(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップの関連パラメータは、破断強度が10グラム/デニール以上、引張係数が800グラム/デニール以上、破断伸度が6%以下のうちの少なくとも1種又は2種以上を満たすことを特徴とする請求項1に記載の高強度リギング。
【発明の概要】
【0005】
以下、本発明の基本的な理解のため、本発明に関わる簡単な概要を説明する。この概要は本発明に関する網羅的概要ではないことを理解すべきである。すなわち、本発明の要点又は重要部分を確定することを意図せず、本発明の範囲を制限することも意図しない。簡略化した形によってある概念を説明し、これを以下に述べる詳細な説明の前置きとすることだけを目的とする。
【0006】
本発明では、プロセスが簡単で、製造コストが低い高強度リギング及びその製造方法を提供する。本発明では、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを使用して上記高強度リギング本体を製造する工程を少なくとも含む、高強度リギングの製造方法を提供する。
【0007】
選択的に、上記超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを使用して上記本体を製造する工程は、上記超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを単糸に収束又は収束加撚し、上記本体を製造する工程を含んでもよい。
【0008】
選択的に、上記超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを使用して上記本体を製造する工程は、複数本の単糸を一体化して上記本体を得、各単糸は上記超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを収束又は収束加撚して得られる工程を含んでもよい。
選択的に、上記複数本の単糸の一体化は、上記複数本の単糸を収束、加撚又は一体に編む工程を含んでもよい。
【0009】
選択的に、複数の糸束を合撚加工して上記本体を得、各糸束は複数本の単糸を含み、各単糸は上記超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを収束又は収束加撚して得られる。
選択的に、上記各糸束において各単糸を収束、加撚又は一体に編む。
選択的に、上記複数の糸束の合撚加工は、上記複数の糸束を収束、加撚又は一体に編む工程を含む。
【0010】
選択的に、上記超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップをその分子鎖伸長方向に沿って収束する。
選択的に、上記単糸を上記超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップの分子鎖伸長方向に沿って収束する。
選択的に、上記糸束を超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップの分子鎖伸長方向に沿って収束する。
【0011】
選択的に、上記超高分子量ポリエチレン薄膜は、
線密度が5000デニール以上、
幅が100mm以上、
厚みが0.2mm以下、
破断強度が10グラム/デニール以上、
引張係数が800グラム/デニール以上、
破断伸度が6%以下のうちの1種又は2種以上を満たす。
選択的に、上記超高分子量ポリエチレンストリップは、
線密度が100デニール以上、
幅が1-100mm、
厚みが0.2mm以下、
破断強度が10グラム/デニール以上、
引張係数が800グラム/デニール以上、
破断伸度が6%以下のうちの1種又は2種以上を満たす。
【0012】
本発明では、さらに上記高強度リギングの製造方法によって製造される高強度リギングを提供する。
【0013】
本発明の各実施形態による高強度リギング本体は超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを用いて製造される。上記本体の製造過程において、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを一体化処理することにより、構造の完全性に優れ、製造プロセスが簡単で、複数本のフィラメントをそれぞれ前処理する複雑なプロセスが省け、薄膜又はストリップの表面にバリを生成する確率を顕著に低下させ、薄膜又はストリップ内部に破断、ねじ曲がり、絡みなどの現象が発生する確率を低下させることができる。上記本体を含むリギングに負荷をかける場合、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップ全体で受力するため、上記リギングの強度は高く、強度利用率を効果的に向上できる。したがって、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを用いて製造されたリギングの強度は、同じデニール数の超高分子量ポリエチレン繊維によって製造した製品より高く、且つ前者のコストは後者より明らかに低く、構造の完全性に優れ、強度、強度利用率、及び生産効率が高く、加工コストが低く、重量が軽く、面密度が小さく、柔軟性がよいなどの利点を有する。
【0014】
図面を参照して本発明の選択的な実施形態を詳しく説明し、本発明の上述した利点及びその他の利点をより明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明は、以下で図面を参照して例示した記載によってよりよく理解できる。また、すべての図面において同一又は類似する図面符号で同一又は類似する部材を示す。前記図面は以下の詳細な説明とともに明細書に含まれ、本明細書の一部となり、且つ更に例を挙げて本発明の選択的な実施例を説明して本発明の原理及び利点を解説する。
【
図1】本発明の一実施形態による高強度リギングにおける超高分子量ポリエチレン薄膜の構造模式図である。
【
図2】本発明の一実施形態による高強度リギングにおける超高分子量ポリエチレンストリップの構造模式図である。
【
図3】本発明の実施例1による高強度リギング製造方法のフローチャートである。
【
図4】本発明の実施例1による高強度リギングの構造模式図である。
【
図5】本発明の実施例2による高強度リギングの構造模式図である。
【
図6】本発明の実施例3による高強度リギングの構造模式図である。
【0016】
図面の構成は簡潔さと明瞭さのために示したものであり、且つ必ずしも現物を比例的に描写するものではないことを、当業者は理解すべきである。例えば、図面ではある構成品のサイズはその他の構成品に対して拡張されることもあり、これにより、本発明の実施形態をよりよく理解することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を模式的に詳しく説明する。簡潔さと明瞭さのために、明細書では実際の実施形態のすべての特徴を説明しない。このような実際の実施形態を開発する過程において、必ず数多くの実施形態に集約される法則が導かれる。開発者は具体的な目標を実現する際に、例えば、システム及びビジネスによっては、上記法則が合致するが、これらの条件は実施形態によって変わることを理解すべきである。なお、更に、通常開発業務は非常に複雑で且つ時間がかかるが、本開示内容により当業者は、このような開発業務をルーチンワークとして行えることを理解すべきである。
【0018】
ここで、不必要な細部の記載により本発明が不明瞭となることを回避するために、以下の図面と説明では、本発明の手段に密接に関連する装置の構造及び/又は処理工程だけを記載し、本発明の本質とほとんど関係がなく、当業者に公知の部材と処理工程の表示及び記載は省略する。
【0019】
超高分子量ポリエチレンは分子量が100万以上のポリエチレンである。超高分子量ポリエチレンを使用した従来技術では、超高分子量ポリエチレン繊維を基礎として様々な製品を製造してきた。本発明の各実施形態による技術的解決手段では、超高分子量ポリエチレンを使用した従来技術と本質的に異なり、従来技術に対して提案した画期的な革新である。その中心的な技術思想は主に、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを、従来の超高分子量ポリエチレン繊維に代替して、様々なリギングを製造することである。
【0020】
図1に示すように、超高分子量ポリエチレン薄膜は超高分子量ポリエチレンにより製造され、一定の幅と厚みがある薄片であり、且つ幅が厚みよりはるかに大きい。
図2に示すように、ストリップは独立して製造又は上記薄膜引張の前後に切り分けを行うことにより得られ、ストリップの幅は薄膜の幅より小さく、厚みは薄膜と同等又は薄膜の厚みより大きい。
【0021】
本発明による超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップは、超高分子量ポリエチレン繊維と異なり、複数本の超高分子量ポリエチレン繊維を接着してなる平面とも異なり、顕著な違いは、本発明による超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップは一定の幅と厚みを有し、接合点又は裁断線がない構造であることにある。
【0022】
本発明の各実施形態による高強度リギングの本体は超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを用いて製造されるものである。上記本体の製造過程において、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを一体化処理するため、構造の完全性に優れ、製造プロセスが簡単であり、複数本のフィラメントをそれぞれ前処理する複雑なプロセスが省け、薄膜又はストリップの表面にバリが生成する確率を顕著に低下させ、薄膜又はストリップ内部に破断、ねじ曲がり、絡みなどの現象が発生する確率を低下させることができる。上記本体を含むリギングに負荷がかかる場合、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップは全体で受力するため、上記リギングは強度が高く、強度利用率を効果的に向上させることができる。したがって、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを用いて製造されたリギングの強度は、同じデニール数の超高分子量ポリエチレン繊維によって製造した製品より高く、且つ前者のコストは明らかに後者より低く、構造の完全性に優れ、強度、強度利用率、生産効率が高く、加工コストが低く、重量が軽く、面密度が小さく、柔軟性がよいなどの利点を有する。
以下、図面を参照して本発明のリギングの代表的な構造及びその製造方法を例に、更に本発明の技術的解決手段を説明する。
【0023】
実施例1
図3に示すように、本実施例の高強度リギングの製造方法は、
超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを使用して前記高強度リギングの本体を製造するステップS101を少なくとも含む。
本発明における各実施例による高強度リギングは本体を含む以外、シースなどの構造を含むこともあり、本体は力を受ける主な部材である。
【0024】
超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを使用して上記高強度リギングの本体を製造する工程は、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを収束して、単糸を製造して、得られた単糸を従来の超高分子量ポリエチレン繊維に代替して、リギング、例えば様々な線、ロープ、テープなどを製造する工程を含む。
【0025】
なお、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップで従来の超高分子量ポリエチレン繊維を直接代替してリギングを製造し、例えば、複数枚の超高分子量ポリエチレンストリップを積層してストリップ状のリギングを得ることもできる。
【0026】
本発明の各実施例における超高分子量ポリエチレン薄膜は、線密度が5000デニール以上、幅が100mm以上、厚みが0.2mm以下、破断強度が10グラム/デニール以上、引張係数が800グラム/デニール以上、破断伸度が6%以下のうちの1種又は2種以上を満たす。上記1種又は2種以上の特性を有する超高分子量ポリエチレン薄膜を用いてリギングを製造することにより、リギングの全体強度がより高くなり、高強度負荷、防弾等の製品の製造要件をよりよく満たすことができる。
【0027】
本発明の各実施例による超高分子量ポリエチレンストリップは、線密度が100デニール以上、幅が1-100mm、厚みが0.2mm以下、破断強度が10グラム/デニール以上、引張係数が800グラム/デニール以上、破断伸度が6%以下のうちの1種又は2種以上を満たす。上記1種又は2種以上の特性を有する超高分子量ポリエチレン薄膜を用いてリギングを製造することにより、リギングの全体強度がより高くなり、高強度負荷、防弾等の製品の製造要件をよりよく満たすことができる。
【0028】
本実施例において、高強度リギングは超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを使用して本体を製造する。超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップは接合点又は裁断線がない全体構造であり、従来技術の超高分子量ポリエチレン繊維のフィラメント状構造と異なるため、リギングを製造する過程において高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを一体化処理する。このため、複数本のフィラメントをそれぞれ前処理する複雑なプロセスが省け、薄膜又はストリップ内部に破断、ねじ曲がり、絡みなどの現象が発生する確率を低下させることができる。
【0029】
超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを用いて製造したリギングに負荷をかける場合、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップは全体で受力するため、上記リギングの強度が高く、強度利用率が効果的に向上する。このため、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを用いて製造されたリギングの強度は、同じデニール数の超高分子量ポリエチレン繊維を用いて製造したリギングより高く、且つ前者のコストは後者より明らかに低い。
【0030】
実施例2
本実施例では、上記超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを単糸に収束又は収束加撚して、本体を製造する高強度リギングの製造方法を採用する。
【0031】
本実施例における高強度リギング本体は、上記超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを収束してなる単糸、又は、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを収束加撚してなる単糸であるため、線状構造である。
超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップは、その分子鎖伸長方向に沿って収束する。
【0032】
超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを収束してなる本体の方法は、具体的に、高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを巻き戻し装置に設置して収束して単糸を得る工程を含み、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップに負荷がかかる際、受力方向が分子鎖伸長方向に沿うため、最大限に強度利用率を向上させることができる。
【0033】
超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを収束加撚してなる本体の製造方法は、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを巻き戻し装置に設置して収束し、その後、収束後の超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップをツイスターに設置して加撚する工程を含む。撚数は1-50個であり、撚り方向は左撚り又は右撚りである。収束加撚して得られた単糸は、粗さが適切で、嵩高度が高く、得られる本体は摩擦によるバリを効果的に回避し、更に耐摩耗ができる。
【0034】
超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを収束又は収束加撚してなる単糸は、釣り糸、深水綱箱、メッシュ、トロール網などの製造に適用できる。
【0035】
実施例3
本実施例では、それぞれ超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを収束又は収束加撚してなる複数本の単糸を一体化して本体を得る、高強度リギングの製造方法を採用する。
【0036】
本実施例における高強度リギングは、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップにより製造される本体を少なくとも含み、本体は複数本の単糸を含み、各単糸は上記超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを収束、又は各単糸を上記超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップにより収束加撚してなる。本実施例における高強度リギングはロープ状構造である。
各単糸はいずれも超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップの分子鎖伸長方向に沿って収束される。
複数本の単糸により強度がより高い本体を製造することができる。
【0037】
上記複数本の単糸を一体に収束する工程は、具体的には、複数本の単糸を巻き戻し装置に設置して収束する工程を含んでもよい。該方式によって製造される本体は電気牽引ロープ及び光ケーブル補強コアなどに適用できる。
【0038】
複数本の単糸を一体に加撚する方法は、複数本の単糸をツイスターに設置して加撚する工程を含み、撚数は1-50個であり、複数本の単糸は、一部の撚り方向が左撚りで、他の一部が右撚りであってよく、全てが左撚り又は右撚りであってもよく、該方式によって製造される本体は強度が高く、耐摩耗性に優れ、メッシュ、深水綱箱、遠洋トロール網、ブレーキロープ、航空貨物綱、ヘリコプターリードロープ、減速パラシュート及び飛行機のサスペンションロープ、電気牽引ロープなどに適用できる。
【0039】
複数本の単糸を一体に編む方法は、複数本の単糸を編み機に設置してロープに編む工程を含んでもよい。単糸の数量は必要に応じて設定でき、該方式によって製造される本体はヘリコプターリードロープ、減速パラシュート及び飛行機におけるサスペンションロープ、電気牽引ロープ、船舶係留ロープ、ケーブル、アンカーロープ、タンク引きケーブル、固定アンカーロープ、衝突防止バー、光ケーブル補強コアなどに適用できる。
【0040】
実施例4
本実施例では、上記超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを収束又は収束加撚してなる単糸を複数本含む糸束を複数合撚加工して本体を得る、高強度リギングの製造方法を採用する。
【0041】
本実施例において高強度リギングの本体は複数の糸束を合撚してなり、各糸束は複数本の単糸を含み、各単糸は超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを収束、或いは、各単糸を上記超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップにより収束加撚してなり、本実施例における高強度リギングの本体はロープ状構造である。
選択的に、各糸束に含まれる複数本の単糸を一体に収束し、該方式によって製造された糸束を電気牽引ロープ及び光ケーブル補強コアなどに適用できる。
【0042】
各糸束に含まれる複数本の単糸を一体加撚し、該方式によって製造された糸束をメッシュ、深水綱箱、遠洋トロール網、ブレーキロープ、航空貨物綱、ヘリコプターリードロープ、減速パラシュート及び飛行機におけるサスペンションロープ、電力牽リードロープなどに適用できる。
【0043】
各糸束に含まれる複数本の単糸を一体に編んでもよく、該方式によって製造される糸束をヘリコプターリードロープ、減速パラシュート及び飛行機におけるサスペンションロープ、電気牽引ロープ、船舶係留ロープ、ケーブル、アンカーロープ、タンク引きケーブル、固定アンカーロープ、衝突防止バー、光ケーブル補強コアなどに適用できる。
【0044】
上記複数の糸束を一体に収束する具体的な方法は、複数の糸束を巻き戻し装置で収束して、複数の糸束を超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップの分子鎖伸長方向に沿って収束する工程を含んでもよく、該方式によって製造された本体は電気牽引ロープ、衝突防止バー及び光ケーブル補強コアに適用できる。
【0045】
図4に示すように、複数の糸束301を一体に加撚する具体的な方法は、複数の糸束をツイスターに設置して加撚する工程を含んでもよく、複数本の糸束の撚り方向は一部が左撚りで、一部が右撚り、全てが左撚り、或いは全てが右撚りであってもよく、該方式によって製造された本体はメッシュ、深水綱箱、遠洋トロール網、ブレーキロープ、航空貨物綱、ヘリコプターリードロープ、減速パラシュート及び飛行機のサスペンションロープ、電力牽リードロープなどに適用できる。
【0046】
図5に示すように、複数の糸束401を一体に編む具体的な方法としては、複数の糸束を編み機で編んでもよい。糸束の数量は必要に応じて設定でき、該方式によって製造された本体はヘリコプターリードロープ、減速パラシュート及び飛行機におけるサスペンションロープ、電気牽引ロープ、船舶係留ロープ、ケーブル、アンカーロープ、タンク引きケーブル、固定アンカーロープ、衝突防止バー、光ケーブル補強コアなどに適用できる。
【0047】
試験では、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップにより製造された本体は直径が約10mmである際に、破断負荷(即ち破断時の負荷)は8.5トン以上に達し、その生産コストが低く、その他、重量が軽い、耐腐食性、耐摩耗性、耐紫外線性に優れる、耐用年数が長い、携帯しやすいなどの利点を有する。
【0048】
実施例5
本実施例では、それぞれ超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを収束、又は超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを収束加撚してなる単糸を複数本含む本体を含む、高強度リギングを採用する。
【0049】
図6では、リフティングベルトはシース501及びベアリングコア502を含む。上記本体はリフティングベルトのベアリングコアであり、上記本体はテープ状構造であり、上記複数本の単糸を一体に編み、上記本体を得ることができる。複数本の単糸を編み機に設置して編む方法が適用できる。この際、単糸の数量は必要に応じて設定できる。
【0050】
超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップにより製造されるリフティングベルトは、負荷をかける際、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップ全体で受力するため、上記リギングの強度が高く、強度利用率を効果的に向上できる。このため、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを用いて製造されたリギングの強度は、同じデニール数の超高分子量ポリエチレン繊維によって製造した製品よりはるかに高く、且つ前者のコストは後者より明らかに低い。
【0051】
実施例6
本実施例では、それぞれ超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを収束、又は収束加撚してなる単糸を複数本含む糸束を複数本含む本体を含む、高強度リギングを採用する。
代表的な実施形態において、上記本体はリフティングベルトのベアリングコアであり、上記本体はテープ状構造となる。
代表的な構成では、各糸束に含まれる複数本の単糸を一体に収束する。
代表的な構成では、各糸束に含まれる複数本の単糸を一体に加撚する。
代表的な構成では、各糸束に含まれる複数本の単糸を一体に編む。
代表的な構成では、上記複数の糸束を一体に編み、上記本体を得る。具体的には、複数の糸束を編み機に設置して編む。ここで、糸束の数量は必要に応じて設定できる。
【0052】
超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを用いて製造されたリフティングベルトでは、負荷がかかる場合、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップ全体で受力するため、リギングの強度が高く、強度利用率を効果的に向上させることができる。このため、超高分子量ポリエチレン薄膜又はストリップを用いて製造したリギングの強度は、同じデニール数の超高分子量ポリエチレン繊維によって製造した製品よりはるかに高く、且つ前者のコストは後者より明らかに低い。
【0053】
本発明の構成及びその利点を詳しく説明したが、添付の請求項に規定された本発明の技術思想と権利範囲を逸脱しない限り、様々な変化、代替及び変換を行うことができることを理解すべきである。
【0054】
本明細書で、第1及び第2などの関係技術用語は1つの構成又は操作と他の構成又は操作を区別するためにのみ用いられ、これらの構成又は操作のいずれかにこのような関係又は順序が存在することを要件としたり、示唆するものではない。また、技術用語「含む」、「含有」或いはその他の類似用語は非排他的な包含を意味し、一連の要素を含む過程、方法、物品或いは装置はそれらの要素を含むのみでなく、明確に例示したその他の要素を含み、或いはこのような過程、方法、物品或いは装置に特有の要素を含む。特に制限がない場合、語句「1つを含む」は、上記要素を含む過程、方法、物品或いは装置に他の同じ要素が更に存在することを排除しない。
【0055】
以上、図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明したが、上述する実施形態は本発明を制限するものではなく、本発明を説明するものであることを理解すべきである。当業者は、本発明の技術思想と権利範囲を逸脱しない限り、上記実施形態に様々な置換と変更を行うことができる。したがって、本発明の権利範囲は添付の特許請求の範囲及びそれと同等の範囲に規定される。