(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下では、本発明に係るホームベーカリーの一実施形態であるホームベーカリー1の全体的な構成について説明する。
【0021】
なお、以下では、説明の便宜上、
図1に示す矢印U方向を上方向として「ホームベーカリー1の上下方向」を規定する。また、
図1に示す矢印F方向を前方向として「ホームベーカリー1の前後方向」を規定する。そして、
図2(a)に示す矢印L方向を左方向として「ホームベーカリー1の左右方向」を規定する。
【0022】
ホームベーカリー1は、生地を捏ね、生地を段階的に加熱してパンを焼き上げるためのものである。
図1に示すように、ホームベーカリー1は、本体10、ホッパー20、羽根30、駆動機構40、モーター50、ヒーター60、ファン70、生地センサー80、および庫内センサー90等を具備する。
【0023】
本体10は、外ケース11、内ケース12、肩部材13、蓋体14、およびホッパー収容部15を備える。
【0024】
外ケース11は、上面が開口するとともに下面が閉塞し、平面視略矩形状に形成される。外ケース11は、ホームベーカリー1の外壁および底壁を構成し、内側にホッパー収容部15および駆動機構40等を収容する。
【0025】
内ケース12は、複数の略板状の部材によって構成され、外ケース11の内側に取り付けられる。内ケース12は、ホームベーカリー1の内壁を構成する。
【0026】
肩部材13は、前端部が外ケース11の前側部における上端部に固定されるとともに、後端部が内ケース12の上端部に固定され、外ケース11および内ケース12の上端部を結合する。
【0027】
蓋体14の後端部は、外ケース11の後側部における上端部に取り付けられるヒンジを介して支持される。蓋体14は、本体10に対して開閉自在に構成される。
【0028】
ホッパー収容部15は、内側にホッパー20およびヒーター60等を収容可能な平面視略矩形状の容器である。ホッパー収容部15の上端部は、蓋体14に連結され、蓋体14とともに開閉自在に構成される。
【0029】
ホッパー20は、上面が開口するとともに下面が閉塞する容器であり、生地(パンの原料)を内部に収容可能とする。ホッパー20は、本体10の後側に配置される。
【0030】
図2(a)に示すように、本実施形態のホッパー20は、平面視で矩形状に形成される。すなわち、ホッパー20の底部20aは、互いに対向する長辺20bおよび互いに対向する短辺20cが交互に直交するような、略矩形状に形成される。
本実施形態の底部20aの長辺20bは、ホッパー20が本体10に取り付けられたときに、左右方向に対して平行となる。また、底部20aの短辺20cは、ホッパー20が本体10に取り付けられたときに、前後方向に対して平行となる。
このようなホッパー20の側部(前側部および後側部)には、前後のリブ20d・20eが形成される。
【0031】
図2(a)および
図2(b)に示すように、前後のリブ20d・20eは、ホッパー20の内側に向けて突出する部分であり、ホッパー20の底部20aからホッパー20の上下中途部まで、上下方向に沿って延出する。すなわち、ホッパー20は、前後のリブ20d・20eによって羽根30との間の隙間を部分的に狭くしている。
後側のリブ20dは、平面視において、ホッパー20の左右中央部よりもやや右側に形成される。前側のリブ20eは、平面視において、ホッパー20の左右中央部よりもやや左側に形成される。
【0032】
このようなホッパー20は、
図1に示すように、下面に取り付けられる結合部材21等を介して、本体10に対して着脱可能に取り付けられる。
【0033】
羽根30は、生地を捏ねるためのものである。
図1および
図2(a)に示すように、羽根30には、基端部31および攪拌部32が形成される。羽根30は、ホッパー20の底部で、後述する羽根軸41を中心に回転可能に立設されている。
【0034】
基端部31は、下端部が略円状に開口するとともに、上端部が略半円状に開口し、下端部から上端部まで上下方向に沿って貫通する略筒状の部位である。基端部31には、下端部の開口部より後述する駆動機構40の羽根軸41が挿入され、羽根軸41に対して一体的に回転可能となるように、羽根軸41に支持される。
これにより、羽根30は、ホッパー20の底部20aで回転可能に立設される。
【0035】
攪拌部32は、ホッパー20の側面(
図1では前側面)に向かう方向および上方向に、基端部31より延出する略板状の部位である。
【0036】
駆動機構40は、モーター50の主軸51の回転を羽根30に伝達して羽根30を回転させるものである。駆動機構40は、羽根軸41、軸受42、従動クラッチ43、駆動クラッチ44、回転軸45、軸受46、大プーリ47、ファンベルト48、および小プーリ49等を備える。
【0037】
羽根軸41は、羽根30の基端部31における開口部の内径と略同一の外径を有する軸である。羽根軸41の上端部は、ホッパー20の底部20aの中央部に形成される開口部より、ホッパー20の内側に向けて突出し、基端部31の上端部に部分的に当接する。これにより、羽根30は羽根軸41と一体的に回転可能とされる。羽根軸41の下端部には、従動クラッチ43が取り付けられる。
【0038】
軸受42は、羽根軸41の軸方向が上下方向に対して平行となるように、羽根軸41を回転可能に支持する。
【0039】
従動クラッチ43は、駆動クラッチ44に対して係合可能に構成される。従動クラッチ43は、ホッパー20が本体10に取り付けられたときに駆動クラッチ44と係合する。
羽根軸41、軸受42、および従動クラッチ43は、結合部材21等を介してホッパー20に一体的に取り付けられる。
【0040】
駆動クラッチ44は、回転軸45の上端部に支持される。従動クラッチ43および駆動クラッチ44が係合された状態で回転軸45が回転することで、回転軸45の回転は、羽根軸41に伝達される。
【0041】
回転軸45は、軸受46に回転可能に支持され、羽根軸41に対して同心状に配置される。
【0042】
軸受46は、所定の連結部材を介して内ケース12に支持され、羽根軸41を支持する軸受42の下方に配置される。
【0043】
大プーリ47は、回転軸45の下端部に取り付けられ、回転軸45の回転に伴って一体的に回転する。
【0044】
ファンベルト48は、後端部が大プーリ47に巻かれるとともに、前端部が小プーリ49に巻かれる。すなわち、ファンベルト48は、大プーリ47および小プーリ49を連結する。
【0045】
小プーリ49は、モーター50の主軸51の下端部に取り付けられ、モーター50の主軸51の回転に伴って一体的に回転する。
【0046】
モーター50は、上端部が内ケース12に支持され、本体10の前側に配置されるDCモーターである。モーター50の主軸51は、モーター50より下方向に延出するとともに、ホッパー20の前下方に位置する。モーター50の主軸51の回転数は、制御手段であるマイコン100がモーター駆動回路106を介してモーター50に印加する電圧を調整することにより変更可能とされる。モーター50には、主軸51の回転数を計測するモーター回転数計測手段であるモーター回転数センサー50aが配設される。
【0047】
このように、主軸51は、軸心がホッパー20の底部20aの中心に対して前後方向および左右方向の少なくともいずれか一方向に離間する位置に配置される。つまり、主軸51は、ホッパー20の底部20aの中心に対して水平方向の側方部に配置される。
【0048】
なお、モーターの配置位置は、少なくとも主軸の一部がホッパーの底部の中心に対して水平方向の側方部に配置されていればよい。
すなわち、主軸がモーターより前後方向に延出する場合には、軸方向一端部がホッパーの底部の中心に対して離間することとなる。このような場合において、モーターはどのような位置に配置されていても構わない。
【0049】
図1に示すように、モーター50が動作して主軸51が回転したとき、駆動機構40は、ファンベルト48等を介して回転軸45を回転させ、当該回転軸45の回転を駆動クラッチ44および従動クラッチ43を介して羽根軸41に伝達する。
これにより、羽根軸41が回転し、当該羽根軸41の回転に伴って羽根30は回転する。本実施形態において、羽根30は平面視で時計回りに回転するように構成されている。
【0050】
本実施形態に係るホームベーカリー1は、羽根軸41の回転数を計測する回転数計測手段として、回転板52と、スリット検知手段であるフォトインタラプタ53と、を備える。回転板52は、
図4に示す如く四個のスリット52aが形成されて羽根軸41に対して相対変位不能に配設される。即ち、回転板52は羽根軸41及び羽根30と共に、平面視で時計回りに回転する(
図4中の矢印Rを参照)。スリット検知手段であるフォトインタラプタ53は、回転板52のスリット52aを検知する。具体的にはフォトインタラプタ53は、上下方向に対向する発光部と受光部を持ち、発光部からの光を物体が遮るのを受光部で検出することによって、物体の有無や位置を判定する。本実施形態においては、フォトインタラプタ53の発光部から発光され、スリット52aを通過した光を受光部で検出することにより、回転板52及び羽根軸41の回転数を計測する構成としている。本実施形態においては、スリット52aは回転板52において90度毎に形成されている。これにより、フォトインタラプタ53は羽根軸41に対する90度毎の羽根30の位置(即ち、ホッパー20の内部における羽根30の位置)を検知することができる。
【0051】
ヒーター60は、ホッパー20を加熱して、生地を発酵させたりパンを焼き上げたりするものである。ヒーター60は、ホッパー収容部15の内側面に支持される。ヒーター60は、ホッパー20を本体10に取り付けたときに、ホッパー20と接触しない位置に配置される。
【0052】
ファン70は、生地の温度上昇を抑制するための冷却ファンである。ファン70は、ダクト71を介して本体10に取り付けられ、本体10の前側に配置される。ファン70は、モーター50の上方に位置するとともに、ホッパー20の前方に位置する。ファン70は、ダクト71を介してホッパー収容部15の外側に冷却風を供給する。ファン70は、
制御手段であるマイコン100がファン駆動回路108を介してファン70に印加する電圧を調整することにより制御される。
【0053】
生地センサー80は、ホッパー20の底部20aにて生地の温度を測定するものである。生地センサー80は、内ケース12およびホッパー収容部15に支持される。生地センサー80の上端部は、ホッパー収容部15の底部における右後側に形成される開口部より上方向に向けて突出する。
【0054】
図2(a)および
図3に示すように、ホッパー20を本体10に取り付けたとき、生地センサー80の上端部は、ホッパー20の底部20aにおける右後側に当接する。すなわち、生地センサー80は、ホッパー20の底部20aにおける右後の角部に配置される。
【0055】
図1に示すように、庫内センサー90は、ホッパー収容部15内(以下、「庫内」と表記する)の温度を測定するものである。庫内センサー90は、ホッパー収容部15の前側面に取り付けられる。
【0056】
次に、ホームベーカリー1の動作制御について、
図3を用いて説明する。
【0057】
ホームベーカリー1は、制御手段であるマイコン100に対する入力信号およびマイコン100からの制御信号により、モーター50、ヒーター60、およびファン70等を適宜動作させる。
マイコン100には、ホームベーカリー1の機能を実行するための制御プログラムや時間と温度との関係マップ等が予め記憶されている。
【0058】
マイコン100には、電源側にノイズフィルタ回路101、ZC回路102(ゼロクロス回路)、整流平滑回路103、DC12V電源104、電源回路105、モーター駆動回路106、ヒーター駆動回路107、ファン駆動回路108、ブザー駆動回路109、およびソレノイド駆動回路110等が接続される。
【0059】
マイコン100には、生地センサー80、庫内センサー90、ZC回路102、電源回路105、各種スイッチ111〜118、フォトインタラプタ53、及び、モーター回転数センサー50aからの入力信号が入力される。
マイコン100は、前記入力信号に基づいて各種演算処理を行い、モーター駆動回路106、ヒーター駆動回路107、ファン駆動回路108、ブザー駆動回路109、ソレノイド駆動回路110、LCD119、および運転LED120に制御信号を出力する。
【0060】
これにより、マイコン100は、モーター50、ヒーター60、ファン70、ブザー121、およびソレノイド122を動作させたり、LCD119に文字を表示させたり、運転LED120を点灯させたりする。
【0061】
次に、ホームベーカリー1の動作について説明する。
ホームベーカリー1は、捏ね工程、一次発酵工程、二次発酵工程、および焼き工程を順番に行うことで、パンを焼き上げる。
【0062】
捏ね工程において、ホームベーカリー1は、庫内センサー90によって測定される庫内の温度が、捏ね工程において設定される温度を維持できるように、ヒーター60を動作させる。
【0063】
捏ね工程において、ホームベーカリー1は、モーター50を動作させて平面視における時計回り方向に羽根30を回転させ、攪拌部32で生地を攪拌する。これにより、ホームベーカリー1は生地を捏ねる。この際、マイコン100は、モーター駆動回路106を介してモーター50に印加する電圧を調整することにより、モーター50の主軸51の回転数を制御する。
このとき、モーター50は、所定時間(例えば、数秒)を動作した後、一旦停止し、その後、所定時間動作するといった具合に間欠運転する。
これにより、ホームベーカリー1は、ホッパー20内で生地を回転させて、生地を伸ばしたり押したり反転させたりする。
【0064】
捏ね工程が終了した後で、ホームベーカリー1は、一次発酵工程を行う。
一次発酵工程において、ホームベーカリー1は、庫内の温度が一次発酵工程において設定される温度を維持できるように、ヒーター60を動作させる。また、一次発酵工程において、ホームベーカリー1は、モーター50およびファン70を停止する。
【0065】
一次発酵工程が終了した後で、ホームベーカリー1は、二次発酵工程を行う。
二次発酵工程において、ホームベーカリー1は、庫内の温度が二次発酵工程において設定される温度を維持できるように、ヒーター60を動作させる。また、二次発酵工程において、ホームベーカリー1は、モーター50およびファン70を引き続き停止する。
このような一次醗酵工程および二次醗酵工程を行うことで、ホームベーカリー1は、生地を成形熟成させる。
【0066】
二次発酵工程が終了した後で、ホームベーカリー1は、焼き工程を行う。
焼き工程において、ホームベーカリー1は、庫内の温度が焼き工程において設定される温度を維持できるように、ヒーター60を動作させる。また、焼き工程において、ホームベーカリー1は、モーター50およびファン70を引き続き停止する。
このような焼き工程を行うことで、ホームベーカリー1は、パンを焼き上げる。
【0067】
本実施形態に係るホームベーカリー1におけるマイコン100は、捏ね工程において、回転板52及びフォトインタラプタ53で計測した羽根軸41の回転数に基づいて、モーター50に印加する電圧を設定している。具体的には、マイコン100は、モーター50の主軸51の回転数を、マイコン100がモーター50に印加した電圧に基づいて算出する。そして、回転板52及びフォトインタラプタ53で計測した羽根軸41の回転数と、直前に算出したモーター50の主軸51の回転数と、を比較・演算する。例えば、羽根軸41の回転数が、主軸51の回転数から算出した数値と所定値以上異なる場合に、モーター50の主軸51の回転数を調整する。詳細には、羽根軸41の回転数が主軸51の回転数から算出した数値よりも所定値以上小さい場合には、羽根30が回転し難い、即ち生地が固いと判断し、モーター50の主軸51の回転数が大きくなるようにモーター50に印加する電圧を調整する。逆に、羽根軸41の回転数が主軸51の回転数から算出した数値よりも所定値以上大きい場合には、羽根30が回転し易い、即ち生地が柔らかいと判断し、モーター50の主軸51の回転数が小さくなるようにモーター50に印加する電圧を調整するのである。
【0068】
なお、本実施形態においては、羽根軸41の回転数と主軸51の回転数とを比較・演算することにより生地の固さを判断し、モーター50の主軸51の回転数を制御する構成としているが、後述する如く生地センサー80で測定した生地の温度に基づいて生地の固さを判断し、モーター50の主軸51の回転数を制御する構成とすることも可能である。
【0069】
なお、本実施形態においては上記の如く、マイコン100がモーター50に印加した電圧に基づいてモーター50の主軸51の回転数を算出し、回転板52及びフォトインタラプタ53で計測した羽根軸41の回転数と、直前に算出したモーター50の主軸51の回転数と、を比較・演算する構成としているが、モーター回転数センサー50aで計測した計測値をモーター50の主軸51の回転数として、羽根軸41の回転数と比較・演算する構成とすることも可能である。
【0070】
また、回転板52及びフォトインタラプタ53で計測した羽根軸41の回転数と、直前に算出したモーター50の主軸51の回転数と、を比較・演算する構成において、回転板52及びフォトインタラプタ53による回転数計測手段に異常が生じた場合は、回転数計測手段に替えてモーター回転数センサー50aで計測した計測値を用いて捏ね工程を実施できる構成としている。この場合、大プーリ47と小プーリ49とのプーリ比を用いて演算することにより、羽根軸41の回転数を出力するのである。上記の如く構成することにより、回転数計測手段が故障等した場合でも、モーター回転数センサー50aを用いて捏ね工程を実施できるため、ホームベーカリー1の使用年数を延ばすことができる。
【0071】
本実施形態に係るホームベーカリーによれば上記の如く構成することにより、実際の生地の捏ね具合に対応させて制御することができる。具体的には、生地の固さ等が原因で、回転板52及びフォトインタラプタ53で計測した羽根軸41の回転数と、モーター50に印加した電圧に基づいて算出されるモーター50の主軸51の回転数(又は、モーター回転数センサー50aで計測したモーター50の主軸51の回転数)から算出する数値との間に所定以上の差がある場合に、羽根軸41及び羽根30の回転駆動を適切な速さに調整することができる。また、ファンベルト48や大プーリ47・小プーリ49の径にばらつきがある場合や、ファンベルト48のスリップなどが生じた場合も、羽根軸41の回転数と主軸51の回転数から算出する数値との間に所定以上の差が生じるため、羽根軸41及び羽根30の回転駆動を適切な速さに調整することができる。
【0072】
また、本実施形態に係るホームベーカリー1において、羽根軸41の回転数が主軸51の回転数から算出する数値よりも所定値以下の場合には、生地が柔らかい、即ちホッパー20の内部の温度が高いと判断し、マイコン100はモーター50の主軸51の回転数が小さくなるようにモーター50に印加する電圧を調整するとともに、ファン70を駆動させる。
【0073】
このように、本実施形態においては、羽根軸41の回転数と、モーター50の主軸51の回転数とを比較して生地の温度が高いと判断した場合に、ファン70を駆動させてホッパー20の内部を冷却することができる。このように、実際の生地の捏ね具合(温度)に対応させてホームベーカリー1を制御することができる。
【0074】
また、本実施形態に係るホームベーカリー1において、回転板52及びフォトインタラプタ53で羽根軸41の回転を検知しない場合には、マイコン100はモーター50の主軸51の回転数が徐々に大きくなるように電圧を調整する。そして、所定時間経過しても羽根軸41の回転を検知しない場合には、ファンベルト48の脱線等のトラブルと判断して、モーター50の駆動を停止するとともに、ブザー121(
図3参照)を鳴らして異常報知を行う。
【0075】
また、本実施形態に係るホームベーカリー1において、ホッパー20は平面視で矩形状に形成される。そして、回転数計測手段における回転板52に、スリット52a・52a・・・が90度毎に形成されることにより、フォトインタラプタ53が羽根軸41に対する90度毎の羽根30の位置を検知可能としている。これにより、羽根軸41の回転数を、ホッパー20の形状に対応して、回転数計測手段でより詳細に計測することができる。
具体的には、矩形状のホッパー20の内部で羽根30がどのように回転しているのか、つまり、ホッパー20の角部等における局所的な回転速度の増減の有無を検知することができるのである。
【0076】
本実施形態のホッパー20には、前後のリブ20d・20eが形成されている。
これにより、ホームベーカリー1は、生地を回転させたときに、前後のリブ20d・20eに生地を当て、生地を確実に反転させることができる。
また、ホームベーカリー1は、前後のリブ20d・20eにより、ホッパー20と羽根30との間の隙間を狭くすることで、羽根30による捏ね効果を向上させている。従って、ホームベーカリー1は、捏ね時間を短縮できる。
【0077】
ここで、生地は、その温度の上昇に伴って柔らかくなる。仮に、捏ね工程で生地の温度が大きく上昇した場合には、生地が柔らかくなり過ぎて、生地を捏ねすぎてしまう可能性がある。この場合には、パンをおいしく焼き上げることができない。
【0078】
捏ね工程において、生地の温度は、パンの原料(小麦粉および水等)の温度、およびホームベーカリー1が設置される室内の温度等によって変動する。
また、羽根30の回転に伴って、羽根軸41を支持する軸受42は発熱する。当該発熱の影響で、生地の温度は上昇する。
【0079】
従って、捏ね工程では、パンをおいしく焼き上げるために、生地が柔らかくなり過ぎない程度の温度(以下、「最高温度」と表記する)よりも高い温度とならないように、生地の温度上昇を抑制する必要がある。
このような最高温度としては、例えば、30℃を若干下回る程度の温度が設定される。
【0080】
そこで、ホームベーカリー1は、捏ね工程において、生地センサー80によって生地の温度を測定する。そして、ホームベーカリー1は、最高温度よりも低い温度まで、生地の温度が上昇したときに、ファン70を動作させて生地を冷却する。加えて、マイコン100がモーター50の主軸51の回転数が小さくなるように電圧を調整する。このようなファン70を動作させる温度としては、例えば、23℃程度の温度が設定される。
【0081】
このとき、ファン70は、ホッパー収容部15の外側に冷却風を供給する。すなわち、ホームベーカリー1は、生地に直接冷却風を当てることなく生地を冷却する。これによれば、ホームベーカリー1は、生地を乾燥させることなく、生地を冷却できる。