特許第6299311号(P6299311)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6299311転送サーバ、管理サーバ、写真シール作成装置、ユーザ端末、画像管理方法、ユーザ端末の制御方法、制御プログラム、および記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6299311
(24)【登録日】2018年3月9日
(45)【発行日】2018年3月28日
(54)【発明の名称】転送サーバ、管理サーバ、写真シール作成装置、ユーザ端末、画像管理方法、ユーザ端末の制御方法、制御プログラム、および記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20180319BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20180319BHJP
【FI】
   G06F13/00 520C
   G06Q50/10
【請求項の数】17
【全頁数】44
(21)【出願番号】特願2014-58012(P2014-58012)
(22)【出願日】2014年3月20日
(65)【公開番号】特開2015-184730(P2015-184730A)
(43)【公開日】2015年10月22日
【審査請求日】2017年3月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】307010096
【氏名又は名称】フリュー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100155712
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 尚
(72)【発明者】
【氏名】三輪 哲也
(72)【発明者】
【氏名】白井 賢太朗
(72)【発明者】
【氏名】榎本 雅仁
(72)【発明者】
【氏名】辻 亜季子
(72)【発明者】
【氏名】竹村 佳子
【審査官】 木村 雅也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−176056(JP,A)
【文献】 特開2012−058927(JP,A)
【文献】 特開2007−184794(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末および写真シール作成装置と近距離無線通信可能な転送サーバであって、
上記写真シール作成装置から、該写真シール作成装置で生成されたユーザの画像のデータまたは該データを暗号化した暗号化画像データと、上記画像を特定する画像特定情報とを受信する第1通信手段と、
上記暗号化画像データを復号するための復号キーと上記画像特定情報とを、ネットワークを介して管理サーバに送信する第2通信手段と、
上記ユーザ端末から、上記画像特定情報を受信する第3通信手段とを備え、
上記第3通信手段は、上記ユーザ端末から受信した上記画像特定情報に対応する上記暗号化画像データを、該ユーザ端末に送信することを特徴とする転送サーバ。
【請求項2】
上記第2通信手段は、上記復号キーと上記画像特定情報とを、上記ユーザが所定の会員であるかの認証を行う上記管理サーバに送信することを特徴とする請求項1に記載の転送サーバ。
【請求項3】
上記第1通信手段は、上記写真シール作成装置と直接通信を行い、
上記第3通信手段は、上記ユーザ端末と直接通信を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の転送サーバ。
【請求項4】
上記第1通信手段が、上記写真シール作成装置から、上記ユーザの複数の上記画像として第1画像および第2画像を受信した場合、
上記第3通信手段は、上記第1画像の上記暗号化画像データを上記ユーザ端末に送信してもよい期間を第1期間とし、上記第2画像の上記暗号化画像データを上記ユーザ端末に送信してもよい期間を上記第1期間とは異なる第2期間とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の転送サーバ。
【請求項5】
上記第1期間は、上記第1通信手段が上記写真シール作成装置から上記複数の上記画像を受信した日を含み、
上記第2期間は、上記受信した日より後であることを特徴とする請求項4に記載の転送サーバ。
【請求項6】
上記第1通信手段が、上記写真シール作成装置から、上記ユーザの複数の上記画像を受信した場合、
上記第3通信手段は、第3期間においては、第1個数の上記暗号化画像データを上記ユーザ端末に送信し、上記第3期間と重複しない第4期間においては、上記第1個数より多い第2個数の上記暗号化画像データを上記ユーザ端末に送信することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の転送サーバ。
【請求項7】
上記第3通信手段は、第1および第2の上記暗号化画像データを、第1および第2の上記ユーザ端末の両方に送信する場合、
上記第1の上記ユーザ端末には、上記第1の暗号化画像データまたは上記第1の暗号化画像データを復号した上記画像のデータを上記管理サーバに送信するよう指示し、
上記第2の上記ユーザ端末には、上記第2の暗号化画像データまたは上記第2の暗号化画像データを復号した上記画像のデータを上記管理サーバに送信するよう指示することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の転送サーバ。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の転送サーバと、ネットワークを介して通信可能な管理サーバであって、
上記転送サーバから、上記復号キーと上記画像特定情報とを受信する第4通信手段と、
上記ユーザ端末から、上記画像特定情報を受信する第5通信手段とを備え、
上記第5通信手段は、上記ユーザ端末から受信した上記画像特定情報に対応する上記復号キーを、該ユーザ端末に送信することを特徴とする管理サーバ。
【請求項9】
上記ユーザが所定の会員であるかの認証を行う認証手段を備え、
上記第5通信手段は、上記ユーザが所定の会員である場合、上記復号キーを該ユーザの上記ユーザ端末に送信することを特徴とする請求項8に記載の管理サーバ。
【請求項10】
請求項1から7のいずれか一項に記載の転送サーバおよび上記ユーザ端末と近距離無線通信可能な写真シール作成装置であって、
撮影により上記ユーザの上記画像を生成する画像生成手段と、
上記画像を特定する上記画像特定情報を生成する特定情報生成手段と、
上記画像のデータまたは上記画像のデータを暗号化した上記暗号化画像データと、上記画像特定情報とを上記転送サーバに送信する第6通信手段と、
上記画像特定情報を上記ユーザの上記ユーザ端末に送信する第7通信手段とを備えることを特徴とする写真シール作成装置。
【請求項11】
上記画像のデータを暗号化することにより上記暗号化画像データを生成し、かつ、上記暗号化画像データを復号するための上記復号キーを生成する暗号化手段を備え、
上記第6通信手段は、上記暗号化画像データと、上記復号キーと、上記画像特定情報とを上記転送サーバに送信することを特徴とする請求項10に記載の写真シール作成装置。
【請求項12】
請求項1から7のいずれか一項に記載の転送サーバおよび上記写真シール作成装置と近距離無線通信可能なユーザ端末であって、
上記写真シール作成装置から、上記画像特定情報を受信する第8通信手段と、
上記画像特定情報を上記転送サーバに送信し、該画像特定情報に対応する上記暗号化画像データを上記転送サーバから受信する第9通信手段と、
上記画像特定情報をネットワークを介して上記管理サーバに送信し、該画像特定情報に対応する上記暗号化画像データを復号するための上記復号キーを上記管理サーバから受信する第10通信手段とを備えることを特徴とするユーザ端末。
【請求項13】
上記第10通信手段は、上記暗号化画像データ、または上記復号キーによって復号された上記画像のデータを上記管理サーバに送信することを特徴とする請求項12に記載のユーザ端末。
【請求項14】
請求項12または13に記載のユーザ端末としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記ユーザ端末の各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項15】
請求項14に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項16】
管理サーバおよび転送サーバにおける画像管理方法であって、
上記管理サーバは、ネットワークを介して上記転送サーバおよびユーザ端末と通信可能であり、
上記転送サーバは、上記ユーザ端末および写真シール作成装置と近距離無線通信可能であり、
上記転送サーバにおいて、
上記写真シール作成装置から、上記写真シール作成装置で生成されたユーザの画像のデータまたは上記画像のデータを暗号化した暗号化画像データと、上記画像を特定する画像特定情報とを受信する第1通信ステップと、
上記暗号化画像データを復号するための復号キーと上記画像特定情報とを、上記管理サーバに送信する第2通信ステップと、
上記ユーザ端末から、上記画像特定情報を受信する第3通信ステップと、
上記ユーザ端末から受信した上記画像特定情報に対応する上記暗号化画像データを、該ユーザ端末に送信する第4通信ステップと、
上記管理サーバにおいて、
上記ユーザ端末から、上記画像特定情報を受信する第5通信ステップと、
上記ユーザ端末から受信した上記画像特定情報に対応する上記復号キーを、該ユーザ端末に送信する第6通信ステップとを含むことを特徴とする画像管理方法。
【請求項17】
写真シール作成装置から、上記写真シール作成装置で生成されたユーザの画像を特定する画像特定情報を受信する第1通信ステップと、
上記画像特定情報を、近距離無線通信によって、転送サーバに送信する第2通信ステップと、
該画像特定情報に対応する上記画像のデータを暗号化した暗号化画像データを上記転送サーバから受信する第3通信ステップと、
上記画像特定情報を、ネットワークを介して、管理サーバに送信する第4通信ステップと、
該画像特定情報に対応する上記暗号化画像データを復号するための復号キーを上記管理サーバから受信する第5通信ステップとを含むことを特徴とするユーザ端末の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、写真シール作成装置、管理サーバ、ユーザ端末、およびこれらと通信可能な転送サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、写真シール作成装置において生成された画像をユーザに提供するサービスとして、画像の印刷されたプリントシールをユーザに提供するサービスと併せて、ユーザの所有する携帯端末に画像を表示させることによって画像をユーザに提供するサービスが広がってきている。
【0003】
特許文献1には、写真シール作成装置が、複数の撮影画像のうちの一部の撮影画像を、非接触通信によりユーザの携帯端末に転送し、転送されなかった画像を含む画像を、サーバに転送する技術が記載されている。ユーザはサーバにアクセスすることで、転送されなかった画像をサーバから取得することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−109580号公報(2008年5月8日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
写真シール作成装置から、遠く離れたサーバへ画像を転送するために、例えばPHS(Personal Handyphone System)等の無線通信網を利用する必要がある。そのため、例えば転送するデータ量に応じた従量制の、無線通信網の通信料金が必要になる。それゆえ、転送する画像数が多くなると、または転送する個々の画像データのサイズが大きくなると、それだけ通信料金の負担も大きくなる。
【0006】
また、ユーザの携帯端末への画像(データ)の提供は、写真シール作成装置から画像を受け取った管理サーバ(画像提供サイト)において行われる。ユーザは、画像提供サイトを利用するために、事前に会員登録を行う。これにより、管理サーバで会員を管理し、会員にのみ画像を提供することができる。
【0007】
特許文献1の技術では、ユーザが会員であるか否かに関わらず選択された写真画像をユーザの携帯端末に送信する。そのため、会員・非会員に対するサービスの差別化を行うことができない。
【0008】
一方で、会員にのみ画像を提供するために、サーバで認証したユーザに画像を提供する場合、写真シール作成装置からサーバに画像を転送する必要がある。そうすると、転送する画像に応じて写真シール作成装置からサーバへの通信の負担が必要になる。
【0009】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、写真シール作成装置からサーバへの通信の負担を軽減することができる、写真シール作成装置、管理サーバ、ユーザ端末、およびこれらと通信可能な転送サーバを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様に係る転送サーバは、ユーザ端末および写真シール作成装置と近距離無線通信可能な転送サーバであって、上記写真シール作成装置から、上記写真シール作成装置で生成されたユーザの画像のデータまたは上記画像のデータを暗号化した暗号化画像データと、上記画像を特定する画像特定情報とを受信する第1通信手段と、ネットワークを介して、上記暗号化画像データを復号するための復号キーと上記画像特定情報とを、管理サーバに送信する第2通信手段と、上記ユーザ端末から、上記画像特定情報を受信する第3通信手段とを備え、上記第3通信手段は、上記ユーザ端末から受信した上記画像特定情報に対応する上記暗号化画像データを、該ユーザ端末に送信することを特徴とする。
【0011】
上記の構成によれば、ユーザ端末は、画像を表示するために、暗号化画像データを復号する必要がある。そして、暗号化画像データを復号するための復号キーは、転送サーバから管理サーバに送信されている。また、画像特定情報は、ユーザ端末と管理サーバとに送信される。そのため、ユーザ端末は、復号したい暗号化画像データを画像特定情報を用いて管理サーバに通知することができる。管理サーバは、画像特定情報を用いて、復号したい暗号化画像データに対応する復号キーを特定することができる。ユーザ端末は、画像特定情報に対応する復号キーを取得して暗号化画像データを復号することができる。復号キーのデータサイズは、暗号化画像データのデータサイズよりも一般的に小さい。また、写真シール作成装置は、PHS等の無線通信網を使用して管理サーバに画像を送信する必要がない。それゆえ、写真シール作成装置の通信の負担を低減することができる。転送サーバは、近距離無線通信によってユーザ端末および写真シール作成装置と通信を行うので、通信費用の負担を抑制することができる。また、転送サーバに、近距離無線通信可能な範囲にある複数の写真シール作成装置の画像を管理させることもできる。また、上記転送サーバを用いれば、ユーザ端末から管理サーバにアクセスさせることにより、管理サーバにおいてユーザへの画像の提供を制御することもできる。
【0012】
上記第2通信手段は、上記復号キーと上記画像特定情報とを、上記ユーザが所定の会員であるかの認証を行う上記管理サーバに送信する構成であってもよい。
【0013】
上記の構成によれば、管理サーバにおいて上記ユーザが所定の会員であるか認証が行われる。そのため、管理サーバにおいて、ユーザへの画像の提供を制御することができる。
【0014】
上記第1通信手段は、上記写真シール作成装置と直接通信を行い、上記第3通信手段は、上記ユーザ端末と直接通信を行う構成であってもよい。
【0015】
上記の構成によれば、写真シール作成装置は、管理サーバとの通信の負担を低減することができる。転送サーバとユーザ端末との間の通信は直接行われるので、通信費用の負担を抑制することができる。
【0016】
上記第1通信手段が、上記写真シール作成装置から、上記ユーザの複数の上記画像として第1画像および第2画像を受信した場合、上記第3通信手段は、上記第1画像の上記暗号化画像データを上記ユーザ端末に送信してもよい期間を第1期間とし、上記第2画像の上記暗号化画像データを上記ユーザ端末に送信してもよい期間を上記第1期間とは異なる第2期間とする構成であってもよい。
【0017】
上記の構成によれば、第1期間において第1画像をユーザに提供し、第2期間において第2画像を提供する。転送サーバは、近距離無線通信によってユーザ端末と通信可能であるので、第1画像および第2画像の両方の提供を希望するユーザは、異なる期間に近距離無線通信可能な範囲に来る必要がある。すなわち、ユーザは写真シール作成装置の近くに来る機会が増えるので、写真シール作成装置の利用を促進することができる。
【0018】
上記第1期間は、上記第1通信手段が上記写真シール作成装置から上記複数の上記画像を受信した日を含み、上記第2期間は、上記受信した日より後であってもよい。
【0019】
上記の構成によれば、第2期間はユーザが写真シール作成装置を利用した日より後である。第1画像および第2画像の両方の提供を希望するユーザは、利用した日より後の日に改めて近距離無線通信可能な範囲に来る必要がある。すなわち、ユーザは写真シール作成装置の近くに来る機会(日)が増えるので、写真シール作成装置の利用を促進することができる。
【0020】
上記第1通信手段が、上記写真シール作成装置から、上記ユーザの複数の上記画像を受信した場合、上記第3通信手段は、第3期間においては、第1個数の上記暗号化画像データを上記ユーザ端末に送信し、上記第3期間と重複しない第4期間においては、上記第1個数より多い第2個数の上記暗号化画像データを上記ユーザ端末に送信する構成であってもよい。
【0021】
上記の構成によれば、第3期間より第4期間において、多くの画像をユーザに提供する。それゆえ、第4期間における写真シール作成装置の利用を促進することができる。これにより、写真シール作成装置の利用ピークの分散および通信負荷の分散を図ることもできる。
【0022】
上記第3通信手段は、第1および第2の上記暗号化画像データを、第1および第2の上記ユーザ端末の両方に送信する場合、上記第1の上記ユーザ端末には、上記第1の暗号化画像データまたは上記第1の暗号化画像データを復号した上記画像のデータを上記管理サーバに送信するよう指示し、上記第2の上記ユーザ端末には、上記第2の暗号化画像データまたは上記第2の暗号化画像データを復号した上記画像のデータを上記管理サーバに送信するよう指示する構成であってもよい。
【0023】
上記の構成によれば、第1および第2のユーザ端末から、分散されて管理サーバに複数の画像が送信される。そのため、第1および第2のユーザ端末の通信の負担を平均化することができる。また、管理サーバはユーザ端末から重複して同じ画像を受け取らなくて済むので、管理サーバの通信の負担も低減される。
【0024】
本発明の一態様に係る管理サーバは、上記転送サーバと、ネットワークを介して通信可能な管理サーバであって、上記転送サーバから、上記復号キーと上記画像特定情報とを受信する第4通信手段と、上記ユーザ端末から、上記画像特定情報を受信する第5通信手段とを備え、上記第5通信手段は、上記ユーザ端末から受信した上記画像特定情報に対応する上記復号キーを、該ユーザ端末に送信することを特徴とする。
【0025】
ユーザ端末から受信した画像特定情報に対応する復号キーを、ユーザ端末に送信することができる。それゆえ、複数の暗号化画像データおよび複数の復号キーが存在する場合でも、適切な復号キーをユーザ端末に送信することができる。これにより、ユーザ端末において暗号化画像データを復号させることができる。
【0026】
上記管理サーバは、上記ユーザが所定の会員であるかの認証を行う認証手段を備え、上記第5通信手段は、上記ユーザが所定の会員である場合、上記復号キーを該ユーザの上記ユーザ端末に送信する構成であってもよい。
【0027】
上記の構成によれば、管理サーバにおいてユーザが所定の会員であるかの認証を行い、所定の会員であるユーザに復号キーを提供することができる。そのため、管理サーバにおいて、所定の会員であるか否かに応じて、ユーザへの画像の提供を制御することができる。
【0028】
本発明の一態様に係る写真シール作成装置は、上記転送サーバおよび上記ユーザ端末と近距離無線通信可能な写真シール作成装置であって、撮影により上記ユーザの上記画像を生成する画像生成手段と、上記画像を特定する上記画像特定情報を生成する特定情報生成手段と、上記画像のデータまたは上記画像のデータを暗号化した上記暗号化画像データと、上記画像特定情報とを上記転送サーバに送信する第6通信手段と、上記画像特定情報を上記ユーザの上記ユーザ端末に送信する第7通信手段とを備えることを特徴とする。
【0029】
上記の構成によれば、写真シール作成装置から近距離無線通信によって転送サーバに画像のデータまたは暗号化画像データが送信される。そのため、写真シール作成装置からネットワークを介して管理サーバに画像のデータを送信する必要がない。それゆえ、写真シール作成装置から管理サーバへの通信の負担を低減することができる。
【0030】
上記写真シール作成装置は、上記画像のデータを暗号化することにより上記暗号化画像データを生成し、かつ、上記暗号化画像データを復号するための上記復号キーを生成する暗号化手段を備え、上記第6通信手段は、上記暗号化画像データと、上記復号キーと、上記画像特定情報とを上記転送サーバに送信する構成であってもよい。
【0031】
本発明の一態様に係るユーザ端末は、上記転送サーバおよび上記写真シール作成装置と近距離無線通信可能なユーザ端末であって、上記写真シール作成装置から、上記画像特定情報を受信する第8通信手段と、上記画像特定情報を上記転送サーバに送信し、該画像特定情報に対応する上記暗号化画像データを上記転送サーバから受信する第9通信手段と、上記画像特定情報をネットワークを介して上記管理サーバに送信し、該画像特定情報に対応する上記暗号化画像データを復号するための上記復号キーを上記管理サーバから受信する第10通信手段とを備えることを特徴とする。
【0032】
上記の構成によれば、ユーザ端末は、転送サーバから暗号化画像データを取得し、管理サーバから暗号化画像データに対応する復号キーを取得することができる。それゆえ、ユーザ端末は、暗号化画像データを復号して元の画像を得ることができる。
【0033】
上記第10通信手段は、上記暗号化画像データ、または上記復号キーによって復号された上記画像のデータを上記管理サーバに送信する構成であってもよい。
【0034】
上記の構成によれば、ユーザ端末は、画像のデータまたは暗号化画像データを管理サーバに送信する。サーバは復号キーを有しているので、ユーザ端末から暗号化画像データを受け取った場合でもそれを復号することができる。それゆえ、サーバにおいて画像を管理することができる。
【0035】
本発明の一態様に係る画像管理方法は、管理サーバおよび転送サーバにおける画像管理方法であって、上記管理サーバは、ネットワークを介して上記転送サーバおよびユーザ端末と通信可能であり、上記転送サーバは、上記ユーザ端末および写真シール作成装置と近距離無線通信可能であり、上記転送サーバにおいて、上記写真シール作成装置から、上記写真シール作成装置で生成されたユーザの画像のデータまたは上記画像のデータを暗号化した暗号化画像データと、上記画像を特定する画像特定情報とを受信する第1通信ステップと、上記暗号化画像データを復号するための復号キーと上記画像特定情報とを、上記管理サーバに送信する第2通信ステップと、上記ユーザ端末から、上記画像特定情報を受信する第3通信ステップと、上記ユーザ端末から受信した上記画像特定情報に対応する上記暗号化画像データを、該ユーザ端末に送信する第4通信ステップと、上記管理サーバにおいて、上記ユーザ端末から、上記画像特定情報を受信する第5通信ステップと、上記ユーザ端末から受信した上記画像特定情報に対応する上記復号キーを、該ユーザ端末に送信する第6通信ステップとを含むことを特徴とする。
【0036】
本発明の一態様に係るユーザ端末の制御方法は、写真シール作成装置から、上記写真シール作成装置で生成されたユーザの画像を特定する画像特定情報を受信する第1通信ステップと、上記画像特定情報を、近距離無線通信によって、転送サーバに送信する第2通信ステップと、該画像特定情報に対応する上記画像のデータを暗号化した暗号化画像データを上記転送サーバから受信する第3通信ステップと、上記画像特定情報を、ネットワークを介して、管理サーバに送信する第4通信ステップと、該画像特定情報に対応する上記暗号化画像データを復号するための復号キーを上記管理サーバから受信する第5通信ステップとを含むことを特徴とする。
【0037】
本発明の各態様に係る装置(ユーザ端末、写真シール作成装置、管理サーバ、および転送サーバ)は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記装置が備える各手段として動作させることにより上記装置をコンピュータにて実現させる上記装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0038】
本発明の一態様によれば、写真シール作成装置からサーバへの通信の負担を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】本発明の第1実施形態に係る管理サーバの要部構成を示すブロック図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る撮影画像管理システムの構成を示す図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る写真シール作成装置の外観の構成例を示す斜視図である。
図4】本発明の第1実施形態に係る写真シール作成装置の外観を他の角度からみた斜視図である。
図5】本発明の第1実施形態におけるユーザの移動について説明する図である。
図6】本発明の第1実施形態に係る写真シール作成装置に備えられる撮影部の構成例を示す図である。
図7】本発明の第1実施形態に係る写真シール作成装置に備えられる背景部の構成例を示す図である。
図8】本発明の第1実施形態に係る写真シール作成装置に備えられる編集部の構成例を示す図である。
図9】本発明の第1実施形態に係る写真シール作成装置に備えられる事後接客部の構成例を示す図である。
図10】本発明の第1実施形態に係る写真シール作成装置の内部の構成例を示すブロック図である。
図11】本発明の第1実施形態に係る写真シール作成装置に備えられる制御部の詳細な構成例を示す機能ブロック図である。
図12】本発明の第1実施形態に係る携帯端末の要部構成を示すブロック図である。
図13】本発明の第1実施形態における会員登録処理時に携帯端末の表示部に表示されるウェブページの一例を示す画面遷移図である。
図14】本発明の第1実施形態における写真撮影から画像保存までの一連の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図15】本発明の第1実施形態における管理サーバへの画像保存処理時に携帯端末の表示部に表示されるウェブページの一例を示す画面遷移図である。
図16】本発明の第1実施形態に係る撮影画像管理システムにおける携帯端末への画像保存に関する一連の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図17】本発明の第1実施形態における携帯端末への画像保存処理時に携帯端末の表示部に表示されるウェブページの一例を示す画面遷移図である。
図18】本発明の第1実施形態に係る転送サーバの要部構成を示すブロック図である。
図19】本発明の第2実施形態に係る撮影画像管理システムの構成を示す図である。
図20】本発明の第2実施形態における高精細画像をユーザに提供する処理の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
〔実施形態1〕
本発明の第1実施形態について、図1図18を参照して以下に説明する。以下の特定の実施形態で説明する構成以外の構成については、必要に応じて説明を省略する場合があるが、他の実施形態で説明されている場合は、その構成と同じである。また、説明の便宜上、各実施形態に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。さらに、各図面に記載した構成の形状、ならびに、長さ、大きさおよび幅などの寸法は、実際の形状および寸法を反映させたものではなく、図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更している。
【0041】
(撮影画像管理システム9)
図2は、本発明の第1実施形態に係る撮影画像管理システム9の構成を示す図である。図2に示すように、撮影画像管理システム9(画像管理システム)は、写真シール作成装置1、転送サーバ7、携帯端末6、および管理サーバ4を備えている。
【0042】
撮影画像管理システム9の概要について、以下に説明する。撮影画像管理システム9は、ユーザの写真撮影、画像の編集、画像の写真シールとしての印刷、および画像提供サイトへの画像の保存を実現するサービスをユーザに提供する。写真撮影、画像編集、および写真シール印刷のサービスは、ゲームセンターなどの店舗(施設)に設置された写真シール作成装置1によって提供される。画像保存のサービスは、画像提供サイトを管理する管理サーバ4によって提供される。ユーザは、自身が所持する携帯端末6を操作することによって、自身の撮影画像を画像提供サイトに保存することができる。
【0043】
写真シール作成装置1および転送サーバ7は、比較的近く、例えば、同じ遊戯施設8の中に設置される。それゆえ、写真シール作成装置1および転送サーバ7は、互いに近距離無線通信によって通信が可能である。ここで、近距離無線通信は、近接場型無線通信(Near field communication、非接触通信)、Bluetooth(登録商標)、および無線LAN(Wireless local area network)(Wi-Fi(登録商標)を含む)等の近距離の無線通信(ローカル通信)を含む。少なくとも、写真シール作成装置1および転送サーバ7は、互いに近距離無線通信が可能な範囲内に配置される。なお、転送サーバ7は、遊戯施設8内またはその近傍に設置された複数の写真シール作成装置1と、近距離無線通信によって通信が可能である。写真シール作成装置1を利用するユーザの携帯端末6も、遊戯施設8の中にある。遊戯施設8は、例えば、ゲームセンター、ゲームセンターを含む建物または敷地、ショッピングセンター、および遊園地等の施設である。
【0044】
一方、画像提供サイトおよび会員情報の管理を行う管理サーバ4は、遊戯施設8からインターネットを介して遠く離れた、任意の場所にある。そのため、写真シール作成装置1、転送サーバ7、および携帯端末6は、インターネット(ネットワーク)を介して、管理サーバ4と通信を行う。転送サーバ7は、任意の通信回線を用いてインターネットに接続できればよく、例えば、光通信回線によってインターネットに接続可能である。
【0045】
画像提供サイトへの画像の保存には、事前の会員登録が必要である。ユーザは、無料会員として自身を画像提供サイトに登録する。無料会員は、会費を支払う必要がないが、画像提供サイトにおいて保存できる画像の枚数に制限を受ける。本実施形態では、無料会員は、一回のゲームごとに一枚の画像のみを画像提供サイトに保存できる。
【0046】
ユーザは、自身の会員属性を、無料会員から有料会員に変更することができる。有料会員は、一定の会費を継続的に支払う必要がある代わりに、画像提供サイトに無制限に画像を保存できる。本実施形態では、一回の写真撮影によって生成された撮影画像を全て画像提供サイトに保存できる。
【0047】
撮影画像管理システム9における写真撮影から画像保存までの流れについて、以下に簡潔に説明する。一人または複数人のユーザは、代金を写真シール作成装置1に支払い、写真撮影および画像編集に関するゲームをプレイする。ユーザはゲーム中に自身を被写体として撮影する。ユーザは、撮影によって生成された画像の中から、編集対象の画像をいくつか選択し、好きなように編集する。また、ユーザは、後で画像を画像提供サイトに保存するために、写真シール作成装置1に自身のメールアドレスを入力する。画像の編集後、ユーザは写真シールを手に入れる。
【0048】
(標準画像の提供)
写真シール作成装置1は、生成した標準サイズの画像(標準画像)に、入力されたユーザのメールアドレスを関連付けて、管理サーバ4に送信する。管理サーバ4は、受信したメールアドレス宛に、受信した画像を画像提供サイトに保存することを案内するメールを送信する。ユーザは、自身の携帯端末6においてこのメールを受信する。メールには、画像を画像提供サイトに保存するための手順が、記載されている。ユーザは、その手順に従い、画像を保存するための操作を携帯端末6に対して行う。この結果、画像提供サイトにおけるユーザ専用の画像記憶領域に、画像が保存される。
【0049】
画像提供サイトへの画像保存後、ユーザは、携帯端末6または所望の他の装置を用いて画像提供サイトにログインして、画像をダウンロードすることができる。
【0050】
(高精細画像の提供)
特定のユーザは、標準画像よりも高精細な画像(高精細画像)の提供を受けることができる。特定のユーザは、例えば画像提供サイトにおいて有料会員に登録されているユーザである。高精細画像は、標準画像よりも画質が良く、データサイズが大きい。高精細画像は、標準画像とは異なる手順でユーザに提供される。高精細画像の提供方法は、後述する。
【0051】
(写真シール作成装置の構成)
撮影画像管理システム9を構成する各装置の構成および機能について、以下に詳細に説明する。まず、写真シール作成装置1の詳細について、図3図11を参照して説明する。図3は、本発明の第1実施形態に係る写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。この図に示すように、写真シール作成装置1は、主に、撮影ユニット11、編集部12、および事後接客部13を備えている。写真シール作成装置1は、撮影ユニット11と編集部12とが接し、かつ、編集部12と事後接客部13とが接した状態で設置される。
【0052】
(撮影ユニット11)
撮影ユニット11は、撮影部21および背景部22を備えている。撮影部21と背景部22とは、所定の距離だけ離れて設置される。撮影部21と背景部22の間に形成される空間である撮影空間において、撮影制御が行われる。
【0053】
撮影部21は、撮影制御をユーザに行わせる装置である。撮影部21は、撮影空間に入り、撮影制御を行っているユーザの正面に位置する。撮影空間を正面に望む面を構成する撮影部21の正面パネル41には、撮影制御時にユーザによって用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間にいるユーザから見て左側の面を左側面、右側の面を右側面とすると、撮影部21の左側面が側面パネル42Aによって構成され、右側面が側面パネル42Bによって構成される。
【0054】
背景部22は、正面を向いて撮影制御を行っているユーザの背面側に位置する板状の部材である背面パネル51、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル42Aより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52A、および、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル42Bより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52B(図4)から構成される。
【0055】
撮影部21の左側面を構成する側面パネル42Aと背景部22の側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられ、それぞれの上部が板状の部材である連結部23Aによって連結される。また、撮影部21の右側面を構成する側面パネル42Bと背景部22の側面パネル52Bは、ほぼ同一平面に設けられ、それぞれの上部が板状の部材である連結部23Bによって連結される。
【0056】
撮影部21の側面パネル42A、連結部23A、および背景部22の側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口G1となる。撮影部21の側面パネル42B、連結部23B、および背景部22の側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口G2となる。
【0057】
背景部22の上部には、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bに支持される形で背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25には、色または柄の異なる、背景に利用する巻き取り式の背景カーテンが複数収納される。背景カーテンユニット25は、撮影部21に設けられたカメラ等による撮影と連動して動作し、撮影の際に、例えばユーザによって選択された色のカーテンを下ろし、その他のカーテンを巻き取る。
【0058】
背景カーテンユニット25に収納される背景カーテンとしては、複数枚のカーテンを1枚のクロマキ用のカーテンとして使用する昇降式カーテンを用意してもよい。また、クロマキ用のカーテンを予め撮影空間の背面となる背面パネル51に張り付けると共に、合成用の背景画像を複数種類用意し、後述する編集制御において、ユーザが所望する背景画像をカーテンの部分に合成することができるようにしてもよい。
【0059】
撮影空間の上方には、撮影部21の正面パネル41、連結部23A、連結部23B、および背景カーテンユニット25に囲まれる開口が形成され、その開口の一部を覆うように天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端が連結部23Aに固定され、他端が連結部23Bに固定される。天井ストロボユニット24は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて発光するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24を構成するストロボの内部には蛍光灯が設けられており、撮影空間の照明としても機能する。
【0060】
(編集部12)
編集部12は、撮影制御によって得られた画像を編集する処理である編集制御をユーザに行わせる装置である。編集部12は、一方の側面が撮影部21の正面パネル41の背面に接するように撮影ユニット11に連結して設けられる。編集部12には、編集制御時にユーザによって用いられるタブレット内蔵モニタなどの構成が設けられる。
【0061】
図3に示す編集部12の構成を正面側の構成とすると、2組のユーザが同時に編集することができるように、編集部12の正面側と背面側には編集制御に用いられる構成がそれぞれ設けられる。
【0062】
編集部12の正面側は、床面に対して垂直な面であり、側面パネル42Aとほぼ平行な面である面71と、面71の上方に形成された斜面72から構成され、編集制御に用いられる構成が斜面72に設けられる。斜面72の左側には、柱状の形状を有し、照明装置74の一端を支持する支持部73Aが設けられる。支持部73Aの上面にはカーテンレール26を支持する支持部75が設けられる。斜面72の右側にも、照明装置74の他端を支持する支持部73B(図4)が設けられる。
【0063】
編集部12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、上から見たときの形状がコの字状となるように3本のレール26A乃至26Cを組み合わせて構成される。平行に設けられるレール26Aと26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、他端に残りの一本のレール26Cの両端が接合される。
【0064】
カーテンレール26には、編集部12の正面前方の空間と背面前方の空間の内部が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。カーテンレール26に取り付けられたカーテンによって囲まれる編集部12の正面前方の空間と背面前方の空間が、ユーザが編集制御を行う編集空間となる。
【0065】
(事後接客部13)
図4は、写真シール作成装置の外観を他の角度からみた斜視図である。事後接客部13は事後接客を行い、ユーザに事後接客に対する操作を行わせる装置である。事後接客には、画像(編集済みの画像を含む)を管理サーバ4に送信する処理、ミニゲームをユーザに行わせる処理、アンケートに答えさせる処理などが含まれる。
【0066】
図4に示すように、事後接客部13は、所定の厚さを有する板状の筐体を有しており、その背面が編集部12の左側面に接するように編集部12に連結して設けられる。事後接客部13の正面には、事後接客に対する操作時にユーザによって用いられるタブレット内蔵モニタ、および、画像(編集済みの画像を含む)が印刷されたシール紙が排出される排出口などが設けられる。事後接客部13の正面前方の空間が、シール紙への印刷が終わるのを待っているユーザが事後接客に対する操作を行う事後接客空間となる。
【0067】
(ユーザの移動)
写真シール作成ゲームの流れと、それに伴うユーザの移動について図5を参照して説明する。図5は、ユーザの移動について説明する図である。
【0068】
写真シール作成装置1のユーザは、白抜き矢印#1で示すように出入り口G1から、または白抜き矢印#2で示すように出入り口G2から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入り、撮影部21に設けられたカメラおよびタッチパネルモニタなどを利用して撮影制御を行う。
【0069】
なお、ユーザの画像の撮影においては、すべての撮影がシール紙に印刷される画像を撮影するものとは限らず、携帯端末6で閲覧するため(又は、携帯端末6において閲覧可能なように、管理サーバ4に送信するため)にのみ撮影される場合もある。これは、印刷される画像と携帯端末6で閲覧される画像との間でユーザの嗜好が異なることがあるためであり、ユーザの撮影時において、携帯端末6での閲覧を意識した撮影をしたいユーザの意向にこたえるものである。
【0070】
撮影制御を終えたユーザは、白抜き矢印#3で示すように出入り口G1を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−1に移動するか、白抜き矢印#4で示すように出入り口G2を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−2に移動する。
【0071】
編集空間A2−1は、編集部12の正面側の編集空間であり、編集空間A2−2は、編集部12の背面側の編集空間である。編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかが、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方の空間が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動したユーザは編集制御を開始する。編集空間A2−1のユーザと、編集空間A2−2のユーザは同時に編集制御を行うことができる。
【0072】
編集制御が終了した後、画像(編集済みの画像を含む)の中から選択された画像の印刷が開始される。画像の印刷中、編集制御を終えたユーザは、編集空間A2−1で編集制御を行っていた場合には白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−1から事後接客空間A3に移動して事後接客を受け、当該事後接客に対する操作を行う。また、編集制御を終えたユーザは、編集空間A2−2で編集制御を行っていた場合には白抜き矢印#6で示すように編集空間A2−2から事後接客空間A3に移動し、事後接客空間A3において事後接客を受け、当該事後接客に対する操作を行う。
【0073】
画像の印刷が終了したとき、ユーザは、事後接客部13に設けられた排出口からシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終えることになる。
【0074】
(各部材の構成)
次に、写真シール作成装置1に備えられる各部材の構成について説明する。
【0075】
(撮影部21)
図6は、写真シール作成装置1に備えられる撮影部21の構成例を示す図である。撮影部21は、正面パネル41、側面パネル42A、および側面パネル42Bが、箱状の形状を有するベース部43に取り付けられることによって構成される。
【0076】
正面パネル41は撮影空間A1で撮影制御を行うユーザの正面に位置し、側面パネル42Aと側面パネル42Bは、それぞれ、撮影空間A1で撮影制御を行うユーザの左側、右側に位置する。側面パネル42Aの上方には連結部23Aが固定され、側面パネル42Bの上方には連結部23Bが固定される。
【0077】
正面パネル41のほぼ中央には撮影・表示ユニット81が設けられる。撮影・表示ユニット81は、カメラ91、正面ストロボ92、およびタッチパネルモニタ93から構成される。
【0078】
カメラ91は、CCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(complementary metal-oxide semiconductor)などの撮像素子によって構成され、撮影空間A1にいるユーザを撮影する。カメラ91によって取り込まれた動画像は、タッチパネルモニタ93にリアルタイムで表示される。ユーザによって撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91によって取り込まれた画像は画像(静止画像)として保存される。
【0079】
カメラ91の下側に設けられたタッチパネルモニタ93は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルによって構成される。タッチパネルモニタ93は、カメラ91によって取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUI(Graphical User Interface)画像を表示し、ユーザの選択操作をタッチパネルによって受け付ける機能とを備えている。タッチパネルモニタ93には、適宜、背景等の画像が合成された後の動画像が表示される。
【0080】
正面パネル41には、撮影・表示ユニット81の位置を基準として、上方に上ストロボ82が設置される。また、左方に左ストロボ83が設置され、右方に右ストロボ84が設置される。撮影・表示ユニット81の下方の位置には、ベース部43の上面が一部突出する形で下ストロボ85が設けられる。
【0081】
上ストロボ82は、ユーザを上前方から照射する。左ストロボ83は、ユーザを左前方から照射し、右ストロボ84は、ユーザを右前方から照射する。下ストロボ85は、ユーザを下前方から照射する。
【0082】
ベース部43にはユーザの足元を照射する足元ストロボ86も設けられる。上ストロボ82、左ストロボ83、右ストロボ84、下ストロボ85、および足元ストロボ86の内部には蛍光灯が設けられており、天井ストロボユニット24を構成するストロボの内部の蛍光灯と合わせて、撮影空間A1内の照明として用いられる。後述するように、各蛍光灯の発光量を調整することによって、または、発光させる蛍光灯の数を調整することによって、撮影空間A1内の明るさが、ユーザが行っている撮影制御の内容に応じて適宜調整される。
【0083】
足元ストロボ86の右側には、ユーザがお金を投入する硬貨投入返却口87が設けられる。
【0084】
下ストロボ85を挟んでベース部43の上面の左右に形成されるスペース43Aおよび43Bは、撮影制御を行うユーザが手荷物等を置くための荷物置場として用いられる。正面パネル41の例えば天井付近には、撮影制御の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音を出力するスピーカも設けられる。
【0085】
(背景部22)
図7は、写真シール作成装置1に備えられる背景部22の構成例を示す図である。上述したように、背面パネル51の上方には背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25のほぼ中央には、撮影空間A1内で撮影制御を行っているユーザを後方中央から照射する背面中央ストロボ101が取り付けられる。
【0086】
背面パネル51の上方であって、出入り口G1側の位置には、撮影空間A1内で撮影制御を行っているユーザを左後方から照射する背面左ストロボ102が取り付けられる。また、背面パネル51の上方であって、出入り口G2側の位置には、撮影空間A1内で撮影制御を行っているユーザを右後方から照射する背面右ストロボ103が取り付けられる。
【0087】
(編集部12)
図8は、写真シール作成装置1に備えられる編集部12の構成例を示す図である。この図に示すように、編集部12において、斜面72のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131を挟んで左側にタッチペン132Aが設けられ、右側にタッチペン132Bが設けられる。
【0088】
タブレット内蔵モニタ131は、タッチペン132A及び132Bを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集対象画像として選択された画像の編集に用いられる画面である編集画面が表示される。2人で同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aは一方のユーザによって用いられ、タッチペン132Bは他方のユーザによって用いられる。
【0089】
なお、編集部12において行われる画像の編集は、すべてが印刷される画像に対する編集であるとは限らず、ユーザが携帯端末6での閲覧のみを想定している画像(つまり、印刷されない画像)に対する編集である場合もある。これは、印刷される画像と携帯端末6で閲覧される(web上で利用される)画像との間で、ユーザの嗜好に違いがあり、例えばブログなどに利用する画像などに対して、印刷される画像に対する編集とは異なる編集をしたいというユーザの意向にこたえるためのものである。
【0090】
(事後接客部13)
編集部12の左側には事後接客部13が設けられる。図9は、写真シール作成装置1に備えられる事後接客部13の構成例を示す図である。
【0091】
事後接客部13の上方中央にはタブレット内蔵モニタ161が設けられる。タブレット内蔵モニタ161を挟んで左側にタッチペン162Aが設けられ、右側にタッチペン162Bが設けられる。タブレット内蔵モニタ161もタブレット内蔵モニタ131と同様に、タッチペン162Aまたは162Bを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ161には、ミニゲームなどの事後接客の工程において用いられる画面が表示される。
【0092】
タブレット内蔵モニタ161の下には近距離無線通信部163(第7通信手段)が設けられ、近距離無線通信部163の下にはシール紙排出口164が設けられる。シール紙排出口164の下にはスピーカ165が設けられる。
【0093】
近距離無線通信部163は、近接された非接触型ICと非接触通信を行い、非接触型ICからのデータの読み出しおよび非接触型ICに対するデータの書き込みを行う。なお、これに限らず、近距離無線通信部163は、他の種類の近距離無線通信を行ってもよい。例えば、近距離無線通信部163は、Bluetooth通信を用いて、携帯端末6と直接通信を行ってもよい。
【0094】
シール紙排出口164には、編集空間A2−1のユーザが編集制御を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙、または、編集空間A2−2のユーザが編集制御を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙が排出される。編集部12の内部にはプリンタが設けられており、画像の印刷がそのプリンタによって行われる。
【0095】
スピーカ165は、事後接客時の案内音声、BGM、効果音等の音を出力する。
【0096】
(写真シール作成装置1の内部構成)
次に、写真シール作成装置1の内部構成について説明する。図10は、写真シール作成装置1の内部の構成例を示すブロック図である。上述した構成と同じ構成には同じ符号を付す。重複する説明については適宜省略する。
【0097】
制御部201は、CPU(Central Processing Unit)などから構成され、ROM(Read Only Memory)206または記憶部202に記憶されているプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。制御部201には、記憶部202、通信部203、ドライブ204、ROM206、RAM(Random Access Memory)207が接続される。制御部201には、撮影部21、編集部12、事後接客部13、および印刷部211の各構成も接続される。
【0098】
記憶部202は、ハードディスクまたはフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体からなり、制御部201から供給された各種の設定情報を記憶する。記憶部202に記憶されている情報は制御部201によって適宜読み出される。
【0099】
通信部203(第6通信手段)はインターネットなどのネットワークのインタフェースであり、制御部201による制御に従って外部の装置と通信を行う。通信部203は、無線通信ネットワークを介して、管理サーバ4と通信を行う。
【0100】
ドライブ204には、光ディスクまたは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205が適宜装着される。ドライブ204によってリムーバブルメディア205から読み出されたコンピュータプログラムおよびデータは、制御部201に供給され、記憶部202に記憶されたり、インストールされたりする。
【0101】
ROM206には、制御部201において実行されるプログラムおよびデータが記憶されている。RAM207は、制御部201が処理するデータおよびプログラムを一時的に記憶する。
【0102】
撮影部21は、撮影空間A1におけるユーザの撮影制御に関する処理を行う。撮影部21は、硬貨処理部221、背景制御部222、照明制御部223、カメラ91、タッチパネルモニタ93、およびスピーカ224から構成される。
【0103】
硬貨処理部221は、硬貨投入返却口87に対する硬貨の投入を検出する。硬貨処理部221は、例えば300円などの所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、そのことを表す起動信号を制御部201に出力する。
【0104】
背景制御部222は、制御部201より供給される背景制御信号に従って背景カーテンユニット25に収納されている背景カーテンの上げ下ろしを行う。背景カーテンの選択がユーザによって手動で行われるようにしてもよい。
【0105】
照明制御部223は、制御部201より供給される照明制御信号に従って、撮影空間A1内の各ストロボの発光を制御する。上述したように、撮影空間A1には、天井ストロボユニット24のストロボの他に、撮影部21に設けられる上ストロボ82、左ストロボ83、右ストロボ84、下ストロボ85、足元ストロボ86と、背景部22に設けられる背面中央ストロボ101、背面左ストロボ102、背面右ストロボ103が設けられる。各ストロボの内部には蛍光灯も設けられる。
【0106】
また、照明制御部223は、各ストロボの内部に設けられる蛍光灯の発光量を調整することによって、または、発光させる蛍光灯の数を調整することによって、ユーザが行っている撮影制御の段階に応じて撮影空間A1内の明るさを調整する。
【0107】
カメラ91は、制御部201による制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた画像(画像)を制御部201に出力する。
【0108】
編集部12Aは、編集空間A2−1におけるユーザの編集制御に関する処理を行う。編集部12Aは、編集部12の正面側に設けられるタブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A、132B、およびスピーカ231から構成される。編集部12Bも編集部12Aと同一の構成を有しており、編集空間A2−2におけるユーザの編集制御に関する処理を行う。
【0109】
タブレット内蔵モニタ131は、制御部201による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対するユーザの操作を検出する。ユーザの操作の内容を表す信号は制御部201に供給され、編集対象の画像の編集が行われる。
【0110】
事後接客部13は、事後接客空間A3における事後接客に関する処理を行う。事後接客部13は、タブレット内蔵モニタ161、タッチペン162A、162B、近距離無線通信部163、およびスピーカ165から構成される。
【0111】
印刷部211は、印刷制御を行う構成であるプリンタ241、およびシール紙ユニット242から構成される。プリンタ241は、画像、またはユーザによる編集制御によって得られた編集済みの画像を、プリンタ241に装着されたシール紙ユニット242に収納されているシール紙に印刷し、シール紙排出口164に排出する。一点鎖線で囲んで示す事後接客部13と印刷部211が、事後接客空間A3にいるユーザを相手とした事後接客に関する処理を行う構成となる。
【0112】
また、印刷部211は、印刷制御に係る処理において、シール紙への撮影画像(又は編集画像)の印刷に加え、欄外(シール紙の端部など)に、管理サーバ4へ送信した画像(標準画像)を取得するためのURL(Uniform Resource Locater)、及び、シールID(画像取得用ID)などを印刷してもよい。シールIDとは、写真シール作成装置1において1ゲーム中に生成された1又は複数の画像(撮影画像および編集画像を含む)を一義的に特定するための識別子であり、ユーザが1ゲーム中に生成された画像を取得するための識別子である。ユーザは、画像を取得するためのURLにアクセスし、シールIDを入力することにより、写真シール作成装置1において1ゲーム中に生成された画像を取得するためのウェブページ(画像取得用ページ)を携帯端末6に表示させることができる。
【0113】
これは、例えば、事後接客部13などにおいてユーザからメールアドレスの入力を受け付ける際に、タイムアウトやミス入力により正しいアドレスを受け付けることができず、画像を取得するためのURLなどの情報をユーザに送信することができないなど場合に、シール紙に印刷されているURLにアクセスしてシールIDを入力することによりユーザが画像を取得することができるようにするためである。
【0114】
なお、印刷部211は、画像を取得するための情報として、URLではなく、例えば、所定のメールアドレス又はQRコード(登録商標)などを印刷してもよい。所定のメールアドレスが印刷されている場合には、ユーザは、当該所定のメールアドレスに空メールを送信することにより、画像を取得するためのURLが記載されたメールを管理サーバ4から受信することができる。また、シール紙にQRコードが印刷されている場合には、ユーザは、携帯端末6を用いてQRコードの示すウェブページへアクセスすることにより、画像取得用ページへ直接アクセスすることもできる。
【0115】
(制御部の構成)
図11は、写真シール作成装置1に備えられる制御部201の詳細な構成例を示す機能ブロック図である。この図に示すように、制御部201は、通信制御部311(第6通信手段、第7通信手段)、撮影制御部312(画像生成手段)、編集制御部313(画像生成手段)、印刷制御部314、および事後接客制御部315(暗号化手段、特定情報生成手段)を備えている。
【0116】
通信制御部311は、通信部203および近距離無線通信部163による外部の装置との通信を制御する。
【0117】
撮影制御部312は、撮影部21による、写真シール作成ゲームを開始する際に投入される代金に関する処理と、ユーザの撮影制御に従いユーザグループを撮影する等、写真シール作成ゲームにおけるユーザの撮影制御に関する処理とを制御する。撮影制御部312は、画像が撮影された日時に関する日時情報を生成することもできる。
【0118】
編集制御部313は、編集部12Aおよび編集部12Bによる画像に対する落書き編集等、写真シール作成ゲームにおけるユーザの編集制御に関する処理を制御する。
【0119】
印刷制御部314は、印刷部211によるシール紙の印刷等、写真シール作成ゲームにおけるユーザの印刷制御に関する処理を制御する。
【0120】
事後接客制御部315は、事後接客部13による、編集作業を終了したユーザグループを接客する処理等、写真シール作成ゲームにおける事後接客に関する処理を制御する。
【0121】
(管理サーバ4)
次に、管理サーバ4の詳細について、図1を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る管理サーバ4の要部構成を示すブロック図である。この図に示すように、管理サーバ4は、主に、制御部401、記憶部402、および通信部403を備えている。制御部401は、管理サーバ4に備えられる各部材を統括制御する。記憶部402は、管理サーバ4において使用される各種データを記憶する。通信部403(第4通信手段、第5通信手段)は、撮影画像管理システム9を構成する他の装置と通信する。
【0122】
(制御部401の詳細)
図1に示すように、制御部401は、通信制御部411(第4通信手段、第5通信手段)、メール作成部412、ウェブページ作成部413、画像管理部414(画像管理手段)、および認証部415(認証手段)を備えている。
【0123】
(通信制御部411)
通信制御部411は、通信部403による通信を制御する。
【0124】
(メール作成部412)
メール作成部412は、写真シール作成装置1で遊んだユーザのメールアドレス宛に送信されるメールを作成する。本実施形態では、メール作成部412は、メールデータベース421に格納されているデータを用いて、通信制御部411から入力されたメールアドレス宛に送信される、画像の保存を案内するメールを作成し、通信制御部411に出力する。
【0125】
(ウェブページ作成部413)
ウェブページ作成部413は、携帯端末6に表示されるウェブページを作成する。本実施形態では、ウェブページ作成部413は、ウェブページデータベース423に格納されているデータを用いて、携帯端末6から受信したアクセス要求に応じたウェブページを作成し、通信制御部411に出力する。詳細は後述するが、ウェブページ作成部413は、ユーザの会員種別に応じたウェブページを作成する。
【0126】
なお、以下において「ページ」は、例えば、ウェブページのように、管理サーバ4が携帯端末6等の通信端末に送信して表示するためのデータを意味する。上記ページには、通常、テキストデータおよび画像データが含まれており、さらに、音声データおよび動画データが含まれていてもよい。
【0127】
(画像管理部414)
画像管理部414は、画像提供サイトを通じてユーザに提供される画像を管理する。本実施形態では、画像管理部414は、写真シール作成装置1によって作成された画像のうち、ユーザによって指定された画像を画像データベース424に保存する。
【0128】
(認証部415)
認証部415は、携帯端末6から受け取った認証情報(会員IDおよびパスワード)を会員データベース422に照会することにより、ユーザの認証を行う。
【0129】
(記憶部402の詳細)
図1に示すように、記憶部402は、メールデータベース421、会員データベース422、ウェブページデータベース423、および画像データベース424を有している。
【0130】
(メールデータベース421)
メールデータベース421は、ユーザに送信するメールを作成するための各種データを格納している。
【0131】
(会員データベース422)
会員データベース422は、画像提供サイトの会員であるユーザに関する各種情報を格納している。本実施形態では、会員データベース422には、写真シール作成装置1を利用するユーザを特定する情報(ユーザ特定情報)が、ユーザ別に格納されている。ユーザ特定情報としては、例えば、ユーザの会員ID、メールアドレス、ニックネーム、生年月日、住所、会員属性、入会日、および、ユーザが保有する携帯端末の端末IDなどを挙げることができる。また、会員属性としては、例えば、有料会員および無料会員などを挙げることができる。
【0132】
(ウェブページデータベース423)
ウェブページデータベース423は、携帯端末6に表示される画像提供サイトのウェブページを作成するための各種データを格納している。
【0133】
(画像データベース424)
画像データベース424は、写真シール作成装置1によって作成されたユーザの画像のうち、画像提供サイトに保存するようにユーザによって指示された画像を格納している。画像データベース424には、画像が、会員データベース422に会員として登録されているユーザごとに区別されて格納されている。
【0134】
図示はしないが、記憶部402は、写真シール作成装置1から受信した画像などのデータを一時的に保存する一時保存データベースも有している。
【0135】
(通信部403の詳細)
本実施形態では、写真シール作成装置1および携帯端末6が、通信部403の通信相手である。通信部403は、通信制御部411の制御を受けることによって、他の装置からデータを受信したり、他の装置にデータを送信したりする。
【0136】
(携帯端末6)
図12は、本発明の実施形態1に係る携帯端末6の要部構成を示すブロック図である。この図に示すように、携帯端末6は、主に、制御部601、記憶部602、通信部603(第8通信手段、第9通信手段、第10通信手段)、入力部604、および表示部605を備えている。制御部601は、携帯端末6に備えられる各部材を統括制御する。記憶部602は、携帯端末6において使用される各種データを記憶する。携帯端末6は、撮影画像管理システム9を構成する他の装置と通信する。通信部603は、近距離無線通信、および基地局を介した無線通信(インターネット接続)を行うことが可能である。入力部604は、タッチパネルなどの、ユーザが携帯端末6に情報を入力するための装置である。表示部605は、液晶表示装置などの、情報を表示するための装置である。
【0137】
(制御部601の詳細)
図12に示すように、制御部601は、通信制御部611(第8通信手段、第9通信手段、第10通信手段)、入力制御部612、および表示制御部613を備えている。
【0138】
通信制御部611は、通信部603による通信を制御する。入力制御部612は、入力部604における情報入力を制御する。表示制御部613は、表示部605における情報表示を制御する。たとえば、通信制御部611から入力されたウェブページを表示制御部613が表示部605に出力することによって、当該ウェブページを表示部605に表示させることができる。
【0139】
(転送サーバ7)
図18は、転送サーバ7の要部構成を示すブロック図である。この図に示すように、転送サーバ7は、主に、制御部701、記憶部702、インターネット通信部703(第2通信手段)、および近距離無線通信部704(第1通信手段、第3通信手段)を備える。
【0140】
記憶部702は、転送サーバ7において使用される各種データを記憶する。インターネット通信部703は、インターネットを介して、管理サーバ4と通信を行う。近距離無線通信部704は、近距離無線通信によって、写真シール作成装置1および携帯端末6と通信を行う。
【0141】
制御部701は、転送サーバ7に備えられる各部材を統括制御する。制御部701は、通信制御部711(第1通信手段、第2通信手段、第3通信手段)、および転送管理部712を備える。
【0142】
(通信制御部711)
通信制御部711は、インターネット通信部703および近距離無線通信部704による通信を制御する。
【0143】
(転送管理部712)
転送管理部712は、画像等のデータを保存または転送するために、記憶部702に対して画像等のデータの書き込み/読み出しを行う。
【0144】
(会員登録処理)
撮影画像管理システム9では、画像提供サイトに会員登録したユーザが、撮影画像を画像提供サイトに保存することができる。ユーザは、所定の手順に従い自身を画像提供サイトに無料会員として登録する。その手順について、図13を参照して以下に説明する。図13は、会員登録処理時に携帯端末6の表示部605に表示されるウェブページの一例を示す画面遷移図である。
【0145】
ユーザは、画像提供サイトに会員登録するために、携帯端末6を用いて画像提供サイトにアクセスする。この結果、図13の(a)に示すような画像提供サイトのトップページ1001が、携帯端末6の表示部605に表示される。トップページ1001は、会員ログイン処理を進めるためのリンク画像1002、および無料会員登録処理を進めるためのリンク画像1003を少なくとも含む。
【0146】
ユーザは、携帯端末6の入力部604を操作することによって、無料会員登録を進めるためのリンク画像1003を選択する。この結果、携帯端末6は、管理サーバ4と通信し、結果として、図13の(b)に示すような、無料会員登録用のウェブページ1011を表示部605に表示する。
【0147】
ウェブページ1011は、無料会員登録されるユーザを特定する情報(ユーザ特定情報)を入力するための入力フォーム1012、および、入力されたユーザ特定情報を管理サーバ4に送信するためのリンク画像1013を少なくとも含む。ユーザは、携帯端末6の入力部604を操作することによって、ユーザの会員ID、パスワード、およびメールアドレスなどの各種の個人情報を、ユーザ特定情報として入力フォーム1012に入力する。ユーザは、ユーザ特定情報の入力完了後、リンク画像1013を選択する。これにより携帯端末6は、ユーザ特定情報を管理サーバ4に送信すると共に、ユーザの無料会員登録を管理サーバ4に要求する。
【0148】
管理サーバ4の通信制御部411は、携帯端末6から送信されたユーザ特定情報を通信部403を通じて受信する。通信制御部411は、受信したユーザ特定情報をメール作成部412に出力すると共に、会員登録用メールの作成をメール作成部412に指示する。この指示を受けて、メール作成部412は、図13の(c)に示すような会員登録用メール1021を作成する。会員登録用メール1021は、受信したユーザ特定情報に含まれるメールアドレス宛のメールであり、無料会員登録の完了を示すウェブページへのURL1022を含んでいる。メール作成部412は、作成した会員登録用メール1021を通信制御部411に出力する。通信制御部411は、入力された会員登録用メール1021を、通信部403を介してユーザのメールアドレス宛に送信する。
【0149】
携帯端末6は、送信された会員登録用メール1021を受信し、表示部605に表示する。ユーザは、表示された会員登録用メール1021を確認し、URL1022を選択する。これにより携帯端末6は、URL1022によって特定されるウェブページを、管理サーバ4に要求する。
【0150】
この要求を受けて、管理サーバ4は、無料会員登録を完了させる。具体的には、管理サーバ4が、会員データベース422にユーザ用のアカウント領域(会員固有のデータを保存する記憶領域)を作成し、当該アカウント領域に、ユーザ特定情報を保存する。このとき、ユーザが無料会員であることを表す情報を、アカウント領域に追加する。最後に、管理サーバ4は、無料会員登録が完了したことを示すウェブページを作成し、携帯端末6に送信する。
【0151】
なお、ユーザは、無料会員の登録後、会員ID及びパスワードを入力することにより画像提供サイトにログインし、所定の手続きを踏むことによって、自身を有料会員として画像提供サイトに登録することができる。この登録完了後、ユーザのアカウント領域には、ユーザが有料会員であることを表す情報が追加される。
【0152】
(サービスの流れ)
次に、撮影画像管理システム9によって提供されるサービスの流れの詳細について、図14および図15を参照して以下に説明する。図14は、撮影画像管理システム9における写真撮影から画像保存までの一連の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0153】
(写真撮影)
図14に示すように、ユーザは、写真シール作成装置1においてゲームのプレイを開始する(ステップS1)。具体的には、ユーザは、写真シール作成装置1の正面パネル41の前に立ち、ゲームのプレイに必要な料金の硬貨を、硬貨投入返却口87に投入する。撮影制御部312は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを、硬貨処理部221から供給される信号に基づいて判定する。
【0154】
投入されたと判定した場合、撮影制御部312は、撮影部21を制御し、カメラ91に取り込まれた被写体の動画像をタッチパネルモニタ93にライブビュー表示させ、ユーザによる撮影制御に従って、撮影空間A1にいるユーザを被写体として撮影する(ステップS2)。この撮影制御は撮影処理時間内に複数回行われる。
【0155】
なお、撮影制御における処理として、シール紙への印刷用の画像の撮影ではなく、携帯端末6への送信用の画像の撮影として、所定の回数の撮影を行うこともある。この場合には、携帯端末6への送信用の画像に適した画像として、合成用画像をクロマキ合成した画像、及び、色フィルターによるフィルタリング処理などの画像処理を施した画像を、撮影時に作成することもある。
【0156】
写真撮影の終了後、撮影制御部312は、撮影空間A1にいるユーザに対して、編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動を案内する。この案内は、案内画面を撮影部21のタッチパネルモニタ93に表示させることによって、または、音声案内をスピーカ224から出力させることによって、行われる。
【0157】
(画像編集)
案内の終了後、編集制御部313は、編集空間A2−1と編集空間A2−2のうち、撮影制御を終えたユーザの移動先とした方の編集空間に対応する編集部12を制御することによって、編集部12に画像を編集させる(ステップS3)。具体的には、編集制御部313は、編集対象画像として選択または取得された画像に合成するための合成用画像をユーザに選択させ、選択された合成用画像を画像に合成させ、得られた合成画像を、ユーザによる編集操作に従って編集する。また、携帯端末6への送信用の画像に対する編集として、例えば、画像を所定のサイズにトリミングする処理、色フィルターによるフィルタリング処理、及び、複数の画像を一つの画像として仕上げるコラージュ合成処理などの処理を行うこともできる。
【0158】
編集の終了後、編集制御部313は、編集空間A2−1または編集空間A2−2において編集制御を終えたユーザに、事後接客空間A3への移動を案内する。この案内は、案内画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させることによって、または、案内音声をスピーカ231から出力させることによって、行われる。
【0159】
(写真シール印刷)
案内の終了後、印刷制御部314は、ユーザによって選択された画像をプリンタ241に出力してシール紙に印刷させる(ステップS4)。印刷が終了すると、事後接客制御部315は、印刷が終了した旨をタブレット内蔵モニタ161に表示させ、プリンタ241は、管理サーバ4及び写真シール作成装置1から同じ手順で画像を取得可能なように、写真シール作成装置1において作成されたシールIDおよび、画像取得情報(画像取得サイトのURL、または、取得のためのメールアドレスなど)が欄外に印刷され、また、所定の画像が中央部に印刷されたシール紙をシール紙排出口164に排出する。
【0160】
(事後接客)
印刷中、事後接客制御部315は、事後接客部13を制御し、印刷終了待機中のユーザに対する事後接客に関する処理を制御する(ステップS5)。具体的には、事後接客制御部315は、事後接客部13による事後接客に関する処理として、写真シール作成ゲームにおいて画像(編集済みの画像を含む)を管理サーバ4または携帯端末6に送信するための処理を制御する。その際、事後接客制御部315は、ゲームをプレイしたユーザのメールアドレスを入力するためのメールアドレスの入力画面、および、送信する画像の選択画面をタブレット内蔵モニタ161に表示させる。ユーザは、タッチペン162Aまたはタッチペン162Bを用いることによって、現在用いているメールアドレスを入力すると共に、管理サーバ4に送信したい画像を選択する。
【0161】
また、事後接客制御部315は、高精細画像の提供を希望するか否かをユーザに選択させる選択画面をタブレット内蔵モニタ161に表示させる。ユーザが高精細画像の提供を希望した場合、事後接客制御部315は、標準画像に加えて、高精細画像をユーザに提供するための処理を行う。例えば、標準画像は、画像のデータのサイズが所定値未満の画像であり、高精細画像は、画像のデータのサイズが所定値以上の画像である。高精細画像を提供する処理の詳細については後述する。以下では、標準画像をユーザに提供する処理について説明する。
【0162】
(画像送信)
通信制御部311は、入力されたメールアドレスおよび選択された画像(標準画像)もしくは制御部201が送信対象と決定した画像を、通信部203を通じて管理サーバ4に送信する(ステップS6)。このとき送信される画像には、当該画像を一義的に特定するための識別子(画像ID)が関連付けられている。写真シール作成装置1から送信されたメールアドレス、画像(標準画像)、および画像IDを、管理サーバ4の通信部403が受信し(ステップS7)、通信制御部411に出力する。通信制御部411は、受信した画像を、記憶部402の図示しない一時保存データベースに保存する。保存された画像などのデータは、規定の期限が経過するまで一時保存データベースに格納され続け、期限が経過すると自動的に一時保存データベースから削除される。
【0163】
なお、通信制御部311は、管理サーバ4に対し、ユーザが選択した所定の枚数の画像だけではなく、ユーザが将来有料会員になる場合を考慮して、すべての画像を送信してもよい。これにより、ユーザは、無料会員の状態で撮影したあと、サイト上で有料会員になった場合に、無料会員の状態で撮影したすべての画像を取得することができる。
【0164】
(案内メールの作成および送信)
通信制御部411は、受信したメールアドレスおよび画像IDをメール作成部412に出力する。メール作成部412は、通信制御部411から受け取ったメールアドレス宛に送信される、画像の保存をユーザに案内する案内メールを作成する。その手順は次の通りである。メール作成部412は、画像IDをウェブページ作成部413に出力すると共に、当該画像IDによって特定される画像を保存するためのウェブページを示すURL1102の生成を、ウェブページ作成部413に要求する。ウェブページ作成部413は、要求されたURL1102を生成し、メール作成部412に出力する。
【0165】
メール作成部412は、案内メールを作成するためのデータをメールデータベース421から取得する。そして、当該データ、URL1102、およびユーザのメールアドレスを用いて、図15の(a)に示す案内メール1101を作成する。案内メール1101の本文中には、URL1102が記載されている。メール作成部412は、作成した案内メール1101を通信制御部411に出力する。通信制御部411は、通信部403を介して、ユーザのメールアドレス宛に案内メール1101を送信する(ステップS8)。
【0166】
なお、メール作成部412は、画像IDとその画像IDにかかわる画像とをまとめるウェブページではなく、シールIDをユーザに入力してもらうだけのウェブページを示すURLを含む案内メールを送信してもよい。この場合には、管理サーバ4は、案内メールに含まれるURLの示すウェブページ上において、携帯端末6からシール紙の欄外に印刷されたシールIDの入力を受け付け、当該管理サーバ4に送信されている画像を表示するようにしてもよい。
【0167】
(画像保存用ウェブページの要求および送信)
携帯端末6の通信部603は、送信された案内メール1101を受信し(ステップS9)、通信制御部611に出力する。通信制御部611は、入力された案内メール1101を表示制御部613に出力する。表示制御部613は、入力された案内メール1101を表示部605に出力する。ユーザは、表示部605に表示された案内メール1101を確認し、画像提供サイトに画像を保存するために、入力部604を用いてURL1102を選択する(ステップS10)。
【0168】
入力制御部612は、入力部604における選択入力を受け付け、URL1102が選択されたことを通信制御部611に通知する。これを受けて通信制御部611は、選択されたURL1102に対応するウェブページを、管理サーバ4に要求する。具体的な手順は次の通りである。通信制御部611は、記憶部602に格納されているユーザの会員IDを取得し、この会員IDを含みかつウェブページの提供を求める所定のリクエストを、通信部603を通じて管理サーバ4に送信する。
【0169】
通信制御部411は、送信されたリクエストを通信部403を通じて受信し(ステップS11)、ウェブページ作成部413に出力する。ウェブページ作成部413は、リクエストに含まれる会員IDを会員データベース422に照会することによって、ユーザの会員種別を判定する(ステップS12)。本実施形態では、ウェブページ作成部413は、ユーザが無料会員および有料会員のいずれであるかを判定し、判定結果に応じたウェブページを作成する。ウェブページ作成部413は、ユーザが無料会員であると判定した場合には、図15(b)に示すような、無料会員が画像を保存するためのウェブページ1103を作成する。一方、ユーザが有料会員であると判定した場合には、図15(c)に示すような、有料会員が画像を保存するためのウェブページ1107を作成する。
【0170】
図15(b)に示すように、ウェブページ1103は、一つのサムネイル画像1104、ユーザに有料会員の登録を促すリンク画像1105、および、画像提供サイトに画像を一枚保存するためのリンク画像1106を含んでいる。ユーザが無料会員である場合には保存できる画像が一枚であるため、サムネイル画像1104は、その一枚の画像のサムネイルである。なお、当該一枚の画像とは、写真シール作成装置1においてユーザにより選択された画像である。一方、画像が複数枚ある場合、サムネイル画像1104は、これら複数の画像のいずれかのサムネイルである。
【0171】
図15(c)に示すように、ウェブページ1107は、一つのサムネイル画像1104、および、全ての画像を保存するためのリンク画像1108を含んでいる。
【0172】
本例では、ユーザは無料会員であるので、ウェブページ作成部413は、無料会員用のウェブページ1103を作成する。ウェブページ作成部413は、作成したウェブページ1103を通信制御部411に出力する。通信制御部411は、入力されたウェブページ1103を、通信部403を通じて携帯端末6に送信する(ステップS13)。
【0173】
(画像保存)
携帯端末6は、通信部603を通じてウェブページ1103を受信する(ステップS14)。ウェブページ1103は、通信制御部611を介して表示制御部613に出力される。表示制御部613は、入力されたウェブページ1103を表示部605に出力する。ユーザは、表示部605に表示されたウェブページ1103を確認する。ユーザが無料会員である場合、画像が複数枚あったとしても、画像提供サイトに保存できるのは、それらのうちのいずれか一枚である。ユーザは、一枚の画像を保存したい場合、入力部604を通じてリンク画像1106を選択する。なお、当該保存したい画像は、写真シール作成装置1において携帯端末6へ送信する画像として選択した画像に限られず、例えば、画像提供サイトにアクセスしている携帯端末6において保存対象の画像として指定された画像であってもよい。
【0174】
入力制御部612は、入力部604における選択入力を受け付け、リンク画像1106が選択されたことを通信制御部611に通知する。これを受けて、通信制御部611は、画像保存の指示を管理サーバ4に送信する(ステップS15)。
【0175】
送信された保存指示を、通信制御部411が通信部403を通じて受信する(ステップS16)。これにより通信制御部411は、画像の保存を画像管理部414に指示する。画像管理部414は、この指示を受けて、一時保存データベースに格納されているユーザの画像を、ユーザの会員IDに関連付けて画像データベース424に保存する(ステップS17)。その際、画像が一枚なら、その画像を保存する。一方、画像が複数枚なら、そのうちのいずれか一つ(たとえばサムネイル画像1104に対応する画像)を保存する。これにより、図14に示す一連の処理は完了する。
【0176】
なお、無料会員であるユーザは、全ての画像を保存したい場合、リンク画像1105を選択する。この場合、有料会員登録のための一連の処理が撮影画像管理システム9において行われる。そして登録が完了すると、全ての画像がユーザの会員IDに関連付けられて画像データベース424に保存される。
【0177】
また、ユーザが有料会員である場合の保存処理は、本質的には上述した無料会員の場合の保存処理と同じである。ただし、ユーザは、ウェブページ1107に含まれるリンク画像1108を選択する。これにより管理サーバ4は、画像データベース424におけるユーザの画像記憶領域に、全ての画像を保存する。なお、ユーザによる保存する画像(無料会員であれば1枚の画像、有料会員であれば全ての画像)の選択は、写真シール作成装置1において受け付けられていてもよい。この場合には、画像管理部414は、写真シール作成装置1において選択されている画像を画像データベース424に保存すればよい。
【0178】
(携帯端末6への画像保存)
以下に、画像提供サイトに保存された画像をユーザの携帯端末6に保存する際の処理の流れについて、図16および図17を参照して説明する。図16は、撮影画像管理システム9における携帯端末6への画像保存に関する一連の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図17は、携帯端末6への画像保存処理時に携帯端末6の表示部605に表示されるウェブページの一例を示す画面遷移図である。
【0179】
ユーザは、画像提供サイトにログインするために、画像提供サイトにアクセスする。その結果、図17(a)に示すような画像提供サイトのトップページ1001が、携帯端末6の表示部605に表示される。ユーザは、携帯端末6の入力部604を操作することによって、画像提供サイトへの会員ログイン処理を進めるためのリンク画像1002を選択する。入力制御部612はこの選択操作を受け付けて、リンク画像1002が選択されたことを通信制御部611に通知する。これにより通信制御部611は、ユーザの会員IDおよびパスワードを記憶部602から読み出し、通信部603を通じて管理サーバ4に送信すると共に、画像提供サイトへのログインを管理サーバ4に要求する(ステップS21)。なお、通信制御部611は、リンク画像1002が選択された場合に、ユーザの会員IDおよびパスワードを入力するためのウェブページを取得してもよい。この場合には、管理サーバ4は、ウェブページにおいて会員IDおよびパスワードの入力を受け付ければよい。
【0180】
管理サーバ4の通信制御部411は、この要求を、通信部403を通じて受け付ける(ステップS22)。次に通信制御部411は、受信した会員IDおよびパスワードをウェブページ作成部413に出力すると共に、会員トップページ1031の作成をウェブページ作成部413に指示する。
【0181】
ウェブページ作成部413は、入力された会員IDおよびパスワードを会員データベース422と照合することによって、ユーザが画像提供サイトに会員として登録されているか否かを判定する。登録されていると判定した場合、ウェブページデータベース423から、会員トップページ1031を生成するためのデータを取得する。ウェブページ作成部413は、当該データを用いて、図17(b)に示すような会員トップページ1031を生成し、通信制御部411に出力する。会員トップページ1031は、画像提供サイトに保存されているユーザの画像の一覧を表示するためのリンク画像1032を含んでいる。通信制御部411は、通信部403を通じて会員トップページ1031を携帯端末6に送信する(ステップS23)。
【0182】
携帯端末6の通信制御部611は、通信部603を通じて、会員トップページ1031を受信する。通信制御部611は、受信した会員トップページ1031を表示制御部613に出力する。表示制御部613は、会員トップページ1031を表示部605に出力する。結果、表示部605に会員トップページ1031が表示される(ステップS24)。
【0183】
ユーザは、携帯端末6の入力部604を操作することによって、リンク画像1032を選択する(ステップS25)。入力制御部612が、この選択操作を受け付けて、リンク画像1032が選択されたことを通信制御部611に通知する。これにより通信制御部611は、画像提供サイトに保存されているユーザの画像の一覧を含むウェブページの提供を求めるリクエストを、通信部603を通じて管理サーバ4に送信する。
【0184】
管理サーバ4の通信制御部411は、送信されたリクエストを、通信部403を通じて受け付ける(ステップS26)。次に通信制御部411は、画像データベース424に保存されているユーザの画像の一覧を含む画像一覧ページ1041の生成を、ウェブページ作成部413に指示する。
【0185】
ウェブページ作成部413は、画像一覧ページ1041を生成するためのデータを、ウェブページデータベース423から取得する。ウェブページ作成部413は、データを用いると共に、画像データベース424に保存されているユーザの全画像を参照することによって、図17(c)に示すような画像一覧ページ1041を生成し、通信制御部411に出力する。画像一覧ページ1041は、画像データベース424に保存されているユーザの全画像を個別に表す、複数のサムネイル画像1042を含んでいる。通信制御部411は、通信部403を通じて画像一覧ページ1041を携帯端末6に送信する(ステップS27)。
【0186】
携帯端末6の通信制御部611は、通信部603を通じて画像一覧ページ1041を受信する。通信制御部611は、受信した画像一覧ページ1041を表示制御部613に出力する。表示制御部613は、画像一覧ページ1041を表示部605に出力する。結果、表示部605に画像一覧ページ1041が表示される(ステップS28)。
【0187】
ユーザは、携帯端末6の入力部604を操作することによって、表示中のサムネイル画像1042のうち、携帯端末6に保存したい画像に対応するサムネイル画像1042を選択する(ステップS29)。入力制御部612は、この選択操作を受け付けて、サムネイル画像1042が選択されたことを通信制御部611に通知する。これにより通信制御部611は、選択されたサムネイル画像1042に対応する画像の提供を求めるリクエストを、通信部603を通じて管理サーバ4に送信する。
【0188】
管理サーバ4の通信制御部411は、通信部403を通じて、送信されたリクエストを受信する(ステップS30)。次に通信制御部411は、携帯端末6から提供を求められたユーザの画像を通信制御部411に出力するように、画像管理部414に指示する。
【0189】
画像管理部414は、指示された画像を画像データベース424から取得し、通信制御部411に出力する。通信制御部411は、通信部403を通じて、入力された画像を携帯端末6に送信する(ステップS31)。
【0190】
携帯端末6の通信制御部611は、通信部603を通じて、送信された画像を受信し、記憶部602に保存する(ステップS32)。以上により、携帯端末6への画像保存処理が完了する。
【0191】
なお、上述の説明では、携帯端末6が画像提供サイトへログインすることにより画像を取得する構成を例に挙げて説明したが、本実施形態では、シールIDを用いて画像を取得することもできる。例えば、携帯端末6は、シール紙に印刷されているURL(又は、案内メールに含まれるURL)の示すウェブページにアクセスすると共に、ユーザによるシールIDの入力操作を受け付けることにより、画像取得用ページにアクセスする。
【0192】
このとき、画像取得用ページは、ユーザが有料会員である場合にはシールIDにより特定される画像であって1ゲーム中に生成された全ての画像をユーザが選択可能に一覧表示し、ユーザが無料会員である場合にシールIDにより特定される全画像のうち1枚の画像のみをユーザが選択可能に一覧表示してもよい。また、画像取得用ページは、ユーザが無料会員である場合には、写真シール作成装置1において予め選択されている1枚の画像のみを表示してもよい。なお、画像取得用ページには、編集画像のみが一覧表示されることが好ましいが、例えば、編集画像の生成されていない撮影画像が存在する場合には編集画像と編集画像の生成されていない撮影画像とを一覧表示してもよいし、編集画像および撮影画像の全てを一覧表示してもよいし、特に限定されるものではない。
【0193】
携帯端末6は、画像取得用ページにおいて一覧表示されている画像のうち、ユーザにより選択された画像を管理サーバ4から取得し、記憶部602に保存する。なお、ユーザが有料会員である場合には、携帯端末6は、画像取得用ページにおいて一覧表示されている画像に対するユーザの選択操作を受け付けることなく、一覧表示されている全ての画像を管理サーバ4から取得し、記憶部602に保存してもよい。
【0194】
(高精細画像の提供)
以下に、高精細画像をユーザに提供する処理について説明する。
【0195】
図2を参照して、撮影画像管理システム9において高精細画像をユーザの携帯端末6へ提供する方法について説明する。
【0196】
なお、携帯端末6には、写真シール作成装置1、転送サーバ7、および管理サーバ4と連携動作を行うための会員アプリケーションがインストールされているとする。会員アプリケーションは、例えば画像提供サイトから携帯端末6にダウンロードすることができる。会員アプリケーションは、携帯端末6上で動作するアプリケーションであり、過去に入力された認証のための認証情報(ユーザの会員ID、およびパスワード等)を記憶している。会員アプリケーションは、ユーザの指示を必要としない処理(送受信、復号等の処理)を自動で行う。なお、以下では、携帯端末6上における会員アプリケーションの動作を、携帯端末6の制御部601の動作として説明する。
【0197】
(A)画像の編集後、事後接客において、ユーザが高精細画像の提供を希望した場合、写真シール作成装置1の事後接客制御部315は、高精細画像のデータを所定の暗号化方式で暗号化することにより、暗号化画像データを生成する。暗号化に用いる暗号キーは任意でよい。また、事後接客制御部315は、暗号化画像データを復号するための復号キーも生成する。共通鍵暗号方式では、暗号キーと復号キーとは同じである。また、事後接客制御部315は、暗号化画像データを一義的に特定する画像ID(画像特定情報)を生成する。複数の高精細画像をユーザに提供する場合、事後接客制御部315は、複数の暗号化画像データと、複数の暗号化画像データに対応する、複数の復号キーおよび複数の画像IDとを生成する。なお、事後接客制御部315は、複数の画像を同じ暗号キーによって暗号化し、複数の暗号化画像データと、複数の暗号化画像データに対応する、1つの復号キーおよび1つの画像IDとを生成してもよい。複数の暗号化画像データに対応する1つの画像IDとして、1ゲーム毎に生成されるシールIDを代用することができる。
【0198】
事後接客制御部315は、タブレット内蔵モニタ161に、携帯端末6を通信可能な状態にするようユーザに促す画面を表示する。
【0199】
ユーザは、携帯端末6上で動作する会員アプリケーションを操作することにより、携帯端末6を近距離無線通信が可能な状態にするよう指示する。通信制御部611は、通信部603を近距離無線通信が可能な状態にする。
【0200】
(B)事後接客において、写真シール作成装置1の通信制御部311は、生成した暗号化画像データを特定する画像IDと、転送サーバ7を特定するサーバIDとを関連付けて、近距離無線通信によって直接ユーザの携帯端末6に送信する。ゲームをプレイしたユーザは写真シール作成装置1の近くにいるため、写真シール作成装置1は、近距離無線通信部163を介した近距離無線通信(例えば非接触通信または無線LAN)によって、ユーザの携帯端末6と直接通信を行うことができる。
【0201】
(C)一方、写真シール作成装置1の通信制御部311は、生成した暗号化画像データと、該暗号化画像データを復号するための復号キーと、該暗号化画像データに対応する画像IDとを関連付けて、近距離無線通信(例えば無線LAN)によって転送サーバ7に送信する。
【0202】
(D)転送サーバ7の通信制御部711は、暗号化画像データを復号するための復号キーと画像IDとを関連付けて、インターネットを介して、遠方に設置された管理サーバ4に送信する。また、転送サーバ7の通信制御部711は、暗号化画像データおよび画像IDを転送管理部712に出力する。転送管理部712は、暗号化画像データおよび画像IDを互いに関連付けて記憶部702に記憶させる。
【0203】
管理サーバ4は、通常、写真シール作成装置1とは離れた場所に設置され、複数の遊戯施設に設置された複数の写真シール作成装置1から受信したデータを統括管理する。管理サーバ4の通信制御部411は、復号キーおよび対応する画像IDを画像管理部414に出力する。画像管理部414は、復号キーおよび対応する画像IDを互いに関連付けて画像データベース424に記憶させる。
【0204】
(E)画像IDとサーバIDとを受け取った携帯端末6の通信制御部611は、画像IDを、近距離無線通信によって、サーバIDによって特定される転送サーバ7に送信することにより暗号化画像データを要求(リクエスト)する。サーバIDは、近距離無線通信における通信対象である転送サーバ7を特定するための情報である。
【0205】
(F)転送サーバ7の通信制御部711は、携帯端末6から受け取った画像IDを転送管理部712に出力する。転送管理部712は、画像IDに対応する暗号化画像データを記憶部702から取得し、通信制御部711に出力する。通信制御部711は、携帯端末6から受け取った画像IDに対応する暗号化画像データを、近距離無線通信によって、携帯端末6に送信する。ここで、画像IDは、所定の方式で暗号化された文字列であってよく、他の画像IDから容易に類推できない文字列であることが好ましい。画像IDは、ユーザの暗号化画像データを該ユーザだけに提供するためのパスワードのような役割も持つ。
【0206】
携帯端末6の通信制御部611は、転送サーバ7から受信した暗号化画像データを、記憶部602に記憶させる。携帯端末6は、暗号化画像データのままでは画像を表示することはできない。
【0207】
(G)また、携帯端末6の通信制御部611は、基地局またはアクセスポイントとインターネットとを介して、画像IDを管理サーバ4に送信する。同時に、携帯端末6は、ユーザの会員IDおよびパスワードを管理サーバ4に送信する。これにより、携帯端末6は、対応する復号キーの送信を管理サーバ4に要求する。
【0208】
(H)管理サーバ4は、会員IDおよびパスワードによってユーザが所定の会員であるか否かの認証を行う。認証が成功すると、管理サーバ4は、携帯端末6から受け取った画像IDに対応する復号キーを携帯端末6に送信する。なお、認証が失敗した場合、管理サーバ4は、携帯端末6に復号キーを送信しない。
【0209】
(I)携帯端末6は、受け取った復号キーを用いて、暗号化画像データを復号することにより、元の画像(高精細画像)を得る。ユーザは、携帯端末6に画像を表示させて画像を確認することができる。
【0210】
(J)携帯端末6の通信制御部611は、任意のタイミングで、基地局またはアクセスポイントとインターネットとを介して、管理サーバ4に復号された高精細画像のデータを送信する。この場合、転送サーバ7は、インターネットを介して高精細画像のデータを管理サーバ4に送信しなくてもよい。管理サーバ4の画像管理部414は、画像データベース424に高精細画像のデータを保存する。ユーザは、携帯端末6または他の装置を用いて、管理サーバ4が管理する画像提供サイトにログインすることにより、所望の時に該ユーザの画像を閲覧(取得)することができる。ユーザは携帯端末6に画像を残しておく必要がないので、携帯端末6の記憶容量を効率的に使用することができる。
【0211】
本実施形態では、写真シール作成装置1は、転送サーバ7を介して近距離無線通信によって、暗号化画像データを携帯端末6に送信する。転送サーバ7は、写真シール作成装置1および携帯端末6と直接通信を行うため、近距離無線通信には通信料金が不要である。また、携帯端末6が管理サーバ4に高精細画像のデータを送信するので、転送サーバ7は、データサイズが大きい高精細画像のデータを、インターネットを介して管理サーバ4に送信する必要がない。そのため、転送サーバ7の通信の負荷を低減することができる。
【0212】
また、携帯端末6は、インターネットを介して画像を管理サーバ4に送信する。ユーザは、自宅での無線LANの構築または携帯端末会社との契約により、一般的に携帯端末6のインターネット接続を無制限に行うことができる環境を有していることが多い。そのため、画像を管理サーバ4に送信することによる、ユーザが負担する通信料金の増加はほぼ無いことが多い。
【0213】
管理サーバ4は、所定の会員として認証されたユーザの携帯端末6に復号キーを送信する。そのため、暗号化画像データを復号して元の画像を携帯端末6に表示させるためには、ユーザは会員登録をする必要がある。これにより、管理サーバ4は、所定の会員にのみ画像を携帯端末6で表示できるサービスを提供することができる。
【0214】
管理サーバ4は、携帯端末6から画像を受け取り、データベースにおいて画像を保存することができる。そのため、管理サーバ4は、会員であるユーザの画像を管理することができる。これにより、管理サーバ4は、画像提供サイトにおけるサービスをユーザに提供することができる。
【0215】
また、管理サーバ4においてユーザの認証がされなければユーザは高精細画像を見ることができないので、管理サーバ4は、会員情報に基づいて画像閲覧を一元的に制御することができる。
【0216】
なお、管理サーバ4への高精細画像のデータの送信は、転送サーバ7から行われてもよい。転送サーバ7は、ユーザが出入りする遊戯エリアに設置される写真シール作成装置1とは異なり、ユーザが出入りしない事務室等に配置することができる。そのため、転送サーバ7は、PHSのような無線通信ネットワークを利用する必要が無く、光通信回線(有線)等の任意の通信回線を利用することができる。インターネットでの通信には、一般的に通信料金が必要になるが、PHSのような無線通信ネットワークを利用する場合に比べて、通信料金を低減することができる。
【0217】
なお、画像の暗号化および復号キーの生成は、写真シール作成装置1ではなく転送サーバ7において行われてもよい。この場合、写真シール作成装置1は、暗号化されていない画像およびそれに対応する画像IDを転送サーバ7に送信すればよい。
【0218】
なお、携帯端末6は、高精細画像のデータを管理サーバ4に送信する代わりに、暗号化画像データおよび画像IDを管理サーバ4に送信してもよい。管理サーバ4は、画像IDに対応する復号キーを有しているので、受信した暗号化画像データを復号することができる。それゆえ、管理サーバ4は、復号された高精細画像を画像データベース424に記憶させることができる。また、携帯端末6は、自身で復号を行わずに、管理サーバ4で復号された高精細画像を、管理サーバ4から取得してもよい。この場合、携帯端末6は、復号キーを受信する必要は無く、画像ID等に加えて暗号化画像データを管理サーバ4に送信する。
【0219】
以上では、高精細画像のデータのみを暗号化して転送サーバ7から携帯端末6に送信する形態について説明した。これに限らず、標準画像をも暗号化して転送サーバ7から携帯端末6に送信してもよい。その場合、写真シール作成装置1または転送サーバ7から管理サーバ4へ画像を送る必要がないので、写真シール作成装置1または転送サーバ7から管理サーバ4への通信量をさらに低減することができる。
【0220】
なお、携帯端末6は、記憶容量が許す限り、まだ復号していない暗号化画像データを記憶部602に保存していてもよい。例えば、無料会員は、写真シール作成装置1の利用から所定期間内に暗号化画像データを復号することができるとしてもよい。例えば、管理サーバ4に保存された復号キーに有効期限を設定し、管理サーバ4は、所定期間(有効期限)内であれば無料会員に復号キーを送信してもよい。所定期間経過後に無料会員のユーザから復号キーの要求があった場合、管理サーバ4は、追加料金の支払いまたは有料会員への入会を条件として、ユーザに復号キーを送信してもよい。
【0221】
なお、携帯端末6の会員アプリケーションは、復号された高精細画像を他のユーザの携帯端末6に転送させないようにしてもよい。これは、例えば携帯端末6において、暗号化画像データおよび復号キーを保存しておき、高精細画像を表示させる時だけ暗号化画像データを復号して表示し、表示が終わると高精細画像のデータを削除することで実現できる。携帯端末6は、近距離無線通信によって、会員アプリケーションがインストールされた他のユーザの携帯端末6に暗号化画像データおよび画像IDを送信してもよい。暗号化画像データを受け取った他のユーザの携帯端末6で高精細画像を表示する場合、管理サーバ4は、追加料金の支払いまたは有料会員への入会を条件として、当該他のユーザに復号キーを送信する。
【0222】
(分散アップロード)
また、写真シール作成装置1が、写真シール作成装置1を一緒に利用した複数のユーザ(第1ユーザ、第2ユーザ)に、複数の画像に対応する複数の画像IDを送信した場合、通信負荷を分散させるため、複数のユーザの携帯端末6から、複数の画像を相補的に管理サーバ4に送信させる。具体的な処理について以下に説明する。
【0223】
写真シール作成装置1は、複数の画像(暗号化画像データ)を生成する。また、写真シール作成装置1は、複数の画像に対応する、複数の画像IDを生成する。写真シール作成装置1の通信制御部311は、複数の画像IDを、第1ユーザおよび第2ユーザの携帯端末6の両方に送信する。
【0224】
また、写真シール作成装置1の通信制御部311は、複数の暗号化画像データおよび複数の画像IDを、転送サーバ7に送信する。このとき、通信制御部311は、1回のゲームにおいて生成された複数の画像IDを2人のユーザの両方に送信したことを、転送サーバ7に通知する。
【0225】
転送サーバ7は、1回のゲームにおいて生成された複数の暗号化画像データをユーザの数(2人)に合わせて2つのグループに分ける。第1ユーザおよび第2ユーザの携帯端末6が複数の画像IDを転送サーバ7に通知して複数の暗号化画像データを要求すると、転送サーバ7の通信制御部711は、画像IDに対応する複数の暗号化画像データを第1ユーザの携帯端末6に送信する。また、通信制御部711は、第1ユーザの携帯端末6に、後に復号される複数の画像のうちの一部(一方のグループ)の画像について、該画像を管理サーバ4に送信(アップロード)するよう指示する。一方、通信制御部711は、第2ユーザの携帯端末6には、複数の画像のうちのその他(他方のグループ)の画像について、該画像を管理サーバ4に送信(アップロード)するよう指示する。
【0226】
第1ユーザおよび第2ユーザの携帯端末6は、複数の暗号化画像データを受信した後、それらを復号することにより元の複数の画像を生成し、それぞれが指示された画像を管理サーバ4に送信する。これにより、携帯端末6および管理サーバ4の通信の負荷を低減(分散)することができる。
【0227】
(転送画像数の制限例1)
以上では、転送サーバ7から携帯端末6に送信される画像数には特に制限がないとしたが、転送サーバ7から携帯端末6に送信される画像数に制限を設けてもよい。
【0228】
例えば、転送サーバ7の転送管理部712は、第1期間においては、1回のゲームにおいて生成された複数の暗号化画像データのうち、一部の暗号化画像データの携帯端末6への送信を許可する。一方、転送管理部712は、第2期間においては、1回のゲームにおいて生成された複数の暗号化画像データのうち、他の暗号化画像データの携帯端末6への送信を許可する。第1期間および第2期間は、互いに異なる期間であるが、重なる期間があってもよい。例えば、第1期間は、ゲームがプレイされた日(写真シール作成装置1から画像を受け取った日)を含む、1週間の期間であり、第2期間は、ゲームがプレイされた日より後の日(翌日)からの1週間の期間であるとしてもよい。
【0229】
これによれば、ユーザは、写真シール作成装置1を利用した日に転送サーバ7から1個の暗号化画像データを携帯端末6に取得することができ、その次の日に、さらにもう1個の追加サービスの暗号化画像データを携帯端末6に取得することができる。またさらに次の日以降に、さらなる暗号化画像データを取得できるようにしてもよい。転送サーバ7は、近距離無線通信によって携帯端末6に暗号化画像データを送信するので、追加サービスの暗号化画像データの取得を希望するユーザは、ゲームをプレイした翌日以降に、近距離無線通信可能な範囲まで来る必要がある。それゆえ、遊戯施設8へ来店する動機をユーザに与えることができる。
【0230】
なお、この場合でも、ユーザが特定の会員(例えば有料会員)であれば、生成された全ての画像を画像提供サイト(管理サーバ4)においてユーザに提供してもよい。
【0231】
(転送画像数の制限例2)
また、例えば、転送サーバ7の転送管理部712は、第3期間においては、1回のゲームにおいて生成された複数の暗号化画像データのうち、第1個数(例えば3個)の暗号化画像データの携帯端末6への送信を許可する。一方、転送管理部712は、第4期間においては、1回のゲームにおいて生成された複数の暗号化画像データのうち、第2個数(例えば1個)の暗号化画像データの携帯端末6への送信を許可する。第3期間および第4期間は、互いに重複しない期間である。例えば、1日のうちの午前を第3期間とし、午後を第4期間としてもよい。
【0232】
一般的に、写真シール作成装置1の利用は午後の特定の時間帯に行われることが多い。上記の構成によれば、転送管理部712は、時間帯に応じて、異なる数の暗号化画像データの携帯端末6への送信を許可する。午前中に写真シール作成装置1を利用すると、ユーザは多くの暗号化画像データを携帯端末6に取得することができるので、利用密度の低い時間帯の写真シール作成装置1の利用を促進することができる。それゆえ、写真シール作成装置1の利用ピークの分散および負荷の分散が期待できる。
【0233】
また、転送管理部712は、日に応じて、異なる数の暗号化画像データの携帯端末6への送信を許可してもよい。例えば、転送管理部712は、月曜日から金曜日(第4期間)と、土曜日から日曜日(第3期間)とで、携帯端末6が取得できる画像数を異ならせてもよい。転送管理部712は、一般的に利用の多い週末(土曜日から日曜日)においては、例えば1個の暗号化画像データをユーザ端末に送信させ、一般的に利用の少ない平日(月曜日から金曜日)においては、例えば3個の暗号化画像データをユーザ端末に送信させてもよい。これにより、一般的に利用の少ない平日の、写真シール作成装置1の利用を促進することができる。また、写真シール作成装置1の利用ピークの分散および負荷の分散が期待できる。
【0234】
なお、この場合でも、ユーザが特定の会員(例えば有料会員)であれば、生成された全ての画像を画像提供サイト(管理サーバ4)においてユーザに提供してもよい。
【0235】
なお、転送サーバ7は、写真シール作成装置1から送信される暗号化画像データの数に基づいて、写真シール作成装置1または転送サーバ7(画像取得)の混雑状況の情報を生成してもよい。転送サーバ7は、混雑状況の情報を近くの携帯端末6に送信してもよいし、管理サーバ4に送信してもよい。管理サーバ4は、ユーザのメールアドレス宛に、混雑状況の情報を通知するメールを送信してもよい。
【0236】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した図面と同じ機能を有する部材・構成については、同じ符号を付記し、その詳細な説明を省略する。本実施形態では、写真シール作成装置1は、直接ユーザの携帯端末6に暗号化画像データを送信する。
【0237】
図19は、本実施形態に係る撮影画像管理システム10の構成を示す図である。図19に示すように、撮影画像管理システム10(画像管理システム)は、写真シール作成装置1、携帯端末6、および管理サーバ4を備えている。
【0238】
(撮影画像管理システム10における処理の概要)
(A)画像編集の後、写真シール作成装置1は、生成した画像(編集済み画像)を暗号化した暗号化画像データを生成する。写真シール作成装置1は、暗号化画像データと暗号化画像データを特定するための画像ID(画像特定情報)とを近距離無線通信によって直接ユーザの携帯端末6に送信する。ゲームをプレイしたユーザは写真シール作成装置1の近くにいるため、写真シール作成装置1は、近距離無線通信によって、ユーザの携帯端末6と直接通信を行うことができる。
【0239】
(B)一方、写真シール作成装置1は、暗号化画像データを復号するための復号キーと画像IDとを関連付けて、無線通信ネットワークを介して、遠方に設置された管理サーバ4に送信する。無線通信ネットワークは、例えばPHS(Personal Handyphone System)等の無線通信ネットワークであり、インターネットに接続するための通信網である。管理サーバ4は、通常、写真シール作成装置1とは離れた場所に設置され、複数の遊戯施設に設置された複数の写真シール作成装置1から受信したデータを統括管理する。
【0240】
(C)暗号化画像データと画像IDとを受け取った携帯端末6は、基地局またはアクセスポイントとインターネットとを介して、画像IDを管理サーバ4に送信する。同時に、携帯端末6は、ユーザの会員IDおよびパスワードを管理サーバ4に送信する。これにより、携帯端末6は、対応する復号キーの送信を管理サーバ4に要求する。
【0241】
(D)管理サーバ4は、会員IDおよびパスワードによってユーザが所定の会員であるか否かの認証を行う。認証が成功すると、管理サーバ4は、携帯端末6から受け取った画像IDに対応する復号キーを携帯端末6に送信する。なお、認証が失敗した場合、管理サーバ4は、携帯端末6に復号キーを送信しない。
【0242】
(E)携帯端末6は、受け取った復号キーを用いて、暗号化画像データを復号することにより、元の画像(高精細画像)を得る。ユーザは、携帯端末6に画像を表示させて画像を確認することができる。
【0243】
(F)携帯端末6は、復号された元の画像を、管理サーバ4に送信する。管理サーバ4は、データベースに画像を保存する。ユーザは、携帯端末6または他の装置を用いて、管理サーバ4が管理する画像提供サイトにログインすることにより、所望の時に画像を閲覧(取得)することができる。ユーザは携帯端末6に画像を残しておく必要がないので、携帯端末6の記憶容量を効率的に使用することができる。
【0244】
本実施形態では、写真シール作成装置1は、近距離無線通信によって暗号化画像データを携帯端末6に送信する。携帯端末と直接通信を行うため、近距離無線通信には通信料金が不要である。また、写真シール作成装置1は、無線通信ネットワークを介して、復号キーおよび画像IDを管理サーバ4に送信する。無線通信ネットワークでの通信には、一般的に通信料金が必要になるが、復号キーおよび画像IDは画像に比べて格段にデータサイズが小さい。それゆえ、無線通信ネットワークの使用に関する通信料金を低減することができる。
【0245】
(高精細画像の提供処理の詳細)
以下に、高精細画像をユーザに提供する処理について説明する。図20は、撮影画像管理システム10における高精細画像をユーザに提供する処理の一例を示すシーケンス図である。
【0246】
事後接客において、ユーザが高精細画像の提供を希望した場合、事後接客制御部315は、高精細画像のデータを所定の暗号化方式で暗号化することにより、暗号化画像データを生成する(S41)。また、事後接客制御部315は、暗号化画像データを一義的に特定する画像ID(画像特定情報)を生成する。複数の高精細画像をユーザに提供する場合、事後接客制御部315は、複数の暗号化画像データと、複数の暗号化画像データに対応する、複数の復号キーおよび複数の画像IDとを生成する。
【0247】
写真シール作成装置1の通信制御部311は、近距離無線通信部163を介して(近距離無線通信によって)、暗号化画像データ、および対応する画像IDを携帯端末6に送信する(S42)。なお、写真シール作成装置1は、さらに、高精細画像を表すサムネイル画像(データサイズが所定値より小さい画像)を携帯端末6に送信してもよい。通信が遅延する場合、写真シール作成装置1は、低解像度画像データ(サムネイル画像)を先に携帯端末6に送信し、後に高精細画像の暗号化画像データを送信してもよい。
【0248】
携帯端末6の通信制御部611は、通信部603を介して(近距離無線通信によって)、暗号化画像データ、および対応する画像IDを写真シール作成装置1から受信する(S43)。制御部601は、暗号化画像データ、および画像IDを互いに関連付けて記憶部602に記憶させる。
【0249】
また、写真シール作成装置1の通信制御部311は、通信部203を介して(無線通信ネットワークを介して)、復号キーおよび対応する画像IDを管理サーバ4に送信する(S44)。
【0250】
管理サーバ4の通信制御部411は、通信部403を介して(無線通信ネットワークを介して)、復号キーおよび対応する画像IDを写真シール作成装置1から受信する(S45)。通信制御部411は、復号キーおよび対応する画像IDを画像管理部414に出力する。画像管理部414は、復号キーおよび対応する画像IDを互いに関連付けて画像データベース424に記憶させる。
【0251】
(暗号化画像データの復号)
携帯端末6の通信制御部611は、暗号化画像データを受け取った後、所定のタイミングで、通信部603を介して(インターネットを介して)、管理サーバ4に画像ID、会員ID、およびパスワードを送信する(S46)。所定のタイミングは、ユーザが復号したい(表示可能にしたい)高精細画像を選択したタイミングでもよい。例えば、会員アプリケーションが携帯端末6に高精細画像のサムネイル画像を表示させ、復号する高精細画像をユーザに選択させてもよい。携帯端末6は、ユーザが選択したサムネイル画像に対応する高精細画像の画像IDを、管理サーバ4に送信すればよい。また、所定のタイミングは、写真シール作成装置1から暗号化画像データを受け取ってから所定時間後でもよい。また、携帯端末6の通信制御部611は、インターネットへの通信環境を監視し、通信環境がよくなったら(所定の通信速度で通信可能な状態になったら)管理サーバ4に画像IDを送信してもよい。写真シール作成装置1が設置される遊戯施設は、通信環境がよくないことが多いので、上記のように通信のタイミングを決定することで、通信環境が改善されてから管理サーバ4への通信を行うことができる。
【0252】
管理サーバ4の通信制御部411は、通信部403を介して(インターネットを介して)、画像ID、会員ID、およびパスワードを携帯端末6から受信する(S47)。通信制御部411は、画像ID、会員ID、およびパスワードを認証部415に出力する。
【0253】
認証部415は、会員IDおよびパスワードを会員データベース422に照会し、ユーザが有料会員であるかの認証を行う(S48)。認証が成功すると、認証部415は、画像管理部414に画像IDを出力し、対応する復号キーを携帯端末6に送信するよう指示する。一方、認証が失敗すると、認証部415は、携帯端末6に認証が失敗した旨の通知を通信制御部411に行わせる。
【0254】
認証が成功した場合、画像管理部414は、画像データベース424を参照し、認証部415から受け取った(すなわち携帯端末6から受け取った)画像IDに対応する復号キーを取得する。画像管理部414は、通信制御部411に復号キーを出力する。通信制御部411は、受け取った復号キーを、通信部403を介して、携帯端末6に送信する(S49)。
【0255】
携帯端末6の通信制御部611は、通信部603を介して、復号キーを管理サーバ4から受信する(S50)。制御部601は、復号キーを用いて対応する暗号化画像データを復号することにより、復号された元の高精細画像のデータを得る(S51)。これにより、携帯端末6は、高精細画像を表示部605に表示することができる。
【0256】
携帯端末6の通信制御部611は、任意のタイミングで、通信部603を介して、管理サーバ4に復号された高精細画像のデータを送信する(S52)。
【0257】
管理サーバ4の通信制御部411は、通信部403を介して、高精細画像のデータを携帯端末6から受信する(S53)。通信制御部411は、高精細画像のデータを画像管理部414に出力する。画像管理部414は、受け取った高精細画像のデータをユーザに関連付けて画像データベース424に記憶させる。
【0258】
これにより、管理サーバ4は、画像提供サイトにおいて、高精細画像をユーザにいつでも提供することができる。そのため、ユーザは、携帯端末6から高精細画像を削除して記憶部602の記憶容量を確保することもでき、また、他の装置から画像提供サイトにログインして高精細画像を取得することができる。
【0259】
また、管理サーバ4においてユーザの認証がされなければユーザは高精細画像を見ることができないので、管理サーバ4は、会員情報に基づいて画像閲覧を一元的に制御することができる。
【0260】
以上では、高精細画像のデータのみを暗号化して写真シール作成装置1から携帯端末6に送信する形態について説明した。これに限らず、標準画像をも暗号化して写真シール作成装置1から携帯端末6に送信してもよい。その場合、写真シール作成装置1から管理サーバ4へ画像を送る必要がないので、写真シール作成装置1から管理サーバ4への通信量をさらに低減することができる。
【0261】
(分散アップロード)
写真シール作成装置1を一緒に利用した複数のユーザ(第1ユーザ、第2ユーザ)がいる場合、その両方の携帯端末6から同じ高精細画像を管理サーバ4に送信(アップロード)する必要は無い。この場合、一方のユーザの携帯端末6から復号された高精細画像を管理サーバ4に送信してもらえば十分である。また、写真シール作成装置1が、写真シール作成装置1を一緒に利用した複数のユーザに、複数の暗号化画像データを送信した場合、通信負荷を分散させるため、複数のユーザの携帯端末6から、複数の復号された高精細画像を相補的に管理サーバ4に送信させる。具体的な処理について以下に説明する。
【0262】
写真シール作成装置1は、複数の高精細画像をそれぞれ暗号化することにより、複数の暗号化画像データを生成する。また、写真シール作成装置1は、複数の暗号化画像データに対応する、複数の復号キーおよび複数の画像IDを生成する。写真シール作成装置1の通信制御部311は、複数の暗号化画像データおよび複数の画像IDを、第1ユーザおよび第2ユーザの携帯端末6の両方に送信する。
【0263】
このとき、通信制御部311は、第1ユーザの携帯端末6には、複数の暗号化画像データのうちの一部の暗号化画像データについて、復号した高精細画像のデータを管理サーバ4に送信(アップロード)するよう指示する。一方、通信制御部311は、第2ユーザの携帯端末6には、複数の暗号化画像データのうちのその他の暗号化画像データについて、復号した高精細画像のデータを管理サーバ4に送信(アップロード)するよう指示する。
【0264】
第1ユーザおよび第2ユーザの携帯端末6は、複数の暗号化画像データを復号した後、それぞれが指示された高精細画像のデータを管理サーバ4に送信する。例えば写真シール作成装置1から各携帯端末6に送信された暗号化画像データが6個だった場合、第1ユーザの携帯端末6は、第1〜第3の高精細画像のデータを管理サーバ4に送信し、第2ユーザの携帯端末6は、第4〜第6の高精細画像のデータを管理サーバ4に送信する。これにより、携帯端末6および管理サーバ4の通信の負荷を低減することができる。
【0265】
管理サーバ4は、復号キーを携帯端末6に渡すために、第1ユーザの携帯端末6および第2ユーザの携帯端末6のそれぞれから、各画像の画像IDを受信している。管理サーバ4は、その後第1ユーザの携帯端末6から受信した高精細画像を、対応する画像IDを送ってきた第1ユーザおよび第2ユーザの両方に関連付けて画像データベース424に記憶させる。画像データベース424は、例えば、各ユーザの画像の情報として上記高精細画像が格納されているファイルパスを記憶している。これにより、同じ高精細画像を重複して画像データベース424に記憶させることを防ぎ、記憶容量を効率的に利用することができる。もちろん、標準画像についても、重複しないよう同様に扱ってよい。
【0266】
(会員アプリケーションでの画像の閲覧)
携帯端末6での画像(標準画像および高精細画像)の閲覧は、ブラウザを用いる以外に、会員アプリケーションを用いて行うことができる。携帯端末6上で動作する会員アプリケーションは、画像提供サイトからデータを取得し、図17(c)に示すようなユーザの画像一覧を含む一覧ページ1041を、表示部605に表示する。会員アプリケーションは、ユーザがサムネイル画像を選択すると、選択されたサムネイル画像に対応する画像(標準画像または高精細画像)のデータを画像提供サイト(管理サーバ4)から取得する。会員アプリケーションは、画像の表示が終了した後も、取得した画像のデータを、記憶部602にキャッシュ(保存)しておく。そして、次に同じ画像が選択された場合、会員アプリケーションは、キャッシュしている画像のデータを用いて画像の表示を行う。キャッシュされた画像のデータには有効期限が設定されていてもよい。会員アプリケーションは、有効期限が過ぎた画像のデータを削除してもよい。キャッシュしている画像のデータが参照された(表示に用いられた)場合、会員アプリケーションは、該画像のデータの有効期限を新たに設定する。そのため、頻繁に参照(閲覧)される画像のデータは、記憶部602に保存され続ける。なお、会員アプリケーションは、記憶部602の記憶容量が許す限り、一度キャッシュした画像のデータを保存し続けてもよい。これにより、管理サーバ4および携帯端末6の通信負荷を低減することができる。
【0267】
〔ソフトウェアによる実現例〕
写真シール作成装置1、管理サーバ4、携帯端末6、および転送サーバ7の制御ブロック(特に制御部201、制御部401、制御部601および制御部701)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0268】
後者の場合、写真シール作成装置1、管理サーバ4、携帯端末6および転送サーバ7は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することによって、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークまたは放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0269】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0270】
本発明は、写真シール作成装置、写真シール作成装置において作成されたユーザの画像を保存する管理サーバ、ならびに、写真シール作成装置および管理サーバと通信を行う携帯端末として、幅広く利用することができる。
【符号の説明】
【0271】
1 写真シール作成装置
4 管理サーバ(サーバ)
6 携帯端末
7 転送サーバ
9、10 撮影画像管理システム(画像管理システム)
11 撮影ユニット
12 編集部
13 事後接客部
21 撮影部
163 近距離無線通信部(第7通信手段)
201 制御部
203 通信部(第6通信手段)
311 通信制御部(第6通信手段、第7通信手段)
312 撮影制御部(画像生成手段)
313 編集制御部(画像生成手段)
314 印刷制御部
315 事後接客制御部(暗号化手段、特定情報生成手段)
401 制御部
402 記憶部
403 通信部(第4通信手段、第5通信手段)
411 通信制御部(第4通信手段、第5通信手段)
412 メール作成部
413 ウェブページ作成部
414 画像管理部(画像管理手段)
415 認証部(認証手段)
601 制御部
602 記憶部
603 通信部(第8通信手段、第9通信手段、第10通信手段)
604 入力部
605 表示部
611 通信制御部(第8通信手段、第9通信手段、第10通信手段)
612 入力制御部
613 表示制御部
701 制御部
702 記憶部
703 インターネット通信部(第2通信手段)
704 近距離無線通信部(第1通信手段、第3通信手段)
711 通信制御部(第1通信手段、第2通信手段、第3通信手段)
712 転送管理部
図1
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