制限するものでもなく、本明細書で説明した範囲および/または思想から乖離することなく他の実施形態を利用し、改良を施してもよいと考えるべきである。種々の実施形態は、開示された要素、成分、特徴、部品、工程、手段などの種々の組合せを適切に備えてもよく、あるいはそれらのみで構成されてもよく、あるいは実質的にそれらのみで構成されてもよい。また、本開示には現在特許請求されていないが将来特許請求される可能性がある他の発明も含まれる。
図1
図2
図3(a)】
図3(b)】
図3(c)】
図3(d)(i)】
図3(d)(ii)】
図3(e)】
図3(f)】
図4