(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記被覆側幅大部(25b)の一部が前記抜止め用接合部(32)に当接している状態において,前記幅小部(24)が,前記第1吸収性本体(10)の外縁から延出しないように形成されている
請求項2に記載の吸収性物品。
【背景技術】
【0002】
従来から,尿などの排泄物を吸収するための吸収性物品として,例えば,使い捨ておむつや,吸収性パッド,生理用ナプキンなどが知られている。例えば,吸収性パッドは,使い捨ておむつと併用して用いられる吸収性物品である。一般的な吸収性パッドは,パルプ層と高吸収性ポリマー(SAP)を含む吸収体を,液透過性のトップシートと液不透過性のバックシートによって挟み込むことにより構成されている。このため,使い捨ておむつの内面側に吸収性パッドを重ねて配置することで,おむつの着用者が多量の尿を排泄しても,尿が外部に漏れ出す事態を防止できる。また,夜間の就寝中に使い捨ておむつを着用するような場合には,長時間に亘っておむつを着用し続けることとなる。このような場合,着用者が就寝中に多量の尿を排泄することも予想されるため,吸収性パッドを併用することで,尿の吸収を補助することができる。
【0003】
ところで,一般的な吸収性物品は,その製品長が変わらないため,男性のように排尿位置と排便位置が離れている者や,身体の大きい者が適切に装着できるようにするためには,吸収性物品の製品長を予め長く設定しておく必要がある。ただし,介護を要する者が複数人所属している介護施設に吸収性物品を備え付ける場合や,着用者の体調に合わせて製品長の異なる吸収性物品を装着させる場合など,製品長の異なる複数の吸収性物品を準備しておかなければならない場合もある。このような場合には,製品長の異なる様々な種類の吸収性物品を用意しなければならず,そのコストが嵩むという問題がある。また,着用者の身体のサイズや,身体的障害(体の麻痺等)の有無によっては,特定のサイズしか存在していない既成品では着用者の身体に適切にフィットしない場合もある。そうすると,着用者の個別の状況に応じて吸収性物品の製品長を変化させることが難しいため,吸収性物品と着用者の身体の間に隙間が生じて,尿漏れが発生する恐れがあった。
【0004】
ここで,上記のような問題を解決するために,従来から,個人の体型に合わせて製品長を調整することのできる吸収性物品が知られている(例えば特許文献1〜3)。
【0005】
特許文献1の吸収性物品は,吸収性物品の長手方向に沿って複数の吸収体が互いに重ね代をもって連設されており,この吸収体を被覆するシート部材が伸縮可能なように中間に折り畳み部を有している構造となっている。これにより,特許文献1の吸収性物品は,連設された複数の吸収体の内の前部側又は後部側吸収体を引き出すことにより,吸収性物品の長手寸法を調整することができるようになっている。
【0006】
また,特許文献2の吸収性物品は,吸収性本体が内面側に向けて谷折り状に折り曲げられて,その折り目部分で接合されている。これにより,特許文献2の吸収性物品は,折り目を展開することで,吸収性物品のサイズを拡大できるようになっている。
【0007】
また,特許文献3の吸収性物品は,伸縮可能な伸縮シートと,この伸縮シート上に配置された複数の吸収体とを有しており,この複数の吸収体の各々が伸縮シートに対して部分的に貼り合わされている。特許文献3の吸収性物品は,伸縮シートが非伸長状態にあるときに,吸収体の各々が少なくとも1つの隣接する別の吸収体と重なり合うようになっており,使用者の体格に自在に対応することができるとされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら,上記した特許文献1〜3に開示された従来の吸収性物品は,いずれも,その構造上,着用者が吸収性物品を装着している最中に,その吸収性物品の製品長を伸縮させることが難しくなっている。つまり,吸収性物品は,着用者によって装着されている状態では,着用者の臀部と被服や床などの間に挟み込まれた状態となる。また,着用者が座っている状態や寝ている状態にあるときには,吸収性物品は着用者の臀部によって押圧され,荷重が掛かった状態となる。特に,吸収性物品に荷重が掛かると,吸収性物品の肌対向面には着用者の臀部と間の摩擦が生じ,吸収性物品の肌非対向面には被服や床との間で摩擦が生じることとなる。このため,臀部と被服等の間に挟まれ,しかも荷重が掛かった状態において,従来の吸収性物品は,その製品長を伸ばしたり縮めたりすることが難しいとされていた。従って,従来の吸収性物品は,着用者の体格にフィットする製品長を予測して予め伸縮させた後に,着用者の股下に当てがう必要がある。しかし,着用者に実際に装着させた状態で,吸収性物品の製品長を微調整することができれば,着用者の体格によりフィットするように製品長を設定することが容易になる。
【0010】
このため,現在では,着用者によって装着されている状態においても,その製品長を調整しやすい吸収性物品が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで,本発明の発明者は,従来の問題の解決手段について鋭意検討した結果,重なり合った二つの吸収性本体の一方がスライドする吸収性物品において,二つの吸収性本体を連結する連結手段によって,スライドする側の吸収性本体の一部を被覆することとした。これにより,スライドする側の吸収性本体が着用者の肌や被服等に接触する面積を減らすことができるため,着用者が着用している最中でも,吸収性本体をスライドさせて吸収性物品の製品長を調節しやすくなる。併せて,上記の連結手段によって,一方の吸収性本体のスライド距離を制限することとした。そして,本発明者は,上記知見に基づけば,従来技術の課題を解決できることに想到し,本発明を完成させた。具体的に説明すると,本発明は以下の構成を有する。
【0012】
本発明は,吸収性物品に関する。まず,本発明の第1の実施形態に係る吸収性物品について説明する。
本発明の吸収性物品は,複数のシート部材の間に第1吸収体11が介在する第1吸収性本体10と,複数のシート部材の間に第2吸収体21が介在する第2吸収性本体20と,を備える。第1吸収性本体10の一方面側には,第2吸収性本体20の少なくとも一部が重ねられている。ここにいう,第1吸収性本体10の「一方面側」とは,第1吸収性本体10の肌対向面(着用者の肌に対向する面)側であってもよいし,第1吸収性本体10の肌非対向面(着用者の肌に対抗しない面)側であってもよい。
第2吸収性本体20は,幅小部24と幅大部25を有する。
幅小部24は,少なくとも一部に肉抜き部24aが形成されることで,肉部分の幅寸法が小さく形成された部位である。肉抜き部24aは,第2吸収性本体20の側縁に形成された切欠き状のものであってもよいし,第2吸収性本体20の中央部分に形成された孔状のものであってもよい。
幅大部25は,幅小部24よりも肉部分の幅寸法が大きく形成された部位である。
ここで,本発明の吸収性物品は,第1吸収性本体10と第2吸収性本体20を連結する連結手段30を,さらに備える。
第1の実施形態において,連結手段30は,被覆シート31と抜止め用接合部32を有する。
被覆シート31は,少なくとも一部に開口31aを形成するように第1吸収性本体10の一方面側に固定されたシート部材である。また,被覆シート31は,第1吸収性本体10との間で,第2吸収性本体20の幅小部24の少なくとも一部と,幅大部25の少なくとも一部とを被覆している。
抜止め用接合部32は,幅小部24の肉抜き部24aに相当する部位の一部において,被覆シート31と第1吸収性本体10を接合した接合部である。
これにより,第1の実施形態の吸収性物品は,開口31aを通じて第2吸収性本体20をスライドさせたときに,第2吸収性本体20の幅大部25が,抜止め用接合部32に当接するようになっている。このため,第2吸収性本体20のスライド幅が,抜止め用接合部32によって制限されている。
【0013】
上記構成のように,本実施形態では,第1吸収性本体10に第2吸収性本体20を重ねて,この第2吸収性本体20を被覆シート31で被覆することとしている。すなわち,第2吸収性本体20は,第1吸収性本体10と被覆シート31の間に介在していることとなる。このため,第2吸収性本体20は,着用時においても,着用者の肌や被服等が直接的に接触する面積が少なくなる。これにより,着用時において着用者の体圧(荷重)が,吸収性物品の全体に掛かっている場合であっても,第2吸収性本体20は,着用者の肌や被服等に触れにくくなるため,スムーズにスライドさせて引き出すことが可能となる。従って,着用者が装着している最中であっても,第2吸収性本体20をスライドさせて,吸収性物品の製品長を比較的容易に調整することができる。また,第1吸収性本体10と被覆シート31を接合して抜止め用接合部32を形成することで,第2吸収性本体20のスライド長さを制限し,第1吸収性本体10と第2吸収性本体20が分離することを防止することができる。これにより,着用者は,第2吸収性本体20をスライドさせて,吸収性物品の製品長を長くしたり短くしたりする操作を行いやすくなる。
【0014】
本実施形態において,幅大部25は,開口31a側に形成された延出側幅大部25aと,延出側幅大部25aとは反対側の端部に形成された被覆側幅大部25bと,を含むことが好ましい。すなわち,第2吸収性本体20は,延出側幅大部25aと被覆側幅大部25bの間に幅小部24が形成された形状となっている。
【0015】
上記構成のように,延出側幅大部25aを設けることで,第2吸収性本体20をスライドさせたときに,この第2吸収性本体20が広い範囲(延出側幅大部25a)で,着用者の肌に接触することとなる。これにより,着用者の排泄物をより効率的に吸収できる。また,被覆側幅大部25bを設けることで,第2吸収性本体20をスライドさせて引き出したときに,この被覆側幅大部25bが抜止め用接合部32に当接する。つまり,被覆側幅大部25bは,第2吸収性本体20のスライド長さを制限するためのストッパーとして機能する。
【0016】
本実施形態の吸収性物品は,被覆側幅大部25bの一部が抜止め用接合部32に当接している状態において,幅小部24が,第1吸収性本体10の外縁から延出しないように形成されていることが好ましい。
【0017】
上記構成では,吸収性物品を第1吸収性本体10側からみた見たときに,第2吸収性本体20の幅小部24が第1吸収性本体10の裏側に隠れて見えなくなっている。幅小部24は,肉抜き部24aが形成されているため,この幅小部24によって排泄液を吸収しようとしても,肉抜き部24aを通じて液体が漏れる恐れがある。このため,第2吸収性本体20の幅小部24を常に第1吸収性本体10の裏側に位置させて,着用者の肌に直接触れないようにすることが好ましい。
【0018】
本実施形態において,被覆シート31は,被覆側幅大部25bの全部分と,幅小部24の全部分と,延出側幅大部25aの少なくとも一部とを被覆するものであることが好ましい。なお,第2吸収性本体20が被覆シート31の内部に最大限収納された状態において,被覆シート31が,被覆側幅大部25bの全部分と,幅小部24の全部分と,延出側幅大部25aの少なくとも一部とを被覆してればよい。ただし,第2吸収性本体20が被覆シート31から最大限引き出された状態においても,被覆シート31が,被覆側幅大部25bの全部分と,幅小部24の全部分と,延出側幅大部25aの少なくとも一部とを被覆していることが好ましい。
【0019】
上記構成のように,被覆シート31によって,第2吸収性本体20の大部分を被覆することで,第2吸収性本体20は,着用時においても,着用者の肌や被服にほとんど直接接触しなくなる。このため,着用時においても第2吸収性本体20をスムーズにスライドさせて引き出すことが可能となる。
【0020】
本実施形態において,抜止め用接合部32は,接合強度の強い本止め部32aと,一又は複数の接合強度の弱い仮止め部32bとを含むことが好ましい。つまり,仮止め部32bは,第2吸収性本体20をスライドさせたときに,第2吸収性本体20の幅大部25が本止め部32aよりも前に当接する接合部である。
【0021】
上記構成のように,第2吸収性本体20の幅大部25が,仮止め部32bと本止め部32aに順次当接するようにすることで,段階的に第2吸収性本体20をスライドさせることができる。このため,第2吸収性本体20の延出長さを,調節しやすくなる。
【0022】
続いて,本発明の第2の実施形態に係る吸収性物品について説明する。
本発明の吸収性物品は,複数のシート部材の間に第1吸収体11が介在する第1吸収性本体10と,複数のシート部材の間に第2吸収体21が介在する第2吸収性本体20と,を備える。第1吸収性本体10の一方面側には,第2吸収性本体20の少なくとも一部が重ねられている。
第2吸収性本体20は,幅小部24と幅大部25を有する。幅小部24は,側縁に肉抜き部24aが形成されることで,肉部分の幅寸法が小さく形成された部位である。幅大部25は,幅小部24よりも肉部分の幅寸法が大きく形成された部位である。
ここで,本発明の吸収性物品は,第1吸収性本体10と第2吸収性本体20を連結する連結手段30を,さらに備える。第2の実施形態は,主に,連結手段30の構成が,第1の実施形態と異なっている。
第2の実施形態において,連結手段30は,抜止め用バンド部材33によって構成されている。抜止め用バンド部材33は,連通した開口33aを形成するように第1吸収性本体10の一方面側に固定されており,第2吸収性本体20の幅小部24の少なくとも一部を被覆する。
これにより,連通した開口33aを通じて第2吸収性本体20をスライドさせたときに,幅大部25の一部が抜止め用バンド部材33に当接する。
【0023】
上記構成においても,抜止め用バンド部材33よって,第2吸収性本体20の一部を被覆することができるため,第2吸収性本体20をスムーズにスライドさせることが可能となる。ただし,連結手段30によって,第2吸収性本体20を被覆することのできる面積は,第2の実施形態よりも,第1の実施形態の方が広い。このため,本発明では,第1の実施形態の方が好ましい実施形態であるといえる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の吸収性物品は,着用者によって装着されている状態において,第2吸収性本体を容易にスライドさせることができるため,その製品長を調整しやすいという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。
なお,本願明細書において,「A〜B」とは,「A以上B以下」であることを意味する。
また,各図面では,吸収性物品の構造を分かり易くするために,X軸,Y軸,及びZ軸の直交座標系を設定している。X軸方向は,吸収性物品の長手方向を示し,Y軸方向は吸収性物品の幅方向を示し,Z軸方向は,吸収性物品の厚み方向を示している。
【0027】
図1及び
図2は,本発明の第1の実施形態に係る吸収性物品100を,肌非対向面側からみた平面図を示している。
図1は,吸収性物品100の製品長を最大限縮めた状態を示しており,
図2は,吸収性物品100の製品長を最大限伸ばした状態を示している。また,
図3は,
図1に示したX−X線における断面図を示している。
図1〜
図3に示されるように,本発明は,着用者の股下に当てがわれて,尿などの排泄物を吸収することのできる吸収性物品100に関する。吸収性物品100には,例えば,吸収性物品には,使い捨ておむつや,吸収パッド,生理用ナプキンなどが含まれる。
【0028】
図1及び
図2に示されるように,本発明の吸収性物品100は,長手方向(Y軸方向)の製品長を自由に調節できる構成を有している。つまり,本発明の吸収性物品100は,
図1に示すように,長手方向の製品長を縮めることもできるし,
図2に示すように,長手方向の製品長を伸ばすこともできる。また,
図1と
図2に示した中間の状態に,吸収性物品100の製品長を調節することも当然に可能である。
【0029】
具体的に説明すると,
図1〜
図3に示されるように,本実施形態に係る吸収性物品100は,第1吸収性本体10と,第2吸収性本体20と,これらを連結する連結手段30とを備えている。本実施形態において,吸収性物品100は,第1吸収性本体10の肌非対向面(着用者の肌と対向しない面)側に,第2吸収性本体20が重ねられた構造となっている。本実施形態では,第2吸収性本体20が,第1吸収性本体10の肌非対向面に沿ってスライド(摺動する)ようになる。連結手段30は,第2吸収性本体20がスライドする際に,第1吸収性本体10から分離しないように,両方の吸収性本体10,20を連結する部材である。
【0030】
図3の断面図に示されるように,第1吸収性本体10は,基本的に,第1吸収体11を,液透過性の第1トップシート12と,液不透過性の第1バックシート13によって挟み込んだ構造となっている。同様に,第2吸収性本体20は,基本的に,第2吸収体21を,液透過性の第2トップシート22と,液不透過性の第2バックシート23によって挟み込んだ構造となっている。
【0031】
吸収体11,21は,尿などの液体を吸収し,吸収した液体を保持するための部材である。吸収体11,21は,トップシート12,22とバックシート13,23の間に内包されている。吸収体11,21は,トップシート12,22を透過した液体を吸収する機能を有する吸収性材料により構成される。吸収体11,21を構成する吸収性材料には,公知の材料を採用することができる。吸収性材料としては,例えば,フラッフパルプ,高吸水性ポリマー(SAP),又は親水性シートを用いることとしてもよい。また,吸収性材料には,フラッフパルプ,高吸収性ポリマー,又は親水性シートのうち1種類を単独で用いてもよいし,2種類以上を併用することとしてもよい。吸収性材料は,通常,単層又は複数層のマット状に形成され,用いられる。吸収体11,21の形状は,適宜,吸収性物品100の形状や,大きさ,用途に合せて設計することができる。
【0032】
また,トップシート12,22は,着用者の股下部の肌に直接接し,尿などの液体を吸収体11,21へ透過させるための部材である。このため,トップシート12,22は,柔軟性が高い液透過性材料で構成される。トップシート12,22を構成する液透過性材料の例は,織布,不織布,又は多孔性フィルムである。また,例えばポリプロピレンやポリエチレン,ポリエステル,ナイロンのような熱可塑性樹脂の繊維を親水化処理してさらに不織布にしたものを用いることとしてもよい。
【0033】
バックシート13,23は,トップシート12,22を透過し吸収体11,21に吸収された液体が,おむつの外部へ漏出することを防止するための部材である。このため,バックシート13,23は,液不透過性材料によって構成される。バックシート13,23を構成する不透過材料の例は,ポリエチレン樹脂からなる液不透過性のフィルムである。特に,0.1〜4μmの微細な孔が複数形成された微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。
【0034】
上記のようにして構成された第1吸収性本体10と第2吸収性本体20は,
図1及び
図2に示されるように,少なくとも一部が重畳するように重ねて配置される。そして,各吸収性本体10,20は,連結手段30によって連結される。第1の実施形態において,連結手段30は,被覆シート31を含む。
【0035】
被覆シート31は,第2吸収性本体20の少なくとも一部を被覆するシート部材である。本実施形態において,被覆シート31は,第2吸収性本体20の肌非対向面(第2バックシート23)側に位置している。
図1及び
図2に示されるように,被覆シート31は,少なくとも一部に開口31aを形成するようにして,第1吸収性本体10の肌非対向面(第1バックシート13)に固定される。被覆シート31は,第1吸収性本体10の長手方向の略全体に亘って固定されていることが好ましい。例えば,被覆シート31の長手方向(Y軸方向)の長さは,第1吸収性本体10の長さを100%としたときに,60%〜100%,又は70%〜90%程度であることが好ましい。
【0036】
被覆シート31を第1吸収性本体10に固定することで,開口31aに通じた内部空間が形成される。すなわち,被覆シート31と第1吸収性本体10との固定部31bは,被覆シート31の外縁の一部を除き,被覆シート31の外縁の他部に沿って形成される。例えば,被覆シート31が矩形状である場合,固定部31bは,被覆シート31の外縁に沿って略コの字型に形成される。このため,被覆シート31の外縁のうち,第1吸収性本体10に固定されていない部分が開口31aとなる。また,被覆シート31と第1吸収性本体10の間には,開口31aに通じた内部空間が形成されている。この被覆シート31と第1吸収性本体10の間の空間には,第2吸収性本体20が挿入される。つまり,第2吸収性本体20は,第1吸収性本体10と被覆シート31の間に介在する状態となる。
【0037】
本実施形態において,吸収性物品100は,第1吸収性本体10の肌非対向面側に第2吸収性本体20が重ねられ,第2吸収性本体20の肌非対向面側に被覆シート31が設けられている。このような場合に,被覆シート31は,液透過性のシート部材によって構成されていてもよいし,液不透過性のシート部材によって構成されていてもよい。特に,被覆シート31は,第2吸収性本体20との摩擦抵抗を小さくするために,不織布によって構成されていることが好ましい。例えば,被覆シート31は,ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリエステル,又はナイロンのような熱可塑性樹脂の繊維に親水化処理を施して,不織布にしたものを用いることとしてもよい。また,被覆シート31を構成する不織布としては,天然繊維や化学繊維を,スパンボンド法,エアスルー法,スパンレース法,サーマルボンド法,メルトブロー法,又はニードルパンチ法等の加工法によって加工したものが挙げられる。
【0038】
図1及び
図2に示されるように,本実施形態において,第1吸収性本体10と被覆シート31の間には,第2吸収性本体20が介在している。第2吸収性本体20は,第1吸収性本体10よりも,その幅が一部狭く形成された部位を有している。
図1及び
図2に示した実施形態において,第2吸収性本体20は,長手方向の中央部分にくびれ部分を有する砂時計型に形成されている。つまり,第2吸収性本体20は,幅小部24と幅大部25とを有している。本実施形態において,第2吸収性本体20は,その長手方向両側に幅大部25が形成され,2つの幅大部25(25a,25b)の間に幅小部24が形成された形状となっている。
【0039】
幅小部24は,少なくとも一部に肉抜き部24aが形成されることで,肉部分の幅寸法が幅大部25よりも小さく形成された部位である。本実施形態において,肉抜き部24aは,第2吸収性本体20の幅方向の両側縁に,左右一箇所ずつ形成されている。幅小部24の長手方向の長さは,第2吸収性本体20のスライド可能距離に影響を与える。幅小部24の長手方向(Y軸方向)の長さが長いと,第2吸収性本体20のスライド可能距離も長くなる。このため,幅小部24の長手方向の長さは,第2吸収性本体20の全体の長さを100%としたときに,例えば10%〜60%,又は20%〜50%程度とすることが好ましい。
【0040】
他方,本実施形態において,第2吸収性本体20は,延出側幅大部25aと被覆側幅大部25bの2箇所の幅大部25を有している。延出側幅大部25aは,第2吸収性本体20の長手方向のうち,被覆シート31の開口31aが位置する側に形成された部位である。また,被覆側幅大部25bは,第2吸収性本体20の長手方向の端部のうち,延出側幅大部25aとは反対側に位置する部位である。このため,第2吸収性本体20は,延出側幅大部25aと被覆側幅大部25bの間に幅小部24が位置する形状となっている。
図1及び
図2に示されるように,第2吸収性本体20をスライドさせることで,延出側幅大部25aは,開口31aを通過して,第1吸収性本体10の長手方向端縁から延出するようになる。このため,延出側幅大部25aのうちの第1吸収性本体10のから延出した部分が,着用者の肌に直接触れて,尿などの液体を吸収する。他方,被覆側幅大部25bは,第2吸収性本体20をスライドさせた前後において,被覆シート31によって被覆され続けている。このような観点から,延出側幅大部25aの長手方向(Y軸方向)の長さは,被覆側幅大部25bの長さよりも長いことが好ましい。例えば,延出側幅大部25aの長手方向の長さは,第2吸収性本体20の全体の長さを100%としたときに,30%〜80%,又は40%〜70%程度とすることが好ましい。また,被覆側幅大部25bの長手方向(Y軸方向)の長さは,第2吸収性本体20の全体の長さを100%としたときに,10%〜40%,又は20%〜30%程度とすればよい。
【0041】
また,
図1において,符号Bは,幅小部24の肉部分の幅寸法(最小)を示している。また,符号W
1と符号W
2は,それぞれ,延出側幅大部25aの肉部分の幅寸法(最小)と,被覆側幅大部25bの肉部分の幅寸法(最小)を示している。
図1に示されるように,幅小部24の幅寸法Bは,延出側幅大部25aの幅寸法W
1と被覆側幅大部25bの幅寸法W
2よりも小さくなる(B<W
1,W
2)。例えば,幅小部24の幅寸法Bは,延出側幅大部25aの幅寸法W
1と被覆側幅大部25bの幅寸法W
2に対して,10%〜95%とすることができる。なお,延出側幅大部25aの幅寸法W
1と被覆側幅大部25bの幅寸法W
2は等しくてもよいし,異なっていてもよい。特に,延出側幅大部25aの幅寸法W
1は,被覆側幅大部25bの幅寸法W
2よりも大きいことが好ましい。
【0042】
図1に示されるように,第2吸収性本体20を被覆シート31の内部に最大限収納した状態において,第2吸収性本体20は,被覆側幅大部25bの全体と,幅小部24の全体と,延出側幅大部25aの一部が被覆シート31によって覆われている。なお,第2吸収性本体20を被覆シート31から引き出しやすいように,延出側幅大部25aの一部は,被覆シート31の開口31aから延出していることが好ましい。特に,延出側幅大部25aの一部は,第1吸収性本体10の長手方向の端縁からも延出していることが好ましい。このように,第2吸収性本体20は,被覆シート31の内部に最大限収納した状態において,略全体に亘って被覆シート31により被覆されたものとなる。
【0043】
ここで,第1の実施形態において,連結手段30は,抜止め用接合部32をさらに含む。
図1〜
図3に示されるように,抜止め用接合部32は,被覆シート31と第1吸収性本体10を接合した部分である。抜止め用接合部32は,第2吸収性本体20を被覆シート31の内部に最大限収納した状態において,第2吸収性本体20の肉抜き部24aに相当する部位の一部に形成されることが好ましい。本実施形態において,第2吸収性本体20には二箇所に肉抜き部24aが形成されている。このため,抜止め用接合部32も,この肉抜き部24aのそれぞれに対応するにように二箇所に形成されることが好ましい。ただし,抜止め用接合部32は,肉抜き部24aに対応する部位の全体に形成されるものではなく,部分的に形成されるものである。例えば,
図1に示されるように,抜止め用接合部32の横幅(X軸方向の長さ)は,肉抜き部24aの横幅に略一致していることが好ましい。他方,抜止め用接合部32の縦幅(Y軸方向の長さ)は,肉抜き部24aの縦幅の一部(例えば1/5以下)となることが好ましい。例えば抜止め用接合部32の縦幅は,1mm〜10mm程度とすれば十分である。なお,抜止め用接合部32は,ホットメルト接着剤等の公知の接着剤を用いて形成してもよいし,ヒートシールや超音波シールによって被覆シート31と第1吸収性本体10を融着させて形成することとしてもよい。
【0044】
このように抜止め用接合部32を形成することで,第2吸収性本体20を引き出す方向にスライドさせたときには,最終的に,第2吸収性本体20の被覆側幅大部25bが抜止め用接合部32に当接する。
図2には,第2吸収性本体20を最大限引き出した状態が示されている。
図2に示されるように,抜止め用接合部32がストッパーとして機能するため,第2吸収性本体20が完全に第1吸収性本体10から分離することを防止できる。他方,第2吸収性本体20を被覆シート31の内部に収納する方向にスライドさせたときには,最終的に,第2吸収性本体20の延出側幅大部25aが抜止め用接合部32に当接する。
【0045】
また,
図2を参照して,被覆側幅大部25bが抜止め用接合部32に当接するまで第2吸収性本体20を最大限引き出した状態を説明する。
図2に示されるように,第2吸収性本体20を最大限引き出した状態において,第2吸収性本体20の幅小部24は,第1吸収性本体10の外縁から突出しないことが好ましい。つまり,第2吸収性本体20を最大限引き出した状態においても,第2吸収性本体20の幅小部24は,第1吸収性本体10の肌非対向面側に隠れたままとなっていることが好ましい。第2吸収性本体20の幅小部24は,肉抜き部24aが形成されて,肉部分の幅寸法が小さくなっている。このため,第2吸収性本体20の幅小部24が第1吸収性本体10の外縁からはみ出すと,尿などの排泄液が肉抜き部24aを通過して,外部に漏れ出す恐れがある。従って,第2吸収性本体20の幅小部24は,第1吸収性本体10の外縁から突出しないことが好ましい。
【0046】
また,
図2に示されるように,第2吸収性本体20を最大限引き出した状態において,第2吸収性本体20は,被覆側幅大部25bの全部分と,幅小部24の全部分と,延出側幅大部25aの少なくとも一部が,被覆シート31によって被覆されている。従って,本実施形態では,第2吸収性本体20が収納されている状態(
図1参照)及び引き出されている状態(
図2参照)の両方において,被覆側幅大部25bと,幅小部24と,延出側幅大部25aの一部とが,被覆シート31によって被覆されることとなる。このように,第2吸収性本体20の大部分を被覆シート31で覆うことで,第2吸収性本体20をスライドさせて,吸収性物品100の製品長を調節しやすくなる。
【0047】
具体的に説明すると,
図4には,吸収性物品100の使用状態が模式的に示されている。
図4(a)は,吸収性物品100の製品長を収縮させた状態を示し,
図4(b)は,吸収性物品100の製品長を伸長させた状態を示している。
図4に示されるように,吸収性物品100は,着用者に装着されている状態において,通常,着用者の臀部と,被覆や床との間に位置することとなる。このとき,着用者が座っていたり寝ていたりしている状態においては,着用者の体圧が,吸収性物品100に掛かることなる。このように,着用者の体圧が荷重となって負荷されている状態において,第2吸収性本体20が,着用者の肌に直接触れていたり被覆や床に直接触れていたりすると,摩擦抵抗が大きくなって第2吸収性本体20をスライドしにくくなる。そこで,本発明の吸収性物品100では,第2吸収性本体20を,第1吸収性本体10と被覆シート31の間に介在させることで,第2吸収性本体20が,着用者の肌や,被覆,床などに直接触れないようにしている。例えば,
図4に示した実施形態では,第2吸収性本体20と着用者の肌の間には,第1吸収性本体10が位置している。第2吸収性本体20は,着用者の肌に接しているよりも,第1吸収性本体10と接しているときのほうが,摩擦抵抗が小さいため,比較的スムーズにスライドするようになる。また,
図4に示した実施形態では,第2吸収性本体20と被覆や床との間には,被覆シート31が位置している。第2吸収性本体20は,被服等に接しているよりも,被覆シート31と接しているときの方が摩擦抵抗は小さいため,比較的スムーズにスライドするようになる。このように,第2吸収性本体20を,肌対向面側及び肌非対向面側の両方から被覆することで,吸収性物品100に荷重が掛かっている場合であっても,第2吸収性本体20をスライドしやすくなる。従って,着用者が吸収性物品100を装着している最中であっても,第2吸収性本体20をスライドさせて,吸収性物品100の製品長を伸ばしたり縮めたりすることが容易になる。
【0048】
図5は,第1の実施形態に係る吸収性物品100の改良例を示している。
図5に示されるように,吸収性物品100は,抜止め用接合部32として,本止め部32aと,一又は複数の仮止め部32bを有していることとしてもよい。
【0049】
本止め部32aは,第2吸収性本体20が第1吸収性本体10から分離することを最終的に防止するための接合部である。このため,本止め部32aにおいては,被覆シート31が第1吸収性本体10に対して,一般的な使用態様では簡単に剥離しないように比較的強力に接合されている。他方,仮止め部32bは,本止め部32aよりも前に第2吸収性本体20が当接する接合部であり,第2吸収性本体20をある程度の力でスライドさせると剥離するようになっている。このため,仮止め部32bにおいては,被覆シート31が第1吸収性本体10に対して,本止め部32aよりも弱い力で接合されている。従って,着用者は,第2吸収性本体20を段階的にスライドさせることができ,吸収性物品100の製品長を段階的に調節できるようになる。
【0050】
図5に示されるように,仮止め部32bは,複数存在していることが好ましい。例えば,仮止め部32bの数は,2〜5箇所程度であることが好ましい。具体的には,複数の仮止め部32bは,本止め部32aと同様に,肉抜き部24aに相当する部位に形成されており,本止め部32aよりも先に第2吸収性本体20に当接するように配置されている。仮止め部32bは,例えば,本止め部32aよりも横幅(X軸方向の長さ)や縦幅(Y軸方向の長さ)を短くすることによって,本止め部32aよりも接合力を弱くすることができる。その他にも,本止め部32aよりも接着力の弱い接着剤を使用して,仮止め部32bを形成することもできる。
【0051】
図6は,第1の実施形態に係る吸収性物品100の変形例を示している。
図6に示されるように,吸収性物品100は,第1吸収性本体10の肌対向面側に,第2吸収性本体20を重ねることとしてもよい。
【0052】
図6に示されるように,第1吸収性本体10の肌対向面側に第2吸収性本体20を重ねた場合,被覆シート31が,第2吸収性本体20の肌対向面側に位置することとなる。この場合,被覆シート31が着用者の肌に直接触れることとなる。従って,
図6に示した例においては,被覆シート31を液透過性材料によって形成することが好ましい。例えば,被覆シート31は,トップシート12,22と同様に,織布,不織布,又は多孔性フィルム等で形成すればよい。
【0053】
図7及び
図8は,第1の実施形態に係る吸収性物品100の様々なバリエーションを示している。
【0054】
図7(a)に示されるように,吸収性物品100は,第2吸収性本体20の側縁の片側の一箇所にのみ,肉抜き部24aが形成されていてもよい。また,肉抜き部24aが一箇所であることに対応して,抜止め用接合部32も,第2吸収性本体20の側縁の片側の一箇所にのみ形成されている。このような例においても,第2吸収性本体20には,幅小部24と,延出側幅大部25aと,被覆側幅大部25bが形成される。
【0055】
また,
図7(b)に示されるように,吸収性物品100は,第2吸収性本体20が略T字型に形成されていてもよい。すなわち,第2吸収性本体20は,幅小部24と,被覆側幅大部25bを有しているものの,延出側幅大部25aが形成されていない。このため,第2吸収性本体20をスライドさせたときには,幅小部24が,被覆シート31の開口31aを通じて延出することとなる。
【0056】
また,
図8(a)に示されるように,吸収性物品100は,被覆シート31が,第2吸収性本体20の幅小部24と被覆側幅大部25bのみを覆うものであり,延出側幅大部25aを被覆しないものであってもよい。つまり,
図8(a)の例においては,第2吸収性本体20を最大限被覆シート31内に収納しても,延出側幅大部25aが,被覆シート31によって被覆されないこととなる。この場合,第2吸収性本体20を引き出すようにスライドさせたときには,幅小部24が,被覆シート31の開口31aを通じて延出することとなる。
【0057】
また,
図8(b)に示されるように,吸収性物品100は,肉抜き部24aが,第2吸収性本体20の中頃に,孔として形成されたものであってもよい。つまり,肉抜き部24aは,第2吸収性本体20を貫通する孔として形成される。孔としての肉抜き部24aは,その周囲を第2吸収性本体20の肉部分で囲われたものとなる。この場合,第2吸収性本体20は,肉抜き部24aが形成された部位が,肉部分の幅寸法(B
1+B
2)が小さくなる。従って,
図8(b)に示した例では,肉抜き部24aが形成された部位が,幅小部24となる。また,
図8(b)に示されるように,肉抜き部24aが孔として形成されている場合,この肉抜き部24aの内部に,抜止め用接合部32を形成することが好ましい。
【0058】
図9及び
図10は,第2の実施形態に係る吸収性物品100を示した展開図である。第2の実施形態については,上述した第1の実施形態と同様の点については説明を割愛し,異なる点を中心に説明を行う。
【0059】
図9及び
図10に示されるように,第2の実施形態において,連結手段30は,抜止め用バンド部材33によって構成されている。抜止め用バンド部材33は,第1吸収性本体10と第2吸収性本体20を連結するための帯状の部材である。抜止め用バンド部材33は,吸収性物品100の幅方向(X方向)の両側に形成された固定部33bにおいて,第1吸収性本体10の肌非対向面側に固定されている。このため,抜止め用バンド部33は,左右の固定部33bの間に,一つの連通した開口33aが形成される。
【0060】
図9及び
図10に示されるように,抜止め用バンド部33が形成する連通した開口部33aには,第2吸収性本体20の幅小部24が挿通されている。具体的に説明すると,第2吸収性本体20には,幅方向の左右両側に肉抜き部24aが形成されており,この左右の肉抜き部24aに相当する部分に,抜止め用バンド部材33を第1吸収性本体10に固定するための固定部33bが形成されている。このため,抜止め用バンド部材33の左右の固定部33bの間に形成された連通した開口33aの中に,第2吸収性本体20の幅小部24の肉部分が差し込まれた状態となっている。
【0061】
このため,第2の実施形態は,第1の実施形態と同様に,第2吸収性本体20を長手方向(Y軸方向)にスライドさせることができるようになっている。これにより,吸収性物品100の製品長を自由に伸縮させることができる。また,
図9及び
図10に示されるように,第2吸収性本体20をスライドさせると,第2吸収性本体20の幅大部(25a,25b)が,抜止め用バンド部材33に当接する。これにより,抜止め用バンド部材33によって,第2吸収性本体20が第1吸収性本体10から分離することが防止されている。
【0062】
以上,本願明細書では,本発明の内容を表現するために,図面を参照しながら本発明の実施形態の説明を行った。ただし,本発明は,上記実施形態に限定されるものではなく,本願明細書に記載された事項に基づいて当業者が自明な変更形態や改良形態を包含するものである。
【0063】
例えば,本願明細書では,本発明について,第2吸収性本体をスライドさせることにより,吸収性物品の製品長を調節するための構造を例に挙げて説明した。ただし,本発明は,第2吸収性本体をスライドさせることにより,吸収性物品の製品幅を調節することができるものであってもよい。