(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6301450
(24)【登録日】2018年3月9日
(45)【発行日】2018年3月28日
(54)【発明の名称】貯水槽用電力生産装置および貯水槽用貯留構造体システム
(51)【国際特許分類】
H01M 8/04 20160101AFI20180319BHJP
E03F 1/00 20060101ALI20180319BHJP
E03B 3/03 20060101ALI20180319BHJP
E03B 3/02 20060101ALI20180319BHJP
E03B 11/14 20060101ALI20180319BHJP
H01M 8/0656 20160101ALI20180319BHJP
H01M 8/0612 20160101ALI20180319BHJP
H01M 8/00 20160101ALI20180319BHJP
C25B 9/18 20060101ALI20180319BHJP
C25B 1/04 20060101ALI20180319BHJP
H01M 8/10 20160101ALN20180319BHJP
【FI】
H01M8/04 Z
E03F1/00 Z
E03B3/03 B
E03B3/02 Z
E03B11/14
H01M8/04 J
H01M8/0656
H01M8/0612
H01M8/00 Z
H01M8/00 A
C25B9/18
C25B1/04
!H01M8/10
【請求項の数】8
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-512809(P2016-512809)
(86)(22)【出願日】2013年9月3日
(65)【公表番号】特表2016-526256(P2016-526256A)
(43)【公表日】2016年9月1日
(86)【国際出願番号】KR2013007934
(87)【国際公開番号】WO2014181933
(87)【国際公開日】20141113
【審査請求日】2016年9月2日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0051776
(32)【優先日】2013年5月8日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2013-0092006
(32)【優先日】2013年8月2日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514179528
【氏名又は名称】ボメコテク・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BOMECOTEC CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(72)【発明者】
【氏名】パク、ジェ・ウォン
【審査官】
清水 康
(56)【参考文献】
【文献】
特開平09−112792(JP,A)
【文献】
特開2008−053209(JP,A)
【文献】
特開2002−235361(JP,A)
【文献】
特開2000−087397(JP,A)
【文献】
特開2005−029963(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0149265(US,A1)
【文献】
特開2007−067312(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0017580(US,A1)
【文献】
特開2004−206928(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/00 − 8/2495
C25B 1/04
C25B 9/18
E03B 3/02
E03B 3/03
E03B 11/14
E03F 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
強度が補強され、電力生産機能を有する貯水槽用貯留構造体システムであって、
貯水槽の底部の地面に配置される第1のベース部と前記第1のベース部に一体に形成され、垂直に立てられた第1の筒体部を備えた第1のユニット部材と、
前記貯水槽の天井に配置されて土砂に覆われる第2のベース部と前記第2のベース部に垂直に突出して立てられた第2の筒体部を備えた第2のユニット部材と、
前記第1のユニット部材と前記第2のユニット部材の上下組み立てによって形成された前記筒体部の内部に垂直強度を補強するために設けられた補強柱と、
前記補強柱の内部に供給された水を利用して電力を生産する電力生産装置とを含み、
上記補強柱は、前記第1ユニット部材と前記第2のユニット部材とは別の柱であり、
前記補強柱は、上段部分柱、少なくとも一つ以上の中間部分柱、および下段部分柱が相互に連結された形態でなることを特徴とする貯水槽用貯留構造体システム。
【請求項2】
前記上段部分柱には、前記貯水槽の天井を支える上段プレートが設けられ、
前記下段部分柱には、前記貯水槽の底部に支持される下段プレートが設けられることを特徴とする請求項1に記載の貯水槽用貯留構造体システム。
【請求項3】
前記上段部分柱、前記中間部分柱、および前記下段部分柱は、ねじ結合により連結され、
前記中間部分柱は長さが調節可能であることを特徴とする請求項1に記載の貯水槽用貯留構造体システム。
【請求項4】
前記電力生産装置は、
水素と酸素の電気化学反応によって電気を生成する電気発生部と、
前記電気発生部の電気生成時に発生する熱を冷却するための冷却部と、
前記冷却部に貯水槽の貯留された水を供給するための冷却用水供給部とを含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の貯水槽用貯留構造体システム。
【請求項5】
前記電力生産装置は、
前記補強柱の内部に流入される水をフィルタリングするためのフィルタと、
前記電気発生部を含むスタックモジュールと、
前記フィルタによってフィルタリングされた水を利用し、水素を生成して前記スタックモジュールに供給する触媒モジュールとをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の貯水槽用貯留構造体システム。
【請求項6】
前記電力生産装置は、
水素を含む燃料を供給する燃料供給部と、
前記燃料供給部から供給された燃料から水素を得て前記電気発生部に供給する改質部とをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の貯水槽用貯留構造体システム。
【請求項7】
前記電力生産装置は、
水供給部から供給された水と電力供給部から供給された電気を利用して水素を生成させる水素生成スタック部と、
前記水素生成スタック部で生成された水素を貯蔵する水素貯蔵部とをさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の貯水槽用貯留構造体システム。
【請求項8】
前記電力供給部の充電用バッテリーには、風力または太陽電池によって生成された電力が充電されることを特徴とする請求項7に記載の貯水槽用貯留構造体システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力生産装置および貯水槽用貯留構造体システムに関するものである。さらに詳しくは、雨水などを貯留する貯水槽用貯留構造体から電力を生産することができる貯水槽用電力生産装置と、垂直強度および水平方向のねじり強度が補強されて、電力生成装置を備えた貯水槽用貯留構造体システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の新再生または発電装置は燃料型、太陽熱または風力設備などであって、主に地上に設置された。そのため、設置場所の問題により都市型発電装置として活性化されるには多くの困難があった。これに、発明者は最近、水を利用して電気を生成する電気生産装置を都市型発電装置として使用する方法を検討した。
【0003】
下水道は一般的に様々な場所から排出された家庭汚水、工場排水、雨水や地下水などをまとめて処理するために設置される導管、その他の工作物と施設を総称する。このような下水道に、最近は、大雨が集中的に降る場合、雨水などによる水害を防止し、一時的に河川があふれることを予防するために、地下に水を貯水する貯水施設が使用されている。
【0004】
このような貯水施設の例が日本特許公開2000−352080号に開示されている。日本特許公開2000−352080号のユニット部材の例が
図1に示されている。ユニット部材Aは、矩形状のベース部110と、該ベース部110から一体に突出して配置された筒体部120を含む。また、ユニット部材Aは、中心に対して対称的に4つの筒体部120が形成されている。このようなユニット部材Aを上下に組み立てた場合の例が
図2に示されている。
【0005】
しかし、このようなユニット部材Aのみを使用して貯水槽を形成する場合には、土砂等の荷重により貯水槽が崩壊しやすく、また、電気の生産のための設置スペースを得ることができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−352080号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した問題を解決するために、本発明は、雨水などを貯留する貯水槽用貯留構造体から電力を生産することができる貯水槽用電力生産装置と、垂直強度および水平方向のねじり強度が補強されて、電力生成装置を備えた貯水槽用貯留構造体システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するために、本発明の一実施例に係る貯水槽用電力生産装置は、雨水または用水を地下に貯留するための貯水槽と、前記貯水槽の内部に貯留された水を利用して電気を生成する電気発生部と、前記電気発生部の電気生成時に発生する熱を冷却するための冷却部と、前記冷却部に前記貯水槽の貯留された水を供給するための冷却用水供給部を提供する。
【0009】
貯水槽用電力生産装置は、前記貯水槽に貯留された水から前記電気発生部に流入される水をフィルタリングするためのフィルタと、前記電気発生部を構成するスタックモジュールと、前記フィルタによってフィルタリングされた水を利用して水素を生成し、前記スタックモジュールに供給する触媒モジュールをさらに含むことができる。
【0010】
前記触媒モジュールは、触媒がプレート状からなって配置されているもの、または、触媒として水素化物粉末と酸性物粉末からなる混合粉末を利用することができる。
【0011】
貯水槽用電力生産装置は、水素を含む燃料を供給する燃料供給部と、前記燃料供給部から供給された燃料から水素を得て前記電気発生部に供給する改質部をさらに含むことができる。
【0012】
貯水槽用電力生産装置は、スタック用水供給部から供給された水と電力供給部から供給された電気を利用して水素を生成させる水素生成スタック部と、水素生成スタック部で生成された水素を貯蔵する水素貯蔵部をさらに含むことができる。
【0013】
前記電気発生部は、単位セルが複数積層されて形成される燃料電池型スタック構造である。
【0014】
前記燃料電池型スタック構造は、円筒内に配置される場合、螺旋形または円柱形である。
【0015】
前記冷却部で暖められた水を家庭やビルの温水管や暖房管に送るための熱活用温水管をさらに含むことができる。
【0016】
本発明の他の実施例に係る貯水槽用貯留構造体システムは、貯水槽の底部の地面に配置される第1のベース部と前記第1のベース部に一体に形成され、垂直に立てられた第1の筒体部を備えた第1のユニット部材と、前記貯水槽の天井に配置されて土砂に覆われる第2のベース部と前記第2のベース部に垂直に突出して立てられた第2の筒体部を備えた第2のユニット部材と、前記第1のユニット部材と前記第2のユニット部材の上下組み立てによって形成された前記筒体部の内部に垂直強度を補強するために設けられた補強柱と、前記補強柱の内部に供給された水を利用して電力を生産する電力生産装置とを提供することにより、上述した目的を達成することができる。
【0017】
前記補強柱は、上段部分柱、少なくとも一つ以上の中間部分柱、および下段部分柱が相互に連結された形態である。
【0018】
前記上段部分柱には、前記貯水槽の天井を支える上段プレートが設けられ、前記下段部分柱には、前記貯水槽の底部に支持される下段プレートが設けられる。
【0019】
前記上段部分柱、前記中間部分柱、および前記下段部分柱は、ねじ結合により連結され、前記中間部分柱は長さが調節可能である。
【0020】
前記電力生産装置は、水素と酸素の電気化学反応によって電気を生成する電気発生部と、前記電気発生部の電気生成時に発生する熱を冷却するための冷却部と、前記冷却部に貯水槽の貯留された水を供給するための冷却用水供給部とを含むことができる。
【0021】
前記電力生産装置は、前記補強柱の内部に流入される水をフィルタリングするためのフィルタと、前記電気発生部を含むスタックモジュールと、前記フィルタによってフィルタリングされた水を利用して水素を生成し、前記スタックモジュールに供給する触媒モジュールをさらに含むことができる。
【0022】
前記電力生産装置は、水素を含む燃料を供給する燃料供給部と、前記燃料供給部から供給された燃料から水素を得て前記電気発生部に供給する改質部をさらに含むことができる。
【0023】
前記電力生産装置は、水供給部から供給された水と電力供給部から供給された電気を利用して水素を生成させる水素生成スタック部と、前記水素生成スタック部で生成された水素を貯蔵する水素貯蔵部をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0024】
上述した構成によって、本発明は、上側荷重と左右水平方向の荷重に耐える力を補強して、大深度の貯水槽の施工が可能である。
【0025】
また、本発明は、都心型貯水槽用電力発生装置であって、資源のリサイクルを通じた低炭素都市設計を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】貯水槽に利用される従来のユニット部材の例を示した図である。
【
図2】
図1のユニット部材を上下に組み立てた積層状態を示した図である。
【
図3】本発明の一実施例に係る補強柱を備えた貯水槽用貯留構造体を示した図である。
【
図4】
図3に示された補強柱の例を示した図である。
【
図5】
図4に示された補強柱にフロアデッキが設けられた例が示された図である。
【
図6】本発明の一実施例に係る貯水槽用電力生産装置を概略的に示した図である。
【
図7】本発明の他の実施例に係る貯水槽用電力生産装置を概略的に示した図である。
【
図8】
図6及び
図7による電力生産による電極の配置を示した図である。
【
図9】本発明の一実施例に係る電力生産装置を概略的に示したブロック図である。
【
図10】本発明のさらに他の実施例に係る貯水槽用電力生産装置を概略的に示した図である。
【
図11】
図10の電力生産装置を複数備える場合を示した図である。
【
図12】本発明のさらに他の実施例に係る貯水槽用電力生産装置を概略的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例に基づいて、強度が補強され、電力生産機能を有する貯水槽用貯留構造体をさらに詳細に説明する。
【0028】
図3は本発明の一実施例に係る補強柱を備えた貯水槽用貯留構造体を示した図であり、
図4は
図3に示された補強柱の例を示した図であり、
図5は
図4に示された補強柱にフロアデッキが設けられた例が示された図である。
【0029】
図3のユニット部材Aは、
図1に示されたように、矩形状のベース部110と、該ベース部110から一体に突出して配置された筒体部120を含む。最下段のベース部110は、貯水槽の底部の地面に配置され、最上段のベース部110は、貯水槽の天井に配置されて土砂に覆われる。
【0030】
また、
図3に示されたように、ユニット部材Aが上下に連結され、筒体部120の内部には、ユニット部材Aの垂直強度を補強するための補強柱310が設けられている。ユニット部材Aとユニット部材Aを連結する連結構造は、筐体部120の内部に設けられた補強柱310に影響を及ぼさないように設計される。
【0031】
本発明に係る補強柱310は金属製であることが好ましい。また、補強柱310は、貯水槽内部で荷重を全体から受けるように、連結部分のない一つの補強柱310を使用することが好ましいが、必要に応じては、複数の補強柱310を連結して使用することもできる。また、補強柱310は、連結された筒体部120全体に設けられて垂直方向の垂直強度を補強することもできるが、連結された筒体部120の一部にのみ設けることもできる。
【0032】
図4は
図3に示された補強柱310の例であって、複数の部分柱が連結される補強柱310が示されている。
図4に示されたように、補強柱310は、複数の部分柱401、402、403、すなわち、上段部分柱401、少なくとも一つ以上の中間部分柱402、および下段部分柱403を含む。補強柱310は、複数の部分柱401、402、403が連結されて一つの長い棒の形で構成される。
【0033】
ここで、各部分柱401、402、403の上側端部および下側端部には、雌ねじ溝442または雄ねじ溝441がそれぞれ形成されており、他の部分柱とネジ結合によって連結される。
【0034】
一方、各部分柱401、402、403の端部には、雌ねじ溝のみ形成されているか、雄ねじ溝のみ形成されている場合もある。この場合には、雄ねじ溝または雌ねじ溝が形成されたリング状のジョイント部材440を利用して相互に連結することもできる。
【0035】
このように、部分柱401、402、403をネジ結合により連結することにより、補強柱310の全体的な長さを調節することができる。これにより、補強柱310の上段部分柱401の上端と下段部分柱403の下端をそれぞれ貯水槽の天井と底部に密着させて、よりしっかりと固定させることができるようになる。これにより、貯水槽用貯留構造体の垂直方向の強度を向上させることができ、加えて、水平方向のねじれを防止することができる。
【0036】
複数の部分柱401、402、403が連結されてなる補強柱310は、内部が全体として一つの空間を成すことができる。しかし、
図4に示されたように、部分柱ごとに別々の空間を成すこともできる。この場合、後述するように、各部分柱401、402、403のそれぞれには、電力生産のための触媒モジュール630とスタックモジュール640が内蔵される。このとき、各部分柱401、402、403は、部分柱の側面を介して配線が引き出されるように構成することもできるが、
図4に示すように、部分柱の上部と下部に配線端子443、444を備えて2つの部分柱がネジ結合により連結されるとき、下側の部分柱の配線端子と上側の部分柱の配線端子が互いに電気的に連結されるようにすることもできる。これにより、補強柱310は、別途配線が補強柱310の外部に露出されなくなるため、作業の利便性および耐久性が向上される。
【0037】
一方、各補強柱310がネジ結合されるとき、貯水槽の水がネジ結合を介して配線端子に到達しないように、ネジ結合部位には、ゴムパッキンなどの適切な防水密閉手段が適用されることができる。
【0038】
また、各部分柱のネジ溝は、補強柱310の全体的な垂直および水平方向への強度を向上させるために金属で形成され、さらに熱処理を行うことが望ましい。
【0039】
一方、補強柱310は、貯水槽の水と常時接触しているので、水による酸化を防止するために、ステンレスやプラスチック樹脂のような耐酸化性の材質で製作されるか、酸化防止剤がコーティングされることができる。
【0040】
また、補強柱310の上段部分柱401と下段部分柱403には、貯留構造体を天井および底部に確実に固定することができるように支持用プレートを備えることができる。このような例が
図5に示されている。
図5に示されたように、補強柱310の上段部分柱401には、上段支持用プレート510が設けられており、補強柱310の下段部分柱403には、下段支持用プレート530が設けられている。補強柱310のこのような上段支持用プレート510と下段支持用 プレート530は皿状をなす。また、補強柱310の中間部分柱402は、補強柱310の全長を合わせるために、長さが異なる場合もある。
【0041】
また、上段支持用プレート510には、上段フロアデッキ連結部を介して上段フロアデッキ520が設けられ、同様に下段支持用プレート530には、下段フロアデッキ連結部を介して下段フロアデッキ540が設けられる。これにより、補強柱の垂直方向の力が分散されることができる。
【0042】
本発明のこのような補強柱310の内部には、水を利用して電力を生産する電力生産装置が挿入される。これにより、単純に水を貯留する貯水槽のスペースを利用して電力を生産することができるようになる。
【0043】
図6は本発明の一実施例に係る貯水槽用電力生産装置を概略的に示す図である。
【0044】
上述したように、補強柱310は、内部が中空の管状に構成される。管状の補強柱310の上段および下段が閉鎖されている。
図6には図示されていないが、補強柱310が水に対して完全に密閉されない場合には、補強柱の内部に別途カプセルをさらに設けることができる。
【0045】
図6に示すように、補強柱310の内部には触媒モジュール630と、スタックモジュール640が備えられており、さらに、貯水槽に貯留された水を精製された水にフィルタリングするためのフィルタ610と、フィルタ610によってフィルタリングされた水の量を調節するためのディスペンサー620が設けられている。
【0046】
触媒モジュール630には、水を利用して水素を発生させるための触媒が設けられている。この触媒はプレート状からなって配置され、また、粉末状632からなる。粉末状の触媒としては、水素化物粉末と酸性物粉末からなる混合粉末を用いることができる。
【0047】
ディスペンサー620によって供給量が調節された水が触媒モジュール630に供給されると、触媒により水素が発生する。触媒モジュール630から発生した水素は、連結された供給管を通じてスタックモジュール640に提供される。
【0048】
スタックモジュール640には燃料電池セルが備えられている。燃料電池セルとしては固体高分子形燃料電池が使用される。この固体高分子形燃料電池には、例えばスルポン酸基またはリン酸基を有する高分子電解質膜を挿入して、燃料極642と酸素極644が配置される。これら極642、644に燃料(水素)や酸素を供給すると、燃料極(負極)642から発生した水素イオン(陽子)が高分子電解質膜を通過して酸素極(正極)644に到達し、該酸素極644の触媒上で水素イオンと酸素が反応して水が発生する酸化還元反応を起こして、電気が得られるようになる。
【0049】
図6では、スタックモジュール640が補強柱310の下部に配置されているが、触媒モジュール630が補強柱310の下部に配置され、触媒モジュール630の上にスタックモジュール640が配置されることもできる。
【0050】
図7は、本発明の他の実施例に係る貯水槽用電力生産装置を概略的に示す図である。
【0051】
図7に示すように、補強柱310の内部には触媒モジュール730、スタックモジュール740、直流変換器750および直流安定器760が設けられており、また、貯水槽に貯留された水を精製された水にフィルタリングするためのフィルタ610と、フィルタ610によってフィルタリングされた水の量を調節するためのディスペンサー620が設けられている。
【0052】
触媒モジュール730には、水を利用して水素を発生させるための触媒が設けられており、該触媒は、プレート状732からなって配置され、また、粉末状からなる。粉末状の触媒としては、水素化物粉末と酸性物粉末からなる混合粉末を用いることができる。
【0053】
ディスペンサー620によって供給量が調節された水が触媒モジュール730に供給されると、触媒によって水素などが発生する。触媒モジュール730から発生した水素などは、連結された供給管を通じてスタックモジュール740に提供される。
【0054】
スタックモジュール740は、触媒から発生した水素などを利用して酸化還元反応を起こし、イオンまたは電荷が電極742に供給される。
【0055】
スタックモジュール740の電極742で生成されたイオンまたは電荷は直流変換器750に供給され、直流変換器750は、イオンまたは電荷を利用して所定の電圧または電流を有する直流電力に変換する。直流変換器750で変換された直流電力は直流安定器760に供給され、直流安定器760は、直流変換器750で変換された直流電力をより一層安定した電力に調整する。
【0056】
図8は、
図6及び
図7による電力生産による電極の配置を示す図である。
【0057】
補強柱310ごとに第1の電極と第2の電極が配置された構成が
図8(a)に示されている。すなわち、貯水槽には、複数の補強柱310A、310B、310Cが配置され、各補強柱310には、それぞれ第1の電極810A、810B、810Cと第2の電極820A、820B、820Cが設けられている。このような補強柱310は、それ自体が電力を生産して出力することができる。各補強柱310A、310B、310Cで出力する電力は、直列または並列で連結され、充電モジュール910に提供される。
【0058】
一方、補強柱310ごとに1つの電極のみ配置されることができるが、このような構造が
図8(b)に示されている。すなわち、例えば、補強柱310−1には第1の電極830-Aが設けられ、補強柱310−2には第2の電極830−Bが設けられる。
【0059】
このような構成によれば、貯水槽内に第1の電極830−Aが設けられた補強柱310−1を複数備え、第2の電極830−Bが設けられた補強柱310−2を複数配置することで、それぞれの出力する電力を充電モジュール910に提供することができる。
【0060】
図9は、本発明の一実施例に係る電力生産装置を概略的に示す図である。
【0061】
図9に示すように、電力生産装置は、補強柱310の内部に配置された触媒モジュール630およびスタックモジュール640などと、補強柱310の外部に配置された充電モジュール910および変換モジュール920を含む。
【0062】
補強柱310の内部で生産された電力は充電モジュール910に供給されるが、充電モジュール910は、充電制御器912と、DCフィルタ914と、充電池916を含む。
【0063】
充電制御器912は、充電池916に対する充電をスイッチングする。すなわち、貯水槽に雨水が十分貯留されないと、触媒モジュール630の貯蔵所に発電用の水が十分に流入されなくなるので、触媒モジュール630では電力を出力することができない。この場合には、逆に充電池916に貯蔵されていた電力が触媒モジュール630に逆流し得るため、充電制御器912は、このような現象を遮断するように備えられる。すなわち、充電制御器912は、触媒モジュール630から出力される電力が充電池916に貯蔵された電力より高い場合にのみ電力が触媒モジュール630から充電池の方に流れるように制御する。
【0064】
DCフィルタ914は、触媒モジュール630から出力される電力を充電池916の充電に適した電力に調整する。充電池916は、一定電圧の電力を外部に出力できるように構成された電荷貯蔵手段である。
【0065】
充電池916に充電されたエネルギーは変換モジュール920に供給されるが、変換モジュール920は、A/C変換器922と、ビル用電源ボックス924を含む。これにより、充電池に充電されたエネルギーは、A/C変換器922に供給されて交流電圧に変換され、ビル用電源ボックス924を介して負荷930に電力を供給する。
【0066】
一方、
図9では、充電モジュール910の充電制御器912、DCフィルタ914および充電池916を触媒モジュール630の外部に、すなわち、補強柱310の外部に配置することを示して説明したが、これらの構成が全て補強柱310内に挿入される構成も考慮することができる。
【0067】
図10は、本発明の一実施例に係る貯水槽用電力生産装置を概略的に示す図である。
【0068】
図10に示すように、貯水槽用電力生産装置は、燃料電池カプセル1010、燃料供給部1020、空気供給部1030、冷却部1040、冷却用水供給部1042、改質部1050、電気発生部1060、直流電源1070およびインバータ1072を含む。
【0069】
図10に示された燃料電池カプセル1010は、上述したように、補強柱310の内部に設けられることもあるが、貯水槽に補強柱がない場合には、それ自体が水に対する密閉空間として提供されることができる。
【0070】
燃料供給部1020は、天然ガス、メタノール、エタノール、および石炭ガスなどを改質部1050に供給する。燃料供給部1020に貯蔵されている燃料は、燃料供給部1020に連結されている燃料供給手段(図示せず)によって改質部1050に供給される。燃料供給手段は空圧ポンプで、ダイアフラムポンプ、モーターポンプを含む様々なポンプを使用することができる。
【0071】
空気供給部1030は、電気発生部1060に連結され、電気発生部1060に酸素を含有した気体を供給する。空気供給部1030は、好ましくは、酸素を含む空気を供給するエアコンプレッサーで形成され、所定の供給圧力で空気を供給する。これにより、空気供給部1030は、電気発生部1060のカソード電極に酸素を供給して電気発生部1060で電気化学反応が進行されるようにする。
【0072】
冷却部1040は、電気発生部1060から発生する熱を冷却する。電気発生部1060から発生した熱を冷却することによって暖められた水は、熱活用温水管1080などを介してビルや家庭の暖房管1082や温水管1086に供給される。冷却用水供給部1042は、冷却部1040に冷却用の水を供給し、そのために貯水槽の水を利用する。
【0073】
改質部1050は、水素を含む燃料を改質して水素を主成分とする水素ガスを生成して電気発生部1060に供給する。改質部1050は、改質の方式によって水蒸気改質方式、自然改質方式、部分酸化方式に分類される。部分酸化方式と自然改質方式は、初期始動および負荷の変動に応じた応答特性が優れているのに対し、水蒸気改質方式は水素生産効率の面で優れているという長所がある。水蒸気改質方式は、燃料と水蒸気の化学反応、すなわち、熱エネルギーによる化学触媒反応によって水素を主成分とする改質ガス、すなわち、水素ガスを得る。水蒸気改質方式は、熱エネルギーによる化学触媒反応を行うために外部から大量の熱エネルギーを必要とするが、改質ガスの供給が安定的で、比較的高濃度の水素を得ることができる。
【0074】
改質部1050で生成される改質ガスは、主成分である水素ガスとともに、水蒸気、微量の一酸化炭素、二酸化炭素およびメタンガスが含まれる。ここで、水蒸気は、別途気液分離器(図示せず)を介して分離され、水素ガスだけが電気発生部1060に供給される。また、一酸化炭素は電気発生部1060の電極に使用される白金触媒を被毒させ、電力生産装置の性能を低下させるので、別途一酸化炭素除去手段(図示せず)を使用して除去する。
【0075】
電気発生部1060は、外部から供給される水素と酸素の電気化学反応によって電気を生成する。さらに詳しくは、電気発生部は膜-電極アセンブリと膜-電極アセンブリの両側に配置されたバイポーラプレートで構成される単位セルが複数積層されて形成される燃料電池型スタックを含んで形成される。燃料電池型スタック構造は、円筒内に配置される場合、螺旋形または円柱形である。
【0076】
膜-電極アセンブリは、アノード電極(燃料極)とカソード電極(空気極)との間に電解質膜が積層されて形成される。アノード電極とカソード電極は、燃料の供給及び拡散のための燃料拡散層と、燃料の酸化/還元反応が起こる触媒層、そして電極支持体を備えてなる。アノード電極は、供給される燃料から電子と水素イオンを分離させ、電解質膜は、水素イオンをカソード電極に移動させる。カソード電極は、アノード電極から供給された電子と水素と酸素を反応させて水を生成する。これにより、電気発生部1060は、水素と酸素の電気化学的反応により電気エネルギーを生成する。
【0077】
電気発生部1060で生成された直流電源1070は、インバータ1072を介して外部充電池916に充電される。
【0078】
図10に示した電力生産装置は、電気の生産だけでなく、貯水槽の水を利用して電気発生部1060を冷却し、その際に温められた水をビルや家庭の温水または暖房水に利用することができ、電力生産による効率を最大80%まで上げることができる。
【0079】
図11は、
図10の電力生産装置を複数備える場合を示す図である。
【0080】
各燃料電池カプセルには、
図10に示された冷却部1040、改質部1050、電気発生部1060、直流電源1070、およびインバータ1072が含まれている。各燃料電池カプセル1010には、燃料供給部1020から燃料流入管1110を介して燃料が供給される。また、各冷却部1040には、熱活用温水管1080が連結されており、温められた水をビルや家庭に供給する。また、各インバータ1072の電力は、電力線1030を介して充電池916に連結される。一方、充電池916には、各インバータ1072の電力だけでなく、風力や太陽電池(図示せず)によって生成された電力がさらに供給されて充電される。
【0081】
図12は、本発明の他の実施例に係る貯水槽用電力生産装置を概略的に示す図である。
【0082】
図12に示すように、燃料電池を利用した地下貯水槽用電力生産装置は、貯水槽1010、電力供給部1210、空気供給部1030、スタック用水供給部1220、水素生成スタック部1230、水素貯蔵部1240、および電気発生部1060を含む。
【0083】
電力供給部1210は、水素生成スタック部1230に電気を供給するためのもので、充電用バッテリー(図示せず)を備えることができる。充電用バッテリーに充電された電力は、風力や太陽電池(図示せず)によって生成された電力でもある。スタック用水供給部1220は、水素生成スタック部1230に水を供給するためのもので、貯水槽の水をフィルタリングするためのフィルタを備えることができる。
【0084】
水素生成スタック部1230は、スタック用水供給部1220から供給された水と電力供給部1210から供給された電気を利用して水素を生成する。水素生成スタック部1230で生成された水素は、水素貯蔵部1240に貯蔵される。
【0085】
電気発生部1060は、外部から供給される水素と酸素の電気化学反応によって電気を生成する。さらに詳しくは、電気発生部は膜-電極アセンブリと膜-電極アセンブリの両側に配置されたバイポーラプレートで構成される単位セルが複数積層されて形成される燃料電池型スタックを含んで形成される。膜-電極アセンブリは、アノード電極(水素極)とカソード電極(酸素極)との間に電解質膜が積層されて形成される。アノード電極は、供給される水素から電子と水素イオンを分離させ、電解質膜は、水素イオンをカソード電極に移動させる。カソード電極は、アノード電極から供給された電子と水素と酸素を反応させて水を生成する。これにより、電気発生部1060は、水素と酸素の電気化学的反応により電気エネルギーを生成する。
【0086】
上述した構成からなる貯水槽用貯留構造体により施工された雨水貯水槽によれば、地下に設置することにより、地上にどのような構造物を設置する必要がなく、海に放流される雨水を貯留し、貯留された水を再活用することができるので、未来型都市に有用である。特に、捨てられていた無限の水によって発電を行なうことができるので、環境にやさしい無限のエネルギーを生産することができる。
【0087】
洪水防災や水の再利用のための都市型分散貯水槽において、貯水槽の地下有用スペースを利用した燃料電池の地下設置により、都心空間活用効率の確保と、分散型発電設備の確保、貯水槽の水を利用して温水や暖房水を供給することができる。
【0088】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したのに過ぎないものであり、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者ならば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内で多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例により本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、雨水などを貯留する貯水槽用貯留構造体から電力を生産することができる貯水槽用電力生産装置と、垂直方向および水平方向のねじり強度が補強されて、電力生成装置を備えた貯水槽用貯留構造体システムに利用可能である。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[1] 雨水または用水を地下に貯留するための貯水槽と、
前記貯水槽の内部に貯留された水を利用して電気を生成する電気発生部と、
前記電気発生部の電気生成時に発生する熱を冷却するための冷却部と、
前記冷却部に前記貯水槽の貯留された水を供給するための冷却用水供給部とを含むことを特徴とする貯水槽用電力生産装置。
[2] 前記貯水槽に貯留された水から前記電気発生部に流入される水をフィルタリングするためのフィルタと、
前記電気発生部を構成するスタックモジュールと、
前記フィルタによってフィルタリングされた水を利用し、水素を生成して前記スタックモジュールに供給する触媒モジュールとをさらに含むことを特徴とする[1]に記載の貯水槽用電力生産装置。
[3] 前記触媒モジュールは、触媒がプレート状からなって配置されているもの、または、触媒として水素化物粉末と酸性物粉末からなる混合粉末を利用することを特徴とする[2]に記載の貯水槽用電力生産装置。
[4] 水素を含む燃料を供給する燃料供給部と、
前記燃料供給部から供給された燃料から水素を得て前記電気発生部に供給する改質部とをさらに含むことを特徴とする[1]に記載の貯水槽用電力生産装置。
[5] スタック用水供給部から供給された水と電力供給部から供給された電気を利用して水素を生成させる水素生成スタック部と、
前記水素生成スタック部で生成された水素を貯蔵する水素貯蔵部とをさらに含むことを特徴とする[1]に記載の貯水槽用電力生産装置。
[6] 前記電気発生部は、単位セルが複数積層されて形成される燃料電池型スタック構造であることを特徴とする[1]に記載の貯水槽用電力生産装置。
[7] 前記燃料電池型スタック構造は、円筒内に配置される場合、螺旋形または円柱形であることを特徴とする[6]に記載の貯水槽用電力生産装置。
[8] 前記冷却部で暖められた水を家庭やビルの温水管や暖房管に送るための熱活用温水管をさらに含むことを特徴とする[1]に記載の貯水槽用電力生産装置。
[9] 強度が補強され、電力生産機能を有する貯水槽用貯留構造体システムであって、
貯水槽の底部の地面に配置される第1のベース部と前記第1のベース部に一体に形成され、垂直に立てられた第1の筒体部を備えた第1のユニット部材と、
前記貯水槽の天井に配置されて土砂に覆われる第2のベース部と前記第2のベース部に垂直に突出して立てられた第2の筒体部を備えた第2のユニット部材と、
前記第1のユニット部材と前記第2のユニット部材の上下組み立てによって形成された前記筒体部の内部に垂直強度を補強するために設けられた補強柱と、
前記補強柱の内部に供給された水を利用して電力を生産する電力生産装置とを含むことを特徴とする貯水槽用貯留構造体システム。
[10] 前記補強柱は、上段部分柱、少なくとも一つ以上の中間部分柱、および下段部分柱が相互に連結された形態でなることを特徴とする[9]に記載の貯水槽用貯留構造体システム。
[11] 前記上段部分柱には、前記貯水槽の天井を支える上段プレートが設けられ、
前記下段部分柱には、前記貯水槽の底部に支持される下段プレートが設けられることを特徴とする[10]に記載の貯水槽用貯留構造体システム。
[12] 前記上段部分柱、前記中間部分柱、および前記下段部分柱は、ねじ結合により連結され、
前記中間部分柱は長さが調節可能であることを特徴とする[10]に記載の貯水槽用貯留構造体システム。
[13] 前記電力生産装置は、
水素と酸素の電気化学反応によって電気を生成する電気発生部と、
前記電気発生部の電気生成時に発生する熱を冷却するための冷却部と、
前記冷却部に貯水槽の貯留された水を供給するための冷却用水供給部とを含むことを特徴とする[9]乃至[12]の何れか一項に記載の貯水槽用貯留構造体システム。
[14] 前記電力生産装置は、
前記補強柱の内部に流入される水をフィルタリングするためのフィルタと、
前記電気発生部を含むスタックモジュールと、
前記フィルタによってフィルタリングされた水を利用し、水素を生成して前記スタックモジュールに供給する触媒モジュールとをさらに含むことを特徴とする[13]に記載の貯水槽用貯留構造体システム。
[15] 前記電力生産装置は、
水素を含む燃料を供給する燃料供給部と、
前記燃料供給部から供給された燃料から水素を得て前記電気発生部に供給する改質部とをさらに含むことを特徴とする[13]に記載の貯水槽用貯留構造体システム。
[16] 前記電力生産装置は、
水供給部から供給された水と電力供給部から供給された電気を利用して水素を生成させる水素生成スタック部と、
前記水素生成スタック部で生成された水素を貯蔵する水素貯蔵部とをさらに含むことを特徴とする[14]に記載の貯水槽用貯留構造体システム。
[17] 前記電力供給部の充電用バッテリーには、風力または太陽電池によって生成された電力が充電されることを特徴とする[16]に記載の貯水槽用貯留構造体システム。