【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.2015年11月12日 繊研新聞第6面にて公開 2.2015年11月12日−13日 2016 SPRING & SUMMER Triumph Collectionにて公開 3.2015年11月12日 展示会カタログにて公開 4.2016年2月17日 電気通信回線を通じて公開 5.2016年2月17日 プレスリリースにより公開
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記連結ラインは、着用状態において前記着用者の側方から見て後ろ上がりに傾斜し、背面側から見ると前記着用者の側部からバックセンターに向かって上方に斜めに延び、
一対の前記ショルダーストラップは、着用状態の背面側から見て、前記ベルトと連結される連結部から、センター及び上方に向けて斜めに延びることを特徴とする請求項2に記載のバスト用衣類。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の第1実施形態にかかるバスト用衣類の一例としてのブラジャー1について
図1乃至
図5を参照して説明する。
図1は本実施形態に係るブラジャーを表面側から見た説明図であり、
図2は背面側から見た説明図である。
図3はブラジャーの着用状態において後ろから見た図であり、
図4は着用状態の斜め後方から見た図である。なお、各図では説明のため、適宜構成を拡大、縮小、省略して模式的に示している。
【0013】
本実施形態において、上下前後左右等の方向は、ブラジャー1を着用した立位状態の着用者100を基準としてそれぞれ示している。また本実施形態において第1方向は胸囲方向に沿う横方向であり、第2方向は第1方向に直交する縦方向である。例えば
図1及び
図2においては第1方向に沿うベルト20が左右に延びる配置となっているが、
図3及び
図4に示す着用状態においては胸囲方向に沿って湾曲して配される。
【0014】
図1乃至
図3に示すバスト用衣類であるブラジャー1は、着用者100の胸部101に配される一対のカップ部11を有する第1サポート部10Aと、第1サポート部10Aの両端に接続され着用者100の脇下の側部102から背中103に回ってバックセンター103aに至る第2サポート部20Aと、第1サポート部10Aの一対のカップ部11の上部に接続され着用者100の肩部104の上から背中103側に回って第2サポート部20Aに連結される第3サポート部30Aと、を備える。
【0015】
第1サポート部10Aは、センター部10aで連結された左右一対のカップ部11と、各カップ部11の下側に配された左右一対のベース12と、を備える。
【0016】
各カップ部11は、胸部101の一対の乳房にそれぞれ対応し、着用時に各乳房を覆うように配置される。一対のカップ部11は左右に並列して配置されている。一対のカップ部11はバストセンターに配されるセンター部10aで連結されている。
【0017】
一対のカップ部11は、それぞれ、下方に凸となるカーブを呈する下カップ縁11aと、センター部10aから湾曲して斜め上に延び上端に至る内カップ縁11bと、下カップ縁11aの外側端から湾曲してセンター側及び上に斜めに延びて上端部に至る外カップ縁11cと、を有している。
【0018】
カップ部11は、複数のパーツが縫着されて構成される。例えばカップ部11の縁部分や下部領域に、金属ワイヤーまたは樹脂プレートからなるサポート材が配置されている。例えば本実施形態においてはサポート材として、カップの下カップ縁11aに沿って金属ワイヤーが配されている。
【0019】
一対のベース12は、カップ部11の下カップ縁11aに縫合された帯片であり、
図1に示すように、カップ部11の下側において、所定の第1方向に延びている。一対のベース12の端部同士がセンター部10aで縫合により接続されている。一対のカップ部11の下カップ縁11a及びベース12の外側縁で構成される第1サポート部10Aの両端縁に、一対のベルト20がそれぞれ接続されている。
【0020】
第2サポート部20Aは、着用者の背中103部位に配される、いわゆる背部であり、第1サポート部10Aの外側縁にそれぞれ接続されバックセンター103aで互いに連結されて繋がる一対のベルト20を備える。
【0021】
各ベルト20は、伸縮性の異なる複数のパーツが接合されて構成されている。ベルト20は、第1パーツ片21と、第1パーツ片21よりも伸縮性の高い第2パーツ片22とが、後ろ上がりとなる連結ラインS1で互いに接合された切替え部材で構成されている。一対のベルト20の端部は互いに連結されるバック連結部20bを構成し、それぞれバック連結具23a,23bを備える。
【0022】
第1パーツ片21の外形は、第1サポート部10Aに接続される第1内側辺21aと、ベルト20の上縁の一部を構成する第1上辺21bと、ベルト20の下縁の一部を構成する第1下辺21cと、カップ部11から遠い方が上に位置するように傾斜する第1傾斜辺21dと、で囲まれる形状に構成されている。
【0023】
第1パーツ片21は第2パーツ片22よりも伸縮性が低く構成されている。また、第1パーツ片21は、第1上辺21bにおいて縫合処理がされていない。第1パーツ片21は例えばパワーネット等の生地が、第1上辺21bで折り返されて2重構造に構成され、所定形状にカットされている。したがって、第1上辺21bにおいては縫合不要に構成されるため、テープや縫合による加工がなされていない。
【0024】
第2パーツ片22は、第1パーツ片21よりも伸縮性が高く構成されている。着用者100の胸囲方向に沿う第1方向である横方向と、着用者100の上下方向に沿う第2方向である縦方向と、の両方において、第2パーツ片22は第1パーツ片21よりも伸縮性が高く構成されている。例えば第2パーツ片22は、ヘム素材により構成されている。
【0025】
次に、
図1に示すように伸張試験によって測定した第1パーツ片21の生地の第1方向の伸張率E1は93%であり、第2方向の伸張率E2は125%であった。また、第2パーツ片22の第1方向の伸張率E3=137%、第2方向の伸張率E4=147%であった。各伸張試験において、例えば株式会社島津製作所製オートグラフAG−500NGを用いた。伸張方向に沿って長さ15cm、幅2.5cmの試験片を切り出し、つかみ間隔を10cmとして試験機にセットし、300mm/minの速度で荷重22,1N(2.25kgf)付加時の伸長率を測定した。伸長率(%)は、元の長さをL0、荷重付加時の長さをL1とした場合に、((L1−L0)/L0)×100で算出される。E1は例えば0%以上110%未満が望ましく、E2は例えば0%以上135%未満が好ましい。E3は110%以上145%未満が望ましく、E4は、135%以上155%未満が望ましい。
【0026】
第2パーツ片22の外形は、第1下辺21cに連続してベルト20の下縁20aを構成する第2下辺22aと、連結ラインS1に沿いショルダー連結部20cに至る第2傾斜辺22bと、第2傾斜辺22bの上端部であるショルダー連結部20cからバック連結部20bに至る第2側辺22cと、で囲まれる三角形状に構成されている。
【0027】
第2パーツ片22の第2下辺22aは、第1下辺21cよりも長く、望ましくは、ベルト20の下縁20aの長さの2/3倍以上の長さに構成されている。第2パーツ片22の第2下辺22aの長さは例えば8cm以上19cm以下が望ましく、ベルト20及び第2パーツ片22の高さ、すなわちショルダー連結具20cから下縁20aに垂直に下した長さは、例えば8cm以上13cm以下が望ましい。第2下辺22aは、ベルト20の下縁20aであってカップ部11から所定距離離れた位置から、バックセンター103aに配されるバック連結部20bの下端部に亘って、第1方向に沿って配される。一対のベルト20の、第2パーツ片22第2下辺22aの先端であるバック連結部20bには、装着時に背中103において互いに連結されるバック連結具23a,23bがそれぞれ設けられている。
【0028】
第2パーツ片22は、第2傾斜辺22bの上側の一部を除く端縁において、第1パーツ片21の第1傾斜辺に接合されている。第1上辺21bは第2傾斜辺22bの中途位置に交差している。すなわち、第2パーツ片22はその上端部において、連結ラインS1の終点位置、すなわち第1上辺21bと交差する交差部20dよりも上に突出する。すなわち、第2パーツ片は、第1上辺21bの延長線よりも上位に、ショルダー連結部20cを頂点とする三角形状の突出部20eを有する。第2傾斜辺22bの上部分、すなわち突出部20eの端縁は、ヘム仕様であって、縫製やテープによる端処理はされていない。
【0029】
第2パーツ片22は、連結ラインS1の先方の上端部であるショルダー連結部20cにおいて、ショルダー連結具25を介して、第3サポート部30Aに連結される。
【0030】
連結ラインS1は、第1方向に沿うベルト20の下縁20aに対して、15度以上60度以下の範囲で傾斜している。連結ラインS1はセンター部10a側からバックセンター103a側に向けて上方に変位するように傾斜する。連結ラインS1において、第1パーツ片21及び第2パーツ片22がその端縁同士が一定幅重ねられ、ジグザグ状の縫合ラインで縫合されている。したがって、連結ラインS1は、第1パーツ片21と第2パーツ片22の境界線を構成している。
【0031】
図3及び
図4に示すように、着用状態において、連結ラインS1すなわち第1パーツ片21と第2パーツ片22の境界線は、着用者100の側方から見ると後ろ上がりに傾斜し、背面側からみると左右の側部102からバック連結部20bに向かって上方に斜めに延びている。
【0032】
第3サポート部30Aは、一対のショルダーストラップ31を備える。ショルダーストラップ31は、可撓性の帯状に構成されている。ショルダーストラップは、その一端が一対のカップ部11の上端に連結されて上方に延び、肩部104上を通って背中103に回り、その他端が背中103においてショルダー連結具25を介してベルト20に連結されている。ショルダーストラップ31にはストラップ長さを調節する調整機構32が設けられている。
【0033】
図1及び
図2に示すようにベルト20を横方向に平面上に配置した場合、一対のショルダーストラップ31は、ショルダー連結部20cから、連結ラインS1の延長線上に沿って、外方及び上方に、斜めに延びている。
【0034】
一方、
図3及び
図4に示すようにベルト20が湾曲する着用状態において、背面視におけるショルダーストラップ31は、連結ラインS1の延長線上にあるショルダー連結部20cから、連結ラインS1に沿って、バックセンター103a側及び上方に向けて斜めに延びている。
【0035】
ショルダー連結具25は三角形状であって、ショルダーストラップ31が連結ラインS1の延長線に沿って延びるように連結される。すなわち、ショルダー連結具25は、ショルダーストラップ31とベルト20の連結テープがそれぞれ挿入される一対のスリット25a,25bが、背面視において外側に開くV字状に配されている。したがって、ショルダーストラップ31はベルト20に対して中央寄りに傾く角度で連結される。
【0036】
以上のように構成されたブラジャー1において、第1サポート部10Aと第2サポート部20Aが連続する下縁部位には、横方向に連続する一本のテープ41が接合され、端処理されている。また、ショルダー連結具25からバック連結具23a,23bに至る第2側辺22cは、テープ44による端処理が成されている。また、カップ部11の下カップ縁11a及び外カップ縁11cにもそれぞれテープ42、43が接合され、端処理されている。
一方で、ベルト20の上縁を構成する第1パーツ片21の第1上辺21bは折り返し仕様であって縫合やテープによる端処理がされていない。また、第2パーツ片22の第2傾斜辺22bの突出部20eの端縁はヘム仕様であって、縫合やテープによる端処理が成されていない。
【0037】
本実施形態にかかるブラジャー1は以下のような効果を奏する。ブラジャー1は、ベルト20を複数のパーツで構成し、ショルダーストラップ31に連結される背中103側の第2パーツ片22を、カップ側の第1パーツ片21よりも伸縮性の高い構成とした。このため、運動によるショルダーストラップ31の変形や変位によるベルト20やカップ部11への影響を少なくすることができる。また、縦方向及び横方向において、第2パーツ片が第1パーツ片よりも伸縮性が高いことから、第2パーツ片22が身体の動きに追従する追随性を適える一方で、第1パーツ片21において脇部の安定性を確保できる。したがって、着用者100の動きに追従して変形する運動追従性と、ベルト20やカップ部11の位置の安定性を両立することが可能となる。
【0038】
また、ブラジャー1は、第1パーツ片21と第2パーツ片22の連結ラインS1、すなわちパーツが切替えられる境界ラインを、ベルト20の下縁20a前方部位から、ショルダー連結部20cに向けて後ろ上がりに傾斜させている。したがって、カップ部11を吊り上げながらも、カップ部11の位置の安定性が高い。
【0039】
また、第2パーツ片22は三角形状であって、第2パーツ片22の第2下辺22aは第1パーツ片21の第1下辺21cよりも大きく、望ましくはベルト20の下縁20aの全長の2/3以上を占める。このため、ショルダーストラップ31によって引き上げられる力が広く分散され、腕の動きに対するベルトのずり上がりを低減できる。
【0040】
また第2パーツ片は第1パーツ片の第1上辺よりも上方へ突出した突出部を有する。
【0041】
加えて、第2パーツ片の突出辺の端縁はテープなどが縫着されないヘム仕様である。したがって、第1パーツ片21の上辺及び第2パーツ片22の突出部20eの上側の、それぞれの辺にテープ加工や縫製加工等を無くすことで、連結ラインS1部位を薄く仕上げることができ、着用性を向上できる。さらに、これらの部位が縫着されていないフリーな状態となるため、ショルダーストラップ31による引っ張り力が掛らない。すなわち、一般的に、ベルト20の上辺にテープ加工を有していると、ストラップを引っ張る力が生じた際にテープを通じてベルト20全体に力が及び、ベルト20部のずり上がりの原因となるが、これを防止できる。
【0042】
また、ショルダーストラップ31を連結ラインS1に沿って配したことにより、例えばストラップの方向が垂直に連結される場合と比べて第2側辺22cへの引っ張り力の作用が少ない。したがって、通常背骨の上に位置するために安定しづらいバック連結部20bに掛る力が少なくなり、背部におけるベルト20のずり上がりを軽減することができる。
【0043】
また、ストラップが連結ラインS1の延長線上に向かう取付け角度としたことにより、ストラップによる引き上げ力は内側、すなわち首側に働く。したがって、ストラップの肩からのずり下がりを予防することができ、ストラップの安定性を向上できる。したがって、カップ位置の安定性も向上する。
【0044】
連結ラインS1、すなわち境界ラインの、角度を15度以上60度以下としたことにより、高い安定性が得られる。すなわち、15度未満であると第1パーツ片21の高さが低くなることから脇及び背部を十分安定させることが難しく、第2パーツ片22辺の面積も小さくなるため身体の動きに追従できなくなる。一方で60度より大きいと、ストラップの取付け位置が身体の外側に移動するため、ストラップがずり落ち易い。これらの理由から角度を15度以上60度以下としたことにより、より安定性が高い構成となる。
【0045】
図5に、本実施形態に係るブラジャー1と、比較例に係るブラジャー50の、運動前後の位置変化を比較する。
図5は、複数人のモニター1〜4がブラジャー1及びブラジャー50を着用した際の運動前後の位置変化をそれぞれ示している。運動としては腕の上げ下げを10回、上半身の左右ひねりを10回行う。この運動の前後において、ベルトの下縁における、ブラジャー連結具23a,23bの直下の第1位置P1と、ショルダー連結具25の直下の第2位置P2の2箇所の、運動前後の床からの垂直距離を計測し、その差寸を算出した。
【0046】
比較例にかかるブラジャー50は、ベルトの全領域を1枚の生地で構成し、その上辺をテープ仕様としたブラジャーであり、ベルトは上下方向よりも左右方向に伸縮しやすい材質で構成した。また、ブラジャー50において、ベルトの上縁の所定位置に、ショルダーストラップが垂直に連結される構成とした。
【0047】
図5によれば、本実施形態に係るブラジャー1は比較例にかかるブラジャー50に比べ、全てのモニターにおいて、床からの垂直距離の変動が少なく、背部のずり上がりが発生しにくいといえる。なお、異なるサイズを含む全てのモニターで同様の結果が得られた。したがって、各種のサイズで有効であると考えられる。
【0048】
なお、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【0049】
例えば上記実施形態においては伸び特性の異なる2つのパーツを接合する例を説明したが、これに限られるものではなく縫合や突合せにより接続されていてもよい。また、例えば第1パーツ片21と第2パーツ片22に加え別のパーツをさらに備えてもよいし、第1パーツ片21と第2パーツ片22とは別のパーツを介して接続されていてもよい。この場合にも上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0050】
例えば上記実施形態ではブラジャー1に適用した例を示したが、これに限られるものではなく他の形態のブラジャーはもちろん、スリップ、タンクトップ、シャツ、ワンピースなどバストに着用する種々の衣類に用いることができる。上記実施形態においてブラジャー1はクッション材と一体化したタイプを例示したが、これに限られるものではなく、別体のパッドを収納可能なポケットを有する構造としてもよい。また、カットソーのカップのみならず成型によるモールド加工に対しても適用可能である。また、カップ下縁部には金属ワイヤーやそれに代わる保形部材が配されてもよく、ノンワイヤーとしてもよい。
【0051】
この他、上記実施形態に例示された各構成要素を削除してもよく、各構成要素の形状、構造、材質等を変更してもよい。上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(1)
着用者の胸部に配される第1サポート部と、
前記第1サポート部の両側部にそれぞれ接続され前記着用者の体の側部から背中に至る第2サポート部と、
前記第1サポート部の上部に接続され前記着用者の肩上から背中に回り前記第2サポート部に接続される第3サポート部と、を備え、
前記第2サポート部は、前記第1サポート部の側部に接続される第1パーツ片と、前記第1パーツ片よりも伸縮性が高く、前記第1パーツ片の前記第1サポート部とは反対側に連結されるとともに前記第3サポート部に連結される第2パーツ片と、を備えることを特徴とするバスト用衣類。
(2)
着用者の胸部に配される第1サポート部と、
前記第1サポート部に接続され前記着用者の体の側部から背中に至る第2サポート部と、
前記第1サポート部に接続され前記着用者の肩を通って背中位置で第2サポート部に接続される第3サポート部と、を備え、
前記第2サポート部は、着用状態で背中側に上がる連結ラインにおいて互いに連結され、複数のパーツを備え、前記第1サポート部側の前記パーツよりも、前記第1サポート部から遠く前記第3サポート部に連結される前記パーツが、伸縮性が高い、ことを特徴とするバスト用衣類。
(3)
前記第1サポート部は、一対のカップ部を備え、
前記第2サポート部は前記一対のカップ部の外側端に連続する一対のベルトを備え、 前記第3サポート部は、その一端が一対の前記カップ部の上端部に連結され、その他端が一対の前記ベルトの上縁の所定位置に連結された、一対のショルダーストラップを備え、
前記第1パーツ片と前記第2パーツ片は、前記ベルトの下縁におけるバストセンター寄りの所定位置から、バックセンターに向けて上方に変位するように傾斜する連結ラインにおいて接合され、
前記第2パーツ片は、前記連結ラインの終点位置よりも上方に突出し、前記終点位置よりも上位の所定位置において前記第3サポート部に連結される、(1)記載のバスト用衣類。
(4)
所定の第1方向と、前記第1方向に直交する第2方向と、の両方向において、前記第2パーツ片は前記第1パーツ片よりも伸縮性が高い、ことを特徴とする(1)記載のバスト用衣類。
(5)
前記連結ラインは、着用状態において前記着用者の側方から見て後ろ上がりに傾斜し、背面側から見ると前記着用者の側部からバックセンターに向かって上方に斜めに延び、一対の前記ショルダーストラップは、着用状態の背面側から見て、前記ベルトと連結される連結部から、センター及び上方に向けて斜めに延びることを特徴とする(3)記載のバスト用衣類。
(6)
前記第1パーツ片の外形は、第1サポート部の側縁に接続される第1内側辺と、前記ベルトの上縁の前記第1サポート部側の一部を構成する第1上辺と、前記ベルトの下縁の前記第1サポート部側の一部を構成する第1下辺と、前記連結ラインに沿う第1傾斜辺と、で囲まれる形状であって、
前記第2パーツ片の外形は、前記第1下辺に連続して前記ベルトの下縁を構成する第2下辺と、前記連結ラインに沿うとともにその上端に前記第3サポート部が連結される第2傾斜辺と、前記第2傾斜辺の連結部から着用者のバックセンターに延びる第2側辺と、で囲まれる三角形状に構成され、
前記第1パーツ片と前記第2パーツ片とは前記連結ラインにおいて接合され、
前記第2傾斜辺の中途位置に、前記第1上辺が交差し、前記第2パーツ片は前記第1上辺の延長線よりも上に前記連結部を頂点とする三角形状の突出部を有する、ことを特徴とする(3)記載のバスト用衣類。
(7)
前記連結ラインは、前記第2サポート部の下縁に対して15度以上60度以下の角度を有し、
前記第2パーツ片の前記第2傾斜辺は少なくとも前記突出部においてテープ加工及び縫製加工がされていないことを特徴とする(6)に記載のバスト用衣類。