特許第6299482号(P6299482)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6299482
(24)【登録日】2018年3月9日
(45)【発行日】2018年3月28日
(54)【発明の名称】給湯装置
(51)【国際特許分類】
   F24H 1/00 20060101AFI20180319BHJP
【FI】
   F24H1/00 604F
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-129480(P2014-129480)
(22)【出願日】2014年6月24日
(65)【公開番号】特開2016-8770(P2016-8770A)
(43)【公開日】2016年1月18日
【審査請求日】2017年5月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004709
【氏名又は名称】株式会社ノーリツ
(74)【代理人】
【識別番号】100104444
【弁理士】
【氏名又は名称】上羽 秀敏
(74)【代理人】
【識別番号】100107445
【弁理士】
【氏名又は名称】小根田 一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100107593
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 太郎
(72)【発明者】
【氏名】小西 大輔
【審査官】 宮崎 賢司
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2010/0122668(US,A1)
【文献】 特開2002−39625(JP,A)
【文献】 特開2003−161520(JP,A)
【文献】 特開2010−121785(JP,A)
【文献】 特開2004−36960(JP,A)
【文献】 特開平11−270900(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0175883(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水路からの給水を受けて加熱するための缶体の出湯側において、浴槽に差し湯するための高温差し湯路と、給湯栓に給湯するための一般給湯路とが分岐され、前記一般給湯路は、前記高温差し湯路との分岐位置よりも下流側位置において前記給水路から分岐したバイパス路の下流端が合流し、さらにこの合流位置よりも下流側位置から、浴槽に対し注湯して湯張りするための注湯路の上流端が分岐され、この注湯路の下流側において前記高温差し湯路の下流側とが互いに合流されている給湯装置において、
前記缶体から出湯される湯の温度を検出するための缶体温度センサと、前記バイパス路との合流位置よりも下流側位置において前記注湯路を通して注湯される湯の温度を検出するための給湯温度センサと、前記高温差し湯路と前記注湯路との合流位置よりも下流側位置を通る湯の温度を検出するふろ経路温度センサと、前記浴槽に対する差し湯に係る温度センサの異常を判定するための温度センサ異常判定処理手段とを備え、
前記センサ異常判定処理手段は、前記注湯路を通して浴槽に注湯するための注湯運転中に、前記給湯温度センサにより検出された温度と、前記ふろ経路温度センサにより検出された温度の差の絶対値が所定の第1判定温度値以上になり、かつ、前記高温差し湯路を通して浴槽に差し湯するための差し湯運転中に、前記缶体温度センサにより検出された温度と、前記ふろ経路温度センサにより検出された温度の差が所定の第2判定温度値以上になることを条件にして、前記ふろ経路温度センサが異常であると判定するように構成されている、
ことを特徴とする給湯装置。
【請求項2】
給水路からの給水を受けて加熱するための缶体の出湯側において、浴槽に対し設定差し湯温度の湯を差し湯するための高温差し湯路と、給湯栓に給湯するための一般給湯路とが分岐され、前記一般給湯路は、前記高温差し湯路との分岐位置よりも下流側位置において前記給水路から分岐したバイパス路の下流端が合流し、さらにこの合流位置よりも下流側位置から、浴槽に対し注湯して湯張りするための注湯路の上流端が分岐され、この注湯路の下流側において前記高温差し湯路の下流側とが互いに合流されている給湯装置において、
前記バイパス路との合流位置よりも下流側位置において前記注湯路を通して注湯される湯の温度を検出するための給湯温度センサと、前記高温差し湯路と前記注湯路との合流位置よりも下流側位置を通る湯の温度を検出するふろ経路温度センサと、前記浴槽に対する差し湯に係る温度センサの異常を判定するための温度センサ異常判定処理手段とを備え、
前記センサ異常判定処理手段は、前記注湯路を通して浴槽に注湯するための注湯運転中に、前記給湯温度センサにより検出された温度と、前記ふろ経路温度センサにより検出された温度の差の絶対値が所定の第1判定温度値以上になり、かつ、前記高温差し湯路を通して浴槽に差し湯するための差し湯運転中に、前記高温差し湯路を通して差し湯を行う差し湯運転のために前記缶体での加熱制御により缶体から出湯されることになる湯の温度として設定される設定差し湯温度と、前記ふろ経路温度センサにより検出された温度の差が所定の第2判定温度値以上になることを条件にして、前記ふろ経路温度センサが異常であると判定するように構成されている、
ことを特徴とする給湯装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の給湯装置であって、
前記センサ異常判定処理手段は、前記ふろ経路温度センサが異常であると判定するための前記注湯運転中の条件として、前記給湯温度センサにより検出された温度と、前記ふろ経路温度センサにより検出された温度の差の絶対値が所定の第1判定温度値以上になることに加えて、さらに、前記給湯温度センサにより検出された温度と、前記注湯運転のために前記缶体での加熱制御又はこれに加えて前記バイパス路からの水との混水制御により前記注湯路を通して注湯されることになる湯の温度として設定される設定注湯温度との差の絶対値が所定の注湯判定値以下になることが追加されている、給湯装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の給湯装置であって、
前記センサ異常判定処理手段は、前記ふろ経路温度センサが異常であると判定されれば、差し湯運転を強制的に終了させる処理を実行するように構成されている、給湯装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、缶体内において燃焼熱との熱交換加熱により給水を所定の高温度まで昇温させ、生成された高温湯を給湯栓等に至る一般給湯路と、浴槽に至る高温差し湯路との2方向に供給可能とされ、浴槽に対し高温差し湯路を通して高温湯の差し湯(以下「高温差し湯」という)をすることにより、湯張り後の浴槽内の湯水を昇温させて追い焚きと同等の役割を果たし得る高温差し湯機能付きの給湯装置に関し、特に、高温差し湯路を介して浴槽に至る経路内の温度を検出するための温度センサのシフト故障の発生を判定・検知するための技術に係る。ここで、シフト故障とは、断線,短絡又は検出温度の固着等に起因する検出温度値の異常とは異なり、温度センサのセンサ部品の不良又はその経年劣化に起因して、検出温度の値が実際の温度の値よりも高温側又は低温側にずれ(シフト)が生じる異常のことをいう。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、浴槽内に湯張りされた湯水を追い焚きする代わりに、高温の湯水を浴槽に差し湯(高温差し湯)することにより昇温させる高温差し湯機能付きの給湯装置が提案されている。又、特許文献2では、缶体から、給湯栓等に至る給湯路と、浴槽に至る追焚回路とが分岐され、缶体からの湯が2方向に供給可能とされた風呂釜において、缶体から分岐点に給湯される給湯温度センサによる検出温度と、追焚回路の経路に設置された追焚温度センサによる検出温度との間に所定値以上の温度差が生じれば、風呂釜の運転を停止させることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3994920号公報
【特許文献2】特開平11−270900号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、高温差し湯機能付きの給湯装置においては、例えばリモコンの差し湯スイッチのON操作により、高温差し湯路を通して浴槽に対し所定温度(例えば80℃)に制御された高温湯を差し湯する差し湯運転が実行されるように構成される。ところが、浴槽が空の状態であるにも拘わらず、ユーザーが誤って差し湯スイッチをON操作してしまうと、空の浴槽に対し高温の湯が差し湯されてしまうことになる。この際、高温差し湯は浴槽に設置されたアダプタを通して浴槽に流入することになるが、このアダプタが、形状記憶合金を用いた自動閉止機構を内蔵し浴槽が空の状態で高温差し湯(例えば80℃以上の湯)に接触すると弁が自動的に閉止状態に変形して流通を遮断(自動閉止)するというタイプのアダプタであると、前記の温度センサのシフト故障の発生に起因して次のような不都合発生が考えられる。すなわち、本来は、缶体からの出湯温度の検出に基づいて所定の設定差し湯温度になるように加熱制御された高温差し湯が浴槽に差し湯されるようになっているため、設定差し湯温度が例えば80℃であれば、ユーザーの誤操作に基づき浴槽に高温差し湯が行われたとしても、その80℃の高温差し湯と接触したアダプタの自動閉止機構が作動して空の浴槽への高温差し湯は回避可能となる。しかしながら、出湯温度が設定差し湯温度になるように制御するための温度センサ(例えば缶体温度センサ)にシフト故障が生じており、例えば実際には70℃の湯であるにも拘わらず、80℃と検出してしまい、これに基づいて70℃の高温差し湯が浴槽のアダプタに供給されると、自動閉式機能は作動せず、70℃の高温差し湯が空の浴槽にそのまま流入されてしまうことになる。
【0005】
かかる不都合発生に対処すべく、高温差し湯路を介して浴槽に至る経路に温度センサを設置し、前記経路内の湯の温度を検出可能とすることが考えられる。しかしながら、この温度センサにもシフト故障発生のおそれはあるため、双方の検出値が食い違った場合には、いずれが異常なのかの判別は困難となり、その結果、前述のユーザーの誤操作に起因する空の浴槽に対する高温差し湯の流入を回避することは不能となる。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高温差し湯機能付きの給湯装置において、差し湯運転に係る温度センサのシフト故障の発生を確実に検知し得る給湯装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、第1の発明では、給水路からの給水を受けて加熱するための缶体の出湯側において、浴槽に差し湯するための高温差し湯路と、給湯栓に給湯するための一般給湯路とが分岐され、前記一般給湯路は、前記高温差し湯路との分岐位置よりも下流側位置において前記給水路から分岐したバイパス路の下流端が合流し、さらにこの合流位置よりも下流側位置から、浴槽に対し注湯して湯張りするための注湯路の上流端が分岐され、この注湯路の下流側において前記高温差し湯路の下流側とが互いに合流されている給湯装置を対象に、次の特定事項を備えることとした。すなわち、前記缶体から出湯される湯の温度を検出するための缶体温度センサと、前記バイパス路との合流位置よりも下流側位置において前記注湯路を通して注湯される湯の温度を検出するための給湯温度センサと、前記高温差し湯路と前記注湯路との合流位置よりも下流側位置を通る湯の温度を検出するふろ経路温度センサと、前記浴槽に対する差し湯に係る温度センサの異常を判定するための温度センサ異常判定処理手段とを備えることとする。そして、前記センサ異常判定処理手段として、前記注湯路を通して浴槽に注湯するための注湯運転中に、前記給湯温度センサにより検出された温度と、前記ふろ経路温度センサにより検出された温度の差の絶対値が所定の第1判定温度値以上になり、かつ、前記高温差し湯路を通して浴槽に差し湯するための差し湯運転中に、前記缶体温度センサにより検出された温度と、前記ふろ経路温度センサにより検出された温度の差が所定の第2判定温度値以上になることを条件にして、前記ふろ経路温度センサが異常であると判定する構成とする(請求項1)。
【0008】
本発明の場合、注湯運転中に、給湯温度センサにより検出された温度と、ふろ経路温度センサにより検出された温度の差の絶対値が所定の第1判定温度値以上になるという判定条件が成立すれば、本来は同じ注湯の温度を検出するものであるため、給湯温度センサか、ふろ経路温度センサかのいずれかに異常が発生しているものと判定することができる。一方、差し湯運転中に、缶体温度センサにより検出された温度と、前記ふろ経路温度センサにより検出された温度の差が所定の第2判定温度値以上になるという判定条件が成立すれば、本来は同じ差し湯の温度を検出するものであるため、缶体温度センサか、ふろ経路温度センサかのいずれかに異常が発生しているものと判定することができる。そして、これら注湯運転中の判定条件と、差し湯運転中の判定条件とのいずれもが成立することを確認することで、それら共通するふろ経路温度センサにシフト故障の異常が生じているものと確実に判定し得ることになる。
【0009】
又、第2の発明では、給水路からの給水を受けて加熱するための缶体の出湯側において、浴槽に対し設定差し湯温度の湯を差し湯するための高温差し湯路と、給湯栓に給湯するための一般給湯路とが分岐され、前記一般給湯路は、前記高温差し湯路との分岐位置よりも下流側位置において前記給水路から分岐したバイパス路の下流端が合流し、さらにこの合流位置よりも下流側位置から、浴槽に対し注湯して湯張りするための注湯路の上流端が分岐され、この注湯路の下流側において前記高温差し湯路の下流側とが互いに合流されている給湯装置を対象に、次の特定事項を備えることとした。すなわち、前記バイパス路との合流位置よりも下流側位置において前記注湯路を通して注湯される湯の温度を検出するための給湯温度センサと、前記高温差し湯路と前記注湯路との合流位置よりも下流側位置を通る湯の温度を検出するふろ経路温度センサと、前記浴槽に対する差し湯に係る温度センサの異常を判定するための温度センサ異常判定処理手段とを備えることとする。そして、前記センサ異常判定処理手段として、前記注湯路を通して浴槽に注湯するための注湯運転中に、前記給湯温度センサにより検出された温度と、前記ふろ経路温度センサにより検出された温度の差の絶対値が所定の第1判定温度値以上になり、かつ、前記高温差し湯路を通して浴槽に差し湯するための差し湯運転中に、前記高温差し湯路を通して差し湯を行う差し湯運転のために前記缶体での加熱制御により缶体から出湯されることになる湯の温度として設定される設定差し湯温度と、前記ふろ経路温度センサにより検出された温度の差が所定の第2判定温度値以上になることを条件にして、前記ふろ経路温度センサが異常であると判定する構成とする(請求項2)。
【0010】
本発明の場合も、第1の発明と同様の作用が得られる。この第2の発明は、差し湯運転中の判定条件において、第1の発明における缶体温度センサにより検出される温度に代えて、設定差し湯温度を用いている点で、第1の発明と異なる。設定差し湯温度は、この設定差し湯温度に基づいて缶体での加熱制御が実行され、それにより缶体から出湯されることになる湯の温度として設定されるものであり、缶体温度センサにより検出される温度と同視することが可能である。このため、設定差し湯温度を用いた対比によっても、第1の発明と同様の作用が得られることになる。
【0011】
第1又は第2の発明の給湯装置におけるセンサ異常判定処理手段として、ふろ経路温度センサが異常であると判定するための注湯運転中の条件として、給湯温度センサにより検出された温度と、ふろ経路温度センサにより検出された温度の差の絶対値が所定の第1判定温度値以上になることに加えて、給湯温度センサにより検出された温度と、注湯運転のために缶体での加熱制御又はこれに加えて前記バイパス路からの水との混水制御を経て前記注湯路を通して注湯されることになる湯の温度として設定される設定注湯温度との差の絶対値が所定の注湯判定値以下になることを追加することができる(請求項3)。このようにすることにより、設定注湯温度は、例えば、この設定注湯温度に基づいて缶体での加熱制御が実行され、それにより缶体から出湯されることになる湯に対し、バイパス路からの水との混水制御が実行されて温調された上で注湯されることになる湯の温度として設定されるものであり、本来は給湯温度センサにより検出される温度と同等である筈であるため、注湯判定値以下で同等と見なせるか、あるいは、注湯判定値よりも大きくて同等とは見なせない、つまり給湯温度センサに異常が発生しているかもしれないと推測される状況にあるか、の見極めが可能となる。この見極めに基づき注湯運転中の給湯温度センサとふろ経路温度センサとについて所定の検出温度対比を行えば、異常が発生しているとすると、異常が発生しているのはいずれの温度センサである蓋然性が高いのかという判定がより容易かつ確実に行い得ることになる。
【0012】
第1又は第2の発明の給湯装置におけるセンサ異常判定処理手段として、ふろ経路温度センサが異常であると判定されれば、差し湯運転を強制的に終了させる処理を実行する構成とすることができる(請求項4)。このようにすることにより、より安全性が高く、より使い勝手のよい給湯装置を実現し得ることになる。
【発明の効果】
【0013】
以上、説明したように、請求項1〜請求項4のいずれかの本発明の給湯装置によれば、注湯運転中に、給湯温度センサにより検出された温度と、ふろ経路温度センサにより検出された温度の差の絶対値が所定の第1判定温度値以上になるという判定条件と、差し湯運転中に、缶体温度センサにより検出された温度と、前記ふろ経路温度センサにより検出された温度の差が所定の第2判定温度値以上になるという判定条件との双方が成立することにより、ふろ経路温度センサにシフト故障の異常が発生しているものと確実に判定することができるようになる。
【0014】
特に、請求項3の給湯装置によれば、センサ異常判定処理手段として、ふろ経路温度センサが異常であると判定するための注湯運転中の条件として、さらに、給湯温度センサにより検出された温度と、注湯運転のために缶体での加熱制御又はこれに加えて前記バイパス路からの水との混水制御により前記注湯路を通して注湯されることになる湯の温度として設定される設定注湯温度との差の絶対値が所定の注湯判定値以下になることを追加することにより、注湯判定値以下であれば、設定注湯温度と、給湯温度センサにより検出される温度とを同等と見なすことができる一方、注湯判定値よりも大きければ給湯温度センサに異常が発生しているかもしれないと推測することができる、というように見極めが可能となる。そして、この見極めに基づき注湯運転中の給湯温度センサとふろ経路温度センサとについて所定の検出温度対比を行えば、異常が発生しているとすると、異常が発生しているのはいずれの温度センサである蓋然性が高いのかという判定をより容易かつ確実に行うことができるようになる。これにより、差し湯運転中の第2判定温度値を用いた条件が成立するか否かの判定と相俟って最終の異常判定をより的確に行うことができるようになる。
【0015】
又、請求項4の給湯装置によれば、センサ異常判定処理手段として、ふろ経路温度センサが異常であると判定されれば、差し湯運転を強制的に終了させる処理を実行する構成とすることにより、より安全性が高く、より使い勝手のよい給湯装置を実現することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態に係る給湯装置の模式図である。
図2図1の給湯装置の作動制御を行うコントローラのブロック構成図である。
図3図2の温度センサ異常判定処理部による異常判定処理の内、第1判定処理を示すフローチャートである。
図4図2の温度センサ異常判定処理部による異常判定処理の内、第2判定処理を示すフローチャートである。
図5図2の温度センサ異常判定処理部による異常判定処理の内、第3判定処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の給湯装置1を示したものである。この給湯装置1は、高温差し湯機能付きに構成されており、缶体2において給水路3からの水を所定の高温(高温差し湯の場合には例えば最高80℃、給湯の場合には例えば最高75℃)まで熱交換加熱した後に出湯路4に出湯された湯を、分岐点40において、給湯栓51等に至る一般給湯路5と、浴槽6に至る高温差し湯路7とに分岐させて供給可能となっている。一般給湯路5には、その途中の混合部80位置にバイパス路8の下流端が合流するように接続されており、このバイパス路8を通して、バイパス流量調整弁81により給水路3から分流させた所定流量の水が導入可能となっている。このバイパス流量調整弁81の開度制御に基づく混合比制御により一般給湯路5の高温の湯に対し所定量混水し、給湯栓51への給湯温度を所定の設定給湯温度(例えば40℃)に温調し得るようにされている。又、このバイパス路8の合流位置より下流側の分岐位置50の一般給湯路5から注湯路9の上流端が分岐され、この注湯路9の下流端は浴槽6に対し連通接続されており、設定注湯温度に温調された湯を浴槽6に注湯して湯張りし得るようになっている。前記の高温差し湯路7の下流端は後述の注湯電磁弁91の下流側の合流点90で注湯路9に連通接続され、これにより、高温差し湯路7に流入した高温差し湯が合流点90から注湯路9を通して浴槽6まで供給されるようになっている。高温差し湯は、湯張り後の浴槽6内の湯水を昇温させて追い焚きと同等の役割を果たすようになっている。この以下、各構成要素について、詳細に説明する。
【0018】
前記缶体2は、送風ファン21からの燃焼用空気及び燃料供給系22からの燃料ガスの供給を受けて燃焼する燃焼バーナ23と、この燃焼バーナ23の燃焼熱により熱交換加熱される熱交換器24,25とが内蔵されている。燃焼バーナ23は、例えば3つの領域が互いに独立にあるいは任意に組み合わせて燃焼可能に構成され、又、熱交換器としては、燃焼ガスの顕熱により熱交換加熱するための主熱交換器24と、主熱交換器24通過後の燃焼排ガスの潜熱回収により予熱するための副熱交換器25とで構成されている。そして、前記副熱交換器25の入口には、水道管又は水道タンクに接続されて上水を給水する給水路3の下流端が接続され、副熱交換器を通過した後に主熱交換器24を通過する間に熱交換加熱された湯が、主熱交換器24の出口に接続された出湯路4の上流端に出湯されるようになっている。なお、熱交換器として2種類のもの24,25を備えている点や、燃焼バーナ23が独立燃焼可能な3つの領域を備えている点などは、本発明において必須のものではなく、缶体としては給水を受けて加熱し得るものであれば本発明を適用することができる。
【0019】
前記給水路3には、バイパス路8の分岐位置よりも下流側(缶体2側)において缶体2に給水される水の給水流量を検出する缶体流量センサ31と、その給水温度を検出する給水温度センサ32とがそれぞれ介装されている。そして、缶体2で熱交換加熱されて昇温した高温湯の出湯温度を検出するための缶体温度センサ41が出湯路4に介装されている。
【0020】
前記一般給湯路5には、バイパス路8が合流する混合部80の上流側位置に逆止弁52が介装される一方、混合部80の下流側であって前記注湯路9の分岐位置50よりも上流側に、過流出防止弁とも呼ばれる給湯流量調整弁53と、給湯栓51又は注湯路9に供給される給湯温度又は注湯温度を検出する給湯温度センサ54と、給湯流量を検出する給湯流量センサ55とがそれぞれ介装されている。
【0021】
前記高温差し湯路7には、非通電状態で閉状態を維持し通電すると開切換する電磁開閉弁により構成され浴槽6に対し高温差し湯をするか停止するかの開閉切換可能な差し湯電磁弁71と、開度調整による差し湯流量を変更調整可能な差し湯流量調整弁72とがそれぞれ介装されている。このような差し湯電磁弁71と、差し湯流量調整弁72とを互いに独立して設置していることにより、例えば停電が発生したとしても、高温差し湯路7を確実に遮断して浴槽6側に高温湯が流れてしまうことを阻止することができる。すなわち、例えば閉止機能付きの流量調整弁を用いて、高温差し湯路7の開閉機能と流量調整機能との双方を1つの機器で実現させた場合、差し湯運転中に停電が万一発生すると、その開いた状態のままとなってしまうという不都合が考えられる。これに対し、前記の如く差し湯電磁弁71と、差し湯流量調整弁72とを互いに独立して設置することで、差し湯電磁弁71がたとえ開状態に制御されて差し湯運転中であったとしても、停電が発生すれば、差し湯電磁弁71を自動的に閉状態に戻すことができ、高温差し湯路7を確実に遮断状態に切換ることができるようになる。
【0022】
さらに、前記注湯路9には、その開閉により注湯して湯張りを行うか否かに切換える電磁開閉弁により構成された注湯電磁弁91と、注湯流量を検出するための注湯流量センサ92とが介装されている。さらに、前記注湯路9には、前記高温差し湯路7が合流する合流点90よりも下流側に、負圧を破壊して逆流防止するためのバキュームブレーカ93と、高温差し湯7又は注湯路9を通して浴槽6側に流れる経路内の湯の温度(ふろ経路温度)を検出するためのふろ経路温度センサ94とが介装されている。
【0023】
なお、浴槽6には、撹拌のためのアダプタ61が設置されており前記注湯路9の下流端が前記アダプタ61に連通接続されている。このアダプタ61は、形状記憶合金を用いて所定の上限設定高温(例えば80℃)の湯と接触することで自動閉止する自動閉止機構62を備えており、浴槽6が空の状態で高温差し湯路7側から80℃以上の高温差し湯が供給されてくると、弁が自動閉止して流通を遮断するようになっている。つまり、80℃の高温差し湯と接触することで、開状態の弁が閉止状態に変形するように予め形状記憶されたものである。なお、浴槽6に浴湯が存在する場合には、高温差し湯が供給されてきても、その高温差し湯は浴湯と撹拌混合されるため、アダプタ61は開状態に維持されることになる。
【0024】
以上の給湯装置において、給湯栓51へ所定の設定給湯温度で給湯を実行する給湯運転制御と、浴槽6に対し湯張りのために注湯する注湯運転制御と、湯張り後の浴槽6内の湯水に対し高温湯を差し湯して追い焚きと同等機能を果たさせる差し湯運転制御とを含む種々の作動制御や、差し湯運転制御に係る種々の温度センサについての温度センサ異常判定処理が、例えば台所リモコン101や浴室リモコン102等の各種リモコンからの入力設定信号や操作信号の出力や、種々の温度センサ等からの検出信号の出力を受けて、コントローラ(制御手段)10により実行されるようになっている。このために、コントローラ10は、給湯運転制御を行う給湯制御部103(図2参照)、注湯運転制御を行う注湯制御部104、差し湯運転制御を行う差し湯制御部105や、温度センサ異常判定処理を行う温度センサ異常判定処理部106等を備えている。コントローラ10は、CPUや書き換え可能メモリを備えるマイコンによって主構成されており、メモリに記憶されたプログラム及び各種データに基づいて前記の給湯制御や差し湯制御などを行うようになっている。
【0025】
前記給湯制御部103は、例えば差し湯制御が行われていない状態で給湯栓51がユーザーにより開かれて給湯流量センサ55が所定の最低作動流量を検出すると、燃焼バーナ23及び燃料供給系22からなる燃焼系を燃焼作動させて給湯用の所定の高温(例えば60〜75℃)の湯を出湯路4及び一般給湯路5に出湯させる一方、給水温度センサ32による検出給水温度、缶体温度センサ41による検出出湯温度、給湯温度センサ54による検出給湯温度やリモコン101,102に入力設定された設定給湯温度に基づいてバイパス流量調整弁81による混合比制御や、給湯流量調整弁53の開度制御が行われる。この結果、給湯栓51に対し所定の設定給湯温度(例えば40℃)に温調された湯が給湯されることになる。
【0026】
前記注湯制御部104は、例えば浴室リモコン102の湯張りスイッチがユーザーによりON操作されると、注湯電磁弁91を開き、前記給湯制御部103の給湯制御と同様に、燃焼系22,23の燃焼作動と、バイパス流量調整弁81及び給湯流量調整弁53の開度制御とを行い、前記浴室リモコン102に設定入力された設定注湯温度に温調された湯を浴槽6に対し注湯するようになっている。
【0027】
前記差し湯制御部105は、湯張り後に例えば浴室リモコン102の差し湯スイッチ(熱くするためのスイッチ)がユーザーによりON操作されると、差し湯制御を開始することになる。すなわち、差し湯電磁弁71を開き、給水温度センサ32による検出給水温度と缶体温度センサ41による検出出湯温度とに基づいて所定の設定差し湯温度になるように燃焼系22,23を作動させ、缶体2から出湯した高温湯を高温差し湯7及び合流点90以降の注湯路9を通して浴槽に差し湯する。この際、差し湯流量調整弁72が所定開度に調整されて、所定の差し湯流量の一定流量で差し湯されるように制御される。所定の差し湯流量とは、浴槽6内にチョロチョロと流入する程度の流量(例えば4L/min)であり、このため、差し湯流量調整弁72の開度をかなり絞り側に調整・設定する。前記の設定差し湯温度としては、例えば、差し湯運転開始初期の期間(例えば60sec)は60℃とし、その後、定常状態となれば80℃とすることができる。そして、前記の差し湯スイッチがOFFにされるか、缶体流量センサ31による流量積算処理に基づき高温差し湯量が所定湯量(例えばユーザーがリモコン102に入力設定した湯量)に到達すれば、燃焼系22,23の燃焼作動を停止し差し湯電磁弁71を閉切換して差し湯運転を終了させる。
【0028】
前記温度センサ異常判定処理部106は、前記の注湯運転制御や差し湯運転制御等とは別に、それらと並行処理により処理が実行されるようになっている。つまり、注湯運転中や差し湯運転中において、注湯運転制御や差し湯運転制御等とは別の制御処理により併せて実行されるようになっている。温度センサ異常判定処理は、以下の第1〜第3判定処理を実行するようになっており、これらについて図3図4図5のフローチャートを参照しつつ、詳細に説明する。
【0029】
第1判定処理(図3参照)として,注湯運転中における判定処理を行う。まず、注湯運転中であることを、例えば注湯制御部104からの情報の出力を受けて確認した上で(ステップS11でYES)、注湯経路に関係する温度センサ54,94の検出温度等に基づく対比判定を行う(ステップS12)。すなわち、給湯温度センサ54による検出注湯温度Thと、設定注湯温度Shと、ふろ経路温度センサ94による検出ふろ経路温度Tbとに基づいて、次の3つの条件が成立するか否かを判定する。
(1).検出注湯温度Thと設定注湯温度Shとの差の絶対値(|Th−Sh|)が注湯判定値Js(例えば3℃)以下であること。
(2).検出ふろ経路温度Tbと検出注湯温度Thとの差の絶対値(|Tb−Th|)が第1判定値J1(例えば10℃)以上であること。
(3).(1)及び(2)の双方の条件の成立が所定の設定時間t1だけ継続して発生すること。
【0030】
(1)の条件は、本来であれば、設定注湯温度に基づいて燃焼系22,23による燃焼作動制御やバイパス路8による混水制御が行われて、給湯温度センサ54位置には設定注湯温度の湯が供給され、それを給湯温度センサ54が検出するため、その検出給湯温度は設定注湯温度とほぼ同等になる筈であり、このことより、給湯温度センサ54がシフト故障を生じていないことの信頼性を確認するためのものである。(2)の条件は、(1)の条件成立を前提としてふろ経路温度センサ94についての信頼性を確認するためのものであり、例えば10℃のシフト故障が生じていると、浴槽6のアダプタ61の自動閉止機能が作動しないため発生する不都合の観点から判定値J1の値が設定されている。(3)の条件は、瞬時データに基づく瞬間的な条件成立を排除して(2)の条件が真に成立するといえる程度に確定的な条件成立を判定・確認するためのものである。より安定的な条件成立の判定・確認を図るために、設定時間t1として例えば25sec程度を設定することができる。
【0031】
もしも、ステップS12での3条件が全て成立すれば(ステップS12でYES)、NGカウンターに「1」を加算し(ステップS13)、このNGカウンターがα回(例えば5回)積算されたか否かを確認する処理を注湯運転が継続されている間繰り返す(ステップS14でNO,S11〜S14)。この判定でNGカウンターがα回に到達すれば(ステップS14でYES)、異常判定フラグF1を立て、これを記憶する(ステップS15)。なお、前記の繰り返し過程において、注湯運転が終了すれば、図示を省略しているが、判定処理を停止する。なお、NGカウンターが所定回数に達することを、異常判定フラグF1を立てる条件としたのは、判定についてより一層の確実を期すためであり、このNGカウンターが所定回数に達することの条件は外すこともできる。後述のステップS23,S24におけるNGカウンターについても、同様である。
【0032】
次に、第2判定処理(図4参照)として,差し湯運転中における判定処理を行う。まず、差し湯運転中であることを、例えば差し湯制御部105からの情報の出力を受けて確認した上で(ステップS21でYES)、高温差し湯が通過する経路に関係する温度センサ41,94の検出温度等に基づく対比判定を行う(ステップS22)。すなわち、缶体温度センサ41による検出出湯温度Tcと、ふろ経路温度センサ94による検出ふろ経路温度Tbとに基づいて、次の2つの条件が成立するか否かを判定する。
(4).検出ふろ経路温度Tbと検出出湯温度Tcとの差の絶対値(|Tb−Tc|)が第2判定値J2(例えば10℃)以上であること。
(5).(4)の条件成立が所定の設定時間t1だけ継続して発生すること。
【0033】
(4)の条件は、本来であれば、缶体2から出湯された高温湯の温度である検出出湯温度Tcと、その高温湯が高温差し湯路7を流れてふろ経路温度センサ94位置で検出される検出ふろ経路温度Tbとは、経路での放熱を考慮してもほぼ同等になる筈であり、このことより、缶体温度センサ41とふろ経路温度センサ94のいずれかにシフト故障が生じている可能性を判定するためのものである。(5)の条件は、前述した(3)の条件について説明したものと同じ性質のものである。
【0034】
もしも、ステップS22での2条件がいずれも成立すれば(ステップS22でYES)、NGカウンターに「1」を加算し(ステップS23)、このNGカウンターがα回(例えば5回)積算されたか否かを確認する処理を差し湯運転が継続されている間繰り返す(ステップS24でNO,S21〜S24)。この判定でNGカウンターがα回に到達すれば(ステップS24でYES)、異常判定フラグF2を立て、これを記憶する(ステップS25)。なお、前記の繰り返し過程において、差し湯運転が終了すれば、図示を省略しているが、判定処理を停止する。
【0035】
そして、第3判定処理(図5参照)として,記憶されている異常判定フラグの内容を確認する(ステップS31)。異常判定フラグとして、F1+F2の双方が既に立てられていれば、ふろ経路温度センサ94がシフト故障に陥っていると判定し(ステップS32)、ふろ経路温度センサ94がシフト故障時の処理を行う(ステップS33)。異常判定フラグF2だけでは、異常発生は有るものの、その異常発生が缶体温度センサ41か、ふろ経路温度センサ94かの区別が判然としないが、異常判定フラグF1が併せて成立していれば、その異常発生がふろ経路温度センサ94であると判定することができるようになる。ステップS33の処理としては、現在の差し湯運転を強制的に停止し、以後の差し湯運転の実行を禁止したり、例えばリモコン101,102に対し、ふろ経路温度センサ94がシフト故障に陥っている旨を表示処理したりすることができる。なお、メンテナンス時にその旨の情報が読み出せるように情報の記憶設定処理を行うことができる。ステップS31の確認において、異常判定フラグとして、F2のみ立てられていれば、缶体温度センサ41がシフト故障に陥っていると判定し(ステップS34)、缶体温度センサ41がシフト故障時の処理を行う(ステップS35)。この場合、異常判定フラグF2により、缶体温度センサ41及びふろ経路温度センサ94のいずれかに異常発生していると判定され、異常判定フラグF1が非成立であるため、ふろ経路温度センサ94は正常であり、缶体温度センサ41に異常発生していると判定することができる。ステップS35の処理としては、例えばリモコン101,102に対し、缶体温度センサ41がシフト故障に陥っている旨を表示処理したり、メンテナンス時にその旨の情報が読み出せるように情報の記憶設定処理をしたりすることができる。以上により、差し湯運転に係る温度センサ94,41のシフト故障の発生を確実に検知することができるようになる。
【0036】
<他の実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、第2判定処理(図4)において、缶体温度センサ41の検出出湯温度Tcに代えて設定差し湯温度Sbを用いるようにすることができる。設定差し湯温度Sbに基づいて燃焼系22,23が燃焼作動されて、設定差し湯温度Sbの高温湯が缶体2から出湯されて、その高温湯が缶体温度センサ41により検出される筈であり、設定差し湯温度Sbを検出出湯温度Tcと同視することができるからである。この場合には、条件(4)′として、検出ふろ経路温度Tbと設定差し湯温度Sbとの差の絶対値(|Tb−Sb|)が判定値J2(例えば10℃)以上であること、が成立するか否かを判定することになる(図4のステップS22)。又、この条件(4)′や前記実施形態の条件(4)を用いた第2判定処理のみで、現在の差し湯運転を強制的に停止し、以後の差し湯運転の実行を禁止するという安全処理を実行することができる。このようにすることにより、より安全側の制御の実現が図られることになる。
【0037】
又、図3の第1判定処理のステップS12において、(1).検出注湯温度Thと設定注湯温度Shとの差の絶対値(|Th−Sh|)が判定値Js(例えば3℃)以下であること、の条件が成立するか否かの判定を省略することができる。かかる(1)の条件成立を省略して(2)の条件成立に基づいて異常判定フラグF1を立てると、異常判定フラグF1が設定されたとき、給湯温度センサ54あるいはふろ経路温度センサ94のいずれかに異常が発生しているものの、いずれに異常が発生しているかの特定は不明になる。しかし、図5の第3判定処理において、異常判定フラグF1+F2の双方が設定されていれば(ステップS31,S32)、シフト故障異常が発生しているのはふろ経路温度センサ94であると推認することができる。すなわち、異常判定フラグF2が単独設定されたとき、缶体温度センサ41あるいはふろ経路温度センサ94のいずれかに異常が発生しているが、いずれに異常が発生しているかの特定は不明になるものの、異常判定フラグF1及びF2が共に設定されたということは、双方に共通しているふろ経路温度センサ94に異常が発生しているためであると判定することが合理的な推認の結論とすることができる。一方、異常判定フラグF2だけが設定されているときには(ステップS31,S34)、給湯温度センサ54とふろ経路温度センサ94とについての所定の条件は非成立であり(異常判定フラグF1は非設定)、いずれも異常は発生していないということであり、異常判定フラグF2において残る缶体温度センサ41に異常が発生していると判定することができる。
【符号の説明】
【0038】
1 給湯装置
2 缶体
3 給水路
4 出湯路(缶体の出湯側)
5 一般給湯路
6 浴槽
7 高温差し湯路
8 バイパス路
40 高温差し湯路との分岐位置
41 缶体温度センサ
51 給湯栓
54 給湯温度センサ
80 混合部(バイパス路との合流位置)
90 高温差し湯路と注湯路との合流位置
94 ふろ経路温度センサ(温度センサ)
10 コントローラ(温度センサ異常判定処理手段)
106 温度センサ異常判定処理部(温度センサ異常判定処理手段)
J1 第1判定温度値
J2 第2判定温度値
Js 注湯判定値
図1
図2
図3
図4
図5