(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記適応症情報に含まれる他の適応病名が前記第2の適応病名と一致しなかった場合と、前記適応症情報に含まれる修飾語が前記第1の修飾語と一致しなかった場合とに応じて、第1のマーク表示の有無を切り換える、
請求項1に記載の処方チェック装置。
前記制御部は、前記第2の適応病名、又は、前記第1の修飾語が除外されるべきと判断された場合において、前記適応症情報に含まれる他の適応病名が前記第2の適応病名と一致した場合と、前記第2の適応病名、又は、前記第1の修飾語が除外されるべきでないと判断された場合において、前記適応症情報に含まれる他の適応病名が前記第2の適応病名と一致しなかった場合とに応じて、第2のマーク表示の有無を切り換える、
請求項3に記載の処方チェック装置。
前記制御部は、前記他の適応病名のチェックがさらに必要な場合、前記適応症情報に含まれる他の適応病名が、前記第2の適応病名、及び、前記第3の適応病名と一致するか否かを検出し、前記第2の適応病名、及び、前記第3の適応病名と一致しなかった場合に、前記第2の適応病名、及び、前記第3の適応病名の両方の適応病名が前記適応症情報に含まれていないことを示すメッセージを表示させる、
請求項6に記載の処方チェック装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施の形態に係る処方チェック装置100の構成を示すブロック図である。処方チェック装置は、
図1に示すように、主に、入力IF部110、表示部120、制御部130及びデータベース140を備える。
【0018】
入力IF部110は、例えば、キーボード、マウス等であり、医事職員等のオペレータによって各種情報の入力が行われる。
【0019】
表示部120は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等であり、制御部130の制御に従って、文字、図形及び画像等を表示する。表示部120は、処方した医薬品のコードを入力する画面(処方入力画面)、診断した病名のコードを入力する画面(病名入力画面)及びレセプトチェック結果を表示する。なお、表示部120は、入力IF部110と表示部120とが一体となったタッチパネル式ディスプレイであってもよい。
【0020】
制御部130は、処方チェック装置100全体を制御し、入力IF部110から入力されたオペレータの指示を受け、データベース140を検索してレセプトチェックを行い、レセプトチェック結果を表示部120に表示させる。
【0021】
データベース140は、作成データベース142、医薬品マスタデータベース144、適応病名マスタデータベース146及び併存病名等チェックマスタデータベース148を有する。
【0022】
図2は、作成データベース142の一例を示す図である。作成データベース142は、処方チェック装置100に入力される医薬品コード、病名コード及び修飾語コードに関する情報を保持する医事データベースである。
図2において、コード名とは、処方チェック装置100に当該コードを入力する場合に指定するコード文字列である。また、FNとは、コード種別、すなわち、医薬品コード、病名コード及び修飾語コードを識別する情報である。ここでは、FN21=医薬品、FN1=病名、FN0=修飾語としている。また、名称とは、表示部120に表示する医薬品名、病名、修飾語を示す名称である。また、マスタコードとは、メーカのためのメンテナンス用コードである。また、レセプト電算処理システム用コードとは、審査支払機関側において公開保守しているマスタ情報であり、医薬品は先頭6で始まる9桁の数値で表され、病名は7桁の数値で表され、修飾語は4桁の数値で表される。
【0023】
図3は、医薬品マスタデータベース144の一例を示す図である。医薬品マスタデータベース144は、処方チェック装置100にてマスタ管理されている全ての医薬品コード情報を収載しているマスタデータベースである。
図3において、マスタコードとは、医薬品のマスタコードであり、作成データベース142のマスタコードとのリンクキーである。また、添付文書IDとは、添付文書単位にユニークに割り付けられた数値である。
【0024】
図4は、適応病名マスタデータベース146の一例を示す図である。適応病名マスタデータベース146は、医薬品マスタデータベース144に収載されている医薬品に対する添付文書に記載の適応症をレセプト電算処理システム用コードによって収載したものである。添付文書で「複数の併存病名が必要」、「規定の修飾語が必要」、「規定の修飾語を除く」に該当する病名には、「併存病名等チェックグループID」に1以上の数値が収載される。
図4において、添付文書IDとは、添付文書単位にユニークに割り付けられた数値であり、医薬品マスタデータベース144の添付文書IDとのリンクキーである。また、適応症コードとは、添付文書に記載された適応症をレセプト電算処理システム用コードによって収載したものである。また、併存病名等チェックグループIDは、適応症コードの病名に対して、他病名または修飾語の条件(以下、「併存病名等チェック条件」と記載)がある場合に1以上の数値がセットされたものである。併存病名等チェック条件が1以上となる病名を併存病名等チェック対象病名という。ただし、他病名または修飾語の条件がない場合(当該病名単独でOKの場合)、併存病名等チェックグループIDは0となる。なお、同一医薬品に対する適応症のうち、併存病名等チェック条件が同じ場合は、併存病名等チェックグループIDには同じ値がセットされる。
【0025】
図5は、併存病名等チェックマスタデータベース148の一例を示す図である。併存病名等チェックマスタデータベース148は、医薬品(添付文書ID)及び適応症コード(併存病名等チェックグループID)の組合せに対する併存病名等チェック条件の内訳を収載したデータベースである。ただし、併存病名等チェックグループID=0は、併存病名等の情報がないため、本データベースに収載されない。
図5において、添付文書IDとは、添付文書単位にユニークに割り付けられた数値であり、適応病名マスタデータベース146の添付文書IDとのリンクキーである。また、併存病名等チェックグループIDとは、適応病名マスタデータベース146の併存病名等チェックグループIDとのリンクキーである。また、グループ内通番とは、添付文書ID及び併存病名等チェックグループIDが同一のグループ内において、1から付加した通番である。また、病名通番とは、併存病名等チェック対象病名コードに対する従属元病名を識別するための識別情報である。病名コードの場合、1以上のユニークな通番がセットされ、修飾語コードの場合、次のようにセットされる。すなわち、処方チェック装置100の病名入力画面において入力された病名であるレセプト病名自体に従属する場合は0がセットされ、併存病名等チェック対象病名に従属する場合は、従属対象となる併存病名等チェック対象病名と同じ通番がセットされる。また、チェック処理Fは、併存病名等チェック対象病名コードが「〜を除く」という修飾語の場合は1がセットされ、それ以外は0がセットされる。また、併存病名等チェック対象病名コードとは、登録済みのレセプト病名(「適応病名マスタデータベース146」に収載された病名と一致するレセプト病名)に対して、他に登録が必要な病名コード(または修飾語コード)がレセプト電算処理システム用コードによってセットされたものである。
【0026】
次に、処方チェック装置100におけるレセプトチェックの概要について、
図6を用いて説明する。まず、オペレータは、処方チェック装置100の処方入力画面において、処方された医薬品のコードを入力する。処方チェック装置100は、作成データベース142を参照し、入力された医薬品コードに対応するマスタコードを作成データベース142から取得する。また、処方チェック装置100は、医薬品マスタデータベース144を参照し、取得したマスタコードに対応する添付文書IDを医薬品マスタデータベース144から取得する。続いて、処方チェック装置100は、適応病名マスタデータベース146を参照し、取得した添付文書IDに対応する適応症コード及び併存病名等チェックグループIDを取得する。さらに、処方チェック装置100は、併存病名等チェックマスタデータベース148を参照し、取得した添付文書ID及び併存病名等チェックグループIDに対応する併存病名等チェック対象病名コードを取得する。
【0027】
一方、オペレータは、処方チェック装置100の病名入力画面において、診断した病名のコードを入力する。処方チェック装置100は、作成データベース142を参照し、入力された病名コードに対応するレセプト電算処理システム用コードを取得する。
【0028】
処方チェック装置100は、病名コードの入力によって取得したレセプト電算処理システム用コード(レセプト病名)に合致する適応症コード(レセプト電算処理システム用コード)が適応病名マスタデータベースに存在するかをチェックする。合致する適応症コードがある場合、処方チェック装置100は、その適応症コードに対応する併存病名等チェックマスタデータベース148の併存病名等チェック対象病名がレセプト病名に登録されているかをチェックする。
【0029】
次に、処方チェック装置100に入力された医薬品の適応病名マスタデータベース146に併存病名等チェック条件ありの適応症コードが収載されている場合のレセプトチェック結果について説明する。
【0030】
まず、適応病名がレセプト病名に未登録の場合について、
図7を用いて説明する。ここでは、「医薬品ア 10mg」の添付文書を
図7(a)に示すようなものとし、効能効果は、病名A又は病名Bに基づく病名C、病名Dに伴う病名E、病名F、病名Gを対象とする。ただし、レセプト病名としては、「病名A及び病名C」、「病名B及び病名C」、「病名D及び病名E」、「病名F」、「病名G」のいずれかで登録されていればよい。
【0031】
オペレータが処方チェック装置100の処方入力画面において医薬品ア 10mgを特定する医薬品コードを入力し(
図7(b))、また、処方チェック装置100の病名入力画面において病名Hを特定する病名コードを入力する(
図7(c))。処方チェック装置100は、入力された医薬品コードに基づいて、適応病名マスタデータベース146(
図7(d))及び併存病名等チェックマスタデータベース148(
図7(e))を検索したところ、病名Hは「医薬品ア 10mg」の適応病名ではないことが判明し、レセプトチェック結果としてエラーを出力する(
図7(f))。
図7(f)は、レセプトチェック結果の一例であるが、適応病名は、適応病名マスタデータベース146の収載病名(適応症)を表示する。また、適応病名のうち、当該病名のみでは適応とならない病名には、それを識別するマーク「&」が付加される。すなわち、「&」マークが付加されている病名のみを病名入力画面に追加しても、レセプトチェック結果がOKとはならない。
【0032】
次に、単独で適応となる病名がレセプト病名に登録されている場合について、
図8を用いて説明する。ここでも、「医薬品ア 10mg」の添付文書を
図8(a)に示すようなものとし、効能効果は、病名A又は病名Bに基づく病名C、病名Dに伴う病名E、病名F、病名Gを対象とする。ただし、レセプト病名としては、「病名A及び病名C」、「病名B及び病名C」、「病名D及び病名E」、「病名F」、「病名G」のいずれかで登録されていればよい。
【0033】
オペレータが処方チェック装置100の処方入力画面において医薬品ア 10mgを特定する医薬品コードを入力し(
図8(b))、また、処方チェック装置100の病名入力画面において病名Fを特定する病名コードを入力する(
図8(c))。処方チェック装置100は、入力された医薬品コードに基づいて、適応病名マスタデータベース146(
図8(d))を検索したところ、病名Fの併存病名等チェックグループIDは0なので、併存病名等チェックマスタデータベース148(
図8(e))の検索は行わない。処方チェック装置100は、病名Fは「医薬品ア 10mg」の適応病名であることが判明し、レセプトチェック結果としてOKを出力する。
【0034】
次に、併存病名等チェック対象病名の一方のみがレセプト病名に登録されている場合について、
図9を用いて説明する。ここでも、「医薬品ア 10mg」の添付文書を
図9(a)に示すようなものとし、効能効果は、病名A又は病名Bに基づく病名C、病名Dに伴う病名E、病名F、病名Gを対象とする。ただし、レセプト病名としては、「病名A及び病名C」、「病名B及び病名C」、「病名D及び病名E」、「病名F」、「病名G」のいずれかで登録されていればよい。
【0035】
オペレータが処方チェック装置100の処方入力画面において医薬品ア 10mgを特定する医薬品コードを入力し(
図9(b))、また、処方チェック装置100の病名入力画面において病名C及び病名Hをそれぞれ特定する病名コードを入力する(
図9(c))。処方チェック装置100は、入力された医薬品コードに基づいて、適応病名マスタデータベース146(
図9(d))を検索したところ、病名Cの併存病名等チェックグループIDは2(併存病名等チェック条件あり)なので、併存病名等チェックマスタデータベース148(
図9(e))を検索する。処方チェック装置100は、併存病名等チェックマスタデータベース148から併存病名等チェック対象病名が病名A及び病名Bであることが判明し、これらの病名がレセプト病名に登録されていないことからレセプトチェック結果としてエラーを出力する(
図9(f))。
図9(f)は、レセプトチェック結果の一例であるが、レセプト病名欄には、医薬品に対する適応症(既にレセプト病名登録済みの病名)を表示し、併存病名欄には、併存病名等チェックマスタデータベースの併存病名等チェック対象病名(他にレセプト病名登録が必要な病名)を表示する。併存病名欄に表示された併存病名等チェック対象病名のいずれかをレセプト病名に追加登録すれば、レセプトチェックはOKとなる。
【0036】
次に、「修飾語+病名」の組合せを併存病名等チェック対象病名に持つ病名がレセプト病名に登録されていない場合について、
図10を用いて説明する。ここでは、「医薬品イ 20mg」の添付文書を
図10(a)に示すようなものとし、効能効果は、病名A(軽度または中等度)に伴う病名Cを対象とする。ただし、レセプト病名としては、「(軽度+病名A)及び病名C」、「(中等度+病名A)及び病名C」、「病名B」のいずれかで登録されていればよい。
【0037】
オペレータが処方チェック装置100の処方入力画面において医薬品イ 20mgを特定する医薬品コードを入力し(
図10(b))、また、処方チェック装置100の病名入力画面において病名C及び病名Hをそれぞれ特定する病名コードを入力する(
図10(c))。処方チェック装置100は、入力された医薬品コードに基づいて、適応病名マスタデータベース146(
図10(d))を検索したところ、病名Cの併存病名等チェックグループIDは2(併存病名等チェック条件あり)なので、併存病名等チェックマスタデータベース148(
図10(e))を検索する。処方チェック装置100は、併存病名等チェックマスタデータベース148から併存病名等チェック病名が「軽度+病名A」または「中等度+病名B」であることが判明し、これらの病名がレセプト病名に登録されていないことからレセプトチェック結果としてエラーを出力する(
図10(f))。
図10(f)は、レセプトチェック結果の一例であるが、併存病名欄には、併存病名等チェックマスタデータベースの併存病名等チェック対象病名として修飾語及び病名を表示する。ただし、直後の併存病名に従属する修飾語は、修飾語末尾に「+」を付加し、直前の併存病名に従属する修飾語は、修飾語先頭に「+」を付加する。また、原則として、接尾語(レセプト電算処理システム用コード=8000〜8999)は、修飾語先頭に「+」を付加して直前に従属病名を表示する。それ以外は、修飾語末尾に「+」を付加して直後に従属病名を表示する。併存病名欄に表示された修飾語と病名の組合せをレセプト病名に追加登録すれば、レセプトチェックはOKとなる。
【0038】
次に、「〜を除く」病名がレセプト病名に登録されている場合について、
図11を用いて説明する。ここでは、「医薬品ウ 10mg」の添付文書を
図11(a)に示すようなものとし、効能効果は、病名A(軽度、中等度を除く)、病名B(遅発性を除く)、病名Cを対象とする。なお、レセプト病名としては、「病名A」、「病名B」、「病名C」のいずれかで登録されていればよい。ただし、「軽度+病名A」、「中等度+病名A」、「遅発性+病名B」は適応外のためエラーとする。
【0039】
オペレータが処方チェック装置100の処方入力画面において医薬品ウ 10mgを特定する医薬品コードを入力し(
図11(b))、また、処方チェック装置100の病名入力画面において軽度病名Aを特定する病名コードを入力する(
図11(c))。処方チェック装置100は、入力された医薬品コードに基づいて、適応病名マスタデータベース146(
図11(d))を検索したところ、病名Aの併存病名等チェックグループIDは1(併存病名等チェック条件あり)なので、併存病名等チェックマスタデータベース148(
図11(e))を検索する。処方チェック装置100は、併存病名等チェックマスタデータベース148から適応除外の修飾語があることが判明し、この適応除外の修飾語がレセプト病名に付加されていることからレセプトチェック結果としてエラーを出力する(
図11(f))。
図11(f)は、レセプトチェック結果の一例であるが、レセプト病名欄には、エラー対象となった「修飾語+病名」を表示する。また、修飾語欄には、レセプト病名に付加されている除外対象の修飾語を表示する。適応除外修飾語を削除(または他の修飾語に置き換え)すれば、レセプトチェックはOKとなる。
【0040】
次に、処方チェック装置100のレセプトチェック処理手順について、
図12を用いて説明する。ステップS01において、制御部130は、オペレータによって医薬品コードが入力される。ステップS02において、制御部130は、医薬品コードに対応するマスタコードをリンクキーとして、医薬品マスタデータベース144から添付文書IDを取得する。
【0041】
ステップS03において、制御部130は、添付文書IDをリンクキーとして、適応病名マスタデータベース146から適応症コードを取得する。ステップS04において、チェック対象となる患者の全てのレセプト病名を取得する。
【0042】
ステップS05において、制御部130は、取得したレセプト病名データについて先頭からデータの終わり(EOD:end-of-data)までループ処理を開始する。EODまで処理が終了していなければ(NO)、ステップS06に移行し、EODまで処理が終了していれば(YES)、ステップS13に移行する。
【0043】
ステップS06において、制御部130は、適応病名マスタデータベース146の適応症コードについて先頭からEODまで1コードずつループ取得を開始する。EODまで取得が終了していなければ(NO)、ステップS07に移行し、EODまで処理が終了していれば(YES)、ステップS05に戻る。
【0044】
ステップS07において、制御部130は、レセプト病名[i]の単体コードと、適応病名マスタデータベース[m]のレセプト電算処理システム用コードが合致するか否かを判定する。合致する場合(YES)、ステップS08に移行し、合致しない場合(NO)、ステップS06に戻る。
【0045】
ステップS08において、制御部130は、適応病名マスタデータベース[m]の併存病名等チェックグループIDが0より大きいか否かを判定する。0より大きい場合(YES)、ステップS09に移行し、0より大きくない場合(NO)、ステップS11に移行する。
【0046】
ステップS09において、制御部130は、レセプト病名[i]に対する併存病名等チェック対象病名が他にレセプト病名として登録されているかのチェック(併存病名等レセプト記載チェック処理)を行う。なお、併存病名等レセプト記載チェック処理の詳細については後述する。
【0047】
ステップS10において、制御部130は、併存病名等レセプト記載チェック結果がチェックOKか否かを判定する。併存病名等チェックOKである場合(YES)、ステップS11に移行し、併存病名等チェックOKではない場合(NO)、ステップS12に移行する。
【0048】
ステップS11において、制御部130は、レセプトチェック結果として「適応病名あり」を提示し、レセプトチェック処理を終了する。
【0049】
ステップS12において、制御部130は、併存病名等レセプト記載チェックエラー情報をワーク(work)変数に格納し、ステップS06に戻る。
【0050】
ステップS13において、制御部130は、ワーク変数に併存病名等レセプト記載チェックエラー情報が格納されているか否かを判定する。格納されている場合(YES)、ステップS14に移行し、格納されていない場合(NO)、ステップS15に移行する。
【0051】
ステップS14において、制御部130は、レセプトチェック結果として「併存病名等レセプト記載チェックエラー」を提示し、エラー表示を行い、レセプトチェック処理を終了する。
【0052】
ステップS15において、制御部130は、レセプトチェック結果として「適応病名なし」を提示し、エラー表示を行い、レセプトチェック処理を終了する。
【0053】
次に、
図12のステップS09における併存病名等レセプト記載チェック処理手順について、
図13を用いて説明する。ステップS21において、制御部130は、適応病名マスタデータベース[m]の添付文書ID及び併存病名等チェックグループIDをリンクキーとして、併存病名等チェックマスタデータベース情報を取得する。
【0054】
ステップS22において、制御部130は、ワーク(work)単体比較結果フラグを0にセットする。ワーク単体比較結果フラグには、−1(エラーあり)、0(未チェック)、1(エラーなし)がある。
【0055】
ステップS23において、制御部130は、併存病名等チェックマスタデータベース148の併存病名等チェック対象病名コードについて先頭からEODまで1コードずつループ取得を開始する。EODまで取得が終了していなければ(NO)、ステップS24に移行し、EODまで処理が終了していれば(YES)、ステップS35に移行する。
【0056】
ステップS24において、制御部130は、併存病名等チェックマスタデータベース[x]のグループ内通番が、直前処理した[x−1]の通番と異なるか否かを判定する。異ならない場合(NO)、ステップS25に移行し、異なる場合(YES)、ステップS26に移行する。
【0057】
ステップS25において、制御部130は、ワーク単体比較結果フラグが−1(エラーあり)であるか否かを判定する。−1である場合(YES)、ステップS23に移行し、−1ではない場合(NO)、ステップS28に移行する。
【0058】
ステップS26において、制御部130は、ワーク単体比較結果フラグが1(エラーなし)であるか否かを判定する。1である場合(YES)、ステップS35に移行し、1ではない場合(NO)、ステップS27に移行する。
【0059】
ステップS27において、制御部130は、ワーク単体比較結果フラグを0にセットする。
【0060】
ステップS28において、制御部130は、併存病名等チェックマスタデータベース[x]の病名通番が0であるか否かを判定する。病名通番が0である場合(YES)、ステップS29に移行し、病名通番が0ではない場合(NO)、ステップS30に移行する。
【0061】
ステップS29において、制御部130は、併存病名等チェックマスタデータベース[x]の併存病名等チェック対象病名コードのみを比較対象に設定する。一方、ステップS30において、制御部130は、併存病名等チェックマスタデータベース[x]の病名通番と同じ通番までの併存病名等チェック対象病名コード配列[x+y]の範囲を比較対象に設定する。
【0062】
ステップS31において、制御部130は、ステップS29またはステップS30において設定した比較対象となる併存病名等チェック対象病名コードがレセプト病名に登録されているかを判定(併存病名等チェック対象病名コードとレセプト病名の比較処理)する。なお、併存病名等チェック対象病名コードとレセプト病名の比較処理の詳細については後述する。
【0063】
ステップS32において、制御部130は、併存病名等チェック対象病名コードとレセプト病名の比較結果がエラーなしであるか否かを判定する。エラーなしの場合(YES)、ステップS33に移行し、エラーありの場合(NO)、ステップS34に移行する。
【0064】
ステップS33において、制御部130は、ワーク単体比較結果フラグを1(エラーなし)にセットし、ステップS23に戻る。一方、ステップS34においては、制御部130は、ワーク単体比較結果フラグを−1(エラーあり)にセットし、ステップS23に戻る。
【0065】
ステップS35において、制御部130は、併存病名等チェック対象病名の登録がある、すなわち、現時点でのワーク単体比較結果フラグが1(エラーなし)であるか否かを判定する。併存病名等チェック対象病名の登録がある場合(YES)、ステップS36に移行し、併存病名等チェック対象病名の登録がない場合(NO)、ステップS37に移行する。
【0066】
ステップS36において、制御部130は、併存病名等レセプト記載チェック結果を「チェックOK」とする。また、ステップS37において、制御部130は、併存病名等レセプト記載チェック結果を「チェックNG」とする。
【0067】
次に、
図13のステップS31における併存病名等チェック対象病名コードとレセプト病名の比較処理手順について、
図14を用いて説明する。ステップS41において、制御部130は、併存病名等チェック対象チェックマスタデータベース[x]の単体コード「病名通番」が0であるか否かを判定する。単体コード「病名通番」が0である場合(YES)、ステップS42に移行し、単体コード「病名通番」が0ではない場合(NO)、ステップS43に移行する。
【0068】
ステップS42において、制御部130は、現在の比較対象であるレセプト病名コード[i]に対して、併存病名等チェックマスタデータベース[x]の修飾語が付加されているかチェックし、併存病名等チェック対象病名コードとレセプト病名の比較処理を終了する。なお、ステップS42の詳細については後述する。
【0069】
ステップS43において、制御部130は、併存病名等チェックマスタデータベース[x]〜[x+y]の併存病名等チェック対象病名が同一のレセプト病名内に登録されているかチェックし、併存病名等チェック対象病名コードとレセプト病名の比較処理を終了する。なお、ステップS43の詳細については後述する。
【0070】
次に、
図14のステップS42における現在の比較対象であるレセプト病名コード[i]に対して、併存病名等チェックマスタデータベース[x]の修飾語が付加されているかのチェックの処理手順について、
図15を用いて説明する。ステップS51において、制御部130は、比較対象のレセプト病名[i]の処方No.をリンクキーとして処方データベースレコードを取得する。処方データベースは、通番、処方No.、コード名(及びコード名称)の項目からなるデータベースである。
【0071】
ステップS52において、制御部130は、処方データベース[j]について先頭からEODまでループ取得を開始する。EODまで取得が終了していなければ(NO)、ステップS56に移行し、EODまで処理が終了していれば(YES)、ステップS53に移行する。
【0072】
ステップS53において、制御部130は、併存病名等チェックマスタデータベース[x]のチェック処理Fが1(〜を除く)であるか否かを判定する。チェック処理Fが1である場合(YES)、ステップS54に移行し、チェック処理Fが1ではない場合(NO)、ステップS55に移行する。
【0073】
ステップS54において、制御部130は、チェック結果を「エラーなし」とし、ステップS42の処理を終了する。一方、ステップS55において、制御部130は、チェック結果を「エラーあり」とし、ステップS42の処理を終了する。
【0074】
ステップS56において、処方データベース[j]の単体コードが修飾語コードであるか否かを判定する。修飾語コードである場合(YES)、ステップS57に移行し、修飾語コードではない場合(NO)、ステップS52に戻る。
【0075】
ステップS57において、制御部130は、処方データベース[j]の単体コードと併存病名等チェックマスタデータベース[x]のレセプト電算処理システム用コードが一致するか否かを判定する。一致する場合(YES)、ステップS58に移行し、一致しない場合(NO)、ステップS52に戻る。
【0076】
ステップS58において、制御部130は、併存病名等チェックマスタデータベース[x]のチェック処理Fが1(〜を除く)であるか否かを判定する。チェック処理Fが1である場合(YES)、ステップS59に移行し、チェック処理Fが1ではない場合(NO)、ステップS60に移行する。
【0077】
ステップS59において、制御部130は、チェック結果を「エラーあり」とし、ステップS42の処理を終了する。一方、ステップS60において、制御部130は、チェック結果を「エラーなし」とし、ステップS42の処理を終了する。
【0078】
次に、
図14のステップS43における併存病名等チェックマスタデータベース[x]〜[x+y]の併存病名等チェック対象病名が同一のレセプト病名内に登録されているかのチェック処理の手順について、
図16を用いて説明する。ステップS71において、制御部130は、レセプト病名について先頭からEODまでループ処理を開始する。EODまで処理が終了していなければ(NO)、ステップS72に移行し、EODまで処理が終了していれば(YES)、ステップS76に移行する。
【0079】
ステップS72において、制御部130は、レセプト病名[i’]の単体コードと併存病名等チェックマスタデータベース[x]のレセプト電算処理システム用コードが一致するか否かを判定する。一致する場合(YES)、ステップS73に移行し、一致しない場合(NO)、ステップS71に戻る。
【0080】
ステップS73において、制御部130は、今回比較対象の併存病名等チェックマスタデータベース148の単体コード情報が複数コードあるか否かを判定する。複数コードある場合(YES)、ステップS74に移行し、複数コードない場合(NO)、ステップS77に移行する。
【0081】
ステップS74において、制御部130は、残りの併存病名等チェックマスタデータベース148の単体コードが同一のレセプト病名内に登録されているかをチェックする。なお、ステップS74の詳細については後述する。
【0082】
ステップS75において、制御部130は、ステップS74におけるチェック結果がエラーなし(全て合致)であるか否かを判定する。エラーなしの場合(YES)、ステップS77に移行し、エラーなしではない場合(NO)、ステップS71に戻る。
【0083】
ステップS76において、制御部130は、チェック結果を「エラーあり」とし、ステップS43の処理を終了する。一方、ステップS77において、制御部130は、チェック結果を「エラーなし」とし、ステップS43の処理を終了する。
【0084】
次に、
図16のステップS74における残りの併存病名等チェックマスタデータベース148の単体コードが同一のレセプト病名内に登録されているかのチェック処理の手順について、
図17を用いて説明する。ステップS81において、制御部130は、比較対象のレセプト病名[i’]の処方No.をリンクキーとして処方データベースレコードを取得する。
【0085】
ステップS82において、制御部130は、併存病名等チェックマスタデータベース148の単体コード情報について[x+1]〜[x+y]までループ取得を開始する。EODまで取得が終了していなければ(NO)、ステップS84に移行し、EODまで処理が終了していれば(YES)、ステップS83に移行する。
【0086】
ステップS83において、制御部130は、チェック結果を「エラーなし」とし、ステップS74の処理を終了する。
【0087】
ステップS84において、制御部130は、処方データベース[j]について先頭からEODまでループ取得を開始する。EODまで取得が終了していなければ(NO)、ステップS86に移行し、EODまで処理が終了していれば(YES)、ステップS85に移行する。
【0088】
ステップS85において、制御部130は、チェック結果を「エラーあり」とし、ステップS74の処理を終了する。
【0089】
ステップS86において、処方データベース[j]の単体コードと併存病名等チェックマスタデータベース[x’]のレセプト電算処理システム用コードが一致するか否かを判定する。一致する場合(YES)、ステップS87に移行し、一致しない場合(NO)、ステップS84に戻る。
【0090】
ステップS87において、制御部130は、次の併存病名等チェックマスタデータベース148の単体コード情報の比較を続行し、ステップS82に戻る。
【0091】
以上本発明の実施の形態について説明してきたが、処方チェック装置100は、以下のような処理をさらに実行することとしてもよい。
【0092】
例えば、処方チェック装置100の制御部130は、チェック対象の医薬品の適応病名に病名A’と病名B’、又は、病名A’と病名Aの修飾語C’が含まれており、病名A’が併存病名等チェックマスタデータベース148に登録されている上記医薬品の適応病名Aと一致した場合に、病名B’が併存病名等チェックマスタデータベース148に登録されている上記医薬品の適応病名Aと一致しなかった第1の場合と、修飾語C’が併存病名等チェックマスタデータベース148に登録されている上記医薬品の修飾語Cと一致しなかった第2の場合とに応じて、第1のマーク表示の有無を切り替えることとしてもよい。具体的には、上記第1の場合と、上記第2の場合とのいずれかの場合において第1のマークを表示し、他の場合において第1のマークを表示しないようにしてもよい。これにより、エラー表示の種別を視認させやすくすることができる。
【0093】
また、処方チェック装置100の制御部130は、チェック対象の医薬品の適応病名に病名A’と病名B’、又は、病名A’と病名Aの修飾語C’が含まれており、チェック対象の医薬品の適応病名から病名B’、又は、修飾語C’が除外されるべきと判断され、かつ、病名B’、又は、修飾語C’が併存病名等チェックマスタデータベース148に登録されている上記医薬品の適応病名B、又は、修飾語Cと一致した第3の場合と、チェック対象の医薬品の適応病名から病名B’、又は、修飾語C’が除外されるべきでないと判断され、かつ、病名B’、又は、修飾語C’が併存病名等チェックマスタデータベース148に登録されている上記医薬品の病名B、又は、修飾語Cと一致しなかった第4の場合とに応じて、第2のマーク表示の有無を切り換えることとしてもよい。具体的には、上記第1の場合と、上記第2の場合とのいずれかの場合において第2のマークを表示し、他の場合において第2のマークを表示しないようにしてもよい。これにより、エラー表示の種別を視認させやすくすることができる。
【0094】
さらに、上述した実施の形態では、チェック対象の医薬品の適応病名に病名A’と病名B’、又は、病名A’と病名Aの修飾語C’が含まれており、病名A’が併存病名等チェックマスタデータベース148に登録されている上記医薬品の適応病名Aと一致し、病名B’、又は、修飾語C’が、併存病名等チェックマスタデータベース148に登録されている適応病名B、又は、修飾語Cと一致しなかった場合に、病名B、又は、修飾語Cがチェック対象の医薬品の適応病名に含まれていないことを示すエラー表示を実行させることとした。
【0095】
これに加え、チェック対象の医薬品の病名B’が、併存病名等チェックマスタデータベース148に登録されている上記医薬品の適応病名Bと一致する場合、病名A’、又は、修飾語C’が、併存病名等チェックマスタデータベース148に登録されている上記医薬品の適応病名A、又は、修飾語Cと一致するか否かを検出し、一致しなかった場合に、適応病名A、又は、修飾語Cが、チェック対象の医薬品の適応病名に含まれていないことを示すエラー表示を実行させるか否かを判定することとしてもよい。この判定は、予め適用病名A、Bのいずれを優先するかのフラグを設定しておくことなどにより容易に行われる。
【0096】
すなわち、病名A’は、適応病名Aと一致したが、病名B’、又は、修飾語C’は、適応病名B、又は、修飾語Cと一致しなかった場合に、病名B、又は、修飾語Cがチェック対象の医薬品の適応病名に含まれていないことを示すエラー表示を実行させ、病名B’は、適応病名Bと一致したが、病名A’、又は、修飾語C’は、適応病名A、又は、修飾語Cと一致しなかった場合に、病名A、又は、修飾語Cがチェック対象の医薬品の適応病名に含まれていないことを示すエラー表示を実行させないようにすることができ、適用病名Bを優先した例外処理を容易に実現することができる。なお、病名Aを優先する場合には、上記処理において、病名Aと病名Bとを入れ替えることとすればよい。
【0097】
さらに、併存病名等チェックマスタデータベース148は、医薬品に対する適応病名A、及び、適応病名Bに加えて、第3の適応病名Cをさらに記憶し、制御部130は、適応病名Aに加えて、他の適応病名B、Cのチェックがさらに必要な場合、チェック対象の医薬品の適応病名に含まれる適応病名Aに一致する病名A’以外の他の適応病名B’、C’が、適応病名B、及び、適応病名Cと一致するか否かを検出し、少なくとも適応病名B、及び、適応病名Cの一方と一致しなかった場合に、一致しなかった適応病名B、又は、適応病名Cがチェック対象の医薬品の適応病名に含まれていないことを示す表示を実行させることとしてもよい。これにより、チェック対象の医薬品の適応病名に3つの適応病名A’、B’、C’が含まれている場合でも、適応病名B’、C’が少なくとも適応病名B、及び、適応病名Cの一方と一致しないことを容易にチェックできる。同様の要領にて検出及び表示などを行うことにより、4つ以上の適応病名に対するチェックを行うことが可能である。また、上述の説明では、3つの適応病名A、B、Cのチェックを行う場合を想定しているものの、例えば、適応病名Aに加えて、修飾語C、Dのチェックを行う場合、あるいは、適応病名Aに加えて、病名B及び修飾語Cのチェックを行う場合といように、病名のみではなく、修飾語が混在している場合においても、本手法は適用可能である。
【0098】
また、制御部130は、上記の場合において、他の適応病名B、Cのチェックがさらに必要な場合、チェック対象の医薬品の適応病名に含まれる他の適応病名B’、C’が、適応病名B、及び、適応病名Cと一致するか否かを検出し、適応病名B、及び、適応病名Cと一致しなかった場合に、適応病名B、及び、適応病名Cの両方の適応病名がチェック対象の医薬品の適応病名に含まれていないことを示すメッセージを表示させることとしてもよい。これにより、チェック対象の医薬品の適応病名に3つの適応病名A’、B’、C’が含まれている場合でも、適応病名B’、C’が適応病名B、及び、適応病名Cとそれぞれ一致しないことを容易にチェックできる。
【0099】
同様の要領にて検出及び表示などを行うことにより、4つ以上の適応病名に対するチェックを行うことが可能である。また、上述の説明では、3つの適応病名A、B、Cのチェックを行う場合を想定しているものの、例えば、適応病名Aに加えて、修飾語C、Dのチェックを行う場合、あるいは、適応病名Aに加えて、適応病名B及び修飾語Cのチェックを行う場合というように、適応病名のみではなく、修飾語が混在している場合においても、本手法は適用可能である。
【0100】
例えば、併存病名等チェックマスタデータベース148は、医薬品に対する適応病名A、及び、適応病名Bに加えて、修飾語Dをさらに記憶し、制御部130は、適応病名Bのチェックがさらに必要で、かつ、修飾語Dのチェックがさらに必要な場合、チェック対象の医薬品の適応症名に含まれる他の適応病名B’が、適応病名Bと一致するか否か、及び、チェック対象の医薬品の適応症名に含まれる他の修飾語D’が、修飾語Dと一致するか否かを検出し、いずれかが一致しなかった場合に、一致しなかった適応病名B、又は、修飾語Dが適応症名に含まれていないことを示す表示を実行させる。これにより、チェック対象の医薬品の適応病名に2つの適応病名A’、B’と、1つの修飾語D’が含まれている場合でも、適応病名B’が適応病名Bと一致しないこと、及び、修飾語D’が修飾語Dと一致しないことを容易にチェックできる。
【0101】
以上説明してきたように、本実施の形態の処方チェック装置100は、医薬品に対する第1の適応病名(例えば、病名A)及び第2の適応病名(例えば、病名B)、又は、第1の適応病名(病名A)に対する第1の修飾語(例えば、軽度などの修飾語C)を記憶する適応病名マスタデータベース146及び併存病名等チェックマスタデータベース148と、チェック対象の医薬品の適応症情報に含まれる適応病名(例えば、病名A’、病名B’)、又は、適応病名(病名A’)及び適応病名(病名A’)に対する修飾語(例えば、軽度などの修飾語C’)を取得し、適応症情報に含まれる適応病名(病名A’、病名B’)が第1の適応病名(病名A)と一致する適応病名を含む場合、第1の適応病名(病名A)と一致する適応病名(病名A’)と異なり、かつ、適応症情報に含まれる他の適応病名(病名B’)のチェックがさらに必要か否か、又は、前記適応症情報に含まれる修飾語(修飾語C’)のチェックがさらに必要か否か(すなわち、併存病名等チェックグループIDが0より大きいか否か)を判断し、チェックがさらに必要な場合、適応症情報に含まれる他の適応病名(病名B’)、又は、適応症情報に含まれる修飾語(修飾語C’)が、第2の適応病名(病名B)、又は、第1の修飾語(修飾語C)と一致するか否かを検出し、一致しなかった場合に、第2の適応病名(病名B)、又は、第1の修飾語(修飾語C)が適応症情報に含まれていないことを示す表示を実行させる制御部130と、を具備する。
【0102】
これにより、1つの医薬品に複数の併存病名及び修飾語の関連性を有する複雑な適応症が対応付けられていても、確実に病名をチェックすることができる。よって、院内レセプトチェック作業時間の短縮及び作業効率の向上を図ることができる。また、レセプト査定減により、医療機関が本来得られる診療報酬の減少を抑制することができる。
【0103】
また、本実施の形態の処方チェック装置100の制御部130は、適応症情報に含まれる他の適応病名(病名B’)が第2の適応病名(病名B)と一致しなかった場合と、適応症情報に含まれる修飾語(修飾語C’)が第1の修飾語(修飾語C)と一致しなかった場合とに応じて、第1のマーク表示(例えば、
図11(f)の白抜きの逆三角マークの表示)の有無を切り換える。これにより、エラー表示の種別を視認させやすくすることができる。
【0104】
また、本実施の形態の処方チェック装置100の併存病名等チェックマスタデータベース148は、適応病名毎、又は、修飾語毎に除外フラグ(チェック処理F)を記憶し、制御部130は、第2の適応病名(病名B)、又は、第1の修飾語(修飾語C)が除外されるべきか否かを除外フラグ(チェック処理F)に応じて判断し、適応症情報に含まれる他の適応病名(病名B’)のチェックがさらに必要な場合、又は、適応症情報に含まれる修飾語(修飾語C’)のチェックがさらに必要な場合で、第2の適応病名(病名B)、又は、第1の修飾語(修飾語C)が除外されるべきと判断された場合、適応症情報に含まれる他の適応病名(病名B’)、又は、適応症情報に含まれる修飾語(修飾語C’)が、第2の適応病名(病名B)、又は、第1の修飾語(修飾語C)と一致するか否かを検出し、一致した場合には、除外されるべき第2の適応病名(病名B)、又は、第1の修飾語(修飾語C)が適応症情報に含まれていることを示す表示を実行させる。これにより、第2の適応病名、または、第1の修飾語が除外されているか否かを確実にチェックすることができる。
【0105】
また、本実施の形態の処方チェック装置100の制御部130は、第2の適応病名(病名B)、又は、第1の修飾語(修飾語C)が除外されるべきと判断された場合において、適応症情報に含まれる他の適応病名(病名B’)が第2の適応病名(病名B)と一致した場合と、第2の適応病名(病名B)、又は、第1の修飾語(修飾語C)が除外されるべきでないと判断された場合において、適応症情報に含まれる他の適応病名(病名B’)が第2の適応病名(病名B)と一致しなかった場合とに応じて、第2のマーク表示の有無を切り換える。これにより、エラー表示の種別を視認させやすくすることができる。
【0106】
また、本実施の形態の処方チェック装置100の制御部130は、適応症情報に含まれる適応病名(病名B’)が第2の適応病名(病名B)と一致する場合、第2の適応病名(病名B)と一致する適応病名(病名B’)と異なり、かつ、適応症情報に含まれる適応病名(病名A’)、又は、適応症情報に含まれる修飾語(修飾語C’)が、第1の適応病名(病名A)、又は、第1の修飾語(修飾語C)と一致するか否かを検出し、一致しなかった場合に、第1の適応病名(病名A)、又は、第1の修飾語(修飾語C)が適応症情報に含まれていないことを示す表示を実行させるか否かを判定する。これにより、第1の適応病名(病名A)よりも第2の適用病名(病名B)を優先した例外処理を容易に実現することができる。なお、第1の適応病名(病名A)を優先する場合には、上記処理において、病名Aと病名Bとを入れ替えることとすればよい。
【0107】
また、本実施の形態の処方チェック装置100の併存病名等チェックマスタデータベース148は、医薬品に対する第1の適応病名(病名A)、及び、第2の適応病名(病名B)に加えて、第3の適応病名(例えば、病名C)をさらに記憶し、制御部130は、他の適応病名(病名B’及び病名C’)のチェックがさらに必要な場合、適応症情報に含まれる他の適応病名(病名B’及び病名C’)が、第2の適応病名(病名B)、及び、第3の適応病名(病名C)と一致するか否かを検出し、少なくとも第2の適応病名(病名B)、及び、第3の適応病名(病名C)の一方と一致しなかった場合に、一致しなかった第2の適応病名(病名B)、又は、第3の適応病名(病名C)が適応症情報に含まれていないことを示す表示を実行させる。これにより、チェック対象の医薬品の適応病名に3つの適応病名(病名A’、病名B’、病名C’)が含まれている場合でも、適応病名(病名B’、病名C’)が少なくとも適応病名(病名B)、及び、適応病名(病名C)の一方と一致しないことを容易にチェックできる。
【0108】
また、本実施の形態の処方チェック装置100の制御部130は、他の適応病名(病名B’及び病名C’)のチェックがさらに必要な場合、適応症情報に含まれる他の適応病名(病名B’及び病名C’)が、第2の適応病名(病名B)、及び、第3の適応病名(病名C)と一致するか否かを検出し、第2の適応病名(病名B)、及び、第3の適応病名(病名C)と一致しなかった場合に、第2の適応病名(病名B)、及び、第3の適応病名(病名C)の両方の適応病名が適応症情報に含まれていないことを示すメッセージを表示させる。これにより、チェック対象の医薬品の適応病名に3つの適応病名(病名A’、病名B’、病名C’)が含まれている場合でも、適応病名(病名B’、病名C’)が適応病名(病名B)、及び、適応病名(病名C)とそれぞれ一致しないことを容易にチェックできる。
【0109】
また、本実施の形態の処方チェック装置100の併存病名等チェックマスタデータベース148は、医薬品に対する第1の適応病名(病名A)、及び、第2の適応病名(病名B)に加えて、第2の修飾語(例えば、修飾語D)をさらに記憶し、制御部130は、適応症情報に含まれる他の適応病名(病名B’)のチェックがさらに必要で、かつ、適応症情報に含まれる他の修飾語(例えば、修飾語D’)のチェックがさらに必要な場合、適応症情報に含まれる他の適応病名(病名B’)が、第2の適応病名(病名B)と一致するか否か、及び、適応症情報に含まれる他の修飾語(修飾語D’)が、第2の修飾語(修飾語D)と一致するか否かを検出し、いずれかが一致しなかった場合に、一致しなかった第2の適応病名(病名B)、又は、第2の修飾語(修飾語D)が適応症情報に含まれていないことを示す表示を実行させる。これにより、チェック対象の医薬品の適応病名に2つの適応病名(病名A’、及び、病名B’)と、1つの修飾語(修飾語D’)が含まれている場合でも、適応病名(病名B’)が適応病名(病名B)と一致しないこと、及び、修飾語(修飾語D’)が修飾語(修飾語D)と一致しないことを容易にチェックできる。
【0110】
以上、本発明に係る実施形態について図面を参照して詳述してきたが、上述した各装置の機能は、コンピュータプログラムにより実現され得る。
【0111】
上述した装置の機能をプログラムにより実現するコンピュータは、キーボードやマウス、タッチパッドなどの入力装置、ディスプレイやスピーカーなどの出力装置、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスク装置やSSD(Solid State Drive)などの記憶装置、DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)やUSB(Universal Serial Bus)メモリなどの記録媒体から情報を読み取る読取装置、ネットワークを介して通信を行うネットワークカードなどを備え、各部はバスにより接続される。
【0112】
そして、読取装置は、上記各装置の機能を実現するためのプログラムを記録した記録媒体からそのプログラムを読み取り、記憶装置に記憶させる。あるいは、ネットワークカードが、ネットワークに接続されたサーバ装置と通信を行い、サーバ装置からダウンロードした上記各装置の機能を実現するためのプログラムを記憶装置に記憶させる。
【0113】
そして、CPUが、記憶装置に記憶されたプログラムをRAMにコピーし、そのプログラムに含まれる命令をRAMから順次読み出して実行することにより、上記装置の機能が実現される。