特許第6300539号(P6300539)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6300539-キーフリー携帯機の閉じ込み防止装置 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6300539
(24)【登録日】2018年3月9日
(45)【発行日】2018年3月28日
(54)【発明の名称】キーフリー携帯機の閉じ込み防止装置
(51)【国際特許分類】
   E05B 49/00 20060101AFI20180319BHJP
   B60R 25/24 20130101ALI20180319BHJP
【FI】
   E05B49/00 K
   B60R25/24
【請求項の数】1
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-13018(P2014-13018)
(22)【出願日】2014年1月28日
(65)【公開番号】特開2015-140544(P2015-140544A)
(43)【公開日】2015年8月3日
【審査請求日】2016年12月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002967
【氏名又は名称】ダイハツ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105980
【弁理士】
【氏名又は名称】梁瀬 右司
(74)【代理人】
【識別番号】100105935
【弁理士】
【氏名又は名称】振角 正一
(74)【代理人】
【識別番号】100178995
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 陽介
(72)【発明者】
【氏名】橋目 譲
(72)【発明者】
【氏名】上原 和之
【審査官】 土屋 真理子
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭61−266784(JP,A)
【文献】 特開2013−110663(JP,A)
【文献】 特開2006−083514(JP,A)
【文献】 特開2006−316455(JP,A)
【文献】 特開2006−077408(JP,A)
【文献】 特開2002−047835(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00 − 85/28
B60R 25/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドライバが携帯する携帯機と自車両に設けられた制御部との間で無線電波の送受信を行い、当該携帯機が正規のものであることを認識して所定の制御を行うキーフリーシステムに搭載され、前記携帯機の携帯忘れによる車内等への閉じ込みを防止するキーフリー携帯機の閉じ込み防止装置において、
車体に設けられた送受信アンテナと、
前記アンテナを介して予め設定された所定強度の電波による照合信号を送信し、自車両から所定距離内に位置する前記携帯機から前記照合信号を受信したことを表わす応答信号が送信されたときにこれを受信する送受信手段と、
前記携帯機が車外であって自車両から前記所定距離内にある状態で、ディーラーでの故障診断装置が接続され学習モードに設定されることで、予め定められた所定の保持条件を満たしたとして、前記送受信手段からの前記照合信号を前記携帯機が受信するときの前記照合信号の電波強度を閉じ込み防止しきい値として保持し、これを繰り返すことにより前記閉じ込み防止しきい値を学習する保持手段と、
前記携帯機から前記照合信号を受信したことを表わす応答信号が送信されるときの前記照合信号の電波強度が、前記保持手段に保持された閉じ込み防止しきい値よりも高いかどうかに基づき、前記携帯機の閉じ込みの有無を判定する判定手段と
を備えることを特徴とするキーフリー携帯機の閉じ込み防止装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライバが携帯する携帯機と自車両に設けられた制御部との間で無線電波の送受信を行い、当該携帯機が正規のものであることを認識して所定の制御を行うキーフリーシステムに搭載され、携帯機の携帯忘れによる車室内への閉じ込みを防止するキーフリー携帯機の閉じ込み防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、キーフリーシステム、つまりドライバが携帯する携帯機と自車両に設けられた制御部との間で無線電波の送受信を行い、当該携帯機が正規のものであることを認識して所定の制御を行う機能を搭載した車両にあっては、携帯機の携帯忘れによる車室内への閉じ込みを防止するキーフリー携帯機の閉じ込みを報知する装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、キーフリー携帯機の車室内への閉じ込みを検知したときに、ドアをロックしないように制御することも考えられている。このとき、トランクルーム内への閉じ込み防止のために、同様の動作によりロックの禁止やトランクの自動開作動行うのが一般的である。
【0004】
具体的には、ドア、トランクルーム、車室内やバンパに無線電波を送受信する低周波(LF)アンテナを配設し、これらアンテナから送信する電波を所定距離内に接近した携帯機が受信して、携帯機から電波で送信される受信結果がアンテナを介して受信されることにより、当該携帯機が正規のものであることを認識し、アンテナから携帯機までの距離に応じて電波の電界強度が異なるため、送受信したときの電波の電界強度を把握することにより、アンテナから携帯機までの距離がわかり、携帯機が車室内外やトランク内外にあるのかを判定できて、携帯機の閉じ込みを防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−207709号公報(段落0014〜0023参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記した従来のように携帯機の閉じ込み発生時にドアのロック(施錠)を禁止する装置では、特にトランクルームの場合、ドアと違ってトランクリッドは1枚の板金で構成されて厚みが薄い場合や内装材面から外販までの距離が短いことが多く、トランク内に配設されたLFアンテナから外部への電波の漏れが大きくなり、このような電波の漏れに加えてLFアンテナや、送受信手段の精度のばらつきも加わり、例えば自車両から予め設定された距離以上離れた場所に携帯機を入れた鞄等を置いた状態で、トランクルームに設けられたリクエストスイッチを操作すると、トランクルームのロックが解除されてトランクリッドを開放することも可能なって実用上非常に便利である反面、このような状況下は携帯機が予め設定された所定距離内に存在すると誤って判断され、その結果、携帯機をトランクルーム内に置き忘れたのと同じになり、携帯機の閉じ込み防止のためにトランクがロックされないことになる。
【0007】
換言すると、携帯機がトランクルーム外のLFアンテナから所定距離以上離れているにあるにもかかわらず、携帯機が所定距離内のしかもトランクルーム内に存在していて、携帯機の閉じ込みが発生したと誤認されて閉じ込み防止機能が働き、トランクをロックしたくてもロックできないという不都合が生じる。
【0008】
本発明は、携帯機が車外であって所定距離内にある状態を学習するようにし、携帯機が車内外のどちらにあるかの判定精度を向上できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した目的を達成するために、本発明のキーフリー携帯機の閉じ込み防止装置は、ドライバが携帯する携帯機と自車両に設けられた制御部との間で無線電波の送受信を行い、当該携帯機が正規のものであることを認識して所定の制御を行うキーフリーシステムに搭載され、前記携帯機の携帯忘れによる車内等への閉じ込みを防止するキーフリー携帯機の閉じ込み防止装置において、車体に設けられた送受信アンテナと、前記アンテナを介して予め設定された所定強度の電波による照合信号を送信し、自車両から所定距離内に位置する前記携帯機から前記照合信号を受信したことを表わす応答信号が送信されたときにこれを受信する送受信手段と、前記携帯機が車外であって自車両から前記所定距離内にある状態で、ディーラーでの故障診断装置が接続され学習モードに設定されることで、予め定められた所定の保持条件を満たしたとして、前記送受信手段からの前記照合信号を前記携帯機が受信するときの前記照合信号の電波強度を閉じ込み防止しきい値として保持し、これを繰り返すことにより前記閉じ込み防止しきい値を学習する保持手段と、前記携帯機から前記照合信号を受信したことを表わす応答信号が送信されるときの前記照合信号の電波強度が、前記保持手段に保持された閉じ込み防止しきい値よりも高いかどうかに基づき、前記携帯機の閉じ込みの有無を判定する判定手段とを備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
発明によれば、携帯機が車外であって自車両から所定距離内にある状態で、予め定められた所定の保持条件を満たすときに、送受信手段からの照合信号を携帯機が受信するときの照合信号の電波強度を閉じ込み防止しきい値として保持手段に保持し、携帯機から照合信号を受信したことを表わす応答信号が送信されるときの照合信号の電波強度が、保持手段に保持された閉じ込み防止しきい値よりも高いかどうかに基づき、判定手段により携帯機の閉じ込みの有無を判定するため、送受信アンテナからの電波漏れや送受信アンテナ、送受信手段の精度のばらつきがあっても、携帯機が車室外にある状態での照合信号の電波強度を学習することができ、携帯機が車内外のどちらにあるかの判定精度を向上することができる。さらに、トランクルームの場合、トランクリッドの厚みがドアに比べて外部への電波の漏れが大きいが、ディーラーでの故障診断装置が接続され学習モードに設定されることで、所定の保持条件が満たされたとして、送受信手段からの照合信号を携帯機が受信するときの照合信号の電波強度を閉じ込み防止しきい値として保持するため、携帯機がトランクルーム外(車外)にある状態での照合信号の電波強度を学習することができ、携帯機がトランクルーム内外のどちらにあるかの判定精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係るキーフリー携帯機の閉じ込み防止装置の一実施形態の概略構成図である。
図2】一実施形態のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施形態について、図1の概略構成図、図2のブロック図を参照して詳細に説明する。
【0015】
図1に示すように、自車両1の運転席側ドア1aのドアノブ付近の内部、および、トランクルーム内のトランクリッド1bの内面側には、低周波(LF)の電波を送受信する送信アンテナ2a,2bが配設され、後述するキーフリーECU内には高周波(RF)の電波を受信する受信アンテナ2cが配設されており、これら送信アンテナ2a,2bおよび受信アンテナ2cを介して、後述する送受信手段から所定強度の電波による照合信号が送信されるとともに、ドライバが携帯する携帯機から、この照合信号を受信した結果である応答信号が送信されてくると、送受信アンテナ2a,2bを介して送受信手段によりこの応答信号が受信される。
【0016】
このとき、送信アンテナ2a,2bを介してそれぞれ送信される低周波(LF)の照合信号の電波強度(電界強度)は、ドライバがアンテナから予め設定された所定距離内に接近したときに、後に詳述する送受信手段と携帯機との間で電波を送受信できるように、自車両1の大きさのほかドア1aやトランクリッド1bそれぞれの板金の厚みや構造、材質などを勘案して決定されており、基本的には送受信手段から送信される照合信号の電波強度(電界強度)は設計段階において既知のものである。
【0017】
そして、キーフリー携帯機のトランクルーム内を含む車室内への閉じ込みを防止する閉じ込み防止装置10は、図2に示すように構成されている。すなわち、図2に示すように、マイクロコンピュータ構成のキ−フリーECU11により、送信アンテナ2a,2bを介して、設計強度の電波による照合信号を送信するとともに、自車両1から予め設定された所定距離内に位置する携帯機15からこの照合信号を受信したことを表わす高周波(RF)の応答信号が送信されたときに、受信アンテナ2cを介してこの応答信号を受信するようになっている。
【0018】
さらに、携帯機15には運転席側ドア1aを含むすべてのドアのロック(施錠)、アンロック(解錠)を行うためのロックスイッチ、アンロックスイッチのほかトランクリッド1bをアンロック(解錠)するためのトランクスイッチなどが設けられており、例えばロックスイッチ、アンロックスイッチを操作すると、送信アンテナ2a,2bを介してロックスイッチ、アンロックスイッチの操作に基づく操作信号がキ−フリーECU11により受信され、ドアロックモータアクチュエータ12が制御されてドアロックモータが駆動され、ドアのロック、アンロックが行われる。なお、トランクスイッチを操作したときにも同様にして、キ−フリーECU11の制御により、トランクリッド1bがアンロックされる。
【0019】
また、トランクリッド1bには、手動でトランクリッド1bをアンロックするためのリクエストスイッチ16が設けられ、このリクエストスイッチ16を操作したときにも、携帯機15のトランクスイッチ操作時と同様にして、キ−フリーECU11の制御により、トランクリッド1bがアンロックされる。そして、トランクリッド1bの開閉状態がトランクセンサ17により検出され、その検出信号がキーフリーECU11に出力され、キーフリーECU11によりトランクリッド1bの開閉状態が検知される。このようなキーフリーECUの送受信機能が、本発明における送受信手段に相当する。
【0020】
ところで、上記したとおり、トランクルームのトランクリッド1bは板金1枚で構成され、ドア1aと比較してその厚みは薄い場合や内装材面から外販までの距離が短い場合が多く、トランクの送信アンテナ2bからの外部への電波漏れが大きくなり、送信アンテナ2a,2bやキーフリーECU11内の受信アンテナ2cの送受信精度のばらつきもあって、携帯機15がドア1aを挟んで車内外のどちらにあるかの判定精度に比べて、トランクルーム内外のどちらにあるかの判定精度が悪いという従前からの問題があるので、判定精度の向上のために、携帯機15がトランクルーム外にある状態での照合信号の電波強度を学習するように、以下のような構成を採用している。
【0021】
すなわち、ドライバが自車両1をディーラーに持ち込み、ディーラーにおいてサービスマンが故障診断装置20による故障診断を行うに当たって、故障診断装置20に予め学習モードを設けておき、携帯機15が車外であって自車両1から所定距離内にある状態で、故障診断装置20をキーフリーECU11に接続して所定の要求である学習モードに設定すると、予め定められた所定の保持条件を満たしたとして、キーフリーECU11からの照合信号を携帯機15が受信するときの照合信号の電波強度そのもののデータを、閉じ込み防止しきい値としてキーフリーECU11に設けられた保持手段であるメモリ11aに保持し、これを繰り返すことにより閉じ込み防止しきい値の学習を行って精度向上を図り、次に携帯機15とキーフリーECU11との間で照合信号および応答信号の送受信を行うときの照合信号の電波強度が、携帯機15からメモリ15aに保持された閉じ込み防止しきい値よりも高いかどうかに基づき、携帯機15のトランクルーム内への閉じ込みの有無を判定するようにしている。このようなキーフリーECU11による判定処理が、本発明における判定手段に相当する。なお、メモリ15aに保持された閉じ込み防止しきい値よりも高いかどうかによる閉じ込みの有無の判定は、携帯機15側の処理部で行うようにしてもよく、この場合には、携帯機15側の処理部が、本発明における判定手段に相当することとなる。
【0022】
このとき、上記したように送信アンテナ2a,2bやキーフリーECU11内の受信アンテナ2cの送受信精度のばらつきに起因して、携帯機15が受信する照合信号の電波強度にばらつきがあるため、キーフリーECU11が送信する照合信号の電波強度の設計値に、上記したばらつきを加味した電波強度範囲を予め設定することができ、上記した学習時には、携帯機15が車外であって自車両1から所定距離内にある状態で、所定の保持条件を満たしたときのキーフリーECU11からの照合信号を携帯機15が受信するときの照合信号の電波強度が、設定した電波強度範囲内にあることも学習のための保持条件に入れておくのが望ましい。つまり、携帯機15が車外であって自車両1から所定距離内にある状態で、故障診断装置20がキーフリーECU11に接続されて学習モードに設定されたときに、キーフリーECU11からの照合信号を携帯機15が受信するときの照合信号の電波強度が、上記したように設定した所定の電波強度範囲内にあれば保持条件を満たしたとして、そのときの照合信号の電波強度を閉じ込み防止しきい値として保持すると、判定精度をよりいっそう向上することができる。
【0023】
実際に、トランクルーム内に携帯機15を置き忘れた場合には、携帯機15が受信するキーフリーECU11からの照合信号の電波強度は、距離が近いのでメモリ11aに保持された閉じ込み防止しきい値よりも高くなり、トランクルーム内に携帯機15が存在して閉じ込みの可能性があると判定され、何らかの警報が発せられるとともに、トラックリッド1bを閉操作してもロック(施錠)が禁止され、ロックしたくてもロックされず、閉じ込みが防止される。
【0024】
一方、携帯機15が受信するキーフリーECU11からの照合信号の電波強度がメモリ11aに保持(学習)されたしきい値よりも低ければ、携帯機15は高い精度でトランクルーム外にあると判定され、トラックリッド1bの閉操作によりがロック(施錠)され、ドライバがトランクリッド1bをロックしたときには必ずロックされる。
【0025】
したがって、上記した実施形態によれば、携帯機15がトランクルーム外(車外)であって自車両1から所定距離内にある状態で、故障診断装置20がキーフリーECU11に接続されて学習モードの設定がなされることにより、所定の保持条件を満たしたときに、キーフリーECU11からの照合信号を携帯機15が受信するときの照合信号の電波強度を閉じ込み防止しきい値としてメモリ11aに保持し、携帯機15から照合信号を受信したことを表わす応答信号が送信されるときの照合信号の電波強度が、メモリ11aに保持された閉じ込み防止しきい値よりも高いかどうかに基づき、携帯機15の閉じ込みの有無を判定するため、送受信アンテナ2bからの電波漏れや送信アンテナ2a,2b、キーフリーECU11内の受信アンテナ2cの送受信精度のばらつきがあっても、携帯機15が車室外にある状態での照合信号の電波強度を学習することができ、携帯機15がトランクルーム内外のどちらにあるかの判定精度を向上することができる。
【0026】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0027】
例えば、上記した実施形態では、所定の保持条件を、故障診断装置20がキーフリーECU11に接続されて学習モードの設定がなされることとした場合について説明したが、携帯機15を携帯するドライバがトランクリッド1bを開または閉操作したときに、予め定められた所定の保持条件を満たしたとしてもよい。
【0028】
また、携帯機15に保持手段としてのメモリ15aを設け、メモリ15aに電波強度データを保持して学習するようにし、この場合、携帯機15からキーフリーECU11にメモリ15aに保持された電波強度データを送信し、キーフリーECU11で比較判定を行えばよい。さらに、メモリ15aには電波強度データ(閉じ込み防止しきい値)そのものとともに、携帯機15がトランクルーム外であって所定距離内に存在していることを表わすデータも一緒に保持し、それらの保持データを、携帯機15からキーフリーECU11に送信するようにしてもよい。
【0029】
また、携帯機15のメモリ15aに学習データ保持する場合に、携帯機15においてメモリ15aの保持データと現在の照合信号の電波強度とを比較して、携帯機15がトランクルーム内外のどちらにあるかの判定を行う機能を携帯機15に持たせてもよい。
【0030】
また、上記した実施形態では、トランクルーム内への携帯機15の閉じ込み防止しきい値を学習する場合について説明したが、運転席側ドア1aをはじめとするドアが樹脂製であってトランクリッド1bのように厚みが薄く送受信アンテナ2aの電波の外部への漏れが大きい場合にも、本発明を同様に適用することが可能である。
【符号の説明】
【0031】
1 …自車両
2a,2b …送信アンテナ
2c …受信アンテナ
10 …閉じ込み防止装置
11 …キーフリーECU(送受信手段、判定手段)
11a,15a …メモリ(保持手段)
図1
図2